エセックス(アズールレーン)とは (エセックスとは) [単語記事]

「ここがエンタープライズの…こ、コホン！ユニオンの最新鋭空母・エセックス、正式に着任しました。指揮官、私の活躍を期待していてください！みんなの期待を絶対に裏切ったりはしません！」

エセックスとは、STG アプリゲーム『アズールレーン』に登場する、第二次世界大戦時のアメリカ海軍所属エセックス級航空母艦1番艦〈USS Essex,CV-9〉をモチーフにした登場人物（KAN-SEN）である。

みんなエセックス級は強いと認めていても、いざ口にするとやはりエンタープライズばっかり…はあ……（概要）

KAN-SEN名
エセックス USS Essex,CV/CVA/CVS-9
基本情報
所属	ユニオン
艦種	航空母艦
レアリティ	SSR
CV	水橋かおり
イラスト	科学
艦歴
国籍	アメリカ
出身地	バージニア州ニューポート・ニューズ市
造船所	ニューポート・ニューズ造船所
艦級	エセックス級航空母艦1番艦
進水日	1942年 7月31日
就役	1942年-1947年（アメリカ軍） 1951年-1969年（アメリカ軍）
最期	1975年（解体）
備考
エセックス級ネームシップ戦後、一旦予備役に入っていたが、朝鮮戦争で復帰。太平洋戦争で従軍星章（バトルスター）を13個、朝鮮戦争で3個取得。

ユニオン所属の正規空母。律儀な優等生だが、あまりにも真面目な性格が災いして近寄りがたいと思われることも。

先輩であるエンタープライズを尊敬している一方、いつか越えたい相手として競争心を燃やしてもいる。

ーーーー公式 Twitter・艦船紹介より

ユニオン所属の航空母艦。レアリティはSSR。デザイン:科学。CV:水橋かおり (2018年 12月20日実装)

2018年 9月14日～10月7日までの期間に開催されたイベント「一周年記念イベント・上」にて実装されたKAN-SEN。期間限定建造にて建造可能。
2020年 4月16日のアップデートにて、特型艦建造に常設実装された。

ユニオン期待の最新鋭正規空母のネームシップであり、それにふさわしい高性能……なのだが、なにしろ直ぐ側にとんでもない大先輩がいるせいでやや埋没気味。典型的な優等生の後輩タイプであり、秘書艦に据えれば正統派（サブ）ヒロインそのままである。しかしその優等生気質が災いし、エンタープライズの影に隠れがちな自身にコンプレックスを抱く一面も。後日実装されたキャラストーリーのタイトルも「先輩とわだかまり」である。
だが、後に実装された妹達にも支えられ、次第にユニオンでも頭角を現しつつある昨今である。

容姿は蒼い髪をツインテールに結わえて幼さを残す一方で、大人びたスタイルを強調するピッチリとした制服を着ているという格好。凛とした顔つきからは確かに近寄りがたい雰囲気を感じるが、指揮官にはとても真摯に付き合ってくれるので安心してほしい。なおボディタッチには耐性がなく、大きく狼狽える。かわいい。

2019年 9月25日のアップデートで、エセックス初の着せ替えにして、なんとGAMAHAヤマハ発動機とのコラボである特別仕様（ユニオンマークとエセックスの名前付き）のYZF-R25と共に描かれた着せ替え「ルート66の旅」が実装された。バイクこそGAMAHAだが、ヤマハ発動機のエンブレム入りのジャケットを羽織っている。

ポストを読み込み中です
 https://twitter.com/azurlane_staff/status/1174971046375510017

なお、実際にエセックスのようにおへそ丸出しでバイクに乗ると大変なことになるので真似してはいけない。
ちなみにこの特別仕様 YZF-R25は実際にヤマハ発動機にて製作されている。今後リアルのイベント等で展示する予定とか。
期間限定発売なので、ヤマハファンやエセックスが好きな指揮官はダイヤ持ってショップにGoだにゃ。

2020年 9月24日のアップデートで、3周年のパーティードレス着せ替え「Craft Fairy Night」が実装された。

いつものエセックスとはぜんぜん違うノーブルな雰囲気な美女っぷりで、これがLive2Dで素敵に動く…とはならなかった。シャンパンの飲み過ぎなのか、酔いどれてしまった表情は、下記のネタキャラ要素の反映なのか。でもこのドレス姿はいいと思う指揮官は、お店にいらっしゃいにゃ。

