エツィオ・アウディトーレ・ダ・フィレンツェ(Ezio Auditore da Firenze)は、ユービーアイソフトのアクションゲーム「アサシンクリード(Assassin's Creed)」シリーズに登場する人物である。
初出はアサシンクリード2。日本語版の声優は関智一。
概要
アサシンクリードシリーズの現実世界での主人公であるデズモンド・マイルズが、アルタイルの次にその人生(0歳から52歳まで)を体験することになる、イタリア・ルネサンス期のアサシンである。
登場作品は「アサシンクリード2」、「アサシンクリード ブラザーフッド」、「アサシンクリード リベレーション」[1]で主人公を務め、「アサシンクリード3」でも名前が登場する。また、ゲームではないが映像作品では「2」の前日譚にあたる「アサシンクリード リネージ」では脇役として、「リベレーション」の後日譚である「アサシンクリード エンバース」には主人公として登場する。
アルタイルが"伝説のアサシン"と呼ばれるのに対し、エツィオは"最強のアサシン"と呼ばれる。実際、作中では(プレイヤーの技量次第であるが)ガチの傭兵でも手こずるような巨漢をやすやすと倒し、味方を逃すために橋のたもとで敵兵を迎撃して流れるような体さばきで数十名を殺戮。ローマ法王の抱える最高戦力である教皇衛兵や、当時世界最強と言われたオスマン帝国が最精鋭イェニチェリですらエツィオに敵わないなど、最強のアサシンに相応しい圧倒的強さを示している。あと、アルタイルと違って重たい鎧を着こんでいても泳げる。
性格も、ストイックなアルタイルとは対照的に明るく社交的で、正義感も持ち合わせている。家族想いでもあり、妹を泣かせた男に制裁を加えたり、心を閉ざした母親のためにある行動を長年続けたりもしている。なお、女性に対しては紳士かつプレイボーイで、ニコニコ動画ではエツィオと発音が似ていることからH男と呼ばれる。しかし、心から愛した女性は生涯で二人のみである。
その生涯(※ネタバレ注意)
生い立ち
1459年6月24日、イタリアのフィレンツェ共和国で銀行業を営む貴族、アウディトーレ家の次男として産まれる。産まれてから産声をあげるまで少し時間差があったため、あわや死産かと両親をヒヤヒヤさせた出生であった。なお、デズモンドはこの生まれる瞬間も追体験させられる。
父はジョヴァンニ・アウディトーレ、母はマリア・アウディトーレで、兄弟は兄、妹、弟がそれぞれ一人ずつの四人兄弟であった。
少年期
父はフィレンツェ共和国の有力者メディチ家とも親交があり、エツィオは何不自由なく兄フェデリコや友人、仲間などとともに喧嘩(主にパッツィ家のヴィエリが相手)や女遊びに興じていた。生涯の友レオナルド・ダ・ヴィンチや恋人となるクリスティーナともこの頃に出会っている。
とはいえ、兄フェデリコは遊び好きで銀行業に完全に向いておらず、弟ペトルチオは生まれつき体が弱かったため、エツィオはなし崩し的にアウディトーレ家の跡継ぎとして銀行業の手伝いもせねばならず、遊んでばかりではいられなかった。
なお、この頃にフェデリコと共にフィレンツェを縦横無尽に駆け回ったことで、アサシンに必要な身体能力を(無自覚ではあるが)すでに身に着けていたようである。
「アサシンクリード2」
1476年、エツィオの幸せで平和な日常は終わりを告げる。メディチ家を狙った陰謀と父の友人ウベルトの裏切りによって父と兄弟が国家反逆罪(もちろん冤罪)で捕えられ、エツィオの目の前で処刑されたのである。この事件で辱めを受けた母は心を病み、アウディトーレ家は貴族としての地位を剥奪され、検挙時偶然外出していたため難を逃れたエツィオも国家反逆罪で指名手配される立場となってしまう。しかし、使用人の伝手で潜伏先と協力者を得たエツィオは、壊れていた父の短剣と籠手(アサシンブレード)をレオナルドに修理してもらい、父の形見である白いローブをまとってウベルトを暗殺、滅多刺しにする。
その後、フィレンツェを離れて伯父マリオ・アウディトーレが治めるモンテリジョーニのヴィラ・アウディトーレへと向かい、そこでマリオから驚愕の事実を聞かされる。父ジョヴァンニはアサシンであったこと、アサシンは人民の自由と平和を暗殺という手段で守り、人民の自由を奪うことで秩序をもたらさんとするテンプル騎士団と戦う存在であること、そして、父と兄弟が殺されたのはそのテンプル騎士団の陰謀であったこと……。
