R.P.D.とは、ゲーム『バイオハザード』シリーズに登場する警察組織である。
概要
アメリカ中西部の都市ラクーンシティに本拠を置く警察組織。ラクーン・ポリス・デパートメント(Raccoon Police Department)の頭文字を取ってR.P.D.と呼ばれる。直訳するとラクーン警察部門か。カプコン公式によるサイト「バイオハザード用語事典 - バイオハザード リコレクションズ」では「ラクーン市警」「ラクーン市警察署」と訳されている。後述するようにゲーム内では「ラクーン警察局」との表記も。ジル・バレンタインやクリス・レッドフィールドが所属する特殊部隊S.T.A.R.S.の母体はR.P.D.であり、警察署の2階にオフィスがある。
『バイオハザード2』、『バイオハザード3』、『アウトブレイクFILE2』、『ダークサイドクロニクルズ』、『RE:2』、『RE:3』に登場(ラクーン警察局の名で初代『バイオハザード』にも登場している)。しかし、いずれも主人公が警察署を訪れる頃には壊滅状態に陥っており、生き残っている警官は殆どいない。署内に残された死体や血のり、書き残し等からゾンビやリッカーと激闘を演じていた事が分かる。
バイオハザード発生前
小さな田舎町に過ぎなかったラクーンシティの郊外に、アンブレラ社の工場を誘致した事で潤沢な資金援助を受けられるようになり、その資金を使って1969年にR.P.D.を創設。元美術館だった建物を改修して警察署とした。作中では警察署以外の分署や交番が描写されていないため明確な規模は不明。美術館を警察署にしているためか、各所に美術品と思われる彫像が配置されていたり、意味不明な仕掛けが施されていたりと他の警察署とは一線を画す。
1996年、多発する都市型犯罪に対応するためアンブレラの出資で特殊部隊S.T.A.R.S.を結成。各分野から優秀な人材が集められた。資金援助のおかげか武器庫が必要になる程の銃火器、最低でも3機の警察ヘリを保有するなど地方都市の警察組織としては人材・装備面ともに充実していたと言える。しかし署長のブライアン・アイアンズ、S.T.A.R.S.隊長アルバート・ウェスカーはアンブレラの息が掛かった人物であり、事実上R.P.D.もS.T.A.R.S.もアンブレラの操り人形だった。
1998年5月20日、ラクーンシティのシダー区マーブル河岸に若い女性の惨殺死体が発見された。6月16日にアークレイ山地で怪生物の目撃例が多数寄せられた上、遭難者や行方不明者が続出したため、R.P.D.は7月9日に山道を封鎖。アンブレラはウェスカーを通してS.T.A.R.S.の出動を回避するべく裏工作を仕掛けていたが、不安を覚える市民感情から出動せざるを得なくなったため、7月23日にまずブラヴォーチームが派遣される。ところがアークレイ山地にて謎のエンジントラブル(ウェスカーの工作らしい)によりヘリが墜落、隊員全員が消息不明になってしまう。翌24日、ブラヴォーチーム救出のため今度はアルファチームが派遣されるも、そこで洋館事件に遭遇。隊員12名中6名が死亡してS.T.A.R.S.は壊滅。生き残ったメンバーはアンブレラの非人道的な実験や生物兵器を公表しようとしたが、アンブレラはブライアン署長を通して事態の揉み消しを図り、他の職員も一度に多くの同僚を喪った事による精神的ショックと決めつけ、公になる事は無かった。署内で孤立した生き残りメンバーはアンブレラの悪事の証拠を集めるため一部を除いて姿を消した。このようにS.T.A.R.S.が機能しなくなったので、後釜にSWATを模した選抜警官隊を設立。S.T.A.R.S.ほどではないが練度の高い警察官で構成されている。
