『ウィザードリィ外伝 五つの試練』とは、2006年にPCで発売、後に2021年にSteamで配信(2023年10月に正式リリース)、2025年にNintendo Switch版で発売されたウィザードリィシリーズの派生作品である。
主な略称は『五つの試練』。ニコニコではこちらのタグが多用される。→「五つの試練」でタグ検索
かつての『ウィザードリィ外伝』シリーズを手がけたアスキー系の外伝作品。
前作に『ウィザードリィ外伝 戦闘の監獄』があり、そのDLCに『慈悲の不在』がある。
これらを含めて『ウィザードリィ外伝』シリーズから続く『ディンギル』が外伝5、『戦闘の監獄』が外伝6、『慈悲の不在』が外伝7と考えれば、本作『五つの試練』は外伝8~12、さらに追加されたシナリオ『偽りの代償』が外伝13と言える。
さらにシナリオエディタ機能を搭載、数多のウィザードリィファン達が作った190本以上の『ウィザードリィ外伝』が待っている。中には明らかに本家の作品より出来が良いものも。
PC版が発売されてから対応OSのアップグレードに難儀し、Apple側からの通達最期告知で急いで動くこととなった。
そして結果的にUnityで作り直し、2021年12月にsteamでリニューアルされて発売となる。
Steam版の早期アクセス配信開始日にはSteamストア国内売上1位を獲得。
カスタマーレビューは87%が「好評」の評価で、国内外から「非常に好評」と受け入れられている。
2006年版のAmazonでの評価は4.4/5.0。
2025年1月30日にNintendo Switch版が発売された。好評すぎて予約注文が殺到したため受注分の生産が間に合わず、パッケージ版の発売が2月27日に延期されるという驚愕の事態が発生した。パッケージ版の初週の売上は11000本を超え、週間販売ランキング3位に輝いた。
DLCとして配信されているため、予備知識として前作も手短に紹介。
3階+6階+10階+20階の4つのダンジョンが待ち受ける大規模な作品。
4番目の「テッドの迷宮」は一度1レベルに戻してから挑戦し、クリアするまで脱出できない。
ハクスラがメインのウィザードリィに、「竜系の敵に物理攻撃で2倍ダメージを与える」「炎系の攻撃で受けるダメージを半減」「ターンごとにHPが自動で回復する」などの魔法効果がランダムで付くシステムを導入。賛否両論だが、はまる人は非常にはまる。
このシステムは「魔法効果AUTO」という名で『五つの試練』にも引き継がれているが、採用しているシナリオは少ない。
『五つの試練』はこれの後継作で「前作・戦闘の監獄をプレイした人用」の造りをしており、逆に『戦闘の監獄』は「初めて/久しぶりにウィザードリィに触れる人用」の趣があり、最初に触れるにはこちらの方が適している。
『五つの試練』のデフォルトの公式シナリオが難易度が高いものばかりなのはこのせい。
『五つの試練』のDLCとして配信されたバージョンは、以前には無かったイベントや5つ目のダンジョンの追加などがあり、より遊びやすくなっている。
公式シナリオ5本の難易度が高いものばかりなこともあり、「公式シナリオでどうしても1本遊びたい」というならこちらを購入するのがおすすめ。
魔法効果AUTOシステムを撤廃。ごく普通のウィザードリィになった。
もともとは『戦闘の監獄』の追加シナリオとして作られたため、初心者向けチュートリアルのような要素やミニマップ表示機能が無い。慣れた人がプレイする作品と言えるだろう。
同じマスで別の事が起きる場所があるのが特徴で、その事を知らずに「あの場所はすでに終えたイベントのはずだから、もう行っても意味は無いはず」と考えてしまうとクリアできない。
旧来のウィザードリィ外伝のシステムをシンプルに受け継いだ作品。新作のたびに増えて行った種族・職業・呪文体系は初期作相当の5種族・8職業・魔法使い系と僧侶系2系統の呪文に戻っており、システム的には『外伝2』からの続編と言える。タイトルロゴは久々にWの字を剣先が貫いていない。
