『スーパーロボット大戦OG ジ・インスペクター』とは、旭プロダクション制作のロボットアニメである。
2010年10月から2011年4月までUHF系列で放映。全26話。
第2次スーパーロボット大戦OG限定版(BD-BOX付属) 絶賛発売中!
概要
前作「スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ」(以下DW)の続編であり、「スーパーロボット大戦 ORIGINAL GENERATION2」を原作とした作品である。
スタッフは総監督に「オーバリズム」で有名な大張正己氏を起用(代表作『ダンクーガ・ノヴァ』『超重神グラヴィオン』等)
メカ作監には大張監督の盟友、山根理宏氏(代表作『勇者シリーズ』『ゴーダンナー』『ガン×ソード』等)
キャラ作監には大張作品でお馴染みの椛島洋介氏(代表作『宇宙をかける少女』『アクセル・ワールド』等)
シリーズ構成・脚本は『勇者王ガオガイガー』『ゼノブレイド』などの脚本を担当した竹田裕一郎氏と
OGの漫画版でもある『Record of ATX』を描いた八房龍之助氏が共同で執筆している。
メカデザインとキャラクターデザインはゲーム版のデザインを元にリニューアルされ
メカデザインは宮武一貴氏、カトキハジメ氏、明貴美加氏、ことぶきつかさ氏ら
キャラクターデザインに江端里沙氏、浜崎賢一氏らそうそうたる顔ぶれを迎え、「超」豪華スタッフで送る。
評価
前作、前々作のアニメ版OGがお世辞にも良い出来とは言えず
監督に決まった大張正己氏のここ数年の監督作品があまり良い評価を受けてない事や
制作会社の旭プロがメカ物、2クール物が初めてと言う不安要素もあり
さらには公開されたキャラクター設定画も原作に慣れているファンからは不満の声が上がるなど
多くの要因が重なり、当初は期待されていなかった。
だがいざ放送が始まると、質の高いメカ作画や、一部賛否両論はあれど作風にマッチしたキャラクターデザイン、
一般視聴者を切り捨てゲーム版のファンを対象にしたストーリー構成・サプライズで原作ファンの心を掴み
原作がゲームのアニメ化にしては珍しく多くのファンから支持された作品である。
中でも1話、8話、15話、21話、26話はファンから高い評価を受けている回である。
多くの有名アニメーターが参加し、戦闘シーンのクオリティはファンの想像を超えるモノもあった。
他の回も一定のクオリティは保っており、安心して見られる内容になっているのが支持される理由でもあろう。
ただし、長編のOG2を26話で構成すると言う事で尺不足は否めなく
序盤から物語の展開が早い事や、登場キャラクターが多いこともあり
一部のキャラは自然と出番が減ってしまう事がファンの不満点でもある。
しかし、決して竹田裕一郎氏の構成力が劣っている訳ではない。むしろ26話で纏め上げた上に、
序盤から伏線をちりばめてちゃんと回収するという構成力は相当に素晴らしいモノだったと付け加えておく。
結論として、今回のアニメは
「OGファンによるOGファンのための作品」
だったと言えるだろう。
・・・OGファンのための作品?
