サン電子とは、日本の企業の社名である。同名他社が複数存在するので曖昧さ回避を行う。
- サン電子株式会社(愛知県) - 通信機器・パソコン関連機器・ゲームソフト等を扱う会社。本稿で扱う。
- サン電子株式会社(東京都) - テレビ用アンテナ等の映像情報機器の製造・販売を行う会社。
- サン電子工業(埼玉県) - スイッチング電源やアミューズメント機器の製造を行う会社。
- サン電子工業(大阪府) - 電子機器の製造を行う会社。
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サン電子株式会社とは、愛知県にある通信機器・パチンコ関連機器・ゲームソフト等を扱う会社である。上記2~4との関係は無い。
概要
1971年、電気機器を扱う会社として設立。事業内容は、通信機器・パソコン関連機器・ゲームソフト等を扱っている。非常に高度な技術を扱い、セキュリティ関連に特に強い。子会社CellebriteのUFEDという製品は、様々な端末内のデータを抽出することができ犯罪捜査に利用されている。
ブランド名として、通信機器・パチンコ関連機器はSUNTAC(サンテック)。まだADSLや光回線が普及していなかった時代、音声モデムのメーカーとして一般にも知れ渡っていた。
ゲームソフトはSUNSOFT(サンソフト)の名で展開している。
ゲームソフト事業
1978年にアーケードゲームに参入、1985年には家庭用ゲームであるファミコン用ソフトに参入した。
ファミコン参入初期は『いっき』や『かんしゃく玉投げカン太郎の東海道五十三次』、『アトランチスの謎』のような珍作を中心に出していたためイロモノメーカー的に見られることがあったが、技術面の地力から『ファンタジーゾーン』や『アフターバーナー』のファミコン移植版でセガマークIII移植版の出来を上回ったり、グラフィック・サウンド面ともに高度な技術を有するように。
中でも音源面での技術力の高さは折り紙つき。ファミコンの内蔵音源にはDPCMが搭載されているのだが、拡張チップなしに使いこなすことは難しく初期には全くと言っていいほど活用されていなかった。これをサンソフトは活用し、1987年発売の『天下のご意見番 水戸黄門』でついに、特別なチップを使わないソフトウェアのみでの音声合成を実現した。
独特かつ良質なゲームサウンドを聴かせる作品も多く、特にファミコン後期(1990年代前半)には、DPCMを用いたドラムやベースなどによって重厚なサウンドを聴かせる作品(『ラフワールド』『へべれけ』『ギミック!』など)を製作・発売している。特にへべれけではDPCMや三角波を効果的に使い、擬似的により多くの音が聞こえるように仕組んでいる。スーパーファミコン、メガドライブやゲームボーイ、ゲームギアなどでもサウンドの技術は健在で、非常にダイナミックなドラムを響かせている。
他にもファミコンディスクシステム上でディスクマガジン『ナゾラーランド』を発行したり、『なんてったって!!ベースボール 』でソフト内カートリッジを発売したりと挑戦的。キャラクター面でもイラストレーターのもりけん氏を中心とする多くのクリエイターに支えられ、多くの魅力的なコンテンツを世に送り出した。看板キャラクターは「へべれけ」であるが、知名度は今ひとつ感がぬぐえない。
80〜90年代までにはファンクラブである「サンクラブ」があり、会報誌の発行を行っていた。
2022年現在までの近年にも、以前ほどではないが細々とゲームソフトのリリースやローカライズなどを続けている。特に、2006年に携帯電話向けに発表されたホラーノベルADV「歪みの国のアリス」は評判を呼び、のちに「ナイトメア・プロジェクト」チームとして多数のゲームを発売したのち、独立している。
ほか、倒産したメーカーであるヒューマンの一部版権(『クロックタワー』)や、2009年には日本テレネットの版権を取得している。[1]
ゲームタイトル紹介(抜粋)
ファミコン
発売年 | ソフト名 | 備考 |
---|---|---|
1985 |
スーパーアラビアン![]() |
サンソフト最初のファミコンソフトで、画面固定(一画面)型のアクションゲーム。同社開発のもとアタリからアーケードでリリースされた「アラビアン」の移植だが、BGMはより雰囲気の合ったものに新調されているなど改善がみられる。 |
ルート16ターボ![]() |
16の部屋にあるチェックポイントを通過してアイテムを回収していくゲーム。スーパーアラビアンに引き続いてのアーケードゲームの強化移植で、レベルの追加、隠しアイテムの追加が行われているが、プログラムミスにより9面で進行不能となる。 | |
