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ハイパー・バトルのナレーションの一覧単語

ハイパーバトルノナレーションノイチラン

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ハイパー・バトルのナレーションの一覧とは、猿渡哲也による漫画『TOUGH』において、単行本11巻から26巻に渡って開催されたハイパー・バトル本戦における、ナレーターの言葉を掲載順に記載する一覧記事である。

一覧

11巻

ただいまよりハイパー・バトルを開催いたします!
人間は人間を殺戮する生き物である。
古代ギリシャオリンピア祭の五種競技とは競走・幅跳び・槍投げ・円盤投げ・レスリングから成り立つがそれは戦争の際に必要な動作・所作を細分化し競技化したものだと言われる。
つまりすべてのスポーツの発祥は“人を殺すため”の技術向上から誕生したものである。
なにが平和の祭典だ。
歴史を見ても人を殺すことに長けている国のみが支配者として君臨するのだ。
力こそ正義だ。
出でよ!血に飢えた勇者ども!
“ハイパー・バトル”という血戦の場へ!
“強すぎて闘う相手がいない”なんて陳腐で手垢のついたセリフだがこの男の場合は真実だ。現役ムエタイ王者は闘いを求めて総合格闘技に出陣!ルンピニーライト級王者“スピード・ダンサー” ディーゼルノイ・チョモンペット
スウェーデンが誇る“リアル・ガリバー旅行記” スカンジナビア柔術王者シュートファイティング王者ヨハキム・シュルト
フォールするだけならグリズリーからもスリーカウントをとってみせると豪語するカナダが生んだ“レスリング・アルティメット・マシーン” カーロス・ベンジャミン
プロレスをやるには知的すぎた柔道をやるには上品すぎたこの男の基本性能を生かせる場所は“最も危険で制約のない闘い”だった。チームDに所属し自らも“グラバカ”という総合格闘技集団を主宰 “寝技フリークス” キクタ・サナエ
この闘いは「投げ倒す」だけでは終わらないもしかして本物の“モンゴリアン・チョップ”が見られるかもしれないモンゴル相撲史上最強横綱ヤムチャッカ・スミザレ・ヨックタール・ナンタラー 通称・ヤム
金も欲しい名誉も欲しい権力も欲しい貪り飽きることを知らない欲心がこの男の強さの源泉全米…いや全世界のノールール大会を制するのは“ベルト・コレクター” テッド・オースチン
ローキックで足を折りミドルキックで肋を折りハイキックで首を折る立ち技世界一の称号を持つ男がノールールでも世界を目指すキック王国オランダの“ボーン・クラッシャー” WWA キックボクシング王者アーネスト・カーン
この男心を折るだけでは済まさない骨折させて初めて勝利を実感する黄色いブラジリアンアブダビ・コンバット87kg級・無差別級優勝サクラ・トータルファイトアカデミー所属 マーシオ“ジェット”内藤
“今そこにある骨折”がこの男の座右の銘いつでもどこでも関節技のトップ・サンピストウクライナ出身サンボ90kg級王者イリューヒン・ラスマトリン
アニョハセヨー韓国伝統格闘技・シルムの天下壮士(横綱)は300kgの牛を担いで投げるキムチパワー全開だ! シルム白頭級優勝天下壮士大会優勝 “愛のペーさん” ペ・ヨンペ
この男ただの肥満ではない強くなるために肥えて太ったのだ厳しい修行の成果が推定250kgの肉塊なのだ中国・嵩山“少林寺の魔人” 霍嵩高
この男が傲慢な態度をとるのは絶対の自信の表れかそれとも優しさの裏返しなのか? 実戦的古武道覇生流体術の師範 “風のミノル” スズキ・ミノル
武道家に引退はない修行を続ける限り武道家である加齢臭を漂わせ臭い・汚いと嘲笑されても親父は挑戦し続けるチームD所属灘神影流“静かなる虎” 宮沢静虎
同じオヤジでもこの男の経歴は尊敬に値する高校生で学生ボクシング王者その後レスリングで世界一同時にサンボでも世界一になった格闘技スーパーエリートロシアの至宝は恐怖のパウンドを武器に“白い悪魔”の異名を持つモロゾフ・ゼンツォフ
この男は言った “闘うために生まれてきた”と数ある武術の中で灘神影流こそが最上にして最高の武術であることを証明する為に灘神影流活殺術第15代当主 “ナチュラル・ボーンファイター” 宮沢熹一
ブラジリアン柔術王者 “ラバーマン” アンドレ・フェルナンデス
台湾より八極拳の達人 李雲祥
さらに日本から……………………………………鬼龍? ………
そしてこの闘いに勝ち抜いた者だけが前回王者バトル・キングへの挑戦権を得られるのだ。
ハイパー・バトルは戦争である生存を賭けた闘いである。
理屈ではなく力と力で敵をねじ伏せる。
かつて格闘家エンセン井上はこう言った “対戦相手が死んでも何とも思わないそのお母さんが泣いてるのを見ても何とも思わない”

