二ッ岩マミゾウ(ふたついわ まみぞう)とは、ZUN(上海アリス幻樂団)制作の弾幕STG「東方Project」の登場キャラクターである。非公式ながら愛称はマミゾウさん、マミゾウおばあちゃん、親分など。
概要
種族 | 化け狸 |
二つ名 | 化け狸 十変化(神霊廟) 僅有絶無の外来妖怪(茨歌仙) 佐渡の二ッ岩(求聞口授) 捕らぬ狸のディスガイザー(鈴奈庵) いつも驚きを提供する化け狸(心綺楼) 侵略せよ!宇宙妖怪狸(深秘録) |
出演 | 東方神霊廟・EXボス 東方茨歌仙 東方鈴奈庵 東方心綺楼 弾幕アマノジャク 東方深秘録←NEW!! |
テーマ曲 | 佐渡の二ッ岩 幻想郷の二ッ岩 |
東方神霊廟EXステージのボスとして初登場。
WIN版としては初の眼鏡っ娘である。
佐渡に人間とともに住んでいた、狐が仲が悪い等の台詞・設定から、元ネタは日本三名狸の一角、「団三郎狸」と思われる。「二ッ岩大明神」というれっきとした神格持ちの大妖怪である。
マミゾウという名は狸・ムジナを表す猯(まみ)&人をたぶらかす魔物を表す魔魅(まみ)に、団三郎の三を付けたと考えられる(実際に港区には「狸穴(まみあな)」という地名がある)。魅魔様マダー?
狸らしく頭に葉っぱ、タヌキ耳に巨大なしましまの尻尾。腰につけているのは陶器の酒瓶と金貸しの台帳だろうか?
そしてドロチラ。
由緒正しい化け狸であり、妖怪撲滅をうたう聖人・豊聡耳神子が復活したため対抗手段として封獣ぬえが(独断で)呼び寄せた、外の世界に住む妖怪。しかしマミゾウが戦う前にすでに神子は主人公たちに退治されていた。
自らの実力について、それなりに強力な妖怪としての自信もあるようで、「神霊廟」では軽いフレンドリーな話し方で、早苗に「いっちょ揉んでやるか」、妖夢には「みっちりと稽古を付けてやる」と発言している。
騒ぎの後は幻想郷に居ついたようで、主に命蓮寺や魔法の森で活動している模様。幻想郷に来てからは、時に妖怪たちの相談相手になったり、命蓮寺の妖怪たちが何者かに襲われた時は霊夢の仕業と勘違いし博麗神社に抗議に向かうなどいろいろ頼りにされているようである。その一方狸たちと落ち葉を集めて堆肥を作るシノギビジネスを始めたり、生まれたばかりの付喪神を化け狸の宴会に参加させて妖力を高め、一級の妖怪に育て上げて部下として迎え入れようとたくらむなど幻想郷での勢力の拡大にも余念が無い。「鈴奈庵」での宴会シーンや「心綺楼」での戦闘シーンなどの描写から、幻想郷の化け狸を既に相当数傘下に収めていると思われる。
おまけテキストによると「時には騙したりしていたが、貧しい人にはお金を貸したり、仕事を依頼されれば遂行したりと、ちゃんと人間社会に溶け込んでいたようだ。」とあり、また助けを求められてわざわざ佐渡から海を渡ってやってくるなど、かなりいい人。「神霊廟」では後半で出てくるキャラ達は腹に一物抱えた者達が多いせいか、一部では「マミゾウさんは神霊廟の良心」とまで言われた。その一方で目的を妨害した人物には厳しい態度を見せ、化け狸の宴会を妨害した魔理沙に対して「人間風情が」と高圧的な発言をし、怒りをあらわにしている。
一人称は「儂(わし)」で全体的に老人口調。ただ、本人としては口癖のようなものでさほど年寄りのつもりはないらしい。
「東方三月精」に登場した化け狸の一人称も「儂」であったので、化け狸は皆老人口調なのかもしれない。
能力
