特捜戦隊デカレンジャーとは、2004年から2005年までテレビ朝日系列にて放送されたスーパー戦隊シリーズ第28作目。宇宙人の犯罪者から地球を守るために奮闘する5人の刑事達の物語である。全50話。
ニコニコでは、2017年2月13日よりニコニコ生放送において毎日1話ずつの上映会が実施された。
また、後述の関連作を有料配信中。
そして、2022年10月14日より公式配信が開始。これまで『東映特撮ニコニコおふぃしゃる』にてスーパー戦隊シリーズ(アバレンジャー迄)を毎週金曜午後5時30分から配信だったのが、本作より毎週金曜午前8時に移動。配信から72時間以内(月曜前8時まで)は無料視聴が可能。
あらすじ
S.P.D SPECIAL POLICE DEKARANGER!
燃えるハートでクールに戦う5人の刑事達!
彼らの任務は地球に侵入した宇宙の犯罪者達と戦い、
人々の平和と安全を守る事である!
(OPナレーションより)
概要
スーパー戦隊シリーズで初めて「警察」をモチーフとした作品であり、劇中にも刑事ドラマを意識している描写、有名な名作ドラマからのオマージュが散見される。様々な宇宙人犯罪者と戦う為、シリーズではおなじみの敵組織という概念が無く基本的に1話完結、変身フォームであるデカスーツ所有者が当時最多の10人であるなど、スーパー戦隊シリーズとしては中々の異色作。 あと、ナレーションがとにかく熱く喋る。
これまで戦隊シリーズのプロデューサーを担当した日笠淳が「仮面ライダー剣」へ異動したことに対し、今年度から新しいスタッフを導入、作風の一新を図った作品でもある。チーフプロデューサーには前作「爆竜戦隊アバレンジャー」でサブを担当した塚田英明、テレビ朝日側では初の外国人プロデューサーであるシュレック・ヘドウィグがそれぞれ起用。脚本陣にはメインライターの荒川稔久、武上純希の他に、今作で初の戦隊脚本執筆となる横手美智子が参加。キャラクターデザインには戦隊及びメタルヒーローシリーズに数多く関わった森本靖恭が初のメイン起用となった。
菊地美香、木下あゆ美ら女性メンバー2人が爆発的な人気を博し、彼女らが主役であるエピソードでは女性メンバーVerのEDが流れた。セルDVD売上げも戦隊シリーズでは史上最高の売り上げを記録している。ウルトラマンティガ、仮面ライダークウガに続き、星雲賞(メディア部門)を受賞している。これでウルトラシリーズ、仮面ライダーシリーズ、スーパー戦隊シリーズの日本を代表する特撮3大シリーズで全て受賞した事となった。
※その他諸々に関してはWiki等のウェブサイトや関連書籍を参照されたし。
その後の展開
2015年には放送10周年を迎え、Blu-rayボックスの発売が決定。過去シリーズのブルーレイボックス化は「侍戦隊シンケンジャー」に続いて2作目となる。
また、10周年記念としてVシネマ『特捜戦隊デカレンジャー 10 YEARS AFTER』が製作された。DVD&Blu-rayは2015年10月7日発売。
2017年には、二代目宇宙刑事ギャバンらと共演するVシネマ「スペース・スクワッド ギャバンVSデカレンジャー」と、その前日譚『ガールズ・イン・トラブル スペース・スクワッド EPISODE ZERO』が製作され、宣伝のために「宇宙戦隊キュウレンジャー」に客演した。
2024年、放送20周年を迎え新作Vシネクスト『特捜戦隊デカレンジャー 20th ファイヤーボール・ブースター』が製作された。DVD&Blu-rayは2024年11月13日発売。
また、「王様戦隊キングオージャー」とのコラボ『特捜戦隊デカレンジャーwithトンボオージャー』がTTFC限定で配信された。
登場人物 S.P.D
地球署所属
No.①:赤座伴番(アカザ バンバン)/デカレッド | 演:載寧龍二 スーツアクター:福沢博文 |
「一つ!非道な悪事を…憎み!!」 | |
この物語の主人公。通称:バン。 劇場版で出会ったマリーに好意を寄せており、マジレンジャーVSデカレンジャーでは |
|
No.②:戸増宝児(トマス ホウジ)/デカブルー | 演:林剛史 スーツアクター:今井靖彦 |
「二つ!不思議な事件を…追って!!」 | |
デカレンジャーのリーダー。通称:ホージー。 |
|
No.③:江成仙一(エナリ センイチ)/デカグリーン | 演:伊藤陽佑 スーツアクター:三村幸司 |
