まるゆとは、大日本帝国陸軍所属の潜水艦「三式潜航輸送艇」(通称:まるゆ(○の中に"ゆ"と書く))をモデルとした、ブラウザゲーム「艦隊これくしょん~艦これ~」に登場する艦娘(かんむす)である。
隊長、概要ですね。
2013年12月23日アップデートにて大型艦建造機能と同時に実装された艦娘。「あきつ丸」と共に、陸軍船舶としては艦これ初登場となる。
現時点では、大型艦建造で建造される。まぁ、いかなるレシピでも建造報告があり、かつ建造時間が現時点で全艦娘中最短(17:00)である時点で、色々とお察し下さい。
なお、図鑑上では本来の名称である○の中に"ゆ"で表記されているが(㋴のユが平仮名の「ゆ」)、他の場所では「まるゆ」表記である。
潜水艦なのでスク水装備だが、陸軍所属を示すためか、白スク水(これも伊58同様、隊長=提督からの支給品)である。ボブカットの頭には大きなゴーグルを付け、「運貨筒」と書かれた丸いものを手に提げている。これについては後述する。
元ネタの船体規模の小ささを反映しているせいか(大きさなどの諸元(スペックデータ)は後記する)睦月型駆逐艦並に幼い容姿である。これまでの艦これでは、新規実装の潜水艦娘は胸が大きいという流れ(だいたい伊19のせい)があったのだが、まるゆは同時に実装された「しおい」こと伊401と同様にぺったんこである。加えて、中破絵ではかなり露出度が高くなるため、艦娘の中でも屈指の犯罪臭を漂わせている(これに対応し、海軍は「谷風」を投入するのだが、それは別の話)。
しかも、この娘は陸軍所属である。憲兵さん本来の庇護下にあるため、監視の目は海軍の艦娘より厳しいと思われる。
気弱だからといって不埒な真似はくれぐれも慎まれたい。
これまでの艦娘はそれぞれ艦型名ではなく固有の艦名だったのだが、 「まるゆ」=三式潜航輸送艇は総称なので注意。(「まるゆ」という名称は端的に言うと「伊号潜水艦」や「陽炎型駆逐艦」のニュアンスに近い)
後述になるが、まるゆにも色々あるのだ。その潜水音(というかセリフ)から、「もぐもぐ」と呼ぶ提督も多い模様。
自分が陸軍出身のため、海軍出身者が多い鎮守府でうまくやっていけるか不安だった模様だが、木曾からカレーの作り方を教えてもらい、お友達になれた模様。さすが木曾、最近イケメン度が増しただけのことはある。
まあ、不安の原因の一つはその木曾からの第一声「何だおまえ、潜れるのか?」なのだが。
他にも色々とユニーク?な絡みもあるのでそちらも後述していく。
まるゆ、隊長に史実届けます。略して"モグ史"です!・・・あれ?
「まるゆ」こと三式潜航輸送艇は帝国陸軍の輸送用潜水艦である。
ぶっちゃけ、真面目で簡潔な説明は史実記事(→三式潜航輸送艇)が詳しいので、そちらを参照されたし。
ではまるゆ、史実の説明、がんばりまーす
まずは、何故陸軍が潜水艦なんて作ったのか、という疑問に答えるべく「まるゆ」の波瀾万丈な経緯を説明せねばなるまい… 彼女のエピソードはそれだけでキャラクターが立つほどなのだ。
陸軍さん!まるゆがお荷物持っていきますね
ことの発端は1942年からのガダルカナル島の戦いである。同島での補給物資の不足は深刻であり、陸軍はなんとしてでも前線に物資を届けねばならない事態に陥った。なにせ島である。兎にも角にも船が必要なので海軍と相談することになった…のだが…
陸軍「陸軍としては海軍の駆逐艦による高速輸送によっての補給物資調達援助を提案する」
海軍「海軍としてはその提案に反対である。駆逐艦の損耗が激しい」
陸軍「…では、潜水艦による隠密裏の補給作戦を提案する。潜水艦による輸送支援を要請する」
海軍「海軍としてはその要請に応えられない。我が潜水艦は艦隊攻撃が主任務である」
陸軍「…」
海軍「海軍としては我が波号潜水艦貸与を提案したい。ただ、同艦の建造完了まで待機されたし」
と、このような流れで陸軍が潜水艦を建造する運びとなったのである。陸軍としても、独自の兵站確保手段は確立したいし、波号潜水艦貸与となるとその運用権限が海軍に握られる恐れもあるので滅茶苦茶な決断でもなかった…
お前ら仲良くして下さい
もぐもぐ…はっ!しまった(潜水艦ってどうやって作るの…)
さて、大日本帝国陸軍が潜水艦を建造することになったのだが…