化けさせる程度の能力
物を化けさせる能力。ぬえの能力と似ていて、物の姿を本来と違うものに見せる能力のようだ。ぬえが相手の認識に依存するのに対して、マミゾウは自分の発想に依存するようだ。自分自身を別のものに見せるのも可能で、「神霊廟」では霊夢に、「鈴奈庵」では人間の姿に自らを「化けさせて」いる。
おまけテキストには、「狸は人を化かして戸惑う姿を見るのが大好物で、直接被害を与えたりする事は余りない。満月の夜になると力が増す。」「化けさせるという意味では鵺とは似たもの同士である。結局お互い、直接戦闘に役に立つ妖怪ではないようだ。」とある。
ぬえは「10人の話を同時に聞く奴が相手なら、分身10+1=11相当の妖怪を呼ばざるを得ない」とでも考えてマミゾウさんを呼んだのだろうか……(考察であり公式設定ではありませんのであしからず)
また、上記能力以外にも、「鈴奈庵」では絵本を執筆したり、霊夢が「インチキ技」を使わないと解けないような封印を施したりと多種多様なものに精通しているようである。
東方深秘録では、幻想郷の結界をもろともせずに外の世界と自由に行き来できることが確認された。
鈴奈庵マミゾウ
東方鈴奈庵ではメインキャラの霊夢、魔理沙、小鈴、阿求に次いで出番が多いのだが、大半は先述した人間に化けた姿で出る事が殆どである。
主に人里に出入りする際に長髪長身の麗人に化けており、着流し気味に着た着物+草色の羽織+市松模様のマフラーの姿でいることが多い(心綺楼と同様の夏季の衣装もある)。pixivではこのスタイルに「鈴奈庵マミゾウ」というタグが付けられているが、後に酔蝶華でもこの姿が確認できる。
本居小鈴はマミゾウに接し、格好いいと評している。煙管を手に取る姿が妙に似合う。
また、阿求にも接することがあり、アガサクリスQの正体を知る数少ない1人でもある。
弾幕・戦闘スタイル
通常弾は角度ランダムの全方位固定弾。彩色の無い白一色で、外から来たばかりで「美しく魅せる弾幕勝負」には慣れていない初心者であることが伺える。また、化狸が変化する際にモクモクと上がる白煙を描写している、との考察もある。
BGM解説によれば「狸は弾幕勝負に向いてない」とのことで、スペルカードでは主に動物型の弾幕を飛ばしてくる独特なものになっている。
飛ばしてくるのは人型、鳥、蛙、犬で前半のスペカはそれぞれ個別に、後半では混ぜて飛ばしてくる厄介な弾幕。ケロちゃん大爆発!や横から波のように襲ってくる弾幕からコミケなどと既にネタにされている。
また、霊夢に化ける(ご丁寧に尻尾付き)。しかも、スペル名が明らかに奇々怪界リスペクト。
なお終盤の耐久スペルでは分身する(分身は恐らく眼鏡無し)。4→6→10人と時間経過と共に分身が増えていく。変化弾幕の種類も多種多様で弾数も多く、今作の『耐久スペルと初見でわかり辛い仕様変更』も相まってラストスペルより難易度が高めなスペカとなっている。
現在、耐久スペルを取得しようとするとマミバグって落ちるので注意。パッチ修正に期待しよう。
→パッチktkr
前作神霊廟と同じく蛙弾や鳥弾も使ってくるが、唐傘お化けや釣瓶落とし、塗り壁、果てには百鬼夜行を召喚するなど、様々な古典妖怪を駆使して攻撃してくる。
……が、よくみるとこの百鬼夜行たち、みんな狸の尻尾が生えている。
そう、この古典妖怪たちはマミゾウの部下狸たちが変化したものなのだ。わちきゆるされた!
