カルネージハートとは、アートディンクより発売された家庭用シミュレーションゲームである。ちなみに「カルネージ(carnage)」の意味は『大虐殺』。
概要
OKE(オーバーキルエンジン)と呼ばれるロボットを造り、戦略的に敵を撃破する事を目的とする戦略シミュレーションゲーム。「大戦略」系のオーソドックスなターン制基地取りゲームで、すべての敵基地を占領すればマップクリアとなる。
だが本作の最大の特徴は、主役となるロボット兵器「OKE」がモビルドールのような無人兵器であるという事にある。
コクピット自体が無いので、戦闘が始まってしまえばあとは見てるだけで手は出せない。
ならばプレイヤーは何をするかと言うと、武装等のハードウェアのみならず、AIが自律判断をするための行動プログラムをプレイヤー自身が製作するのである。
プログラムの設計は盤面上に各種の機能を併せ持つ「チップ」をグラフィカルに配置していくもの。各種移動や攻撃のほか、指定範囲内の敵や味方などの判別をYES/NOで分岐するシンプルな構造で、パズル感覚で製作できる。
最初こそ敵を探して進む事もままならないが、アルゴリズムを理解する事で敵の回避を予測した攻撃もプログラミングする事が出来る様になる。反面、機体性能や武器性能だけで勝ち進むことは難しく、敵に応じた適切な状況判断プログラムを組まなければならない。武装も破壊力が強ければいいというわけではなく、機体構造次第でエンジン効率に差があり、そのため積載できる武器や装甲の重量も考えなければならない。武器には放射熱量もある為、軽くても熱量が上がりやすいレーザーなどを乱射すれば機体がオーバーヒートを起こし自壊してしまう。
逆に言えばプログラムさえ優れていれば、例え貧弱そうなローコスト機でも高性能機相手に無双することも可能であり、非常に奥が深くやりごたえがあるのが特徴。
各作品の概要
以下に各作品の特徴を記す。
Carnage Heart / Carnage Heart EZ (Easy Zapping)
1995年12月8日、プレイステーションにて発売された最初のカルネージハート。プレイヤーは連合軍の尖兵としてOKEを製作し、複合企業「ドラッケン・グループ」を相手に木星の衛星エウロパ・ガニメデ・カリストの支配権を争う。舞台が地球から遠い木星圏であるため、戦略の要となるOKEは全て現地生産である。従って、兵器製造会社からは設計図のみを購入する。OKEの種類は「二脚型」「多脚型(四脚型)」「車両型」「飛行型」それぞれに各3種、計12種。
本作では戦闘中に一時停止(ビュー設定)画面を開き、セレクトボタンを数回押す事で、プレイヤーが機体を操作できる裏技がある。
Carnage Heart EZは1997年7月24日、プレイステーションにて発売された調整版。「マクロ」と呼ばれるロジック例が用意され、プログラムを初心者でも容易に組めるよう配慮がなされている。 その他の基本的なスタイルは無印から変化は無いが、車両型・飛行型OKEが移動中の攻撃を可能にしたり、Carnage Heart攻略本に付属していた敵専用の特殊OKE(新たなる敵)がシナリオ中にも登場するなど、細かい調整が加えられている。
二脚型
- 月影(一式月影)
- 河島製作所製の二脚型OKEで、ゲーム開始時から購入済の機体。エンジン効率が悪く武装も貧弱だが、小型である事とジャンプ力に優れる事から回避能力が非常に高いという特徴を持つ。また、生産工数が非常に低い事から、ハードウェア次第で短時間での大量生産が可能となっている。やり込みプレイヤーならこれだけでクリアすることも可能。
- ジュジュマン(ジュジュマン01)
- マクモレル製の二脚型OKE。月影と比べて武装面で勝るものの回避力で劣り、攻略本で「弱い」という烙印を押された不遇のOKE。とはいえ移動速度は二脚中最速であり、設計次第では多機種を寄せ付けない強力無比な機体にも成り得る。小回りが利く玄人向きの機体。
- 火影(一式火影)
- 河島製作所製の二脚型OKE。月影のノウハウで培われた二脚型OKEの集大成で、装甲・武装共に驚異的な性能を誇る。本作最強の一角とされ、生産工数も低い事からシナリオモードでも有用な機体。但し、あまりに優遇された(多脚の存在意義を完全に消してしまう程の)性能ゆえ、熟練したプレイヤーからは避けられる傾向があり、機体製作における仮想敵に用いられる事も多い。
