三枝未希(さえぐさ みき)とは、平成ゴジラVSシリーズに登場する超能力者である。演じたのは全ての作品で小高恵美。
初登場は『ゴジラvsビオランテ』の9分30秒あたり(DVD)。
ゴジラシリーズではないもののよく似た設定の少女が東宝特撮『竹取物語』にも登場する(ひょっとしたら先祖?)。
ちなみに、小高のデビュー作がその作品である。
精神科学開発センターなる恐らく国の機関と思われる組織で最も強い超能力を持つ少女として登場。
超能力者、という説明だけで具体的にどのような能力者なのかについては最後まできちんとした説明はなかったものの、劇中に確認できる能力としては、第6感的に通常の人間では感知できない波長や精神感応を感知できる能力、ゴジラやビオランテといった怪獣のある程度の意思を読み取る(特にビオランテは元々人間の細胞が入っているため、かなり深部の心を読むことができていた)、コスモスといった同じような感応能力をもつ者との交信、メカゴジラ乗組員として発揮した透視能力、物体を動かしたり、操ったりする念動力、怪獣の行動コントロールなどが見られた。
初登場当時は、演じた小高自身も10代だったこともあってか、また「ちゃん付け」 で呼ばれていたり、何処かつかみどころのない、不思議な魅力を持ち合わせた少女、といった描き方であり、この後まさかVSシリーズ全作に登場する超重要人物になる、などとは本人、監督含め誰も予想していなかった。
白神研究所で「バラの声が聴きたい」という白神博士の要望から精神科学開発センターから派遣されたシーンが初登場場面。
実はこのバラは博士の亡き娘英理加の細胞が移植されたものであったが、当初は未希に何も語ることなくただ黙るままであった。しかし、親友明日香の姿を見た際に何かを語りかけたようであった。
その後、このバラは三原山噴火で瀕死となり、ゴジラ細胞を移植された後に怪獣ビオランテとなってしまう。
同じ頃にゴジラ復活の兆候を未希は感じ取っており、精神科学開発センターの子供たちも皆、夢でハッキリとゴジラの復活を予知、それを絵にして書いて見せていた(ちなみに、この中のひとつに大口の緑ゴジラが映っているが、これを書いたのがYATで有名な漫画家の西川伸司氏)。
一方、芦ノ湖には巨大化したビオランテが出現。ビオランテから「助けて」というメッセージを感じた未希はこの怪獣に英理加が入っていることを確信する(名前を知っていることから、ひょっとしたら生前に面識があったのかもしれない)。その後、ビオランテの意識から英理加が消えたこと、そしてその意識は分身ともいえる存在の復活したゴジラに向けられていることを伝えると、その言葉通りに両者は引き寄せられ対決。しかし、植物であるビオランテはゴジラの熱線になすすべも無く炎上。
その後、ゴジラは大阪に向けて侵攻を開始、少しでも大阪上陸を遅らせるために「彼女も我々のチームの一員である」の考えから黒木特佐より、「時間稼ぎ」として関西空港建設予定地で初めてゴジラとの直接対決を行う。
全エネルギーを集中してゴジラを退けんとしたものの、一時的な足止めこそできたものの、未希はそのショックで倒れてしまう。だが、ゴジラも彼女から何かを感じ取ったのか、そのまま殺すこともせず大阪に向かって立ち去っている。
病院で暫く昏睡状態にあったが、意識を回復した後、パソコンのペイントソフトで大きなバラの絵を描きはじめ、「ビオランテがまだ生きており、ゴジラと再戦する」ことを黒木らに告げる。
若狭原発前での攻防で原発侵攻は避けられぬ事態となりかけたその時に未希はビオランテの復活を察知し、直後に進化し、より怪獣的フォルムになった強化ビオランテがゴジラの前に現れた。
抗核エネルギーバクテリアで弱体化していたとはいえ、熱線攻撃にも耐え、ゴジラから白煙を立ち上らせるなど徐々にゴジラを追い詰めたビオランテであったが、体内を熱線で爆破され、致命傷を負う。
しかし、バクテリアが効力を発揮したゴジラもまた戦意を喪失、ビオランテは最後に英理加の心を取り戻し、未希に「ありがとう」のメッセージを残し、沢口靖子の顔と共に光の粒となって空に舞い、何処かに消えていった。
全作品通して唯一「未希ちゃん」とちゃん付けで呼ばれる場面が存在する。そのちゃん付けで呼んでいた精神科学開発センターの大河内明日香とはかなり親しげであったが、以降の作品ではまったく登場しない(演じた田中好子自身は別の役で『ゴジラvsモスラ』に出演している)。映画のラストから察するに桐島と結ばれて疎遠になってしまったのだろうか?
