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本田技研工業株式会社(HONDA , Honda Motor Co., Ltd)とは、航空機・四輪自動車・二輪自動車(バイク)・船舶・農業機械・人型ロボットASIMO等々を手掛ける大手製造業企業である。
キャッチコピーは「The Power Of Dreams」(夢の力)
ニコニコ動画のタグの表記はホンダ / Honda / HONDAである。
概要
日本の戦後の産業史において立志伝中の人物としてソニー創業者の井深大氏と同列で語られる本田宗一郎氏によって創業した機械工業メーカーである。
「機械工業メーカー」、としているのは主力製品である自動車・オートバイだけではなく小型の農機具から個人用ジェット、そして人型ロボットと幅広いジャンルの製品を作っているため。
北米などでは高級ブランド「アキュラ(ACURA)」を展開している。2008年に日本でも導入予定だったが、急激な景気悪化によりアキュラの導入は白紙撤回された。
歴史概要
浜松市で生まれた創業者、本田宗一郎は幼少の頃にエアーショーを見て衝撃を受ける。
『飛行機を作るにはまず自動車』と思い立ち、学校を卒業後に東京の自動車整備会社(アート商会)へ丁稚奉公。若干20代前半でのれん分けを許され、30代に入ってからは整備工場のみならず、部品工場を営むまでに至った。
しかし、1945年に大規模地震で経営していた「東海精機重工業株式会社」が被災、工場は倒壊してしまう。同年、整備工場を譲渡してまで経営に専念していた東洋精機を豊田自動織機へと売却。
そして翌1946年、幼い頃からの夢であった自動車・オートバイ生産(エンジンを作る精密技術を元とし、最終的には航空機の製造を目標としていた)に踏み出す為、『本田技術研究所』を設立。
この研究所こそが本田技研工業の歴史の始まりである。
原動機を自転車に取り付けるキットである「カブF型」を販売、当時としては安く原動機付自転車(まさに文字通り)に乗れるということで大ヒット。さらに二輪車「ドリーム号」を販売しまたヒット、1958年に今なおほとんど形の変わらないスーパーカブを販売しこれまた大ヒット、このヒットの連発が自動車製造販売の足掛かりとなる。
(この「カブF型」を販売していた全国の自転車店から、ホンダの製品を取り扱う販売網が拡大していった。田舎のホンダの車屋さんでバイクも扱っているお店があるのは、こうした経緯があるため)
1963年、初めての四輪車「T360」を発売。見かけは軽トラックだが、エンジンに元はスポーツカー用として開発されていた水冷4気等、高回転型4サイクルを搭載。軽自動車は20馬力が常識的だった時代に何と30馬力を叩き出す車であった。その後、スポーツカーのS600とS500、商用車のL700とP700を発売。1967年にはこれまた高出力を売りとした軽乗用車N360を発売し大ヒットを収めている。
前述の経緯や後述するF1、オートバイのイメージからか、性能重視でスポーティな車作りのイメージが強い企業ではある。しかし、1972年にCVCCエンジンと呼ばれる低公害型エンジンを発表。このエンジンが当時「厳しすぎてクリア不可能」と言われたアメリカの排気ガス規制(通称『マスキー法』)をクリアした第1号となり、世界の自動車メーカーへ大きな衝撃を与えた。
乗用車のラインナップは大型高級車から、(OEMではない)自社製造の軽自動車までなんでもアリ。他にも燃料電池車両やハイブリッド等、力自慢なエンジンを作るだけではなく、確かな技術力のある企業として知られている。
創業当初からモータースポーツへの参入もしており、オートバイのレースは1949年から参戦。ヤマハやスズキとの切磋琢磨をしながら競い合い、10年後の1959年にはマン島TTで優勝。1964年にはフォーミュラカーF1へと参戦、翌年にはメキシコGPで優勝している。
その後もMotoGP(WGP)では淡々と勝利を重ねて世界の頂点に君臨し続け、F1では休止と再参加を繰り返しながら実績を残している。
ホンダのモータースポーツ活動の特徴はなんと言っても手広さ。2017年現在参戦する四輪の主要カテゴリはF1、インディカー、スーパーフォーミュラ、WTCC、IMSA、スーパーGT、パイクススピークなど、二輪もMotoGP、Moto2(ワンメイクエンジン供給)、Moto3、WSBK、JRR、EWC、ダカールラリー、MXGP、WCT、AMAスーパークロス・・・と探せばいくらでもある。同じく二輪・四輪を売っているスズキやBMWと比べても、その規模の差は別格である。ただし唯一、四輪のラリー競技だけはワークス参戦経験は無い。また近年は二輪の好調さと対照的に、四輪レースは思うような戦果が挙げられていない。中でも一番肝心のF1が…お察しください。だったが、2019年についにF1で2006年以来の優勝を挙げた。そして、2021年にマックス・フェルスタッペンがワールドチャンピオンを獲得した。ただ、この年限りでメーカーとしてのワークス参戦は撤退。以降はHRCからの参戦となる。
