時の継承者 ファンタシースターⅢ(Phantasy Star III: Generations of Doom)とは、1990年にセガから発売されたRPGである。
ファンタシースターシリーズの第3作目に当たるが、後述の理由でシリーズ中でも外伝的な位置づけにある。
ちなみに正式タイトルが「時の継承者」で、「ファンタシースターⅢ」は副題。
概要
1990年4月21日、メガドライブで発売。
その後1998年にセガサターンから「ファンタシースターコレクション」、2008年にPlayStation2から「ファンタシースター コンプリートコレクション」に1・2・4と共に収録、リリースされている。
その他、Wiiのバーチャルコンソールで2008年から配信。
最大の特徴は、親子三代に渡るマルチシナリオである。
第一世代、および第二世代において2人の花嫁候補から1人を選び、相手に応じて次の主人公が決まる。最後の第三世代は4人の主人公に分岐し、容姿・能力が異なるほか、エンディングも4種類存在する。
このシステムは「ドラゴンクエストⅤ」に先駆けること2年前だったが、セーブデータのスロットが2つしかなく、その為全てのエンディングを見る為には複数回プレイする必要があった。コレクションの場合はスロットが4つに増えているため、この問題は解消されている。
1・2はSF要素の強い世界観だったが、本作においては「1000年前の戦争で文明が破壊され、文化や技術は中世レベルに戻っている」という設定があり、大きく色合いが異なっている。ストーリーも全体的に暗め。
また、キャラクターのイラストもアニメタッチだったものがリアル路線に変わっている。
加えてフィールドでの移動速度が遅い為、ストレスを覚える者もいる。こうした声を受けてか、コレクションでは移動速度を変更できるオプションがついた。
このような要素に加え、物語の舞台がアルゴル太陽系ではない事もあり、正式に3を名乗りながらも本作は外伝的な位置づけにある。
その為、シリーズにおいては本作を黒歴史扱いする者もいる。しかしその一方、独特の味わいもあって一部に熱狂的なファンも存在する。かくいう筆者もその一人。
システム
パーティーは最大5人。そのうち2人は固定で、世代を超えても能力・装備が継承されている。
フィールドは円形に閉鎖された世界で、最大で7つの世界が存在している。
それぞれの世界を繋ぐ「洞窟」を通る事で往来が可能だが、特定のアイテムがないと進入出来ない。
何故このような世界なのか? その謎は第二世代で明かされる。
アイテム系は回復「モノメイト」「ディメイト」「トリメイト」解毒「アンティポイズン」ダンジョン脱出の「イグザオカリナ」と極めてシンプル。
他にPT全員を回復させる「スターアトマイザー」、戦闘不能からの復帰が可能な「ムーンアトマイザー」があるが、基本的に購入は不可能。
また、一部の装備品には使用すると効果が発揮されるものがある。特に「せいひつのたて」は非戦闘状態であってもノーコストで回復できるため、入手すれば最終決戦まで十分に役立つ。
魔法は「テクニック」と総称されている。
テクニックを使えるキャラクターは最初から全てを習得しており、力の配分を変更する事で威力や成功率をアップできる。配分できるポイントはレベルアップで増えていく為、レベルが上がるに従い威力などが増す事になる。
テクニックは回復・攻撃の他、バランス・時間の補助系、全4系統。攻撃以外のテクニックは従来の作品とは名称が異なり、またリューカー(町への移動)が存在しない為、移動には地味にストレスがたまる仕様となっている。
戦闘は半オートバトルで、アイコンは「オートバトル」「個別指示」「1ターンオートバトル」「逃走」の4種類と、こちらもシンプル。
1・2と違いPTメンバーのグラフィックはなく、敵キャラクターはシンプルなアニメーションつき。
この為手抜きと呼ばれがちだが、それを差し置いても本作の敵は良く言って個性的、悪く言って珍妙キテレツなものが多い。初見のインパクトはなかなかである。