現代人が「陸軍が潜水艦ってマジかよ」と思うのと同じく、当時の陸軍は五里霧中もいいところであった。ただの輸送船ならともかく、潜水艦である。建造・運用ノウハウなどは海軍関連の場所にしかなく、しかも非常にデリケートな艦艇であり、さらに事実上の折衷案である、『波号潜水艦に陸軍船舶兵を供出する海軍案(波号潜水艦貸与案)』は陸軍参謀本部が一蹴したので、海軍からの支援は望み薄である…
だが、諦めてはならない!陸軍は「まるゆ」のため設計開発段階でドイツ製潜航艇設計図を研究したり、ありとあらゆる、およそ海に潜れる船の研究に専念し、潜水艇関連の技術者及び開発者の援助も受け設計図を2ヶ月で完成させた。主機を石油掘削用動力として用いられたヘッセルマンエンジンとし、耐圧隔壁用資材はなんと戦車用装甲板を転用した。まさかのチハたんらの血を受け継ぐことに…
いよいよ建造である。ただ、「まるゆ」曰く『海軍工廠出身じゃないんです』… 時は戦時中である。海軍工廠やら関連する造船関係の工場は海軍の予約で一杯なのである。高速建造材でヒャッハー!という訳にはいかないというか、そもそも、関連工廠が陸軍が潜水艦を作るなんて想像だにできないし、いきなり割り込む訳にはいかない。仕方なく民間の工場を総当りした。
結果、船体は日立製作所の機関車製造工場ほか民間企業3社が建造し、主機に関しては後のダイキン工業である大阪金属工業ほか2社が担当。プロジェクトXばりの苦難と努力の末、なんとか完成にこぎ着けた。
ただし潜望鏡だけはどうしても作れなかったため、あろうことか海軍に発注。上層部も「流石にここまで事が進めば潰されないだろう」と正式に海軍へ説明を行った。そして意外なことにこれ以降海軍も技術者を派遣するなど協力を惜しまなかった。そもそも「使いたい時に使えなくなるから嫌」だったのであって、陸軍が自前の潜水艦を持てば海軍に潜水艦をせびってくることが無くなる(もしくは堂々と「自分で何とかしろ」と言える)上、海軍の造船所も一切使わないとなれば海軍としても陸軍の潜水艦に反対する理由は無いのであった。
ただし中途半端に助けを求めるので、「じゃあここをこんな感じにした方がよくない?」「いや、もう材料切っちゃったからどうにもならない。このままでヨロ」などと微妙に噛み合わないこともあったそうである。お前ら協力しろよ。
そぉれぇ~もぐもぐもぐ…。(潜水音?)
ついに「まるゆ」は完成した。次は果たして潜水艦として機能するかの潜航試験である。陸軍は海軍関係者も招待しての『お披露目会』を催した。
「まるゆ」は潜航を開始するも、艦の上下方向を決定するトリム調整がうまく行かず『艦首が沈むと艦尾が浮く』、次は『艦尾が沈むと艦首が浮く』…という有り様であった。 艦娘「まるゆ」のビジュアルも相まって『夏休みのプール教室でうまく潜れない女の子か♡ 』と思う提督諸兄も多いかもしれない。
そして度重なる挑戦の結果、「まるゆ」は潜航に成功するのだった!ここまで漕ぎ着けた陸軍は満面の笑みで万歳三唱である。
…しかし海軍関係者はすぐ異変に気づいた
そうなのだ。実は…沈没してしまっただけだった。(その後浮上し、乗員共々「まるゆ」も事無きを得た)
…実のところこの潜航試験、潜航方式が海軍の常識からあまりにも逸脱しており海軍側が沈没と誤判断したという話がある。
具体的には伊号を始めとした海軍の潜水艦の場合は前進しながら潜っていくのが普通なのだが(ドイツのUボートもアメリカのガトー級も同様の方式)、まるゆの場合はほぼ垂直に潜っていく方式を採用している。
「まるゆ」が設計において参考にした潜水艇の潜航方式的には「まるゆ」の潜航は成功といえるのだが、海軍側からするとその場でずぶずぶと潜っていくまるゆの姿は沈没したようにしか見えなかったのだろうか。
まるゆ『皆さんとちょっと違うっていうか…』
主に正常な動作を沈没と勘違いして慌てふためく海軍側をせせら笑うと同時に陸軍の技術力を誇る小話として語られているが、どうもこの時ばかりは潜航こそ成功したものの潜航後の操作に失敗して結局本当に沈んでしまっていたらしい。
「最後に浮上するまでが潜航です」(潜水艦乗り談)
もちろん、就役後は色々と苦労がついて回ったが、ちゃんと潜航している。
ちなみにゲーム中、小破状態で入渠させると『体が浮いちゃうよ!?』と焦り、中破以上だと『どんどん沈んじゃう!』というセリフがある。「まるゆ」の潜航試験での試行錯誤が見てとれる(?)