元日恒例のニューイヤー駅伝にもこれまで創立51年で39回の出場経験があり、2022年に悲願の初優勝。2輪、4輪に続いて0輪でもレーススポーツの頂点に立った。
高度成長期とバブル、そしてバブル崩壊を経て数々の名車とされる自動車、二輪車を発売。
創業から57年目の2003年12月、ついにジェットエンジンまでを含めた全てをホンダが製造する航空機「HondaJet」が初飛行。
次はどのような『夢』を見せてくれるのか、今後も目が離せない企業である。
自動車・バイクの概要
代表的なのと、記事がある車種
自動車
- RA272:日本の車両としてF1初勝利を収めた。動態保存でまだ走れるらしい。
- T360:ホンダ最初の自動車。4連キャブスポーツエンジンの大馬力で普通車扱い。
- N360:ホンダ最初の乗用タイプの自動車。当時、2サイクルでRRレイアウトが普通の軽自動車において敢えて4サイクル、FFに挑戦して成功。スバル360の販売台数を抜いた。
- S500/600/800:後記するS2000の始祖となったFRオープンスポーツ。未発売車両としてS360という軽規格もあった。
- シティ:現代では当たり前となったトールボーイスタイルを採用。名前通り、シティボーイ向けを狙ったカジュアルなイメージの車となった。後にはターボ、改良型のターボII、カブリオレも追加された。
- トゥデイ:乗用型軽に再参入したときの車。「逮捕しちゃうぞ」のは丸目の初期型で550cc(劇中では改造済)。現在は50ccスクーターの車名に使われている。
- ライフ:昔はN360の後継で、乗用型軽はこれで上記トゥディでの復活まで一旦途絶える。現行はワゴンRに続けと開発されたトールボーイ。だが敗れ、N-BOX、N-WGNに引き継がれた。
- フィット:もしくはFit。コンパクトカーの水準を大きく引き上げた車として売れに売れまくり、カローラの販売台数という牙城を崩した初めての車。ハイブリッドも存在する。
- グレイス:カローラなどが属するスタンダードクラスの新車種として2014年に投入された5ナンバーセダン。ハイブリッド車はインサイトの後継車を兼ねている。
- シビック:CVCCで名を上げた世界戦略車。現行車種の中ではカローラ・センチュリーに次いで息の長い車名。ただし日本向けの販売は2010年に終了している(ホンダの世界戦略車は後述のアコード・CR-Vも含め日本と世界では売れ行きが反比例する傾向にある)。長らくホンダのコンパクトカーの代名詞であったが現在はフィットに譲り、8代目からミドルクラスに移行している。
- インテグラ:シビックとアコードの間を埋める車種として登場。スペシャリティカー/クーペの需要にも応えていた。
- アコード:アッパーミドルクラスの世界戦略車。JTCC最強の時代もありました。日本・欧州と北米では車種が違う。
- オデッセイ:初代発売当時、経営危機にあったホンダを救った救世主。乗用車ベースミニバンの先駆け。
- フリード:先代のステップワゴンの前後を詰めてそのまま小さくしたようなミニバン。小さくても7 - 8人乗りが可能で、手頃なサイズで街乗りから大人数までOKといった便利さがウケて好調な売れ行きを堅持している。
- エアウェイブ:Fitシャシーのワゴン。ベース車も日本の法律上はステーションワゴンだったりする。
- ステップワゴン:昔にライフステップバンっていうのがあってな・・・ホンダの主力1Boxミニバン。
- エリシオン:日産エルグランド・トヨタアルファード(ベルファイア)に対抗するために作られたラージサイズミニバン。なお売れ行きは(お察しください)
- CR-V:ホンダの世界戦略車のお手軽SUV。
- インスパイア:北米版アコードを元とした上級セダン。初代は直列5気筒縦置きFFミッドシップと変わったドライブトレインを持って登場した。現行車は低燃費と高馬力を両立させた可変シリンダーシステム(VCM)搭載。
- S2000:創業50周年記念オープンカー。ホンダとしても28年ぶりのFRだったが、2009年6月末で製造終了。
