『Shadowverse』は、Cygamesより配信されている対戦型デジタルカードゲームである。
公式放送などでの略称は「シャドバス」が用いられるが、一般的には「シャドバ」の略称が多く用いられている。
アニメについてはシャドウバース(アニメ)を参照。
概要
Shadowverse | |
---|---|
ジャンル | 本格スマホカードバトル |
提供 / 開発 | Cygames |
イラストレーター | 虫麻呂 / 香川太郎 |
音楽 | 池頼広 |
価格 | 基本無料(アイテム課金制) |
必須環境 | iOS 8.0以降 / Android 4.1以降 |
配信開始日 | 2016年6月17日 |
国内におけるHearthstoneクローンの代表的な存在。ダークファンタジー風の世界でプレイヤーの分身であるリーダー同士、あるいはそれに扮した影と呼ばれる何者かとの戦いをカードゲームで表現した、カードバトルゲーム。スマートフォン版から配信が始まり、現在はPC版(DMM・Steam)も配信されている。
『神撃のバハムート』の世界観を基にしており、カードイラストも同じものが使用されている。[1]各リーダーのメインストーリーを進めて戦闘を重ねることで謎が明らかになっていく。「Shadowverse」とは、直訳すると「影の詩篇」。
2016年1月より、かなしぃ(優木かな)、かおるん(佐倉薫)、ずっち(石上静香)がMCを担当する『動く』ラジオ番組が、公式ニコニコチャンネルより動画として定期的に配信されている。
2017年10月6日から2019年3月まで、チュートリアル、千鳥、山田菜々が出演する情報発信番組が毎週金曜20:30からTOKYO MX1で放送されていた。
ゲームシステム
クラス専用カードと共通カードから成る40枚のデッキを組み、試合開始時に3枚のカードをデッキから引いて任意枚数の交換を行い手札とし、ターン開始時に1枚ずつデッキからドローする(後攻1ターン目のみ2枚ドロー)。
カードを使用するにはPPと呼ばれるコストが必要。1ターンに使えるPPは1ターン目には1PP、2ターン目には2PPといった具合に増えていく。
リーダーのライフは20で、先に相手のリーダーの体力を0以下にすることで勝利となる。
と、ここまでは元ネタのHearthstoneとほとんど同じであるが、Shadowverse独自の要素として、進化ポイント(EP)を消費してフォロワーを強化することができる「進化」がある。
先攻側は5ターン目、後攻側は4ターン目からフォロワーを進化させることができるが、使える進化ポイントは先攻側が2、後攻側は3と定められており、カードの効果でもない限り回復させることは基本的にできないため回数には限りがある。
進化させたフォロワーは能力値が上がるほか、カードによっては進化時に特殊な効果を発生させられる。
ポイントを賭けて戦うランクマッチで勝利し、上位ランクを目指すことがメインとなるゲームではあるが、特殊なルールで戦うアリーナ、1人プレイ用のストーリーモード、CPUと戦うプラクティスモードも用意されている。
ニコニコ生放送で配信する機能がアプリ自体に搭載されており、手軽に配信ができることも大きな特徴だったが、元となるSDKの提供が終了したことによりこの機能は削除されている。
カード
カードには場に出して敵を攻撃する「フォロワー」のほかに、場に設置する「アミュレット」、何らかの効果を発生させる「スペル」があり、PPを支払うことでプレイする。レアリティは「ブロンズレア」「シルバーレア」「ゴールドレア」「レジェンド」の4種類で、それぞれ枠の色が異なるほか高レアリティだとコストパフォーマンスの高さや効果の複雑さが増す様になっている。だからと言って高レアカードのみでデッキを組んでも強さがコンボ前提のために、下支えとなる低レアカードがないと機能しないということもあるので注意。
デッキを組む際には個性豊かなクラス専用カードと、どのクラスでも使用できるニュートラルカードを40枚組み合わせて構築する。なお、重複するカードは3枚までしかデッキに組み込むことはできない。
ちなみに本作にはレアリティによる同カードの枚数制限はない。ただし、カードパックリリース後の調整によって、対戦フォーマットによってはレアリティに関わらず枚数制限が指定されることはある。