戦歴、まるゆもきっとお役に立ちます
就役は1944年。陸軍船舶司令部直轄、通称:暁部隊(某第六駆逐隊レディー同好会ではない)に配属される。フィリピン方面、硫黄島・八丈島を始めとする伊豆諸島方面、沖縄を始めとする南西諸島、朝鮮半島において補給任務に従事。まるゆ『はい、モグラ輸送です。』
初めまして…まるゆ着任しました。え?聞いてないって…そんなあ!
前述のとおり、「まるゆ」の存在は海軍には公的には内密であった。また、陸軍自体、潜水艦操船のノウハウもまだよく分かっていない為、日米海軍から民間の船乗りまで「まるゆ」の行動は奇異そのものであった。そのためとんでも無いエピソードがある。
フィリピンにて木曾と思われる艦[1]から『何だおまえ?』と怪しまれる。「まるゆ」は『陸軍の潜水艦です!』と鼻高々に返答。ますます混乱した『…潜れるのか?』という問いには、憤慨したのか『答えるまでも無いです!』と返している。
(まるゆの図鑑解説の元ネタ。ちなみにゲーム中では仲良しである。木曾にカレーの作り方を教えてもらっている)
「まるゆ」の単艦航行には不安が残り戦時標準船がお守りについたのだが、朝鮮半島では戦時標準船「伊豆丸」が「まるゆ」を敵艦と誤認し対潜攻撃(物理)*要は体当たり を敢行する。
伊豆丸は800㌧クラスで7ノットで突撃、幸いにも「まるゆ」は外殻が損傷するも事無きを得る。「伊豆丸」の船長らは憲兵からは大目玉を食ったものの、意外なことに海軍からは「敢闘精神見事なり!」と対潜ラムアタックを褒められた。(ただしこれは海陸の中の悪さを示すものでなくアルバコアを始めとして潜水艦がいかに恐ろしいか、そしてこれに立ち向かう敢闘精神をよく分かっていたからである。)
フィリピン沖で海軍の輸送艦が「まるゆ」2隻を敵艦と誤認、攻撃態勢に入るも「まるゆ」はノロノロと航行するだけでなので、そのまま見逃した。(危うく陸海軍が会議室でなく現場で戦う事態に陥るところであった)
マニラへ向け航行中、今度は正真正銘敵である米潜水艦部隊に発見される。万事休す! だが、「まるゆ」はマイペースで浮上航行するだけである。米軍『ていうか、アレ何だよ…何やってんだよ…』と勘ぐる中で「まるゆ」は逃げも隠れも戦いもせず、白昼堂々日の丸(陸軍の船なので、海軍の旭日旗ではない)を掲げたまま相変わらず浮上航行を続けるなど潜水艦として非常識では済まされない行動を続ける有様であった。米潜水艦はしばらく「これはもしや罠なんじゃないか。いやしかし…」と監視するも、あまりの意味不明さに結局見逃すことに。
訓練中に適当なところで浮上した我らがまるゆ。しかしそこはなんと呉軍港のど真ん中。六分儀の扱いが器用という理由だけで教官にされてしまった士官のミスであった。軍事機密の塊のような場所で突如浮上してきた謎の潜水艦に当然海軍は監視艇を派遣。まるゆはすぐさま取り囲まれることとなる。
この時に乗員の尋問を担当したのは伊号潜水艦の艦長。同じ潜水艦乗りとして何か感じ入るところがあったのかまるゆ乗員を激励し、自分の艦にフルコースを用意させて招待した。まるゆ御一行は伊号潜水艦の広さと豪華さ、そして西洋料理を供する海軍式に感激したという。
そしてそのあと自分の船に戻ってやるせない気持ちになったのは言うまでもない。遠まわしな嫌がらせだろこれ。
そもそも、海軍ですら存在を公に知らない上、秘匿してつくられた陸軍の潜水艦である。大和型戦艦やら各種新鋭艦なら敵味方問わず秘匿されても予想なり内偵なりはするだろうが、「まるゆ」は想像の斜め上過ぎる存在だったのだろう。
モグラじゃないもん。まるゆだもん!
