桜花賞

桜花賞とは、スポーツの競走名である。

• 『中央競馬』
  
  • 桜花賞(阪神競馬場、JRA牝馬三冠第1戦)
• 『地方競馬』
  
  • 桜花賞(浦和競馬場、南関東牝馬三冠第1戦)
  • 東海桜花賞(名古屋競馬場、サラ系4歳以上、ダート1400m)
  • 福山桜花賞(福山競馬場、サラ系A1、ダート2250m)
  • 南国桜花賞(高知競馬場、アラブ系古馬、ダート1900m) - 2007年をもって廃止
  • 中津桜花賞(中津競馬場、サラ系古馬、ダート1760m) - 1990年までは桜花賞、1999年をもって廃止。
  • 佐賀桜花賞(佐賀競馬場、サラ系古馬、ダート1750m)
• 『競輪』
  
  • 桜花賞典・海老澤清杯競輪(川崎競輪場・開設記念競輪/G3)

と複数の桜花賞がある。また、伝書鳩の競翔名にも使われている。

本稿では日本中央競馬会(JRA)が開催する阪神競馬場の桜花賞について解説する。

概要

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3歳牝馬限定クラシック競走・「桜の女王」
桜花賞
GI・阪神競馬場・芝1600m

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4月第1週に阪神競馬場・芝外回り1600mで開催される、3歳牝馬限定GI競走である。

1939年に創設。元は「中山四歳牝馬特別」として中山芝1800mで開催された。イギリスのクラシック競走・1000ギニーステークスを手本としている（そのため国際的には東京優駿や優駿牝馬と同様に「日本1000ギニー」の副称がある）。
太平洋戦争後、1947年に舞台を京都競馬場芝1600mに移し「櫻花賞」と名前を変更。
1950年には舞台を現在の阪神競馬場とし、今日に至るまで「桜の女王決定戦」として浸透していった。
1957年に現在の表記の「桜花賞」となった。
1984年のグレード制導入に際し、GIに格付けされた。
阪神競馬場の改修工事や阪神・淡路大震災による復旧工事等で、1991年と1995年は京都競馬場芝外1600mで行われている。

旧八大競走の一つとして数えられ、優駿牝馬と、1995年まではエリザベス女王杯、1996年以降は秋華賞とで、中央競馬の牝馬三冠競走を成す。また、桜花賞や優駿牝馬、皐月賞、東京優駿のいずれか2つのクラシック競走とNHKマイルカップとをあわせて変則三冠競走と呼ぶことがある。

咲き誇る桜の下でのゲート入り・発走が見どころの一つであり、晴れた当日の阪神競馬場は花見も兼ねてやってきた観客でごった返す。学校の春休みの最終日と被った場合は親子連れが多くなるのも特徴である。
新コースでの開催に当たり、旧スタート地点にあった芝桜はちゃんと新スタート地点に移設されている。毎年レース当日に桜を満開に近い状態にするために、いろいろと手を尽くしてくれる馬場造園課の方々のご苦労には頭が下がるばかりである。

レース傾向

2006年12月に新設された、阪神競馬場・芝外回りコースで行われる。 向こう正面で発走し、直線で3コーナーまで進むため、枠順による有利不利はあまりない。 新コースでの開催となってから、同じコースで行われている2歳GI・阪神ジュベナイルフィリーズやトライアルレースのチューリップ賞との関連性が高くなっている。

旧・芝1600mコースはスタート地点の1コーナーポケットから2コーナーにかけての直線が約150mと短く、2コーナー進入角度が約50度もあったため、距離損を避けたり少しでもいい位置取りを狙うために各場が内側に殺到、内枠の馬が進路を塞がれる不利が発生することが多かった。この不利などを少しでも解消しようとした動き、または逆に有利にしようとした動きの結果、前半のペースが早くなりがちであった (通称「魔の桜花賞ペース」)。

3歳春先の牝馬といえば、人間で言えばまだ高校1年生くらいの年齢。それゆえ精神的に幼さが残り、鞍上の指示に従わず折り合いがつかずに暴走してペースが速くなることもあったりする。「魔の桜花賞ペース」も相まって、人気馬が連を外す/掲示板圏内にも載らないという現象が過去にいくつか見られたが、最近ではあまり見られなくなってきている……とこれを書いたそばの2012年からジョワドヴィーヴルが(ry