多脚型
- ファイアインセクト
- AAC製の多脚型OKE。16連装の小型ミサイル及びロケット弾を装備可能な後方支援向きのOKE。
- 多脚型に共通する事項として、二脚型のジャンプや格闘を持ちながらも、車両型のような砲塔の旋回や重装甲の搭載が可能という特徴がある。その代わり、各種行動速度が異常なほど遅く、こと回避力においては絶望的で本作の対戦においては最弱機種と名高いが、本機は耐久性と瞬間火力に秀でており、万能型プログラム相手には化ける。
- 塵界(一式塵界)
- 河島製作所製の多脚型OKE。格闘能力に秀でた多脚型というかなりニッチな仕様。ファイアインセクトに比べわずかに動作が機敏になったものの武装搭載量で劣り、さらには生産工数なども含め完全に火影に食われている。その代わり凶悪兵器デススフィアに対し歩行中は当たらないという特性がある。エンジン効率も良いので、これらを活かせるなら面白い機体だろう。ショットガンと機雷が装備できるので、デススフィア便りの小癪な飛行型に地獄を見せられる。
- ゾルダード
- ブレナン製の多脚型OKE。高い耐久力と化け物染みた格闘の威力、脅威のメイン射撃数を誇るガチンコタイマン野郎。ただしサブ武器が病的なまでに貧弱で、さらに他2機に比べても巨体のため回避が恐ろしく難しい。というか避ける気がない。サブ武器も機体腰部に設置されていることから機体正面にしか発射できない等、機体製作は困難を極める。下手な小細工など無用、いざ尋常に勝負!という漢向けの機体。
車両型
- クーゲル
- ブレナン製の車両型OKE。月影と並んでゲーム開始時から扱う事のできるOKE。圧倒的なエンジン効率を誇り、基本耐久度は全OKE最強で非常に厚い装甲を積む事ができる。反面、サブ武器は地雷か機雷しか装備できない等、火力面においては後発機種に大きく溝を開けられている他、サブ武器自体が砲塔ではなく機体後方に設置されているため、攻撃時は(無理矢理敵を正面に捉えて)真後ろに地雷・機雷を撒くという奇妙な挙動をする。後退しながらメインで牽制、機雷を散布して飛行型キラーにするのも一興。
- クラッベ
- ブレナン製の車両型OKE。クーゲルを強化した機体で、全OKE中最もサブ武器の搭載量が多い。その搭載弾数は最大で24連装という恐るべきもの。瞬間火力は間違いなく最高で、同時に3回攻撃できる為、クラッペの24連ロケット弾+アサルトライフル連射をフル回転させれば、回避特化のプログラムを組んでもいない限りは瞬殺されかねない。24連ミサイルも可能で、飛行型にも強い。ただし武装の関係上、接近戦に弱く、特に格闘に持ち込まれると勝ち目はない。
- ワイルドボア
- AAC製の車両型OKE。エンジン効率は落ちるものの、車両型では最も移動速度が速く、搭載武装も強力なバランスの良い車両。ロケット弾を装備できないのが難点だが、ミサイルの搭載量が抜群で、爆発物系でも敷設にかなりの効果を発揮する。シナリオモードでは月影に並ぶ生産工数の低さによって短期大量生産が可能。高機動、高速連射によるヒット&アウェイ戦法で攪乱すれば、敵OKEにまともな動きをさせなくする事も可能。
飛行型
- リヒター(リヒター01)
- マクモレル製の飛行型OKE。全OKE中最も耐久力が低いが、移動が非常に早い他、小型ミサイル系なら18連装を装備可能というサブ武器でも優遇された機体。また、飛行型では唯一旋回型の砲塔を持ち(サブ武器の射角は正面のみ)、ロケット弾を積む事ができる。本作最強OKEの一角と名高い。対地、対空能力共に優れている。ただし小回りが利かず紙装甲もあって、優秀なプログラムが組めないとあっさり落とされかねない。
- プロキュルール(プロキュルール01)
- マクモレル製。地雷の装備を可能とした飛行型OKE。「高速で接近しデススフィアを投下」という爆撃戦法が有名で、機雷を持たない地上OKEに対しては絶対的な制圧力を誇る。メイン武器も飛行型特有の癖が強いが、ガンガン攻めるのには向いている。攻略本においてはサンダーラプターの下位とされるが、実際はその機敏な移動速度によって「ショットガン=飛行型の天敵」説を容易に覆す機体性能を持つ。