2021年 2月4日のアップデートで、春節着せ替え「キャリー＝クレーン」が実装された。

チャイナ風ドレスと書き初め用の巨大筆の対比が印象的。どんな文字を書き初めしたのか気になるところ。しかも、他の子達が使う筆を見てのコメントからして、この筆がイベント用の特別な巨大筆であることを理解していない様子。それにつけてもエセックスと書き初めしたくなった指揮官は、ぜひショップに初買い物としゃれ込んでほしいにゃ。

余談

ちなみに立ち絵は凛々しい姿をしている彼女だが、SD キャラになるとコロコロ表情が変化するという可愛い一面を見せる。いーぐるちゃんを飛ばしたら戻ってこなくて慌てたり、お風呂に入れると指揮官に見られているからなのか顔を真っ赤にして涙目になったり、つまむとやはり涙目になりながらジタバタする。

そして極めつけは戦闘画面のアイコンで確認できる口が半開きになっている気の抜けた顔である。それが某ネコ科動物がアニメ内で見せた表情のようなシュールさを持っていたことにより、次々にコラージュが作られる事態に発展。後日実装されたCVにより、中の人効果によるスキル発動時の掛け声の凛々しさと、このSD顔とのギャップが殊更強調される結果となった。同じく実際の性格とSD キャラのギャップが激しいにくすべグラーフ・ツェッペリンと一緒にネタにされることが多いようである。

更には「ゴシックは魔法乙女」とのコラボにて明かされたエンタープライズの「嫌いな食べ物:レモン」という情報により、一部の指揮官の間で「エンタープライズの唐揚げに無断でレモンをかける」というポンコツ後輩属性が付与されてしまっている。真面目系は二次設定でポンコツ化するのが定めなのか。

勿論これらのネタは二次創作であり、公式設定には今の所関係ない。キャラ disのように見えて不快に感じる人もいるため、ネタを使用する際には時と場所を弁えるようにしよう。

さらに余談

さて、2019年 2月28日。本ゲームとしては「戦え！ロイヤルメイド隊」以来のサーバ内共闘イベント、「特別演習超空強襲波」が実装されることになった。内容は、プレイヤーである指揮官側の艦隊が演習を行い、60秒間のバトルの間に相手にどれだけダメージを与えたかでポイントが貰える、そしてサーバーごとに設定された総ポイントを削っていって0にすることを目指す仕組みだった。問題は、その相手を担当するのがエセックスだったことである。

当然、プレイヤーの殆どはエセックスをフルボッコにして、ポイントを稼ぎまくることを想像していたに違いない。

だが、フタを開けてみれば状況は全く違っていた。出てきたエセックスは恐るべき総耐久値を誇り、全艦レベル 120+最強装備の艦隊でさえ60秒内の撃沈はほぼ不可能の状況だった。それだけならまだしも、彼女は強力な弾幕を放ちまくり、レベル 100にも達しない艦隊では逆に瞬殺されるありさまだった。おまえのような空母がいるか。

さらには、この時点で彼女の状態は「手加減」つまり最弱の状態だったのだ。このあと総ポイントが削られるに従って「手加減→集中→闘志→底力」と強さが上がっていき、もらえるポイントは下がっていった。

この理不尽一歩手前の難易度の上に、この演習では通常の経験値が入らない、なのに燃料消費と疲労蓄積は通常通り、ドロップする資金やアイテムもあまり美味しくないという仕様が輪をかけて指揮官に不満を抱かせた。

さすがに運営が修正をかけ、総ポイント残り0%達成後はエセックスの弱体化が図られたうえ、結局全サーバーで0%達成したものの、後味の悪いものを残してしまったイベントには違いない。もちろん、エセックス自身には非はないのだが…。

幸いだったのは、上記のようなポンコツキャラの2次設定があるエセックスなので、指揮官の多くが「初めての大役にエセックスが張り切りすぎてちょっとやらかしてしまった」というネタに転化して不満を処理したため、彼女にヘイトが集まることは少なかったことであろうか。

