DRAGON QUEST -ダイの大冒険-とは、原作・三条陸、作画・稲田浩司による漫画およびそれを基にしたアニメである。
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概要
ゲーム「ドラゴンクエストシリーズ」の世界観を基にした漫画で、『週刊少年ジャンプ』にて1989年25号・26号と35号~37号の2回に渡って読切作品を載せた後、同年45号から本格連載を開始し、1996年52号まで連載された。「ドラゴンボール」や「スラムダンク」と同じく、ジャンプ黄金期を支えた代表作の一つとして知られている。また打ち切り・引き延ばしが多い『ジャンプ』作品の中で、きっちりと伏線を回収し、物語を破綻させること無く完結させた数少ない作品である。
稲田、三条のコンビは後に「冒険王ビィト」を『月刊少年ジャンプ』で連載。10年の長期休載を経て、現在は『ジャンプSQ.』の季刊誌などで掲載している。
また、三条は芝田優作と組み、『Vジャンプ』にて本編の前日譚となるスピンオフコミック「勇者アバンと獄炎の魔王」を連載している。
DQ関連作品の中では特にメジャーな作品の一つであり、一部の必殺技はシリーズに逆輸入されたモノもある。原作の方も作品が更に続いていれば続編の構想もあったらしい。
テレビアニメ
アニメは1991年から東映動画制作でTBS系で放映された。1992年秋に月曜から木曜の19時台に編成された帯バラエティ番組「ムーブ」の導入というTBS側の編成上の都合もあり、バラン編の途中で打ち切りになった。劇場版作品も何度か上映されている。
2019年12月21日、幕張メッセで開催された「ジャンプフェスタ2020」にて2020年秋に完全新作アニメ化されことが発表された。また併せてゲーム化プロジェクトも同時進行中であることも公表された。
2020年5月27日の「ドラクエの日」にて行われたYoutubeでの配信にて2020年10月よりテレビ東京系列でアニメの放送開始が告知され、メインキャストも発表。同時にスマホアプリ、アーケード、家庭用の3つゲームのタイトルが発表されたほか、原作コミックスの「新装彩録版」の刊行、1991年版のアニメBlu-ray BOXの発売、『Vジャンプ』でのスピンオフコミックの連載、その他グッズなどが発表された。
新アニメ版は2020年10月3日~2022年10月22日まで土曜日朝9時半より放送開始し、原作の最終話通りに完結。放送日翌日には各VODサイトにて配信された。こちらも旧版同様に名称を変更した東映アニメーション制作で、原作連載当時に発売されていなかったDQ4以降のモンスターが多数登場するなど、現ナンバリングを反映させた設定変更などが行われている。
スピンオフコミック・ノベル
- ドラゴンクエスト ダイの大冒険 勇者アバンと獄炎の魔王
- 原作:三条陸、漫画:芝田優作
『Vジャンプ』2020年11月号にプロローグが掲載された後、同年12月号から連載中。
2022年3月19日より、『少年ジャンプ+』でも毎週1話ずつ掲載される。
本編の前日譚となる、若き日の勇者アバンの活躍を描く話。勇者アバンのパーティメンバーであったロカやレイラ、マトリフらと魔王ハドラーの対決の過去が描かれる。
ちなみに、作画担当の芝田の父は旧アニメ版の演出に関わった芝田浩樹である。 - ドラゴンクエスト ダイの大冒険 クロスブレイド
- 漫画:天望良一
『最強ジャンプ』2020年11月号より連載中。
本作のアーケードゲーム『ドラゴンクエスト ダイの大冒険 クロスブレイド』のコミカライズである。 - ドラゴンクエスト ダイの大冒険 それぞれの道
- 原作・監修:三条陸、漫画:稲田浩司、小説:山本カズヨシ
- 2022年12月2日に発売された小説。ダイ、ポップ、マァム、ヒュンケル、レオナそれぞれのサイドストーリーが描かれる。
ゲーム作品
- ドラゴンクエスト ダイの大冒険 クロスブレイド
- 2020年10月22日より稼働されたトレーディングカードアーケードゲーム。カードをフラットパネルに置く事でキャラクターを呼び出す事ができ、カードに合わせてキャラが連動して戦う。原作のキャラクターはもちろん、本家DQシリーズのキャラクターや魔王、更に稲田先生描き下ろしキャラクターの「メイロ」「超越魔王ダムド」も登場。
- 2024年3月31日に稼働終了した。
- ドラゴンクエスト ダイの大冒険 魂の絆
- 2021年9月28日よりサービスが開始されたスマートフォンアプリ。プレイヤーの分身である絆の勇者が原作の世界と表裏一体の世界「ミラドシア」を救うべく原作ストーリーを追体験し、ダイやポップと絆を深めつつ異空神ゼバロによる世界崩壊を止めるべく戦う。
2023年4月27日にサービス終了した。 - インフィニティ ストラッシュ ドラゴンクエスト ダイの大冒険
- 2023年9月28日発売(steam版は9月29日発売)。ダイ、ポップ、マァム、ヒュンケルを操作して魔王軍と戦う3DアクションRPG。