いや、「ヒーロー戦記ファンもヨロシク!」
あらすじ
L5戦役終結から半年後。
世界は各種勢力やDC残党が暗躍する状態にあり、L5戦役によって被った痛手から立ち直るには、まだ時間を要していた。そんな中、ブライアン・ミッドクリッド大統領の発表によって、地球外生命体の存在とその脅威についての情報が世界へ公表される。大統領らは対抗策を打ち出さんとするが、真の敵の存在にはまだ気付いていなかった……。
登場人物
詳しくは『スーパーロボット大戦OGシリーズの登場人物一覧』を参照
登場機動兵器
詳しくは『スーパーロボット大戦OGシリーズの登場機動兵器一覧』を参照。
登場組織
- 地球連邦軍
地球連邦政府が保有する正規軍。主人公達が属している組織である。
地球全域を複数の支部に分割して区域分けしている。
組織としては統一されているが、各支部それぞれ地域の特色が出ているため
その影響か服装に関しては多種多様で、統一された服装だけでも複数のパターンがある。 - ノイエDC
L5戦役後にDC残党のバン・バ・チュン大佐を中心に結成された組織。
DCの理念は来たるべき宇宙規模の困難に立ち向かい人類を存続させる事。
しかしノイエDC内にはその理念に反し、己の欲望を優先させる者も多く統率はあまり取れていない。 - シャドウミラー
平行世界の地球連邦軍特殊任務実行部隊。
シャドウミラー側の世界で連邦軍特殊鎮圧部隊『ベーオウルブズ』に敗退した末
システムXN『アギュイエウス』と制圧したテスラ・ライヒ研究所の『リュケイオス』を用いて『こちら側の世界』に逃亡した。
彼らの目的は『永遠の闘争』、絶えず争いが行われる世界を作ること。 - インスペクター
共和連合ゾヴォーグに所属する異星人勢力。
地球人の兵器や技術に強い関心を寄せており、現物やデータを欲しがっている。
その強力な兵器を未成熟な地球人が使えば、いずれは『銀河の秩序を乱す存在』になると考え
地球圏への侵攻を開始した。 - アインスト
地球圏に突如現れた正体不明の生命体。
各話タイトル
その他のアニメオリジナル
- リー・リンジュン(シロガネ)が裏切らない。(原作では途中でシャドウミラー側につき同期のテツヤが艦長代理を務めるクロガネと対峙する)
- アクセルが「こちら側」に転移してきたタイミングが原作と異なる。(原作ではL5戦役のホワイトスター攻略戦(OG1)の最中に転移しエアロゲイターとも交戦していた)
- スレイがノイエDCに加わっていない。(アニメではクロガネに在籍しており、悲願のテスラ研奪還戦にも参加している)
- イーグレット・フェフとウルズがアースクレイドルを脱出したまま行方不明に。(原作ではアースクレイドルにて二人共々ゼンガーとウォーダンに倒されている)
スタッフ
| 原作 | SRプロデュースチーム |
|
|---|---|---|
| 監修 | 寺田貴信・森住惣一郎 | |
| 監督 | 大張正己 | 『超重神グラヴィオン』、『ダンクーガ・ノヴァ』、『銀装騎攻オーディアン』 |
| シリーズ構成・脚本 | 竹田裕一郎 | 『勇者王ガオガイガー』、『ゼノブレイド』、『ガサラキ』、『ベターマン』 |
| 八房龍乃介 | 『スーパーロボット大戦OG -ディバイン・ウォーズ- Record of ATX』 | |
| キャラクター原案 | 河野さち子・斉藤和衛 | |
| 総キャラ作画監督 | 椛島洋介 | 『宇宙をかける少女』、『アクセル・ワールド』 |
| 総メカ作画監督 | 山根理宏 | 『ガン×ソード』、『ゴーダンナー』、『勇者シリーズ』、『ベターマン』 |
| プロダクションデザイン | 中北晃二 | 『ダンクーガ・ノヴァ』、『ワンダバスタイル』 |
| 音響監督 | 亀山俊樹 | 『魔法少女リリカルなのは』、『さよなら絶望先生』、『ぱにぽにだっしゅ!』 |
| アニメーション制作 | 旭プロダクション | |
| 製作 | SRWOG PROJECT | |
| プロデュース | 創通 | |
主題歌
- 前期オープニングテーマ「MAXON」(#1-23)
- 作詞・作曲:影山ヒロノブ / 編曲:IKUO・寺田志保・栗山善親 / 歌:JAM Project
- 後期オープニングテーマ「流星Lovers」(#24-25 #26は挿入歌)
