のうりんとは (ノウリンとは) [単語記事]

ガイアが俺にもっと耕せと囁いている！

畑耕作

『のうりん』とは、白鳥士郎によるライトノベル作品である。イラスト担当は切符。

概要

のうりん
ジャンル	農業学園ラブコメディ
小説
作者	白鳥士郎
イラスト	切符
出版者	SBクリエイティブ
掲載誌	GA文庫
掲載期間	2011年 8月-
巻数	既刊13巻
漫画
原作	白鳥士郎
作画	亜桜まる
出版社	スクウェア・エニックス
掲載誌	ヤングガンガン
掲載期間	2012年 3月-
巻数	既刊8巻
アニメ
監督	大沼心
アニメ制作	SILVER LINK.
放送期間	2014年 1月-3月
話数	全12話

2016年 10月現在、GA文庫から13巻まで刊行されている。白鳥士郎の作品としては『らじかるエレメンツ』『蒼海ガールズ！』（いずれもGA文庫）につぐ3作目であり、初のシリーズ4巻突破である。

題名やそのロゴから何となーく察せられる通り、本作はサブカル系パロディやネットスラングがふんだんに盛り込まれ、更に下ネタ（おっぱい多め。ちなみに切符氏はイラストをご家族に見られ「仕事は選んだ方がいい」とかなり本気で心配されたらしい）やら作品の舞台にして作者の出身＆居住地である岐阜のご当地ネタが散りばめられている。あとおっぱいも。

その一方で、作者が第1巻発売の1年前から現在に至るまで、家から車で10分のところにある岐阜県立加茂農林高校を始めとした各地の農業関連施設・各種イベントを取材し続けている（その様子の一部は後書きやブログで確認できる）。その成果として、読み進めるうちに現実の農業が抱える解決困難な問題や、人類が背負った克服不能な深い業についても知ることになるだろう。まさにノーライス・ノーライフ。

・・・・・・まあともあれ、基本的には頭をカラッポにしておバカなノリの掛け合いを堪能する作品である（ちなみに『らじかるエレメンツ』と同一の世界観であるらしい）。その他にも大型フォントの随時使用や、イラストを本文の一部（あるいはその逆）として扱うような、アニメやマンガでは再現の難しいユニークな表現に意欲的に挑戦している点にも注目されたい。

展開

本作は「みんなで選ぶベストラノベ 2011」（主催：ラノベニュースオンライン）ではコメディ部門第1位＆インパクト部門第2位を、「第一回ラノベ好き書店員大賞」（主催：トランペ氏）では1点の僅差ながら辛くも第1位を獲得した。

「ヤングガンガン」にて2012年 3月16日発売のNo.7からコミカライズ『のうりん』が連載（漫画：亜桜まる）。そして「月刊ビッグガンガン」では2013年 8月24日発売のVol.09からスピンオフコミック『のうりんプチ』（漫画：琴慈）、更に「GA文庫マガジン」では10月17日配信の10月号からスピンオフコミック第2弾『のうりん -野生-（ガイヤ）』（漫画：町田とし子）がそれぞれスタート。なお原作小説およびコミックスは、2013年 9月12日からニコニコ静画の電子書籍で配信開始されている（「関連静画」参照）。

そして2013年 3月、まさかのアニメ化が発表された。放送開始は2014年 1月。それに先行する2012年 4月27日には小説第1巻の一部を音声化したドラマCD（制作： HOBiRECORDS）が発売された（ちなみに主題歌がアツい）。さらに2013年 7月からはニコニコチャンネル内で大坪由佳と東内マリ子がパーソナリティを務める応援番組「のうりんてぃーびー」が配信開始されている（「関連動画・チャンネル」参照）。

アニメ化に際しては以前から原作小説の読者であった地元・美濃加茂市の若市長がコメントを寄せたり（のうりんてぃーびぃーチャンネル参照）、広報イベントにも積極的に協力してくれている。・・・・・・本作にはかなーり際どいネタや描写が頻出するにも係らず、大したものである。

なお、アニメ化決定以前から取材や実名出し（本作は基本的に実名は出さない）などで協力してもらっている（第4巻参照）岐阜県の長良川鉄道美濃太田駅では、本作のアニメ化記念として木下林檎との顔出しパネルが設置され、原作者のサイン本がきっぷ売り場で販売されている。　サイン本については、在庫が無くなり次第終了ではあるが、2013年 11月現在、一部を除き在庫はあるとの事。また顔出しパネルの第2弾（第4巻の耕作と農のアレをナニしたもの）も企画進行中である。