いっき![]() |
同年にアーケードでリリースされた、百姓一揆を題材とした全方向アクションゲームのファミコン版。一人もしくは二人で一揆を行うシュールな内容から、みうらじゅんによって「クソゲー」という言葉が生み出される要因となったソフトといわれている。 | |
1986 |
アトランチスの謎![]() |
爆弾片手に全100面の広大なフィールドを冒険する横スクロールのアクションアドベンチャーゲーム。シビアな操作や多くの試行が要されるが、熟練したプレイヤーはさながらRTAの要領でクリアできるようになる。カルト的なファンを有するゲームである。 |
マドゥーラの翼![]() |
剣や魔法を駆使して進み、アイテムを入手してパワーアップしていくアクションゲームで、主人公は女魔法剣士ルシア。音楽も良質で、評価されている。 | |
デッドゾーン![]() |
ディスクシステム第1作で、宇宙に浮かぶスペースコロニーを舞台としたSFチックなADV。ディスクシステムとして、初めてソフトウェアによる音声再生を実現した。 | |
東海道五十三次![]() |
いっきに引き続いての、江戸時代を題材にした横スクロールアクションゲーム。花火職人の主人公がかんしゃく玉を投げて爆発させる。爆弾投げゲーとしては2本目だが、開発スタッフに爆発好きでもいたのだろうか。 | |
1987 | 水戸黄門 | アクションアドベンチャーゲーム。ディスクシステムでのデッドゾーンを除けばファミコンで初めてソフトウェアによる合成音声の再生を実現しており、しかも長セリフである。 |
1988 | リップルアイランド | コマンド選択式でマルチエンディング型のアドベンチャーゲーム。メルヘンな世界観に反して難易度は高め。 |
超惑星戦記メタファイト![]() |
サイドビューとトップビューの存在するアクションゲーム。戦車の動きが良く出来ており、ボスを倒して戦車を強化するシステムを採用。海外では「ブラスターマスター」の名前で、人気を博しており続編も出ている。2017年にはインティクリエイツによって『ブラスターマスター ゼロ』のタイトルでリメイクされた。 | |
1990 | バットマン | 映画「バットマン」を題材にしたアクションゲーム。グラフィック・サウンドともに良質で、内容面では難度が高いものの硬派な仕上がりである。 後に続編となる『ダイナマイトバットマン』が発売された他、バートン版無印バットマンのゲーム版を複数発売している。 |
ラフワールド![]() |
アクションゲーム。元々、映画「ターミネーター」のゲーム化の為のライセンスを取得しており製作していたが、途上でライセンスを剥奪されたため、キャラを変えラフワールドという名前で発売した。難易度は高いが、隠れた名作と言われる。(参照![]() |
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1991 |
へべれけ![]() |
サンソフトのマスコットキャラであるへべ達のデビュー作で、彼らを操作するほのぼのアクション。中古市場では箱無しで3000円前後の時期もあったが、無事プレミア化し1万円オーバー。 バーチャルコンソールやNintendo Switch Onlineでも遊べるから遊んでみたい人はそっちをやるにょー |
1992 |
ギミック!![]() |
かわいらしいキャラクターだが、歯応えのあるアクションゲーム。Sunsoft5Bと呼ばれる拡張音源チップを唯一使用しており、その音楽の出来は素晴らしい。ファミコンソフトの中でも屈指のプレミア価格が付いており、ショーケースの中で売られている事が多い。 |
1993 |
ドッジ弾平2![]() |
同名の作品のゲーム化作品であり、1992年に発売された物の続編。カードゲームをシステムに導入しており、アイテムなども活用しながら駆け引きを繰り広げる。サンソフトがファミコンで出した最後のゲームソフトである。 |
AC
発売年 | ソフト名 | 備考 |
---|---|---|
1980 | スピーク&レスキュー | ギャラクシアン的なシューティングゲーム。日本で初めて合成音声を使用したゲームと言われる。 |
1981 | ルート16 | その名の通り16の部屋にあるチェックポイントを通過するゲームで、後にファミコンソフトに移植される。 |
1982 | カンガルー | サルを殴り倒し、子カンガルーを助けるゲーム。当時は駄菓子屋などでよく置かれていた。アメリカではアニメ化もされたとか。 |