具体的には筋肉モリモリで頭に分銅を乗せた精霊、大股開きで拳を構えながら攻撃してくる大男、ひょろ長い手足の生えた信号機など。美尻が特徴的な女戦士、ハイキックをキメてくる女性型アンドロイドなど、それなりにおいろけ担当なのはいる。
また、後のシリーズのマスコット「ラッピー」は本作が初出。色違いの他、メカラッピーなども登場する。かわいい。
あらすじ
1000年前、科学技術文明が栄えていた頃、突如として現れた「魔女」ライア。
不思議な力を持つ彼女はモンスターによって編成された軍団を率い、世界を征服しようとする。
従来の科学技術では対抗できず、なすすべもなく世界はライアの支配下に置かれようとしていた。
しかし「英雄」オラキオが剣を取って立ち上がり、技術の粋を集めたロボット軍団を率い、ライアに戦いを挑む。激戦の中、オラキオとライアは相討ちとなり、共に姿を消したのだった。
この「ライア・オラキオ戦争」でそれまでの文明はことごとく破壊され、人々の暮らしは中世のレベルにまで後退する。オラキオとライアは伝説となり、それぞれの勢力に従った人々の子孫はそれぞれ「オラキオの民」「ライアの民」と名乗るようになった。
それから1000年後。
かつてオラキオが育った「リーク王国」の海岸に、一人の少女が漂着する。
「マーリナ」という名前以外は何も思い出せない彼女を拾ったリーク王国王子・ケインは、彼女との結婚を決意した。
しかし婚礼の場に突如現れた魔物により、マーリナは連れ去られてしまう。かくしてケインはマーリナを救うべく、旅に出るのであった。
それが親子三代に渡る、数奇な物語となる事も知らず。
登場人物
第一世代
- ケイン・サ・リーク
- 全ての元凶第一世代の主人公。青い髪。
「英雄」オラキオの直系。リーク王国王子で、保護したマーリナと接する内に恋が芽生える。早くから決められていた隣国の王女との婚約を解消し、結婚に辿り着いた。
しかし婚姻の場で「ライアの民」を名乗る魔物にマーリナを攫われた事で激昂、騎士団を率いてライアの民に戦争を仕掛けようとする。
しかしその軽挙を父王に叱責され、頭を冷やす為に地下牢へと繋がれてしまうが、直後にリナの手助けにより脱出に成功。マーリナを取り戻す為の旅に出て、様々な出会いを経験していく。
海の向こうのライアの民の国へ渡る為、空に浮かぶ「青の月」「紫の月」を目覚めさせるが……
本来は落ち着いた性格なのだが、マーリナとの出会いは全て黒幕の陰謀に因るもので、彼女に激しい恋をした事も、彼女が誘拐された時の暴走も、その影響だという裏設定が存在する。 - マーリナ・ル・シール
- 名前以外の記憶を失った状態で、リーク王国の海岸に漂着した少女。水色の髪。
穏やかな気性と美貌でケインの心をとりこにし、結婚を申し込まれて受け入れた。枯れた花を蘇らせる不思議な力を持つなど、謎が多い。また出自が定かでないこともあり「どこの馬の骨とも知れぬ」と一部の国民から反発を受けている様子。
花嫁候補の一人。
正体はライアの民で、海の向こうにあるシール王国の王女。黒幕によって記憶を奪われ、ある目的の為にケインの元に送り込まれた。 - リナ・ノ・サテラ
- オラキオの民の少女。栗色の髪。
地下牢に繋がれたケインの脱出を手助けし、マーリナを助けるように進言する。
その後ケインを追いかけて旅をしていたが、モンスターに襲われて動けずにいた所をライルに保護されていた。ケインの手助けをする為にパーティーに加入し、共に戦う。
オラキオの民である為テクニックは使えず、ナイフによる肉弾戦も非力な部類に入る。
花嫁候補の一人。
リーク王国の隣国・サテラ王国の王女で、早いうちからケインの許婚として育てられていた。
ケインがマーリナを選んだ事で破談となるが、それでもケインの役に立とうとするけなげさを持つ。 - ライル・ラ・ミラー
- ライアの民の世界に向かう為のアイテムを探すケインの前に現れた謎の男。緑色の髪。