当初、エツィオはヴィラ・アウディトーレを一時的な避難場所だと考えていたが、これらの事実を聞き、またテンプル騎士としての顔をあらわにしたヴィエリ・デ・パッツィがモンテリジョーニへの攻撃準備を始めるに至って考えを変える。すなわち、父と兄弟の死に関わったテンプル騎士団にその報いを受けさせる、復讐である。
1478年、パッツィ家の部隊が駐留していたトスカーナ・サンジミニャーノに向かったエツィオは、マリオとマリオ率いる傭兵部隊の協力を受けてヴィエリを暗殺。この際彼は陰謀の首謀者である枢機卿かつテンプル騎士団総長のロドリゴ・ボルジア、"伝説のアサシン"アルタイルが残した写本、テンプル騎士が狙っている「エデンの果実」と呼ばれる強力な秘宝、その秘宝と「預言者」によってのみ開けることのできる「宝物庫」の存在を知り、ここにエツィオは「人生に選ばれて」アサシンとしての人生を歩み始める。
それ以降、エツィオはフィレンツェ、トスカーナ、フォルリ、ヴェネツィアと北中イタリアで暗躍を重ねる。フィレンツェ盗賊の長「狐」、ヴェネツィア盗賊ギルドの頭領アントニオ、ヴェネツィアにある娼館の女主人ローザ、傭兵隊長バルトロメオ・ダルヴィアーノ(と、ビアンカ)といった頼れる仲間の助力を得ながらテンプル騎士を次々と暗殺し、その陰謀を打ち砕く過程でアサシンとして、また人として成長していく。そして1488年、ロドリゴからエデンの果実の一つである「リンゴ」を取り戻したことでついに一人前のアサシンと認められ、アサシン教団の一員であることを示す焼印を左手の薬指に受ける。
一人前となった後はリンゴを守るようにマリオから命じられ、アサシン教団の協力者であるカテリーナ・スフォルツァが治めるフォルリへと向かう。一時はテンプル騎士団に雇われたオルシ兄弟や、テンプル騎士でもアサシンでもない修道士サヴォナローラにリンゴを奪われ、フィレンツェに混乱をもたらすなどの失敗もしたが、最終的に奪った者たちはエツィオにより死を与えられ、リンゴはエツィオの手に戻っている。
1499年、エツィオはアルタイルの写本を全て収集・解読し、写本の中で予言されたもう一つのエデンの果実「杖」が教皇の杖であること、秘宝が納められた宝物庫がローマ、しかもカトリック総本山ヴァチカンにあることを知る。この時すでにロドリゴは教皇の地位についており、杖はテンプル騎士団の手に落ちていた。エツィオは仲間達の支援の元、単身ヴァチカンに潜入してロドリゴと対峙、これを打ち破る。しかし、仲間と大義を得て大きく成長していたエツィオは復讐の炎に身を委ねることなく、「殺しても家族が帰ってくるわけではない。無意味だ」とロドリゴを見逃す。そして二つのエデンの果実の力によって開かれた宝物庫へと足を踏み入れ、「かつて来たりし者」の一員、女神ミネルバの動く像と遭遇し、彼女から「デズモンド」なる者に向けられた預言を受け取ることになる。エツィオ自身が写本に書かれた「預言者」だったのである。しかし、エツィオにとって預言の内容は意味不明の電波発言だったので「何を言っているんだお前は」と思わず口走ってしまい、「お前に話してんじゃねーんだ黙ってろ(超要約)」と怒られた。
「アサシンクリード ブラザーフッド」
1500年、ローマからモンテリジョーニに帰還したエツィオの束の間の休息は、ロドリゴの息子チェーザレ・ボルジアによるモンテリジョーニ奇襲により終わりを告げる。この攻撃によりヴィラ・アウディトーレは壊滅。伯父のマリオはチェーザレの手により射殺され、救援要請のため訪れていたカテリーナ・スフォルツァもチェーザレ軍の捕虜となってしまう。
エツィオは再びテンプル騎士団との戦いに身を投じるため、負傷をおしてローマへと向かう。途中で落馬し意識を失うも、何者かの手により運ばれローマの民家で目覚める。世話をしてくれた民家の女性から「何者か」の伝言を聞いたエツィオはアサシン教団の一員、ニッコロ・マキャベリと合流。ローマ解放のための戦いを始める。