全てのカードには、イラスト部分がホロ仕様になり躍動している「プレミアムカード」バージョンが存在する。カードの性能としては通常バージョンと一切変わらないが、デッキをプレミアムカードで埋める事が出来た場合はかなり豪華(見た目が)。
スリーブ機能を使うことでカードの裏面を自分好みに変えることが可能。カード輸入元の『神撃のバハムート』のスリーブや同じCygames製の『グランブルーファンタジー』のイラストのスリーブもある。(また、グランブルーファンタジーに登場したキャラはグラブルと同じ声優が担当している)
カードの入手方法
- メインストーリーをクリアする
- 各キャラに個別に用意されたメインストーリーをクリアすることで手に入る。
初期からあるデッキ(デフォルトデッキ)とこの方法で手に入るカードは「プライズカード」と呼ばれ、パックから入手できる通常のカードとは区別されている。必ず3枚で1デッキに使える分がセットで手に入るが、エーテルに分解する事ができず、通常のパックから出てくる事もない。プライズカードにもプレミアムカードバージョンは存在するが、やはりパックからの入手ではなく、アチーブメントの報酬としてのみ手に入る。 - カードパックを購入する
- 課金アイテムであるクリスタル、もしくはゲーム内通貨でCygames作品では恒例の通貨であるルピを使って購入する。パックの単価はいずれも100だが、クリスタルに限り毎日1パックだけ半額で購入できる。1パック8枚入りで、必ず1枚はシルバー以上のカードが封入されている。クリスタルで回す場合のガチャ単価はリアルマネー換算で200円前後。排出確率はレジェンド:ゴールド:シルバー:ブロンズが、それぞれ1.5%:6%:12.5%:80%。
- カードを生成する
- 入手したカードを分解することで取得できる「レッドエーテル」を用いて好きなカードを作ることができる。そのため、特定のクラスのみを使用するといったスタイルを取るのであれば他クラスのカードすべてを分解することで、課金額などを抑えてデッキを構築することも可能である。
分解で得られるエーテル、および生成に必要なエーテルはレアリティによってのみ決まり、例えば同じレジェンドであればどのカードを生成するのでも3500エーテルで固定。またプレミアムカードを生成する事はできないが、プレミアムカードを分解する事は(プライズカードでなければ)できる。プレミアムカードを分解した場合、同じカードでも通常バージョンより2.5倍前後エーテルを多く得られる。
クラス
デッキに入れられるカードは選択クラスとどのクラスでも使えるニュートラルクラスの2種類のクラスのみ投入可能。単純なカードパワーではクラスカードのほうが強いため、デッキの大半をクラスカードにしてピンポイントで欲しい要素があるニュートラルカードを入れることとなる。
- エルフElf / アリサArisa - CV:優木かな
- 森や妖精、幻獣のカードを扱うクラスで、リーダーは森番を目指すエルフの少女。
- 貧弱だが低コストなフォロワー「フェアリー」を入手したり、場に出ているフォロワーを手札に戻す手段が豊富なクラス。そのターン中にプレイしたカードの枚数に応じて強化される能力を持つカードや、手札枚数が多いほど高い威力を発揮するカードが存在する。
- 単体のカードパワーよりもコンボで攻めるプレイングが要求される傾向がある。1ターンに低コストカードを集中的に使うこともあり、フォロワー本来のコストよりも低いコストのスペルとしてプレイする「アクセラレート」を軸にしたデッキもある。
- ロイヤルRoyal / エリカErika - CV:石上静香
- 騎士団・軍隊をモチーフにしたクラスで、リーダーはアレスター王国の姫に仕える武闘派メイド。
- ロイヤル専用フォロワーは「兵士」と「指揮官」に分かれており、指揮官が兵士を強化する戦術が特徴。他のクラスと比較すると、場に出たターンに攻撃できる「疾走」や「突進」、攻撃や能力の選択対象にならない「潜伏」能力を持つフォロワーが多いので、相手をガンガン攻めていくことができる。
- 速攻型や中盤型など複数の型があるが、どの構築でも基本的に扱いやすく、初心者にもお勧めのクラス。コストに忠実な動き方をする点もあり超派手なコンボによる戦い方はあまり得意ではない。
- ウィッチWitch / イザベルIsabelle - CV:佐倉薫
- 魔術師らしくスペルの扱いに長けたクラスで、リーダーは禁忌の死者蘇生を目指す宮廷魔術師の女性。
