サイコミュ(サイコ・コミュニケーター)とは、宇宙世紀ガンダムシリーズに登場する用語・装置の名前である。
※準サイコミュについては該当記事を参照。
宇宙世紀には「ニュータイプ(NT)」と呼ばれる者達が存在する。
NTは本来、ジオン・ズム・ダイクンによって提唱された「宇宙環境に適応するよう進化した人類」「コミュニケーション能力の発達した者」というのが一般認識であり、実際にジオンのNT思想は宇宙移民の促進力ともなった。だがジオンの没後にザビ家は意図的にNT思想を捻じ曲げ、ザビ家による独裁体制の為に利用した。
→ジオン公国
ギレン・ザビは曲解したNT思想を国是とし思想面で利用したが、一方でキシリア・ザビはNTの軍事利用を考案。戦前からNTの研究を行っていたフラナガン博士を招集し、一年戦争半ばの6月頃に「フラナガン機関」を設立する。フラナガンは表向き民間向けの、実際には軍事利用の為にNT研究を行った。
フラナガン機関の設立は、NT研究に飛躍的な進歩をもたらした。特にNTの特殊脳波を戦闘に転用するI/F「サイコ・コミュニケーター」は、今後100年以上に渡って活躍する事になる。
キシリアがNTを軍事利用しようと考えたのは、NTの持つ類まれなる「回避能力」にあった。
MBW(ミノフスキー・ビーム・ウェポン)は光速に近く、発射してから動くのでは被弾してしまう。
開戦後、キシリアがMSの戦果を検証していくと極端に被弾率が低いパイロットが発見された。このパイロット(名前は公表されていない)の戦果は、キシリアに「高い空間認識能力や人間を第六感的な物で感じ取れる先読み・予知能力が現れているのだ」という考えを抱かせる。
研究が進むとNTは特殊な感応波(サイコウェーブ)を発する事が確認された。この感応波はNTが圧を受ける事で発し、ミノフスキー粒子を振動させる特異な性質を持っていた(後にサイコミュ通信と呼ばれる)。
これを受け、上記の性質を持つ脳波を増幅させ、機械語に翻訳する装置「サイコ・コミュニケーター(通称:サイコミュ)」が開発された。サイコミュはミノフスキー粒子散布下でのあらゆる電子的アクセスが遮断される中で、むしろ粒子を逆に利用し、砲台(ビット)等を遠隔操作する事もできる。
→ファンネル
ビットや機体の思考制御を可能とするため「ブレインマシンインターフェイス」に数えられる。
サイコミュ、準サイコミュを採用した機体は時折「不可思議な現象」を引き起こす事が有る。
例えばバイオセンサーを搭載したMSZ-006「Ζガンダム」は、グリプス戦役末期に「相手MSへの干渉」や「ビーム兵器の強化・肥大化」「ビームを弾くバリアを機体周囲に展開する」など、本来想定されてない仕様外の力を見せた。
これらは搭乗者のニュータイプ能力や意思に呼応して発現する為、ニュータイプの感応波がミノフスキー粒子に干渉し、変化を促した結果、起こったものだとこの時点では推測されていた。
サイコミュの基礎機能を持つコンピューターチップを構造材に埋め込むサイコフレーム。その技術によって、感応波の送受信・増幅装置としての面が強化されている。
同時にサイコフレームが生まれた事こそが「想定外の事象」そのものだった。第二次ネオ・ジオン戦争時に地球圏の全人間のを無意識を集め、地球に落下するアクシズを押し返したアクシズショックはそのサイコフレームが引き起こした事象の代表例である。
この正体不明の力場は後にサイコ・フィールドと命名された。これは人間の二人以上の意思が共鳴してサイコフレームが作り出す力場である(擬似的なミノフスキークラフトという説もある)。
この後、サイコフレーム技術はフルサイコフレーム…MSのムーバブルフレームをサイコフレームで構築するという大胆な発想でブラッシュアップされた技術が生み出され、この構造を採用した「ユニコーンガンダム」もまた不可思議な現象を引き起こす事になる。
この時期のサイコミュは技術不足によって大型化せざるを得ず、当初はMAくらいの大型機にしか積めなかった。
サイコミュを小型化させる試みが「ビショップ計画」で取り組まれ、通常サイズのMS搭載にも成功したが、MSへの搭載が実現したのはジオン軍が劣勢に陥った時期となってしまった。
この時期のサイコミュは主に「兵装を操るシステム」として扱われた。
終戦後、連邦やアナハイム・エレクトロニクスはジオンのサイコミュ関連機(技術)を接収し、サイコミュ搭載機の開発に本腰を入れる。