ある理由で雪に覆われた故郷を救う為に旅していたが、問題を解決したケイン達に感謝して旅の同行を申し出る。不敵な笑みをたたえた飄々とした男だが、杖とテクニックを駆使する優秀な戦士でもある。
正体はライアの民で、シューソラン王国の王子。マーリナとはいとこに当たる。
竜に変身する能力を持ち、マーリナの父から依頼されて彼女を誘拐した張本人。しかし恩義に篤く、故郷を救い真摯にマーリナを想うケインの力になる事を惜しまない。
第二世代では戦争により片目を失いながら戦い続け、「竜の騎士」としての伝説を残した。 - ミュー・TYPE-S2
- オラキオの民により作られた女性型のアンドロイド。推定580歳。
三世代に渡り主人公達と行動するキャラクターのひとり。
まばたきをしない事、生殖能力がない事以外は人間と変わらない。感情を有しているが、これが生来のものかプログラムによるものかは不明。
ライアの民と誤解されて追われていた所をケインに見出され、共に旅をする事となる。
回復・バランスのテクニックの他、クローを使った肉弾戦を行う。 - シーレン・TYPE-386
- オラキオの民により作られた中性型のアンドロイド。推定800歳。
(男性型ではなく女性体型。しかし女性型ではない)
三世代に渡り主人公達と行動するキャラクターのひとり。
ミューと異なり感情を有しておらず、オラキオの民に従うというプログラムで行動する。
戦闘では古代文明の遺産である銃を使い、火力は高い部類に入る。
また特殊パーツを入手することで、水中・水上・空を移動できるフォームに変形できるようになる。
非公式設定で背中に「押すな」と書かれたボタンがあるらしい。押すなよ!絶対に押すなよ!
第二世代
アイン編
- アイン・ル・シール
- ケインとマーリナの子。シール王国の王子。水色の髪。
国に攻めてきたロボット軍団により隣国・シューソランが壊滅。自らも故郷や同胞を失いながら、父に新たなる楽土、「永遠の楽園」サテライトを探すよう命じられる。
母譲りのテクニックを使える剣士。最終的にサテライトへと至り、世界の真実を知る事となる。 - ラン・ラ・ミラー
- ライルの娘。シューソラン王国の王女。緑色の髪。
アインとはまたいとこに当たり、幼い頃からの付き合いがあった。
ロボット軍団により国が滅び、父ともはぐれた所を誘拐。ある理由から囚われの身となっていた。ライルに頼まれたアインによって救出され、以後行動を共にする。スライサーと呼ばれる投擲武器と、父譲りのテクニックで戦う。
花嫁候補の一人。花嫁に選んでも選ばなくても悲劇的な最期を遂げる薄幸の美少女。 - リン・ノ・サテラ
- リナの娘。サテラ王国の王女。栗色の髪。
ケインが結婚相手にリナを選ばなかった事により、リーク王国の後継者が絶えた為に跡継ぎとなる。
国を捨てオラキオの民を裏切ったケインを憎んでおり、その息子・アインにも戦いを挑む。
敗北を認めて仲間となるが、それも「貴様の未来を見届けてやる!」と何処までも辛辣。
オラキオの民であり、ナイフを使った肉弾戦のみ。しかし能力はかなり高く、無類の強さを発揮する。
花嫁候補の一人。結婚相手に選んだ時のツンデレっぷりは必見。 - サイレンTYPE0899
- 1000年前の「ライア・オラキオ戦争」においてオラキオに従い戦ったロボット。シーレンは彼をモデルに製作されている。
ライアによってサテライト「青の月」に飛ばされ、1000年もの間復讐を願って生き永らえてきた。
ケインの代でサテライトの封印が解除された事で、ロボット軍団を率いてライアの末裔達に戦争を仕掛けてきた張本人。「オラキオの民は相手を殺さない」という掟さえ破った彼の戦いは第三世代まで続くが……
それすらも黒幕の思惑通りであり、自分が取り返しのつかない事をしたと気づいたサイレンは、かつての主・オラキオに詫びながらも活動限界を超えて自壊してしまう。
レイン編
- レイン・サ・リーク
- ケインとリナの息子。リーク王国王子。栗色の髪。