ディープインパクト産駒が猛威を振るっているレースでもあり、初年度産駒マルセリーナが優勝した2011年以降、6年間で8頭が連対している。同期間に複数の連対馬を出した種牡馬はディープインパクトのみで、いかに突出した成績かがうかがえる。

主な前走・前哨戦

競走名	格付	施行競馬場	施行距離	間隔	優先出走権
クイーンカップ	GIII	東京競馬場	芝1600m	8週
チューリップ賞	GII	阪神競馬場	芝1600m	5週	3着内
アネモネステークス	L	中山競馬場	芝1600m	4週	2着内
フィリーズレビュー	GII	阪神競馬場	芝1400m	4週	3着内
フラワーカップ	GIII	中山競馬場	芝1800m	3週

歴代優勝馬

• 回数についているリンクをクリックすると該当する動画に飛びます。
• 馬齢表記は現行表記に統一。
• 競走名は第1回から第5回まで「中山四歳牝馬特別」、第6回は「能力検定競走」、第7回から第16回まで「櫻花賞」、第17回以降は「桜花賞」。
• 勝ち時計の赤字はレコードタイム。太字が現レコード。

回数	開催日	競馬場	距離	優勝馬	性齢	勝利騎手	勝ち時計
第84回	2024年4月7日	阪神	芝1600m	ステレンボッシュ	牝3	J.モレイラ	1:32.2
第83回	2023年4月9日	阪神	芝1600m	リバティアイランド	牝3	川田将雅	1:32.1
第82回	2022年4月10日	阪神	芝1600ｍ	スターズオンアース	牝3	川田将雅	1:32.9
第81回	2021年4月11日	阪神	芝1600ｍ	ソダシ	牝3	吉田隼人	R1:31.1
第80回	2020年4月12日	阪神	芝1600ｍ	デアリングタクト	牝3	松山弘平	1:36.1
第79回	2019年4月7日	阪神	芝1600ｍ	グランアレグリア	牝3	C.ルメール	1:32.7
第78回	2018年4月8日	阪神	芝1600ｍ	アーモンドアイ	牝3	C.ルメール	1:33.1
第77回	2017年4月9日	阪神	芝1600ｍ	レーヌミノル	牝3	池添謙一	1:34.5
第76回	2016年4月10日	阪神	芝1600ｍ	ジュエラー	牝3	M.デムーロ	1:33.4
第75回	2015年4月12日	阪神	芝1600ｍ	レッツゴードンキ	牝3	岩田康誠	1:36.0
第74回	2014年4月13日	阪神	芝1600ｍ	ハープスター	牝3	川田将雅	1:33.3
第73回	2013年4月7日	阪神	芝1600ｍ	アユサン	牝3	C.デムーロ	1:35.0
第72回	2012年4月8日	阪神	芝1600ｍ	ジェンティルドンナ	牝3	岩田康誠	1:34.6
第71回	2011年4月10日	阪神	芝1600ｍ	マルセリーナ	牝3	安藤勝己	1:33.9
第70回	2010年4月11日	阪神	芝1600ｍ	アパパネ	牝3	蛯名正義	1:33.3
第69回	2009年4月12日	阪神	芝1600ｍ	ブエナビスタ	牝3	安藤勝己	1:34.0
第68回	2008年4月13日	阪神	芝1600ｍ	レジネッタ	牝3	小牧太	1:34.4
第67回	2007年4月8日	阪神	芝1600ｍ	ダイワスカーレット	牝3	安藤勝己	1:33.7
2007年より阪神新コースに変更
第66回	2006年4月9日	阪神	芝1600ｍ	キストゥヘヴン	牝3	安藤勝己	1:34.6
第65回	2005年4月10日	阪神	芝1600ｍ	ラインクラフト	牝3	福永祐一	1:33.3
第64回	2004年4月11日	阪神	芝1600ｍ	ダンスインザムード	牝3	武豊	1:33.6
第63回	2003年4月13日	阪神	芝1600ｍ	スティルインラブ	牝3	幸英明	1:33.9
第62回	2002年4月7日	阪神	芝1600ｍ	アローキャリー	牝3	池添謙一	1:34.3