版権の問題のため呪文名は「ファイア」「ニュークリアブラスト」などの英語名になっている。が、簡単な手順でトゥルーワードにする事も可能。
また2006年版では「ホビット」と名乗れていた種族がSteam版では「ホブ」になってしまった。
「五つの試練」の項目から選択できる5本のシナリオはいずれもウィザードリィ自体の初心者へのチュートリアル的なものはなく、大体がWizの特徴を知っている人向け。
初心者は新たに追加された「偽りの代償」か、下記に並べた初心者向けユーザーシナリオをチェックしプレイしてもらいたい。
2023年10月26日から新たに加わったデフォルトの公式シナリオ。
ウィザードリィ自体に初めて触れる人のために説明が多く付けられたシナリオで、地下1階からWizardryのルールや仕様についてたくさんの説明をして貰える。まずこれをプレイしてゲームに慣れよう。
当初、ゲーム購入時に最初に選ばれているデフォルトのシナリオだった。だがお世辞にも初心者向けとは言い難く、アイテムの魔法効果が全く分からない(これは以下の公式5作品全て共通)、いきなりシュートで地下に放り出される1階・2階、強制的に呪文が封じられるのに敵は呪文を遠慮無く使ってくる4階、テレポートだらけの6階、敵が急激に強くなるうえに特定のアイテムを敵から取らないと先に進めない9階、さらに敵が強いうえにランダムテレポートで侵入しないと先に進めない10階、倒したと思ったら即座に復活するラスボスなど酷い箇所がたくさんある。シナリオ難易度★3、クリア時間10時間以内とあるが、大嘘である。9階で必要なアイテムを狙うだけでも10時間以上かかる可能性があるのに。さすがにまずかったと思われたか、いつの間にかクリア時間は48時間以内に変わっていた。ある意味『五つの試練』の評価を理不尽に下げている戦犯。ついに新デフォルトシナリオ「偽りの代償」が追加され、「ゲーム開始時に起動しているシナリオ」の座から降ろされた。
なお、しょっちゅう間違えられるが「旅人の財宝」「旅人の遺産」「旅人の試練」などでは無い。
謎解きがメインのシナリオで、力では突破できないので分からなかったら一生クリアできない。
敵から得られる経験値が低く、成長自体も思うに任せないのも問題点。
高レベルまで成長させるインフレシナリオだが、経験値が低い、良いアイテムが全然出ない、と評価は低い。
偽の称号を取ってしまったキャラでは絶対にクリアできなくなるという問題点も。
酒にまつわるネタを多数入れたシナリオで、他の公式シナリオより良い出来である。
が、ラスボスが繰り出す攻撃の被害があまりにも酷く、この一点だけで著しく評価を下げてしまっている惜しいシナリオ。
世界観がロックで、このシナリオだけ専用BGMでプレイすることになる異質なシナリオ。
だが内容が一番確かなのはこのシナリオで、旧作『ダイヤモンドの騎士』をオマージュしたイベントが待っている。
なお、最終階層に入るためにはあるアイテムが必要なのだが、そのアイテムを持っているパーティーが最終階層で全滅すると誰も救助に行く事ができなくなり、訓練場でアイテムを持っているキャラを削除するしか無くなるのに注意。まさかこれも『リルガミンの遺産』で同様のハマリが起きた事のオマージュなのだろうか。
本作の最大の特徴で、迷宮やモンスターやアイテムのみならず、細かいルールを様々に設定・調整したシナリオを作成できる。旧来の作品のイメージを受け継ぎ発展させたシナリオや、これまでの常識に囚われない斬新な作風の作品も多くある。
これで『狂王の試練場』とかが作れるの? と経験者ならみんな思うだろうが、「似たようなものは作れなくも無いが、細部まで完璧に再現することは不可能」である。権利問題のため規制が厳しく、「マップの構造が過去作品と完全に同じものは作れない」などの制限が存在する。
