家庭教師ヒットマンREBORN!とは、週刊少年ジャンプにて連載されていた漫画作品である。
作者は天野明、コミックスは全42巻。小説版「隠し弾」は全5巻。
概要
2004年26号から2012年50号まで連載。略称は「リボーン(REBORN!)」「復活」。
連載当初は一話完結のギャグ漫画だったが、62話(標的62)を境にバトル漫画に路線変更している。(ちなみに当時の担当編集である相田聡一氏は、完全なギャグ漫画だった『ボボボーボ・ボーボボ』に少年漫画的バトル要素を導入させた実績がある。)
主人公が夢や正義の為ではなく「仲間を助ける」為に戦う点や、生死をかけて戦った敵が次々と仲間になっていく点など、ストーリーは『キン肉マン』『魁!!男塾』といった男臭いジャンプ漫画の影響が窺える。(ギャグ漫画からバトル漫画へ移行した点も同じ。)
そういった王道なストーリーに加え、「X BURNER」「時雨蒼燕流」などのカッコイイ必殺技や、「ボンゴレリング」「匣」などの魅力的な武器で、当時の小・中学生男子の心を掴んだ。
また、その美麗なタッチで描かれるキャラクターから、少年ジャンプ作品の中でも特に女性人気が高く、アニメ放送当時は幅広いキャラクターグッズや声優によるライブイベントが展開された他、ニコニコ動画においても女性向けの二次創作動画が数多く投稿されている。(まだ単語記事が作られていないポピュラーなタグ一覧でも、本作の検索避けタグが多い。)
テレビアニメは、テレビ東京系列局にて2006年10月7日~2010年9月25日まで放送された。全203話。
あらすじ
何をしてもダメダメな中学生、“ダメツナ”こと沢田綱吉の元に家庭教師がくることになった。
家庭教師の名は「リボーン」。見た目は赤ん坊だが、その正体は一流のヒットマンだった。
リボーンの目的は「ツナをイタリアのマフィア『ボンゴレファミリー』の10代目ボスとして鍛え上げること」。
ツナの命がけのお勉強の日々が始まる。
登場人物
主要人物
- 沢田綱吉(声:國分優香里)
- ツナ。本作品の主人公でツッコミ。並森中に通う中学生。大空のボンゴレリングを持つ。
- 勉強も運動もできないことから、周囲から「ダメツナ」と呼ばれからかわれていたが、そんな人生を半ば諦める形で受け入れていた。
- 家光と奈々を両親に持つ日本人だが、イタリアのマフィアのボスであるボンゴレI世を曽曽曽祖父に持ち、それが理由でボンゴレ10代目候補に選ばれてしまう。本人はボスには絶対ならないと主張しているが、ピンチに晒された仲間を助ける時は、ボスとして強大な敵に立ち向かう。
- リボーンの撃つ「死ぬ気弾」によって、死ぬ直前にやれず後悔したことを死ぬ気の力で「復活」し、パンイチで成し遂げる力を手に入れる。黒曜編からは「小言弾」によって死ぬ気の力を内側に秘め、バトル漫画らしく戦うようになる。
- 武器はレオンが生み出した「毛糸の手袋」。これをつけて死ぬ気になると「Xグローブ」に変形。死ぬ気の炎を拳に纏い攻撃する。
- リボーン(声:ニーコ 成田剣(大人))
- アルコバレーノの一人。ツナをボンゴレ10代目ボスにするためやってきた家庭教師。
- 見た目は赤ん坊だが、その正体はアルコバレーノの呪いで小さくなった凄腕の殺し屋で、数々の強者から恐れられている。
- 基本的に横暴な性格で、教育としてツナを理不尽に痛めつけている。
- 相棒はカメレオンのレオン。変身能力がある他、死ぬ気弾の生成も行う。
- 挨拶は「ちゃおッス」だが、虹の呪い編で「Chaos」だったことが判明する。