- サンダーラプター
- AAC製。最後に登場するOKE。飛行型でありながら二脚型に匹敵するエンジン効率を誇り、武装・装甲面でも高レベルを維持した機体。飛行型相手なら火力と耐久性でごり押しで打ち勝て、機雷・地雷も搭載できる為、デススフィアで対地殲滅も可能。しかし、移動速度の低下と機体の大型化によって回避性能が著しく悪化している他、生産工数・コスト面が運用を困難なものにしている。特にショットガンには物凄く弱い。
ZEUS CARNAGE HEART SECOND
『ゼウス』は1998年11月15日、プレイステーションにて発売されたカルネージハートの続編。基本的なシステムは前作までと同じだが、グラフィックや操作性が向上し、新たなロジックプログラムを搭載し、従来のプログラムも改良されている。続編だが直接の繋がりはなく、OKEは一新されている。
前作までとの最大の変更点は、前作までにはなかったストーリーと人物キャラクターが追加されたこと。また、シナリオモードではサンプルプログラムが手に入る為、カルネジ初心者でもそれをベースに改良することで割と簡単に機体に合ったプログラムを用意できたのも大きい。
本作から新たに一部地雷が通用しない「ホバー走行型OKE」が登場し、ストーリーモードでは「輸送機」によりOKEを輸送するなど、より戦略が複雑化している。特にこの輸送機は実際の戦闘にも参加し、こちらは手動で操作を行う為、よく考えて運用しなければならない。更に武装も一発が強力な「カノン砲」、数秒後に散らばる「拡散砲」、相手のCPUの機能を停止する「パルスガン」、ミサイルやレーダーを狂わせる「チャフ・フレア」、重いが高威力の手榴弾「ハンドグレネード」、敵の弾を遮り無効化する「ソニックディスチャージャー」と前作を大幅に上回るバリエーションが追加されている。
- ・マーク・グラント(CV:森川智之)
- 本作の主人公で木星方面軍カリスト駐留師団OKEデルタ中隊所属少尉。最初は地球軍の軍人だが、選択肢次第で反乱軍か地球軍かを選ぶことができる。
- ・アリア・スチュアート(CV:天野由梨)
- デルタ中隊所属の少尉で主人公の同僚にして地球軍側のヒロイン。士官学校を首席で卒業した秀才。クーデレ。
- ・レイナ・サキモト(CV:松本さち)
- 主人公の幼馴染で元カノの反乱軍側のヒロイン。黒髪を束ねた元気娘。同級生と一緒にノリで反乱軍に参加したアホの子でもある。
- ・ベッチナ・カウニッツ(CV:津野田なるみ)
- デルタ中隊の大尉で主人公の上司。叩き上げの軍人でメガネで未亡人。かつてOKEの暴走で夫を失った。彼女のOKEは強いのだが…。
- ・ジョアン・バレンシア(CV:北島淳司)
- 主人公の同僚のモヒカンの強面巨漢で短気、だけど根は小心者でうっかり者の木星人。田舎の木星人であることがコンプレックスだが郷土愛も強い。
- ・キリング・リー(CV:檜山修之)
- 主人公の同僚でクール系中国人。他人を信用しないぼっちで友達がいないKY。たまの一言が重い。
- ・ラミアム・マクガイア(CV:高木渉)
- 緊急派遣軍所属のジャバザハットみたいな見た目のハゲデブ。皮肉屋でエリートが嫌い。
- ・クリス・ハミルトン(CV:細井治)
- 主人公の高校時代の同級生でキザなスポーツマン。レイナに気がある。愛国心から独立運動に友人を誘って参加した。口が悪いがお節介焼き。
- ・モンド・テサワ(CV:二又一成)
- 外惑星独立党所属の反乱軍。主人公の高校時代の同級生。面白半分で独立運動に参加し、軍のネットをハッキングしたりもする。この戦争の裏を看破している。
- ・ルイス・エドワーズ(CV:徳丸完)
- 元地球連合軍中佐で反乱軍のリーダー。格闘技の達人で殺人も厭わない冷徹な男だが、メカ音痴。
- ・ルイノ・オトラント(CV:石森達幸)
- 経歴不明、何を考えているのかも不明な木星軍司令官で准将。とてつもなく怪しい。
- ・ハンス・ゴッツェン(CV:水鳥鉄夫)
- 顔面がヤバすぎる教官。主人公達にOKEの基礎を叩き込んでくれるエンジニアでもある。
