リック・ディアス 単語


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リックディアス

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リック・ディアスとは、機動戦士Zガンダムに出てきたMSである。形式番号はRMS-099(MSA-099)。本稿では、その後の派生機も記載する

概要

エゥーゴとアナハイム・エレクトロニクス社(A.E)が共同開発した高性能モビルスーツ「γガンダム」。
連邦とジオンの技術融合に成功し、実戦投入された初の機体であり、高性能MS共同開発計画(Zプロジェクト)へつながっていくこととなる。
武装はバルカン・ファランクス、クレイバズーカ、ビームピストル、ビームサーベル。

開発経緯

宇宙世紀0085年、反地球連邦組織エゥーゴではティターンズとの本格的な戦争に備えて次世代型主力MSの開発を行っていた。
この頃アクシズから帰還したクワトロ・バジーナことシャア・アズナブルによってガンダリウムγ合金が提供され、この技術を導入することにより従来のMSと比べて大幅な軽量化と耐弾性の両立に成功した。

開発は、A.E社で旧ジオンにいた者を中心にして行われ、そこに以前ガンダム開発計画にかかわっていた技術者「クラブ・ワークス」が加わった。コンセプトとしてはガンダムの技術を用いたジオン系MSという形でまとまっており、連邦軍制式武器のほとんどを使用できるという運用上のメリットも生まれた。

外観は旧ジオン軍のモビルスーツを彷彿させるモノアイや、スカート式装甲を受け継いだ重装甲にみられるように、ドム系・ゲルググ系を彷彿させるシルエットとなっている。リック・ディアスがガンダム系の系譜を受け継ぎながら、旧ジオン系MSの外見を持つ理由の一つとして連邦軍によって計画が凍結されていた先年のガンダム開発計画からの関連性を隠蔽するための偽装も兼ねていた。

推進剤タンクとスラスターを内装したバインダーは、GP01FbフルバーニアンのブーストポッドやGP02Aサイサリスの肩部大型スラスター・バインダーと共通したシステムであり、リック・ディアスのバインダーはこれらのガンダム開発計画MSから得られたノウハウが流用されていることが分かる。

高性能かつ堅牢な構造ではあったが、ガンダリウムγや新機軸を多数採用したことでコスト高になりエゥーゴの全部隊へ配備する事が困難になってしまい、指揮官や熟練パイロットに優先的に供給、A.E社は既存のラインを転用できる量産型MS(マラサイ・ネモ)に移行する事になる。

名称の由来

開発当初はエゥーゴの指導者ブレックス准将の提案により「γガンダム」と呼ばれていたが、その外観から別の名称を使いたいとするクワトロ大尉の希望により、宇宙用の機体を意味する「リック」、喜望峰の発見者バルトロメウ・ディアスの「ディアス」を合わせて『リック・ディアス』と名付けたとされる。

リック・ディアスの命名についての経緯は『機動戦士Zガンダム』の劇中では語られることはなかったものの、『機動戦士ガンダムΖΖ』の第1話「プレリュードΖΖ」などで確認することができる。

実戦投入後

ロールアウト後はエゥーゴが新造した強襲機動巡洋艦「アーガマ」に三機が先行配備され、サイド7において初めて実戦投入された。
その戦闘では、ズングリとした外観に似つかわしくない高機動性を発揮し、サイド7の防空部隊に配備されていたジムⅡやティターンズ所属のハイザックを圧倒した。
以後、エゥーゴの中核を担うモビルスーツとして主にベテランパイロットに供給され、グリプス戦役を戦い抜くことになる。

代表的なパイロットは、クワトロ・バジーナ、エマ・シーン、ロベルト、アポリー・ベイなどである。
アムロ・レイもカラバ参加当初はこれに搭乗、機体性能で上回るティターンズの可変MS相手と交戦し、アッシマーなどを撃墜している。また、アムロとシャアが共通して搭乗した唯一のモビルスーツでもある。

当初は基本カラーが黒で、クワトロ専用機のみ赤い塗装が施されていた。
後に制作現場で赤い絵の具が大量に余っていたから宇宙空間での視認性を向上させて敵味方の識別を取りやすくするため全機赤色にぬり替えられることとなった。

シュツルム・ディアス

リック・ディアスの火器強化型。形式番号RMS-099B(当初はRMS-099RSとされた)当初はクワトロ・バジーナ大尉用のリック・ディアス後継機として開発されていたが、クワトロ大尉は百式を受領したため、改めて改修量産機としてエースパイロット・部隊長向けに最適化された。背面のランダム・バインダーを補助ジェネレータ装備のメガ粒子砲身「グレイ・バインダー」に換装し、リック・ディアス後期生産型の追加装備(スラスター兼用リアスカートの大型化や装甲形状変更など)を標準装備にしている。

同機はGMⅢと並ぶエゥーゴの主力になる予定だったが、ネオ・ジオンに鞍替えしたエゥーゴ構成員によりアクシズにもたらされ、アナハイム・エレクトロニクスの裏取引によりサイド3の旧ジオン派に譲渡。同地の戦力として運用される。

小説版「機動戦士ガンダムZZ」では、カラバのMS隊長だったアムロ・レイが同機を駆り、ジュドー・アーシタ達ガンダムチームと共闘、コロニー落としに遭ったダブリンにてサイコガンダムMk-Ⅱと交戦している(その際に長年の友人であったハヤト・コバヤシを喪う)また、「ジョニー・ライデンの帰還」でダントン・ハイレッグがクレイ・バズーカを2丁装備した状態でシャア・アズナブル搭乗の専用ディジェの随伴機として登場している。

元はリック・ディアスをデザインした永野護氏が模型紙で掲載した作例が初出で、上記の通りクワトロ大尉の後継機としてデザインしていたが「機動戦士Zガンダム」放映時に提出を忘れていたというエピソードがあり、後日改めて「ZZ」に出演している。

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関連項目

  • 機動戦士Ζガンダム
  • クワトロ・バジーナ
  • ガンダムシリーズのMS・MAの一覧

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