「三つ!未来の科学で…捜査!!」 | |
メンバーのまとめ役担当。通称:センちゃん。 いつも温厚で天然だが、キレるとメンバー一怖い。 逆立ち”シンキングポーズ”をすることによって頭が活性化され事件のヒントを思いつく。 幼い頃に井戸に落ち、警察官に助けられた事から警察へ進路を志望した。 前述の経験により閉所恐怖症になっている・・・。 専用デカマシン『パトレーラー』は名前の通り大型トレーラーで後部コンテナに合体時の主要武器「シグナルキャノン」と「ジャッジメントソード(の刃)」を搭載、シグナルキャノンはこの状態でも使用可能。合体時はデカレンジャーロボの右足になる。 実家は余り裕福ではなく、兄弟が多い。 |
|
No.④:礼紋茉莉花(レイモン マリカ)/デカイエロー | 演:木下あゆ美 スーツアクター:橋本恵子、蜂須賀祐一 |
「四つ!良からぬ宇宙の…悪を!!」 | |
メンバーのムードメーカー担当。通称:ジャスミン。 人や人が持っている物に触れる事で相手の意思を読み取る超能力を持つエスパー。 その為、幼い頃からその能力に悩み、不幸な目に遭い、自分の力を嫌っていたが ドギーと出合い、窮地を救われた事で、自分の能力を人の役に立てようと決意する。 常に黒手袋をはめているのは自分の超能力を必要以外で発現させない様にしている為。 専用デカマシンは装甲投光車『パトアーマー』。固定武装は無いが強烈な光を放つ投光器「ライトフラッシュ」による威嚇の他、他のデカマシンより装甲が強固に造られているため「ジャスミンのどーんと行ってみよう」等の突撃技を使用する事がある。合体時はデカレンジャーロボの右腕になり、「ライトフラッシュ」は必要に応じて切り離されジャッジメントソードの柄となる。 「やってみそ」「よござんすか?」などの変わった口調で話したり、 昔の流行語を使うという不思議ちゃんな一面も。 余談であるが「遊☆戯☆王ファイブディーズ」の登場人物である十六夜アキは 声優が木下あゆ美が演じており、その上境遇が似ている点から ファンから「ジャスミン」と呼ばれる事もある。(父親はドギーと同じ稲田徹が演じている。) |
|
No.⑤:胡堂小梅(コドウ コウメ)/デカピンク | 演:菊地美香 スーツアクター:小島美穂、中川素州 |
「五つ!一気にスピード…退治!!」 | |
自称リーダー。通称はウメコ。 |
|
No.100:ドギー・クルーガー/デカマスター | 声:稲田徹 スーツアクター:日下秀昭 |
「百鬼夜行をブッタ斬る!地獄の番犬・デカマスター!!」 | |
地球署署長にしてボス。外見は犬のアヌビス星人。 普段は地球人と同じ言語をを話すが、痛がった時等に犬の唸り声が出る事がある。 第一線で活躍していた頃は“地獄の番犬”の異名を持ち犯罪者達から恐れられた。 その強さはデカマスター変身後も遺憾なく発揮される。 ちなみにデカマスターには「余程のピンチでないと変身しない。」らしい。多くは敵を足止めし、バンに親玉を倒すよう譲る。 「銀河一刀流」の使い手で、デカマスター初変身の回ではドロイド相手に100人斬りを披露した。 |
|
No.99:白鳥スワン/デカスワン | 演:石野真子 スーツアクター:小野友紀 |
「真白き癒しのエトワール・デカスワン!」 | |
耳以外は地球人と同じ外見であるチーニョ星人。通称:スワンさん。 地球署においてはメカニック担当。システム・メカの開発や保守に携わっている。 機械整備に関する知識の他にもプロファイリング捜査に関する知識にも精通している。 地球署の刑事達を温かく見守っている「お母さん」的存在。 ドギーとは男女・種族を越えた強い友情で結ばれている。 1話限り(と最終回)でデカスワンに変身した。「4年に1度変身する」主義との事。 |
特キョウ(特別指定凶悪犯罪対策捜査官)
アリエナイザーの中でも特に凶悪な犯罪者に対して捜査を担当するのが「特キョウ」である。その際の権限は管轄署長以上に強い物となる。テツの項でも挙げるが、「正拳アクセルブロー」は特キョウの捜査官全員が習得している格闘術である。
No.Ⅵ:姶良鉄幹(アイラ テッカン)/デカブレイク | 演:吉田友一 スーツアクター:永徳 |
「無法な悪を迎え撃ち,恐怖の闇をブチ破る!夜明けの刑事、デカブレイク!」 「六つ!無敵がなんかイイ!」 |
|
