機動戦士ガンダム アーセナルベースとは、戦略カード型アーケードゲーム(トレーディングカードアーケードゲーム)である。略称はガンダムAB、アセベ、アナベ、等。
概要
2022年2月24日より稼働を開始したアーケードゲームであり、ガンダムシリーズに登場した人物ならびに機体のカードを組み合わせる共通点から、ガンダムトライエイジの後継作とも言われている。
トライエイジではPLカード(パイロットカード)とMSカード(モビルスーツカード)各3枚ずつを組み合わせて自分だけの編成を作っていたが、本作では各5枚ずつを持ち寄ってのCPU戦あるいは対人戦を目的とする。カード所持数が足りない場合でも、レンタル制度で仮想カードがランダムに選ばれて自軍に加わる。
ゲームの大まかな流れ
最初にデータ記録用のICカードを読み込ませてから200円を投入。この時点でカードが1枚もらえる。
その後、CPU戦、対人戦、ゲームをせずにカードを買い足すという選択肢が提示されるが、戦闘の有無に関わらず1プレイでカードを買い足せる回数は最大4回まで。追加カードは1枚100円で入手可。
その他に、パイロットと機体5枚ずつが封入されたスターターセットも、500円で販売されている。
勝敗はマップ内に設置された2ヶ所の拠点基地ならびに両陣最奥に鎮座するホワイトベースの被弾具合で決められ、デフォルトで3分と設定されている制限時間が過ぎても引き分けになることはほとんどない。
各カードにはそれぞれコスト、機動力、遠距離攻撃力、近距離攻撃力、HP、特殊能力、そしてMSカードには宇宙、地上、砂漠の各マップ環境に対する適性が割り振られている。
コストは機体の出撃時に各MSカードとPLカードに書いてある合計値が初期値15から消費され、だいたい3秒で1ずつ回復して、最大ストックは25。また、MSアビリティと呼ばれる、機体ごとに設定された特殊能力発動時にも、所定のコストが必要。機体が撃墜されても出撃時に消費したコストは還元されない。
被弾率が50%を割る、もしくは残り時間1分になると、歴代シリーズから選ばれた主題歌が流れると共に、コスト回復速度が上がる。流れる曲は使用機体を参考にしつつもランダムであり、場合によってはゲームのOPデモでも使われている、PassCodeの「Flavor of Blue」が鳴る。
コストと別に5段階制のSPゲージもあり、一定数ゲージが貯まった際に任意でSPアビリティと呼ばれる必殺技が使えるようになる。データカードダスの名残なのか、画面に表示されるタイミングゲージを見て筐体右手側にあるボタンを押すと、成功で10%、大成功で30%のダメージ補正が攻撃側、防御側どちらにもかかる。
カード詳細
カードのレア度は低い順にCommon>Rare>Master Rare>Perfect Rare>Ultimate Rareの5段階。これと別に、プレイモード選択画面にて、ゲーム内でもらえるチケット20枚+200円を払うことで、通常排出とは別枠のArsenal Rareと呼ばれるカードを手に入れることもできる。
その上でMSカードは近距離、機動、遠距離、PLカードは制圧(拠点ならびに戦艦への攻撃を担当)、殲滅(敵軍MSへの攻撃を優先)、防衛(拠点のダメージを軽減させる役)の3種類ずつに分類されている。PLの属性は
に対してそれぞれ有利とされ、MSのマップ適性とあわせてダメージ値に補正がかけられる。
PLカードには、出撃直後、HPの減り具合などの条件下で発動するPLスキルが設定されている他、MS、PLとも出演作品や共通点を基にしたリンクアビリティも用意されている。
ちなみに、MSカードは、裏面右下に書いてある通し番号が別であれば同一機体併用が可能で、原作に無かったエールストライク×5機という編成もできるようになっている。PLカードは、通し番号が別でも重複している旨の警告が画面に表示されるが、シャアとクワトロなど、設定上は同一人物であっても名義が変われば別人扱いになる。複数の作品にまたがって登場する人物については、出典作品をまたいでの経験値共有ができず、理論上は子安武人の声しかしないデッキの作成も認められる。
…ガンダムを扱うゲームとして大きな欠陥では?
