今世紀最大の著作権無駄遣い
単行本第1巻の帯より抜粋
『北斗の拳イチゴ味』(ほくとのけん イチゴあじ)とは、あの『北斗の拳』の公式パロディ漫画である。
原案:武論尊・原哲夫 / シナリオ:河田雄志 / 作画:行徒妹
概要
河田雄志・行徒のコンビによって描かれたハート様外伝「北斗の拳 外道伝」の反響を受け(好評だったとは言っていない)、作画を行徒妹に交代し『WEBコミックぜにょん』にて突如連載開始したWEBコミック。
主人公はよりによってサウザーが抜擢されてネタを展開するという、まさに公式が世紀末といっても過言ではないギャグ漫画。
随所に原作のシーンのセリフ回しやコマ割り、人物配置を意識したネタを使っているが、原則としてコピー・トレースは一切していない(例外として、フドウが命の意味を知るシーンの天丼ネタはコピーを使っているが、そのコピーも同イチゴ味内からのコピーであり、コピーを使用していることが明記されている)。シンが涙を流すシーンなど確実に使いまわせそうなイラストが多々あるにも拘らず全て一から書き起こしているあたりこの手のこだわりは凄まじい。
単行本も当時のジャンプコミックスを意識したものとなっており、公式であることをいいことに姉の連載漫画を宣伝したり、各方面からお叱りを受けそうなギャグをやってのけたりしてのうのうと連載なう。さすがの原作者も怒るだろうとおもいきや…
原哲夫「もうちょっとHな北斗の拳が読みたい」
原先生、ちょっと頭を冷やしてください。そもそもこの漫画でお色気要員って誰だよ…もしかして、ホモォ…!?
もう片方の原作者である武論尊先生は「よく分からねえけど」と前置きしつつも、「半端な奴が半端な事をやっているのでない事だけは分かる」と非常に前向きな評価を下さっている。それどころか「北斗の拳が実質連載期間5年だったから、イチゴ味もそのくらい」。え、5年も!?
当初は知名度はあまり高くなく、連載継続さえ危ぶまれていたが、1巻が発売されてみればあっという間に売り切れ、その反響の大きさから各方面とコラボを展開した。カフェとコラボならまだしも、マタニティ誌のたまごクラブと、育児誌のひよこクラブ(どちらも6月号)の両誌とのコラボという全世界の読者を混乱させるようなものまである。また、『mini』1月号にて予てよりの希望であった女性ファッション誌とのコラボも果たした。サウザーとレイ、ユダの現代風ファッションが見られるのは『mini』だけ!
極めつけは姉の行徒と原作の河田がタッグを組んだ公式パロディ「新世紀エヴァンゲリオン ピコピコ中学生伝説」とのコラボポスターだろう。誰がサウザーとゲンドウが同時にこっちを見るポスターが仕上がると想像できただろうか。集英社の『ジャンプ改』にも出張掲載され、ジャンプの名の雑誌に北斗の拳が再び掲載されるという偉業までも成し遂げた。
そして、何をどう間違えたのか、単行本4巻にてアニメ化が決定したと発表。よりによって、サウザー役はオリジナルキャストである銀河万丈が担当。みんな、動く南斗DE5MENやターバンのガキに出会えるぞ!!併せてディザーサイトもオープンしたのだが…サイトのURLを間違うと事例のように非常にアレなエラーメッセージが表示される場合があるので注意(事例1/事例2/事例3)。記憶力に自信のない人は後述のリンクを使うことをオススメする。イチゴ味だけに7月15日15時にホームページはリニューアルと同時にプロモーションビデオが公開された。あと、監督様に於かれましては早く7話以降の絵コンテを提出していただけるとファンもスタッフも安心できます。
主な登場人物
言うまでもないが、原作を知る人にとってはキャラ崩壊以外、何者でもない作品なので、思い入れのある人は注意。サウザーがカレー好きだったり、ケンシロウが天然ボケだったり、バットとリンがケンシロウの保護者(介護者?)になっていたり、ラオウの沸点が異様に低かったり、ターバンの少年が完全な天敵と化していたり、南斗六聖拳の内の5名がアイドル活動していたり、シンがケンシロウに対してときめいたりしているのはこの作品だけである。
その上一部と二部のキャラクターが時間軸を無視して総登場するため、原作ではあり得ない展開(ファルコvs(最後の将を除いた)南斗六聖拳、アインvsラオウ)も普通に起きる。
