概要
ゲーム「艦隊これくしょん」ではプレーヤーが提督となって艦娘たちを指揮したり、建造開発を行ったりする。
現実の提督とは違い、階級は少佐から元帥まで。
提督はプレーヤーの分身なので、特定の立ち絵や台詞・個性は存在しないが、艦娘の台詞から以下のことがわかっている。
- 長波曰く、炒飯を作るのが上手いらしい。そのほか艦娘が食事を提督に作ってもらう台詞がいくつかあり、味も好評なことから料理が得意な様子。蒼龍及び飛龍の時報からかの「大和ホテル」に匹敵する味と量との事。グレカーレからは「店が出せる」と言われている。
- 初対面で高雄から「素敵な提督」と呼ばれる。
- 大鳳や大淀の時報ボイスによると、寝顔がかわいい。
- 飲みに誘われる、酒を注いで貰うといったような描写がある為、おそらく酒は飲めるらしい。
- 艦娘たちにお触りをする。なでる、艤装を触るなどは当たり前で、スカートを触る、格納庫をまさぐる(!?)等言い逃れ出来ない行為も多数。
- それどころか陸奥の中で火遊びをする(意味深)。
- そのせいで瑞鶴からは提督めがけて爆撃機を発進させられる有様で、その他の艦娘からも提督の癖にあまり敬われていない描写が多い。(好かれていないわけではない)
- 伊19曰く、「どんなに悪戯しても怒らない」らしい。
- 潜水艦艦娘の水着は提督が指定したもの。
- 千歳と一緒に風呂に入ろうとする。
……憲兵さんこっちです。
艦娘たちからの呼ばれ方は基本的には「提督」だが、「司令」「司令官」など様々に存在。これは艦娘の元になった艦の経緯に由来している
- 駆逐・軽巡艦娘が「司令」「司令官」と呼ぶのが多いのは「艦隊」ではなく、彼女たちが艦隊の下部組織である「駆逐隊」・「水雷戦隊」に所属している認識であり、最上位指揮官が「駆逐隊『司令』」(中佐・大佐)「水雷戦隊『司令官』(主に少将)が多いため。
- 対して、重巡洋艦以上の大型艦の多くが「提督」と呼ぶのは彼女たちが「航空戦隊・主力(戦艦)戦隊『司令官』」「艦隊(複数の戦隊で構成されている部隊の)司令長官」「聯合艦隊司令長官」が乗り込んでいた旗艦であったりその姉妹艦であることから通称でもある『提督』(基本任命されるのが中将以上)として指揮官を認識しているため。
- ゲームでは艦隊の基本的な戦闘は艦娘達に一任している事(≒操作できない)、鎮守府・警備府・泊地・各航空基地の資材運用をしている事から「根拠地司令官・司令長官」とも採れる(この場合は原則少将・中将)但しこの場合は「提督」とは呼ばず、「(基地)司令官」「(鎮守府・警備府)長官」と呼ぶ。
- 外国艦娘からは「アドミラル」「アトミラール」「アミラル」と呼ばれるが、後者は提督を意味する「Admiral」のドイツ語・フランス語発音である。ただし日本語への訳し方で「海軍の将官全般(少将・中将・大将含めて)」か「実戦部隊の海軍大将のみ(帝国海軍で言うところの聯合艦隊司令長官)」を指すケースがある。後者の場合なら「リア・アドミラル」(Rear Admiral→海軍少将)「バイス・アドミラル」(Vice Admiral→海軍中将)と役職(兵科・機関科・設計科ete)が付いて区別される。ちなみにドイツ海軍元帥は『Groβadmiral』(グゥロースアトミラール。日本語音的にはグロース・アドミラル)
とはいえ、あまり法則性はなく、艦隊旗艦を務めた娘が「司令」「司令官」呼びだったり(比叡・霧島・鳥海・那智など)
逆に旗艦経験がない娘でも「提督」呼びだったりするケースもある(白露型・夕雲型・海防艦など)
なお、山城や瑞鶴など、複数の艦娘が提督と姉妹艦娘を勘違いする台詞があることから、提督女性説が存在する(実際後述の公式コミックには女性提督も存在する)
前述の通り公式の外見が存在しないため、絵に書かれる場合は「現実に即した中年・壮年の男性」「頭部がTの形になっている(通称T督)」「犬や猫などの動物」など絵師によって様々。コスプレを行う際には、海兵服(海兵帽)や制服に身を包んだ「これいかにも」なイメージの姿をした提督であることが多い。
MMDにおいては、APヘタリアの日本モデルや別のアニメ作品で提督や艦長を担当したキャラに海軍制服(主に白の二種軍装)を着用した改変モデルが使用されるケースが散見される。
公式作品における提督達
以下に、「艦これ」のメディア展開されている各作品で描かれている提督について簡単に記述する。
艦隊これくしょん -艦これ- 4コマコミック 吹雪、がんばります!
