スターウルフとは、
- 任天堂のシューティングゲーム『スターフォックス』シリーズに登場する遊撃隊
- 1967年〜1968年に発表されたエドモント・ハミルトンのSF小説(のシリーズ名、および登場する種族)。またそれを原作として1978年に放送された特撮SFドラマ
1の概要
スターフォックスのライバル的存在となる武装集団で、アンドルフ軍に雇われている。
元々スーパーファミコンの『スターフォックス2』で登場する予定だったが開発中止となったため、『スターフォックス64』(以下、64版)が初出となっている。64版においては、表向きはスターフォックスに対抗して結成された遊撃隊であるが、その実態はアンドルフを皇帝と仰ぐピグマがウルフを担ぎ上げて結成された、アンドルフ直属の精鋭部隊である。
ウルフはフォックス(プレイヤー)を、アンドリューはスリッピーを、ピグマはペッピーを、レオンはファルコを追跡する。普通に飛行していると、まず背後を取られて追跡される。他の仲間も後ろを取られ、フォックスに救援を求めてくる(彼らは自力で振り切る事は無い)。左右に振るだけでは追跡を振り切れず、一方的に攻撃を受けてしまう。対抗策はブレーキをするか、宙返りをする事。こうする事で逆にウルフェンの背後を取る事ができる。フィチナでの戦闘で宙返りをすると「なに!?」とウルフが驚く。ちなみに宙返りはスターウルフも使用し、レーザーを当てると宙返りをして逃げられる。が、一時的に追跡を中断させる事が出来る。追跡を中断している時に仲間がウルフェンの背後を取る事があり、アーウィンに追い回される姿が時々見られる。
64版では青ルート(≒一番簡単なルート)を進むとフィチナでコーネリア軍から奪い取った前線基地を自爆させるために時間稼ぎとして登場し、初心者に基地爆破による作戦終了(事実上の作戦失敗)を叩きつける壁となる。その後、フィチナで撃墜されていないメンバー(フィチナ未通過時は全員)が最終ステージ1つ前のボルスで、今度はボルスの爆破を阻止するために再登場する。ただし、この時はボルス・コアを破壊すれば倒さなくてもよい。
また、真の最終ステージであるベノムⅡでは強化版となって登場。フィチナでの戦闘結果に関係なく全員が参戦する。体の一部を機械化し、機体もウルフェンⅡに強化。アンドルフの前座ながら異常な性能を誇る。今までアーウィンの特権だったローリングを習得し、レーザーもツインになっている。ペッピーやスリッピーも「振り切れない」旨の台詞を発し、これまでのスターウルフとは違う事を印象付ける。ちなみに障害物に当たるとウルフェンⅡもダメージを受けるようで、柱に当たって自滅する事も。すべて撃墜すると、いよいよベノムの基地内へ侵入する事になる。
アンドルフ軍壊滅後はどこの組織にも属さないならず者集団となり、何の悪事をしたのかは不明だが、『コマンド』ではウルフを筆頭にメンバー全員に懸賞金が懸けられるに至った。また、アンドルフ軍壊滅時から『アサルト』までの8年の間にアンドルフ軍としての性質が強いオイッコニーとピグマの2人が抜け、新たにパンサーが加入している。
一応ならずものであり悪の組織ではあるのだが、『アサルト』では「お前を倒すのはこの俺だ」とスターフォックスを助け、『コマンド』ではルート次第では金のためにスターフォックスに組する場合があり、スターフォックスシリーズにおけるダークヒーロー的な立ち位置へ収まる事になる。
また、スターウルフはウルフ自体を慕う者が勝手についてきていると言う話が『スマブラX』で聴ける。
チーム構成員
- ウルフ・オドネル
- スターウルフのリーダー。パイロットとしての腕はライラット系で1、2を争うと言われる程の超一流。
外見・中身共に根っからの悪党ではあるが、潔い性格で度量が広く、まさに親分肌を絵に描いたような人物。
もっとも、ピグマにいいように操られている事には気づいていなかったが。惑星ベノムでの戦いでフォックスに敗れて以降はフォックスをライバルと認め、アンドルフ軍消滅後も度々フォックスと戦いを繰り広げた。
最近では『大乱闘スマッシュブラザーズX』でも隠しキャラとして登場している。
メタルギアの大佐が言うには集団行動は不得手な方らしい。
声優は、64版では江川央生、『アサルト』及び『スマブラX』では大場真人、3DS版及び『ゼロ』では高口公介。
「地獄で親父が待ってるそうだ!」「ば、馬鹿な、俺よりも上なのか…」 - レオン・ポワルスキー