母の故郷・サテラ王国がルーンと名乗るライアの民と、配下のモンスター軍団により壊滅。戦争を止める為に父に命じられ、旅に出る。
オラキオの民である為テクニックは使えないが、剣の腕は父譲り。ルーンの本拠地であるサテライト「紫の月」に至り、世界の真実を知る事となる。
虜囚の身になっていたルイセを解放するなど、正義感の強い性格である事が伺える。 - ルイセ・ケイ・エシル
- ルーンの妹。エシル家公女。エメラルドグリーンの髪。
オラキオによってサテライト「紫の月」に飛ばされた兄と共に、冷凍睡眠によって1000年の時を超えて生き永らえた。
ケインの代でサテライトの封印が解除された事で覚醒、外に出た所をオラキオの民に捕らえられて人質として捕らえられていた。レインの手によって解放された後は兄の元に戻るが、戦争に突き進む兄の有り様を憂いており、何とかして止めたいと願っている。
花嫁候補の一人。 - ダン・カ・シウム
- ライアの民でありながらルーンに反旗を翻したレジスタンスのリーダー。黒い髪。
ルイセを解放したレインをルーンの仲間だと認識して敵対しかけるが、誤解が解けた後はルーンの野望を止める為に力を貸す。
傷のある顔をサングラスで隠すシブいおっさん。使用するテクニックは時間のみだが、杖を用いての戦闘はそれなりの威力。他に係累を持たない事もあって地味に影が薄いが、ルーンと対峙するだけの実力はある模様。残念ながら、第三世代での消息は不明。 - ライア
- 伝説の「魔女」、あるいは愛の「女神」ライア……本人ではなく、名を継承した妹。
通称二代目ライア。金色の髪。
1000年の月日を深い眠りの内に過ごし、7年に一度目覚めては僅かな時間を過ごす事で成長していった。砂漠の地下に隠された神殿で守護者達に守られていた「ライアの宝」そのもので、ルーンが密かに探していた存在。
レインの前に姿を現したのは、1000年前の戦争の真実をルーンに伝え、無益な戦争をやめさせる為。
姉譲りの高いテクニックを持っており、優秀な回復・補助役として活躍する。
花嫁候補の一人。選ばれなかった場合は再び眠りにつき、第三世代に再び覚醒する。
またアイン編では終始眠ったままであり、第三世代において初めて覚醒する事となる。 - ルーン・ケイ・エシル
- 1000年前の「ライア・オラキオ戦争」においてライアに従い戦った男。エシル家公子。
オラキオによってサテライト「紫の月」に飛ばされ、復讐を誓いながら妹と共に冷凍睡眠に入った。
ケインの代でサテライトの封印が解除された事で覚醒、本格的にオラキオの民に戦争を仕掛ける。
ライアの仇を取る事、妹を囚われた事で怒りに支配されている。
最終的に二代目ライアによって告げられた真実、初代ライアが残したメッセージを受けて改心。レインと無二の友となり、オラキオの民とライアの民の間に歴史的な和解が成立する。
第三世代
主人公
- シーン・ル・シール
- アインとランの息子。サテライト「青の月」王子。緑の髪。
4人の中では最もライアの民の血が濃い。
サテライトに建国された新たな国で両親と暮らしていたが、突如としてサテライトが攻撃を受ける。
崩壊するサテライトから逃げるよう言われ、ミューとシーレンと共にシャトルで脱出するが、故郷と両親を失う悲劇に見舞われる。サテライトを崩壊させ、世界を再び戦争に導いた何者かを探す旅を始める。
4系統のテクニックを使う魔法戦士で、肉弾戦の能力は控えめ。 - ノイン・ノ・サテラ
- アインとリンの息子。リーク王国王子。栗色の髪。
4人の中では最もオラキオの民の血が濃い。姓がサテラなのはリンが押し切った可能性あり。
サテライト「青の月」を再びサイレンが襲撃し、ランを含めたライアの民を虐殺。更に世界を破滅に導こうとするサイレンを探して止め、世界を救う為の旅を始める。
血統の通り、テクニックよりも剣による肉弾戦が強い。また彼の物語では回復の担い手がミューと二代目ライアに限られる為、地味に難易度が高い。 - フイン・サ・リーク