1983 | アラビアン | アラビアの王子となって各面でアイテムを回収し姫を救出するアクションゲーム。天国と地獄などアラビアンな雰囲気とは少し異なるクラシックのBGMが使用されており、これはファミコン版で変更されている。 |
マーカム | 二重スクロールやカラフルなグラフィックが美しい横スクロールシューティング。他社の同名のキャラクターとは関係ない。 | |
1984 | ザ・ギネス | ハイパーオリ……いや、なんでもない。 |
1985 | いっき | ファミコン版の方が有名だが、それより少し前にリリースされた。画面がそんなに狭くない上小窓のUIなどがありそこそこプレイしやすい。クソゲーではない(らしい)がなぜか知名度が低い。2010年、「いっき おんらいん」というリメイク作が発売。 |
1988 | 上海 | 麻雀牌を使ったパズルゲーム。サンソフトは本作以降現在まで多数のプラットフォームで上海ゲームを発売している。 よく考えて取らないと手詰まりになるので注意。余談だが1989年にリリースした上海Ⅱではなぜかインカム率が高い。 |
1993 | おいしいパズルはいりませんか | すごろく形式でマップを移動し、間違い探しなどをクリアしていくゲーム。空想科学研究所開発で、一年後にはへべれけの面々が登場するスーパーファミコン版が発売。 |
1994 | へべれけのぽぷーん | こちらはスーパーファミコンからの移植。落ちものパズルゲームで、移植元との相違点には一人プレイモードでも必殺技が使えるようになったことが挙げられる。 |
AC(MVS)
発売年 | ソフト名 | 備考 |
---|---|---|
1995 | ギャラクシーファイト | 格闘ゲーム。多くの格闘ゲームにある画面端が存在しないのが特徴。 NG、NGCD、PS、SSなどにも移植されている。 |
1996 | わくわく7 | 格闘ゲーム。NG、SS、PS2などにも移植されている。 |
開発中止 | へべれけのペアペアウォーズ | ポスターを出したものの開発中止になった。 |
その他
発売年 | ソフト名 | 備考 |
---|---|---|
2002 | Tomak | 生首育成恋愛ゲーム。日本語ローカライズを担当し、PC、PS2で販売。 |
2006 |
歪みの国のアリス![]() |
ホラーノベルアドベンチャーゲームで、後に続くナイトメア・プロジェクト第一作品。携帯アプリ作品ながら、携帯ゲーム機にも引けを取らないクオリティを持つことで話題となった。熱狂的なファンを持ち、後にプロジェクトが「ナイトメアスタジオ」として独立した。 |
2020 | ギミック! exAct☆MIX | ファミリーコンピューターで発売していた「ギミック!」のリメイク作品で、アーケード基盤exA-Arcadia用に開発。音楽・グラフィック・演出などフルリメイクが行われた。 |
余談
- 日本一ソフトウェアの北角浩一社長はサンソフト出身。
- 日本国内における上海のライセンスをアクティビジョンから権利を所有している。
- 下の関連商品のミュージックコレクション、「S」「U」「N」「SO」まで発売しておきながら、「FT」に当たるVol.5は未発売である。もともとは毎月発売される予定だったのが、延期を重ねたあげくVol.4までしか発売されなかったものである。
関連動画
関連商品
お絵カキコ
関連タグ
- サンソフト 動
関連項目
ニコニコ大百科に記事のあるゲーム
- 謎のマガジンディスクナゾラーランド
- いっき
- かんしゃく玉投げカン太郎の東海道五十三次
- アトランチスの謎
- リップルアイランド
- 超惑星戦記 メタファイト
- SUNMAN
- ラフワールド
- へべれけ
- バトルフォーミュラ
- ギミック!
- マドゥーラの翼
- 弁慶外伝
- 弁慶外伝 沙の章
- アルバートオデッセイ
- クロックタワー3
- ギャラクシーファイト
- わくわく7
- 歪みの国のアリス
- 7th Blood Vampire
- ブラスターマスター ゼロ
- ファンタジーゾーン : FCへ移植。原作はセガ。
- アフターバーナー : FCへ移植。
- ワールドヒーローズ : SFCへ移植。
- ボンバーキング:GBへ移植。
- レミングス : SFCへ移植。サンソフトオリジナルのステージもある。
- tomak:ローカライズ。
脚注
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