僅か2年の間にかなり出世したらしく、国立超科学研究センターゴジラチームのメンバーとしてゴジラ対策の本格的な会議に参加している。
ビオランテとの戦いで日本海に追われたゴジラを監視していたが、この2年は抗核バクテリアの効力もあり、特に動きは見られなかったという。
しかし、この作品での大きな活躍は本編の主人公寺沢と共に日本を代表するタイムトラベル要員としてエミー・カノーら23世紀人らに選定されたことである。理由は「同じ時代に二人の人間を存在させることができないため」で、当時のゴジラチームはジジイばっか太平洋戦争時に存命だった人物が多数を占めていたことも選ばれた理由である。
タイムマシンKIDSの中では未来人のペットドラットを「かわいい」と気に入っているなど、この頃はまだ少女らしい一面が描かれた。そして、ワープした先1944年の世界でゴジラ誕生前を目撃、ラゴス島の恐竜の生き残り(ゴジラザウルス)が後のゴジラであることを確信する。そして、アメリカ軍の攻撃で瀕死の状態となったゴジラザウルスがベーリング海にワープさせられるのを見届ける。だが、この時代に未来人は意図的に遺伝子を組み替えたドラットを放置、後のキングギドラ誕生へと計画を進めることになる。ドラットがいなくなったことには未希だけが気付いたが、そのままエミーは無視して現代へのタイムワープを開始している。(その時に超能力で居場所わかんねえのか?とか言わないように)
現代ではゴジラの存在は抹消されたことが確認され、日本海のレーダーからも掻き消えた。しかし、代わりにキングギドラが未来人の計画通りに誕生、日本を恐怖に陥れた。だが、消え去ったはずのゴジラはベーリング海でなおも新たに誕生しており、さらに日本企業の原子力潜水艦のエネルギーを吸収してより強大に、パワーアップしていた。
このゴジラ復活は三原山での復活と同じように未希に察知され、その言葉通りにゴジラは北海道に出現。未希も「前に見たときよりずっと大きい」とゴジラがより手強い存在になったことを認識したのだった。(タイムパラドックスが起きてる世界で何で記憶が元通りなんだ?とか言わないように)
キングギドラを難なく倒したゴジラは再び首都東京を目指す。この危機をうけて未希と寺沢の進言により、エミーは海中に没したキングギドラを未来でサイボーグ化して現代のゴジラに最終決戦を挑む。
結果、エミーの活躍で辛くも首都壊滅は何とか食い止め、寺沢は自分も知らない未来の子孫に、そして未希は二度と会うことのない友人に、そしてエミーも自分の時代に希望を教えてくれた祖先と日本人たちに、それぞれ別れと感謝の言葉を送るのであった。
またも配属先が代わり、今度は国家環境計画局Gルーム所属となって登場。
飛ばされている、というよりはいろいろな意味でのその能力の高さ故に重要ポストに引く手あまたであるのだろう。
この作品では男女の家族、夫婦復縁がテーマであったこともあり、VSシリーズの中では一番影が薄かった。
しかし、さらわれた(というか盗まれた)コスモスを探知能力を用いて見事探し当て、暴れまわるモスラの侵攻阻止に貢献した。
過去作からこの作品を見る限り、能力を使うにはある程度精神を集中する必要があるらしく、ラジオを切って静かにしてほしいとの要望を伝えるシーンがある。
ラストバトルでモスラとバトラが何かを相談している様子に気がついたものの、その内容まではわからなかった。内容はコスモスの二人から聞いて初めて理解したところをみると、コスモスの二人のように怪獣の言葉までは理解する能力を持っていないようである。
冒頭からいきなり登場する。所属先は国連G対策センターで、ついに公務員を通り越して国連職員になった。