二脚型
- エッグノッグ
- マクモレル社製。前作までの『月影』に相当する、最初期からある二脚型OKE。武装の種類も弾数も少ないが、特殊アクションが優秀。武器は貧相だが地味に何でもこなせるオールラウンダー。ちなみに名前の由来は西洋玉子酒。うまい。
- 綾影
- 河島製作所製の「月影」「火影」の流れを汲んだ機体。すばやい反応とオーソドックスな性能で使い易い。ただし逆に秀でたところが少なく、乱戦になると防御面の弱さが気になる。その代わりに武装も豊富で遠距離、近距離、支援と色んな役割をこなせる。
- ラスティネール
- マクモレル製。「さびた釘」という意味の重量級OKE。耐久値と攻撃力に優れ、二脚型で唯一カノン砲が使える。またミサイルやロケットも結構積める火力型。しかし動きが鈍い上、被弾した際に怯んだり転んだりしやすい弱点を持つ。
- ジェイラー
- ドラッケン社製。「監獄守」の名を冠した、大型の盾を構えたOKE。武装は貧弱で動きも素早くはないが正面防御は鉄壁レベルで、この盾に当たる限りほとんど被害は出ない。正面からの撃ち合いならそうそう負けないが、ナパームで火の海にされると弱い。盾を構えたまま高速前進するアクションで追い詰める事も可。
- ノーランダー
- ドラッケン社製の格闘戦を目的としたOKE。忍者のような動きで高速で敵に接近する。ただしメイン武器がハンドグレネード、サブも弾数が厳しいので、敵を攪乱する事が主体になる。また、航空戦力に対しては小数のミサイル程度しか打つ手がない。
- ネグローニ
- マクモレル社が秘密裏に開発したOKE。だらりと下がった腕と長い頭はほぼエイリアンかエヴァ。異常なまでの高速機動、超跳躍、最大8発のグレネードを同時に投げ、強力な蹴り技を放つ。挙動不審。動きが派手なせいか隙も大きい。唯一、飛び蹴りで低空飛行の航空戦力を蹴り落とせる。
多脚型
- セメタリーキーパー
- ブレナン社製。「墓守」の名を持つ身軽な多脚型。カノン砲を持ち機雷も撒けるので対地・対空どちらもいけるにくいヤツ。ただし格闘だけは勘弁な。カノンが使える機体では最も高機動。一機で全ての役割をこなせる、多脚型の中ではバランス型といえる。
- グラスホッパー
- ブレナン製の4連砲に足が生えたみたいなOKE。見た目通り格闘ができないどころか動きも緩慢。ただし速射・連射性能がべらぼうに高いので弾幕をはられると近づくのは至難の業。オーバーヒートに注意。「バッタ」の名に恥じぬジャンプ力もある。
- アラクネー
- マクモレル製の火力重視OKE。「アラクネー」は蜘蛛女の名前だが、こいつはどっちかと言えば蟹。格闘が強いが小回りが利かない。積載量は高いのでアサルト弾300発みたいな無茶な設計もできるが、全体的に中途半端な性能になる。
- パークドック
- わんこ。AIBOである。開発はマクモレル。小型で耐久力も攻撃力も最弱。しかしそれを補って余りあるリアルわんこ張りの機動力と、50m以内の敵を自動で撃つオートガンを持つ為、放っておくと手が付けられない脅威と化す。ただし速射性の高いビームの乱射や自分より速いホバー系に狙われると弱い。
ホバー走行型
- ダークコフィン
- オール・ジョビアン・クリエイト(以降AJC)社製。「黒い棺」という意味の超火力OKE。ミサイルを上に向けてぶっ放し、戦場を焼け野原にするミサイルキャリアー。ただしそれ以外ほぼ何もできない上に鈍いので、近づかれたらアウト。パルスガンで動きを止めよう。
- トライポッド
- ドラッケン製の二足型っぽいホバー機。異常に前進スピードが速く、開始ものの数秒で敵の懐に潜り込める。ただし積載量、総弾数も少ない。ヒット&アウェイで攪乱しながら削ったり同士討ちを狙ったり、吹っ飛ばした相手に即追いつく機動性で格闘で殴り続ける戦法も有効。
- チキンハンター
- ドラッケン製OKE。全方位の機動力が高く戦場を縦横無尽に駆け回り、機雷や地雷を散布する高機動OKE。耐久力が非常に低いので捕まったら終わり。パルス弾と相性がいい支援機。格闘もできるのでパルスガンと組み合わせるとヒット&アウェイで戦える。
- マリアエレナ
