『炎神戦隊ゴーオンジャー』とは、
テレビ朝日系列にて2008年から2009年まで放送された32作目のスーパー戦隊シリーズである。
激走戦隊カーレンジャー以来2番目のギャグ戦隊である。
テーマは『エコロジー』。後述の走輔~軍平まで、メンバーの頭文字を合わせるとその文字となる。
2015年8月18日~9月4日にかけて、ニコニコ生放送で全話無料上映会(※一部はプレミアム会員のみ視聴可能)が実施される。
概要
制作発表会見において、東映プロデューサーの日笠淳氏は「近年の戦隊シリーズは、戦隊と悪の組織の間に恋人や親子、旧友といった個人レベルの因縁が存在していたり、あるいは組織自体が存在しなかったりもした。 本作品のガイアークは『悪』として揺るぎのない存在で、ゴーオンジャーと戦う構図には何の因縁もない」「ある意味なつかしいともいえる設定で、スーパー戦隊シリーズの王道」と宣言しており、昔の戦隊を意識した「勧善懲悪」の話が展開された・・・のだが、回を重ねるごとにガイアークは仲間思いで心優しいキャラとして描かれる傾向が強くなり、クライマックスの展開で日笠Pとメインライターの武上純希氏は苦しみ抜くことになる。
最終的に途中退場した害地大臣ヨゴシュタインの父親である総裏大臣ヨゴシマクリタイン(CVはどちらも梁田清之氏)を冷酷非道なラスボスとして登場させる展開となったが、害気大臣キタネイダスを凶悪化させてラスボスにする案もあったという。
「超獣戦隊ライブマン」以来、初期メンバーの編成が久々に赤青黄緑黒のカラーとなり、当初からメンバーは5人であるが、変身アイテムの違い等により3人+2人という少々代わった編成となっている。
過去のシリーズに比べ変身後のゴーオンジャーらがヘルメットを外した状態で顔出しになるシーンが多く、最終回ではメンバー全員が尺のほぼ半分をヘルメットを外した状態で描写されている。
巨大ロボにおいては、最終的に脅威の12体合体を果たす。(2011年現在の所シリーズ第二位。)
※15体合体と合体数が多い事に定評があるアニメ「機甲艦隊ダイラガーXV」を超える日もそう遠くないであろうと思っていたら天装戦隊ゴセイジャーで同じく15体合体のハイパーゴセイグレートが登場した。
あらすじ
意思を持つ乗り物型の機械生命体が住む「マシンワールド」に蛮機族ガイアークが公害を撒き散らす為に侵略してきた。
炎神らの奮闘により撃退に成功したが、ガイアークは次の標的ヒューマンワールド=地球を目指していた。
ガイアークを阻止すべく炎神と共に戦う3人の若者=ゴーオンジャーが立ち向かう!
登場人物
正義のロードを突き進む!炎神戦隊!ゴー!オンジャー! |
江角走輔(えすみ そうすけ)/ゴーオンレッド 「マッハ全開!ゴーオンレッド!!」 |
演:古原靖久
|
香坂連(こうさか れん)/ゴーオンブルー 「ズバリ正解!ゴーオンブルー!!」 |
演:片岡信和 |
楼山早輝(ろうやま さき)/ゴーオンイエロー 「スマイル満開!ゴーオンイエロー!!」 |
演:逢沢りな |
城範人(じょう はんと)/ゴーオングリーン 「ドキドキ愉快!ゴーオングリーン!!」 |
演:碓井将大 「ゴーオンジャーVSゲキレンジャー」にて「爆竜戦隊アバレンジャー」の恐竜やでバイトしていたことが判明し、その時にミキさんに告白したが既に彼女は夫子持ちだったので失恋した。 |
石原軍平(いしはら ぐんぺい)/ゴーオンブラック 「ダッシュ豪快!ゴーオンブラック!!」 |
演:海老澤健次 前述の「かっこよすぎる・・・」等、様々な名言(迷言)を吐き、女装した範人を見て目覚めかけたり、演じた海老沢健次のかっこつけようとしても決まらない演技がうけてメンバー中随一の人気を誇る。 |
テイクオフ!ゴーオンウィングス! |
須塔大翔(すとう ひろと)/ゴーオンゴールド 「ブレイク限界!ゴーオンゴールド!!」 |
演:徳山秀典 彼を演じる徳山秀典は、「仮面ライダーカブト」にて「矢車想/仮面ライダーザビー(初代)/仮面ライダーキックホッパー」を演じており、結果スーパー戦隊シリーズと平成仮面ライダーシリーズへの出演を果たしている。 |
須塔美羽(すとう みう)/ゴーオンシルバー 「キラキラ世界!ゴーオンシルバー!!」 |
演:杉本有美 |
蛮機族ガイアーク
- 害地大臣ヨゴシュタイン(声:梁田清之)
ガイアーク3大臣の一人。3人の中ではパワーに優れている。仲間に対する信頼は篤い。