現時点で提督の姿は肩から下までしか描かれていないが、存在はしている。29話(バレンタイン話)のとき、「わたしたちもチョコレートを贈ったほうがいいのかな?」と言う吹雪に深雪は「でも、会ったこともない人だぜ」と言っているため、少なくともこの時点まで吹雪達駆逐艦勢は、実際に会ったことがないと考えられる。
敵泊地殴り込みの際、潜水艦対策のために五十鈴を酷使して「提督に主砲ブチかましたい」と言われるなど、ややブラ鎮の傾向が見られる。
一方で提督LOVE勢と呼ばれる艦娘たちから好意を寄せられているが、彼女らの「ライバルを増やしたくない」という陰謀のために、駆逐艦娘の間ではセクハラ提督として噂を広められている。
さらに、イクとハチが着任した際に、吹雪達にスク水だけという姿の訳を聞かれて、ハチが「提督はセーラー服がないほうがいいなって」と発言、さらにイメージが大破している。(実際は、「泳ぎにくいのならない方がいいな」と言ったのだが、ハチが肝心なところを省略したため)
また、大破するのはイメージだけではなく、伊勢が駆逐艦娘達に間宮でおごったのを提督のツケにしたり、赤城が備蓄のボーキサイトを完食したりして、たびたび財布も大破している模様。
また、第12話においては「イムヤとゴーヤが大破しても疲労してもヘトヘトでも旗艦から外れようとしないことに見かねて、旗艦大破で戻ってくるように厳命した」と伊勢から語られている。
とはいえ、第25話によると、着任したばかりのイクとハチをイムヤ達と共にオリョールクルージングで酷使している模様である。
艦隊これくしょん -艦これ- 陽炎、抜錨します!
陽炎が異動で来た横須賀鎮守府の提督。秘書艦の愛宕に細かな事務を任せている模様。
人物像としてはある意味「紳士」としか言えない。
- 横須賀鎮守府の曙に執務室を爆破されたショックという口実で鳳翔や雷に泣きつく。
- そのノリで赤城にも泣きつこうとして加賀の弓の的にされる。
- 放任主義で駆逐艦の陽炎に分隊の指揮官を丸投げさせる(本来は軽巡の役目である)。
うん、変態である。
しかし根は艦娘を想う人物で、過去の任務で「貧乏くじ」を引いてやさぐれていた曙の事を案じていた。
また深海棲艦の大量発生に対し、独自に対策を打つなど優秀な部分もある。
物語の展開でリンガ泊地・呉鎮守府・幌筵泊地・佐世保鎮守府の提督も登場している。詳しくは本編を参照されたし。
艦隊これくしょん -艦これ- 鶴翼の翼
男性で呉鎮守府提督。ラッキースケベをして瑞鶴に爆撃される。
このラノベの瑞鶴は何故か胸部バルジがそこそこあり、姉の翔鶴と並んでも大差ない描かれ方をされ提督からも美乳を指摘されている。
とはいえ、そこは艦これ提督。上層部の突き上げ『艦娘の過去の武勲』(≒彼女たちの前世)による無茶な要求を退けつつ彼女たちのために奔走してる姿が描かれている。そのために敢えて憎まれ役になる事も受けいれてる。
艦隊これくしょん -艦これ- 島風 つむじ風の少女
第七艦隊の問題児である島風に焦点を当てる模様。
提督は舞鶴鎮守府のやり手の女性提督・青崎すみれ中将。
だが、島風を支える主人公ポジションは青崎中将の補佐を務める新任の赤井誠一郎少尉(男)である。
先生を目指していたらしく、朝潮に慕われているような描写もあり。
新米士官として悪戦苦闘しながら島風と朝潮を見守る役回りである。
「一航戦、出ます!」
鷹見一幸のノベライズの提督は、数ある艦これ準公式作品でも特に焦点の当たった「主人公」として描かれている。
特に「一航戦、出ます!」では赤城と加賀のお株を奪うかのように全編にわたって裏方で行動している。
武器開発・資源運用などゲーム設定に即した行動を行い、また複数の戦線で奮闘する艦娘たちの動向を把握しつつ、常に優勢な深海棲艦相手に目的の達成のため戦力をどう集中するべきかという戦略的視点で見ており、その上で艦娘たちを轟沈させないように手段を講じ無事を祈る人物である。
ラッキースケベネタはあるものの下心自体は薄く、艦娘を自ら必ず送り迎えする等、敬意を持って接する好青年として描かれている。
