魔物娘と不思議な冒険2〜2人の王と紡がれし約束〜とは、ねことかげによって製作・配信されているゲームである。DLSite、Steam、Switchで配信中。Switch版は販売元がわくわくゲームズに変わっており、それもあってかレーティング審査もCERO(前作はB)からIARC(本作は12+)になっている。後に前作もパブリッシュがわくわくゲームズに変更された。
前作「魔物娘と不思議な冒険~力の宝珠と帰還の塔~」の間接的な続編にあたる。
2023年8月24日に同パブリッシュのインディーゲーム「モン娘ぐらでぃえーたー」(作:ZephyrStudio)とコラボしており、あちらからアリサが客演している。
概要
ニンゲンである主人公以外の登場人物が全て魔物娘であることと、某たーのしー!ちほー並にほのぼのとした世界観をそのままに3Dモデルを一新し、MPや石像、仲魔の出し入れなど多くの新要素を盛り込み、より仲魔との連携を念頭に置いたゲーム設計になっている。当然孤高プレイの茨度も上昇している。
初心者でもとっつきやすいゲーム設計だが前作で強力だった吸血称号の削除に無我称号の仕様変更(自然回復無効→回復量低下)、透視の腕輪が最高レア化(加えて下位の千里眼・盗賊の腕輪削除)など難易度はむしろ上昇している。
そのためか本作では「カジュアルモード」「ローグライクモード」の難易度を選択できる。途中で変更も可能。
本作の主人公は前作から続投のキャラと面識のある魔物社会で育った少々エルフ耳のニンゲンの子ども。男の子風・女の子風の2種類の見た目から選ぶことができる。
本作主人公の扱いを見る限り、前作主人公は少年のような見た目ながら成人していたということになる。
システム
見た目が大幅に変わったようにゲームバランスも大幅に変わっており、序盤偏重だった仲魔の成長テーブルがマイルドに、特にHPの成長力が鈍化しており「仲魔にしてちょっと育てて放流」というスタイルはただの自爆特攻に様変わりしているのでじっくり育てる必要がある。代わりに攻撃力増加の影響も大きくなっておりココの食堂で攻撃力を底上げするだけで序盤の立ち上がりがグッと楽になっている。
好感度・友好度も上がりにくくなっており、気軽に説得とはいかなくなっている(前作が気軽にできすぎたともいえるが)。
本作で追加されたシステムとして以下のものがある。
- MP
紫印の技を繰り出す、仲魔を出し入れするなど主人公の特殊行動に必要なコストとして新たに追加された概念。初期値50・最大値100。
魔物に関しては従来通り主人公の満腹度に相当する「SP」で管理されている。
このパラメータの導入により前作のレベル操作をもたらすものはトルネコ・シレンと同様に「しあわせ」「ふこう」に改称されている。 - 素早さ
ポケダン超にもあった概念だが、こちらは命中・回避双方に微妙に影響を及ぼす。作中でも影響は小さいと書かれている通り二桁階ダンジョンだと空気なステータスだが、タイトルダンジョン深層などレベルカンストの敵が当たり前に出てくる環境では中々馬鹿にできない影響を及ぼす。メルト強化での底上げは不可能。 - 仲魔の編成
ダンジョン攻略に際し、最大6人まで仲魔を編成できる。一度に連れ歩けるのは最大3人までで、他は待機所で待機する形で管理できる。本シリーズは通常のスライム以外全てスキル持ちなので臨機応変な入れ替えが要求され、その度にMPを消費するのでローグライクとしては管理項目がとても多くなっている。 - 昼夜システム
一定ターンごとに昼夜が切り替わる。基本的に屋外フロアの視界が屋内仕様になるだけで、シレン4・5のように敵が突然殺しに来るわけではないが、透視が超超レアになったため視界狭化が単純に脅威。
夜間時に攻撃力が増加するスキルなども存在する。 - センセイシステム
本作最大の目玉ともいえるシステム。ダンジョン内には野営している中立NPCが存在し、レベルアップやメルト強化などで溜まるTPを消費して彼女らからスキルを教えてもらうことができる。
尻尾のないスライムが「しっぽをふる」を覚えられないように種族ごとに覚えられるスキルが設定されているものの、これを活用することで下位種の魔物でも一線級の活躍をさせることができるようになる。
当然覚えられるスキルの数には限りがあり、状態異常対策でスキルを埋める必要性も出てくるし、アクティブスキルも例えばダークドラゴンが使用する「フロア内に定数ダメージを与える炎を吐く」スキルは「直線状に飛ぶ炎を吐く」スキルと「炎の威力を上げる」スキルと「その炎をフロアホーミングにする」スキルに分化しており、結果3枠占有しているといった要素があるので何を覚えさせるかはよく考えなければならない。