7月29日、アンブレラの秘密工場から垂れ流される汚染水が装置の処理能力を超え、作業員にTウイルス感染者が発生。そうとは知らずに接触したR.P.D.職員も感染する。また下水道に近い場所にある犬舎で飼われている警察犬も感染し、飼育係に手傷を負わせた事でゆるやかに感染拡大が始まった。8月31日、怪事件が多発するラクーンシティにスクープの匂いを感じ取ったフリー記者ベン・ベルトリッチが来訪。ブライアン署長の近辺を嗅ぎ回り、アンブレラとの癒着の証拠を掴むが、逮捕されてしまい、R.P.D.地下の留置所に投獄されている。9月に入ると市内で人喰い事件が横行するが、ブライアン署長は目立った対策を取らなかったため、事態は悪化の一途を辿る。
Tウイルス漏洩後
1998年9月23日、ラクーンシティ地下の研究所でTウイルスが漏洩し、バイオハザード発生。下水道に生息していたネズミ等を介して生活用水が汚染され、多くの感染者を出す。
9月24日昼、ラグビーの試合が行われていたラクーンスタジアムで観客の一人がゾンビ化。周囲の人間を襲って感染者を増やしたため、鎮圧に50人以上の警官が動員された。夜になるとゾンビの数が爆発的に増え、いよいよラクーンシティは死の街へと化していく。生存者を救助するため輸送車両を各所に派遣し、ラクーン動物園の近隣へは4時間ごとに警察ヘリを送った。だがゾンビの出現により道路は寸断されて地上からの輸送は上手く進まず、警察ヘリも救助者がゾンビ化したためか墜落した。市内が地獄になっていく中、R.P.D.は警察署を避難所として開放。危険区画を封鎖するとともにゾンビで埋め尽くされたメインストリートを爆破し、消防と協力して消火活動を行うなど積極的に活動する。避難誘導を行っていたレイモンド警官曰く「街中が戦場のようだ」との事。暴動初期の混乱とR.P.D.の奮闘を本格的に描いた作品は『アウトブレイク』の「発生」シナリオくらいしかなく、詳しく知る事は出来ない。この日、市庁舎の正門にある宝石時計から宝石が盗まれる事件が発生。事件についてマービン・ブラナーが報告書を書いているが、この時点で既に多数の警官が殉職しており、事件の対応は保留とされた。
しかし警察の円滑な活動を妨げる者がいた。R.P.D.署長ブライアン・アイアンズである。以前からアンブレラと癒着して裏金を受け取っていた彼だったが、Tウイルス漏洩によりアンブレラから見捨てられたと自暴自棄に陥る。どういう思考か「こうなったら、街の人間は一人残らずブッ殺してやる!!」と手記に残し、守るべき市民や警官を殺す狂気の存在と化した。
9月25日、市内で頻発する怪事件を受けてブライアン署長は武器庫がテロリストに占拠される事態を憂慮。署内に武器を拡散させる判断を下した。しかしこれが結果的に悪影響を及ぼし、警察の継戦能力の低下を招いてしまった。これは発狂したブライアン署長の撹乱工作だと言われている。更に武器庫のカードキーを持った署員が行方不明になった上にブレーカーが落ちたので武器庫の解放自体が不可能になり、この時点で相当数の武器弾薬が持ち出されていた事も重なって残存の署員は少ない武器で戦わざるを得なくなる。
9月26日午前、署内に逃げ込んだ飲食店経営の42歳男性が盗まれた市庁舎の宝石2つを持っていたため、押収。間もなく男性は発病したため射殺された。この日のうちに警察署はゾンビの襲撃を受け、負傷者・犠牲者を大量に出す。悪い事に戦闘の余波で通信装置が破壊され、外部との連絡はおろか市内に散っている警察官との連絡も取れなくなる(ブライアン署長の破壊工作とも)。ブライアン署長は「狩り」と称して、署内で抵抗しているエドワード警官を背後から射殺した。これ以上のゾンビの侵入を防ぐため、バリケードの設置や窓ガラスの打ち付けを開始し、防御態勢を整える。消防署は既にキャパシティオーバーで機能停止、同日中にラクーン総合病院も全滅して機能を喪失しており、まともに機能している施設は警察署のみになる。