また、「ワードナ」「トレボー」「マーフィーズゴースト」「マイルフィック」などの名前が使用できない(使おうとしても弾かれてしまう)。そのため『五つの試練』に登場する経験値稼ぎ用の幽霊は、各シナリオで多種多様な偽名で現れる。そのネーミングセンスを楽しむのも一興である。
2006年から制作された170本以上のユーザーシナリオの中から、特に人気が高い作品を紹介。
「これまでウィザードリィの経験がある」という事を前提に作られた難易度のものが多く、歯ごたえのあるシナリオが楽しめる。
ダウンロード数が圧倒的な大差で最多を誇るシナリオで、以前から名作と名高い。シナリオのイベントや戦闘のバランスなどは素晴らしい。
クリア後のやり込み要素である2種類の隠しボスの撃破と、ボスから得られるレアアイテムを揃えるのはかなり大変。
永遠の守護者と並んで名作として名高いシナリオ。二つの塔を並行して攻略していく進行やギミック、7人目の仲間となるNPCを連れてのストーリーの評価が高い。
シナリオコンテスト大賞受賞作。ルイス・キャロル作品風のナンセンス文学な世界観を味わえる異色作。有名どころの「不思議の国のアリス」「鏡の国のアリス」以外の作品キャラクターも登場する。
迷宮は広めでギミックに富むが、特徴的なイベントテキストはまさに不思議の世界に迷い込んだかのよう。最後の最後で戦う事になる隠しボスとメッセージは、まさにこのナンセンス作品のオチを飾るに相応しいと言えるだろう。
マップの構造はひたすら玄室が並んでいるだけ。マッピング不要でひたすら戦闘だけを楽しめる、割り切った造りのシナリオ。3Dダンジョンやマッピングが苦手な人でも楽しめる。
そのぶん戦闘は激しく、ラスボスのロバート&アンドリューはあのダイヤモンドドレイクよりも強い!?
旧作ウィザードリィのネタをふんだんに取り込んだオマージュ色の強いシナリオ。経験者なら誰もが覚えている名場面が目白押し。
ラスボス戦は、冒険者達&ル’ケブレス vs ワードナ&デーモンロードという超オールスター!全員偽名だがそこは我慢。
これも旧作のイメージを強く採り入れたシナリオで、徹底的なブラッシュアップによる精緻なバランスが持ち味。多彩なアイテムによって冒険者達を好みの性能にカスタマイズできるのでアイテムハントやキャラ育成が楽しい。そして迷宮の奥で待つ不死王バンパイアロードが語る、冒険者達と不死の存在とは……?
クリア後のダンジョンでは、ゲーム内で可能な行動を活かして攻略するギミックが登場。「キャラクターが強くなる」だけでなく、「プレイヤーが上手くなる」事が求められる。
ウィザードリィにとっては兄弟作とも言える『ウルティマ』からネタを得たシナリオ。八つの徳に対応した階層を越え、究極の知恵の写本を手に入れろ!
だがクリア後に行ける「暗黒の時代」の方がハクスラ(殺戮と略奪)を楽しむウィザードリィと相性が良かったりする……。
『ウルティマ アンダーワールド2』を元ネタにしたシナリオだが『聖者の経典』ほどストレートでは無い。
迷宮内に閉じ込められた冒険者達が脱出を目指す。隔離された空間での冒険は厳しいが、高難易度の迷宮を制覇するやりがいは十分。
シンプルかつ重厚な難易度を持つ名作。デフォルト設定からの変更点が多く、シナリオの癖を掴むまで苦労するかも知れない。「昔のウィザードリィと比べて五つの試練は楽になりすぎた」と感じる方にはぜひお勧め。
広大なマップと重厚なストーリーが魅力的な大作。心穏やかな魔物が作った集落や、凶暴化した人間の冒険者をはじめ、謎めいた導入から始まる。シナリオが進むにつれ、この世界で起こった過去の出来事が明らかになっていくのだが……。
豊富なスペシャルアイテム、まれに襲ってくる「強敵」、プレイヤーの選択次第でまったく正反対の結末を迎えるマルチエンディングなど、意欲的かつ独特な要素がふんだんに盛り込まれている。難易度は総じて高めだが、いざとなれば制作者が自身のホームページに用意したスポイラーを頼ろう。
架空の近未来日本を描いた異色作。徴兵制が復活し、兵士となったプレイヤーキャラは謎の人物「ノッキー」の探索を命じられるが……?