国立超科学研究センターが発展解消して国連G対策センターに改編されたという設定らしい。
青木がくすねた古代植物から特殊な波動を感じ取り、かつての自分の家とも言える精神科学開発センターの子供たちに歌を付けさせている。この歌はこの作品のキーとなり、アドノア島から持ち帰った卵がこの歌と共に孵り、未希は超能力でその幼生の正体がゴジラザウルスであることを見抜いた。
前作までは、「ゴジラを倒すことに貢献することが自分が持ちえた能力を人類の為に活かす術である」という考えであったが、ベビーゴジラとの出会い、そしてそのベビーを命を懸けて守ろうとするラドン、ゴジラという怪獣の行動により大きく考えが変わり、五条梓との出会い、彼女の「ゴジラもベビーも生まれる時代が違っていただけではないのか?」という考えも、その心境の変化に大きな影響を与えている。
しかし、ベビーの生態を解析した結果から得られたゴジラの弱点『第2の脳』の発見と、それを攻撃するメカゴジラの切り札「Gクラッシャー」の開発により、未希はゴジラの第2の脳を超能力で探り破壊するという皮肉な役目を担う羽目になった。しかし、ゴジラの常識は最早人知を超越しており、ラドンと融合したゴジラはその攻撃すらも跳ね返し、メカゴジラを完全なスクラップにしてしまう。
最終的にベビーゴジラの母代わりとなっていた梓もゴジラに理解を示し、仲間の所へ送ってほしいと未希に要請、テレパシーで古代植物のメロディをベビーに送り野性に目覚めたベビーは生き残った唯一の同族ゴジラと共に海へ帰っていく。
ついにメインヒロインに昇格。所属は前作と同じ国連G対策センターだが、新設部署のサイキックセンターの主任になっており、役柄の上でもまたも昇進している。
VSモスラで宇宙に飛び去ったモスラから発せられたフェアリーモスラの「宇宙怪獣スペースゴジラがゴジラを倒して地球を征服しようとしている」というメッセージを受け取る。
その頃、地球でのゴジラ対策はメカゴジラの強化発展型であるMOGERAを用いたMプロジェクト、未希の能力を使いゴジラをコントロールするTプロジェクトの二面作戦が計画されていた。
Tプロジェクトはゴジラと成長したベビーゴジラ、リトルの安住の地となっていた絶海のバース島で行わた。当初、未希はこの計画に反対していたが、先述のメッセージを受け取ったことで参加を決意。一定の成功をみたものの、スペースゴジラの結晶体によって装置が故障、その影響で未希が意識を失ったことで失敗。
また、この作品では、ヒロインらしく悪人にさらわれる、主人公の男性との恋愛模様が描かれるといった活躍があったほか、超能力も大幅にパワーアップしており、vsビオランテではゴジラとの直接対峙で気絶していたのがウソのようにゴジラを増幅装置で操っていたり、さらにテレキネシスで物体を浮かせる能力まで見せた。
Tプロジェクトはマフィアに乗っ取られた挙句、未希自身が協力を拒否したこともあり完全に消滅、Mプロジェクトに移行かと思われたが、スペースゴジラの打倒が急務となったことで、図らずもMOGERAは倒すべき相手だったはずのゴジラとの共同戦線を張ることになる。そしてMOGERAのスパイラルグレネードミサイルでスペースゴジラの弱点である肩の結晶体を破壊、分離形態での福岡タワー倒壊作戦の成功により、形勢が逆転し、最終的に未希のテレパシーによりMOGERA乗組員も救助され、ゴジラトドメの赤いバーンスパイラル熱線で地球の危機は去った。
最後に未希はこっそりゴジラのコントロール装置を念力で取り除いたほか、この戦いを通じて惹かれあった新城にリトルゴジラの成長を見せるところで映画は終了する。
ちなみに、この作品だけ髪型がショートヘアーになっている。