- レジェンド:フラッグシップセダン。280馬力規制を初めて突破した車でもある。現行車は世界初の妙なAWD機構を搭載。
- NSX:バブルのあだ花。和製フェラーリ。日本発のスーパーカー(値段的に)。ホンダ4輪のスポーツグレードの代名詞である「Type R」はこのNSXから始まった。2代めはハイブリッドスーパーカーとも呼ぶべきものになり、価格も完全にスーパーカーとなった。
- ビート:NSX同様バブル期のあだ花。NSXの技術を生かした軽クーペ。バックミラーとかNSXと共通。
- クロスロード:初代はランドローバー・ディスカバリーのOEM。2代目は同社ストリームベースのSUVテイストミニバン。
- アクティ:ホンダの軽バン&軽トラック。軽トラック唯一のミッドシップレイアウトである。
- That's:3代目ライフベースの軽トールワゴン。
- インサイト:ホンダ初のハイブリッド専用車種。初代はアルミボディ2シーターの燃費スペシャル。2代目はまさにプリウスのフォロワーを狙ったが、本家に太刀打ちできず。
- S-MX:初代ステップワゴンベース(2列目を叩き切ったとか切らなかったとか)のワゴン。まるでかつてのシティを大型化して押しを強くしたような車。走るラブホテルとも言われる。
- CR-Z:2ドアハイブリッドカー。ハイブリッドで世界初となる6MTを搭載している。(初代インサイトは5MT)
- HSV-010:NSXの後継として開発された車両をベースに作られたレーシングカー。市販の予定は無く、やがて本当の2代目NSXに後を託した。
- アヴァンシア:かつて生産されていた高級ステーションワゴン。北米アコードがベースとなっている。
オートバイ
- カブ:ホンダの最初の原動機。ポン付けモペッド。自動車・飛行機・ASIMOもすべてここから始まった。
- スーパーカブ:運動性能以外で最強のバイク。エンジン(原動機)付き車両としては世界一の生産台数。最近FI化した。ヘッドライトもLED化したが、スタイルは相変わらずの懐かしさすらある姿を保っている。
- モンキー/ゴリラ:長い歴史を誇るカブ系エンジンのチューンアップもやり放題の原付。魔改造が容易なことから熱狂的なファンも多い。最近FI化したが、遂に生産終了。と、思いきや125ccのコンセプトモデルが東京モーターショーに登場。ぜひ市販化を!
- ダックス:カブ系でモンキーの兄弟車。燃料タンク一体型の特異なボディ形状で今なお人気がある。
- モトコンポ:上記シティと同時に発売、ハンドルを収納して車載が可能であり、アウトドア用の補助バイクというコンセプトだった。
- XR250:4ストロークオフロード車。最近はイケメン登竜門の平成仮面ライダーの愛車として登場することが多い。
- VTR250(もしくはVTR):慣らし終わるまでに10000kmとも言われる熟成に熟成を重ねたV型2気筒エンジン搭載のネイキッドバイク。その耐久性と取り回しからCB400SFと共にバイク便御用達。一旦排ガス規制により販売が終了したが、FI化してモデルチェンジ。
- ホーネット250:250CCには見えないフォルムとリッタークラスのレーサーレプリカ並みのごん太リアホイールにそこそこの運動性が人気のネイキッド。買った後の維持費がオーナーを驚かせる。排ガス規制により販売終了。
- フュージョン:時代を先取りしすぎたビッグスクーター。ちょっと前にリメイク版が販売。排ガス規制により販売終了。
- CB400SF/SB:日本で一番売れている普通2輪。しかしオーナーは初心者と復帰ベテランが大半の中間層がいないらしい。教習車として触れるため最初のバイクという人も多い。バイク便の社用車としても人気がある。声優の後藤邑子女史の愛車らしい。漫画・アニメ「ばくおん!!」の主人公車でもある。
- CB400SS:スタンダードスポーツシングル・・・これじゃあCB400SSSだ。
- NR:GPマシンNR500の為に開発された楕円ピストンエンジンの技術を、世界で唯一搭載したバイク。レーシングレプリカではなく、二輪のフラグシップとして開発されたため、フルカーボンカウルやチタンパーツなど高価なパーツが惜しみなく使用されている。そのため520万円という本体価格が付けられていた。(そのため販売台数は…)ちなみに、楕円ピストンエンジンの生みの親はあの元セガ社長の入交氏である。
- ドリームCB750FOUR:ナナハンブームのというか国産大排気量バイクブームの始祖。子孫にはCB750が存在
- DN-01:スクーターじゃないオートマバイク。でも排気量の関係でAT限定では乗れない。
- VFR750/800:V型4気筒の系列車。あの「白馬の王子様」のは特別車種をお乗りです。ある意味実質公道最速のバイク。