ボルジア親子の暗殺を主張するマキャベリに対して、ローマ市民を味方につけなければ暗殺も無意味だとエツィオは主張。足場を固めるため、裏社会(傭兵、盗賊、そして娼婦)の協力を得ようとそれぞれの拠点を訪問。そこでアサシン教団の同志であるバルトロメオ、狐、さらにフィレンツェへ逃したはずの母マリア・妹クラウディアと再会。マキャベリへの不信や敵軍への対応などでバラバラだった彼らをその手腕でまとめ上げる。更に、ボルジア家に不満を持つ市民を勧誘してアサシンとして育て上げる、再燃したマキャベリのスパイ疑惑を晴らすなどアサシン教団の強化に努め、エツィオはイタリアにおけるアサシン教団の血盟を復活させることに成功する。この功績によりエツィオはアサシンの最高位「マスターアサシン」と認められ、イタリアアサシン教団の長となった。
上述の足場固めと並行して、テンプル騎士団の資金源である銀行家、協力者のフランス軍指揮官、ローマの各地区を支配するボルジア兵の隊長達、暴虐を振るうテンプル騎士達、これらの標的群をエツィオは次々と暗殺。更に捕虜となったカテリーナの救出や、チェーザレに脅されてレオナルドが開発した戦闘兵器[2]の破壊、欧州各地とオスマン帝国へのアサシンの派遣なども行い、ローマ、ひいてはヨーロッパにおけるテンプル騎士団の影響力を低下させた。
これらの結果、1503年にはチェーザレは軍を失い、さらにロドリゴと対立を起こしてボルジア家は瓦解。チェーザレは毒を受け、ロドリゴも死亡した。この対立に乗じてエツィオはリンゴの奪還にも成功する。なおも兵を集めてアサシン教団を攻撃しようとするチェーザレに対し、エツィオはリンゴの恐るべき力を用いてチェーザレの軍勢を崩壊させる。遂にチェーザレは新たに教皇となったユリウス2世の命令により数々の罪で拘禁され、ローマはテンプル騎士団の手から解放されるのであった。
この後、リンゴの力によりチェーザレの脱獄と再起を知ったエツィオは1507年にナバラ王国(現在のスペインにあった王国)へと向かい、チェーザレ率いるナバラ王国軍とスペイン軍の戦いに潜入。戦場の混乱に乗じてチェーザレを襲撃し、「私は人の手では死なぬ」と豪語するチェーザレを「運命の手に委ねる」ことで暗殺する。要するに脱衣バトルの末に城壁の上からチェーザレを投げ落とした。しかも後にそのことをネタに歌を作っている。エツィオさんマジドS。
こうしてイタリアでのテンプル騎士団との戦いを終わらせたエツィオは、リンゴを「人の手に余る」としてある場所に封印。崩壊したヴィラ・アウディトーレにその手掛かりを残した。
「アサシンクリード リベレーション」
イタリアでの戦いが終わり、数年後の1511年。52歳となったエツィオは「アサシンではない自分自身のアイデンティティ」を求め、父親が書き残した手紙の中にあった「アルタイルの書物庫」を目指して、アサシン教団が300年も前に放棄したかつての本拠地、マシャフへと旅立つ。旅の目的はアルタイルが書物庫に残したという知恵であったが、マシャフでテンプル騎士団の襲撃を受け、騎士団もまた書物庫を狙い、その封印を解く「鍵」を捜索していることを知ったエツィオは、自身もマルコ・ポーロが鍵を隠したとされるコンスタンティノープル改めイスタンブールへと向かう。
イスタンブールでユスフ・タジム率いる現地のアサシン教団と、ビザンツの末裔と称するテンプル騎士団の両方から手厚い歓迎を受けたエツィオは、再びアサシンとして教団と騎士団の戦いに身を投じる。
長くスルタンが不在のイスタンブールにおいて、オスマン帝国皇子スレイマンの知己を得たエツィオは時にテンプル騎士団を出し抜き、時に彼らと凄まじいデッドヒートを演じながら次々と鍵を手に入れていく。ポーロが隠した鍵は円盤状の不思議な物体であり、エツィオに「リンゴ」を思い出させた。すなわち、鍵もまたエデンの果実であったのだ。「鍵」、すなわち「記憶の封印」と呼ばれるエデンの果実には書物庫の扉を開く鍵としての機能だけでなく、それを持つエツィオにある記憶を見せた。"伝説のアサシン"アルタイルの生涯の記憶である。いかなるメッセージが込められているのかと困惑しつつも、エツィオは鍵の収集を続け、アルタイルの記憶を辿っていく。
