みつめてナイトとは、1998年にコナミ株式会社から販売されたPS用ゲームソフトである。
概要
単純な説明をすると、「恋愛シミュレーションゲーム」である。システムはときめきメモリアルの形式に近く、ゲームの期間は3年間であるのも同じであるが、中学生(ゲーム開始時、1年生)から未亡人(エンディング時、30歳)と16人の多様なヒロインが登場する。ちなみに主人公の年齢は明言されていないが、「お酒が飲める歳」である。
同社では、同じく恋愛シミュレーションでときめきメモリアルも販売しているが、ときめきメモリアルと違うのは、こちらは中世ヨーロッパ時代に良く似た世界観を持つということ。しかも戦時中であり、戦いや事故で死亡するキャラクターも多い。この辺は、このゲームの開発である、レッドカンパニー(サクラ大戦の開発元)の意向かもしれない
ほとんどの登場人物がイベントでの選択肢を誤ると、破局したり、恋愛対象から外れてしまったり、最悪死亡してしまう。また、エンディングでは相手の告白を断ることも可能。声優陣は非常に豪華。
また同年「みつめてナイトR 大冒険編」というタイトルも発売されるが、こちらはジャンルがRPGになっている他、世界観・ストーリー的な繋がりは全くなく、キャラクターだけを流用したスターシステム的な作品である。
システム解説
キャラクター育成
日曜日の夜にコマンドを選択して平日に実行して6つあるパラメーターを上昇させる流れは「ときめきメモリアル」と共通だが、 経験値入手によるレベルアップ方式で、レベルアップ時に今まで実行してきたコマンドに応じたパラメーター上昇がなされる。有名作品だとオブリビオンのシステムが近いか。
戦争(部隊戦と一騎討ち)
ゲームの舞台が戦時中で、主人公は傭兵なので、戦争には当然駆り出される。戦争は部隊戦と一騎打ちの二つに分かれる。
- 部隊戦
決まった時期に行われる大規模な戦い。歩兵・騎馬兵・弓兵の三すくみ(ジャンケンのようにそれぞれに優劣の関係がある)。またあるパラメータを一定以上にすると、全てに対し優勢な「工兵」を扱うこともできる。 - 一騎討ち
文字通り1対1での戦い。アクティブタイムバトル形式で、敵の必殺技に合わせて的確に防御を選択することが重要。習得していれば自分が必殺技を使うことも出来る。部隊戦の後に発生するほか、イベントによる一騎討ちが多数あり。いずれの一騎討ちも敗北すると主人公が入院ししばらく動けなくなるほか、ヒロインによっては特定の相手に勝利するのがエンディングの条件になっている。
通称
プレイ中、主人公は行動や成績によって様々な通称で呼ばれる事になる。通称の中にはコマンドの成功率に補正を付けるものや一騎討ちで必殺技が使えるようになるもの、次回以降のプレイを有利にするアイテムを入手出来るものまで多彩。
キャラクター
年齢はゲーム開始時のものであり、最終的な年齢はそこに+3歳されたもの。
またキャラクター紹介にあたり、大きなネタバレを含む部分は『』によって反転文字で記載することにするので、各自の責任でご覧になってください。
ステージで歌うことを夢見る少女。イベントによっては爆弾テロに巻き込まれ喉を痛めて歌うことが難しくなるが、エンディングを観るにはそれが必要。別のキャラのフラグでテロ防止イベントが発生している時、失敗してしまうと死亡する。国外の病院に移送されるケースも。 病気の弟、仲の良くない母、アル中の父を抱える貧乏家庭で、借金返済の為に名門貴族の三男坊であるジョアンと無理に婚約させられる。髪型は美樹原愛に似ているが、ヘルメットタイプではない。 何故か心の電波を文化放送に中継して現実世界のラジオへ自分の声やモノローグを届けることが出来る。 気弱で友達も少ないが、優しさと芯の強さを持った健気な性格。CDドラマではライズに助けられたこともあって、勇気を出して友達になろうと頑張った。 メインヒロインらしくオープニングイベントで真っ先に知り合うのだが、選択肢次第では直後に縁を切ることになるあたりがいかにもこのゲームらしい。ときメモ2で光の対処に悩まされた経験を持つ人にはそのありがたさが解るだろう。 |