ヒラメキメデスを失った際に憎しみに囚われてしまった事がある。口癖は「~なり」。 - 害気大臣キタネイダス(声:真殿光昭)
ガイアーク3大臣の中では頭脳派担当。兵器の生産も行っている。口癖は「~ぞよ」。 - 害水大臣ケガレシア(演:及川奈央)「惚れなきゃ後悔!ケガレシア!!」
ガイアーク3大臣の一人。口癖は「~でおじゃる」。「おばさん」呼ばわりされるとブチ切れて巨大化する。
「汚石冷奈(けがれいし れな)」と言う人間態に変身でき、その美しさは範人が一目惚れした程。
早輝、美羽と共に敵味方を超えたアイドルユニット「G3プリンセス」を結成しており、お色気担当。 - 害地副大臣ヒラメキメデス/デタラメデス/ウラメシメデス(声:中井和哉)
ヨゴシュタインの直属の部下。
元々は科学者であったが今までの功績をヨゴシュタインに認められて副大臣に抜擢された。
丁寧な言葉遣いである上、腰が低い。戦闘力は高くゴーオンジャーらを幾度も窮地に陥れている。 - ココロオトメデス(声:中井和哉)
てれびくんの全員サービスビデオで登場したヒラメキメデスの兄。オカマ。
女性口調で話すが、キレるとドスの聞いた口調になる。
弟の敵を打つためゴーオンレッドにタイマンで勝負を挑むも、返り討ちにされた。 - 総裏大臣ヨゴシマクリタイン(声:梁田清之)
ガイアークのトップに君臨するヨゴシュタインの父親。実力は全ガイアーク中最強。
直属の部下に掃治大臣キレイズキーと危官房長官チラカソーネがいる。
息子と違って仲間を何とも思わない極悪人。
基本的にギャグの欠片もないが、最終回や「199ヒーロー大決戦」では、ギャグやコミカルなシーンが描かれている。 - 蛮機獣「産業革命~!!」
ガイアークが地球侵略の為に製造する機械生命体。
ビックリウムエナジーにより巨大化が可能である。倒された際に特徴的な捨て台詞を吐く。(基本的に「誰がうまい事言えと」と突っ込みたくなるセリフが多い。) - ウガッツ
戦闘員。基本的に何も考えていない。
炎神
マシンワールドの住人であり、動物と乗り物を合わせたような姿をしている。
炎神はマシンワールド以外では10分間しかその姿を維持できないため、普段は魂の入った「炎神ソウル」と、肉体に相当する「炎神キャスト」と呼ばれる縮小版のボディに分割している。彼等が元の姿に戻り、本来の力を最大限に発揮するためにはパートナーとなった人間が炎神ソウルを炎神キャストにセットし、さらにパートナーがドライバーとして操縦する事が必要とされる。
ゴーオンジャー側
- スピードル(声:浪川大輔) 勇気満タン、ハイウェイスター!炎神スピードル
走輔のパートナー。機体番号「1」。モチーフはコンドルとスーパーカー。
走輔と同様、熱血な部分がある。口癖は「ドルドル~」。 - バスオン(声:江川央生) 粋でいなせな安全運転!炎神バスオンでい
連のパートナー。機体番号「2」。モチーフはライオンとバス。
べらんめえ口調で江戸っ子気質の炎神。口癖は「オンオン!」。 - ベアールV(声:井上美紀) 愛嬌と度胸のタフガール!炎神ベアールVや
早輝のパートナー。機体番号「3」。モチーフは熊とRV車。
関西弁を話す活発な女性炎神。 - バルカ(声:保志総一朗) 気楽なドリーマー!炎神バルカだよ
範人のパートナー。機体番号「4」。モチーフはシャチ(オルカ)とバイク。
ガンパードと共にヒューマンワールドに向かうが道に迷った為、遅れて合流する。
明るいラテン系の炎神で、「バルバル~カ」など特徴的な口調で話す。 - ガンパード(声:浜田賢二) ハードな緊急出動!炎神ガンパードだ
軍平のパートナー。機体番号「5」。モチーフはシェパード犬とパトカー。
バルカと共にヒューマンワールドに向かうが道に迷った為、遅れて合流する。
群れるのは嫌いだが、正義感が非常に強い。口癖は「ガンガガーン!」。 - キャリゲーター(声:津久井教生) ジャイアントな千両役者、炎神キャリゲーターでござる
機体番号「6」。モチーフはワニとカーキャリア。
炎神同士を繋ぐ力を持つと言われるジャイアン族の炎神。
歌舞伎役者のような口調であり、口癖は「あ、ゲタゲ~タ」。
ゴーオンウイングス側
- トリプター(声:石川静) 縦横無尽トリッキー!オレっち炎神トリプター
大翔のパートナー。機体番号「7」。モチーフはニワトリとヘリコプター。