しかしキャラの戦闘力は原作準拠で描かれており、バトルシーンでは原作ファンなら思わずニヤリとしてしまうような
描写もあるため侮れない。
南斗六聖拳
南斗最後の将以外の5人で「南斗DE5MEN」なるアイドルユニットを結成しており、ときおりその歌のPVが漫画化される。当然ながら漫画化にあたりきちんと権利元に許可を取っている。
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- サウザー(CV:銀河万丈)
- 本作の主人公。「将星」を背負う南斗鳳凰拳の使い手。聖帝を名乗り、聖帝十字陵を建造している。
友達がいなくて非常にうっとおしい性格。幼いころから師父オウガイとの修行に明け暮れる日々を過ごしてきたため、「青春」とかそういうものに強い憧れを抱いている。そのせいで女とキャッキャウフフな生活を楽しんできたリア充ジュウザに対しては異様な対抗意識を燃やしている。童貞のようだが童貞と言う言葉の意味は知らない。
シェイクをストローで上手く吸う事ができず、頑張って飲もうとすると、その場にいる全員が気が散って話ができなくなるほど珍妙な顔になる。
厄介なことに、南斗聖拳最強の実力者であることは原作と全く変わらず、本気で怒らせるとシンとシュウが一目散に逃げ出す程で、五車星あたりでは2対1でかかっても一瞬で倒されてしまう。南斗では勝てぬとジュウザを助っ人に呼ぶもジュウザは上記の対抗意識からくるパワーで一蹴されてしまい、結局誰もサウザーには逆らえなかったようだ。完全無防備な状態で火を付けられたり多量のダイナマイトで爆破されても死なないため、ラオウすらもドン引きした。
色々と企んで計画をぶち上げる事が多いが、裏目に出る事も多い。大抵は南斗六聖拳の面々を呼びつけては騒動を起こして鬱陶しがられて終わりなのだがそうでない事もあり、副官の発案だが奴隷として使役していた子供を引き続き反乱させず手足として使うために建設した「学校」のお陰で、子供達には逆に感謝されている。学校を造ってからは子供たちとの交流も多い。というか子供に混じっている。
主人公故か宣伝回において新製品・新企画のPRを担当するのだが、ページ配分が下手。気が付いたら一番肝心な新刊のPRがラスト1ページしか残っていないという事がよくある。
- アニメ版では東映アニメ版や一部ゲームでもサウザーを演じた銀河万丈氏が声を演じている。
- シン(CV:森川智之)
- 「殉星」を背負う南斗孤鷲拳の使い手。ケンシロウの元からユリアを奪った張本人…なのだが、本作ではユリアは正直どうでもよく、むしろケンシロウが本命。最近はリンやバットのパチモノの子育てに夢中。
原作では戦乱を好むグループに走ったシンであったがこの漫画では(ケンシロウに関わる事以外では)常識人のグループに属しており、レイ・シュウと共にサウザーを冷ややかな目で見る事が多い。六聖拳で意見が割れた時は原作のように戦乱を好み北斗・南斗の掟などもはや意味が無い、等と言う発言をする事があるが、やっぱりサウザーに迷惑をかけられるサイドである。南斗DE5MENの中では一番年下。
回想シーンは主に学生時代だが、更に昔の子供時代のシンも登場する。この時のシンは珍しいイチゴ味のオリジナルデザインで、今ほどのロン毛ではなかった。
学生時代にジュウザ、2巻でジャギにその想いを暴露してしまうが両者とも黙っていてくれている模様。
最近は「お兄ちゃん」に目覚めつつあるが、その反動でファルコへの殺意を日々募らせている。
なお、彼自身が健在でサザンクロスの町も存在しているため、彼の組織のKINGも当然健在のはずなのだが、KINGはハート様がチョイ役で出てくるくらいしか出番がない。ハート様の知名度を考えると信じられない待遇だが、前身となった外道伝の影響があるのかもしれない…
- レイ(CV:鳥海浩輔)
- 「義星」を背負う南斗水鳥拳の使い手。原作との差異が少ない貴重な常識人…なのだが、この漫画においては弄られるポイントが少ないと嘆くべきなのだろうか。
南斗六聖(南斗DE5MEN)として集まると、大体常識人のシュウと一緒にいる。