第61回	2001年4月8日	阪神	芝1600ｍ	テイエムオーシャン	牝3	本田優	1:34.4
第60回	2000年4月9日	阪神	芝1600ｍ	チアズグレイス	牝3	松永幹夫	1:34.9
第59回	1999年4月11日	阪神	芝1600ｍ	プリモディーネ	牝3	福永祐一	1:35.5
第58回	1998年4月12日	阪神	芝1600ｍ	ファレノプシス	牝3	武豊	1:34.0
第57回	1997年4月6日	阪神	芝1600ｍ	キョウエイマーチ	牝3	松永幹夫	1:36.9
第56回	1996年4月7日	阪神	芝1600ｍ	ファイトガリバー	牝3	田原成貴	1:34.4
第55回	1995年4月9日	京都	芝1600ｍ	ワンダーパヒューム	牝3	田原成貴	1:34.4
第54回	1994年4月10日	阪神	芝1600ｍ	オグリローマン	牝3	武豊	1:36.4
第53回	1993年4月11日	阪神	芝1600ｍ	ベガ	牝3	武豊	1:37.2
第52回	1992年4月12日	阪神	芝1600ｍ	ニシノフラワー	牝3	河内洋	1:37.5
第51回	1991年4月7日	京都	芝1600ｍ	シスタートウショウ	牝3	角田晃一	1:33.8
第50回	1990年4月8日	阪神	芝1600ｍ	アグネスフローラ	牝3	河内洋	1:37.2
第49回	1989年4月9日	阪神	芝1600ｍ	シャダイカグラ	牝3	武豊	1:37.5
第48回	1988年4月10日	阪神	芝1600ｍ	アラホウトク	牝3	河内洋	1:34.8
第47回	1987年4月12日	阪神	芝1600ｍ	マックスビューティ	牝3	田原成貴	1:35.1
第46回	1986年4月10日	阪神	芝1600ｍ	メジロラモーヌ	牝3	河内洋	1:35.8
第45回	1985年4月7日	阪神	芝1600ｍ	エルプス	牝3	木藤隆行	1:36.9
第44回	1984年4月8日	阪神	芝1600ｍ	ダイアナソロン	牝3	田原成貴	1:36.1
第43回	1983年4月10日	阪神	芝1600ｍ	シャダイソフィア	牝3	猿橋重利	1:40.3
第42回	1982年4月11日	阪神	芝1600ｍ	リーゼングロス	牝3	清水英次	1:36.3
第41回	1981年4月5日	阪神	芝1600ｍ	ブロケード	牝3	柴田政人	1:41.3
第40回	1980年4月6日	阪神	芝1600ｍ	ハギノトップレディ	牝3	伊藤清章	1:36.2
第39回	1979年4月8日	阪神	芝1600ｍ	ホースメンテスコ	牝3	佐々木晶三	1:41.0
第38回	1978年4月9日	阪神	芝1600ｍ	オヤマテスコ	牝3	福永洋一	1:36.9
第37回	1977年4月10日	阪神	芝1600ｍ	インターグロリア	牝3	福永洋一	1:37.5
第36回	1976年4月11日	阪神	芝1600ｍ	テイタニヤ	牝3	島田功	1:36.7
第35回	1975年4月6日	阪神	芝1600ｍ	テスコガビー	牝3	菅原泰夫	1:34.9
第34回	1974年4月7日	阪神	芝1600ｍ	タカエノカオリ	牝3	武邦彦	1:37.0
第33回	1973年4月8日	阪神	芝1600ｍ	ニットウチドリ	牝3	横山富雄	1:35.4
第32回	1972年5月21日	阪神	芝1600ｍ	アチーブスター	牝3	武邦彦	1:37.6
第31回	1971年4月18日	阪神	芝1600ｍ	ナスノカオリ	牝3	嶋田功	1:39.9
第30回	1970年4月5日	阪神	芝1600ｍ	タマミ	牝3	高橋成忠	1:37.9
第29回	1969年4月13日	阪神	芝1600ｍ	ヒデコトブキ	牝3	久保敏文	1:36.6
第28回	1968年4月14日	阪神	芝1600ｍ	コウユウ	牝3	清水出美	1:37.6
第27回	1967年4月30日	京都	芝1600ｍ	シーエース	牝3	高橋成忠	1:38.8