あらすじ

岐阜県立田茂（たも）農林高等学校。そこは見渡す限りの農場の中に校舎やビニールハウスや直売所が立ち並び、『野菜を盗んだら停学。牛を盗んだら退学』という校則がリアルに存在するバリバリ大全開の農業学校である。

そんな田茂高に通う病的なアイドルオタク・畑耕作は、唯一神とまで崇拝する超人気トップアイドル・草壁ゆかの電撃引退報道に大ショック！　寮の自室に引き篭ってしまった。友人たちの懸命の説得やら何やらによって何とか理性を取り戻し、久々に教室に顔を出した耕作の目の前に突如、季節外れの転校生が現れ・・・・・・。

　「ゆ、か・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・たん・・・・・・？」

――ハイテンションでちょっぴりエッチでビタースイートな農業系学園ラブコメディーの種が今、ここにバラ蒔かれた！

主な登場人物

声はドラマCD版・アニメ版共通。耕作たちが所属する2年A組が物語の主な舞台となる。

2年A組（Agriculture=生産科学科）

畑耕作（はた　こうさく）声：浅沼晋太郎: 農家の出で重度の脚フェチアイドルオタクな主人公。栽培専行の学級委員。草壁ゆかを唯一神と崇めている。
木下林檎（きのした　りんご）声：田村ゆかり: 突如転校してきた無愛想な美少女。その実体は元アイドル草壁ゆか。ゆかりんゆかたん宇宙一かわいいよ！
中沢農（なかざわ　みのり）声：花澤香菜: 耕作とは同郷の幼なじみで、お約束通りに世話焼き屋の美濃弁少女。耕作と同じく栽培専攻。むっちり。
過真鳥継（かまとり　けい）声：羽多野渉: 耕作たちの親友。クールなメガネ男子。農家出身ではないが成績は栽培専攻トップの秀才。たまに変態化。
良田胡蝶（おっぱいよしだ　こちょう）声：井上麻里奈: またの名を『四天農』筆頭・ボイン良田。成績は畜産専攻トップで、継のことを意識しているツンデレお嬢。
戸次菜摘（れべっかみやもとべっき　なつみ）　声：斎藤千和: 担任。通称『ベッキー』。結婚を夢見つつ色々と痛々しいアラフォー毒女。躁鬱の差が激しく、放し飼いは危険。
公式ブログでの第1回人気投票では並入るヒロインを押しのけ1位を取ってしまった。こんなの絶対おかしいよ。
拓魎子（ぶっこみのたくひらきりょうこ）: 鬼ゾリにサラシに特攻服だが・・・・・・！　いちおうA組の女性実習助手です（コンバインに乗ってるあたりが）。

2年B組（Biotechnology＝生物工学科）

鈴木燈（すいぎんとうすずきあかり）　声：大坪由佳: またの名を『四天農』バイオ鈴木。2年B組の学級委員であり、「発酵の美少女」を自称。ゴスロリ風の改造制服に「乳酸菌とってるぅ～？」が口癖とくれば、・・・まー、そーゆーことで。発酵の美少女らしく田茂農で学んだ技術は、主にかけるヨーグルト『アナル BB』を開発して耕作と継に半裸でBUK KAKE合いをさせる映画を撮るような事に注ぎ込まれる。
バター健（ばたーけん）　声：川原慶久: 鈴木燈に忠誠を誓う、B組屈指の製菓のスペシャリスト「スイーツ三銃士」の一人（洋菓子専門。他は和菓子の和三盆きな子、駄菓子のポテトチップス小池）で熱いハートの持ち主。だが登場時は常に半裸（しかもマッチョ）。
ジェーン・ナタリー・ハンセン3世（Stan Jane Natal ie Hansen III）: 愛称はナタリー。米テキサス州の姉妹校から交換留学中で、物語開始時点では母校の夏休みのため帰省中。

