1961年公開の東宝映画『モスラ』登場が初出の怪獣である。蛾をモチーフとしている。
その後ゴジラ映画への登場や平成モスラ三部作などが製作され、ゴジラやラドンと並んで「東宝三大怪獣」とも称されている。
英語では「Mothra」。蛾を意味する「Moth」と母を意味する「Mother」を掛け合わせたものであり、本来の意味でもある「蛾の怪獣」という意味と「母性を象徴する怪獣」という意味を持っている。このため、人間の味方として登場する事が殆どである。環境破壊を繰り返す身勝手な人類に警鐘を鳴らしつつも、人類が窮地に陥った時には放っておけず加勢する母性の具現化である。時には自衛隊に攻撃される事もあったが、それでも見捨てずに人の営みを見つめ続けている。そのためか、女性や子供に人気がある。
蛾をモチーフとした怪獣のため、卵、幼虫、繭、成虫の形態変化があり、作中で幼虫から成虫へ変化する事も多い。逆に、成虫がやられたのちにそのかたき討ちを新たに生まれた幼虫が行う例もある。幼虫は噛みつきと糸攻撃、成虫は爪での引っ掻きや羽での強風攻撃や体当たり、また最後の武器として鱗粉攻撃を持つ。作品によってはビームや毒針なども使う事がある。
中生代には原始モスラと呼ばれるモスラの祖先が生息していた。また、亜種としてバトルモスラ(=バトラ)がいる。
『モスラ(1961年)』で初代個体が登場。インファント島民を殺害し小美人を奪い見世物にするロリシカ人ネルソンの悪事に対し、ひそかに小美人が呼び出していた事で幼虫が誕生。ネルソンを追うように日本に到達し防衛隊の攻撃を物ともせず進撃した。ネルソンはロリシカ国に逃亡するがモスラは東京タワーを破壊し繭を作って成虫へと変態し、ロリシカの都市ニューカークに飛来する。錯乱したネルソンは銃を市民に発砲した事で警官に射殺され、モスラも教会の鐘と紋章によって空港へと誘導され小美人と共に帰っていった。
『モスラ対ゴジラ』で再び登場。台風により浜辺に巨大な卵が流れ着き、これをレジャー施設の目玉にしようと興行師が買い取るが、それはモスラの卵であり小美人が返還を求めに来るが興行師は拒絶。そんな中ゴジラが出現し再び暴れ始める。モスラは卵を守る為にゴジラと戦い、最後の武器である毒鱗粉で攻撃するものの決定打にはならず、熱線を浴びて力尽き卵を庇うように死亡。しかし小美人の祈りによって卵から双子の幼虫(二代目個体)が誕生。幼虫達は苦戦しつつも連携してゴジラに糸を吐きかけゴジラを拘束して倒したのだった。
『三大怪獣 地球最大の決戦』では先の戦いが原因なのか双子幼虫の一体は死んでしまったという。金星を三日で滅ぼしたという恐るべき宇宙怪獣キングギドラが地球に襲来し破壊の限りを尽くすが、小美人はゴジラとラドンとモスラが力を合わせればギドラに勝てるかもしれないと語りモスラを呼び寄せる。 富士の麓で戦いを続けるゴジラとラドンに対しモスラは地球の為に戦ってほしいと説得するも二体は拒絶する。しかし単身ギドラに挑むモスラに触発されて二体も協力し、連携攻撃でギドラの撃退に成功した。
『南海の大決闘』では成虫へと成長している。インファント島で眠っていたが赤い竹に拉致されていた島民を救う為に覚醒。島の爆発が迫る中、ゴジラに喧嘩を売られるがモスラは島民たちの救出を優先したため小競り合いで終了。なおもゴジラは戦いを挑もうと吠えるが、主人公達の呼びかけに状況を察してゴジラは海に飛び込み、ゴジラの無事を確認した主人公達は安堵しインファント島へ帰還した。
『怪獣総進撃』では怪獣ランドに住む一体として幼虫が存在する(三代目)。小美人やインファント島がどうなったのかは描写されないため不明。キラアク星人に操られ破壊活動に加担してしまうが、コントロールが解けた後はクモンガと協力し糸を吐いてギドラの動きを牽制した。
『ゴジラVSモスラ』で再登場。同作には亜種であるバトルモスラ「バトラ」も登場する。隕石衝突の影響でインファント島の地中から卵が出現。島の開発を行っていた業者は宣伝目的に卵を輸送するが洋上で孵化し幼虫が誕生。現れたゴジラと戦闘になるがそこにバトラも現れ三つ巴となり、ゴジラとバトラは海底火山に巻き込まれ消息不明となる。モスラは拉致されたコスモスを追って日本に上陸。コスモスの無事を確認すると国会議事堂で繭を作って成虫となる。同じく成虫となったバトラと戦うがゴジラと戦う為にバトラと和解。戦闘不能に追い込み二体でゴジラを運び出すものの、再び覚醒したゴジラの攻撃を受けバトラは致命傷を負う。バトラは本来の使命である隕石の破壊をモスラに託し海中に没する。