第26回	1966年4月10日	阪神	芝1600ｍ	ワカクモ	牝3	杉村一馬	1:39.5
第25回	1965年4月4日	阪神	芝1600ｍ	ハツユキ	牝3	加賀武見	1:38.5
第24回	1964年4月5日	阪神	芝1600ｍ	カネケヤキ	牝3	野平祐二	1:41.1
第23回	1963年3月31日	阪神	芝1600ｍ	ミスマサコ	牝3	瀬戸口勉	1:40.1
第22回	1962年4月1日	阪神	芝1600ｍ	ケンホウ	牝3	野平好男	1:38.9
第21回	1961年4月2日	阪神	芝1600ｍ	スギヒメ	牝3	諏訪眞	1:38.3
第20回	1960年3月27日	阪神	芝1600ｍ	トキノキロク	牝3	杉村一馬	1:40.5
第19回	1959年3月29日	阪神	芝1600ｍ	キヨタケ	牝3	蛯名武五郎	1:39.6
第18回	1958年3月23日	阪神	芝1600ｍ	ホウシユウクイン	牝3	上田三千夫	1:38.6
第17回	1957年3月31日	阪神	芝1600ｍ	ミスオンワード	牝3	栗田勝	1:38.8
第16回	1956年3月25日	阪神	芝1600ｍ	ミスリラ	牝3	柴田不二夫	1:40.8
第15回	1955年4月10日	阪神	芝1600ｍ	ヤシマベル	牝3	清田十一	1:38.6
第14回	1954年4月30日	阪神	芝1600ｍ	ヤマイチ	牝3	八木沢勝美	1:40.4
第13回	1953年4月19日	阪神	芝1600ｍ	カンセイ	牝3	森安弘明	1:39.8
第12回	1952年4月13日	阪神	芝1600ｍ	スウヰイスー	牝3	保田隆芳	1:38.6
第11回	1951年4月22日	阪神	芝1600ｍ	ツキカワ	牝3	清田十一	1:39.6
第10回	1950年5月3日	阪神	芝1600ｍ	トサミノル	牝3	境勝太郎	1:40.4
第9回	1949年5月1日	京都	芝1600ｍ	ヤシマドオター	牝3	八木沢勝美	1:40.6
第8回	1948年5月9日	京都	芝1600ｍ	ハマカゼ	牝3	松本実	1:41.2
第7回	1947年5月4日	京都	芝1600ｍ	ブラウニー	牝3	武田文吾	1:42.4
1945～46年は太平洋戦争の影響により中止
第6回	1944年6月4日	京都	芝1600ｍ	ヤマイワイ	牝3	前田長吉	1:55.0
第5回	1943年5月9日	中山	芝1800ｍ	ミスセフト	牝3	佐藤勇	1:55.2
第4回	1942年5月3日	中山	芝1800ｍ	バンナーゴール	牝3	宮沢今朝太郎	1:55.8
第3回	1941年4月20日	中山	芝1800ｍ	ブランドソール	牝3	阿部正太郎	1:54.4
第2回	1940年4月7日	中山	芝1800ｍ	タイレイ	牝3	保田隆芳	1:56.8
第1回	1939年4月9日	中山	芝1800ｍ	ソールレデイ	牝3	石毛彦次郎	2:02.8

関連コミュニティ

関連項目

• 競馬
• JRA
• 阪神競馬場
• 皐月賞 － 牡馬クラシックの第1戦
• 牝馬三冠
• 八大競走
• 競馬の競走の一覧

八大競走
桜花賞 - 皐月賞 - 優駿牝馬 - 東京優駿 - 菊花賞 - 天皇賞(春) - 天皇賞(秋) - 有馬記念
同格とされた競走
ジャパンカップ
ジャパンカップ創設後に八大競走に準じるとされた競走
宝塚記念 - エリザベス女王杯
競馬テンプレート

中央競馬の世代別GI
五大クラシック
桜花賞 - 皐月賞 - 優駿牝馬 - 東京優駿 - 菊花賞
その他の世代別GI
2歳	朝日杯フューチュリティステークス - 阪神ジュベナイルフィリーズ -  ホープフルステークス
3歳	NHKマイルカップ - 秋華賞
廃止・変更された競走
2歳	阪神3歳ステークス
3歳	ビクトリアカップ - エリザベス女王杯
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