- 原作のストーリーを追体験していく形式で、範囲は鬼岩城の戦いまでとなっている。ストーリーは要所要所で3Dムービーがあり、それ以外の大半は基本的にアニメの場面を抜き出したノベルゲームのような作りになっている。
- オリジナルダンジョンに「記憶の神殿」が登場し、攻略することで「絆の記憶」というカードを強化して冒険に活かすことができる。本編に登場しない大魔王バーンはこの「記憶の神殿」で登場する。
世界観など
同じくドラゴンクエストの世界観を基にした漫画として、ほぼ同時期に『月刊少年ガンガン』に連載されていた「ロトの紋章」があるが、あちらがDQ3のゲーム本編の世界をそのまま引き継いでいたのに対して、「ダイの大冒険」ではゲームシリーズとは異なるオリジナルの世界が舞台となっている。
世界地図は現実の日本列島をモチーフとしており、マルノーラ大陸、ギルドメイン大陸、ホルキア大陸、ラインリバー大陸がそれぞれ北海道、本州、四国、九州に対応している。ダイが旅立つデルムリン島は世界の最南端に位置する。
その他に、神々と精霊たちが住まう天界、地下深くに存在し、魔族と竜が争いを続ける魔界が存在する。地上界に住むのは全てDQ3までに登場した魔物で、DQ4以降の魔物は魔界に住む魔物という設定となっている。
ゲームの描写を漫画にするという物語上、呪文や特技などの描写が原作とは異なり、少年漫画風にアレンジされている。
「(レベルという概念が表現しにくいため)呪文は魔法陣の中で契約を結ぶことで覚える」「極大呪文は両手でなければ放つことが出来ない」などがあるが、特に大きな違いと言えるのは「魔法力」の概念で、当時の原作ゲームでは誰が使おうと呪文の威力は同じだったが、本作では魔法力の大きさがそのまま呪文の威力の大小に繋がるという描写になっている。後述するバーンの名台詞はこの概念があればこそだといえる。この「使用者の能力により呪文の威力が変化する」という設定は、後にゲームにも逆輸入されることとなった。
また、連載当初はゲームシリーズでは「特技」や「必殺技」がなかったが、漫画的な演出のため特技や必殺技が登場することになった。こちらもゲーム本編とは異なり、「闘気」という概念が加わっている。
主な登場キャラクター
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- ダイ
- ポップ
- マァム
- ヒュンケル
- レオナ
- アバン(アバン=デ=ジニュアール3世)
- クロコダイン
- チウ
- バラン
- ハドラー
- ザボエラ
- ミストバーン
- フレイザード
- 魔王軍氷炎魔団長。ハドラーが禁呪法で生み出した岩石生命体で、氷のような冷徹さと炎のような暴力性を併せ持つ。手柄を得るためなら手段を選ばない残酷な人物。
- キルバーン
- バーン
- 魔王ハドラーをも配下に従える大魔王。六大団長を従え魔王軍を編成、地上の支配と破壊を目論んだ。『大魔王からは逃げられない』 『今のはメラゾーマではない…メラだ』は有名な台詞。
逆輸入された呪文・特技
- グランドクルス…『ドラゴンクエストVI』で特技「グランドクロス」として登場。
- ギガストラッシュ…『ドラゴンクエストVI』で特技「ギガスラッシュ」として登場。
- ギガブレイク…『ドラゴンクエストVIII』で主人公が覚える特技として登場。また、主人公の出生の話がダイに似ている。
- メドローア……『ドラゴンクエストモンスターズ2』で攻撃呪文として登場。
- 大地斬・海波斬・空裂斬……『ドラゴンクエストモンスターズ2』で特技として登場。
- 天地魔闘の構え……『ドラゴンクエストIX』で特技「天地のかまえ」として登場。
- ベタン……『ドラゴンクエストモンスターズジョーカー2』で攻撃呪文として登場。
- 獣王激烈掌……『ドラゴンクエストモンスターズジョーカー2』で特技として登場。
- ラナリオン……『ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド3D』でテリーの使う呪文として登場。
関連動画
関連静画
その他
ダイの大冒険関連で最初に記事が作られたのは、ヒュンケルである。本記事よりも先である。
関連コミュニティ・チャンネル
関連リンク
アニメ
ゲーム
- ドラゴンクエスト ダイの大冒険 -魂の絆-
- ドラゴンクエスト ダイの大冒険 クロスブレイド | スペシャルサイト | タカラトミーアーツ
- インフィニティ ストラッシュ ドラゴンクエスト ダイの大冒険 | SQUARE ENIX
関連項目
- ドラゴンクエスト
- ダイの大冒険関連の記事一覧
- 漫画作品一覧
- アニメ作品一覧
- 1991年のアニメ作品一覧 / 2020年秋アニメ
- 東映アニメーション - アニメ製作。1991年版も前身である東映動画が担当
- タカラトミー - アニメ玩具の展開を予定。1991年版でも前身であるタカラが玩具を展開
- 滝田樹里 - 本人ブログにて本作品が愛読書であることを公表している
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