- ブレナン社製OKE。ミサイルが装備できるちょっとスピードが落ちたチキンハンターと考えれば大体あってる。格闘もできるが隙が大きい。バランス型を狙って良いとこ取りをしようとし、逆にホバー型の長所が薄れてしまっている。
車両型
- バッドドリーム
- ドラッケン製。全機体中最高の耐久度を誇る「悪夢」の戦車。300度以上の砲撃角度を持ち、前後左右あらゆる方向からの攻撃に対処できる。ただし車高が低く砲身が上に動かないので、飛行型に真上を取られたら死あるのみ。また至近距離戦にも弱い。
- ホイリーコーン
- AJC製、「蒸気機関」の名を冠した重戦車型OKE。分厚い装甲、小型ロケット24発を主武装に装備できる圧倒的な火力、超強力な格闘と分かりやすい大艦巨砲主義。もちろん機動性は捨てている上、射角も狭いのでプログラムスキルが試される。近距離戦も強いので突貫させるのもいい。
- バジリスク
- AJC製の高速機動が可能な車両型。車両型の売りである耐久性や積載量を有したまま、弱点である機動力をカバーし被弾率を下げている。前作でいう『ワイルドボア』に近いがこちらは格闘もできる為、接近戦も可能。ただしカノンが搭載できず瞬間火力に乏しい。
- ローケン
- ドラッケン製OKE。漢字で「狼虔」と書くらしい。そこそこ高い機動性と上空90度の仰角を持つ主武装を二門も持つ為、対空戦にも対応し、目的別の主武装をセッティングすることであらゆる戦況で活躍できる。ただし格闘だけはできない。
飛行型
- モッキンバード
- AJC製。高い機動力と高火力を持った高速戦闘機。特に対空戦を得意とし、豊富な武装で様々な状況にも対応できるバランス型。チャフ搭載でミサイルも怖くない。ただし対地攻撃としては威力と弾数に難があり、破壊まで至らない事もある。
- ロータス
- AJC製。「ハスの花」という名のUFO型OKE。見た目はクラゲっぽい。パークドッグと同じくオートガンを装備していて機体も小さいので回避力に優れる。ただし火力が貧弱で耐久力も紙。ふよふよ浮いて無駄弾を使わせるのに向いている。
- プリースト
- ドラッケン製。「僧侶」…なんて名前のくせにその本性は重爆撃機。機動力は最低、耐久力は飛行型では高いが回避率が低いのですぐ落ちる。ただし対地攻撃の投下爆弾の威力は絶大。ほぼ真下に射撃できるので、うまく陣取れれば敵を封殺できる。
- フライド
- ドラッケン製。チキンではない。モッキンバードを凌ぐ超高速爆撃機。対地戦に優れるが対空戦もこなせる。モッキンバード寄りのプリーストのような中間みたいな存在だが、その異常な飛行速度はミサイルすら振り切るほど。
OKE輸送機
- ランバージャック
- 車両型キャリア。最大8機ものOKEを搭載できる。移動力は5と鈍足。アサルト徹甲弾で攻撃できる。
- ゼファー
- ホバー型キャリア。積載数7、移動力6とバランス型。武装はビームガン。
- キャメル
- 飛行型キャリア。積載数は6機だが移動力は7もある。耐久性は紙だが一番使い勝手はいい。武器はビーム。
ZEUS2 Carnage Heart
1999年10月7日にプレイステーションにて発売された三作目。システム面では前作と違い大きな変化はないが、初心者用にチュートリアルの充実、プログラムチップの増加、新機体等、細やかな改良がなされている。また、物語は前作『ゼウス』の地球軍ルート後とつながっている。
主人公グラハムは木星叛乱事件で命を落とした母、ベッチナ・カウニッツの遺書を受け取る。そこには自分が母の本当の息子ではなく、亡き父ウォルターのクローンであることが記されていた。
母の死、母が自分の本当の母ではなかった事実、そして己がクローンという人工的に造られた存在であること。衝撃を受け、自分の存在に苦悩しつつも歳月は流れ、それから4年後、グラハムは16歳となる。
わずか16歳にして軍の士官学校を優秀な成績で卒業したグラハムは、士官学校で知り合ったジョン、トムと共に火星の前線基地に送られ、ブラポ大尉の命令されるままに初めての実戦をおこなう。
マーク・グラント大尉(前作主人公)、キリング、ラミアムといった前作に登場した人々との出会いや、ライラ・スチュアート、アンナ・ボーソン、ニラーダ・テサワといった美しいヒロイン達との出会いの中、グラハムは自分の存在というものを確認してゆく。