さらにさらに余談

2020年 6月24日のアップデートで「特別演習超空強襲波」が復刻されることになった。

「また前回の手加減（手加減してない）状態なのか」

「いや、流石にこれまでのレイドイベントの調整を入れてくるだろ」

指揮官たちの間では、期待と不安が入り混じった上のような会話が繰り広げられた。

かくして、メンテ明け。ちゃんと調整され、初心者指揮官でもちゃんと戦えるように「手加減」するエセックスの姿がそこにあった。最高難易度の「EX」でもきっちり育成した艦隊なら十分に戦えるものであり、経験値もまともに入ってくるようになっている。「さすがにエセックスも空気を読んだか」と指揮官たちは胸をなでおろした。

――しかし、メニュー画面左上のイベントタイトルのあたりをふとタップしてみた指揮官は、なぞの数字「9」が表示されたことに気づく。試しにタップを繰り返していくと「8」「7」とカウントダウンしていき、それが「0」になったとき―――

（以下ネタバレ注意）

↓

特殊演習戦闘機能開放
――認証完了/エキスパート難易度開放
――戦闘制限解除/火力全開
――特殊爆装雷装配置、攻撃隊発進準備完了――さあ、行くわよ！

全ての力を解放したエセックスがそこにいた

なんと、隠しモードとして前回の「底力」を上回る「大陸版の最初に実装された未調整のエセックス」と戦うバトルが用意されていたのだ。

レベル 120＋最強装備の艦隊でも60秒耐えきることすら至難の業。まさに勝てる気がしない。（ちなみに艦隊は通常海域での第1艦隊となる。）

あくまでもお遊び要素としての実装であり、勝っても特に特典もないし、逆に負けても特にペナルティはない。ただ、上述の多くの指揮官たちにとってみんなのトラウマとなった「本当の底力のエセックス」を再現してみせたものだ。挑戦するかしないかは指揮官しだいである。

航空隊直掩配置に到達、防空態勢移行完了――全艦、最大戦速！(能力)

スキル1:善戦のファーストライン
自身の航空攻撃時、TBF アベンジャーで航空攻撃Lv.1(MAX Lv.10)を行い、アベンジャーの魚雷が命中した敵を浸水状態にしスリップダメージを与える（ダメージは航空ステータスとスキルレベルによる）。さらに、自身の戦艦（巡戦、航戦を除く）へのダメージが4.0%(MAX10.0%)アップ

スキル2:直掩配置
出撃時、味方艦隊にユニオン空母・軽空母が一隻に付き、航空・対空が1.5%(MAX5.0%)アップ。自身の艦載機が敵艦載機を撃墜した時、自身の航空が1.0％(MAX3.0%)アップ（最大[5]回まで上乗せ可能）

スキル3:絶対回避
出撃時、味方艦隊のユニオン所属の艦が4隻以上ある場合、この戦闘中、味方が敵攻撃機と爆撃機から受けるダメージを4.5%(MAX12.0%)で1にする

能力面はエンタープライズに並ぶ高性能。判例した高い運値も同じである。やや戦闘機による防空能力よりの補正がかかっているが、3つもあるスキルのおかげで最終的な敵へのダメージ値は高い。

スキル1「善戦のファーストライン」は複数の効果を内包したスキルであり、「航空攻撃時にTBF アベンジャー2機を追加で発進させる効果」と「敵戦艦へのダメージ量を増やす効果」の2つを持っている。

前者は通常の航空攻撃とは違い、発射された航空魚雷に当たると「浸水ダメージ」という副次効果がつく。浸水ダメージは炎上によるダメージに匹敵する上に、航空魚雷自体の攻撃力の高いことからかなり強力。汎用魚雷なので多段ヒットは望み薄だが、横並びで数が多く外れにくい。命中すれば浸水が確実に発生するのも嬉しい点。

後者は敵戦艦へのダメージを増やす効果だが、巡洋戦艦や航空戦艦は対象外であるため注意。通常海域ならば長門や陸奥、過去に開催されたイベント海域ならばティルピッツ、ジャン・バール、スマッシャー等が該当している。通常海域で頻出する金剛型が巡洋戦艦であるために効果がないのが痛いが、敵戦艦は一刻でも早く沈めたい存在であることには変わりない。効果の上がり幅こそ小さいが、海域攻略においては大いに役立つだろう。

スキル2「直庵配置」も複数の効果を発揮するスキルであり、「艦隊にユニオン軽空母・空母が存在すると航空・対空値が上昇する効果」と「自身の艦載機が敵艦載機を撃墜すると航空値が上昇する効果」の2つを持っている。