日本人なら誰もが脳裏に残っている(?)、昔懐かしい過去の記憶を辿っていく、ホラー調の演出と政治的なメッセージが特徴的な作品。戦闘バランスはやや手強いが、リスクの高い強敵から得られるリターンは大きく、Wizardryらしいハクスラ要素はキチンと押さえられている。
旧作のイメージを色濃く残す城塞都市の様々な住人達とのやりとりや、敵として登場するキャラクターの描写が良好。作者のブログで世界観やアイテムの詳細な情報が公開されており、これを読んでいるだけでも楽しい。名著「ウィザードリィのすべて」の再来と言える。
短編の連作で常に飽きさせないストーリー構成。「失われた呪文」の題の通り、普通には覚えられない封印された高位呪文の存在によってインフレが進んだ終盤でも魔法使いの強さが損なわれない。
ストーリーでは、あの『風よ。龍に届いているか』の続編的展開に!我らがウィザードリィ世界を蝕む怨敵ア○ガン○デーモンを打ち倒せ!
作者のMr.L-ed氏はこの他にも多数のシナリオを手がけており、いずれも名作揃い。
ホビッ……ホブたちが暮らすのんびりした国で事件が起きた。登場する強力なアイテムはどれもこれもホブ専用であり、基本的にホブ6人で挑む異色のシナリオ。ストーリーの文章もホブらしくのんびりほのぼの。
人間やドワーフでも行けるが相当な縛りプレイになる。
作者の松友健氏はプロのゲームブック作者で文章力はさすが本職と言うべきもの。この他にも多数のシナリオを手がけており、いずれも名作揃い。
『永遠の守護者』の作者が贈る、規模・インフレ・難易度いずれも一級品の超大作シナリオ。ユーザーシナリオの中で最大の傑作と言っていい。アレクサンドロス大王死後のディアドコイ戦争を舞台としており、冒険者達は大王の遺した「最も強き者へ」の戦いに身を投じて行く……。
アレクサンドロス大王亡き後、東西に分裂した帝国を舞台とした物語。奇しくも『大王の後継者』の少し後の時代にあたり、そちらを先にプレイしていれば感慨もひとしお。
ある事に気づかなければ絶対にクリアできない謎解きがあり、その解法は「ウィザードリィならでは」の要素を用いる。自力でクリアできた時の感激はとても大きいので、試行錯誤を重ねてみよう。
natsuki氏の第三弾は一転して「ウィザードリィのルールを使ったパズルゲーム」という異端の作品。レベル上げ要素は無し、敵との戦闘は固定イベントだけでやはりパズル的なもの。
全99階層のマップを全て使った巨大な迷宮で、ランダムテレポートで小さな区域に飛ばされては生還を目指す疑似ローグライク。凄まじい数の迷路、イベント、戦闘、アイテムが待っており、常に「突破しなければ生きて戻れない」環境が緊張感を持続させる。
別作者による『Infinite Labyrinth』のリメイク的な作品で、大規模なインフレぶりは本家に引けを取らない。
終盤のボスラッシュでは『Infinite Labyrinth』『龍の邂逅』『もつれっ宮』『大王の後継者』『不死者の秘宝』のボス達がゲスト出演! ……なので元ネタの作品をプレイしておく事がお勧め。
デフォルト設定から変更点が多岐に渡るシナリオで、取り入りられた様々なネタ、ドラゴンボールばりの超インフレが待っている。
特異な設定が多いが、制作者の個人サイト
で詳細な設定が紹介されているのでプレイ前に目を通しておく事をお勧め。
『戦闘の監獄』のようにアイテムの効果がランダムで付く「魔法効果AUTO」のルールを採用したシナリオで、戦闘特化でトラップなどの要素は無い。
後にこのシステムはより細かいところまで設定できるようになったのだが、それ以前のバージョンで作った作品としては可能な限りの楽しさとバランス調整を実現しており、その分野の頂点と言える作品。