また鳳翔・天龍・加賀・大淀から好意を抱かれてる反面、金剛からは愛情というより敬意を向けられているような描写がある。
「とある鎮守府の一日」
艦娘の日常を扱った本作だが、こちらで出演するのも男性の提督(主人公)。一人称は『俺』で、艦これの主なプレイヤー層を反映してか「20代のように見えるし、30代にも見える」らしい。尚、鎮守府でただ一人の男性との事。
提督が初めて鎮守府へ着任した日からの事も回想という形で登場しており、彼には本名も記憶すらも無く、艦娘を率いて深海棲艦と戦う提督(司令官)としての技能を備えている人物であるらしい。そのため鎮守府へ着任する前はどんな人物だったのか等は不明だが、本作でもゲーム版と同様で艦娘たちが「自分達が本来の巡洋艦や空母、戦艦だった頃」の発言も出てくる為、彼もまた巡洋艦や駆逐艦に乗って戦場へ赴いた将兵が生まれ変わったか、或いは漂流者(ドリフターズ)のようにどこかの異世界から艦これの世界へ迷い込んできた人物なのかもしれない。
任務へ赴く際は自分に代わって出撃や遠征へ赴く艦娘達に対して自ら埠頭まで出向いて艦娘たち一人一人に声をかけたり(彼にとっては、砲弾の一発も飛んでこない安全地帯にいる自分なりの、艦娘達への敬意である)、仕事の間は資源の消費量の計算や任務の書類作成などを行っている。後者に関しては、秘書艦娘を務めた敷波に曰く「手が真っ黒になるまで計算や検算を手伝わされた」との事で、仕事の時はしっかりとやるべき職務をこなす人物であるようだ。
だがしかし一方、「職務の間は秘書艦娘におさわりしてもいい」ルールがあったり、体調不良で寝込んだ時は酔った那智に特製の卵酒(スピリタス使用)を飲まされブラックアウトさせられたり、艦娘からもらった「端正な美青年」な似顔絵には自分しか知らないはずの胸のホクロまで正確に描かれていたり、風邪の見舞いに来た長門がスカートを気にせず腰を下ろすのを窘めた際には「提督が元気になるようわざとやった」と明かした長門に「見ようと思ってないときに見せられても嬉しくない」と熱弁したりなど、今作でもエピソードには事欠かない。
結局は「彼は『提督』であり、それ以外の何者でもない」という一言に尽きるのかもしれないが。
side:金剛
本編には未登場。金剛と比叡をはじめ艦娘たち自身は以前から面識がある様子。
二人の着任後は対外折衝が忙しいらしく、鎮守府を不在がちであり参謀長と思わしき老士官と大淀(任務娘)に提督代理を託していて、作戦指示の際には電話越しでの通達を行っている
艦娘や鎮守府で働いている人たちの様子から見て相応に信頼と敬意を持たれているようである。当然のごとく金剛から熱いラブコールが贈られていて金剛の対応からしてまんざらでもない様子。
「瑞の海、鳳の空」
元駆逐艦乗り組みの中尉で戦友を喪い、自身も深海棲艦に襲われて絶体絶命!?・・・の時に瑞鳳に救われている。その後少佐に昇進して鎮守府に着任。メディア展開の提督としては唯一提督になる前の描写がある人物。鎮守府での秘書艦は加賀。
艦娘に対してはいささか朴念仁な気もあるものの、学科・体力ともに優秀で冷静な判断力を持ち合わせている。前述の通り目の前で戦友を喪っている過去のためか深海棲艦を倒す手段を渇望しており、それ故に艦娘たちへの接し方に悩む一コマも。
アニメ
存在自体はしているがキャラクターとしての登場はなく、提督の描写も極めて艦娘の主観的なものであり、そのため本作の提督がどういう人物なのかはアニメを見た人それぞれに委ねられている。ちなみに秘書艦は長門。
本アニメでは鎮守府が複数存在すると思わせるところが吹雪の台詞で描写されており、吹雪の着任する鎮守府の提督もその一人と思われる。
主人公の吹雪が着任した鎮守府の責任者で、鎮守府に所属する艦娘の修復や出撃する艦隊の編成といった基本的な執務を執り行っている。反面、軍事的な指揮権はあまり無い(これはこの作品における海軍全体がそうなのか、あくまでこの鎮守府の提督がそうなのかは不明)ようで戦闘の指揮などはもっぱら長門か、前線で戦う艦娘達に任せている。
深海棲艦の移動ルートを断ち切りその存在を調査するFS作戦という、比較的重要な作戦の担当となっており、それに備えて第五遊撃部隊の編成を指示している。 深海棲艦の謎を解明するという立場にいると言っていいかもしれない。