本編展開通り、突かれた秘孔・新血愁の説明をラオウが説明するも、モズの早贄のせいでその説明が頭に入らず、何故体調が悪くなったのかいまいちよく分かっていなかった。
- 南斗で集まっている時には地味目な常識人ポジションを確立しているが、その一方でケンシロウ一行の中では真面目すぎる性格が災いしてか頻繁に無茶振りされては断り切れずにそれを実行しなければならない苦労人になっている。
原作を模したシーンでは、見せ場になるはずだった登場シーンをサウザーやケンなどに奪われる事もある。たまに原作通りに自分で登場できたかと思ったら出番を奪われてない事をバット・リンにダメ出しされるというとんでもない扱いまで・・・。
- キャラとしての扱いがある意味では一番扱いがぞんざいかもしれない微妙な立場。
- ウダユダ(CV:谷山紀章)
- 「妖星」を背負う南斗紅鶴拳の使い手。1人だけリボルテックが発売されていないこと、太鼓持ちとしてユダガールズをバイトで雇っていること等をサウザー達に散々ネタにされ、挙句の果てにブレスレットに書かれた「UD」のマークから「ウダ」と呼ばれてしまういじられキャラ。後にUDはちょっと削ってJDに修正したが、時すでに遅く「ウダ」の名は広く世紀末の世に知れ渡った後であった。なお、リボルテックについては56話(5巻収録予定)にて作者の手弁当によるものが公開された。
究極版の表紙でも馬にすら先を越されハブられていた事実を知った時は鬼神のごとき強さで牙一族を蹴散らした。
目下の目標はケンシロウに強敵(とも)として認められ、無想転生の背後の幻影に加えてもらうこと。レイに遅れをとっている理由が「ケンの無想転生に加わっていないから」と考えたユダは当初生身で無想転生に割り込もうとしていたが、ケンシロウにはキレられてどつかれ、リンやバットには哀れみの目で見られ、挙句の果てにリハクやヒューイに見物されるなど散々な結果に終わったため、正攻法でケンシロウに闘いの血を刻もうとしている。が、いらんことしかしてなかった期間のせいでさび付いた紅鶴の爪をまず磨く必要があった上、それを見事乗り越えたものの結局ケンの強さと水影心のズルさをこれでもかと思い知るだけの結果に終わった。
ユダもサウザーに呼びつけられては面倒ごとに巻き込まれる側の立場のはずだが、揉め事の時はサウザーに付く事もある。原作よろしく戦乱を好む性ゆえか、妙にテンションの高い性格がシンパシーを感じるのか、はたまたレイの前に立ちはだかりたいだけなのか・・・。ただしサウザーからは軽んじられている事が多い。
なんだかんだで付き合いが結構いい。
シェイクの機械やパチパチ弾ける駄菓子など、核戦争後の世界では手に入らないものをいくつも所持しており、バイトを雇っている割には組織力はかなりある様子。
- ちなみにアニメ版で声を担当している谷山紀章氏は『天の覇王 北斗の拳ラオウ外伝』のアニメ・ゲーム作品でもユダを担当している。
- シュウ様(CV:諏訪部順一)
- 石碑「仁星」を背負う南斗白鷺拳の使い手。盲目の闘士であり、聖帝軍への反抗軍の指導者。
人望(主に適齢の女性から)は圧倒的にシュウの方が高いようで、それに個人的な恨みを抱いた皮肉なのか何なのか、サウザーからは女性らが呼ぶのと同じようにずっと「シュウ様」と呼ばれている。
でも別にサウザー個人と仲が悪いということもなく、サウザーが変なたくらみによって南斗六聖拳を招集する時は毎回きっちり召集に応じている。幾度と無く聖帝十字稜の頂上まで石碑を運ばされて潰されているがそのたびに何だかんだで石の下から脱出し、時には投げ返す事も。
レイと同じく常識人で、心に余裕が無くうるさいメンバーばかりである南斗de5MENの中で唯一、「心に余裕があってうるさくない」と紹介がつくほどだが、何を考えているのかよくわからない一面も。ユダの項にあるリボルテックネタも、リボルテックフィギュアを使った計画を持ち出したのはサウザーだが、その後の騒ぎはサウザーのせいというよりもシュウの余計な一言が発端である(レイも被害に遭った)。
さらに最初にUDを指摘し、ウダと呼んだ張本人である。
究極版の表紙ユダハブの件でもやっぱりダメ押しをするため、実はわざとやっているのか、悪気はないのか微妙なところである。
いずれにしても一つ言うとすれば、盲目とはなんだったのか