健康的で元気なスポーツ少女。スポーツにおいてリンダとはライバル関係だが、いつも勝つことができず悔しい思いをしている。 サーカスの猛獣達が街に逃げ出した際、主人公が猛獣退治に失敗(または退治しない)した場合、顔を引っかかれて入院してしまう。顔の怪我ということで見舞いの面会に応じないハンナだが、こっそり忍び込んで会いに行くことが出来る。その際、言葉で追い討ちをかけると破局となる。 |
ロリィの保護者的立場であり、姉御肌で面倒見の良い少女。幼い頃、船から落ちて溺れたときに両親が慌てふためいて助けてくれなかったことがトラウマになっている。その為、水場が怖くて泳げないのだが、彼女を海に連れて行くのに成功するとやはり溺れてしまい、その時の選択肢で見捨てると病院に搬送されるも死んでしまう。 両親は昔から仕事の関係で家にいないことも多く、今は離れた場所にいる。その為、非常に寂しがり屋な一面をもっており、家族愛に飢えている。 |
レズリーに懐いている子供っぽい中学生で、本作品中最年少のヒロイン。以前から不審者に付回されていたらしく、イベントによって誘拐されてしまうことがある。発見後放置すると死亡。 自分のことをロリィと名前で呼び、ワガママが強いなど年齢以上に幼い性格。声を担当した桑島法子曰く、「計算している部分もある」らしい。 |
成金財閥の高飛車な少女。ダイヤモンド輸入の規制緩和で家が傾き、爆弾テロによる関係者死亡でトドメを刺される。その後、お金を失った彼女に対して縁を切ることが出来るようになる。 |
無口で合理主義、冷静沈着な少女。常に手袋を着用しており、華奢な外見に似合わずに剣の心得もある。普段は冷淡な印象だが親しくなるに連れておだやかな笑顔や、照れて主人公の顔から目をそらしたりという姿を見ることが出来る。 CDドラマの主人公であり、ソフィアやプリシラと親しくなっていく。 『実は戦争の相手国に味方する傭兵団ヴァルファバラハリアンの八騎将の一人で、通り名は隠密のサリシュアン。父はヴァルファバラハリアンの軍団長である破滅のヴォルフガリオことデュノス・ヴォルフガリオであり、彼女の本名はライズ・ヴォルフガリオ・サリシュアン。デュノスは現ドルファン国王デュラン・ドルファンの双子の兄であり、王室の陰謀によって死んだ事にされている。つまり彼女は王室の血筋であるが、父の敵としてドルファン王国を恨んでいる。 彼女の正体が判明するのは父ヴォルフガリオが主人公に敗れたその時である。その後仇でありながらも心惹かれる相手として主人公に決闘を挑むイベントがあり、その戦闘結果、また選択肢やフラグによっては自決することもある。 物語の本筋に大きく絡むストーリーを持つことなどから人気が高く、ライズこそがみつめてナイトにおける真のヒロインであるという声もある。』 |
度々城を抜け出すドルファン王国の第一王女。パーティで出された毒ピュエリをプリシラが飲んでしまったり、誘拐事件で主人公が決闘に敗れると完全に外出禁止になってしまい、会うことができなくなってしまう。誘拐事件はゲーム終盤、海外の工作員が起こすテロ事件なので、本当に生きてるかどうかは確認できない。 CDドラマではライズと親しくなり、彼女に大きな影響を与えた。 『国王デュランとは血の繋がりの無い養女であり、王室の重鎮によって「作られた王女」。本人はそのことを負い目に感じており、養父デュランから愛される訳がないと感じている。(実際はデュランはプリシアを愛しているとともに、自らの力の無さをこそ嘆いている)』 |
プリシラの従姉妹にあたる名門貴族の少女。家庭教師募集試験に合格すると出会う。行方不明の兄の残した小鳥の死に悲しむセーラのイベントで、選択肢によっては自殺未遂ののち、面会謝絶となる。 兄・カルノーは出奔しており、身の回りの世界しか知らないセーラはブラコン気味である。 病弱で屋敷から外に出ない生活をしており、健康に暮らすことに強い憧れを抱いている。好奇心も旺盛で、家庭教師となった主人公に赤ちゃんはどこからくるのかなどを質問する場面もある(世間知らずではあるが、常識はちゃんともっているので気をつけよう)。 |