カードは3ヶ月ごとに完全入替のシーズン制で、過去シーズンの目玉だったカードが再調整を受けて出撃する例も多い。ただしアーセナルレアだけは1ヶ月半で前半・後半と入替えられる。
LINXTAGEでの変更点
正式稼働開始から1年後の2023年2月に、ゲームは『機動戦士ガンダム アーセナルベース LINXTAGE[リンクステージ]』へとリニューアル。
(以下、第1シリーズをAB、リンクステージをLXと略記)
主な変更点は次のとおり。
- 戦闘マップの周期化
対人戦で使われるマップが、月曜日の朝7時に隔週で入れ替わるようになり、プレイ前のメインメニューにも表示されるようになった。 - タッグ戦「リンクステージバトル」の追加
同一店舗からログインしたプレイヤー同士がタッグを組む、2対2でのオンライン対戦方式。開催時間は火曜、木曜の午後5~10時、土曜の午後0~5時と限定されており、プレイヤーが1人で選択してもCPUをタッグパートナーとして参戦できる。戦闘中はパートナーに対して共闘要請と呼ばれる専用コマンドが2回使用可能で、1回目は機体が発進して、2回目は母艦が直接、支援攻撃を行う。 - 戦艦スキン、艦長追加
上記の共闘要請を行った数に応じてホワイトベース以外の戦艦も選べるようになり、ゲーム開始時と終了時には艦長から直々にメッセージが送られるようになった。
LX1では LX2では が対象となっている。LX3後半からタッグ戦が廃止されたため、入手条件も変更されている(詳細は後述)。 - 特殊レアの追加
ABでは、レア度の高いMSカードに、全身像の通常デザインと別にパラレルと呼ばれる顔アップデザインのカードが用意されていたが、LXではPLにも別デザインカードをSecret Rareとして追加。またアーセナルレアはLXレアへと変更され、排出期間もシーズン後半の1ヶ月半だけになった。 - デモムービーなどで流れるゲーム主題歌は、SCANDALの「Line of sight」
へ変更。
LX2での変更点
- 水中戦の追加
地上、宇宙、砂漠に続く第4の戦闘地形。既存カードの水中戦適性も公式サイトのカードリストに追記され、引き続き使えるようになっている。 - コストボーナス条件の変更
これまで、最初に機体を出した側のプレイヤーにだけ、消費コストが2還元される「先行出撃ボーナス」を付与していたのが、戦闘開始から5秒以内に出撃させれば両者ともコストを2軽減する「早期出撃ボーナス」へ変更された。
LX3での変更点
- リンクステージレイドバトル
2vs2のタッグ戦から、プレイヤー2人で共通の敵に挑むポイントランキングへと変更。LX3後半から敵はビグザムに設定されており、変更のタイミングは不明。シーズン途中でのモード変更により、プレイ回数に応じて入手できる戦艦スキンおよび艦長は、ルール変更前後累計で30回プレイしての、プトレマイオスとスメラギ・李・ノリエガだけになった。LX4でも、30回のプレイでミネルヴァとタリア・グラディスを入手と、条件自体は変わっていない。
LX4での変更点
- 「ブースターパック」の販売
ゲームセンター以外でカードに触れる機会を増やすべく、ポケモンカードゲームの取扱があるようなコンビニなどでもカード販売を開始。1袋3枚入で税抜300円と、売価自体は筐体での追加分と同等である。
ただし、販売は恒常的に行われるわけではない。
UNITRIBEでの変更点
稼働3年目を迎えた2024年2月には『機動戦士ガンダム アーセナルベース UNITRIBE[ユナイトライブ]』へリニューアル(以下UTと略記)。変更点は以下の通り。
- カード排出期間短縮
シーズン更新が3ヶ月おきから2ヶ月おきへと変更され、特殊レア排出も各シーズンの後半1ヶ月のみと短縮。この期間短縮が影響したのか校正チェックが不十分になり、UT4稼働直前に、排出予定だったプルツーのカードイラストが盗作だったことが発覚。使用禁止措置を執るまでに時間がかかり、8月末の更新予定が2週間ほど遅れた。 - 特殊レアの仕様変更
UTブースターという名称、特別デザインの廃止、カード1枚あたりの費用をチケット20枚+100円に変更。一方でガンダムEz8やM1アストレイなど、通常排出にはいない「パラレルイラストを持ったマスターレア」が含まれている。 - U-TRIBE
プレイヤー最大3人までで構成される、他のオンラインゲームにおけるギルドのような制度。無所属は認められておらず、自分で立ち上げるか、ランダムも含めた既存チームへの参加が必須になる。 - 連携必殺技「UNITED SP」
対象になるMSカードが全て出撃中、かつ所定のSPゲージが貯まると、最初に使うSPアビリティがスーパーロボット大戦における合体攻撃に変わる。USPを起動させるMSカード以外は過去弾のカードを使っても構わない。そしてPLカードは誰が乗ってても使用可。 - マップランダム期間の復活
LX1以降、期間によって固定されていた戦闘マップがランダムに選ばれる期間が復活。 - ゲーム主題歌は、MindaRynの「THIRD PARTY」
へ変更。
FORSQUADでの変更点
2025年2月に、第4シリーズ『機動戦士ガンダム アーセナルベース FORSQUAD[フォースクアッド]』へとリニューアル。略表記はFQ。特殊レアの名称もFQブースターへ変更されている。
ゲーム全体の変更点は以下の通り。
- スクアッドリンク
PL側のリンクアビリティ強化策。