海軍の駆逐艦を始めとする高速艦による輸送作戦は「鼠輸送」と言われ、連合国軍側は「トーキョー・エクスプレス」と呼称していたのだが、「まるゆ」のそれは正しくモグラであった。間抜けなエピソードも多いが「まるゆ」は着実に物資を届けひたすら兵站確保に尽力し続けた。陸軍製潜水艦と聞くと笑い話に思えるかもしれないが「まるゆ」は頑張ったのである。
史実の陸海軍の意思疎通の不具合振りやら、戦略構想の不一致による軋轢のエピソードを端的に表した存在として引き合いに出されることも多いが、どうか提督諸兄におかれては彼女を大切にしてあげて欲しい。
隊長、友達っていいですね!
戦局末期の1945年4月、訓練から帰投中の「まるゆ」が瀬戸内海の来島海峡に差し掛かった[2]とき、前方から山のような巨艦がやってきた。そう、海軍の誇る戦艦「大和」である。
「まるゆ」側は知る由も無いが、「大和」は天一号作戦(つまり沖縄特攻)のために出発したところであった。
その巨艦が、秘匿されていたとはいえ、噂にはなっていた海軍の秘密兵器の超弩級戦艦だと気付いた新任陸軍少尉の岡田艇長は、以前からやってみたかった「総員登舷礼用意」の号令を発し、乗員全員が甲板に上がったまではいいが、海軍式の礼など出来ないので、とりあえず陸軍式の敬礼をし、そして顔を上げて驚愕した。
「大和」の甲板上に、「総勢百人くらい」の水兵がずらりと整列し、登舷礼の喇叭に合わせて「まるゆ」に対して海軍式敬礼を返していたのだ。
自らが死に行く覚悟を決めていた「大和」の乗員達が、目の前のちっぽけな陸軍の潜水艦にどのような思いで答礼していたかは想像するしかない。ともあれ、「大和」からすれば、おそらくは最初で最後の陸軍に対する答舷礼であったのは間違いない。
陸軍と海軍とはいえ、同じ海の男同士。370㌧の潜水艦の礼に対して、7万㌧の大和が礼を返す。これを意気に感じた岡田艇長はすっかり海軍びいきになってしまい、ついには上官に海軍式の敬礼をしてしまう。これが原因で怒りを買い左遷されてしまった。
だが、この後左遷されなかった彼の仲間たちは広島へ配属となり、8月6日の早朝に現地へ到着した。何が起こったのかは語るまでもないだろう。
ちなみにこの登舷礼の際、艇長と同じように感動していた乗員達は、直後「大和」が通り過ぎたときに起こした大波を被って皆ずぶ濡れになってしまった。と、きっちりオチが付くあたりも「まるゆ」らしいといえばらしい。
まるゆの諸元、まるっとお見通しだぁ~
ゆⅠ型(ゆ1級・ゆ1001級・ゆ2001級・ゆ3001級)及びゆⅡ型
後述するが、「まるゆ」の非常に小柄なグラフィックの説明のため潜水艦娘「伊168」を引き合いに。また艦娘「まるゆ」がどの型式かは不明である(図鑑には型式表記なし。また、実戦配備されたのは「ゆⅠ型」のみ)
ゆⅠ型 | ゆⅡ型 | 伊168 | |
全長 | 41.41m | 55m | 104.70m |
全幅 | 3.9m | 7.0m | 8.2m |
排水量 | 水上:274.4㌧ 水中:370㌧ |
水上:430㌧ 水中:540㌧ |
水中:2,440㌧ |
速力 | 水上:7.5ノット 水中:3.5ノット |
水上:14.5ノット 水中:4.5ノット |
水上:23.0ノット 水中:8.2ノット |
武装 | 四式三十七粍舟艇砲(37㍉砲) | 一式四十七粍対戦車砲(47㍉砲) |
また、艦娘「まるゆ」は運貨筒と呼ばれる海軍製の潜航にも対応できる海上輸送用の特殊なコンテナ(左手の丸い物体)を装備しているが、史実の「まるゆ」がこれを装備していたかは不明。「まるゆ」自体は24㌧の荷物を積載可能(ゆⅠ型)
うぅ~、性能は大丈夫ですから!