- ウルフと同様、アンドルフ軍直属時代からのスターウルフ古参メンバー。それ故にチームではウルフとの信頼関係も厚い。血を見るのが何よりも好きという残酷な性格で、モラルや良心と呼べるものは持ち合わせていない。
一人称は「私」で、冷徹で感情がないような独特の抑揚で喋る。
64版の時に顔を機械化した際の傷を治していたようで、『アサルト』では跡が僅かにあったが、『コマンド』では無くなっている。
スナイパーを務めるだけあって、操縦技術はウルフに次ぐ実力を持つ。出自については一切不明で、ライラット系内の何かしらの組織に属していたという経歴がないことから、他の恒星系からやって来た異民族ではないかと言われている。
『コマンド』のみ大幅に性格が違うが、これは『スターフォックス2』の性格に近いようだ。
声優は、64版、『アサルト』及び『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズでは里内信夫、3DS版及び『ゼロ』では大原崇。
「ボウヤ、この新しいオモチャで遊んであげよう」「この私が、この私がぁぁぁぁ」
ニコニコ動画での彼については、「愛さレオン」も参照。 - ピグマ・デンガー
- スターウルフのメカニックエンジニア兼パイロット。かつてスターフォックスに所属していたが、自分の利益のためならば手段を選ばないという性格故に惑星ベノムでチームを裏切ってジェームズを死に追いやった後、ウルフを唆してスターウルフを結成、影でスターウルフを操っていた。メカニック、パイロットとしては有能だが、元々裏切りが多く、また底知れぬほどの強欲ぶりでメンバーからの信頼は無く、64版~『アサルト』までの間にチームを解雇される。
- 『アサルト』では敵である謎の生命体「アパロイド」を操って一儲けしようとしていたが、先述の意思の無さから逆にアパロイドに取り込まれてしまい、機械と一体化して敵ボスとして立ちはだかった。
声優は、64版及び『アサルト』では郷里大輔、3DS版及び『ゼロ』では最上嗣生。
「これはわてからの驕りや!受け取りや」「わての、わての賞金が ブヒ~!」 - アンドリュー・オイッコニー
- 名前が示す通りアンドルフの甥。甥と言っても取り立てて有能な訳でもなければ、操縦技術も未熟で、さらにアンドルフの権力を笠に威張り散らしている為、軍の内部のみならずチーム内でも大層嫌われている。出来の悪い甥をピグマが押し付けられた形であるが、彼がいることでアンドルフから得られる経済的・軍事的バックアップはかなり大きなものだった。無論アンドルフ軍壊滅後は、真っ先にクビにされた。
『アサルト』ではアンドルフ軍の残党を率いてライラット系に再び戦いを挑み、再びスターフォックスと対峙することに
…なったのだが、突如現れたアパロイドに襲撃され、あえなく前座で終わってしまった。
64版では「アンドリュー」表記だったが、『アサルト』及び『コマンド』では「オイッコニー」表記になっている。
また、64版でのボイスは無駄にカリスマ溢れているが、『アサルト』では小物風になっている。
声優は、64版では阪口大助、『アサルト』では沼田祐介、3DS版及び『ゼロ』では阿部敦。
「カエルは泳いでいればいいんだ!」「アンドルフおじさーん」 - パンサー・カルロッソ
- 『アサルト』から登場した、スターウルフの新参メンバー。キザで女たらしだがパイロットとしての技術は確かで、ウルフやレオンにも遅れを取らないほど。常に飄々とした性格で思いのほか親切だったりする。
作品中ではクリスタルに一目惚れし、口説きにかかる場面がうかがえる。
同様に、フォックスのことを恋のライバルだと思っている。『アサルト』ではクリスタルに軽く流されていたが、『コマンド』を見ると全く勝ち目がないわけではないようである。声優は稲田徹。
「ヒュ~ 噂どおり美しい… 君がクリスタルだね、私はパンサー・カルロッソ 運命の出会いに乾杯」
「だまれトリ」「なんてこった…?!この俺が…?!」
装備
- ウルフェン
- アーウィンと同じく「超高性能全領域戦闘機」という肩書きを持つ、スターウルフの主力機。
アーウィンと同等あるいはそれ以上と言われるライラット系随一の性能を誇る。
既製品ではなく、アンドルフとピグマによるカスタムメイトである。
カラーは赤系(『アサルト』及び『コマンド』では赤と黒)で、上下に2対の前進翼が配置されており(正面から見るとXに近い)、胴体は上下に2つをくっつけたような独特の形状(真横から見るとコの字型になっている)をしている。