前者はユニオン空母・軽空母1隻につき、自身の航空と対空が最大5%向上する。自身もユニオン所属であり対象となるため+5%の上昇は確実、主力艦隊をユニオン空母・軽空母で揃えれば+15%の上昇が見込める。ただし最大値を狙うと戦艦や巡洋戦艦を入れることができなくなるため、海域によっては自爆ボートの処理が難しくなる。場合に応じて使い分けよう。

後者は自身の艦載機が敵機を1機撃墜する度に、自身の航空が最大3%向上する。5回まで連続で発動するので、最終的には+15%の向上が見込まれる。効果は戦闘中永続であるため、時間切れを心配する必要はない。撃墜する方法は迎撃発進、航空発進のどちらでもよく、前衛艦隊が瀕死にした敵機を撃墜することも多いことから発動させやすい。しかし当然ながら航空機が登場しない海域では死にスキルであるため、運用の際は海域の特性に注意すること。

スキル3「絶対回避」は艦隊内にユニオン艦が4隻以上存在する場合に発動する。エセックス自身も数に含まれるため、他に3隻用意すれば発動できる。爆撃機の爆弾や攻撃機の魚雷のダメージを1にするが、確率が低いため発動したらラッキー程度で考えたほうがいい。ただし自動戦闘では自ら航空魚雷に突っ込むケースが多いため、効果は馬鹿にできない。ちなみにユニオン艦4隻はあくまでも発動条件であるため、ユニオン籍でない艦にもダメージ軽減の効果はある。

エンタープライズ、私の活躍を見ましたか！（史実）

1938年、ロンドン軍縮条約から日本が脱退したことによるエスカレーター条項適用によって、アメリカ海軍には4万トン分の空母建造枠が割り当てられた。といってもその頃の設計局は新型戦艦（後のアイオワ級）の設計で手一杯だったため、とりあえずヨークタウン級をもう1隻建造しつつ（これが〈USS ホーネット〉となる）、設計局の手が空くのを待つことになる。

そして、待っている間に日米開戦が確定的となり、軍縮条約による設計制限が撤廃されたことにより、設計局は解き放たれてしまった。その結果、設計は遅れに遅れ、ついに設計完了が1941年、つまり開戦近くまでずれ込んでしまった。

設計局「ごめん、遅れたけどすげぇプランが出来た！」

建造局「おけ、それじゃとりあえず24隻くらいつくるぜ」

こうして、「隔月刊正規空母」ことエセックス級は、1942年末から怒濤のようにデビューすることになる。

エセックス級のネームシップ〈USS エセックス,CV-9〉は、1941年 4月起工、1942年 7月進水、1942年 12月竣工。艦名のエセックスはアメリカのマサチューセッツ州エセックス郡から。なお、このエセックス郡の名前はイギリスのエセックス州から来ており、イギリスにも同名の艦がいる^[1]。割と伝統のある名前で、空母のエセックスはアメリカ軍艦としては4代目となる。
余談だが、エセックス級空母には太平洋戦争の激戦で沈んだ先輩の名前を即座に受け継いだ艦が、〈ヨークタウン〉〈ホーネット〉〈レキシントン〉〈ワスプ〉など数多くいる。

〈エセックス〉は竣工後、訓練を経て1943年春から太平洋戦線に参戦。初陣はマリアナ沖海戦で、初手でグアム、サイパンなどの基地航空隊を叩き、そして決戦では500機に迫る戦闘機部隊でアウトレンジを図る日本の航空部隊を徹底的に粉砕した（いわゆる「マリアナの七面鳥撃ち」である）。
その後、レイテ沖海戦や沖縄戦、本土空襲などに参加。神風特攻隊に突っ込まれて被害を受けたりもしたが、ほぼ最前線で戦い抜き、終戦を迎える。

戦後は1947年 1月には第一線から退いて予備役となるが、1951年には近代化改修を受け、朝鮮戦争では現役に復帰した（余談だが、後にアポロ11号で月に行ったニール･アームストロング船長は朝鮮戦争時パイロットとしてエセックスに所属していた）。

朝鮮戦争の休戦後となる1955年 7月からはさらなる近代化改修を受け、アングルドデッキを持ちジェット機運用能力を手に入れる。以降は大西洋艦隊に所属、キューバ危機などに対応した。また変わったところでは、アポロ7号の回収母艦も務めている（基本的にアメリカの有人宇宙船は最終的に海に着水するので、回収のため当該海域に艦隊が出ていた）。