戦闘でレベルを上げるのではなく、レベルアップ用のアイテムを消費して強くなっていく異色のシナリオ。
職業間のバランス調整、多様なアイテムの取捨選択、魅力的なストーリーなど褒めるべき点の多い名作。
『五つの試練』で作られた様々なユーザーシナリオの良いところが盛り込まれており、完成度は高い。
普段のウィザードリィのルールを大胆に改造。オープンフィールドを模した広大なマップが特徴。物凄い数のアイテムによって、いつもと一味違う冒険者たちをメイキング可能。めったに出会えないレア敵や隠しイベントも。
『ウィザードリィ ディンギル』の系統と言える、凄まじい強敵達と戦えるインフレシナリオ。数値的にはかつての作品群を大きく上回るうえに、クリティカルヒットなど即死攻撃、スティールライフ(ラバディ)、セブンスブーン(マハマン)と言った呪文は通用しない。この強敵達から、それぞれの固有レアアイテム(複数)を稼ぐのだ。
フロア攻略のギミックが凝っており、上記の『大王の後継者』を彷彿とさせる技巧が凝らされた迷宮。
ただレベルを上げて先に進むだけではクリアできないが、パズルゲームのような楽しさがある。『五つの試練』のイベントの造りに慣れた人向け。
原典のシナリオ1~3をモチーフにした3つのダンジョンがあり、クリアするとインフレダンジョンに進める。『リルガミンサーガ』+『外伝3』のドラゴンの洞窟+ダイヤモンドドレイクといった内容。「五つの試練を買ったらそういうのを作るんだ」と考えている方も多いはず。
昔を知っている人が序盤を軽く触れるだけなら簡単だが、隅々まで攻略しようとすると物凄い難易度になる。歴戦のベテランプレイヤーが「今風にリメイクされたリルガミンサーガ」を堪能できる。
初めて『五つの試練』やウィザードリィそのものに触れる人のために作られた、様々なイベントを順番に体験できるチュートリアル的なシナリオ。つまり公式の『偽りの代償』と同じコンセプトで、あちらを先に体験した人にはすでに履修済みの内容となってしまうかも知れないが、こちらはこちらで丁寧に作られている。
非常に丁寧な造りで最初から最後まで楽しませてくれる、内容・ストーリーともに上質な作品。
購入して最初に『旅人の財産』で「五つの試練ってこんなゲームだったのか……」と思ってしまった人に特にお勧めで、「本当の五つの試練ってものを見せてあげますよ」と言わんばかりの出来映えを体験させてくれるだろう。
旧来のウィザードリィの常識に囚われず大胆に呪文構成を変更したり、ミニマップの搭載、稼ぎやすい迷宮の構造などユーザーフレンドリーでストレスフリーな造り。その快適さはもはや「ウィザードリィのガワを着た別タイトル」レベルで変わっており、これに慣れたらもう昔のウィザードリィには戻れないかも!?
とっつきやすく、迷路探索要素はほぼ無い戦闘一直線の内容だが、そのぶん戦闘は頭を使わせる難易度になっている。アイテムを稼ぎ、レベルを上げて冒険者を鍛え上げ、強敵を倒せるようになっていく成長を堪能しよう。「最初から無双できる」ではなく、「無双できるほど鍛えていく」のがウィザードリィの醍醐味なのだ。
作者のZero氏はツイッターで細かい作品設定や攻略情報を公開しており、プレイする際には読んでおく事がお勧め。
同作者の第二作。シナリオの雰囲気は『エルミナージュ』などに近く、割と明るくお気楽なノリ。前作からさらにユーザーフレンドリー路線を推し進めており、「昭和の厳しいウィザードリィ」とは対照的な「令和の優しいウィザードリィ」の新スタンダードになりつつある。実に快適にプレイできるよう整えられた作品だが、これから始めると、他のデフォルト設定の作品が厳しすぎるように感じられるのが欠点と言えば欠点か?