他の作品だと、結っているか、もしくはセミロングぐらいの長さなので、この作品だけかなり印象が違う。
なお、恋愛模様が描かれる日本映画としては珍しく、キスシーンや濡れ場はもちろん、腕組みや手をつなぐことさえない、かなりプラトニックな純愛模様が描かれている。が、演じた橋爪、小高両氏は「ゴジラの存在が大きすぎる」「多分別れた」と語っている。
もうほとんど映画の主役を食っているくらいの存在。
一応、この作品で彼女の姿は見納めである。
所属、階級共に前作と同じ国連G対策センター内サイキックセンター主任のままで、昇進ストーリーもここで打ち止めになったが、初にして唯一の後輩能力者小沢芽留が登場した(厳密には、精神科学センターに多数の後輩らしき人物が描かれているほか、芽留自身もvsメカゴジラにも登場していたとの説あり)。
主任止まりなのは、恐らくバース島でのゴジラ、リトルの監視任務を継続するため、現場のポストにこだわって昇進を拒んだのではないかと推測される。
しかし、映画冒頭で早速バース島の消滅を確認。直後にゴジラが生きた核爆弾と化したことを知る。
何とか核爆発の危機は脱したものの、今度はゴジラ自身の耐熱限界が迫りメルトダウンの危険性が発覚する。
なお、これらの危機についての的確な作戦を立案したのは、奇しくも三枝未希のファンというだけでゴジラ対策に参加した山根博士の末裔(正確には新吉少年の子孫)、山根健吉だった。平成VSシリーズラストにして、ゴジラによって人生を変えられた一族同士の邂逅が描かれている。なお、健吉の部屋には何故か「短期間しか見られなかった」はずであるショートカットの、しかもどう見ても内勤時の未希の写真が飾られている。入手ルートが実に怪しいところだが気にしたら負け。
さらに、オキシジェン・デストロイヤーが使用された東京湾の汚泥からデストロイアが誕生し、東京滅亡の危機となっていた。
未希は行方不明となったリトルゴジラを懸命に捜索するが、自身の能力が衰えたのか、一向に見つけることができず、落ち込む姿を見せた。
無事、成長したリトル、いやゴジラジュニアを確認できたものの、ゴジラのメルトダウンを防ぐ可能性がある怪獣デストロイアにゴジラを倒させる作戦のため、ジュニアを東京へ呼ぶ役割を担い、その能力ゆえにまたも愛するゴジラ一族を戦いに巻き込む皮肉な役目を任されることとなる。
人類に対する敵意を持っていないジュニアは未希への恩義からか、不完全な成長段階にあったデストロイアから未希たちを守り、初陣にして大金星を上げ、夜の首都に現れたゴジラとの再会を果たすが、直後に火力発電所のエネルギーとゴジラジュニアのDNAを吸収して完全体に進化したデストロイアに首を折られ、強化されたオキシジェン・デストロイヤー光線で瀕死となる。
未希の呼びかけになんとかジュニアも応えようとしたものの、息も絶え絶えとなりついに動かなくなる。
そして未希は涙ながらに、この戦いがゴジラの最期の戦いになることを悟る。
ジュニアを殺されたゴジラはその不安定ながらも圧倒的なパワーでかつて同族を殺したオキシジェン・デストロイヤーをも粉砕。ついには背鰭を溶かしながらもそのパワーで何度復活してもデストロイアをものともせず、ついにデストロイア自身が勝ち目が無いことを悟って逃亡を図り、人類の手で呆気なく撃墜されてしまった。
だが、最早ゴジラのメルトダウンを食い止める術は存在せず、苦しみの熱線を放つと、ついに都心の真ん中でゴジラはメルトダウンを引き起こしてしまう。
スーパーXIII率いる冷凍兵器部隊により、被害は最小限に食い止められたが、ゴジラはどんな怪獣や兵器にも耐えてきたその肉体が崩壊し、ついには最期の断末魔を叫び、その身をかつての初代ゴジラのそれと同じく骨として崩れ去った。
