「ガンダム Gのレコンギスタ」(Gレコ)とは、2014年10月~15年3月にMBS他「アニメイズム」枠でのTV放送、またdアニメストアなど各種Web媒体にて配信中の長編アニメーション作品である。
概要
ガンダム Gのレコンギスタ |
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基本情報 | |
監督/脚本 | 富野由悠季 |
キャラクターデザイン | 吉田健一 |
メカニックデザイン | 安田朗、形部一平、山根公利 |
音楽 | 菅野祐悟 |
製作 | MBS、サンライズ |
放送期間 | 2014年10月-15年3月 |
話数 | 全26話 |
漫画・アニメテンプレート |
「∀ガンダム」以来15年ぶりとなる、富野由悠季監督による長編ガンダムシリーズ。
同監督著の短編小説「はじめたいキャピタルGの物語」(後述)が基となっており、制作に際して富野監督は「ひょっとしたら、タイトルにガンダムってつかないかもしれない」という発言を残していた。結果として、本作はタイトルに「ガンダム」という名が冠され、正式にガンダムシリーズの作品として放映される運びとなった。
タイトルにあるレコンギスタとは、スペイン語の「レコンキスタ」を由来としている。元々は「再征服」という意味を持つ言葉であるが、本作ではこれを「国土回復」「国土復権」という意訳で引用しており、"高度成長化してしまったガンダム作品の国土回復"というメッセージと、"宇宙世紀の終焉で崩壊した地球圏を国土復権する"という作中の世界観が表されたタイトルとなっている[1]
製作スタッフとして、キャラクターデザインを吉田健一、メカデザインを安田朗・形部一平・山根公利、音楽を菅野祐悟が担当している。
作品媒体は、当初劇場公開との噂が流れていたが、前述のアニメイズム枠でのTV放送、Web配信にて公開することが発表された。なお、上記媒体での公開に先駆け、8月23日から9月5日まで期間で1話~3話までが先行上映された。
そして2018年11月。予てより製作中であると仄めかされていた劇場版が、「機動戦士ガンダム40周年プロジェクト発表会」にて、2019年公開予定である事が正式に告知された。
ストーリー
宇宙移民と宇宙戦争の歴史となった宇宙世紀が終焉後、しばらくの刻が流れた。
新たな時代、リギルド・センチュリー(R.C.)を迎えた人類の営みと繁栄は、平和と共にこのまま続いて行くものだと思われていた。
R.C.1014年。
地上からそびえ立つ地球と宇宙を繋ぐ軌道エレベータ、キャピタル・タワー。
地球上のエネルギー源であるフォトン・バッテリーを宇宙よりもたらすが故に神聖視された場所である
そのキャピタル・タワーを守護すべく組織されたキャピタル・ガード候補生のベルリ・ゼナムは、初めての実習の最中、いずれの国の技術でもない高性能モビルスーツ、G-セルフの襲撃を受ける。
作業用モビルスーツのレクテンで交戦したベルリはG-セルフの捕獲に成功する。
しかし、G-セルフを操縦していたアイーダ・レイハントンを名乗る宇宙海賊の少女に何かを感じるベルリ。
それは見たこともないはずのG-セルフに対しても同じだった。
そして、特定条件を満たさなければ動かないはずのG-セルフをベルリは何故か起動させてしまう。
キャピタル・タワーを襲撃する宇宙海賊とアイーダの目的、G-セルフに選ばれたベルリが辿る運命、その果てに待ち受けるリギルド・センチュリー全体を揺るがす真相。
全てはレコンギスタの始まりに過ぎなかったのだ。
- 「ガンダム Gのレコンギスタ」公式サイトより -
本作は、「機動戦士ガンダム」をはじめとする世界観である宇宙世紀と地続きの世界が描かれており、宇宙世紀終焉後の新たな時代「リギルド・センチュリー(R.C.)」1014年が舞台となっている。
軌道エレベーターを警備する組織のパイロット候補生ベルリ・ゼナムが、宇宙海賊による軌道エレベーター襲撃に遭遇したところから物語が展開していく。
登場人物
- ベルリ・ゼナム/CV:石井マーク
- 本作の主人公。キャピタル・タワーの警備組織“キャピタル・ガード”養成学校の候補生の少年。
成績優秀者であり、養成学校で飛び級している。「G-セルフ」を動かせる三人の内の一人。 - アイーダ・スルガン/CV:嶋村侑
- 宇宙海賊の少女。凛々しくも、どこかまだあどけなさが残る。捕獲された際にアイーダ・レイハントンと名乗るがその素性にはある秘密が隠されていた。
ラライヤがもたらした謎のモビルスーツ「G-セルフ」を動かせる三人の内の一人。 - ノレド・ナグ/CV:寿美菜子
- セントフラワー学園の生徒でチアリーディング部所属の少女。被捕食者のクンタラ生まれであり、ベルリに好意を寄せている。
- クリム・ニック/CV:逢坂良太
- アメリア大統領の息子であり、海賊部隊に所属する青年。天才的なMS操縦技術を持つ。高飛車であるがお調子者。
- ルイン・リー/CV:佐藤拓也
- ベリルと同期のキャピタル・ガード養成学校の候補生。面倒見の良い兄貴分であるがクンタラであることに強い劣等感を持つ。
- マニィ・アンバサダ/CV:高垣彩陽
- ルインのガールフレンド。チアリーディング部に所属するチアリーダー。
- ラライヤ・マンディ/CV:福井裕佳梨
- Gセルフに乗って現れた謎の褐色少女。記憶を失っており、月曜日に保護された事からマンディと名付けられた。
- デレンセン・サマター/CV:小山剛志
- キャピタル・ガード養成学校の教官。キャピタル・アーミィに召喚される。
- ケルベス・ヨー/CV:須田祐介
- キャピタル・ガード養成学校の教官の一人でデレンセンの部下。ガールフレンドの居ない連中のことも考えてやれ!の人。