しかし、練度0かつ運動音痴な吹雪をそうと知りつついきなり前線に出し(これについては夕立からも「いい加減」と言われている)、そのせいで吹雪を危険な目に遭わせており、一応その後に落ち込む吹雪に内容こそ不明ながら励ましの言葉を送っているものの、さらに続くW島攻略作戦でも駆逐や軽巡だけで推し進めたり(戦艦は支援扱い)、戦力としてはまだしも仲が悪かったり性格に難のある艦娘を組み合わせる編成といった采配からアニメ視聴者の間では“無能”とか“(ブラック的な意味で)クソ提督”とか“(姿が見えない事から)エア提督”と揶揄する声も少なくない。
さらにこういったメディア作品の中で“初の戦死(轟沈)者”を出してしまった事もその評価を分ける原因となっている。
これについては一概にこの提督に責任があるとは言えないが、アニメでは大破していなくとも油断すれば一撃で沈むというシビアな世界観である事が実証されているため、ことさら前述の吹雪への采配が理解に苦しむものとなる。
その反面、吹雪に対する期待度は妙に高く、重要な作戦や艦隊にもわざわざ吹雪を組み込むほど彼女を重用している。その理由は終盤で明かされるものの、あまりにも突飛な理由であり、その点でも視聴者から指揮官としての適性を疑われている。ただ、赤城も似たような理由で編成の変更を進言し長門もそれを認めているなど、この作品の世界観においては必ずしも突飛なものとは言えないのかもしれない。
物語後半では、深海棲艦からの鎮守府空襲というダイレクトアタックにより行方不明になり、その間は全職務を長門が代行することとなる。これは深海棲艦側に情報が洩れていることを察知した提督が仕組んだ作戦であり、長門に作戦内容を指示した上で自身は別行動を執り、最終決戦に増援として大鳳を送り込んで劣勢を覆した。
沈んだ艦娘に対しては陸奥いわく「冷淡に徹しようとしている」と言われるなど一応思う所はあるようだが、部下の手前毅然とした態度で勤めようとしている事が伺える。とは言え、直接の登場がない以上その沈んだ艦娘の仲間へのケアもほぼ他人任せとなってしまっており、ここでも若干無責任な印象を与えているのは否めない。
それでも金剛を初めとした艦娘達からは純粋に上官として慕われており、これといった不平不満も出ていない事から現時点では“悪い人間ではないが、そもそも軍人や指揮官には向かないタイプ”であると言え、それでも本作の提督というのはどこまで行ってもあくまで“その鎮守府の管理人程度の存在”でしかないのかも知れない。
・・・メタな見方をしてしまうと“提督と言えども艦娘達の事情には深入りできない”、“艦娘が沈んだからといって具体的にどうこうできる事はない”、“編成において艦娘の性格的相性を気にする必要はない”といった点ではリアルでの艦これプレイヤーそのものに近い存在とも言えるが。 艦娘中心に描くため、提督を前に出さない方針で制作が進み、内面描写がほとんどない、あるいはそもそも描写すらないというところもそれに拍車をかけている。
「いつかあの海で」
制作を一新し、史実をベースにしたストーリーライン重視で描くことになった本作では、作中の作戦の担当司令の一人として明確に描かれている。担当声優は成田剣。
二次創作作品における提督
ニコニコ動画やニコニコ静画に投稿されている作品シリーズで、提督にある程度の個性を持たせて描いているもの。
「艦娘とドブネズミ提督」のドブネズミ提督
「貧乏人のための、艦これ」「ゆるい艦これ」のワタベ提督
「たゆたうむらくも」のなかすみ提督
「辺境ちんじふ騒動記」の鏡音レン提督
「意識の高いドM提督シリーズ」の意識の高いドM提督
関連静画
艦娘から間違えて「お父さん」と呼ばれるシリーズ。教師に心を許している児童は、その教師に対して間違えて「お母さん」と呼びかけてしまうことがあるという。つまり艦娘から信頼を寄せられている証拠でうんたらかんたら
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