シナリオを進めることで仲魔同士でスキルの教え合いもできるようになるが、こちらは教える側も教わる側も同じだけTPを消費する。
スキル枠は全部で8つ。スキルを忘れさせたい場合は忘却するアイテムを手にある人物を訪ねる必要がある。 - 村の発展
本作の拠点となる「希望の村」の建物は初期配置のものを除き主人公が自由に設置できる。インテリアの作成もできるため思いのまま村を作ってみるのも一興である。 - クラフトシステム
本作では通常アイテムとは別カテゴリで素材アイテムを入手できる。素材アイテムは帰還すると自動的に倉庫に送られ持ち出せなくなるものの、材料が揃えばアイテムを新たに生み出すことができる。クラフトでしか手に入らないアイテムも存在し、勧誘でそれを要求する魔物も存在する。
ストーリー
登場人物・担当施設
- 主人公
メルトやタルテらに育てられたニンゲンの子供。前作主人公とは別人。
セリフは一切ないが、振る舞いからメルトを慕っており、人助けに積極的な性格のよう。
前述の通り耳が少し尖っており、一部の魔物からはニンゲンかどうか疑問を呈される。 - メルト
前作からの続投キャラで、魔王になる修行を終え、魔王になるための最終手続き前の段階で物語が始まる。
前作同様仲魔のレベル上限と基礎ステータスを引き上げてくれる。本作からドーピングを引き継ぐようになった。
主人公の保護者であり、その子にとってはシステム的に某監視者以上に逆らえない存在である。
仲魔から私生活のだらしなさが伺える。 - メタキツネ
尻尾がなく、靴を履いているキツネ。何かと主人公に世話を焼いてくれ、名前の通りメッタメタなアドバイスと冒険の記録を授けてくれる。
魔物だが例外的に霧の影響を受けない模様。他のキツネ達によると、踊りはてんでダメだが腕っぷしは非常に強いとのこと。 - ガブリ
前作から続投のメルトの側近で、魔王業の事務を担っている。
村におけるセンセイを担当してくれる。 - タルテ
前作から続投のメルトのお姉ちゃんにして作者公認の最強魔族。本作ではメルトの成長を見守る立場である。
はじまりの村の村長の他に別の役割も担当することになるようだ。 - たぬきち
前作から続投の行商人で、娘のこたぬは独り立ちしたのか登場しない。
倒しても店を開けることはなくなったが泥棒関連にテコ入れが入っており、超高額の泥棒を働くと警戒して店を出し渋る、警戒状態で商品を拾うとマナ乱れの書を読み一時しのぎ泥棒を妨害する(本作からマナ乱れ状態では魔法弾が反射しなくなった)、泥棒時はノーティ系を除く魔物が高レベルの魔物に差し替えられる等泥棒時・泥棒後共にリスクが増している。 - リナ
前作から続投の、はじまりの村の鍛冶場のオヤカタから独立したホブゴブリン。禁酒で髪の色が変わった。
鍛冶を受け持ってくれるがいかんせんポットフェアリー系で合成する方が安く済むのでちょっと不遇。
異種合成や装飾品並びに杖の合成は野良または仲魔のポットフェアリー系に頼る必要がある。 - ココ
前作から続投のさすらいの白いワーキャット。本作も料理を提供してくれる。
本作ではメニューが抽選ではなく全種類から選べる仕様で、食事回数に応じてメニューが増える。
テイクアウトも可能で使用すると編成した仲魔の親密度を上げられる。 - ピューレ
前作から続投のココと旅をしていたハーピィ。 - カレン
村の建築のため派遣されたアトラス(ミノタウロス第3段階)。自宅拡張の他様々な施設の建造を担当してくれる。 - ランス
ホケン屋のパラライビー。武具にホケンをかけ、紛失を防ぐことができる。油揚げになってもちゃんと戻って来る親切仕様。
合成しても外れなくなったが当然贈与や売却時は適用外である。 - ミラ
主人公がダンジョンで倒れるとロストしたアイテムをどこからともなく回収し、足元を見た価格(定価の5倍)と宣って売りつけるグレムリン。消耗品も金が必要とはいえ取り戻せるのはありがたい。 - たまも
前作に登場した玉藻とおそらく同一人物の黒い変化キツネ九尾。
キツネ達からは「玉藻」と呼ばれていたりもしたが、現在はアップデートにより「たまも」に統一されている。実力は九尾に三十尾くらい違うと言われたりする東国の魔王。
「命の管理人」を務めている穏健派であり、そのポリシー上荒事には加わらないが主人公を見守っている。