- 盤面をコントロールするカードが豊富で、更に手札に入れている間にスペルを使用することで与えるダメージが大きくなったり、コストが下がったりというように、能力が強化される「スペルブースト」、「土の印」アミュレットを設置しそれを消費することで強力な効果を生む「土の秘術」が特徴。
- スペルの使用タイミングなど、極端にコンボ重視なところがあり上級者向け要素はあるが使いこなせれば強力なクラス。その強力さゆえに「運営お気に入りクラス」と揶揄されることもしばしば。
- ドラゴンDragon / ローウェンRowen - CV:杉田智和
- ドラゴンをモチーフにしたクラスで、リーダーは行方不明になっていた元騎士団長。
- カードを使うためのPPを増加させて、相手よりも早く高コスト帯のカードを使用できる、いわゆるランプ戦術が最大の特徴。相手フォロワーにダメージを与えたり、手札を捨てるのと引き換えに強力な効果を発動させるなど攻撃寄りのカードが多い。さらにPPが7に到達すると「覚醒」状態となり、様々なフォロワーが強力な能力を使えるようになる。
- 他クラスと違い、自分だけ一方的に強力なカードを先に使うのが容易になりやすい。覚醒をどの程度活用するにしても高コスト帯に到達しないことには始まらないので、盤面の状況を見ながら限られたPP上昇効果を持つカードを有効利用しよう。
- ネクロマンサーNecromancer / ルナLuna - CV:小倉唯
- 骸骨やゾンビ、幽霊などの死霊をモチーフにしたクラスで、リーダーは幽霊屋敷に暮らしていた少女。
- 墓場をリソースとして強力な効果を発揮する「ネクロマンス」を持つカードと破壊時に効果を発揮する「ラストワード」を持つフォロワーが多く、それらが相互に作用し合うことで非常に高い対応力を発揮する。第7弾カードパック「時空転生」で、手札のフォロワー1枚の効果を無効にして場に出してから破壊するという代償を払うことで効果を発動する「葬送」と、記された数字以下のコストの試合中に破壊された自分のフォロワーをコストの高いものから優先して復活させる「リアニメイト」という2つの能力が追加された。
- 瞬間的に大量展開するロイヤルとは違い、継続的に場に残る展開力があるので、こちらも初心者と小さい女の子が好きな人に向いている。
- ヴァンパイアVampire / ユリアスUrias - CV:諏訪部順一
- 悪魔や吸血鬼がモチーフのクラスで、リーダーは長年封じられていた最後のヴァンパイア。
- 攻撃時に与えたダメージ分リーダーの体力を回復させる「ドレイン」を持つフォロワーと、リーダーの体力を代償に強力な効果を発揮するカードを持つ。リーダーの体力が10以下で発動する「復讐」状態になるとフォロワーが大幅に強化され、その多くがドレインや必殺、疾走などを得るため非常に攻撃的になる。一度ペースを握ってしまえば相手ターン中はライフを安全圏に、自ターン中は「復讐」状態で苛烈に攻めるというループが成立し、勝ちを磐石にできるほどの制圧力をもつ。また、自分のターン中に自分のリーダーに7回以上ダメージを与えて効果を発揮する「狂乱」や、1ターン中に2枚カードを引くことでそのターン中条件が成立する「渇望」など、様々な戦い方が用意されている。
- 自分のリーダーの体力を減らして敗北に近づけたり、そのコストでフォロワーの展開をせずにドローするなどリスクを伴う選択肢が多く、他クラスよりもハイリスクハイリターンな選択が求められる場面も多い。
- ビショップBishop / イリスEris - CV:井上喜久子
- 教会や聖職者をモチーフにしたクラスで、リーダーは町外れの大聖堂で司祭を務めている女性。
- ターン経過で発動する「カウントダウン」付きのアミュレットから出現するコストパフォーマンスの高いフォロワーと、攻撃対象を制限する「守護」能力を持つフォロワー、体力回復の手段が多いことが特徴。カウントダウンアミュレットは発動まで時間差があるため一見使いづらそうだが、カウントを消費させる能力を持つフォロワーや直接破壊するフォロワーなどを絡めることでリスクを緩和できる。また、ラストワードを発動させずに取り除ける「消滅」効果を持つカードが豊富なこともビショップの特徴で、消滅させられたカードは墓地にもカウントされないためネクロマンサーの墓地利用にやや強い。なお、カウントダウンアミュレットの効果は破壊されると発生するラストワードなので、アミュレットの破壊で効果の阻止はできない。