- 南斗最後の将(CVはお察しください)
- 「慈母星」を背負う南斗正統血統。五車星とシンしかその正体は知らない。崩壊した世紀末においてあり得ないほどのフレグランス力を誇る。
話すときはお付きの五車星に小声で伝えて代わりに発言してもらうが、それが主にヒューイなせいで余り話を聞いてもらえていない。
その正体や存在についてはちょくちょく言及されるが、何故か悉く別の人間がなり代わっているため、南斗六聖で集まった回以外の出番がほぼない。正体についてシンに聞くととんでもない反応を示すため、シンについて知っている人が見れば一発でバレそうなものだが、幸い(?)にしてシンのアレな秘密は特定の数人以外には知られていないため、最後の将の正体もバレていないようだ。
北斗神拳
- ケンシロウ(CV:小西克幸)
- 北斗四兄弟末弟。無口の上に、天然ボケで空気が読めない。初期は割とまともだったが、サウザーやシンの影響か、回を重ねるごとにどんどんアホになっていき、いつのまにやらバットとリンが保護者になっている。
ただし、当然ながら本編主人公なので実際に戦うと滅茶苦茶強い。
ちなみにアニメ版で声を担当している小西克幸氏は『北斗無双』『ジャンプビクトリーバーサス』といったゲーム作品でもケンシロウを担当している。
- ラオウ(CV:松山鷹志)
- 北斗四兄弟長兄。拳王。比較的原作通りなのだが、やたら沸点が低く、挑発に弱い。特にヒューイを目の敵にするため、サウザーに彼を使った対策を取られたほど。しかし割と気長でケンシロウ達が色々ごちゃごちゃ会話していても解決するまで静かに待っていてくれる。
とげとげのヘルメットはサウザーに釣りざおで盗られたり、モズの早贄という習性により虫が数匹刺さったりしている。そしてターバンのガキ、サウザーと共に本体を差し置いてフィギュア化した。
- トキ(CV:諏訪部順一)
- 北斗四兄弟次兄。北斗神拳を医学に役立てようと考える。サウザーの身体の秘密はこむら返りの治療の際に知った。基本的に原作通り(勿論ジョインジョイントキィ的な意味ではない)で常識もあるが何かと不器用。
原作と違いアミバとの仲は良好。
ハン的には童貞ではないらしいが、どうもウブ。たまにラオウと違って話の脇道に待ちきれず原作に反した行動を取るが、バットのダメ出しには素直に従う。
- アミバ(…おい、お前はアッチ(南斗)だ!byトキ)
- トキの偽物。ほとんど喋らない。なぜか本物と常に行動を共にしている。吐血したトキの背中をさすってあげる優しい一面も。
いつの間にかトキの留守中に村を任され、その才能をトキに認められ、遂には後継者として直接教えを受けるまでになった。トキと勘違いされると喜ぶ。
ただしそれでも「ヒゲが生えていないわるもの」であるようだ。
- トキ曰く、「テンションが異常に高い為に失敗するから、異常に下げてみた」所、トキ並に強くなる事が判明したが、いつものテンションを知っていると、若干、不気味である。
- ジャギ
- 北斗四兄弟三兄。他の兄弟(トキ含む)にやたら邪険に扱われる。
正統伝承者となったケンシロウに強い恨みをもっているが、悪行を働くことに虚しさを感じている。
聖帝軍、拳王軍、サザンクロス、その他諸勢力の群雄割拠の中、どうにか名前を広めようと頑張るヘルメット助教授。この作品ではサウザーに「北斗四兄弟」として存在が知られている。
- 現在、更生しジャギとして善行を尽くそうとしているが見た目のせいで部下以外からは相変わらず怖がられている。部下からの信頼は厚いが素顔をジャギ本人と認識されていない。
「ザコはどいてろぉーっ!」と言いながらダガールを一蹴するくらいには強い。
修羅の国の雑兵相手だと数人くらいは問題なく倒せるが、集団だと即座に無理と判断する位。
- リュウケン
- 北斗神拳第63代伝承者にして北斗四兄弟の師。暗殺拳の伝承者としては「ないな」と言わざるを得ない人材ばっかり集めてきたないない尽くしのおじいさん。なぜかサウザー同様にロンゲを毛嫌いしている。
割と心が狭く、トキの仕込みで愛嬌を出すためにケンシロウがわざとリュウケンの悪口を言った際、病の発作が無ければラオウを手も足も出させずに倒していたであろう北斗神拳奥義・七星点心を2度も使ってケンシロウに折檻した。