2年D組（Distribution Science＝流通科学科）

金上虎於（かねがみとらお）　声：東内マリ子: またの名を『四天農』マネー金上。2年D組の学級委員で、中性的な容姿と遊び人口調のオレ女。天才的なセンスで金の臭いを嗅ぎ分け儲け話しを企てる。潮時もわきまえているつもりでも、ついついやり過ぎて金上ファンド事件やキノコ事件で度々足が付いて停学を食らってしまう。変態揃いの四天農にあって意外な常識人だったりする。
姫川アリーナ（Arena Hime kawa）: いつも明るく健康的な褐色肌（日系ブラジル人4世）の生徒で、通称「おてんば姫」。

2年E組（Landscape Gardening & Engineering＝造園学科）

花園カヲル（なぎさはなぞのかおる）声：谷山紀章: またの名を『四天農』ローズ花園。2年E組の学級委員。名前で大方想像がつくと想うが、ガチ過ぎるためか出番は控えめだが、そのぶん露出は多め。いわゆる残念過ぎるイケメン。ノンケを装って農や林檎をそそのかし、怒った耕作にポ○キーゲームを持ちかけて唇を奪ってみせた恐るべき策略家である。

2年F組（Forestry Engineering＝林業工学科）

宮本林太郎（みやもとりんたろう）声：檜山修之: またの名を『四天農』ウッドマン林太郎。・・・もはや「四」にツッコんではいけない。2年F組の学級委員。裏表が無く一本筋の通った好漢だが、女子にはからっきし免疫が無かったりする。合言葉は「F組のFはフォレストのF！」

家畜やペットやその他諸々

若旦那（／人◕‿‿◕人＼わかだんな）声：加藤英美里: オーストラリアの姉妹校から送られたダマヤブワラビー^[1]で田茂高のマスコット。人見知りだが寂しがり屋。いろんな仕草がいちいちラブリー ♡実は関税に引っかかり本物が来日できず、体裁を取り繕って名古屋のペットショップからお迎えされた日本育ちのワラビーである。
揚羽号（あげはごう）: おっぱい良田が手塩にかけて育て上げた最高級ランクの飛騨牛。共進会での高評価が嘱望されるスーパーエリート和牛。メンタルに課題を抱え大変興奮しやすく、脱柵して柿崎くんや先生をブッ飛ばしてしまったことも。
ヤックル潤（じゅん）: ヤギ。継の愛馬（ヤギ？）となって独り神を一緒に駆逐した。農地の雑草を食べてもらおうと連れてこられたものの作物まで食べてしまい持て余されて廃棄の憂き目に遭っていたところ、継の機転で果樹園の雑草（果実は高いところに生るから食べられないしね！）を処理する役目を与えられ、寝床と果樹園を往復する人（ヤギ？）生を送る。
奥美濃古地鳥（おくみのこじどり）: 岐阜県が誇る最高級の地鶏（肉用種＆卵用種）。作中では既に解体処理済み＆卵の状態で登場。
マネー金上が企てた萌え産業の商材として目を付けられ、ゴムを付けたときの卵を量産するのにも一役買った。
大森さん（おおもりさん）声：杉田智和: おれら。あるいは吹き矢の達人。ノージョブ（無職）です！
中沢士（なかざわつかさ）声：佐藤利奈、工（たくみ）声：東山奈央＆商（あきな）声：五十嵐裕美: 農の姉妹。姉の士は失踪同然の身だったがフラリと帰郷。幼い妹の工と商は双子で、工は耕作に、商は農によく懐いている。

テレビアニメ

2014年 1月から3月まで、TOKYO MXやニコニコ動画で放送・配信された。

スタッフ

主題歌

オープニングテーマ
「秘密の扉から会いにきて」（第2話-第11話）: 作詞：畑亜貴作曲：太田雅友 (First Call) 編曲：太田雅友 (First Call)、EFFY (First Call) 歌：田村ゆかり
エンディングテーマ 「も・ぎ・た・て♥フルーツガールズ」（第2話、第5話-第7話、第9話）: 作詞：中野愛子作曲・編曲：山口朗彦歌：木下林檎（CV.田村ゆかり）&中沢農（CV.花澤香菜）
「みのりのぞっこん未来予報♥」（第3話）: 作詞：中野愛子作曲・編曲：manzo 歌：中沢農（花澤香菜）
「ポニーテールの四十」（第8話）: 作詞：中野愛子・水野大輔作曲・編曲：水野大輔歌：ベッキー（斎藤千和）
「君と*にゅう*DAY♡」（第10話）: 作詞：中野愛子作曲：藤本記子編曲：福富雅之歌：良田胡蝶（井上麻里奈）
「コードレス ☆照れ☆PHONE」（第11話）: 作詞：中野愛子　作曲：谷正太　編曲：菊谷知樹　歌：木下林檎(CV.田村ゆかり)
挿入歌
「コードレス ☆照れ☆PHONE」: 作詞：中野愛子　作曲：谷正太　編曲：菊谷知樹　歌：草壁ゆか(CV.田村ゆかり)