- 作詞・作曲:影山ヒロノブ / 編曲:寺田志保・栗山善親 / 歌:JAM Project
- 前期エンディングテーマ「僕らの自由」(#1-16)
- 作詞・作曲・編曲:山田高弘 / 歌:美郷あき
- 後期エンディングテーマ「最後の旅」(#17-26)
- 作詞:畑亜貴 / 作曲・編曲:黒須克彦 / 歌:美郷あき
- 挿入歌「Fairly Dang-Sing」(#10)
- 作詞:寺田貴信 / 歌:平井理子・貝原怜奈
放送局
| 放送局 | 放送地域 | 放送期間 | 放送時間 |
|---|---|---|---|
| KBS京都 | 京都 | 2010年10月1日~ | (金)25:00~ |
| 千葉テレビ | 千葉 | 2010年10月1日~ | (金)25:30~ |
| テレビ愛知 | 愛知 | 2010年10月1日~ | (金)25:58~ |
| テレ玉 | 埼玉 | 2010年10月1日~ | (金)26:00~ |
| サンテレビ | 兵庫 | 2010年10月1日~ | (金)26:20~ |
| TOKYO MX | 東京 | 2010年10月3日~ | (日)22:00~ |
| tvk | 神奈川 | 2010年10月3日~ | (日)25:00~ |
| アニメワン | 全国 | 2010年10月4日~ | (月)12:00 (1週間無料) |
| AT-X | 2010年10月27日~ | (土)8:30~ |
Webラジオ
BEAT☆Net Radio及びランティスウェブラジオ内にて2007年1月9日から毎週火曜日に配信中。
アニメのスタッフもゲストとして来てるので要チェック!
詳しくは『うますぎWAVE』の記事を参照。
コミック
- スーパーロボット大戦OG -ディバイン・ウォーズ- Recrod of ATX(全5巻)
- 電撃ホビーマガジン2011年1月号まで連載していた。作者は八房龍之助。
- ゲーム版の主人公の1人であるキョウスケの視点で『ディバイン・ウォーズ』を描いた作品。
- OGINより少し前の話で、『DC戦争』や『L5戦役』を描いており、これを読めばアニメをより楽しめる。
- 初心者の方は是非読むことをお勧めする。
- スーパーロボット大戦OG -ジ・インスペクター- Recrod of ATX(即刊2巻)
- 電撃ホビーマガジン2011年2月号(2010年12月発売)より連載中。作者は同じく八房龍之助。
- 本作の漫画化、及び前作『スーパーロボット大戦OG -ディバインウォーズ- Record of ATX』の続編。
- 前作の連載が好評だったことをうけ、引き続き連載が開始された。
- スーパーロボット大戦OGサーガ 龍虎王伝奇(全2巻)
- ゲーム及びアニメに登場する『超機人』の過去を描いた作品。作者は富士原昌幸。
- ただし、連載していたスーパーロボットマガジンが休刊したため物語は未完結である。
- 絶版で入手困難であったが、2011年2月26日に復刊版が発売された。
雑多なこと
- 原作ファン向けに特化してるだけあって、原作ファンには凄く楽しめる作品になっていると言われている。物語は初心者でもある程度理解出来る様になってはいるが、展開が速いので原作をプレイした方がより楽しめる。
- また、この作品は原作のOG2がそうであったように「ヒーロー戦記 プロジェクト オリュンポス」の後日談でもある。原作ではなされなかった映像表現などのヒーロー戦記ファンへのファンサービスも盛り込んであるので、「ヒーロー戦記」もプレイしたほうがより一層楽しめ、感動できる。(ただし、今となってはヒーロー戦記をプレイするのは極めて困難である。)
- 1話、8話、15話、26話は多くの原作ファンが絶賛するクオリティである。他の話数も一定のクオリティは保っており、特にメカ作画に力を入れている。ただしキャラ作画は不安定との声もある。アニメ化するにあたって、キャラクターデザインをアニメでは動かしづらいといわれる河野さち子デザインから変更しているため、原作と多少顔が違うのは仕方のないことではある。