- 獄寺隼人(声:市瀬秀和 吉田麻子(幼少期))
- 嵐のボンゴレリングの守護者。白髪の不良中学生。
- 10代目となるツナが同い年であることに疑問を抱き、品定めのためにツナに戦いを挑むも敗北。その時の死ぬ気のツナに惚れてから自称「10代目の右腕」となり、ツナの従順な舎弟となる。
- 粗暴な性格はそのままな為、日常編では彼の善意がツナにとって迷惑となっていたが、黒曜編からは彼自身も成長し、ツナを守る為の力を正しく身につけるようになる。
- 武器のダイナマイトは、咥えタバコで着火する。(アニメでは勿論変更された。)
- 見た目に反して頭が良く、何事も形から入る。
- 生まれは名家の息子。異母姉のビアンキは幼少期のトラウマが理由で、見るだけで腹痛を起こしてしまう。
- 山本武(声:井上優)
- 雨のボンゴレリングの守護者。ツナの同級生で、並森中野球部。
- 性格は優しく気さくで、補修仲間であるツナにも隔てなく関わっていた。野球部でのスランプから身体を故障し身投げを図ったところをツナに助けられて以降、ツナと親友になる。その後その身体能力をリボーンに気に入られ、ボンゴレファミリーの一員として数えられることになる。
- 相当な天然かつ気楽な性分で、リボーンの話をごっこ遊びで聞き入れていった結果命がけの戦いに巻き込まれるようになるも、普通に受け入れている。
- 武器は寿司屋の父から受け継いだ秘伝の剣技「時雨蒼燕流」。様々な刀を用いて戦う。
- プロ野球選手になることが夢。日課はバッティング場通い。
- 雲雀恭弥(声:近藤隆)
- 雲のボンゴレリングの守護者。並盛中学校の風紀委員長。
- 並盛中学校だけではなく、並盛町一帯の頂点に立っており、裏社会も牛耳る最強最恐の不良。そんな中学生いるか…と思いきや、実は愛校心の強さから何年も風紀委員に在籍しており、年齢不詳。
- 群れることと束縛を嫌う一匹狼。他人が群れる様子も嫌っており、群れには仕込みトンファーで襲いかかり「噛み殺す」。
- クールな性格だが負けず嫌いでもあり、リボーンとの戦いに拘ったり、一度敗北した骸に因縁をつけたりしている。
- 笹川了平(声:木内秀信)
- 晴のボンゴレリングの守護者。並盛中ボクシング部主将で、笹川京子の兄。
- ボクシングの素質があると思ったらすぐに部へ勧誘してしまうほどのボクシング馬鹿。多少強引なところがあるが本人に悪気はない。
- 普段から死ぬ気状態で生きているため、死ぬ気弾が効かない。その体質をリボーンに見込まれボンゴレファミリーに勧誘される。本人も強さを求めて加入するも、実のところよくわかっていない。
- 獄寺とは何かと意見が合わず、「芝生」「タコヘッド」と呼びあっては喧嘩となっている。
- 座右の銘は「極限」。
- ヴァリアー編では、蒸発した汗の塩分をパンチして攻撃手段とし、話題となった。
- 六道骸(声:飯田利信)
- 霧のボンゴレリングの守護者。黒曜中の少年。左目に「六」の文字を宿す。
- 過去にエストラーネオファミリーの人体実験の被験体として扱われたことからマフィアを強く憎んでおり、マフィア殲滅のため、ツナ達ボンゴレファミリーに攻撃をしかける。
- ツナ達に倒された後は、家光の勧誘によりボンゴレファミリーに加入。クローム髑髏を媒介し、ツナ達を助けるようになる。
- 武器は6つの世界の力を基にした「幻術」。
- 常に敬語で物腰も柔らかいが、性格は基本的に冷酷非情。髪型はパイナポー。
- クローム髑髏(声:明坂聡美)
- 霧のボンゴレリングの守護者。ボンゴレリング争奪戦において現れた少女。