重力制御用のグラビティプレートがアーウィンよりも多く、アーウィンよりも速度が速い。
64版の最後のみウルフェンIIとなり、ボム、チャージ弾無効という恐ろしい性能になる。
実は、64版時代には地形に接触すると一発で壊れてしまうという弱点があった。
『アサルト』ではアーウィンより速いが旋回性とブレーキの効きが悪く、振り切られにくいが回り込まれやすい。 - 『ゼロ』では各搭乗者ごとに特殊攻撃が備わっているほか、対地強襲用歩行形態「ハンター」に変形し狼のように地上を駆けることが可能。
2の概要
1967年~1968年に発表されたエドモント・ハミルトンのSF小説シリーズ。小説でのスターウルフとは、母星ヴァルナの重力が過大であるために発達した敏捷性を武器に、宇宙のギャングとして悪名を馳せているヴァルナ星人の別名。
ドラマは、1978年4月2日~1978年9月24日まで読売テレビ・日本テレビ系で放送された。
当時人気番組だった「びっくり日本新記録」を一度終了させてまで始めた番組であったが、視聴率が全く振るわず、日曜日夜19時という放送枠でありながらも一度も2桁(つまり10%以上)を記録すること無く、1年間の放送予定が半年に大幅縮小する形で打ち切られてしまった。
結局、同枠は「スターウルフ」打ち切り後に再び「びっくり日本新記録」を復活させる羽目になった。
小説はハヤカワ文庫SFから3部作で、翻訳は野田大元帥。1作目はSFレーベルの通し番号「1番」である。初出時の昔懐かしいSFテイストの「銀色の服とメカ」な表紙イラストのものと、2000年前後の再版以後の横山宏氏による「宇宙戦士の横顔」という感じの表紙イラストのものがある。SFは絵だねぇ。
主な登場人物(以下、TVドラマ版の紹介)
- 新星拳(モーガン・ケン) (演:東竜也)
- この作品の主人公。ヴァルナに移住した地球人の宣教師の息子で、両親の死後はハルカンに育てられ「スターウルフ」の異名を持つウルフアタッカーのエースに成長する。両親の記憶はほとんど無く、自分の事を純粋なヴァルナ人だと思い込んでいた。
- 地球襲撃の際に、自分と同じ名前の子供とその母親を撃つのを躊躇し、相棒のスサンダーを誤って射殺してしまった事から、ヴァルナから裏切り者として追われる事になる。逃亡の末に乗機が操縦不能になり、死を覚悟した刹那、スペース・コマンドの宇宙船バッカスⅢ世に救助された。宇宙をさすらう隕石山師と正体を偽って追及を逃れたが、キャプテンのジョウにウルフである事を見抜かれ、それを伏せたままスペース・コマンドの一員に迎えられる。
- 当初は勝手な行動や不審な発言によって他のメンバーから疑惑を抱かれていたが、リュウを助けるために自ら正体を明かした事で真の仲間として認められた。更に後半では他の惑星の住人からスターウルフと呼ばれるシーンもあり、スターウルフの名前自体が宇宙的に信用を置かれるようになった模様。
- 目の前で苦しむ人を放っておけない優しさを持つが頭に血が上りやすく、本編ではしょっちゅう逆上して兵士に殴りかかっていた。
- キャプテン・ジョウ (演:宍戸錠)
- 地球人のエースパイロットで、傭兵集団スペース・コマンドの隊長。初登場の時点で任務を終え地球に帰還する最中で、これを最後に引退し、地球に残していた妻子との平穏な暮らしを夢見ていたが、妻子がウルフアタッカーの攻撃で殺されチームに留まる決意をする。
- ケンの並外れた身体能力を見てウルフである事に気づくが、それを隠し、命を握る状態で彼をメンバーに迎えた。
- リュウ (演:高橋長英)
- スペース・コマンドのリーダー格。ジョウの片腕で、「かみそりリュウ」の異名を持つ切れ者。ケンを信用しておらず、命令違反を犯してまで監視するが、ササール星の地雷原で命を助けられて以来、強い友情で結ばれる。
- ダン (演:湯川勉)
- スペース・コマンドの隊員。チームの三番手にあたり、ドラゴン星でジョウとリュウが人質に取られた時は代わりにバッカスⅢ世の指揮を執っていた(が途中からケンが仕切るようになった)。彼女持ち。リア充爆発しろ
- ビリ (演:立山博雄)
- スペース・コマンドの若手メンバー。
- ヒメ (演:谷川みゆき)
- スペース・コマンドの紅一点。バッカスⅢ世のオペレーターを担当。早い段階でケンを信頼し、好意を寄せるようになるが、ケンの方は全く眼中に無く、想いが成就する事はなかった。
- コン8 (声:高橋和枝)