その様子を一部始終見ていた未希は涙ながらに自分の役割が終わったとつぶやく。
しかし、放射能の霧が徐々に晴れていき、線量の数値が急激に下がり始めたことに人々は気付く。
そして、芽留も何かを感じ取り、あの巨大な影が動く様が光の中から映し出され、このシリーズは終焉となる。
平成VSシリーズの番外編にあたる『サンリオピューロランド』のアトラクション映像として作られた短編映画。
ちなみに、ゴジラ映画初の3D作品でもある。 メカゴジラとスペースゴジラの間に作られ、特技監督も川北紘一と、パラレルワールドではあるものの、平成VSシリーズのスタッフが一番ノッていた時期に撮られた紛れもない真作のゴジラである。
未希の活躍は、観客のナビゲーター役で、映画とのつながりは無く、特に超能力を使う場面は無い。演じているのはもちろん小高恵美。
しかし、衣装はこの作品のみのオリジナルで、ヘアスタイルも比較的セミロング寄りのイメージとなっている。サンリオアトラクションとあって、ハローキティとも共演した。
なお、アトラクションそのものの仕掛けは「夢のタイムマシン」なる3D映像アトラクションマシンで「座席の可動、匂いが漂う」など、今で言うところの4D映画にも通ずるパビリオンだった。サンリオといえば、当然女児人気が高いのだが、この当時のゴジラ人気は男児に圧倒的だったこともあって、「男の子にも楽しめるアトラクションを」ということでサンリオ×ゴジラという信じられないコラボレーションが実現したのであった。当然ながら、この目論見は大当たりし、「オリジナルのゴジラが観られる」と大好評だったそうな。オリジナル映像では、ゴジラとキティが同じスクリーンに現れるという二度と無いであろう組み合わせが楽しめたのだが、GODZILLA FINAL BOXの特典映像では残念ながらカットされてしまった。
ストーリーは惑星探査艇プラネット号を救出するため観客がアース号なる宇宙船に乗り込み(観客席がアース号というよく遊園地である設定である)、救助には成功するがたどり着いた惑星には怪獣が生息しており、その3頭の怪獣ゴジラ、ラドン、成虫モスラが地球にワープして人類に迷惑な場外バトルを展開してしまう、というもの。よって、造型こそ平成VSそのものであるものの、話としてはどのゴジラシリーズともまったく繋がらない(けど、Gフォースは地球に存在するようで、メーサー車も出てきたりと・・・こまけぇこたぁいいんだよ!!)。しかし、現時点でこの3匹が同時にスクリーンに登場する作品はこの作品だけである。また、ゴジラが東京駅を破壊するのもこの作品が今のところ唯一となっている。
基本的に映画版と同じだが、1985年の回想シーンが美希の視点で描かれている点が特徴。
当時、東京にいた美希はゴジラの思念を感知して交信を試みようとしたが、その念が届く事はなかった。
更に美希を追って来た両親は熱線に巻き込まれて死亡し、天涯孤独の身となってしまう。
別冊コロコロコミック紙上にて映画公開前に集中連載されていたVSシリーズのコミカライズ版での活躍は
一切存在しない。というか、存在自体無い。
代わりに坂井氏が自ら「原理主義者」とまで語る黒木特佐が全作品に登場し、言わば『ゴジラvsビオランテから派生した別のVSシリーズ』とでも言うべきストーリーになっている。
しかし、映画、漫画の双方が完結して12年後、坂井氏が本当に構想していた完結作を描きたい、との意向で始められた『特黒 ゴジラVSデストロイア』にてついに初登場となった。何?実際の小高恵美より美人でかわいい?そんな事言ったら小高さんに怒られまっせ!