- レインとライアの息子。リーク王国王子。金色の髪。
4人の中では唯一、オラキオとライアの直系の血を継承している。双子の妹・ライア(通称三代目ライア)と共に生を受けた。
突如として城を襲った大地震に始まり、天変地異が勃発。更に地上にはモンスターとロボットの混合軍が出現し、見境なく人々を襲撃し始めた。異変の原因を究明して解決する為の旅を始める。
能力はバランス型のテクニック寄り。 - ルイン・サ・リーク
- レインとルイセの息子。サテライト「紫の月」王子。エメラルドグリーンの髪。
戦争の果てに和解した両親やルーンと共に暮らしており、ルーンの娘・ルナとは兄妹同様に育った。
突如として現れた「別の世界」からの攻撃を受け、戦争を仕掛けた黒幕を見つける旅に出る。
能力はバランス型の肉弾戦寄り。
PTメンバー
- ライア・サ・リーク
- フイン編のみの登場。リーク王国王女、フインの双子の妹、通称三代目ライア。金色の髪。
一種の予知能力を持っており、異変が起きるしばらく前から「暗い穴に落ちる夢」を見続けており、謎を解くために兄と共に究明の旅に出る。
能力や容姿は母譲りだが、オラキオの民の血が混ざっている事もあってか、テクニックに関しては母よりも控えめ。母同様、弓を持って戦う。 - ルナ・ケイ・エシル
- ルーンの娘。サテライト「紫の月」公女。エメラルドグリーンの髪。
シーン&ノイン編ではルーンが戦争を続けていた為、戦士として育てられており、凛々しい性格と顔つき(ファイタールナ)。過ちを犯した父の罪は自分の血で贖うとして、主人公に同行する。
フイン&ルイン編ではルーンが和解した為、姫として育てられており、しとやかなお嬢様(プリンセスルナ)。またルイン編ではルインといとこ同士で、兄妹同様に育っており、彼の力になる為に最初から同行する。
どちらもスライサーとテクニックを用いて戦う。ちなみに成長の伸びしろはプリンセスルナの方が高く、しっかりレベリングすればファイタールナよりも強くなる。
その他
- オラキオ・サ・リーク
- 1000年前の「ライア・オラキオ戦争」において、ロボット軍団を率いてライアと戦った。「英雄」とも「悪魔」とも呼ばれる。
2000年前、アルゴル太陽系第一惑星・パルマの地下組織の頭目、オハリオ・サ・リークの直系の子孫に当たる。 - ライア・ル・シール
- 1000年前の「ライア・オラキオ戦争」において、モンスター軍団を率いてオラキオと戦った。「愛の女神」とも「暗黒の魔女」とも呼ばれる。
2000年前、アルゴル太陽系第一惑星・パルマの地下組織の頭目、アイナ・ル・シールの直系の子孫に当たる。 - ミューン
- 1000年前の「ライア・オラキオ戦争」において、サイレンと共にオラキオに仕えて共に戦った女性型アンドロイド。ミューによく似たタイプだが、長い歳月の中で外装が劣化、ボロボロになっている。
主であるオラキオを求めて砂漠を放浪しており、その姿は第一世代から確認出来るが、既に精神が崩壊しており、会話も成立しない。
第三世代において、オラキオの剣を携えた主人公を前に歓喜した直後、自壊してしまう。 - ルラキル・サ・リーク
- オラキオの双子の兄。第三世代において覚醒、「聖なる都」ラシュートにおいて主人公達を迎える。
1000年前の「ライア・オラキオ戦争」において妻子を失っており、二度と戦争のない世界を作る事を夢見ている。
オラキオの双子の兄ということもあり、新たなる神として人々の尊崇を集め始めている。
実は妻子を失った悲しみのあまり世界の滅亡を望むようになり、暗黒の意思たる「ダークファルス」の下僕となっている。1000年前に封印されたダークファルスの復活の為の布石として、他の下僕らと共にマーリナの記憶を奪いケインに目合わせた張本人。髪型が結構特徴的。 - ダークファルス
- ファンタシーシリーズにおける恒例の巨悪。本作のラスボス。