- 第14話からスペース・コマンドに加わる小型ロボットで、正式名称は「コンピューターロボットRM8号」。お調子者でチームのムードメーカー的存在。頭頂部の穴から煙幕や緊急用の酸素「コンガス」を放出できる。第20話では涙まで流していた。
- ハルカン司令 (演:山本昌平)
- ヴァルナ軍団を率いる冷酷な独裁者。裏切り者ケンを執拗に狙っている。後半からは何かを連想させるヘルメットとマントを着用し、前線で指揮を執るようになった。ドラゴン星を支配するバズカル将軍(演:田中幸四郎)という義弟がいる。
- スサンダー (演:杜澤泰文 (現:杜澤たいぶん))
- ウルフアタッカーの一員。ケンの相棒で、リージャの兄でもあった。地球襲撃の際、地球人の母子を撃つのを躊躇するケンと揉み合いの末、銃の暴発で致命傷を負い、ケンが地球人である事を悟って死亡する。
- リージャ (演:島崎奈々)
- ウルフに身を置いていた頃のケンの恋人で、スサンダーの妹。兄を殺したケンへの復讐のため、単身その行方を追っていた。
- 本心ではケンをまだ愛しており、第7話でケンと再会し、ヴァルナの掟を捨てようとしたが、彼女に裏切り者の宿命を負わせたくなかったケンはそれを許さず、その後起こった不慮の事故によって、ケンはリージャが死んだと、リージャはケンが自分を撃ったと誤解を抱いたまま別離する事になる。続く第8話ではブラックホール付近までバッカスⅢ性を追跡していたが、それが最後の出番となり、その後の去就は不明。
- ウルフアタッカー
- ヴァルナ星を本拠に宇宙を荒らしまわる略奪集団。ヴァルナの超重力によって身に付いた強靭な肉体と身体能力を誇り、全宇宙から恐れられている。後半は宇宙征服を狙うヴァルナ軍団として各惑星で暗躍するが、宇宙戦ではたかが旧式の宇宙船1隻に大部隊が全滅する、格闘では地球人にさえ負けるなど弱体化が顕著だった。ちなみにケンの台詞によるとヴァルナの超重力は並みの地球人では耐えられないらしい(ヴァルナに突入したジョウたちは普通に動き回っていた?きっと気のせいでしょう)。
- ヨローリン大尉 (演:村松克巳)
- ササール星の将校で、敵対しているカラル星の捕虜となっている。カラル星からササール軍が開発中のスーパーウェポンの破壊を依頼されたスペース・コマンドの道案内役としてケンに脱獄させられ、行動を共にするが、気位が高く、将校であることを鼻にかけてメンバーとたびたび対立していた。ケンがウルフと知ると、彼を脅して二人で船を乗っ取ろうとした事もある。
- 自分が祖国ササールでは機密を敵に漏らしたスパイとして扱われ、軍籍も抹消されたと知ってからは、自分を見捨てた祖国に復讐を誓い、スペース・コマンドに協力。スーパーウェポンの正体であるスーパーエネルギーとその母船に時限爆弾をセットするが、脱出する間際、基地内に流れたササールの国歌がその決意を揺るがす。最後の最後にササール軍人としての誇りが甦ったヨローリンは、時限爆弾を解除するためスーパーウェポンの元に戻ったが、同胞であるササール兵の銃撃を背後から受け、非業の死を遂げるのだった。
- 裏切り者の汚名を受け、祖国に見捨てられた者同士だったが、その生き様は、仲間と共に死線を潜り抜け信頼を勝ち取ったケンとは対照的であった。
メカニック
- バッカスⅢ世
- スペース・コマンドの20等級小型高速宇宙船。物語が始まった時点で既に旧式の船だったが、スーパーウェポン破壊の仕事に出る前に大改修が行われ、ウルフアタッカーにも単機で対抗できるほどのスペックを得る。
- ステリューラー
- 第15話から登場したケン専用の小型戦闘機。コクピットはバッカスⅢ世内部のシューターで直結しており、即座に搭乗、発進できる。ケンの操縦スキルもあって作中では無敵の強さを誇った。
- ウルフクロー
- ウルフアタッカーの主戦力となる二人乗りの小型戦闘機。やられメカ。
- ビッグクラスター
- ウルフアタッカーの指揮官用宇宙艇。ウルフクローと大差ないやられメカ。
音楽
両者ともテーマソング・主題歌には高い評価を得ていると思いたい
1の音楽
2の音楽
TVドラマの音楽は日本ジャズピアノ界の重鎮・前田憲男が担当。TVドラマの劇伴としては唯一の仕事となっている。
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ところで
なぜこの曲がバンブラDXでDLできるんだ?38年前の曲だぜ?
関連項目
- 7
- 0pt