9月27日午後1時、署内西側バリケードが突破されて戦闘が生起。侵入してきた多くのゾンビを片付けたが、12名の殉職者を出す。その際に悲観したデビッド警官がゾンビもろとも署員をモスバーグで撃ち抜く凶行を行い、同僚に止められている。同日、署内にリッカーの出現を確認。鋭い舌で3名の警官が貫かれて死亡した。夜、メインストリートの確保と市民救助に向かった選抜警官隊がゾンビの大群と交戦し、壊滅。警察の継戦能力は著しく低下した。
9月28日午前1時、作戦会議室に侵入したゾンビの群れによって4名が殉職し、署内の生存者は4名にまで減った。もはや警察署内はゾンビとリッカーに支配されたも同然であり、警察署の維持は困難と判断。生き残った警官は犬舎マンホールから下水道を使った脱出計画を練る。しかし既に東側オフィスはゾンビに占領されており、この作戦は失敗。生存者の1人のエリオットは逃げ遅れてしまい孤立してしまう。
日付は明記されていないが、『アウトブレイクFILE2』の「死守」シナリオは9月28日未明の出来事と思われる。生き残っていた市民数名が警察署へ逃げ込んできたものの、既に署内は壊滅。警官4名が脱出計画を練っていた。入手に成功した美術館時代の見取り図によってエントランスホールの女神像の下に隠された通風穴を確認。穴が小さいので小柄な婦警リタが中を通って外部に脱出、救援を呼んでくる事になった。しかし通風穴を露出させるには署内に散っているメダルが必要で、ゾンビやリッカーとの戦闘は避けられず、加えてブライアン署長の工作で暴徒鎮圧用の神経ガスが一定間隔で噴出しているという危険極まりない状態と化していた。犬舎と非常階段を守っていた警官が死亡してしまうも、それでも各警官の奮闘と市民の協力によってメダルを集め、リタが脱出。無事救援を呼ぶ事に成功する。マービン・ブラナー巡査が署内アナウンスで生存者をエントランスに集めるが、それと同時に正門が破られ、大量のゾンビが敷地内に侵入。リタが戻ってくるまでの間、市民たちが玄関口を死守した事で辛くも輸送車両が到着。それに乗ってリタと市民は脱出したが、既にゾンビに嚙まれていたマービンは自らの意思で署に残り、エントランスに侵入していたゾンビを1人で一掃した。PCにケビンを選んでいた場合、脱出のムービーでパトカーとすれ違うシーンが挿入される。おそらく生き残りの警官が乗っており、警察署に帰還した思われる(2にてヘリで脱出しようとした警官だろうか?)。この時、ブライアン署長及び地下の留置場に拘束されていた者も署内に残っていたが、先述の通り署内の警官は壊滅状態に陥っており、神経ガスの噴出やゾンビとリッカーの徘徊もあり、とても救助にいける状況ではなく放置せざるを得なかった。
28日夕刻、街からの脱出を決意したジル・バレンタインが警察署に来訪。「死守」でゾンビの大群と戦った玄関口で追跡者が出現し、S.T.A.R.S.隊員ブラッド・ヴィッカーズを殺害。ジルはなし崩し的に警察署へと逃げ込んだ。神経ガスの噴出は止まっていたが、目立った生存者はマービン・ブラナー巡査くらいだった。追跡者から逃走する形でジルは警察署を去った。
9月29日夜、新米警官のレオンとクリスの妹クレアが警察署に到着。重傷を負っていたマービンは生存者の救出を懇願し、レオン(クレア)にIDカードを渡した。その後、マービンは無念のゾンビ化。屋上では生き残っていた警官が脱出用のヘリを誘導していたが、背後から迫ってきたゾンビ2体に襲われて死亡。その際に乱射した銃弾がパイロットを撃ち抜き、操縦を失ったヘリが屋上に突っ込んで炎上した。アンブレラ社は生存者抹殺の目的で警察署に量産型タイラントを投下。更に下水道からウィリアム・バーキンの成れの果てである「G」が出現。ブライアン署長とベン・ベルトリッチを殺害し、署内の生存者はいなくなった。
10月1日、合衆国主導で滅菌作戦「コードダブルエックス」が発動され、ラクーンシティに核ミサイルを発射。生じた爆発により警察署は跡形もなく吹き飛び、R.P.D.は完全消滅する事となった。