つー助教授のやる夫
はこの人の作品で心を癒やすといいよ
「何十年も前にウィザードリィをプレイした事はあるんだけど、これから復帰するにはどれから始めればいいの?」という人にぴったりの作品。その内容はほぼ『狂王の試練場』のコピ……オマージュで形成されており、いつもの階層でいつものイベントが起きる、実にいつものウィザードリィ。昔なじみの敵と戦いながら『五つの試練』で追加された要素に慣れていこう。ポイゾンジャイアントにサフォケーション(旧名:マカニト)が効かない事に注意。PC-88版とかリルガミンサーガとかの感覚だ。
さすがに迷宮の構造までコピペでは無いが、そこは「未知の迷宮を探検する」という楽しみがある。ブルーリボン入手後は9階まで一直線ではなく、各階層を順に降りていく形になっている。
また、「エディタで昔のウィザードリィを作って遊ぶんだ」と考えている人は、まずこれをやってみよう。
実際に作ったらどんなものが出来上がるのか体験できる。と言うか、わざわざ作らなくてもこれを遊べばそれでいいのでは……。
「ウィザードリィは難易度が高いと聞いて」とやる夫の苦難を見て
足を踏み出せない方にお勧めのシナリオ。敵を圧倒的強さで粉砕する超強力なアイテムが早い段階から登場し、戦闘はほとんど楽勝で進む。イベントや迷宮の構造も簡単で、詰まる要素はほとんど無い。まるで「転生勇者のハーレム無双」みたいな内容である。エロいアイテムやイベントもあるぞ
『五つの試練』では難しい方向に振り切ったシナリオも作れるが、steam版発売からはこうした低難易度の作品が増えつつある。
ゆっくりしていってね!でおなじみ饅頭たちの冒険。序盤から稼ぎやすく難易度は低い。
最後の階層では超強力なアイテム稼ぎも楽しめる。
城の入り口近くにHP全快の泉&MP全快の泉、先に進むと経験値稼ぎ用クリーピングコインなど、楽にレベル上げをさせてくれる要素がたくさん。盗賊が戦闘中に暇にならないよう補助呪文を無限に使えるアイテムが登場するなど、プレイしやすい内容。
気の抜けたタイトルと軽いノリのテキストに似合わず、オーソドックスなウィザードリィのバランスを保っている作品。3フロア前後の短めのダンジョンを複数攻略していく連作短編的なスタイルで、戦闘バランスは優しめだがダンジョンはやや手強い。時には以前にクリアしたダンジョンに戻り、新たなイベントやアイテムが必要になる場面もある。
こちらも旧作ウィザードリィの設定を受け継ぎ、『リルガミンサーガ』のボーナスダンジョンを元にしている。無印と「ver.T」の2バージョンあり、後者の方がより旧作に近いが呪文の数が減ってやや難しくなる。
序盤から強いアイテムが大量に出るので難易度は低い。パーティーにビショップがいると鑑定がはかどる。
ストーリーは迷宮内で起きる様々な現象について考察や突っ込みを入れる内容。
コンパクトな迷宮で、ミニマップを表示するアイテムが商店にあり、3Dダンジョンが苦手な人も安心。ダークゾーンに踏み込んでもミニマップを見ながら歩けば怖くない。全4フロアで終わる短編で、シークレットドアなど他のシナリオにもよくある仕掛けを体験しながら進める事が出来る。
「魔法効果AUTO」を採用している作品で、それはどういったものなのか知るためにも手軽に試せるシナリオだ。
この他、「幽霊屋敷へようこそ」「暗黒の秘法」などが初心者向けの作品として挙げられている。
まず「公式シナリオを順番にクリアしてから、次にユーザーシナリオを」という発想を捨てよう。それは罠だ。
というのも、デフォルトの5本のシナリオは上記の通りいずれも難易度・癖が強く、初心者がいきなり触れるには厳しいものとなっているからだ。
ただし、Steam版では2023年10月より追加された『偽りの代償』は初心者向けチュートリアルを強く意識した作品になっている。公式シナリオで遊ぶならまずはここから始めるといい。