自室にはメープルシロップが入ったツボを常備しており、手首ごと突っ込んで舐める。一休さんのとんち話を狙ったジャギにツボの中身を聞かれたが、隠そうともせずにメープルシロップと答えた上で独占する。
死後には事あるごとにシンに墓石を蹴り壊される。
南斗五車星
- ヒューイ
- 「風」の男で、風の拳の使い手(噛ませ犬)。
南斗六聖拳の間では「テンションが空回る青いやつ」との認識を持たれている。拳の実力としては北斗・南斗の面々に及ぶほどではないが、他人を挑発する事は上手い。
何かと盾にされやすく、かなり丈夫なほう。
- シュレン
- 「炎」の男で、炎の拳の使い手(噛ませ犬)。
軽井沢のテニスコートで汗を流す男女混合グループに得意の火芸を用いて混ざろうとした結果不審者扱いされた過去を持つ。
- フドウ(CV:松山鷹志)
- 「山」の男で、かつては鬼のフドウとも呼ばれていた。動物を「リス」としてしか認識できない。
一時、ニワトリを無理やり「ニワトリ」と心にもない事を口にするが、ケンシロウに諭されて涙を流し「リス」と認めた(ニワトリだけど)。
デカすぎるため屋内ではだいたいマミって頭が天井に刺さっており、デリケートな体質で季節による気圧の変化で大きさがコロコロ変わる。
- ジュウザ
- 「雲」の男で、我流の拳を使う。ユリアの異母兄である。自由奔放すぎて天邪鬼と化している。
自由について思索する余り、自身の出生にまつわる大人の事情[1]に思い至り、自らが自由を求めるのは運命なのだと悟る。
- リハク
- 「海」の男で、五車星のリーダー的存在。趣味は人生に行き詰ってセンチメンタルになっている人を観察する事。
有能な策士であるが、作中では見誤る事が多いのは原作同様。そのことを五車星の面々に指摘されると他人の揚げ足を取って逃げる大人気ない一面も。
だが、他者の感情を操って思い通りに動かす術に長けており、試行錯誤の末に誰も制御できないジュウザの制御に成功するなど、意外にも軍師らしい一面もこの漫画では(たまに)見られる。
- アイン
- 自由すぎて戦力としてアテにできないジュウザの代わりに五車星に加えられた「星」の男。アメリカンっぽい単語で喋り、またの名をミスターハリウッド。
ラオウの北斗剛掌波を背後からモロに食らい死んだかに見えた(というか埋葬された)が、いつの間にか復活していた。
本編の元々の登場時期が違い、本来はこの時間軸よりも後の時代の人間であるのだが、特に問題はないようだ。
- トウ
- リハクの娘。ラオウへの愛は隠す気は毛頭ない。
帝都
- ファルコ
- 元斗皇拳伝承者。ラオウが攻めてきた際には自らの尻を差し出した。
南斗DE5MEN2ndシングルのPVにも登場する乙女である。
帝都に攻め込んできた南斗DE5MENとの戦いに敗れ、「南斗DE5MEN G」として6人目のメンバーとなるが、かなりマイペースで、寝ていたところを起こしに来たユダは返り討ちにあってしまった。
天帝の一時保護をシンに頼むよう指示するも、そのせいで殉星を無駄に輝かせてしまったシンからは「早く死んでくれ」などと殺意の念を送られて度々言い知れぬ恐怖を感じている。
- ジャコウ
- 帝都の事実上の支配者。天帝を幽閉してその名を騙ることで権勢を振っていたが、南斗DE5MENの侵攻で帝都は陥落しジャコウは失脚してしまう。
それでも天帝の居場所を隠し通すことで命脈をつないでいたが、再びやってきた南斗DE5MENのシンとユダに拷問されて全身焼き印まみれにされた挙句、それとは何の関係もなく天帝も発見されてしまう。
- ルイ
- 北斗、南斗、元斗を総べる「天帝」にしてリンの双子の姉。ジャコウにより幽閉されていたが、南斗DE5MENの活躍?により無事救出される。
原作から大幅に時期を前倒ししての登場であるため、妹のリンとうり二つの幼い少女の姿で登場した。それゆえ第一発見者であるシンはルイを連れていくことでケンシロウとおそろいにすることを一度は目論んだが、さすがに躊躇した。
しかしその後、人間性と居住環境の2つの面からの消去法で南斗六聖拳の中で一番マシだったシンの元へ預けられることになる。ソリアの仕込みでシンを「お兄ちゃん」と呼ぶ。