- アミュレットの効果は長期的には得だが、短期的には隙が多いため回復や除去効果で身を守りながらゲームの遅延を図り、相手のリソース切れや自分のフィニッシャーカードを使える状況にもっていく防御的な戦い方が基本。ただし、一部は疾走がついた攻撃的なカードを中心にしたビショップにしては異例の攻撃的なデッキタイプもある。
- ネメシスNemesis / ユアンYuwan - CV:柿原徹也
- 機械や人形といった人工物がモチーフのクラスで、リーダーは異世界から復讐のためにやってきた青年。リリース開始時には存在せず、第7弾カードパック「時空転生」と同時に実装された。
- デッキの残り枚数が偶数の時により強い効力を発揮する「共鳴」効果を持ったカードが特徴。カードの効果でデッキに加わる「アーティファクト」フォロワーや、場に出たターンに相手フォロワーに攻撃できる「突進」効果を持つが、相手のターン終了時に破壊される0コストのフォロワー「操り人形」といったカードを駆使して戦う。PPをわざと余らせて効果を発揮したり、PPを回復したりするカードが多いのも特徴。
- ビショップ同様コントロール色が強く試合時間が長くなりやすいため、上級者向けのクラス。アーティファクトの管理、0コストと引き換えに基本的にリーダーの体力を減らすことができない補助戦力の操り人形を有効活用するための運用をどうするかが問われる。ストーリーで敵役として登場するキャラクターはこのクラスに属することが多く、コンボよりも単体のカードパワーで勝つグッドスタッフ路線のデッキも登場しやすい。
対戦ルール
対戦はバトルポイントの変動がない「フリーマッチ」、バトルポイントの変動がある「ランクマッチ」、特定の相手に番号を教えて対戦する「ルームマッチ」の3種類の対戦ルールに加えて、フォーマットがある。
- ローテーション
- 使えるのはベーシックカード+最新5弾のカードパックとごく一部のプライズカードのみ。カードパックの追加の度に環境が大きく変化する。定期的に使えなくなるカードを出すことで既存プレイヤーと新規プレイヤーの間でカード資産に差が出ないようにしてある。
- 公式大会は基本的にこのフォーマットで大会を行う。リリース後の能力変更ではカード能力のみ変更して枚数制限は行わない。
- アンリミテッド
- Shadowverseリリース開始時のカードパックから最新弾まで使用可能。もちろんベーシックカードも。カードプールの広さからローテーションでは到底できない異次元の戦いが繰り広げられる。
- 公式大会では採用されていない。能力変更は基本的に行われず、投入枚数1枚までの「制限カード」と使用禁止の「禁止カード」で対応される。ただし禁止カードはアンリミテッドが始まってから今のところ出ておらず、「過去の弾に登場したカードがバグで正常な挙動をしていないため一時使用停止」という理由で使えなくなることのほうが圧倒的に多い。またローテーションで能力調整されて弱体化したカードが長期的にアンリミテッドで問題になっていないようなら、リリース直後の性能のカードに戻されていたりもしている。
- カードプールは広いが本気のバトルで持ち込めるデッキになるとある程度使えるカードは絞られる。だが、それにこだわらずルームマッチで昔の環境のデッキ同士の対決や特殊ルールで遊ぼうという時に使えるフォーマットでもある。
- 2Pick
- 最新4弾とベーシック3種を対象に2枚1組のカードが2組提示され、欲しい組を選択することを15回行ってできたデッキで対戦する。このルールはフリーマッチやランクマッチでは行えず、アリーナのチャレンジから参加した人同士かルームマッチで募集した人同士で戦う。チャレンジからの参加は入場料を支払い結果にかかわらず5戦行い、勝つほど終了後の報酬が豪華になる。
- いわゆる限定戦であり、カード資産の差が問題にならない。ランダムとはいえレアリティやクラスカードかニュートラルかなどは提示順ごとに決まっているので、デッキ構築時点である程度の計画性や戦略性が存在する。ローテーションでは強力なカードでもこのルールではいらないカードになったり、低レアカードが主力になることもあるなど意外な一面を見ることができる。
- このルールも大型大会はないが、競技環境を意識して調整で一部カードが提示されないような調整が行われている。
- Open6