凶悪なアリエナイザー「ヘルズ三兄弟」を追って中盤から登場した追加戦士。通称:テツ。 口癖は「ナンセンス」「なんかイイ」。何故か女装を披露する機会が多い。 |
|
リサ・ティーゲル/デカブライト | 演:七森美江 スーツアクター:大林勝 |
「並み居る悪を白日の下にあばき出す!光の刑事・デカブライト!!」 | |
テツの上官。テツの「なんかイイ」という台詞は彼女から受け継がれたもの。 テツ曰く、怖い人だったらしい。 |
レスリー星所属
マリー・ゴールド/デカゴールド、、、、、、、、、、 | 演:新山千春、、、、 |
レスリー星でデカレンジャーとして戦っている女性。地球に潜入捜査しているところを偶然バンに出会い、彼に捜査を協力してもらうこととなった。時間を一時的に止める能力を持っている。 苦難の末バン達に星と自分の命を救ってもらい、帰る際にバンと自分以外の時間を止めて彼に自分と同じ名前の花を渡し頬に口付けをした。「平和な時代になったら・・・その時は・・・」 |
アリエナイザー
宇宙の犯罪者の総称。本作では敵組織という概念が前作までのシリーズと比べて薄く、アリエナイザーらは個々で動き、様々な犯罪を犯していく。犯罪の程度は器物破損や窃盗等の軽いものから複数の惑星の滅亡、果ては銀河消滅という他のシリーズのラスボスも真っ青のレベルまで様々。
巨大戦の際は「怪重機」に搭乗し、デカレンジャーに立ち向かう。(中には巨大化する宇宙人も存在する。)
装備
デカスーツ |
デカベースから転送される特殊強化スーツ。形状記憶宇宙金属「デカメタル」が体の表面に定着することで着用され、銃弾や刃物あらゆる攻撃を弾き返す強固な戦闘服となる。 ブレイク・マスター・スワンのスーツは他の5人の物よりも性能が高くなっている。 単独任務を基本とする特キョウの性質上か、ブレイクのみ転送ではなくブレスロットル内からスーツが生成される。 |
SWAT(スワット)モード |
通常のデカスーツの上に装着する強化プロテクター。特殊な訓練を受けた者にしか使うことを許されない分、その性能は通常のスーツを大きく上回る。 またこの状態でのみデカウイングロボやディーリボルバーといった反動の強い強力な装備の使用が可能である。 |
バトライズモード(バトライザー) |
『マジレンジャーVS』にて登場。ファイヤースクワッドにのみ使用を許可された戦闘形態。マーフィーK9をアーマーとして装着する。 武器は巨大な剣、エナジーブレード。 米国での戦隊シリーズにあたる『パワーレンジャー・S.P.D.』から逆輸入する形で登場した。 |
余談
メイン6人の名前はお茶がモチーフになっている(番茶、ほうじ茶、煎茶、ジャスミン茶、梅昆布茶、鉄観音(烏龍茶の銘柄))。
同じ東映特撮ヒーローである『宇宙刑事ギャバン』とは、ヒーローショーにおいて共演したことがある。ちなみにそのときの設定ではギャバンは「宇宙警視総監」であり、ドギー・クルーガーの親友とのことであった。
後にスーパー戦隊シリーズ第35作『海賊戦隊ゴーカイジャー』にドギーをはじめとするデカレンジャーの面々が登場し、また映画『海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン』ではギャバンと共演しているが、ギャバンとドギーの関係に関しては、残念ながら触れられなかった。
海賊戦隊ゴーカイジャーにおける「レンジャーキー」は追加戦士「デカブレイク」「デカマスター」「デカスワン」のレンジャーキーもあるが残念ながら「デカゴールド」と「デカブライト」は存在しない。
関連動画
※本編絡みの動画は銀河連邦警察にデリートされやすいので気を付けろ!
公式配信
関連チャンネル
関連生放送
関連項目
- 特撮作品一覧
- スーパー戦隊シリーズ
- スーパー戦隊VSシリーズ
- 海賊戦隊ゴーカイジャー(客演)
- 宇宙戦隊キュウレンジャー(客演)
- 宇宙刑事ギャバン(宇宙警察所属)
- 警察
- 刑事ドラマ
- リベリオン
- ガン=カタ(gun=kata)
- パワーレンジャー・S.P.D.
- 非公認戦隊アキバレンジャー
- スーパーヒーロータイム
スーパー戦隊シリーズ | ||
前作 | 今作 | 次作 |
爆竜戦隊アバレンジャー | 特捜戦隊デカレンジャー | 魔法戦隊マジレンジャー |
- 16
- 0pt