アルゴル太陽系を滅亡に導こうとして1・2では倒されたが、実はもう一体存在しており、2000年前、「2」の主人公たちが活躍していた裏側でオハリオとアイナによる討伐が失敗。第一惑星パルマが崩壊するという悲劇の中、生き残った人々は巨大宇宙船で脱出し、ダークファルスから逃れようとした。しかし宇宙船にもダークファルスは密かに忍び込んでおり、1000年周期で覚醒しては世界を滅亡へと導こうとする。
1000年前にはライアを操って宇宙船を崩壊させようとしたが、オラキオの手によってライアが正気に戻る。そして二人の命と引き換えに、オラキオの剣によって海底神殿に封印されていた。
しかし再び訪れた千年紀に覚醒。ルラキル達を操って下僕とし、「オラキオの剣を抜く」事で封印を破る為の陰謀を張り巡らせる。
最終的に主人公がオラキオの剣を引き抜くよう誘導して復活を果たし、「邪悪の都」ラシュートの深部で待ち構えるが......その出現方法が「宝箱を開ける」だった為、割かしネタにされている。「2」でもパンドラの箱に封印されていたのでその流れだろうが、どう見てもフツーの宝箱の為突っ込みどころ満載である。
用語
- ライアの民
- 1000年前の「ライア・オラキオ戦争」において「愛の女神」ライアに従った人々の末裔の総称。
テクニックを使用し、モンスターを創造して使役する。
オラキオの民とは相いれず、海を隔てた向こう側に国を作って交流を断っている。 - オラキオの民
- 1000年前の「ライア・オラキオ戦争」において「英雄」オラキオに従った人々の末裔の総称。
テクニックは使えないが、ロボットを使役する事が可能。ライアを「暗黒の魔女」と恐れている。
また「オラキオの民は相手を殺さない」という掟に従っている。 - ロボット
- 「英雄」オラキオと彼に従った人々により創造された存在。
感情を持ち人間と大差ないアンドロイドから無機質なロボットまでさまざま。過酷な砂漠の世界に村を作って暮らしており、人々の前にはあまり姿を見せない。
壊れてしまえば元に戻れない為、掟に従い相手を殺す事はしない。 - サテライト
- 永遠の楽園とも呼ばれる伝説の場所。
その正体は空に浮かぶ人工衛星「青の月」「紫の月」で、砂漠の世界にある気象コントロールセンターのサテライトシステムによって、1000年もの間離れた状態で封印されていた。
しかしマーリナを求めてシール王国へ向かうケインにより、サテライトシステムが解放。封印が解除された事で、それぞれの月に封じられていたサイレンとルーンが覚醒、互いに戦争を始めた事でダークファルス復活が近づいてしまう。 - ?????
- この世界の真実の姿。7つからなるドーム型の大地が通路で連結された巨大宇宙船「アリサ3世」。
2000年前、アルゴル太陽系第一惑星パルマの崩壊前に脱出を果たした宇宙船の一隻。
しかし1000年に及ぶ長い旅の中、他の宇宙船が崩壊、あるいは行方不明になる中、同型の宇宙船「ネオパルマ」と共に存続していた。
名前の「アリサ」は1作目の主人公、アリサ・ランディールから。また同型の宇宙船は「千年紀の終りに」に登場する他、PSOシリーズの始まりにも大きく関与している。
小ネタ
ケイン編において、城に行く前に手持ちの装備品を売却して「イグザオカリナ」を購入。
その後地下牢に入れられてから「イグザオカリナ」で脱出すると父王が待ち構えており、「こりゃ一本取られたわい!」と発言する。こうなると事実上のハマリ状態である為、リセットするしかない。
これとは別の脱出方法もあり、この場合は普通に進行でき、リーク城地下のアイテムも回収できる。
パッケージを描いたのは「さる雅」氏。セガを退職後に「せがわまさき」と改名、「バジリスク~甲賀忍法帖~」などの作品を世に生み出していく事となる。
キャラクターデザイン、および解説書のイラストは「尾崎豊中」氏が担当。後に二人の手により、「否」公式の設定資料集が同人誌として発表されている。読みたい。
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関連項目
- 1
- 0pt