当然狸たちは生身なので、相手の攻撃を食らうとあわれ変身が解けてダウンしてしまう。一定数の狸が落とされてしまうと、下の葉っぱゲージに「たぬき補給中」とアナウンスが出て、変化系の技が使えなくなってしまう。
部下をいかに傷つけずに戦うか、大親分としての資質が問われる戦闘スタイルである。
スペルカード
東方神霊廟
壱番勝負「霊長化弾幕変化」 | Extra | |
弐番勝負「肉食化弾幕変化」 | Extra | |
参番勝負「延羽化弾幕変化」 | Extra | |
四番勝負「両生化弾幕変化」 | Extra | |
伍番勝負「鳥獣戯画」 | Extra | |
六番勝負「狸の化け学校」 | Extra | |
七番勝負「野生の離島」 | Extra | |
変化「まぬけ巫女の偽調伏」 | Extra | |
「マミゾウ化弾幕十変化」 | Extra | |
狢符「満月のポンポコリン」 | Extra | |
「ワイルドカーペット」 | OverDrive |
彼女のスペルカードは東方Project作品では珍しく、七枚目まで一貫して符名に『○番勝負』とつく。途中から一切つかなくなるが、霊夢との会話で「まだ七か八くらいかと思っとった」と発言しているのを見る限り、途中で必死すぎて今何番目なのか分からなくなっていた可能性がある。ボケるとかマミゾウさんマジおばあちゃん。
東方心綺楼
変化「分福熱湯風呂」 | VS | |
変化「百鬼妖界の門」 | VS | |
変化「二ッ岩家の裁き」 | VS | |
「八百八狸囃子」 | ラストワード | |
変化「満月の花鳥園」 | Story | |
変化「鳥獣戯画」 | Story |
トリッキーなスペルカードに定評のあるマミゾウさんだが、今回も初見インパクトばっちりなスペカばかりである。
やっぱりコミケ会場のごとく異形共が駆け回る「百鬼妖怪の門」、なんだかロケットラクーンっぽい液キャベが飲みたくなる「八百八狸囃子」。まさかの相手を変化させる「二ッ岩家の裁き」。
しかしなんといっても我々の度肝を抜いたのは「分福熱湯風呂」であろう。
スペカ発動後のまさかのほぼ全裸描写に、東方本編でここまでの描写が許されるのかと界隈と我々の股間を熱くさせた。
何が起きたのかはぜひ、自分の目で確かめてほしい。
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弾幕アマノジャク
「鳴かぬなら泣くまで待とう時鳥」 | 8日目 Scene3 | |
「にんげんっていいな」 | 8日目 Scene6 |
東方深秘録
「エイリアンカプセル」 | オカルト必殺技 | |
*宇宙機密漏洩! 直ちに処置せよ* | 怪ラストワード | |
未確認「遊抱戯画」 | Story | |
*満員のエイリアンボール* | Story | |
*そろそろ帰ろうエイリアン達よ* | Story Climax |
佐渡の団三郎狸
その外見や口調から如何にも人のよさそうなおばあちゃんにしか見えないマミゾウであるが、その正体がとんでもない闇社会の大物であることを知る人は少ない。何を隠そう、マミゾウの元ネタとなった(というよりマミゾウ本人)佐渡の団三郎狸は、淡路の芝右衛門狸、香川・屋島の禿狸と並ぶ日本三大狸の一角を謳われる大狸なのである。
佐渡狸軍団の総元締めであり、狡知に長け、人々に色々ないたずらをする一方、義理人情に篤く、佐渡金山で築いた圧倒的な財力を活かし、金に困った人たちには惜し気もなく金を貸していたという(紙に欲しい金額と返済予定日を書いて置いておくと次の日に証文は消え、代わりに金が置いてあったという言い伝えが残る。神霊廟でマミゾウが腰に下げているのはこの証文帳と思われる。)。そのため人々からは畏敬の念をもって語られ、佐渡では「二つ岩大明神」という神格を持つ大妖怪として知られている。
その名声の轟くことはあまねく全国的であり、ジブリアニメ『平成狸合戦ぽんぽこ』では四国の六代目金長に「佐渡の名高い団三郎先生」と呼ばれている。金長狸とはかの阿波狸合戦の一翼を担った雄であるが、そんな英雄の名を継いだ狸からも「先生」と呼ばれている程であるから、その実力、カリスマの傑出ぶりたるや推して測るべしと言えるであろう(まぁ劇中だと戦後の食糧難の折に猟師に射殺されたことになってるのだが)。
元々団三郎という名前は越後の狸養殖商人の名前だったという説がある。金山のふいご用に狸の皮が必要であり、団三郎が佐渡で養殖を始めたところ島民に敬われ、狸も同時に氏神として祀られたという。
団三郎は狸としての宿命故か狐を嫌っており、過去に化かし合いで狐を追放したり騙して酷い目に遭わせたりしたため、今も佐渡島には狐が住まないと言う。そういえば八雲家には狐がひとりいるね。
富、名声、力――かつてこの世のすべてを手に入れた佐渡の狸王・二ッ岩団三郎であるが、こと人を化かすことに関してはある事情から既に引退しているようである。団三郎狸の電撃引退劇については、こんな顛末が現代に伝わっている。