発動対象になるPLを所定数揃えることで、拠点・戦艦の耐久値ゲージの下にスクアッドラッシュゲージが追加される。戦闘時間の経過と、一部PLの行動によって貯まっていき、ゲージが最大になるとスクアッドラッシュと呼ばれる強化状態になる。ラッシュは、SPボタンを押すことで任意で発動可能。 - ゲーム主題歌は、ももいろクローバーZの「Event Horizon」を採用。
参戦作品推移
スターターセットが販売されている作品は赤字で、通常排出が行われず、特殊レア枠、もしくは配布キャンペーンでしか入手できなかった作品はグレー字で記載。
曲名の後の数字は、採用されたシーズンに該当。
ロケテスト、シーズン1から参戦
- 機動戦士ガンダム
- MSV(MOBILE SUIT VARIATION)
- 機動戦士ガンダム外伝 ミッシングリンク
- 機動戦士ガンダムUC
- 機動戦士ガンダムSEED
※スターターセットの内容はLX開始時に入替えられている
主題歌:INVOKE(AB1、AB2)、Believe(LX1)、Meteor(FQ1) - 機動戦士ガンダムSEED ASTRAY
※AB1ではAのレッドフレームのみ。AB2でパイロットのロウ・ギュールと共に通常排出開始 - 機動戦士ガンダムAGE
※AB1ではAのAGE-1ノーマルのみ。LX1でパイロットのフリット・アスノと共に通常排出 - 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ
主題歌:Survivor(LX2)、RAGE OF DUST -New Version-(UT6) - ガンダムビルドダイバーズRe:RISE
シーズン2から参戦
- 機動戦士ガンダム 第08MS小隊
- 機動戦士ガンダム U.C. ENGAGE
※配布キャンペーンのエンゲージ・ゼロのみ - 機動戦士Ζガンダム
- 機動戦士ガンダム U.C.0094 アクロス・ザ・スカイ
- 機動戦士ガンダム00
※シーズン2開始前に主役4人の配布キャンペーンも開催
主題歌:罠(AB2、AB3)、Ash Like Snow(LX3、LX4)、儚くも永久のカナシ(UT4、UT5) - 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ ウルズハント
※AB2では端白星、パイロットのウィスタリオ・アハムともAでのみ排出。どちらもAB4で通常排出
シーズン3から参戦
- 機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島
※劇場鑑賞特典の配布カードもある - 機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY
- 新機動戦記ガンダムW
主題歌:JUST COMMUNICATION(AB3)、RHYTHM EMOTION(UT2、UT3) - ガンダムビルドファイターズ
※AB3ではポイント交換キャンペーンでの配布のみ。LX1で通常排出開始
主題歌:ニブンノイチ(LX3)
シーズン4から参戦
- 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
主題歌:BEYOND THE TIME (メビウスの宇宙を超えて) (AB4) - 機動武闘伝Gガンダム
- 機動戦士ガンダム 水星の魔女
※放送開始時、および魂ネイション開催時に配布キャンペーンも開催
主題歌:祝福(AB4)、slash(LX2~UT6)
LINXTAGE シーズン1から参戦
LINXTAGE シーズン2から参戦
LINXTAGE シーズン3から参戦
LINXSTAGE シーズン4から参戦
UNITRIBE シーズン1から参戦
- 機動戦士ガンダムF91
※UT開始記念配布キャンペーンの対象にもなった
主題歌:ETERNAL WIND〜ほほえみは光る風の中〜(UT5、UT6) - 機動新世紀ガンダムX
※UTブースターでガンダムエックスとパイロットのガロード・ラン&ティファ・アディールを排出後、UT2から通常排出 - 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM
※劇場鑑賞特典、およびUT開始記念キャンペーンで、ライジングフリーダムとイモータルジャスティスの配布も行われた。劇場特典のライジングフリーダムはUSP使用不可
主題歌:FREEDOM(UT1、UT2)
UNITRIBE シーズン2から参戦
UNITRIBE シーズン3から参戦
- 機動戦士Vガンダム
※UTブースターでヴィクトリーガンダムとパイロットのウッソ・エヴィンを排出後、UT4から通常排出
UNITRIBE シーズン4から参戦
- 機動戦士ガンダムNT
※UTブースターでナラティブガンダムC装備とパイロットのヨナ・バシュタを排出後、UT5から通常排出 - ガンダム Gのレコンギスタ
UNITRIBE シーズン5から参戦
- 機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム
※配布キャンペーンのガンダムEXのみ - 機動戦士クロスボーン・ガンダム
※ガンダムエースの付録としてクロスボーン・ガンダムX1の配布も行われた
UNITRIBE シーズン6から参戦
FORSQUAD シーズン1から参戦
- 機動戦士Gundam GQuuuuuuX
※UT6期間中、劇場版先行公開にあわせて配布キャンペーンも行ったが、封切10日目の2025年2月3日まで使えなかった。公式HPでの能力値などの掲載も、同日まで伏せられていた
関連動画
関連リンク
関連項目
- 0
- 0pt