12巻

俺たちは騙されない。
“努力”などという言葉は成功者の詭弁だ。
努力して成功するのならマイケル・ジョーダンはプロ野球選手としてもスーパースターになっていたはずだ。
極東の小さな島国から大リーガーとなったイチローやマツイは持って生まれた才能があったんだ。
マツイは打球を遠くへ飛ばす才能があったイチローはどんな球でもバットの芯で捉える才能があった。
マツイやイチロー程度の“努力”は大リーガーなら普通にやっている。
そしてこのリングに立っている男たちも生まれながらに人を殴る才能・投げる才能・極める才能・殺す才能に長けている! 凡庸な観客達よ!格闘技エリートたちの血の競演に括目しろ!
オープニングファイトは“スピード・ダンサー”ディーゼルノイvs.“大巨人”ヨハキム・シュルトの対決だぁ!
身長で85cm 体重で72kgの体格差それでもムエタイ王者は不敵に笑う。
北欧から来た“リアル・ガリバー”がゆっくりと距離を詰めてきた! そろそろ…
第一種接近遭遇!
挨拶代わりにしては強烈ローキックだ! 一発で大巨人の太股をみみず腫れにしたぁ!
セオリー通り足を使って大巨人を翻弄しスタミナを奪う…
しかし大巨人も一発がある!
クリーン・ヒットしなくてもディーゼルノイの足は止まる。
これぞスピード・ダンサーの真骨頂! 踊るように軽やかに美しく打撃を往なす!
きたぁっ! ジャンピングハイキック!
極限まで鍛えこまれたムエタイの蹴りは鞭のようにしなりインパクトの瞬間鋼鉄に変わる。
“グシャ”っと何かが潰れる嫌な音がしたぁ! まるで車に轢かれた蛙のようにスピード・ダンサーがのびている!
天空からの……
顔面踏みつけだぁ――っ!
“グシャ”っと何かが潰れた嫌な音がしたぁっ! それはディーゼルノイの自尊心がが破壊された音なのかもしれない!
タイが誇る英雄がゴミくずのように足蹴にされ車に轢かれた蛙のようにのびている!
1R23秒ノックアウトにより勝者… ヨハキム・シュルトォ!
ハイパー・バトル第二試合は“寝技フリークス”キクタ・サナエと“レスリング・アルティメット・マシーン”カーロス・ベンジャミンの対決だぁ!
日本が誇る寝技のスペシャリストがどうやって自分の領域に引き込むかが勝負のカギとなる!
カーロス・ベンジャミンの肉体は試合に勝つために鍛え上げたのではない。
殺傷能力を高めるために極限まで鍛えられたのだ!
さぁハイパー・バトル第二試合が始まったぁ! カーロス・ベンジャミン対キクタ・サナエの闘いだぁ!
きたぁ! グリズリーをも倒すという超高速タックル!
脳天からマットにたたきつけ…
地獄のパウンドだぁ!
拳を痛めぬように打つべきところを正確に打ち込んでいる!
これぞプロのパウンド! 基本に忠実でありその精度と威力も一級品!
パウンドのたびにキクタの顔面が変形し崩壊していくっ!
オモプラッタから……
マット・チョークか?……いやっ
これはキクタ・スペシャルだぁ!
おおっ! 怪力ベンジャミンが首を絞められながらもキクタをリフト!
そのままマットに叩きつけたぁ!