第4世代MSは大型化・大出力化(いわゆる恐竜化)が目立ち、サイコミュ機もそれに伴い路線変更している。
ニュータイプや強化人間の発するサイコ・ウェーブがサイコフレームに作用して、生み出されるサイコ・フィールドのせいで「サイコミュのオカルト化」が加速した。ユニコーンガンダムがコロニーレーザーを無効化、時間を巻き戻してMSのジェネレーターを分解するなど、激ヤバな事象を引き起こしたことでミネバ・ラオ・ザビと地球連邦軍が共同でサイコフレームに関して研究・使用を禁止する協定を結んだ。しかし、ジオン共和国やルオ商会などは守らなかった。
サイコミュの研究自体は続けられているが、通常のMSに採用する例が極端に減っており、ただのMSよりは決戦兵器に使われるイメージが強くなっている。
バイオコンピューターやネオ・サイコミュなど新しい技術が研究されている。
木星帝国はバイオ脳といったパイロットやニュータイプのクローンを生産していた。
該当作品:ガンダムF91、シルエット・フォーミュラ、クロスボーンガンダム
ニュータイプに依存するシステムである事やバイオ・コンピューターの発達によって、機動兵器に搭載することは稀になっている。だから地球連邦軍やリガ・ミリティアなどにはサイコミュを積んだ機体は登場しない。しかし、ザンスカール帝国のスーパーサイコ研究所では研究が継続されていて、サイコミュを積んだ機体や要塞が登場する。
モビルスーツに変わって、『ガイア・ギア』に登場する人型兵器「マン・マシーン」の特定機種には、サイコミュが搭載されている。小説版ではアフランシ・シャアのようなニュータイプが乗らなければサイコミュ反応が出ないとされる。(ラジオドラマ版では、オールドタイプでも使用出来るが負担が大きい。)
宇宙世紀の先の世界のアフターウォーの時代、『機動新世紀ガンダムX』には「GXビット」「D.O.M.E.ビット」というニュータイプでないと操作できないMSが存在し、他にも「サイコミュ・ダクト」と呼ばれる装置が登場している。
掲示板
53 ななしのよっしん
2025/05/24(土) 23:32:50 ID: gHKjTzs57l
サイコミュは脳波を入力として駆動するコンピュータだから
死ぬ間際の強い入力が意識の断片として保持されると考えるとSFとして成り立つ
この場合「死者の魂を取り込む」は実質的に起こるけど霊的な魂ではない
って所だと思うんだけどなんかUCはこの一線を越えて明確に霊的な魂として描いちゃった気がする
54 ななしのよっしん
2025/06/29(日) 03:54:11 ID: yhaTC3yrsx
そらZZのラストとかでどう考えてもZZのコアファイターに保存されてるとは思えない連中(ララァやZ当時のニュータイプ連中)が出てきたりしたからね
UCではそれを説明しようとしてあえてどこか別の所にある死者のプール(全体)を持ち出したんだろう
(全体=イデとか説明されてるが、スターウォーズのフォースと一体化や、
ひいては1stの参考文献の幼年期の終わりなんかにも習合意識の案はあるので非SF的発想というわけでもない)
UCの解釈を置いといてあえて「死者連中=サイコミュが検知した本人らの脳波のデータ」だと考えると
ブラックボックスという設定(Zあたりの頃に出ていた設定だけど、これも今ではよくわからない部分がある)を考慮すると
ララァのデータの入ったフラナガン機関のサイコミュを一部盲目的にコピーしてZのバイオセンサーが作られ、Zが関わりあった連中の脳波が取り込まれ
そのデータがZZのバイオセンサーにも複製されたので1st-ZZの全員分が入っていると考えることは不可能ではない…
(でも今思い出し
(省略しています。全て読むにはこのリンクをクリック!)
55 ななしのよっしん
2025/06/29(日) 12:48:41 ID: rDEC8ZyN8X
単に、ジュドーとハマーンの強大なニュータイプ同士の戦いに宇宙を彷徨っていた亡霊たちが引き寄せられてきただけかもしれない。
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最終更新:2025/12/23(火) 22:00
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