修羅の国
- カイオウ
- 修羅の国の頂点に立つ北斗琉拳伝承者。ラオウ、トキの兄でもある。
原作の実質ラスボスだけあり、南斗DE5MEN Gの6人が束になっても相手にならない圧倒的な戦闘力を誇り、そのうえラオウに似て執念深い。
- ハン
- 強い相手を求めて修羅の国からやってきたエスプレッソ感漂う紳士。星のアインが赤子に見えるほどの濃さを誇り、いつも騒動を巻き起こしているイチゴ味のキャラ達を持ってして「関わるべきではない」とまで言わしめるほどのインパクトを持つ。
他人を見た目の印象で童貞扱いする。基準は謎。息子がいるシュウですら童貞扱いし、ターバンのガキに刺された時に驚愕の顔をして童貞ではないと評したためただの馬鹿なのではないかという憶測がある。
その拳の腕は尋常ではなく、青いやつ程度では殆ど相手にならず、サウザー以外の5MENのメンバーも戦いを躊躇するほど。油断していた、ユダやレイたちが予めハンの拳を見ていた、ターバンのガキに足を刺された等の条件が重なっていなかったら、サウザーと言えどやられていただろうと評されるほど。
- シンと同様、イチゴ味オリジナルで過去の姿が登場している。カイオウや北斗三兄弟が幼少の頃の話だが彼らより年長者のようで、青年くらいの姿である。エスプレッソ感は無いがオカッパ頭にビキニパンツ一丁という別の意味で濃い出で立ちであり、この頃から他人を童貞扱いしている。
なお、彼の使用する北斗琉拳は北斗神拳と別物のはずなのだが、この作品の彼に言わせるとその違いは「女を抱いた事があるかどうか」らしい。あのー…ラオウは女を抱くどころか息子がいるんですが…
- 名も無き修羅
- 恐るべき実力を誇る名も無き修羅の人。ユダを差し置いてリボルテック化済み。
南斗DE5MEN Gの一員となったファルコと因縁の対決を繰り広げるも、原作とは異なってファルコが万全の状態であったため、手も足も出ず、敗北を喫する。
- シャチ
- 修羅の国において修羅を食う鬼「羅刹」として恐れられている男。様々な形態に変形することですさまじい機動力を発揮する人間トランスフォーマー。色んな姿にトランスフォームしながら救世主と見込んでいるラオウの元に赴き、彼を修羅の国へと導いた。必殺技は無数のモテない童貞たちのこってりしたヴィジョンを背負いながら戦う夢想童貞。
その他世紀末の人々
- 副官(CV:合田慎二郎)
- サウザーの保護者のヒゲのオッサン。原作では聖帝編冒頭でシュウにやられたかわいそうな人だが、本作ではサウザーの側近として常にツッコミ&解説役を務めており、出番が多い。サウザーにいつも振り回されていたり、ターバンのガキの被害も受けたりと苦労人。
いつも自分の瞬殺など容易な拳法家を相手にしているため基本的にオドオドしているが、あの羅将ハンに冷静にツッコミを入れたりなんだかんだでリンやバットと話せる仲になったりと実は意外と肝が据わっているかもしれない。
ちなみに「副官」はイチゴ味アニメのキャストにおける呼称であり、彼自身はバットに1回だけ「オッサン」と呼ばれただけで例のガキにもある通称すらない。作中では一応メインキャラなのに。余談だが原作アニメではブルという名前があった。
- リゾ
- かつてはシュウと共に南斗聖拳を学んでいたが、現在はサウザーの元にいる、という原作からしていろいろ訳ありっぽいサウザーの部下。ターバンのガキに刺された者にタオルを巻いて治療するのが主な役目。
- リン(CV:蒼井翔太)
- ケンシロウの保護者の少女。ほとんどケンシロウのカーチャンと化している。
五車星やレイなど、南斗に対してはやたらと辛辣。
- ちなみにアニメ版で声を担当している蒼井翔太氏は立派な男性声優である。何を考えている
- バット(CV:山下大輝)
- ケンシロウの保護者の少年。どうしたらいいか分からなくなったケンシロウに的確なアドバイスを送るアドバイザーであると同時に、ブレないツッコミキャラでもある。南斗の常識人グループはたまにブレてボケる側になるので、バットがいなかったら一体どうなることやら・・・。
ただし相手がレイの場合は容赦なくボケ倒す。
- ターバンのガキ(CV:儀武ゆう子)
- 個別記事参照。サウザーの天敵。フィギュア化決定!
