1984年(昭和59年)
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年 | 1972年 | 1983年 | 1984年 | 1985年 | 1996年 |
干支 | 子 |
亥 |
子 |
丑 |
子 |
1984年の事柄
サラエボオリンピック
2月8日から19日までユーゴスラビア(現 ボスニア・ヘルツェゴビナ)のサラエボで開催された。
日本選手では北沢欣浩が男子スピードスケート500mで唯一銀メダルを獲得している。
開催から8年後の1992年にボスニア紛争が勃発し、メインスタジアムなど多くの施設が破壊され、一部は墓地に転用となり、多くは廃墟と化している。
ロサンゼルスオリンピック
7月28日から8月12日までアメリカ合衆国のロサンゼルスで開催された。
日本選手団は1980年のモスクワオリンピックには不参加だったため8年ぶりのオリンピック出場となった。
それまでのオリンピックとは異なり、テレビ放映料やスポンサー協賛金、グッズ収入など徹底した商業主義的運営とド派手な開会式で大成功し、1988年のソウルオリンピック以降大きな影響を与えた。
また、1980年に開催されたモスクワオリンピックにおいてソ連のアフガニスタン侵攻に抗議する形で西側諸国が不参加だったことへの報復として、ソ連など東側諸国は不参加だった。
グリコ・森永事件
どくいり きけん たべたら しぬで かい人21面相
3月18日午後9時頃、兵庫県西宮市の江崎グリコ社長宅に拳銃と空気銃を構えた3人組の男が侵入。当時家に居た社長夫人と娘を襲い拘束し、入浴中だった社長を全裸のまま誘拐した。事件の3日後に社長は自力で監禁場所から脱出した。
この衝撃的な誘拐事件に始まり、グリコ、丸大食品、森永製菓など食品・菓子メーカーへの脅迫事件、店頭に陳列された森永製菓の商品に猛毒の青酸カリを混入した同社の製品を置いたばら撒き事件など、日本中を震撼させた『グリコ・森永事件』が発生した。
警察の不手際を嘲笑い挑発する脅迫状、青酸入り菓子を置いた『キツネ目の男』など、まさに劇場型犯罪の代表例として現在でも語られる。
翌1985年8月12日に送られてきた犯人側からの声明文で突如終息宣言が送られ活動を停止。
警察の必死の捜査も空しく、2000年2月13日に公訴時効が成立。
2005年3月に民法上の損害賠償請求権も消滅し、完全に真相は闇の中に消えてしまった。
1968年に発生した三億円事件と並ぶ、戦後有数の未解決事件である。
新紙幣発行
11月1日。1000円紙幣。5000円紙幣。1万円紙幣が一斉にモデルチェンジされ、新札(D券)が全国一斉に発行された。
相次ぐ偽札事件や国際化に向けての紙幣サイズ縮小により、1000円紙幣は21年ぶり。5000円紙幣は27年ぶり。1万円紙幣は26年ぶりにモデルチェンジとなる。3種類の紙幣が同日一斉に変更されるのは史上初の事であった。
1000円は伊藤博文から夏目漱石へ。5000円は聖徳太子から新渡戸稲造へ。1万円は聖徳太子から福沢諭吉へ変更。政治家から文化人へ肖像が切り替わった。サイズも旧札に比べて一回り小さくなり、盲人用の特殊マークも印刷。これまでの細かい模様を多用したデザインから最新鋭の印刷技術を用い、シンプルながらも複製が難しく、尚且つ肖像を版画にする事で重厚感を増した。色もこれまでの焦茶色一色から変わり、1000円は水色。5000円は薄茶色。1万円は焦茶色となる。
11月1日当日は銀行に新札を求める人の長蛇の列が出来、お釣りとして新札を受け取った人が戸惑ったり、新札未対応の自販機や両替機で紙幣が使えなかったり、ミスプリントの紙幣が出回るといった騒動が全国で起こった。翌1985年にかけて新札は一気に浸透し、1986年に旧札の発行は全て停止され、2004年のE券発行までこの紙幣が使われる事になる。
日本人の平均寿命が世界一に
6月30日、日本人の平均寿命が男性74.2歳、女性79.78歳になったと厚生省が発表、男女とも世界一となった。
1984年の出来事
架空の出来事
- 1984年
- ジョージ・オーウェルのSF小説。原題は『Nineteen Eighty-Four』。発表は1949年。
- 1950年代に勃発した核戦争を経て、徹底された管理社会となっていた1984年を舞台に、管理化されて人間性を失うことへの痛烈な批判を訴えた作品。「1984年(小説) 」を参照。
- メタルギアソリッドⅤ ザ・ファントム・ペイン
- 2015年に小島プロダクションによって開発、コナミデジタルエンタテインメントによって販売されたステルスアクションゲーム。
- 序章であるメタルギアソリッドⅤ グラウンド・ゼロズにおける1975年の事件から9年後、昏睡状態から目覚めた主人公たちの復讐劇が1984年のアフガニスタン、アンゴラ/ザイール国境などを舞台に描かれる。
ゲーム内でアイテムとして入手できるカセットテープには、a-ha「Take On Me」(1985年)、ヨーロッパ「Final Countdown」(1986年)など、1980年代の名曲が含まれている。
また、登場人物が上記のオーウェルによる1984年について言及する場面もあり、味方であるダイアモンド・ドッグズや敵対組織サイファーが辿ることになる管理社会的なテーマを暗示している。
1984年生まれの著名人
1984年に亡くなった人
2月6日 | 三原脩(プロ野球選手・監督) |
2月13日頃 | 植村直己(冒険家) |
4月6日 | 長谷川一夫(俳優) |
4月24日 | 霧島昇(歌手) |
4月26日 | カウント・ベイシー(ピアニスト) |
7月25日 | 平田昭彦(俳優) |
8月25日 | トルーマン・カポーティ(小説家) |
9月13日 | ちばあきお(漫画家) |
12月24日 | 美濃部亮吉(経済学者、元東京都知事) |
関連動画
関連項目
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