映画版では
バイオハザードⅡ アポカリプス
原作の設定を踏襲しており、ラクーンシティの警察組織という点は同一。ただ警察署が元美術館ではない、S.T.A.R.S.の規模が原作より大きくなって選抜警官隊のような扱いとなっている等の細かな変更点がある。主要人物の中でS.T.A.R.S.所属の隊員はジル・バレンタインと、後は映画オリジナルの人物ペイトン・ウェルズくらい。
朝、ラクーンシティの地下にあるアンブレラの研究施設ハイヴからTウイルスが漏洩し、バイオハザードが発生。瞬く間にゾンビが増え、市内全域に暴動が波及する。鎮圧のため各所に警官を派遣するも、ゾンビの勢いを止められず被害拡大。やむなく非番の警察官全員を出動させて対処にあたった。ゾンビは暴徒と見なされていたようで、警察署内には逮捕されたゾンビが暴れまわり、取り押さえようとする警官や他の逮捕者に噛みついた。出勤してきたジルによってオフィス内のゾンビは頭を撃ち抜かれて一掃されたが、既に噛まれた警官も多く継戦能力に悪影響をもたらしたと思われる。
小説版によると昼頃、感染が発生した小学校に警察犬を乗せた車両を派遣。生存者の救助にあたったが、小学生と教職員はゾンビと化し、警察犬もゾンビ犬と化してしまった。作中で学校内にゾンビ犬が出るのはこのため。
その夜、メインストリートのゾンビを掃討すべく、R.P.D.はU.B.C.S.と共同戦線を張る。この戦闘にはS.T.A.R.S.隊員も多数投入されており、まさに乾坤一擲であった。ゾンビの大群を相手に銃弾を浴びせるが、数に押し切られて敢えなく壊滅。ゾンビが眼前に迫っても後退しようともしない場面は、『3』の選抜警官隊の再現だろうか。以降、制服警官は全く出てこない。生き残ったS.T.A.R.S.隊員の一部はガンショップに陣取り、山ほどある弾薬を使って細々とゾンビを始末。背後からゾンビに襲われそうになったLJを助けた。ところが追跡者のデモンストレーションの相手に選ばれたのが運の尽き。屋上にいた狙撃手はロケットランチャーで、店内の隊員はガトリング砲で殲滅された。
同じくS.T.A.R.S.隊員だったペイトン・ウェルズもゾンビ化し、暴動の拡大から一日も経たずに崩壊。
ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ
本作のラクーンシティは廃墟寸前の寂れた街と化しており、これに伴ってR.P.D.も規模が大幅に縮小。選抜警官隊はおろか制服警官すら存在せず、実質S.T.A.R.S.とブライアン・アイアンズ署長だけで業務を行っているという原作では考えられないくらい落ちぶれている。そのS.T.A.R.S.も縮小し、ブラヴォーチームは僅か2名、警察ヘリがアルファチーム分しかないため車両でスペンサー邸の調査に向かっている。警察内部でも左遷先になっているようで、同僚の背中を撃つ失敗をやらかしたレオン・S・ケネディが左遷の形で配属された。このように規模は小さくなっているが、警察署だけは原作準拠のため規模と署の大きさが合っていない。おそらく署員の多くは辞職してラクーンシティから逃げ出したものと推測される。
人員がとにかく少ないため、S.T.A.R.S.がスペンサー邸の調査に向かうと警察署は署長のブライアンと新米警官のレオンだけになる。
バイオハザードRE:2では
バイオハザード2のリメイク作品『バイオハザードRE:2』にて再登場。
ラジオで警察署への避難を呼びかけており、必要な人には無料で食料品や医薬品を配布していた。しかしレオンとクレアがラクーンシティに到着した頃には既に壊滅状態に陥っていて、多くの警官が殉職。わずかに生き残っていた警官3名(マービン、エリオット、デビッド)が脱出路を探っていた。その後、警察署を訪れたレオン(クレア)は署内を探索。エリオットとシャッター越しで出会うが、救い出す直前でゾンビに襲われ、食い殺される。北米版では下半身が食い千切られているが、日本版だとZ指定でも規制され五体満足のまま。手渡されたのはエリオットが突き止めた脱出路が記された手帳だった。