- キューケン
- 新型の二脚ASE。ASEはアクティブ・スカウト・エンジンの略で偵察用OKEの名称。名前は「ひよこ」。コストは最安だが偵察用なので戦闘は苦手。小さい手で格闘もできるが、リーチ・威力ともに悲惨。
- スパンキー
- 飛行型のASE。キューケン同様偵察用で戦闘は不向きだが、飛行型なので生存率は多少高いか。
- 月影
- 初代に登場した二脚型の基本OKE。機敏な動きが特徴的で、初代より更に回避率に磨きがかかっている。武装は若干心もとない。特殊アクションのジャンプ頭突きが飛行型相手に格闘扱いで当たるが正直ネタの類。シナリオでは使用不可。
- トリンカー
- 変な恰好の二脚OKE。ウンコ座りしたカマドウマのような姿。グラスホッパーを弱体化して格闘能力を付けたような性能。プログラムで移動系チップを意図的に干渉させるとトリッキーな動きをする。
- 冥界
- 河島製作所最期の遺作にして最強の多脚型。マンホールの蓋に手足が生えたような容姿。車両並の積載量と耐久値を持ち、特殊アクションを使えば二脚並に素早く動き、カノン砲以外の殆どの武装を装備可能。格闘も最強クラスと文句のつけようがない性能。ラスボスが大量に投入してくるがプレイヤー側はシナリオでは使用不可。
- アヌビアス
- 馬面のホバー型。ホバーなのにカノン砲が使える火力重視型。ただし移動が前進以外ノロマなので玄人向け。
- アングリフ
- 車両型。縦に長い装甲車タイプで前後移動はホバー並、連射力もかなり高いが砲塔が旋回しないので攻撃範囲が異常に狭い。
- チァーイカ
- ゲーム中の公式でも間違えているが「チャーイカ」ではないので注意。パッと見はモッキンバードにも似た飛行型。車両並のミサイルやロケットが積める火力重視の飛行型だが、移動に難があり優秀な回避プログラムを組まないとすぐやられてしまう。
CarnageHeart PORTABLE
2006年8月3日に元気から発売されたPlayStation Portable専用ソフト。『ゼウス』で導入されたストーリーモードが排除され、代わりに「シナリオモード」と呼ばれるビジュアルノベル風の物語と共に、与えられたミッションをこなして新たな機体を鹵獲する形式になった。
ゲームとしては機体の設計と対戦のみに焦点を絞られており、その分だけ作れるOKEは過去最多数、新型OKEも数多く収録されており、更には待望だったネットワーク対戦の機能も有している。
CarnageHeart EXA
カルネージハートエクサ。機種はPSP。
人によっては最高のゲームかもしれないが、イクサと呼んではいけない。弟子入りも志願しない。
2010年10月28日に発売された、現時点での最新作。
キャッチコピーは「プログラム派の猛攻、アクション派の逆襲」。
その言葉通り「操縦型OKE」が追加されており、特定の機体に「ボタン判定チップ」を組み込むことで、戦闘中にプログラムを手動で操作したり、OKEそのものを自分で操縦することが出来る。ぶっちゃけ前述の裏ワザが公式化したのである。
これまでのシリーズに登場したほとんどのOKEが登場しており、もちろん新型機もある。組み方によっては移動だけ自動で行い、攻撃だけマニュアルにしたりといったレイズナーやアーバレスト的な半自立型OKEも製作できる。
ブラウザ カルネージハート Programming Soldier
2011年8月18日にハンゲームからリリースされた、WEBブラウザ上で遊べる「カルネージハート」シリーズ。しかし残念ながら、翌年2012年3月30日をもってすべてのサービスを終了している。
本作の特徴として、今まで3Dだった戦闘が上から見た2D型に変更されている為、Z軸(上下の高さ)が認識できない部分がある。また、従来のCPUにあたる部分を擬人化した美少女「Pドロイド」として組み込み、戦闘による経験値で成長させていくシステムを導入。着せ替え要素もある。これが見事なまでに従来ファンに受けず、前述の2D化と相まって死にの一手となった。
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