『ゴジラVSスペースゴジラ』ではスペースゴジラの脅威を知らせる為にモスラが派遣した「フェアリーモスラ」が登場。一種の思念エネルギー体であり、コスモスの姿に変化して三枝未希にスペースゴジラの襲来を予告した。
これまでのシリーズとはまた別の世界である平成モスラ三部作では従来のモスラに近い親モスラとその子供である新生モスラが登場する。やや吊り目で緑を基調としており「グリーンモスラ」「モスラレオ」などの呼称がある。多彩なビーム攻撃や分身しての突撃など圧倒的なパワーでデスギドラを封印した。
『2』ではダガーラに敗れた後、奇跡の水の力を受けて翼が虹色に変化し「レインボーモスラ」となる。また水中を自在に泳ぐ「アクアモスラ」にも変身できるようになった。
『3』では現代のギドラに敵わなかった為、過去のギドラを倒す為に「光速モスラ」に変身しタイムトラベルを敢行。過去のギドラを倒したものの瀕死となり、祖先である「原始モスラ」に糸を吐きかけられ眠りにつく。しかし倒したと思われたギドラは僅かな破片から再生しており現代に復活。だがモスラも長い眠りを経て復活し 銀色の甲殻に覆われた最強形態「鎧モスラ」となった。ギドラに完勝した後は鎧を脱ぎ捨てた「鎧モスラ・エターナル」となりインファント島へと帰還した。
『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』では従来の設定とは大幅に異なり、護国聖獣の一体『最珠羅』として登場。大まかな形こそ従来のモスラと似ているが体毛が少なく蛾よりも蜂を思わせる姿をしている。本作では日本の国土の守護神であり、直接的な人間の味方ではないため、不良大学生数名を繭糸に巻き込んで殺害している。バラゴンが敗れた後、横浜にてギドラと共にゴジラと戦うが、ゴジラの熱線を受けて爆散。しかし残りのエネルギーをギドラに託し「千年竜王キングギドラ」へと覚醒させた。
『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』では『モスラ(1961年)』から繋がっており、初代の子孫である成虫とその子供である双子幼虫が登場。 初代ゴジラの骨で作られた機龍を海に返してほしいと頼み、代わりに自身がゴジラと戦う役目を引き受ける。 再び現れたゴジラと交戦するが力及ばず危機に陥り、モスラを助けるため首相は機龍出撃を決意、協力してゴジラと戦う。
『ゴジラ FINAL WARS』では過去にガイガンと戦うも敗れ深い眠りについたと語られる。物語終盤、モンスターXと改造ガイガンの連携に苦戦するゴジラを助けるため小美人の祈りを受けて覚醒、ガイガンの戦闘を引き受ける。ガイガンの光線を浴びて爆散し敗れたと思われたが、その爆炎を身にまとったファイヤー・ヒート・アタックでガイガンに勝利した。
アニゴジ前日譚小説『怪獣黙示録』にてその存在が匂わされていたが、続く『プロジェクト・メカゴジラ』終盤で本格的に登場。ゴジラに敵わずエクシフ・ビルサルドと選ばれた人類が地球を去った後、地球に残された人類はゴジラと互角に戦う怪獣「モスラ」を目撃する。痛み分けではあったがゴジラを撃退する力を持つモスラは本来「バトラ」という番が存在したが、妖星ゴラスの接近の際にゴジラと戦い敗れてしまったという。後にモスラは再びゴジラと戦うが敗れてしまう。
本編の数千年前にはこの時に日本に運ばれた卵から生まれた個体がゴジラと交戦するも力及ばず、遺骸は富士山に墜落。この時に穿たれた穴がフツア族の居住区の原型となった。また、この時に残された卵は最深部の神殿に安置されている。この卵には既に幼虫が存在するが誕生までにまだ時間を要するという。
『星を喰う者』でその目的を明かしたメトフィエスの対抗策としてマイナとマーティンが卵に接触、精神世界に閉じ込められたハルオを救出するため成虫の幻影として現れ彼を援護した。