ジェットラスと共にヒラメキメデスを追ってヒューマンワールドにやってくる。
飛行能力を持つ希少種のウィング族の炎神。やんちゃな性格で、口癖は「バタバタ~」。 - ジェットラス(声:古島清孝) 白銀のエアマスター!炎神ジェットラス
美羽のパートナー。機体番号「8」。モチーフはトラ(白虎)と戦闘機。
トリプターと共にヒラメキメデスを追ってヒューマンワールドにやってくる。
トリプターと同じウィング族の炎神だが彼とは対照的にクールな性格である。口癖は「ギーン!」。 - ジャン・ボエール(声:西村知道) 我輩すべてがファーストクラス、炎神ジャン・ボエールであ~る
ゴーオンウイングスの教官。機体番号「9」。モチーフはクジラとジャンボジェット機。
ウィング族とジャイアン族の両方に属する炎神である。
機械に関する知識は豊富であり、ボンパーを作ったのは彼である。口癖は「ボエー」「であ~る」。
古代炎神
伝説の蛮機族・ホロンデルタールを追って大昔の地球やって来た炎神たち。
ホロンデルタールを封印した後、長い間眠っていたが現代に復活し、走輔の第2の相棒として戦うことに。
他の炎神とは違い意志の疎通こそできるものの、人語を話すことは不可能。
- キシャモス 古代発で出発進行、炎神キシャモスだよ
機体番号「10」。モチーフはマンモスと蒸気機関車。 - ティライン 上るぜ のぞみの炎神ティライン
機体番号「11」。モチーフはティラノサウルスと新幹線。 - ケライン 下るよ ひかりの炎神ケライン
機体番号「12」。モチーフはトリケラトプスと新幹線。
流れ炎神
己の強さを求めて次元を旅していた炎神。サムライワールドの女帝・魔姫によって心を消されて炎神キャストを奪われてしまい、人間の姿となって「炎衆」を名乗るようになる。
ちなみに、出演俳優は全員何かしらの形でスーパーヒーロータイム(スーパー戦隊シリーズ)に関わっている。
- 烈鷹(レツタカ)(声・人間体:半田健人)
タカとスーパーカーをモチーフとした炎神でスピードルに似た姿をしている。
炎神キャストには「壱」と書かれている。人間時の姿は若い剣豪。
ヒューマンワールドにニートで瓜二つな青年が居て、彼は烈鷹と同じ力が出せる。
スーパーヒーロータイムとの関わりは「仮面ライダー555」にて「乾巧/仮面ライダー555」役。 - 獅子之進(シシノシン)(声・人間体:春田純一)
ライオンとバスをモチーフとした炎神でバスオンに似た姿をしている。
炎神キャストには「弐」と書かれている。人間時の姿は槍使いの大男。
スーパーヒーロータイムとの関わりは「仮面ライダー剣」にて広瀬義人役。
過去のスーパー戦隊シリーズにおいては「大戦隊ゴーグルファイブ」で黒田官平/ゴーグルブラック役、
「科学戦隊ダイナマン」で星川竜/ダイナブラック役と2年連続で戦隊ヒーローを演じており、(スーツアクターも兼任)
「巨獣特捜ジャスピオン」等、他の東映特撮において様々な役柄を演じている。 - 月之輪(ツキノワ)(声・人間体:菊地美香)
熊とRV車をモチーフとした炎神でベアールVに似た姿をしている。
炎神キャストには「参」と書かれている。人間時の姿はくノ一。
スーパーヒーロータイムとの関わりは「特捜戦隊デカレンジャー」にて「胡堂小梅(ウメコ)/デカピンク」役。
その他
- ボンパー(声:中川亜紀子)
ゴーオンジャーのサポートロボット。ガイアークを探知するレーダーを備えている。
口癖は「ボンボン!」。
短気な走輔と喧嘩をすることもあるが、彼の本質をよく知っているので仲直りも早い。 - ゴローダーGT
大翔が開発した戦闘用ロボット。連が開発したトーコンソウルを入れると動き出す。
炎神ソウルも入れられるが、その場合は一定時間しか動けない。巨大戦も担当する。
今からゴローダーGTの玩具を購入する大きなお友達は、足の関節に指を挟まないように気を付けよう。 - 楼山早苗(ロウヤマ サナエ)
早輝の姉。他人を利用して自分が美味しい思いをする最低最悪の悪女。
スーパー戦隊の悪い一般人にしては珍しく登場回終了後も改心しなかった。 - 柏木左京(カシワギ サキョウ)
軍平が警官時代に一緒に仕事をしていた相棒。気難しいが頭が回る天才型であり、「特命係」という部署に所属している。
キャラの元ネタは東映で大人気を博している刑事ドラマ「相棒」の主人公・杉下右京から。
劇場版
炎神戦隊ゴーオンジャー BUNBUN!BANBAN!劇場BANG!!