メタキツネの母であり、そのせいか彼女もメタな発言をすることも。 - ヴォルテイル
物語序盤に村を襲撃し、メルトに体調不良の魔法をかけ魔王の証を奪った強欲の魔王。村を襲ったのは誰かのためらしいが…
襲来時に村が燃えているがそちらは一切関わっていない。 - 大樹で出てきた魔族
デカァァァァァいッ説明不要!!(元ネタ通りの意味で)
ダンジョン一覧
「持ち込みなしで入りクリア」または「仲魔を連れずに入りクリア」による☆マークの勲章は健在(カジュアルモードは不可)。
恒例の道具作成の材料採集で訪れる大妖精の住処への道~魔物の闘技場は多様性重視のためかダンジョン攻略をパスしてクリアしたことにすることも可能。それらをクリアした際に仲魔同士のセンセイと装備修正値上限が解放されるのでそっちを優先させるのも手ではある。
- 大樹の森・村はずれの草原への道
希望の村からも見える大樹を目指すルート。本作のチュートリアルを担当するダンジョンで全長も短いため余程馬鹿なプレイングでもしない限りは苦も無く突破できるだろう。 - 強欲龍の古城への道
ローグライクの肩慣らし的ダンジョンで全30F、最終フロアにボスがいる。シナリオ進行の都合上1回途中で強制帰還させられるが前作の初級ダンジョンを思えば1回で済むとも。アイテムは全て識別されている。
特定条件を満たした後に村に居付くヴォルテイルに話しかけた後持ち込みなしで最奥まで行くと彼女と再戦するかどうか選べ、勝利すると強力な武器を貰える。カジュアルモードではこのイベントは発生しない。 - マクスウェル遺跡への道
普通の不思議のダンジョンで全30F。強欲龍をクリアできたならその延長で攻略できるレベル。シレンシリーズのマゼルン系に相当するポットフェアリーが出るので杖も合成しよう。 - 大妖精の住処への道
前作のエルフの隠れ里に相当する全30Fのダンジョンだがハイエルコのやらかしにより仲魔以外の持ち込みができなくなっている。武器・防具が拾えないので戦闘は基本仲魔任せになりがちで、その分魅了が脅威。一旦スルーしてから魔匠でクラフトを解放してから挑むという手も。
仲魔を連れない素潜りプレイはスリリングだが本作のリソース管理を学ぶのに最適。 - 不死鳥の頂への道
前作の対岸の魔国に相当する全30Fのダンジョンで、こちらは仲魔の連れ込みができない(現地勧誘は可能)。そして持ち込みもポーチの中身を含めて5個までと大きく制限がかかっている。そのくせ敵が強い上にSPが減りやすい地帯も自然回復しにくい地帯も完備しており、装備以外の持ち込みに大いに悩まされる。
当然素潜りの難易度も大妖精の住処への道の比にならない。 - 魔匠のアトリエへの道
本作の独自システムの一つであるクラフトシステムに極振りしたダンジョンでお試し故か全10F。
入定時に試供品の腕輪(踏破時に回収される)を強制装備させられる他、ダンジョン内は素材と果実と腐ったパンしか落ちていないという極端な構成。食料すらクラフトが必要なのである。
とても短いので多少のゴリ押しも割と利いたり。 - 幻魔の結晶泉への道
前作の幻水晶の洞窟に相当する全10Fのダンジョン。水晶だらけでレベルが上がらない仕様はそのままに持込・仲魔に一切制限がなく、とても短いため非常に楽に攻略できる。素潜りでも難易度は下から数えた方が早く、物足りなさを感じる人も多いかもしれない。
水晶だらけということで水晶系の素材回収にもってこい。 - 魔物の闘技場
前作の前勇者の記憶(青)に相当するダンジョンで、中部屋モンスターハウス×5に挑まされる。
階層ごとにテーマがあり、状態異常を使いまくるので予防の魔法書は必須レベル。
流石に素潜りは袋叩きに遭うだけなので実績取得は2回に分けた方がいい。 - 霧源への道
シナリオにおけるラストダンジョンで全50F、最終フロアにボスがいる。このダンジョン以降「プロ化」という通常個体から新たにスキルを習得した個体が登場するので今までと同じと思うと痛い目を見る。
また、その名の通りシレンやトルネコでいう強風に相当する霧の発生間隔がとても早く、フロア巡回程度なら大丈夫だが長時間の居座りは不可能になっている。
特定条件を満たした後に村に居付くドナに話しかけた後持ち込みなしで最奥まで行くと彼女と再戦するかどうか選べ、勝利すると超強力な腕輪を貰える。持ち込み前提バランスなのでココの料理バフやプロモスを始めとした仲魔との連携は不可欠。カジュアルモードではこのイベントは発生しない。 - 魔物娘と不思議な冒険
