井上真樹夫(いのうえ まきお)とは、男であるならば誰もが一度は憧れたであろう声を持つベテラン俳優・声優である。
概要
文学座草の会から劇団表現座等を経て、現在は青二プロダクションに所属。1960年代から声優としても活動しており、冷静沈着で、心身共にタフな、頼れる二枚目とライバルキャラを演じる事に定評がある。
以下は代表的なキャラクターとその作品。番組そのものを観たことがなくとも、TVの特番やゲームで耳にした人は多いのではないだろうか。
- 「キャプテンハーロック」(宇宙海賊キャプテンハーロックシリーズ・劇場版銀河鉄道999等)
- 「石川五ェ門(二代目)」(ルパン三世2期以降)
- 「花形満」(巨人の星シリーズ)
- 「神宮寺力」(勇者ライディーン)※通称「ミスター」
- 「ピート・リチャードソン」(大空魔竜ガイキング)
- 「スレッガー・ロウ」(機動戦士ガンダム劇場版)
- 「ザビタン」(アクマイザー3)
主にキャプテンハーロックや石川五ェ門の声の人として有名。特に五ェ門の役はTVシリーズの第2期から担当しており(第1期は大塚周夫が担当)、そのキャリアはなんと30年を超えている。OVAでは塩沢兼人に一時期バトンタッチした事がある。後に復帰。
また、原作の設定とは大きく異なるアニメ版での五ェ門に対して、「ストーリーの都合で性格の変化が一番多かったキャラクターであった」ということを評価する等、長年演じてきた思い出も語っている。
同様に代表キャラといえるキャプテンハーロックに対しても思い入れは深い。病気のため、2回ほど徳丸完に代役を頼んだ事があるが、結果として全話においてハーロックを演じきれず、その事をとても悔やんでいる。
元々舞台出身の為か、声優というよりも俳優であるという意識が強い人でもあり、役作りへの集中も半端ではない。収録の際には自身が演じるキャラクターと、そのキャラを取り巻く登場人物との関係性を現場においても意識し、アニメと同じように他キャストと接するといった拘りを見せた。
実際、筆頭ライバルキャラの花形満を演じた「巨人の星」では、主人公の星飛雄馬を演じた古谷徹とは意図的に接しようとせず、最終回までライバル関係を維持し続けたというエピソードがある。
また「声優ではなく俳優」意識の強さゆえか、自身が声優と呼ばれる事を好ましく思っておらず、舞台に出ようとしない若手声優に対しても好い感情を持っていないとのこと。
2000年以降の声優としての活動は、「ルパン三世のTVスペシャルで石川五ェ門を演じる」、「スパロボ等で出演作の持ち役の声を担当する(ライブラリ使用含む)」ぐらいとなっており、あまり活発ではない。
現在は長年担当していた石川五エ門役も降板し、後任を浪川大輔へと託している。体調不良などが原因ではないかと囁かれていたが、井上真樹夫のツイッターの発言(うっかりDMをツイートしてしまった)から資本側の都合であることが匂わされたことで、ファンの間で物議を醸した。
2013年秋には宇宙海賊キャプテンハーロックがリメイク映画化されたが、声優が異なる(小栗旬が演じる)ことが判明。ファンから不満と怨嗟の声が噴出し、それを受けた井上自身も「ハーロック役は井上真樹夫で!」という運動を起こしている。
2019年11月29日、持病の狭心症悪化のため死去。80歳。奇しくも81歳の誕生日の前日にこの世を去った。
主な出演作品
TVアニメ作品
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劇場用アニメ作品・OVA
特撮作品TVゲーム
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※その他出演作品についてはWikipediaの該当記事参照。
関連動画
関連項目
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関連作品 |
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