- VFR1200F:二輪車世界初のDCT(デュアルクラッチトランスミッション)搭載車種。
- RVF:VFRをさらに過激にしたようなもの。ちなみに750の公道仕様は当時国産バイク最高額の200万円。
- CB1300SF/SB:CB系列のフラッグシップネイキッド。VFRが無くなったためSBが「白馬の王子様」専用車両ベース車に抜擢(実際はP仕様)。
- CBR1100XXスーパーブラックバード:300km/h超競争の元となったスーパースポーツ。メガスポーツの原点の一つ。
- CBR1000RR:MotoGPのレプリカバイク。WSBK、鈴鹿8耐などのレースでも活躍。
- RC213V-S:MotoGPの現役マシン、RC213Vをベースに、レースでしか使わない&一般では維持不能な先鋭的メカをオミットの上、保安部品を取り付けたマジもんの「公道を走れるMotoGPバイク」。価格はなんと2190万円と、上記2代目NSXといい勝負。
豆知識
- 会社の血縁支配を嫌って現在役員の面々に本田一族と名参謀と呼ばれた藤沢武夫氏の一族は入社していない。
- 操業当初の社名でもある本田技術研究所は後日研究開発専門の会社として再度創設され、ホンダの製品はここで開発される。
- 鈴鹿市に工場をつくり、市の財政が非常に潤っているので「本田市」への改名の提案があったが、歴史がある土地の名前を変えるだなんてとんでもないということで断っている。ちなみに工場を改装するときは一番目にトイレから改装するらしい。
この鈴鹿市に決まったことについてはこんなエピソードがある。当時の杉本市長が真夏に尋ねてきた本田宗一郎氏(アロハシャツ1枚のラフな格好で、最初市長は彼が本田氏本人だとは気づかなかったとか)に対し、おしぼりと熱い粗茶一杯で応対した。これは、暑い中では下手に冷たいものを出すより効果的であり、また他の自治体が説明そっちのけで過剰な接待攻勢を掛けてきたのにうんざりしていた本田氏にとって、誠実だとの印象を抱かせた。そして、現地での説明では、土地の状況が一目瞭然なように何人もの市職員に旗を持って立たせたりした。これらに惚れ込んだ本田氏は速攻で鈴鹿に決めたという。 - 製造している自動車には寒冷地仕様という設定が無い。最初から寒冷地仕様に準じているため。
- 本田宗一郎氏のカリスマ性とオーナーを選ぶ車種の好き嫌いの激しい指向性からホンダ教と揶揄されることもある。
- 社名に自分の名前を入れてしまったことがどうにも気に入らなかったらしい。
- ヤマハとHY戦争という仁義無き販売競争をした。痛みわけで終わる。
- セガをダメにしたと悪く言われることもある入交氏は技研(本田技術研究所)出身。HY戦争時の二輪責任者でもある。
- プロジェクトXで取り上げられた回数はおそらく最多。
- 90年代末期から2輪部門が2輪業界のトヨタみたいな事になってきた。
- 公道を舞台とした競争の対象外の車両(アザーカー)が出てくるレースゲーム(=違法走行を示唆しているゲーム)に対して厳しい態度を取っており、そのようなゲームに対して車両の使用許可を出さないことで有名。
しかし最近では、アザーカーが登場する湾岸ミッドナイトMAXIMUM TUNE 5DX+フォルツァホライズンやニードフォースピード(2015)、クラッシュや激しいアクションシーンがあるアスファルト8に登場していたりするなど、最近はおおらかな姿勢をとっているようである。 - 一度出した車名やグレード名を大事にしているのか、二輪四輪で使いまわしたり(トゥデイ、インテグラ)、20年以上前の絶版車の名前を復活させたりしている(Z、ライフなど)。
関連動画
ホンダのCMは金と知恵と労力が掛かっていることで有名である。
スーパーカブ最強伝説(運動性能じゃない面で) 機動社員ASIMO
Do you have HONDA?で有名なあの曲 オヤジさんが本当に作りたかったのはこれだ!
おまけ(手前味噌でサーセン) ホンダのバイクサウンド総集編(なのか?)
関連コミュニティ
関連リンク
関連項目
- 自動車製造会社一覧
- 本田技研工業の四輪車種一覧
- VTEC
- Honda FC
- ホンダロックSC
- ASIMO
- HMS(Honda Motorcyclist School)
- 軽自動車
- バイク
- モータースポーツ
- レプソルホンダ (ホンダ直営のレースチーム。2輪レース最高峰のMotoGPに参戦中)
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