- 人間の男が来たので具合が悪そうな少女に化けて騙そうとしたら、相手に感づかれ、背負われたはいいが「落ちるといけないから」と背中に縄で拘束される
- これはヤバいと思い立ち、とっさに「尿意が来たので降りたい」と言って逃げようとするも、「むしろ美しい娘のなら見てみたい。このまま背中でシても構わない。」と予想外のことを言われる
- 結局、相手の家まで連行された後に散々絞られ、引退決意
二次設定
本編、書籍と出番が多くセリフも多いため、性格や口調はかなり固まっている。一言で言えば、老獪ながら義理堅く親分肌で少しおせっかい。命蓮寺の一員として描かれる場合もあるが、幻想郷各勢力の影響を受けずに自由に行動している場合も多い。定番の「化ける」能力も様々に活用されている。
東方六大老
喋り方や設定から東方五大老に加え新たなババアとして迎え入れられる可能性が浮上している。「むしろマミゾウさんはおばあちゃんだろ」というもっともな意見もあるが。さらに、元ネタに従うならマミゾウの年齢は300~400歳程度で、東方キャラとしてはむしろ若い部類に入ると思われるが、「封印前のぬえと旧知の仲」という設定から察するに実際は1000年以上生きているそれなりに年季の入っている妖怪という考えも成り立つ。また、新作の東方心綺楼にて推定年齢1000歳以上とされる雲山を若造呼ばわりしていることから、相当な古参妖怪である可能性も出てきた。それでもトップ陣には微塵も……おや、こんな時間に宅急便か……。
任侠、親分
また、団三郎狸が佐渡狸軍団の大頭目であったことや、「悪さはするし、狐のような不倶戴天の相手には冷酷だが、本当に困った人には優しい」という気風の良い狸であったこと、査定・審査一切ナシの良心的な金貸し業を営んでいたこと、そもそも元ネタの二ッ岩団三郎が昔から任侠っぽい描き方をされてきた経緯などから、マミゾウをヤクザの親分、任侠として描く試みが某所で始まっているようである。そのため愛称のひとつに「親分」がある。ただ、そのヤクザっぷりもただ狸一家の親分という描き方から、白鞘の長ドスやトカレフを不法所持していたり、賭場で片肌脱ぎで壺振りをしていたり、白いクスリ目当てに福岡から瀬取りの船を出航させたりしているガチな描き方まで幅広くある。
メガネっ娘
上でも書かれているように、Win版東方キャラでは初の眼鏡っ娘である。が、瞳の下半分にかかるようなかけ方は老眼鏡に特有のものなので、眼鏡っ娘の魅力というよりむしろおばあちゃん臭を強調している気も…
あの丸眼鏡から熱気バサラを連想する方もいるようだ。
カップリング
公式でぬえとは仲が良いことから封獣ぬえと絡むものは多い。また、命蓮寺に入信はしていないが、命蓮寺ファミリーの一員として扱われることもあり、他の命蓮寺メンバーと絡むこともある。
おまけ.txtのキャラ解説には「幻想郷の狐と一悶着を起こした」と書かれている。これは『東方茨歌仙』のREX出張版においてネタが回収されており、博麗神社に魔理沙に化けて登場した化け狐とライバル関係にあるようである。また、これとは別に狐の妖怪の体を持つ八雲藍と絡ませる二次創作も多い。ただし、八雲藍の人格は「式」のもので、九尾の狐の体を式が乗っ取っている形であるため、藍自身に狐の妖怪という自覚があるかは不明点もある。
『東方鈴奈庵』から本居小鈴とのカップリングも多い。ただしこちらは通常のマミゾウではなく、人間に化けたマミゾウで主流である。もっとも、当初は人間の振りをしてマミゾウは小鈴に取り入ろうとしていたが、結局妖怪であることを明かしたため、妖怪としてのマミゾウとのカップリングも可能である。
鈴奈庵以外でも、東方茨歌仙、東方心綺楼、東方深秘録など原作において豊富な登場回数を誇っていることから、原作で関わりのあるキャラに限定したとしても絡ませる相手には事欠かない。
「幻想郷の外で長年普通に暮らしていた妖怪」という強力なアイデンティティを持っている。
上記のスペルカードや、マミゾウというインパクト抜群の名前などネタには欠かない。特に後者は、情報公開直後には名前つながりからマミるイラストが即座に投稿された。まぁ、上記の名前からわかるとおりガチで魔魅三(マミさん)なのだが。上記の名前・親しみやすい性格と設定から即座に今作における「さん」付けポジションになった模様。
また、「化かす」という設定や上記の尿ネタから早くも特殊な趣向を持つ紳士達の妄想コメの餌食になっている。
でも、マミゾウさんの放尿なら見てみたいかも
関連動画
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関連項目
- 東方Project
- 東方神霊廟
- 東方心綺楼 / 東方深秘録
- 佐渡の二ッ岩
- 幻想郷の二ッ岩
- 封獣ぬえ
- 命蓮寺
- 狸 / タヌキ
- 高性能ばあちゃん
- 眼鏡っ娘
- 本居小鈴
- 八雲藍
- じゃあいいです
- マミっと解決!マミゾウさん
- いつか見た枕
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