放送局

放送局	放送開始日	放送日時
TOKYO MX	2014年 1月10日	金曜　25:00-25:30
テレビ愛知	2014年 1月11日	土曜　26:20-26:50
サンテレビ	2014年 1月12日	日曜　25:00-25:30
岐阜放送	2014年 1月12日	日曜　26:20-26:50
BS11	2014年 1月13日	月曜　24:30-25:00
アニマックス	2014年 1月17日	金曜　22:00-22:30,27:00-27:30 土曜　22:30-23:00
配信局	放送開始日	放送・配信日時
dアニメストア	2014年 1月12日	日曜　12:00 配信
ニコニコチャンネル		日曜　12:00 配信
ニコニコ生放送		日曜　23:00-23:30
バンダイチャンネル	2014年 1月17日	金曜　12:00 配信

各話リスト

話数	サブタイル	脚本	絵コンテ	演出	作画監督
第１限	厨脳ラブストーリー	横手美智子	大沼心	玉村仁	吉川英樹世良コータ
第2限	キング・オブ・ファーマーズ		わたなべしんいち	小野田雄亮	古屋けだまおがわいちろを若山政志
第3限	スーパー姑大戦実習篇		大地丙太郎	澤井幸次	さのえり服部憲知青木まり子
第4限	君が見せた笑顔		玉村仁		柴田志朗崎口沙織若山政志藤原未来男
第5限	五人の四天農		ワタナベシンイチ	いとがしんたろー	山村俊了竹森由加深沢謙二
第6限	萌（めぐみ）の錬金術師	高山カツヒコ	二瓶勇一	佐藤光	北原章雄ホン・ソクビョ
第7限	号泣サラダ	横手美智子	錦織博	福多潤	本田辰雄佐藤麻里那小林雅美
第8限	クッキングババ	高山カツヒコ	喜多幡徹		世良コータ服部憲知渡辺亜彩美藤原未来男
第9限	学校の海パン	高山カツヒコ	ワタナベシンイチ	嵯峨敏	福島豊明桜井木ノ実池田竜也山崎輝彦西川雅史
第10限	究極と至高の野菜対決！	横手美智子	ワタナベシンイチ	千葉大輔	飯飼一幸田中紀衣
第11限	あかるいのうそん		澤井幸次		若山政志林進昱
第12話	みんなののうりん		玉村仁福多潤	玉村仁	小野田将人古川英樹

ゲーム

2015年冬にセガからPS Vita用リズムアクションゲーム「ミラクルガールズフェスティバル（仮題）」が発売される予定。のうりん単体のゲームではなく、複数の作品が参加するゲームである。

外部リンク

のうりんのブログ（作者自身による原作サポートブログ。取材レポートやキャラ人気投票も不定期開催）
「のうりん」GA文庫特設ベージ
ライトノベルで農業を描いてみたらこうなった――『のうりん』著者インタビュー - Business Media 誠
アニメ　『のうりん』公式サイト
- アニメ『のうりん』公式ツイッター (@norin_anime) / Twitter

脚注

*ダマヤブワラビー（Mac ropus eugenii, 英名： Dama/Darma/Tammar (Wallaby)）。「ダ（－）マ／タマー」というのは彼らが棲み家とする、潅木林（モクマオウ科、英名： she-oak）の一種（All oc asu arina cam pestris）の豪州南西部現地での呼称。
なお和名はダマヤブワラビーとなっているが、系統分類上はヤブワラビー属（Thy logale）ではなくカンガルー属（Mac ropus）に入り、カンガルー科（Mac rop od idae）最大種のオオカンガルー（Mac ropus giga nt eus）の方に近い。
つまり、「ダマ（に棲む）・ヤブワラビー」ではなく「ダマ（と呼ばれる）ヤブ（＝潅木林）・（に棲む）ワラビー」なのである。全くまぎらわしいが、まあ基本どーでもいいよね。

のうりん単語

概要

展開

あらすじ