- 不慮の事故で死にかけたところを骸に助けられてから、骸のために戦うことを決意した。
- 普段は無口で大人しく、感情は乏しい。
- 料理の腕前について原作では描写がないが、小説では得意、アニメでは不得意。
- ランボ(声:竹内順子 津田健次郎(10年後))
- 雷のボンゴレリングの守護者。モサモサ髪で牛柄の服を着たわんぱく5歳。
- イタリアの中小マフィアであるボヴィーノファミリーの殺し屋。リボーン抹殺のため来日したが、リボーンには全く相手されず、そのまま目的を忘れてしまい、現在は沢田家に居候している。
- 泣き虫だが、泣きそうな時は「ガ・マ・ン」と堪える。
- ファミリー秘伝武器「10年バズーカ」で、10年後の自分とよく入れ替わっている。10年後は今と似ても似つかない伊達男に成長するも、泣き虫な点は変わっていない。というか15歳にしては大人すぎる
- 武器は手榴弾。10年後には雷を角に集め攻撃する「電撃角」を駆使する。
リボーン/ツナの周辺人物
- 笹川京子(声:稲村優奈)
- 本作品のヒロイン。ツナの同級生で笹川了平の妹。太陽のような笑顔が魅力(ツナ談)。
- ツナの事を「ツナ君(未来編ではツっ君)」と呼んでいる。
- ほんわかとした雰囲気でやや天然ボケな面があり、人と感覚がずれた所がある。
- 三浦ハル(声:吉田仁美)
- ツナと同い年の女の子。英語交じりの少し変な敬語で話す。
- 当初はリボーンに惚れていたが、溺れた所を死ぬ気状態のツナに助けられて以来、ツナに好意を向けている。
- 天然でドジな所があり、獄寺からは「アホ女」と呼ばれ対立している。
- ビアンキ(声:田中理恵)
- リボーンの4番目の愛人。当初はリボーンを自由にするためツナを殺そうとしたが、今では愛するリボーンの傍で暮らす為、沢田家に居候中。
- 触れた物を毒物に変える能力を持ち、得意の料理と合わせた「ポイズン・クッキング」で相手を仕留める。
- 獄寺の腹違いの姉で、獄寺には怪我の心配をするなど優しく気遣うが、トラウマのせいで全て逆効果。
- イーピン(声:チャン・リーメイ)
- 香港生まれの殺し屋。礼儀正しい少女。
- 中国語しか喋れず(アニメでは片言ではあるが日本語も話せる)、通訳にはリボーンを介する。
- 食べた肉まんの匂いで相手を操る拳法を扱う。
- 極度の恥ずかしがり屋で、恥ずかしさがピークに達すると額にカウントが浮かび上がり、0になると爆発する。
- 中国にいる師匠にそっくりな雲雀に想いを寄せている。
- 10年後は殺し屋から足を洗い、中華料理店でアルバイトをしている。お得意先の川平のおじさんは本作最大のめちゃめちゃ雑な伏線となる。
- フゥ太(声:三瓶由布子)
- 本名「フータ・デッレ・ステッレ」。通称「星の王子」。
- 「ランキング王子」と呼ばれている可愛らしい少年の情報屋で、宇宙の全てのものをランキング付けしたランキングブックを持っている。ランキングモードになると周りが無重力状態になる。
- 黒曜編後はランキングモードが使えなくなり、ただの居候になった。
- 沢田奈々(声:深見梨加)
- 沢田綱吉の母、ごく普通の家庭的な主婦。チラシを見てリボーンを家庭教師に雇った張本人である。
- ツナ達がマフィアと関わっていることは知らないが、9代目とは過去に面識がある。
- 原作ではツナを「ツっ君」、アニメでは「ツーくん」と呼ぶ。性格は天然ボケ。
- ディーノ(声:鎌苅健太→KENN)
- キャバッローネファミリーの10代目ボス。リボーンの元生徒。