諸元からお分かり頂けるだろうが、あの紳士絶賛の小柄なボディは艦娘中おそらく最小クラスの伊168と比べて全長は半分以下。水中排水量は2割にも満たないことからか。また『足が遅いのはどうにもならないのかなぁ…』と嘆いているが、これまた水上航行時の速力は伊168の1/3程度…。というか全艦娘中一番遅い…。(そもそも300トン程度となるとゲーム中、終始最小の座をキープしそうではある)
まったく、潜航輸送艇は最高だぜ!
戦闘面では、はっきり言うと使い物にならない。
- 改造前は驚異の装備スロット0。改造してようやくスロット1となる。
- 能力の最大値は回避位しか2ケタになる項目が無い。
- 改造後も潜水艦として重要な雷撃値も最大19と、装備(甲標的)込みで31と駆逐イ級・ロ級・ハ級を反航戦以上で確殺できる数値しかない。
(値19の参考火力:大体装備込みで駆逐艦Lv10前後)
ちなみに初期値では・・・
- 耐久値は驚きの6、装甲は2
「まるゆ」にカスダメはほぼ存在しない。あっという間に中破してしまう。
(中破絵は伊19とはまた違った路線な危険さ。プレイする提督諸兄は周囲に注意して頂きたい)
ただし、あまりの低装甲のせいで常時ダメージストッパーが働くので、一回当たっただけなら原則中破で済む。 - 火力は1、雷装は0
諸元に武装とあるが、あくまで自衛用でもともとは対戦車戦闘用の火砲を改造したものがメインで、副兵装である各種機銃や機関砲も陸軍のものである。それを意識してか右手に拳銃を装備している。
これは一部の長良型などの主砲をモチーフにデザインされた架空の銃器とは異なり、元ネタがありそうなデザイン(十四年式拳銃?FP45リベレーター簡易拳銃?)である。
ゲーム内では潜水艦ということで、一応雷撃は可能。レベル10から先制雷撃もできるようになるが、まあ…威力は…そう…まぁ…そうねぇ…。
そもそも史実の「まるゆ」には魚雷攻撃能力は一切ないのでこれはゲームオリジナル。「特型運貨筒(特運筒)」という特殊潜航艇そっくりの自力航行可能な装備はあるが、これは乗員2名で荷物運搬に用いるもので武装ではない。
(北上さまの言うアレとも何の関係も無いが念のため)
艦娘の方の「まるゆ」が左手で担いでいる物体が前述の「運貨筒」である。担いでいるとあるが、最大サイズの大型運貨筒の重量は544㌧で金剛型の35.6cm連装砲の砲塔重量650㌧に迫る。というか、フル積載状態だと919㌧と長門型の41cm連装砲クラス(1,004㌧)である。また、イラストでは球形に描かれる事が多いが元ネタの運貨筒は円筒形に近いものと思われる。
島風が30㌧クラスの連装砲ちゃんを持っている事が、よく話題に登るが、「まるゆ」のグラフィックはそれ以上のトンデモ状態である。
ぅゎょぅι゛ょっょぃ
レベル20で改にすると装備スロットが1解放される。さぁ、何を装備させようか!