また、鍵争奪戦において、エツィオはかつてポーロが交易所とした場所で本屋を営む女性ソフィア・サルトルと出会い、彼女に惹かれていく。クリスティーナと死別してからこのような感情を抱くとはエツィオも思っておらず、喜びを感じる半面、エツィオのアサシンとしての立場がソフィアの身命を危うくするのではと危惧し、彼女に協力してもらいながらも自分の素性を明かすことはしなかった。
しかし、エツィオの危惧していたことは現実となる。イスタンブールから離れたカッパドキアでテンプル騎士団が手に入れた鍵を奪い、全ての鍵をエツィオが手に入れた矢先、ソフィアの護衛を務めていたユスフが殺害され、ソフィアがテンプル騎士に攫われてしまう。やむなくエツィオはテンプル騎士との取引に応じ、全ての鍵を渡してソフィアを解放させる。その後、ソフィアと共にマシャフへと向かうテンプル騎士団を追撃。これを壊滅させて全ての鍵の奪還に成功する。生き残ったテンプル騎士団総長の処遇に関し、エツィオも互いの思想について言葉を交わしたこともあったため、どうすべきかを悩む。しかし、当時のオスマン帝国の状況がテンプル騎士の存在を許さず、テンプル騎士団総長は新皇帝セリムの手により処刑され、エツィオは国外追放を宣言される。
その後、エツィオとソフィアは互いの想いを確認して結ばれ、二人はマシャフを訪れる。エツィオはそこでアサシン教団の歴史、掟とその真意についてソフィアに語りながら書物庫へと向かう。「アサシンとして生きる人生を悔やんだことは無いのか」とソフィアに問われたエツィオは、「人生に選ばれ、虐げられてきた人々のために戦ってきたこと悔やんだことは無い」と言いながらも、「そろそろ今までの人生に別れを告げ、自分の人生を歩んでも良い頃だろう」と答え、アサシンを引退することを示唆する。そしてエツィオは書物庫の封印を解くと、松明を掲げ、その中にアルタイルの残した知識・叡智が存在することを期待しつつ、ソフィアを置いて一人書物庫の中に入って行った。
しかし、書物庫には本どころか知識すら無かった。驚愕するエツィオが書物庫で見つけたのは、"伝説のアサシン"アルタイルの亡骸であった。その手に握られていた記憶の封印から、エツィオはこの書物庫が知識の蓄積しておくための場所ではなく、アルタイルの持つ二つ目のリンゴを隠しておくための保管庫であったことを知る。再び相見えたリンゴに「二度と関わり合いにならぬ」と拒絶を示すエツィオであったが、リンゴが発した波動により不思議な事実を知ることとなる。すなわち、自分の役目はデズモンドにメッセージを送る預言者である、という事実である。そして、アサシンとしての自身の役目もここで終わると知り剣を置いたエツィオは、リンゴの力によってデズモンドに「かつて来たりし者」のメッセージを送り、その役目を終えた。
1513年、エツィオはアサシンを引退。イタリアに戻った彼は故郷フィレンツェ近郊の農園に居を構え、妻ソフィアと二人の子供をもうけた。
「アサシンクリード エンバース」
1524年。エツィオはアサシンとしての過去は既に捨て去り、慎重さは必要とするが平穏で幸せな隠居生活を送っていた。彼はこの時すでに肺を患って長くない事を自覚しており、人生を振り返る回顧録をしたためるが、上手く文章を綴ることができずに紙くずばかりを増やす日々であった。
そんなある日、遥か遠くの東の地からシャオ・ユンと名乗る女アサシンがエツィオの元を訪ねてくる。彼女はエツィオに明のアサシン教団を再建する方法を教えてもらおうとするが、アサシンを引退して久しい彼は今の自分には無関係だとその頼みを拒絶、ユンを追い出そうとするもソフィアの取りなしでユンはエツィオの元に滞在することになる。
過去から逃れることはできず、この幸せな生活も長く続けるのは不可能だと悟ったエツィオは、ユンに少しずつアサシンについてのレクチャーを重ねていった。いつ家族や自分が敵に襲われるか分からない生活を送り、敵を傷つけ自分も傷つきながら、何故アサシンが戦うのか。そしてどう戦うのか。アサシン教団が「よすが」とするものは何か。
ユンへの教えも一通り済んだ頃の夜、エツィオ邸はユンを追ってきた刺客達の襲撃を受ける。エツィオは肺の患いで苦しみながらも、往年の技を振るってユンと共に刺客達を撃退。その後、アサシンとしての使命を果たすため東へと帰るユンにエツィオは餞別として小さな箱を与え、「万策尽きたら開けるように」と伝えて彼女を送り出すのであった。