- 最新弾2パック、1~3弾前から1パック、ゴールドレア以上のみ入ったファントムパック1パックを開封して、そこから最低30枚以上カードが入ったデッキを構築して対戦する。入場料を支払い結果にかかわらず5戦行い、勝つほど終了後の報酬が豪華になる。これもチャレンジから参加した人同士での対戦となるが、入場料を支払い始めた時点でパックをもらえる都合ルームマッチでは遊べない。
- こちらはいわゆるシールド戦であり、得たカードでどうやって勝てそうなデッキをくみ上げるかが問われることとなる。通常のパックから出るのは普通にパックを買ったときの確率と同じのため、大量のブロンズレアと少数のシルバーレアが手に入りやすく、ファントムパックのゴールドレア以上のカードとの組み合わせで戦うこととなる。
- ファントムパックのカードは基本的に持ち帰ることができないが、4勝以上でファントムパックのゴールドレアのカード1枚、5勝でレジェンドのカード1枚を持ち帰ることができる。
課金システム
ゲーム自体は基本無料だが、一部の要素はクリスタルによる購入が必要となるものがある。
- キャラクタースキン
- 対戦時に初期リーダーではなく別のキャラクターに変えることができる。性別変更スキンとも言える構成の神撃のバハムートはルピでの購入が可能だが、それ以外は大抵クリスタルでの購入となる。自社作品は常時購入可能だが、それ以外のものは期間限定となる。
- スリーブ・エンブレム
- デッキのつけるスリーブ、対戦者名の左上に出る缶バッジみたいなアイコンがあり、毎月一定値までバトルポイント(BP)や勝利数を稼ぐともらえるのだが、月替わりで入手の権利が消えてしまう。そのため過去のものが欲しい場合クリスタルで購入することで入手ができる。ショップへの追加は数か月たつたびにまとめて追加される。
- デッキ
- いわゆる構築済みデッキ。最新弾と少し前の弾のまとまった数のカードが手に入るが、一部はベーシックカードで埋めているため40枚購入できるわけではない。購入すると限定スリーブ・エンブレムもついてくる。構築済みデッキの方針は途中で方針変更されており、初めはゴールドレア以上は1枚で3回購入で3枚手に入るという作りだったが、その後値上げしてゴールドレア以上も複数枚手に入るようなデッキが用意された。
- 現在は新規カードパックが出るたびにテンポラリーデッキとしてタダでデッキ1つがもらえて、シーズン終了までそのカードを使い続けられるようにすることで新規参入者への負担軽減を行っているため、新たな販売はない。
- バトルパス
- 第18弾カードパックの『レヴィールの旋風』リリースと共に報酬システムが変更され、新カードパック開始から次のカードパックの発売までの3か月間で勝利やミッション消化の度にたまるポイントを得てバトルパスのレベルを上げ、報酬をもらうという形に変更された。この際有料のバトルパスを購入すると、有料バトルパスのみに追加された報酬を得ることができる。レベル25にはスキンが追加されており、アニバーサリーイベントのスキン化人気投票で冷遇されている男性キャラのスキンが割り当てられていることが多い。
競技環境
本作はeSportsを視野に入れて作られており、正式リリースして第2弾カードパックの『ダークネス・エボルヴ』の時点で全国大会が開かれている。
競技環境では2デッキを持ち込み両方のデッキで勝つBo3(Best of 3:最大3戦)、3デッキを持ち込み全てのデッキで勝つBo5(Best of 5:最大5戦)が基本となる。これは「デッキ間の相性で有利不利が露骨に出て負ける」「誰がやっても勝てないようほどの引き運で負ける」ことを回数を増やすことで対策して緩和するためである。
これを念頭に持ち込みデッキを決める戦略としてBo3では「多くのデッキに有利に対応できるデッキ2種」「幅広く勝てるデッキ1つに有利なデッキタイプ2つにしてそのデッキを封殺して勝つ」「幅広く勝てるデッキと幅広く勝てるデッキに勝てるデッキの2つのバランス型」などが候補として挙がり、対戦相手のクラスだけわかる状態からどのデッキを先に出すかを思案を巡らせて考えることとなる。
主な競技シーン
- オープン大会
- 代表的な大会としてはRAGEとJCG Shadowverse Openの2種。