ちなみに、近代化改修の素材に使用した時の運の上昇値も上がる。
大型艦建造でしか建造出来ず、新規潜水艦娘と聞くと『強そう』なイメージが湧くが、「まるゆ」はそういった類いではないので、無理させないように。ただし、燃費は最高でちゃんと開幕雷撃?雷撃?夜戦までこなせるので、愛で乗り切ればうまく活用出来る…かもしれない。もちろん、陸軍としてはその対応を提案する。
現実的な運用法は戦闘面以外は以下の様に優秀である為、裏方を任せた方が良い。
- 貧弱な火力と、圧倒的なオトリ力を活かした1-1キラ付けのおとり随伴艦
何があろうと一発もキラ付け中の艦に当てたくない際に選択肢に上がる。
ただし、昼砲撃戦で敵を仕留め切れない場合、雷撃戦の魚雷までは吸ってくれないので、昼で決着を付ける前提の攻撃力は必要。戦艦や正規空母などの大型艦のキラ付けにどうぞ。
通常のキラ付けの場合、「まるゆに補給しなければならない」為、(拾った艦を使うより)若干効率は下がる。 - 低HPなので入渠は短時間。よって、3-2-1レベリングのおとり随伴艦
上と同じ理由で、雷撃戦までに敵を殲滅出来る場合に適する。
火力がカツカツで敵が残る場合は、通常の伊号潜水艦の方が先制雷撃に期待出来る。 - 低燃費(2目盛り当たり燃料2・弾薬1【改では2】)からの遠征要員
Lvを要求されない遠征なら大抵適正がある。
キラ付けがやや面倒なことと、ドラム缶が装備できなくて困る事がある点だけは注意。 - 近代化改修の素材
各艦の「運」を強化可能。
囮要員にする時は、慎重な運用を要する。なんといっても改造前スロットが0なので、ダメコンすら乗れないのである。ただし、あまりに耐久力が低いため、HP満タンから一発食らっただけなら殆ど大破しない(大ダメージストッパーが働きHP2中破で止まる)為、一発だけの囮とする運用には非常に適する。(もちろん二回三回と狙われたら大抵大破するが)
運に関しては「運貨筒」からの発想からか、これは実装された艦娘の中では「まるゆ」しか持っていない特徴である。
そう、運を運ぶのだ!
…運営公式Twitterにて「かなり育てにくいですが、"改"にして複数投入すると効果もup!」とあるので、その為だけの存在かもしれないが。
その他
「まるゆ」にはトイレが無く、仕方なくドラム缶(※一斗缶では?という指摘も)で対応したが流石に無理がありすぎて艦内は臭気で満ち満ちていた。特に時化に遭遇したりすると阿鼻叫喚の地獄と化していたそうである。その一方、多くの主要国海軍の潜水艦は旧式艦以外はトイレ完備で大日本帝国海軍の潜水艦も水洗式トイレ完備である。
「まるゆ」は各区画を電気溶接工法により個別に製造し、リベットにより複数区画を結合するブロック工法を用いたため生産性が高かった。都合、38隻が完成している(計画では400隻。フレッチャー級も真っ青)
また、これほどのハンデを背負いながらも終戦時には35隻もの「まるゆ」が生き残っている。海軍の艦艇は全艦が戦没した型も珍しくないことを考えれば快挙と言えよう。
実は海軍も同様のコンセプトの輸送潜水艦を後年、設計開発している。さらに海軍は「まるゆ」の改良型である「ゆⅡ型」の技術指導も行った。こちらのプロトタイプ名は「潮(うしお)」 …危うく(?)同名鑑実装である。
ていうか、はじめから仲良くやっていれば・・・
「伊豆丸」のラムアタック(体当たり)。潜水艦にとってはかなり危険で、実際、龍田は第43潜水艦と衝突事故を起こして同艦を沈没させてしまった。
ちなみに、「まるゆ」のエピソードがここまで膨らむのは、「まるゆ」が38隻存在しているため。それぞれのエピソード類を艦娘「まるゆ」がセリフや時報で語っているのも一因。もっと知りたい方は関連する書籍をご一読されるといいだろう。かつての戦争や歴史を垣間見る、いい契機になること相違ない。
四コマへの登場が遅いのはどうにもならないのかなぁ…
ファミ通公式四コマには、第27話にて登場。
丸々1話使っての紹介回となっており、潜水の仕方・木曾や大和との絡みなど、上記にある大まかな戦歴エピソードをほぼすべて網羅していった。
また、あきつ丸が登場する第33話では、大和とのエピソードの続きとなる「海軍式敬礼事件」までフォローしていた。
私もあの…「関連動画」とか…あっ…なんでも…ない…です…
関連静画だって、活躍できるんですよっ!…誰ですか?今もぐらって言った人
関連商品の調整、お願いしますね。
か、関連コミュニティって、怖くないです…か?
ふぅ、疲れた…ゆっくり関連項目に…あれ?や、やだ!どんどん沈んじゃう!
脚注
- *海軍の記録ではこの時木曾は横須賀にて入渠中だった。ただし、同海域には木曾の同型艦である大井がいた。この辺りの経緯は「三式潜航輸送艇」を語るスレ>>50に詳しい。
- *と、このエピソードの出典元である「陸軍潜水艦」にはあるが、その頃広島湾は米軍によって機雷封鎖されており、徳山沖に封じられて呉にすら戻れなかった「大和」が、さらにそれより東にある来島海峡を通っているはずがないので、豊後水道か伊予灘あたりの間違いか、「来島海峡を目指していた」の誤記かと思われる。
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