ユンとの一件で心境に変化が起きたのか、エツィオは一気に回顧録を書きあげた。その日妻子と共にフィレンツェへ買い物に向かった際、市場のベンチで若者(ヴィエリ似)と会話していた時に容体が急変。若者の介抱を受けた直後、静かに息を引き取った。享年62歳。若い頃には望むべくもなかった環境を手に入れた、幸福な晩年であった。
周囲の人々
家族
ジョヴァンニ・アウディトーレ
父親。フィレンツェのメディチ銀行で辣腕をふるう裏で、アサシンとしてロレンツォ・デ・メディチに仕え、テンプル騎士団の陰謀を阻止せんと戦っていた。エツィオにはアサシンについて何も教えておらず(逮捕される直前には明かすつもりだったらしい)、エツィオは銀行家としての父しか知らなかった。
マリア・アウディトーレ
母親。フィレンツェにいた頃にはレオナルドの才能を見込んで援助を行っており、彼とエツィオが出会う切っ掛けを作った。ジョヴァンニが逮捕された際に兵士から暴行を受け心を閉ざしてしまうが、エツィオの長年の献身により心を取り戻す。その後はクラウディアと共にエツィオの支援を行う。
クラウディア・アウディトーレ
妹。フィレンツェでは気の強いお転婆娘だったが、ヴィラ・アウディトーレでは伯父に働けと言われてやむなく帳簿をつける仕事を行う。
後年、戦いの舞台がローマにうつると、娼館を経営しアサシン教団のために情報収集を行う。さらにボルジア兵の襲撃をナイフ一本で撃退すると、エツィオにその実力を認められ、アサシンの一員と認められる。
中東に旅立ったエツィオからは何度か手紙を送られており、52歳にもなった兄から「恋したんです……」なんて惚気を聞かされた彼女の心境や如何に。ただ、エンバースの時代には兄嫁となったソフィアとその子供の訪問を受けるなど、良好な関係を築いていたようである。
フェデリコ・アウディトーレ
兄。非常に遊び好きで、父の仕事を手伝っていたことも過去にはあったが、その顧客を激怒させて20歳の時に辞めさせられた。その後はエツィオを連れ回して遊んで暮らす生活を送り、エツィオがクリスティーナと出会う切っ掛けを作った。
ペトルチオ・アウディトーレ
弟。生まれつき体が弱く、ベッドから長く離れることができなかった。鳥の羽根を集めるという趣味があり、彼が遺した羽根の入った箱は心を病んだ母マリアの支えとなった。
マリオ・アウディトーレ
伯父。モンテリジョーニの領主にして同地の防衛を担う傭兵隊長。エツィオをアサシンの道へと導き、その才能を高く買っていた。1500年、チェーザレ軍に敗北し射殺される。
仲間達
パオラ
フィレンツェで娼館を経営する女性。陰謀で陥れられたエツィオを匿い、群衆に紛れこむ術とスリの技術を教え、更にレオナルドにアサシンブレードの修理を頼むように助言した。
狐
フィレンツェ盗賊ギルドの長。1478年にフィレンツェへ戻ってきたエツィオに、情報収集の面で助力する。ローマでも同様に盗賊ギルドを組織してエツィオの行動を助ける。疑り深い人物で、マキャベリの内通を疑っていた。本名はジルベルト。
バルトロメオ・ダルビアーノ
ヴェネツィアで傭兵団を率いている男。豪快な性格だが、戦いでは陽動作戦や騙し討ちに同意するなど決して単純バカではない。無機物の嫁(ビアンカ)と有機物の嫁(パンタシレア)がいる。牢に捕らわれていた際の罵詈雑言は必聴。
ニッコロ・マキャベリ
アサシン教団の一員。冷静な参謀タイプで、エツィオがマスターアサシンとなってからはその助言役となった。ちなみにエツィオより10歳下であり、初登場時はマキャベリさんじゅうきゅうさい。エンバースでも名前だけ出てくる。
協力者
レオナルド・ダ・ヴィンチ
エツィオが17歳のころからの親友。7歳年上。その才能を活かし、アサシンブレードの修理や改良、写本の暗号解読、新しい武器や道具の提供などでエツィオをサポートする。ボルジアが雇主となってからも、自分が開発した兵器の破壊を依頼し、礼としてパラシュート[3]を提供するなどその姿勢は変わらなかった。なお、ロドリゴ・ボルジアの死後、エツィオに「女性に興味はありません」と意味深な言葉を吐いている。余談ではあるが、現実のレオナルド・ダ・ヴィンチは同性愛の嫌疑で裁判にかけられたことがある。1519年没。┌(┌^o^)┐ホモォ...