シナリオセレクトで各シナリオの「シナリオ主要設定」を見てみよう。
「魔法効果・SP表示:無し」の作品は避ける。アイテムの効果が全く分からない。公式の5作品はその状態なので、これだけでも初心者へのお勧めはできない。
「マップ表示アイテムの存在」とは、オートマップを見ることができるアイテムがあるか無いか。「有り」を選んだ方がいい。
「ミニマップ表示」は、ミニマップを表示するアイテムやイベントがあるかどうか。「無し」か「それ以外」という変な表現だが、「それ以外」ならミニマップが使える可能性がある。
「作品情報」にある「シナリオ難易度」はいまいち当てにならない。明確な統一基準は無く、各シナリオ作者が自称した査定に過ぎないからだ。ただ、作者が★5を付けている作品は「難しい」と言い切っているわけなので、その覚悟は必要となるだろう。
「更新日」でソートして、上の方にある作品は「作者がバランス調整やバグ修正に積極的である」という事。古い作品の中にはバグが残ったまま作者と連絡が取れなくなっているものもあるが、作者が活動中である作品は良作の可能性が高い。
「ダウンロード数順」でソートして上位の作品はいずれも名作揃い。ただし、「筋金入りのウィザードリィファン達が選んだ名作」という意味なので、初心者向けでは無い高難易度の作品も含まれている事には注意。
百戦錬磨のウィザードリィの達人たちが集った『五つの試練』では、当然その基準に合わせた高難易度シナリオも制作されている。かつてウィザードリィを十分にやり込んだ人ですら歯ごたえのある、あるいは『ワードナの逆襲』を彷彿とさせる超難易度のシナリオたち。
ただし、単にゲームバランスが悪いとか、敵が強すぎる、アイテムが出なさすぎる、といった「クソゲー」は存在しない。これはプレイヤーへの挑戦状なのだから。死んでしまいますよ!きっとお気に召しますよ。
また、名作の欄で挙げた『大王の後継者』『古代遺跡の深淵』もここに名を連ねて良い難易度を誇る。
恐らく、『五つの試練』でも最強の難易度を誇るシナリオ。
知らないと全滅、知ってても全滅、全滅したら救助隊を送り込む事はできないのでゲーム最初からやり直し、ヒントを聞き逃したら二度と聞けないのでゲーム最初からやり直し……などなど凶悪ギミックの雨霰がプレイヤーを待ち受ける。もはや「難しい」を通り越して「殺しに来る」「クリアさせまいとしている」シナリオだ。
これは「冒険者のレベルを上げて強敵を倒す」ゲームではなく、「解法をプレイヤーが導き出す、開発者との知恵比べ」なのだ。ゲームが誰でもクリアできるものでは無く、クリアできたらメーカーから認定証が送られてきた時代の設計思想。このシナリオをクソゲーだと思わない強者の挑戦を待っているのだ。
幻想的な雰囲気の中で進行する、複雑怪奇なギミックの数々。こちらは純粋に「あまりにも難しい」タイプのシナリオ。文章で書くと短いが、とにかくその難易度は凄まじい……。
正統派の高難易度シナリオ。最初のうちは「まあ歯ごたえがあるな」くらいで済んでいくが、迷宮の深部になるとかなり厳しいギミックが待っている。
レベルの上限が決まっており、果てしなく育て続ける事はできない。そして、その制限の中で常に限界ぎりぎりの敵を倒し続けなければならない。
迷宮内でセーブができず、リセットしたら直前から再開ではなく、一気に出発前まで戻ってしまう。
「レベルを上げて強くなって勝てるようになる」が通用しないのがこれほどきつい事なのかと思い知らされるが、それだけに勝ち筋を見出した時の喜びは大きい。
従来のウィザードリィからルールが変更された部分も多く、独自性や見所は数多い。
壁は高いが、クリアできた人からの評価は高い。『大王の後継者』と同じく、「難易度が高い名作」の一つ。