- カーヒル・セイント/CV:森川智之
- 宇宙海賊に所属する、キャピタル・タワー制圧作戦の立案者。
登場兵器
登場する兵器は、後述のマン・マシーンではなく「モビルスーツ」である。
リギルド・センチュリーにおいてモビルスーツの開発・設計技術は失われており、作中に登場するモビルスーツはいずれも「ヘルメスの薔薇の設計図」と呼ばれる宇宙世紀時代の設計図をもとに製造されている。
キャピタル・テリトリィをはじめとした各勢力とも、この設計図に残されている兵器を網羅するには製造技術が不足しているのが現状で、レクテン→カットシー→エルフ・ブル…といったように徐々に製造可能なレパートリーを増やしている状況にある。
所属不明機(現時点)キャピタル・アーミィ宇宙海賊
アメリア軍 |
トワサンガビーナス・グロゥブ |
主題歌
- BLAZING(前期オープニング曲) 歌:GARNiDELiA 作詞:メイリア 作曲:toku
- ふたりのまほう(後期オープニング曲) 歌:May J. 作詞:前田たかひろ 作曲・編曲:菅野祐悟
- Gの閃光(エンディング曲) 歌:ハセガワダイスケ 作詞:井荻麟 作曲・編曲:菅野祐悟
- ハイフン・スタッカート(挿入歌) 歌:ハセガワダイスケ 作詞:井荻麟 作曲・編曲:菅野祐悟
放送局
放送局 | 放送開始日 | 放送時間 | 備考 |
---|---|---|---|
MBS | 2014年10月2日 | 木曜 25:49~ | 製作局 / 初回1時間SP |
TBS | 2014年10月3日 | 金曜 25:55~ | 初回1時間SP |
CBC | 金曜 26:37~ | ||
BS-TBS | 2014年10月4日 | 土曜 24:00~ |
バンダイチャンネル、ガンダムチャンネル、dアニメストアにて配信中
はじめたいキャピタルGの物語
Gのレコンギスタは、創刊100号を記念して「ガンダムエース2010年12月号」に寄稿された『はじめたいキャピタルGの物語』(著:富野由悠季)という10ページに満たない小説が基となっている。一応未完。
この世界は宇宙世紀から少なくとも千年以上は経過しており、宇宙エレベーター等の各種設定と共通する部分が多い習作とでもいうべき作品である。同じく富野の書籍『映像の原則 改訂版』にもこれと同じような物が解説のために少しだけ掲載された。
主人公ベルリ・ゼナムはダムA版では「ベリル・ゼナム」、映像の原則 改訂版では「ベルリィ」だったり、御大自身も細かいところは固まってないようで未だプロット段階であった。Gレコはこの構想をアニメ用に煮詰めた作品なのだろう。
ここで登場する人型マシンは、モビルスーツではなく「マン・マシーン」という。その昔、御大が筆を執った小説『ガイア・ギア』の同名の機動兵器と何らかの繋がりがあるのだと思われる。とはいえガイア・ギアは、御大自身から直々に黒歴史(無論スラング的な意味で)にされている。それに登場するマンマシーンが宇宙世紀の“次”を描く構想に姿を現したのは、やはり御大にも未練があったという事かもしれない。
また、宇宙世紀の次の世紀など、御大の過去の構想と共通する設定が多い。
なお、アニメ化に際し、マンマシーンは普通にモビルスーツに差し替えられていた。理由は不明。
リギルド・センチュリーについて
∀ガンダムの語った「黒歴史」には本作の舞台R.C.(リギルド・センチュリー)1014年も含まれると当初から考えられており、それはメカデザイナーのインタビューや、放送前後に公式に出回った簡易な年表でも支持されていた。
いたのだが、放送終了後の2015年8月末に配信された「夜のGレコ研究会 ~富野由悠季編~」で、富野監督によって∀ガンダムのほうが500年ほど過去のつもりだったことが突如明らかになり、関係者も含めて波紋が広がった。
この配信では裏付けとして、クレッセント・シップの技術力が∀ガンダムの時代を凌駕していること、G-ルシファーが過去の技術としての月光蝶を使っていることが挙げられている。
他にも本作には∀ガンダムの時代を上回るとしか思えない技術が多数登場しており、「ひょっとしたら未来」というような曖昧な話ではなく、(500年という年数の整合性はともかく)生配信の勢いで適当に言っているわけでもなく、かつ∀と隔絶した世界観というわけでもなく、かなり明確に「∀の未来」とイメージされていたようである。
ただ、このことに気づいた人間はいたものの、スタッフ全体には共有されていなかったらしい。この見解が公式なものとなるかは不透明であるが、今後検証され、ガンダム資料全般にも影響すると思われる。
なお、∀ガンダムの時代「正暦2345年」がGレコの語る「宇宙世紀」にひっくるめられているのか、宇宙世紀後とされるリギルド・センチュリーに含むのかは不明・富野監督が厳密にそこまで決めているかどうかも定かでない。
関連動画
外部リンク
関連項目
- 富野由悠季
- マン・マシーン
- モビルスーツ
- ガンダム
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2014年7月~9月 | 2014年10月~2015年3月 | 2015年4月~6月 |
Persona4 the Golden ANIMATION | ガンダム Gのレコンギスタ | シドニアの騎士 第九惑星戦役 |
脚注
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- 機動戦士ガンダム 第08MS小隊
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