ロレンツォ・デ・メディチ
フィレンツェの有力者。父ジョヴァンニがアサシンとして仕えた相手であり、エツィオには協力者としてメディチ家ゆかりの者を示すマント(軽微な犯罪行為なら衛兵に見逃してもらえる)を送るなど多くの助力をした。
カテリーナ・スフォルツァ
フォルリ領主の妻。後に夫を暗殺して自らがフォルリの領主となり、同時にアサシンの支援者にもなる。非常に気の強い女性で、「2」のフォルリの戦いにおける彼女の罵り(CV:名塚佳織)は必聴。
その他
クリスティーナ・ヴェスプッチ
エツィオの若い頃の恋人。アメリカ大陸を発見したアメリゴ・ヴェスプッチは従兄弟にあたる。
アウディトーレ家が陰謀に巻き込まれ、エツィオがフィレンツェを脱出したことでなし崩しに破局した。その後、エツィオがサヴォナローラからリンゴを奪還するためにフィレンツェへ帰還した際に再会するも、動乱に巻き込まれ亡くなってしまう。
ソフィア・サルトル
コンスタンティノープルで本屋を営む女性。本屋をエツィオが訪ね、そこで地下への秘密の入り口を見つけたことでエツィオに興味を持つ。その後、エツィオが持ってきた古地図の解読に協力しつつ、二人は惹かれあっていき最終的には結婚。彼との間に二人の子(フラヴィア、マルチェッロ)をもうけた。
ドゥーチョ・デ・ルーカ
クラウディアの元婚約者。アサシンクリード2の序盤、浮気でクラウディアを泣かせたとしてエツィオにボコボコにされる。これで婚約は破棄されたが、そのおかげでアウディトーレ家の没落には巻き込まれなかった。その後は商人として生計を立てるが、今度はパッツィ家に接近してパッツィの陰謀に巻き込まれ、危うく処刑されかけたりと散々な目に遭っている。
数十年後、商人としてローマでダ・ヴィンチの絵を三枚買ったところ、エツィオが現れて絵をよこすように要求される。ここでドゥーチョはエツィオの素性を知らずに喧嘩を売り、取り巻きともどもボコボコにされて絵を奪われた。しかもこの時クラウディアについて余計なことを口走ってエツィオの逆鱗に触れてしまい、コメカミを砕かれた挙げ句川に投げ落とされてしまった。
更に数年後、コンスタンティノープルの港で美しいヴェネツィア人女性を口説いていたところ、エツィオが現れたためドゥーチョはほうほうの体で逃げ出す。そして下町で自棄酒をあおっていたところ、通りがかったエツィオにまたボコボコにされた。その後、1520年にローマで死亡。享年58歳。
以上からも察せる通り、ドゥーチョは数少ないエツィオサーガ皆勤賞である[4]。
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関連項目
脚注
- *この3作品をまとめてエツィオ三部作と呼び、2012年9月にはこの3作品にサウンドトラックやエンサイクロペディアを付録としてつけた限定品「アサシンクリード エツィオサーガ」が発売されている
- *機関銃、戦車、船舶用の多連装焼夷弾、爆撃グライダー、いずれも恐るべき威力を持つ。なお、戦車については現実にもレオナルドが描いたスケッチが残されており、計画はしたが動力の問題で頓挫したと言われている。
- *戦車と同じく現実でも構想されており、2000年にはイギリス人のエイドリアン・ニコラスがレプリカを作成し、高度3000mからの降下に成功している。
- *他は主人公のエツィオとデズモンドを除けば現代編のレベッカ、ショーンの二人のみ皆勤賞。
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