- 武器の鞭でファミリーを守る為に戦うが、ファミリーがいないと実力が激減してしまい、途端にポンコツになる。
- ヴァリアー編では雲雀の家庭教師を務めた。
- 左半身にはキャバッローネファミリーのボスに受け継がれる刺青がある。
- 相棒の亀「ヌンツィオ」は、レオンから生まれた。
黒曜中
- 柿本千種(声:豊永利行)
- 六道骸の部下。無口で無愛想、見かけによらずタフで、獄寺のダイナマイトを至近距離で喰らっても簡単には倒れなかった。犬やM・Mからは「柿ピー」と呼称される。
- 武器は針仕込みのヨーヨー。
- 城島犬(声:内藤玲)
- 六道骸の部下。舌足らずな口調と、語尾に「~びょん」と付けるのが特徴的。クロームに対して「認めない」などと言って酷い言葉を投げるも、気にはしている様子。
- 牙を入れ替えることでその動物の能力を身につける力を持つ。
ヴァリアー
詳細は「ヴァリアー」を参照。
ボンゴレファミリー
- 沢田家光(声:岩崎征実)
- ツナの父で、ボンゴレファミリーの門外顧問(No.2)。
- 普段は酒好きのダメ親父だが、指揮力もパワーも最強であり、部下からは「親方様」と呼ばれ慕われている。
- バジル(声:寺崎裕香)
- 家光の弟子。死ぬ気の炎コントロールをツナに初めて教えた少年。
- 侍っぽい口調は家光に騙された結果。
- ラル・ミルチ(声:鈴木真仁)
- アルコバレーノの「なりそこない」。コロネロの元教官で恋人。
- 10年後の世界ではツナ達の教官となった。
- モレッティ(声:安田裕)
- 殺され屋。完全な一発キャラだったが、ヴァリアー編でまさかの再登場。
- ジャンニーニ(声:上原健太)
- ボンゴレ直属の武器チューナー。自信家の割には発明品で周囲を困らせている。
- 10年後は優秀なメカニックになった。
- ボンゴレ9代目(声:屋良有作)
- ツナとリボーンを引き合わせた張本人。
- マフィアのボスには見えない温厚で平和主義者な老人だが、だからこそツナをボスに選んでいる。
アルコバレーノ
- ルーチェ(声:湯屋敦子)
- 橙色のおしゃぶりを持つ大空のアルコバレーノで、アルコバレーノのボス。相棒にリスのコスモを連れている。巫女であり予言者。ユニの3代前のジッリョネロファミリーボスで、アリアの母で、ユニの祖母にあたる。
- 風(フォン)(声:近藤隆)
- 赤色のおしゃぶりを持つ嵐のアルコバレーノ。相棒にサルのリーチを連れている。イーピンの師匠。アルコバレーノになる前の経歴は不明。雲雀と瓜二つだが、穏やかで物腰が柔らかく口調は丁寧と、雲雀とは対面的。
- コロネロ(声:中村太亮)
- 青色のおしゃぶりを持つ雨のアルコバレーノ。相棒に鷹のファルコを連れており、専らファルコに頭を掴まれて移動する。アルコバレーノになる前はイタリア海軍潜水奇襲部隊の軍人、ラル・ミルチは当時の上官。
- スカル(声:柳原哲也)
- 紫色のおしゃぶりを持つ雲のアルコバレーノ。相棒に鎧を纏った巨大なタコ(名前は「タコ」)を連れている。アルコバレーノになる前は超一流のスタントマン。リボーンには常に使いっ走りに使われているようである。
- ヴェルデ(声:河野匡泰)
- 緑色のおしゃぶりを持つ雷のアルコバレーノ。相棒にワニのケイマンを連れている。アルコバレーノになる前の経歴は不明。科学者としての技術や知識はトップクラスで、マッドサイエンティストとして知られている。
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