前作から引き続き登場する全999Fの通称タイトルダンジョン。50F毎に配置されているオブジェクトを破壊することでそれ以前の階から1F刻みでスタートできる。
難易度設定による難易度の違いが非常に明確になっており、カジュアルモードは敵も罠も弱くサクサク進めるがローグライクモードは一気に強く、もっと難しいモード(もとい元来のローグライクモード)は更にフロアの魔物全体に異常耐性などのパッシブをかけてくる。経験値やアルファモンスターがドロップする装備の質は高難易度の方が良くなるため状況に応じた難易度選択が肝要。 - 村長の試練
前作の同名のダンジョンとほぼ同じもっと不思議なダンジョン。霧源への道より前に実装された関係でプロ化の概念はなく、登場する魔物も一部差し換えられている程度だがゲームバランス周りの変化により体感難易度は異なる。少なくとも見習いエルフに軽く門前払いされるようなことはかなり減ったといえる。
素潜り実績を重ねることでシナリオ中でも挑戦できるが、一部魔物はこのダンジョンでは勧誘できない。 - 村長の試練2
村長の試練をクリアしタイトルダンジョンから帰還することで入れる、本作における真のもっと不思議なダンジョン。料理や仲魔を縛るでもしない限り裏白蛇のような理不尽な難易度はないが作中で「ストレスをためてまでクリアするほどではない」と言われるだけありトロフィーもここにしかない要素もない。
霧源素潜りがキツいと感じるプレイヤーも多いだろうが、異世界の迷宮をクリアしたプレイヤーから見ると霧源素潜りより更に難しいと評価する程の難易度なのである。
一応突破した後、世界観に関する要素の一端を見られる。
- 覚悟と約束
前作の前勇者の記憶(赤)に相当するダンジョン…つまり超強力なボスと戦うダンジョン。この場所もタルテの家の裏にあるのがすごく意味深。カンストLv200で突入し、倒れても一切のロストはないが復活の実は機能しないし、当然のように聖域の禁書対策もバッチリ。それでもチクチク削る戦法が有効なあたりはローグライクだがカジュアルモードでも1万を軽く超えるHPを如何に効率よく削るかは考える必要がある。
- 東国の修練場
前作のあやかしの獣道に相当する、仲魔を操作するダンジョン。梅・竹・松の3つの難易度に分かれている。
到達階層に応じTPを貰え、NPCのクヤリにTPを支払うことで能力を引き上げられる、仲魔の稼ぎダンジョンと言える。
- 罠師の地下迷宮
所謂罠ダンジョン。シレン2の中腹の井戸をベースにしているのかつるはし片手に罠を駆使して奥を目指す。20Fに罠師の腕輪が落ちており、これを拾うことで脱出・クリアできる。脱出せずに99Fまで潜る選択肢もあるが、拾い直しても帰れないので注意(実績は99F踏破が条件)。クラフトも積極的に活用しよう。 - 魔匠のアトリエ 実習区
本格的なクラフトダンジョン。20Fに落ちている魔匠の腕輪を拾うことでクリアとなり、このダンジョン以外での特殊なクラフトが解禁されるが引き上げずに99Fまで探索を続けることもできる。魔匠の腕輪を拾い直しても帰れないので注意。
マクスウェル遺跡への道だと22Fから登場するポットフェアリーが3Fから出てくるためココの料理バフがないとかなりキツい。
最奥までたどり着くととんでもないものを作成できるレシピをご褒美に貰えるらしい。 - 再幻の遺跡への道
アーリーアクセス限定ダンジョンの復刻版。全50Fで、◯9Fにポットフェアリーが出現し、◯0Fが確定で大部屋モンスターハウスという特徴がある。大部屋モンスターハウスでも石像が自重しないので持ち込みがあっても油断できない。
持ち込みなしの実績すらない完全な趣味用ダンジョンだが、持ち込みに制限があるダンジョンかタイトルダンジョンにしか登場しないホルスタインがいるため、シラカバ材の回収に最適な場所でもある。 - 虚いの夢
最後に実装された全50Fの超絶高難易度ダンジョンで入り方も極めて特殊。アイテム持ち込みはポーチの中身含め5個まで。主人公のMPが自動回復しないため仲魔の入れ替えも難しい。
最低レベル150の魔物娘達がフロアの加護を受けて襲い掛かってくる上に、下1桁が5のフロアは確定で中部屋、0のフロアは大型モンスターハウスが確定。タイトルダンジョンの最高難易度を我が物顔でうろつけるくらいないと無理ゲーなためかチャレンジ実績はなし。
関連項目
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- 0pt