本作ではヒロインとして冒頭から登場。1992年に発生したモスラ上陸事件(『ゴジラVSモスラ』)の際、黒木特佐の依頼でモスラ幼虫をTCフィールドへ誘導した。(この際、バイト中だったのでアンナミラーズの制服を身に纏っている。実にかわいい)しかし、現地で死傷した人々の思念やモスラが発する強大なテレパシーを受信した事によって昏睡状態に陥ってしまう。約3年後、彼女が全裸で目覚めたとき、東京にはデストロイア集合体とゴジラジュニアが上陸。一方、台湾沖ではバーニングゴジラと魔獣バガンが死闘を繰り広げていた。
本作の彼女はテレパシストとしての自分に思い悩んでおり、あえて普通の女性として大学に通い、人の多く集まる場所でアルバイトをする事で人間の思念を受け止める訓練を行っている。そんな彼女が「テレパシストとして恋愛が出来るのか」も本作の見所のひとつであるらしい。しかし、彼女に一目惚れした山根健吉はヤンデレ化しつつあるので不安である。
別コロ時代に比べてリアル寄りに格段に画力も向上していることもあって、今後の展開が気になるところだが、完結まであと何年かかるのか、現段階で全何話になるのか、作者もよくわかっていない。しかも同人誌形態なので、一般書店では扱っていない。うまくインターネットを活用しよう。この特黒版が完結するか否かは読者のみんなの応援と坂井先生の頑張り次第であるので大いに期待しよう。
ゴジラの生誕から死、そして再生を描ききったVSシリーズに唯一皆勤賞で出演しているキャラクターで
VSシリーズは三枝未希が少女から大人の女性、戦士へ、そして最終的にゴジラを見守る母ともいえる人物となっていった作品であるとも言える。また、意外と彼女が初恋のスクリーン女優という小学生男児も多かったとか。
後続の怪獣映画や特撮ドラマにも少なからぬ影響を与え、三枝未希のような超能力を持ったキャラクターや平成金子ガメラ三部作の草薙浅黄のように怪獣と人間とを繋ぐ巫女のような存在といった人物が彼女の登場以後多く登場するようになった。
なお、小高恵美の三枝未希が登場するまで、ゴジラシリーズで『役名も設定も役者も同じキャラクターが連続出演』するという例は志村喬の山根恭平博士(『ゴジラ(1954年)』『ゴジラの逆襲』)だけで、6作品も連続して同じ人物で登場したのは目下のところ、彼女だけが持つ単独記録となっている。単純な役者としてのシリーズ最多出演記録は佐原健二の13回である(ちなみに、佐原氏はそのうちVSシリーズで瀬川長官役で3回出演している。それ以外は全部設定も役名も異なる別人の役)。
また、彼女の存在があることからわかるようにVSシリーズは昭和ゴジラと異なりストーリーの連続性、前作から続いている明確な続編シリーズである、という点を比較的重視しており、中尾彰演ずる麻生司令官や小林昭二演ずる土橋室長のように昭和ゴジラに無かった『同じ人物の再登場』が数人存在している(逆に役者は同じだけど、別人という例もある)。なお、昭和ゴジラも『一応は』ゴジラ第一作から『メカゴジラの逆襲』までは1本のストーリーで明確にストーリーが続いている続編ではある。
なお、このゴジラシリーズ以後の小高氏は古畑任三郎や赤い霊柩車などのサスペンスドラマに登場したことはあったものの、映画出演は無くなってしまい、2000年のミュージカル降板を最後に女優業をほぼ引退している。
しかし、たまぁ~にイベントや書籍のインタビューに登場することがあるので、ファンのみんなは是非チェックしてみよう。
掲示板
22 ななしのよっしん
2023/06/15(木) 18:23:08 ID: fcjyPyLNlu
『HOSHI35』という映画で他の平成特撮俳優陣と共に出演するらしいね
サイトの写真見たら当然と言えば当然ながら皆相応に時間の経過を感じてしまうのう…
23 ななしのよっしん
2023/11/14(火) 12:26:21 ID: 17cKAgWsoU
平野版の展開を加味して考えると、未希は84ゴジラと接触したことで、ゴジラと運命が強固に結びつけられてしまったんだろうな。
>>18 のいう巫女としての存在になったというか。
個人的には、彼女を黒木特佐はどう思ってたのか気になる。
大阪での避難活動と若狭への再布陣完了までの時間稼ぎに黒木が投入するくらいだから面識はあったんだろうけど、未希から見た黒木はどんな人だったのかな。
24 ななしのよっしん
2025/04/22(火) 19:18:38 ID: DbAtMDAOPM
最新作であるゴジラ-1.0のゴジラと会ったら心を通わせそうなイメージがある。
急上昇ワード改
最終更新:2025/12/10(水) 19:00
最終更新:2025/12/10(水) 19:00
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