それでもキクタは放さないより早くより強くベンジャミンの首を絞め上げる!
落ちたぁ! カーロス・ベンジャミンが完全失神!
1R2分40秒キクタ・スペシャルによって… 勝者キクタ・サナエーッ!
ハイパー・バトル第3試合を行います!
モンゴル相撲横綱ヤムチャッカ・スミザレ・ヨックタール・ナンタラー通称・ヤムの入場です!
モンゴル相撲は怪力と耐久力だけでは頂点には立てない 100を超える技をすべて修得しているというテクニシャンでもあるのだ。
おおっ! いきなりブーイングの洗礼だぁ! モンゴルの英雄もここでは単なる悪役でしかない!
なぜならここは“自由と正義”の国アメリカだぁ! スーパーヒーローはこの男しかいない!
いうなればこの男の前に立ちはだかる者はどんな善人であっても“悪人”と決めつけられてしまう!
ヒップホップのリズムにのってリアル・アメリカンヒーローテッド・オースチンの入場だぁ!
抜群の身体能力から繰り出されるそのスピードとテクニックは折り紙つき総合格闘技のベルト・コレクター
リアル・アメリカンヒーローテッド・オースチンへの大声援にマディソン・スクエア・ガーデンが揺れる! 試合開始のゴングも聞こえないほどに。
スーパーマンやスパイダーマンを生んだ国アメリカ “強いものを何より愛する”国民性! だが真のヒーローになれるのは無償の“愛”を持った者だけなのだ!
ジャブの連射砲でヤムの足を止めて…
アッパー一閃!
強烈なテッドの打撃に戦車のようなヤムが後退!
お――っ! 打撃をもらい倒れながらも“組み”にいったぁっ!
テッドを軽々と担ぎ上げたあっ! この技はモンゴル相撲でいう「ウムスフ」だぁ!
強くて心優しいスーパーヒーローを後頭部から落としていったぁ!
テッドのコンビネーションが面白いようにヒット! 打撃ではそのスピード・精度において圧倒的に差がある!
首相撲からの膝蹴りでヤムの顔面が陥没っ万事休す!
ヒーローの後頭部をリングに叩きつけステップ・オーバー! これはモンゴル式逆エビ固めだぁっ!
怒号と悲鳴が入り混じった中でテッドの背骨が軋みをあげているっ!
あ―――っとここで試合を止めたぁ――っレフェリー・ストーップ!
勝者…モンゴル相撲の英雄ヤムチャッカ・スミザレ・ヨックタール・ナンタラー。
さあっ! いよいよ注目の第4試合が始まります!
“黄色いブラジリアン” マーシオ"ジェット"内藤選手の入場です!
打ってよし組んでよし投げてよし男は黙って関節を極める!
アブダビ・コンバット87kg級・無差別級をオール一本勝ちで制覇したという超天才格闘家。
“ボーン・クラッシャー” WWA キックボクシング王者アーネスト・カーマン選手の入場です!
“打撃”のカーマンは190cm 95kg 一発でも当てることができれば勝負は決まる! 一方 “寝技”のジェットは180 cm 82kg カーマンを転がすことができれば不利な体格差も関係ない!
どちらにしてもこの試合に判定決着は考えられない! お互い見えない刃物を持っての死闘だ! 勝負が一瞬で決まるのは必至!