- 原作そのままの声優陣であるため、声優がやたらに大勢&豪華である。「打ち入り」と呼ばれる顔合わせの会には、50名を超える声優陣が集まったとのこと。とある回では40名を超える名前がクレジットされている。尺の問題で出番の少ないキャラも多いので、特定のファンにはつらい事に(ラッセル・・・)
なお、ゲーム版のOG2には出演していないが後のスパロボに出演している声優が、ゲーム版では声の付いていなかった他の役で出演していたりもする。セツコ→ミツコ、ツィーネ→エリ、メール→アヅキ(アニメ版オリジナルキャラ)などなど。 - 「コンパクト2」や「A」、「無限のフロンティア」の脚本を担当し、本作の監修にも名を連ねている森住惣一郎が、twitter上において、毎話アルフィミィたんペロペロしてるのは周知の事実である。
- そんな森住氏だが、旧EDに出てくるエロ犬の名前がソウイチローだと生ネタバレで明らかになった。まさか犬の姿になってまでペロペロするとは凄い執念である。彼こそが真のペロリストだと誰もが思ったであろう。
- SRXの合体でエンブレムが浮かぶのは大張監督曰く「スーパーロボットならエンブレムは欲しい!メットも自分でかぶらせたい!」とのこと。まさしく大張合体である。
- 龍王機と虎王機のCVはクレジットには表記されていなかったが、ラジオにおいて大張と寺田Pが担当したことが明かされた。ベテランの方に頼もうと思ったが予算が足りなかったためだというが本当はただやりたかっただけですよね?。声優が複数のキャラを演じてる理由も予算が(ry
- 木村貴宏、ことぶきつかさ、雨宮哲、大塚健、重田智、中谷誠一、斉藤良成など多くの有名原画陣が重要な回に参加してくれている。長岡康史がキスダム以来、久々に業界に復帰したのも話題になった。
普段はデザイナー等の仕事を本職とするカトキハジメ、八房龍之助、河野さち子、中北晃司らが最終回に原画クレジットされた事に驚いた人も多い。まさしく総力戦である。
キャラ総作監の椛島さんによれば『主要スタッフはある意味問題児の集まり』だそうで、中々に濃い現場である。
まるで本編における主人公勢力の様である。 - OGファンによるOGファンのための作品なのでスタッフ一同スパロボ愛で頑張って作っているとのこと。
会議の時、皆スパロボの事を良く知っているのでスムーズに話が進むけど
各スタッフ(寺田、竹田、八房、大張)入れたいネタがバラバラなのでまとめるのが大変らしい。
DVD・BD版
DVD・BD版では作画のリテイクが加えられており、TV版よりさらにクオリティが上がっている。
中でも17話、23話、25話はかなり作画修正がされており、TV版の不満点が多く解消されている。
作画修正に関しては数えた限り少なくとも200カット以上はされており、スタッフのこだわりが異常である。
他にもエフェクト、彩色の修正や細かい演出の修正などが多くされており、
不自然に隠されていた女性キャラクターの素肌が露出されるなど規制も緩くなっている。
目立った修正個所は以下の通り(あくまで一部)
- 09話:アステリオンの発進シーン
- 13話:アシュセイバーvsアルトアイゼンの取っ組み合い。、スレードゲルミルの勇者パース(サンライズ立ち)
- 17話:TV版には殆ど無かったダメージ描写追加。ダイテツ艦長の作画全般。アシュセイヴァーvsアルトアイゼン
- 23話:キョウスケ、アルトアイゼン・リーゼの作画全般。念動結界シーン(規制緩く、エフェクト派手に)
- 25話:レモンの最期。ギリアム、ヴィンデル、ゲシュペンストRVの作画全般(アポロン仮面含む)
- 26話:EDのアラドとゼオラのシーン。他にも細かい修正が多い。
関連動画
関連項目
- スーパーロボット大戦
- スーパーロボット大戦シリーズの一覧
- スーパーロボット大戦の関連記事一覧
- スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION
- スーパーロボット大戦OGシリーズの登場人物一覧
- スーパーロボット大戦OGシリーズの登場機動兵器一覧
- ヒーロー戦記 プロジェクト オリュンポス
- ロボットアニメ
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外部リンク
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