- RAGEはCyberZが運営するeSportsイベントで、新カードパックが出て1か月後から2日かけたオフラインの予選大会が始まり、数千人の参加者がスマートフォンでBo3形式で対面の相手と戦うスイスドロー大会を勝ち抜いていく。
- 大会はDay1→Day2→プレーオフ→GRAND FINALと進んでいく。スイスドローと書いたが、Day1とDay2は規定数勝つ前に2敗した時点で敗退となる。その結果、Day1は2試合終えた時点で全参加者の25%は敗退、Day2開始までには全参加者の80%以上は大会から姿を消すこととなる。プレーオフ以降はシングルエリミネーショントーナメントとなり、1敗すら許されない。最終的に8人まで絞り込まれて次のカードパック発売近くの時期に決勝大会のGRAND FINALが開催。Bo5形式で予選とは違い参加者8名のデッキの中身がすべてが公開されている状態で対戦する。勝てば順位に応じて高額の賞金を得ることができるほか、成績に応じてプレーオフまで勝ち残った参加者には一定大会数の間、一定試合数は勝っている扱いで参加できるシード権が付与される。
- JCG Shadowverse OpenはJCG主催で頻繁に開催されているオンライン大会。1回の大会で256人が参加してシングルエリミネーショントーナメント8回戦で優勝を目指す。基本的にローテーションで開催されているが、アンリミテッド・2Pick大会も行われており、まれだが即敗退にならないスイスドローや複数人数で参加する団体戦も行われる。
- 開催数が多く競技プレイヤーも多く集っており、対戦だけでなく使われたデッキからプレイヤーが最新のゲーム環境の調査に使うなどされている。
- RAGE Shadowverse Pro League(RSPL)
- 大会などの実績からプロ契約を勝ち取った選手が集まったプレイヤーを集め、チーム戦形式で優勝を目指す。総当たり方式で定期的に試合を行い、順位に応じてチームに賞金が出る。2018年のリーグ設立直後は4チームだったが、現在は8チームまで増加している。
- 現在の対戦形式は2Pick1戦と5デッキ持ち込み対戦結果にかかわらずデッキは使い捨てになるローテーションBo1を最大4戦。先に3勝したチームの勝ちとなる。
- Shadowverse World Grand Prix
- 2017年から開始された、世界各地で行われている大会で優秀な成績を収めたプレイヤー24名だけが参加できる招待制大会。日本はRAGEのGRAND FINAL決勝戦進出者(優勝者・準優勝者)の2名/1大会×4大会の計8名に加えて、全世界から参加可能なJCGオンライン予選大会の優勝者と準優勝者の2人を合わせた最大10名が参加可能。ただしRAGEは海外在住者が日本に来て参加することを認めているため、RAGEから必ず日本在住者8名が参加できるとは限らない(過去にはRAGEのGRAND FINALに進出した海外在住者もいた)。
- 国外の出場資格は地域ごとに異なり、例えば欧米(WEST)・東南アジアオセアニア(SEAO)では年間通して毎月オンライン大会で成績に応じたポイントを獲得して1位は即決定、それ以外の上位者は大会参加者を決めるコンテンターズカップに出場して規定成績を得ることになっている。また大会形式も相手のデッキ1つを使わせない1BANを入れた対戦形式を導入している地域もある。
- 大会はRAGEの予選のように2日かけて行われる。予選は脱落なしのスイスドロー形式。上位8位までがGRAND FINALに参加可能。予選大会の対戦フォーマットや試合数は微妙に変化があるが、GRAND FINALは2017年の第1回大会から一貫してデッキ公開制ローテーションBo5。つまりRAGEのGRAND FINALと一緒である。
- 優勝賞金は第1回こそRAGEの延長戦のような額だったが、大会後にプロデューサーの木村唯人から次回の優勝賞金が100万ドルだと発表され騒然となる。ベスト4でもRAGE優勝賞金相当の額であり、カードゲームの優勝賞金額では異常な賞金額なのは言うまでもなく、それ以降も優勝賞金は1億円台が当たり前の大会となっている。もっとも、『DotA2』などMOBAタイトルに比べれば1人当たりの優勝賞金としては控えめな額なのだが。
- その他
- 同じ大学に通う大学生5人が1デッキずつ持ちBo9を制する大学生リーグ、GRAND FINALのサイドイベントで女性のみ参加可能なQueen's CUP、中学生・高校生チームによるシャドバ甲子園など参加者限定した公式の小規模大会があるほか、非公式大会も独自で開催されており、賞金がなくても競技プレイヤーが熱心に参加していることがある。