ゾンビの襲撃から逃げてきたレオン(クレア)を、すんでのところでマービンが助ける。負傷して動けないマービンの代わりに、脱出路を探る。原作同様、リッカーや量産型タイラントが出現する。
バイオハザードRE:3では
Tウイルス漏洩によって治安が悪化したため、市内の各所に出動。至る所で乗り捨てられたパトカーや警官の死体及びゾンビの姿が見受けられる。警察無線からはゾンビに包囲されたと思われる警官の悲痛な叫びが聞こえてくる。漏洩初期から鎮圧に当たっていたためか、ジルが動き出した9月28日20時の時点でほぼ壊滅状態に陥っていた。それでも警察ヘリが生存者を避難させていたが、追跡者によって撃墜されてしまった。ちなみに原作の3にいたはずの選抜警官隊はリストラされている。
翌29日未明にカルロスが警察署を訪れているが、署内の警官も一部を残して壊滅。既にゾンビやリッカーに支配されており、生き残っていた警官もリッカーに殺害されるなど、その数を減らし続けた。
リメイク版でのR.P.D.の動き
1998年9月18日、爆発物を携えた不審人物を現行犯逮捕。取り調べでは意味不明な言葉を発しており、精神鑑定を要した。容疑者の自宅からは殺傷能力が高い爆弾が押収されたという。
9月25日未明、ラムズ美術館北側で浮浪者風の男に通行人が襲われているとの通報が入り、警官が駆け付けたところゴミ捨て場に女性の惨殺死体を確認。遺体の数十か所に噛まれた跡や欠損が見られ、タブロイド紙によると同様の食人事件が今月だけで3件発生しているとの事。この日よりゾンビの数が増え始め、ラクーンシティは混乱。R.P.D.は警察署を一時避難所として開放し、多くの避難民が身を寄せた。同日夜、避難民の一人がゾンビと化し、署員1名に噛みついて殺害、3名が軽傷を負った。ゾンビ化現象が知られていなかったためか、極度のストレスによるパニックが原因とされた。
9月26日未明、避難民に紛れる形でアンブレラ社が送り込んだ工作員ルーシー・イェンが侵入。署内を撹乱した上、アンブレラ関連の書類を処分した。更に警察署へゾンビの大群が襲来し、戦闘が発生。非常シャッターを下ろして危険区画の閉鎖には成功したが、戦闘の影響で通信機が破壊され、多数の死傷者が発生。ゾンビの包囲を受けて署内からの脱出が困難になる。19時30分、警官5名とゾンビ20体程度で交戦し、20分で警官側が全滅した。
9月27日未明、スペンサー記念病院で籠城しているナサニエル・バード博士がS.T.A.R.S.の個別回線に救援要請を行うも、救助は行われず。13時、警察署西側で再度戦闘が生起し、12名が殉職。対応記録によるとこの時点で生存者はごく僅かとなり、弾薬や武器の確保にも失敗。このためガンパウダーを使って弾薬を生成していた。
9月28日午前2時30分、署員は4名にまで減少。警察署を放棄する事が決まり、生き残りを賭けて下水道からの脱出を画策するが、美術館時代の隠し通路なので情報に乏しく、警官が地獄と化した署内を捜索。警察署内は壊滅状態に陥っていたが、市内にはまだ警官が奮闘していたようで、ジル・バレンタインが行動を開始した20時頃、警察無線からゾンビと交戦していると思われる通信が入っている。