両親の経営するパン屋で働く結婚願望の強い女性。遺跡でのデート中、神殿の落盤事故で主人公を庇って大怪我をしてしまう。選択肢で見捨てると絶交され、入院先で輸血拒否すると出血多量で死亡する。 |
レストランでバイトするハイテンションで言動がおバカな女性。ナメクジが大嫌いで、イベントでナメクジを引っ付けると気絶して絶交されてしまう。 過激、不謹慎な話題でも楽しく話したりするが、度を越してしまうと引かれてしまう。条件を満たすと転職してお城のメイドになる。 『お馬鹿な言動は自己防衛によるものであり、本来は傷つきやすい落ち着いた性格。人付き合いがうまくいっていなかった過去から、明るく笑って過ごすことを処世術として身に付けた。』 |
御者として働く男勝りな女性で、一人称は「オレ」。身の危険が迫るイベントや破局するイベントが全くない、このゲームでは稀有なキャラクター。ただし出会いのイベントではジーンに対し食ってかからないと知り合いになれないので注意。 |
国立病院で働く看護婦。一騎打ちで負けたり、体力が尽きて入院することによって病院で知り合うことができる。 心臓発作イベントでテディーを放置すると破局してしまう。また、ノエルに少しでもなびくと怒って絶交されてしまう。 潔癖症で生真面目だが闘技場での戦いを観るのが好きという一面も。メネシスに薬学を教わっている。実はグラマラスな体型をしている。 |
主人公の上官にして教官であるヤングの妻。クレアに横恋慕するメッセニ中佐との再婚を勧めると、そのまま縁が切れてしまう。 夫が死んでからは酒場のディーラーとして働いている。外国であるハンガリアからの帰化人で、かつてはヤングのライバルであるセイルと恋人同士だった。 |
森で暮らす年齢不詳の化学者。大きなメガネで隠されその素顔を伺うことはできないが、EDの時にだけメガネを外してくる。特に絶縁となるケースはない。 森の中で怪しげな実験を繰り返しており、周囲からは魔女として恐れられている。化学の師匠はジーンの祖父であり、自然を愛するジーンは森の生態系を乱すメネシスを嫌っている。 『ヴァルファバラハリアン八騎将である血煙のゼールビスとは同門であり、淡い恋心を抱いていた相手でもある。彼女のEDにはゼールビスの起こす爆発テロを防ぐことが必要。』 |
主人公に近づいてくる大人しい女性。最初から主人公に好意を示しており、従順で無抵抗な態度をとる。ソフィアと同じく歌うことが好き。平時は薬局のアルバイトをしている様子で、シーエアー地区によく出没する。 一昔前の出来事などに詳しかったり、水にまつわる場所を好んだり、焚き火の炎を怖がったりと色々と謎が多い。 『その正体は海難事故で死亡した女性の魂から生まれた人魚。彼女には出会い方のパターンが2種類あるが、リンダのパーティー中に船から落下する出会い方でなければEDを迎えることはできない。 メインヒロインであるソフィアを除けば彼女にだけ個別のEDテーマがあり、その優遇具合からも彼女を本作における裏のヒロインと呼ぶ声もある。』 |
主人公に近づいてくるセクシーでグラマラスな女性。色気丸出しで主人公に好意を示しているが、度を越してふざけると叱られてしまう。 『正体は主人公の相棒であるピコ。ただし「本当のノエルには身体を借りて悪いことをした」という発言から、ノエルという女性は別におり、ピコがその精神を乗っ取って活動していたことが伺われる。 またピコは主人公の心が生んだ空想の存在であり、それが具現化したものである。ノエルEDでは正体を明かしたピコから告白を受けることになるが、見方によってはかなり痛いことになるのは言うまでもない。』 |
関連動画
関連項目
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