- また競技環境からは遠いものの公式のイベントサポート制度により商品を配ることができる小規模大会のES大会が全国各地で開かれている。ES大会はカードゲームショップやボードゲームカフェなどが大会主催だったりするが、公式コラムではそれら以外の業態の店が大会を開いたこともあるようである。
他のゲームとの関係性
- 神撃のバハムート
- シャドウバースと同じCygames製のゲーム。シャドウバースは『神撃のバハムート』のキャラクターや世界観をベースにしたIPの派生タイトルである。[2]そのため多くの神撃のバハムートのキャラがカードやスリーブやスキンとして登場している。
例えば、エルフの少女・リザの召喚時の台詞の『あの人』とは元になったカード「リンクアゲイン・リザ」の説明を見ると神撃のバハムートの主人公である騎士のことであるとわかる。カードはバザーで取引可能で過去イベントはほぼゲーム内で観ることができるので興味を持ったなら始めてみるのをオススメする。
近年はシャドウバースで描き下ろされたカードが神撃のバハムートに輸出されることも多くなった。
- グランブルーファンタジー
- 2017年2月にはグランブルーファンタジーと相互コラボが開催された。その時の中身から、本作とグランブルーファンタジーが完全に別世界のお話であるということが明確になった。コラボではアリサ・ルナの両名が仲間になり、ベルエンジェルと白銀の矢が報酬となった。また、ストーリーではモルディカイが登場し、ボスキャラクターとして立ちはだかる。現在はサイドストーリーでいつでもプレイすることが可能になっている。加えてコラボ開始に併せ、元々グランブルーファンタジーに登場していたクレイゴーレムがSR召喚石として実装された。
本作側では「グランブルーファンタジー版」の各キャラクター(カード)のエンブレムやスリーブが期間限定のログインボーナスや報酬として実装された。
2020年9月にシャドウバース(アニメ)ともコラボが開催された。
Cygamesのゲームのキャラクターは、各作品としての世界観がある一方で、コラボ以外でもほかの作品に出張して別作品に登場することがあり、2020年12月にフィルレインがプレイアブル化されレジェンドガチャに実装された。 また、神撃のバハムートのキャラも数多く登場している。
- Hearthstone
- Blizzard Entertainmentから配信されているF2Pの対戦型デジタルカードゲーム。一言でいえば本家本元。いわゆる強豪プレイヤーと呼ばれる人物には元々ハースストーンをプレイしていた者も多い。ただし、シャドウバースは進化システムやアミュレットが追加されている一方で、ヒーローパワーや武器カード、秘策、装甲などのシステムはオミットされ、後攻のハンデがコインではない、一度に場に出すことができるフォロワーの数が少ない、レジェンドレアカードの枚数制限がないなど、細かなゲーム性はかなり異なっている。
- プリンセスコネクト!Re:Dive
- 同じくCygames製のゲーム。同作はスマートフォンRPG「プリンセスコネクト!」の続編で世界観を一新しての再スタート。アリサが参戦している。
後衛の長期戦に優れた、森の守護者見習い。TP(必殺技を使うためのチャージポイント)回復によるユニオンバースト(必殺技)の速攻が可能。さらに使用後はスキル効果が上昇するため高い殲滅力を誇る。同作には上記の『神撃のバハムート』からモニカ・ヴァイスヴィントが『グランブルーファンタジー』からジータが参戦している
関連動画
関連チャンネル
関連項目 |
関連リンク |
ニコニコ大百科に記事があるカード |
脚注
- *ファミ通AppアンドロイドNo.27より
- 『神撃のバハムート』の世界観を元にしたTCGというのは、企画当初から決まっていたのでしょうか?
木村「そうですね。『神撃のバハムート』でこういったカードゲームをやってみたいといった声が前々から聞こえていたので、ならそれでいってみようと。」
- *優勝1億カードゲームはどう作られたのか?「シャドウバース」ゲームデザイナーCygames宮下尚之氏インタビュー
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