9月29日午前2時頃、U.B.C.S.隊員カルロス・オリヴェイラとタイレル・パトリックが警察署を来訪。その時にマービンがゾンビと化したブラッドに噛まれ、負傷した。その後、カルロスの眼前でリッカーが警官2名を殺害。夜、レオン(クレア)が警察署に到着。エリオット警官が隠し通路の情報を掴んでいたが、ゾンビに下半身を食い千切られて死亡。彼が持っていた手帳はレオン(クレア)によってマービンに届けられた。その頃、生存者抹殺のためアンブレラ社は量産型タイラントを警察署に投下。どうにかタイラントの猛追を振り切り、レオン(クレア)の活躍によって隠し通路が姿を現した。だが噛まれていたマービンはゾンビ化寸前であり、脱出を促した後、自身は警察署に留まった。やがてマービンがゾンビ化した事で署内の警官は全滅した。
最後は巡航ミサイルで街ごと焼き払われ、R.P.D.そのものも壊滅する。
主なR.P.D.署員
- マービン・ブラナー
「バイオハザード2」等に登場するベテランの黒人警官で。人間の鑑。詳細は当該記事を参照。
- レイモンド
「バイオハザード アウトブレイク」に登場。バイオハザード発生から間もない、9月23日から出動していた金髪の警官。市民の避難誘導を行っていた。殉職者が相次いでいたからか、一般市民にパトカーでバリケードを作るよう要請している。ハンドガンやショットガンを駆使してゾンビやシザーテイルと交戦していたが、一瞬の隙を突かれて食い殺される。
- ハリー
「バイオハザード アウトブレイク」に登場。9月23日夜より行われていたメインストリート爆破作戦に従事したデブ警官。あと少しで爆破作業が完了するところでバリケードが倒壊し、ともに作戦に参加していた警官2名が殉職。恐怖のあまりハリーは逃げ出し、やってきた一般市民に武器を渡して爆弾の起爆を頼む。
次回作のFILE2にも登場し、死守シナリオの終盤で警察車両を運転して救助に来た。彼の生死は不明。
- リタ
「バイオハザード アウトブレイクFILE2」に登場。名前が確認できる唯一の婦警。警察署を放棄する事になり、発見した通気口を通って脱出。外部からの救援を取り付けた。マービンに恋慕していたが、マービンは気付いていなかった。最後はハリーの警察車両に乗車し、警察署を脱出。彼女の生死は不明。 - レオン・S・ケネディ
『2』及び『RE:2』主人公。『2』では到着したその日に着任予定だったが、当時の恋人と前夜に繰り広げた別れ話による自棄酒が原因の寝坊で遅刻して難を逃れていた。
『RE:2』では経緯が変更され、本来の勤務開始日を迎える前に警察署から自宅待機命令が下されていた。恐らく、軍によって電話線が遮断され陸の孤島と化す直前に連絡が間に合ったものと思われるが、それ以降一切音沙汰がない事を不審に思い、ラクーンシティに向かった事で一連の騒動に巻き込まれた。
攻略本によると、彼の制服は配備予定の新制服とのこと。 - ケビン・ライマン
『アウトブレイク』シリーズ主人公の1人。レオンの先輩にあたり、州の大会で複数回優勝経験があるなど射撃の腕は署内トップクラスだが無断遅刻と無断欠席を繰り返す不良警官。S.T.A.R.S.配属希望だったが試験に2度落ちている(命拾いをしたとも言う)。
勝手に作ったのか、彼のロッカーにマスターキー相当のジョーカーの鍵がある場合があり、『RE:2』では彼のデスクから弾薬が回収出来る。また、正面玄関直下にある地下駐車場への抜け穴は、元々彼が無断遅刻やサボりに利用していたもの。何故彼とレオンだけ制服が新制服なのかは不明(『RE:2』でレオンが拝借した制服はケビンの私物ないし予備品という説も)。
『アウトブレイクFILE2』の「死守」シナリオでPC及びAIPCに選択しなかった場合、NPCとしても登場しないので当該シナリオでの動向は不明。
同シナリオでケビンPC時かつホールにリタが残っている時に話し掛けると、バイオハザード発生以降ケビンが署に戻って来ていなかった事を示唆するため、少なくとも24日夜~28日未明まで署からすれば音信不通(生死不明)の状態だったと思われる。
関連動画
関連項目
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