2008年8月9日公開。同時上映は「劇場版 仮面ライダーキバ 魔界城の王」。
ガイアーク三大臣の策略でヒューマンワールドとサムライワールドという異世界が繋がってしまい、ゴーオンジャーは突如現れた炎衆を名乗る三人組によって炎神キャストを奪われてしまう。
三人を追跡してサムライワールドにやってきたゴーオンジャーだが、この世界の人々は魔姫という姫様と配下の雷剱&獄丸によって心を奪われていた。
炎衆の正体である流れ炎神と、彼らが合体した炎神大将軍が登場。
炎衆と雷剱&獄丸を演じる役者はいずれも過去にスーパー戦隊もしくは仮面ライダーシリーズに出演している。
なお本作の公開を記念して、ネットムービー「炎神戦隊ゴーオンジャー BONBON!BONBON!ネットでBONG!!」が製作されている(2012年現在、スーパー戦隊シリーズ単独でのネットムービーは本作のみ)。また、同作は東映特撮ニコニコおふぃしゃるで見ることも出来る。ニコニコ動画での配信開始は映画公開から4年近くも経ってからだが。
劇場版 炎神戦隊ゴーオンジャーVSゲキレンジャー
2009年1月24日公開。前作「ゲキレンジャー」とのコラボレーション作品。
これまでVSシリーズとしてVシネマ展開されていたコラボ作品が初めて劇場公開された。
これは、本来この時期に公開予定だった東映映画「ふうけもん」が制作上の問題で公開できなくなるというトラブルが発生し、穴埋め作品として白羽の矢が立ったためである。
興行的に成功だったのか、以後の戦隊VSシリーズは最初から劇場公開作品として制作されることとなる。
真咲なつめの誕生日を祝おうと旅から戻って来たジャン(ゲキレッド)だが、その途中にラン(ゲキイエロー)やレツ(ゲキブルー)と共にヌンチャクバンキと交戦し、異世界へ飛ばされてしまう。
仲間との再会を果たしたゲキレンジャーは蛮機族と戦うゴーオンジャーと出会い、共闘することになる。
しかし両戦隊はガイアーク三大臣と結託した臨獣殿の残党・メカに慟哭丸と炎神ソウルを奪われてしまう。
ゲスト怪人としてガイアーク側のヌンチャクバンキと、臨獣殿側の臨獣トータス拳メカが登場。
ゲキレンジャー側では本編で死亡したはずのリオ・メレ・ロンといった敵幹部が再登場する。
炎神戦隊ゴーオンジャー 10 YEARS GRANDPRIX
2018年9月26日にVシネマとして発売。テレビ放送10周年を記念して制作。
関連生放送
過去の生放送(2015年7月)
関連動画
公式配信
その他
関連商品
関連チャンネル
関連コミュニティ
外部リンク
関連項目
- 特撮
- 特撮作品一覧
- スーパー戦隊シリーズ
- スーパー戦隊VSシリーズ
- 海賊戦隊ゴーカイジャー(客演)
- パワーレンジャー・RPM
- 羞恥心(G5プリンス的な意味で)
- 害悪産業革命宣言
- 秋葉原通り魔事件(この影響で一時期「ロケットダガー」の名称が使えなくなる)
- スーパーヒーロータイム
- ニチアサキッズタイム
スーパー戦隊シリーズ | ||
前作 | 今作 | 次作 |
獣拳戦隊ゲキレンジャー | 炎神戦隊ゴーオンジャー | 侍戦隊シンケンジャー |
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