「南斗最強の拳法家に感づかれず一太刀浴びせた」事実が拡大解釈されたのか、「強さは原作に忠実」の原則を唯一覆している。いや、これが本来のガキの実力か。
- ユリア(CV:皆口裕子、儀武ゆう子(子供時代))
- ケンシロウの恋人。ケンシロウとシンとの青春時代の思い出が時々描かれるが、回想をするシンがこの漫画においてはアレなので、殆ど脇役である。
本編通りシンに攫われたが、その後、何の感情も抱いていない顔をしたシンにすんなり解放される。
学生時代の回想ではケンシロウの彼女で、シンから数々の嫌がらせを受けていた。
- サザンクロスに居た時は原作同様にシンの事を軽蔑していた…というか原作より軽蔑していた。
- マミヤ
- ユリアに似た雰囲気の女戦士。基本的に原作のストーリー展開を真面目に進めようとする常識人なのだが、時々真顔でボケる。
- アイリ
- レイの妹。目の治療の際にケンシロウに変な秘孔を突かれたことで、時おり目つきと眉毛がケンシロウそっくりになる。
彼女もまたリンとバットと一緒になってレイを追い詰める側の人間である。
- リュウガ
- 「天狼星」を背負う泰山天狼拳の使い手。ラオウの部下であり、ユリアの実兄、ジュウザの異母兄でもある。
原作では戦わなかった相手とのドリームマッチを度々繰り広げているが、毎回負けている。
五車星の青いのとキャラが被っており、2人で繰り出す合体奥義「烈風泰山天狼拳」はすさまじい破壊力を誇る。(当たれば)
- 青いのとセットでない時は割と真面目だが、上司(ラオウ)と接する時は気苦労が絶えない。
- カーネル
- GOLANの首領。原作設定なのでシンの部下ではない。
超能力とも称される先読みの技術と南斗無音拳、そして配下の軍人を用いて世紀末に神の国を作ろうと目論んでいたが、リハクに焚き付けられたユダと戦うことになる。ユダがいらんことばっかしてたせいで腕が鈍っていた事、そしてそのためにあえて策を用いない縛りプレイで戦っていた事などから最初は優位に立つが、最終的には南斗聖拳の使い手としての格の違いを見せつけられ敗北する。
原作と同じかそれ以上にシリアスでギャグ要素の一切ない人物だが、部下がついうっかり女子供と一緒にサウザーを捕まえてしまったことがある。
- スプラッシュ
- ビレニィプリズンにてデビルリバースが封印された扉を守る門番。封印が解かれるのを阻止するために鍵を飲み込もうとするが、なかなか飲み込めずいつもリバースしている。相方のもう一人の門番も、スプラッシュにカギを飲み込ませる以外の隠蔽方法をとろうとしない。
ちなみにこの漫画のビレニィプリズンは通常の錠前で閉じられた扉の奥に最新式の電子キーの扉が増設されており、ダイナマイト等で突破する事はできない。
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往年のジャンプコミックスに見られたのと同じく、単行本の巻末コメントが超豪華。
やけにノリのいい原哲夫と、見るからに適当なコメントを寄せている武論尊の温度差に注目。
単品DVDは2016年3月25日発売。
TV放送では尺の関係で実現しなかった「南斗DE5MEN」の楽曲『それが大事』のフルバージョンが収録された。
関連項目
外部リンク
脚注
- *リュウガとユリアは実の兄妹だが、ジュウザとユリアは異母兄妹。そしてリュウガとジュウザはリュウガの方が兄にあたる。つまり、ジュウザ達の父親は最初の妻とまっとうに別れた後に第2子を授かっているのではなく、長男リュウガを授かった後に違う女にジュウザを生ませ、また元の妻に戻ってユリアを生ませるモロ浮気をしている訳で…。これはイチゴ味設定ではなく原作通りの設定である。