2019年公開の映画『Godzilla: King of the Monsters』では、メガギラスとバトラを足して割ったような凶悪な面構えとなっている。また羽にはゴジラの目を思わせるような模様がある。ちなみに今回は小美人は登場しない。ゴジラが怪獣の王と呼ばれる一方、モスラは怪獣の女王と称される。ゴジラの旗持ちであり、見た目の凶悪さとは裏腹に一途。強大なギドラによって地球産怪獣が全員寝返る中、唯一ゴジラ側に留まっている。最終決戦ではラドンと戦い、熾烈な空中戦を繰り広げた。体格差によってかなり苦戦を強いられたが、隙を突いた一撃でラドンを墜落させ、逆転勝利した。しかしギドラの破壊光線からゴジラを庇って死亡してしまう。最期まで献身的なモスラであった。だがモスラの肉体から散った粒子がゴジラをパワーアップさせ、ギドラを打倒する決め手となっている。
監督曰く、「モスラは死なない。誕生、生、死、復活を繰り返している」と答えており、次々作『Godzilla x Kong: The New Empire』にて地下世界でジアの祈りを受けて復活。争っていたゴジラとコングの仲裁に現れ、スカーキング軍の侵攻を止める為に活躍した。
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youtubeで公開中の人形劇『ゴジばん』にも幼虫の「モシュモシュ」と「もしゅもしゅ」が登場する。 遊び盛りでよくゴジラくんたちと遊んでいるが意外なスペックを発揮することも。 本編の過去には母親の成虫も登場。デスギドラと交戦し封印したが力尽き、卵を小美人に託して昇天した。
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アニメ『ゴジラSP<シンギュラポイント>』では物語の大筋には絡まないものの、 ゴジラの影響により変貌する世界に生きる小さな蛾の群れとして出現。ジェットジャガーの指先に一匹が留まるものの再び飛び立っていった。
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アニメ『ちびゴジラの逆襲』にもちびモスラ(CV:高橋李依)として登場。基本的に優しく良い子だがイケナイ本を読む趣味がある。 ちびメカゴジラはちょっぴり気になるお相手のようだ。
モスラには小美人が欠かせない。二人一組の妖精で、喋る事の出来ないモスラの意志を代弁する役割を持つ。「VSシリーズ」ではコスモス、「平成モスラ三部作」ではエリアス姉妹であるが、基本の部分はその他のモスラに登場する小美人と変わりはない。但し、「ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃」においては小美人が登場しない代わりに、湖から羽ばたく成虫モスラを見送る姉妹がいる。
また、小美人たちが歌う「歌」もモスラとは切っても切れない関係にある。有名な「モスラの歌」をはじめとして、これまでに数々の楽曲が作られ、音楽面でも映画に彩りを与えている。
※1:「東京SOS」は1961年「モスラ」の続編でもあるがモスラ・小美人共に初代とは別と考えられる。
※2:「FINAL」と「東京SOS」の小美人は同一人物(長澤まさみ・大塚ちひろ)が演じているが世界観が違う為モスラも別個体として区別。
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775 ななしのよっしん
2025/09/18(木) 07:17:04 ID: qrrL0fVr9Y
776 ななしのよっしん
2025/11/03(月) 18:13:23 ID: qrrL0fVr9Y
モンスターバースのモスラで外伝みたいなものを見たいと思いますね
幼いゴジラの回顧録で、モスラの活躍が見たいです
777 ななしのよっしん
2025/12/15(月) 22:22:13 ID: +ZSD5V7+Ms
「モスラ」Wアニバーサリー記念の「モスライヤー」始動!
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最終更新:2025/12/30(火) 02:00
最終更新:2025/12/30(火) 01:00
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