「オートマッピング強制禁止、地図はプレイヤー自身の手で書け」という断固たる決意をもって臨むシナリオ。それだけでも他の作品とは一線を画した難易度であるが、他にも常駐呪文のほとんどが最初は使用禁止(レベルアップしても習得しない)という難関。
それを乗り越えてしまえば強烈なインフレを強力なアイテムで撃破する楽しい戦いが待っている。ただ単に難しくプレイヤーを苦しめるだけではない名作。
該当作品:シナリオ主要設定で「魔法効果・SP表示:無し」であるもの
2006年にシナリオエディタが公開されてからしばらくはアイテムの魔法効果を表示する設定が存在しなかった。この最初期に作られた作品ではアイテムの効果をはっきり確認できず、プレイに支障が出る場合もある。今となっては正直言ってお勧めはできない。
2006年版では最も多くの作品が作られた時期。
この時期の作品では素早さの設定に注意が必要で、「そのシナリオで最も素早い種族がレベルアップで到達できる最上限を突破してから、素早さによる行動順優先が働く」という事になっている。
具体的には、最も素早い種族がホブとノームの素早さ10で、レベルアップで20まで育ち、アイテムのスペシャルパワーで25まで育つシナリオの場合、素早さが機能するのは21からなのだ。普通にプレイしているとホブですら素早さの恩恵が無く、遅いはずのドワーフと全く変わらなくなってしまう。
これを是正するため、「素早さ+5」といった効果のアイテムを出して補強できるシナリオもある。
2011年7月までに五つの試練の本体のバージョンはver.19まで進んでいた。ここでエディタの内容が拡張されるエディタ1.5版と、本体ver.19Tが登場。新たなイベントの設定や、呪文の内容をシナリオ独自に変更できる機能が現れ、より優れた作品を作成可能になった。これ以前に作られたシナリオの中にも新機能を採り入れて更新されたものもある。シナリオ主要設定で「呪文の設定:独自」になっていれば間違いなくこちらである。
素早さが機能する数値の基準が、おそらく「素早さ14から」に変更されており、「普通にプレイしているとホブでもドワーフでも行動順が変わらない」という事は無くなった。
Steam版五つの試練がアーリーアクセス版として発売された後に制作されたもの。
第三世代と同じくシナリオエディタ1.5版で作成されたシナリオであるが、10年以上の年月を経てシナリオ制作者の世代が変わり、優しい難易度や軽めの雰囲気の作品が多くなってきている。
Steam版の新しいエディタで製作されたもの。エディタのバージョンとしては3代目にあたる。
それまでのシナリオエディタ1.5には無かった新しい機能が追加されており、特にモンスターグラフィックを独自に設定できる機能は新たな世界の広がりを期待させてくれる。
ウィザードリィの灰汁の強さを知りたい人向け(初見ロールプレイ)
掲示板
50 ななしのよっしん
2025/10/30(木) 21:36:10 ID: 6192u5UKT/
ウィザードリィやってみたいと思って色々調べたんだけど最近の奴だとこれをやるのがいいんかな?
スマホの方は課金とソシャゲ特有の要素が苦手で
51 ななしのよっしん
2025/10/30(木) 21:39:49 ID: D+mU8bPr4a
いちおう第一作のリメイクもあるけど、いちおうこちらの方が初心者向けだとは思う
52 ななしのよっしん
2025/11/07(金) 18:04:02 ID: D+mU8bPr4a
Switch版更新来てたけどDLCの準備ってカスタムポートレートかな?
急上昇ワード改
最終更新:2025/12/06(土) 01:00
最終更新:2025/12/06(土) 01:00
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