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121 ななしのよっしん
2010/07/07(水) 22:10:26 ID: 3IgMN7gFIW
( ゚д゚)・・・
たまに来た結果がこの進化っぷりだよ!!
寄ってたかって全兵器図鑑が完成する様が目に見えるw
バゼラート使いは全員、変態的な操縦技術を持ってるから見ていて空恐ろしいw
4が出るなら空中ユニット本当にでないかなあ~
122 ななしのよっしん
2010/07/08(木) 17:18:53 ID: wvgTo1DQXu
いかん、また見つけてしまった・・・
MMF50の記事中「原因を究明したところ、現在でも~」の最後、「緩衝装置が組み入れていたのである」は「緩衝装置を組み入れていたのである」か「緩衝装置が組み入れられていたのである」のほうが通りが良いと思います。
あと戦後は戦争博物館の奥に安置されてるそうですが「現地改修なのに公式ナンバーが与えられた名銃」なわけですから展示品として陳列した方が良いんじゃないでしょうか。名も知れぬ制作者はいわば地域の英雄といっても良いわけですし。
ライサンダーZとかMG13とかエメロードとか何度も読み返したくなるくらい良くできた短編が多くて困ります。
123 ななしのよっしん
2010/07/09(金) 18:24:12 ID: MpcQNSMukf
>>122
OH!「ら」抜き言葉とは……!
「展示品」記載とともに修正してみましたー
>短編
ありがとうございます!
スティングレイM1とMG10についても短編を書こうと思っているのですが、今週から仕事がバカ忙しいという……
124 ななしのよっしん
2010/07/19(月) 22:54:09 ID: wvgTo1DQXu
機動力で圧倒されてるガンシップをバゼラートで単機撃墜した勇者が現れました。
かのバゼラート愛好家ストームα氏です。ありえねえ。
sm11439924
125 ななしのよっしん
2010/07/19(月) 22:58:19 ID: wvgTo1DQXu
失敗。ちゃんと掲示板に動画を貼り付ける方法を理解してなかった。
>>sm11439924
126 ななしのよっしん
2010/07/23(金) 00:56:57 ID: SMsjB9Y8Mm
うーむ確かに仕事が忙しそうだ
127 ななしのよっしん
2010/07/23(金) 19:51:18 ID: o0PpVnrRyH
ここまできたらもう達成率100%を目指して突っ走るのみ。
MG13J
上記の通り、MG13は実用的とはとても言い難い兵器であったが、そもそも司令官が要望した武器であったこと、「頭のネジが飛んでいる」と評判の開発局員から実戦でのテスト結果の報告を指示されていたことにより、EDF日本支部の律儀な陸戦兵らは当初バゼラートのペイロードに固定、一種の投下爆弾としての使用を試みた。
…が、安全ピンを抜かないと起爆せず、かといってあらかじめ抜いておいたら離着陸時の衝撃で暴発してしまうことが判明。
その後も
『高所からぶん投げる』
『SDL2エアバイクで走りながらばら撒く』
『爆弾処理用の防爆スーツを着込んで特攻する』
『スリングを使って遠くまで投げる』
などの試行錯誤を繰り返すもうまくいかず、しまいにはテストで死にかけた隊員らは「これは俺たちを殺そうとする本部の罠なのでは?」とフロントラインシンドロームに陥りかける始末。
前線の兵士らの殺意に近い不満を察知した司令官は、しかし自分が頼んで作ってもらったものを「使えねぇ」と開発局に送り返すわけにもいかず。
悩んだ末、整備班に「なんとかしてくれ」と泣きつき、整備班も突然かつアバウトな命令に「何故俺たちが…?」と困惑しつつも、時限装置を取り付けることにより、安全ピンを抜いてから30秒後に起爆する時限式に改造。
MG13を支給されてきた隊員らも「これでもう衛生隊の奴らに白い目で見られずにすむぞ!」「もう消火器片手に出撃しなくていいのか!」と涙を流して喜んだ……が、事情を知らない整備員の、
「C系爆弾使えばすむんじゃないですか?」
という一言で我に返ったため、MG13Jは実地テストでの結果報告後も、巨大生物の追撃が予想される威力偵察などごく一部の作戦で使用されるにとどまった。
なお、後日『重たいけど高威力なC系爆弾』が開発されるが、このエピソードとの関連性は不明である。
128 ななしのよっしん
2010/07/23(金) 19:53:32 ID: o0PpVnrRyH
火炎放射器
当初EDFの戦略部では、火炎放射器系の武器を製造する予定はなかった。
おもな理由としては、『やってはいけない殺し方が出来る』非人道的な武器であること、巨大生物の外皮にダメージを与えるには火力不足であること、そもそも障害物などを焼き払うのが目的の装備をライフルの代わりに使うことに無理がある、など。
しかし、上層部の「カッコいいから」レベルの思いつきと、それにより製造されてしまった『新型火炎放射器』が原因で起こった所謂『バーナー事件』を取り繕うために、対巨大生物用の実用的な火炎放射器を作るはめになった。
巨大生物は強靭な外皮を有しており、従来の火炎放射器でも損害を与えられはするものの、燃料の消費量に比べて効果が経済的に見合わず、また必然的に近距離で使用する武器であるため、巨大生物の突発的な動きによって高温で燃え盛る燃料が飛び散って二次被害が発生するため、EDFでは経済効果と安全性の高い焼夷剤を用いた火炎放射器を製造した。
固形燃料に似た焼夷剤は角砂糖サイズの「弾」に加工されてタンク型の弾倉に納められており、保管や取扱は安全かつ容易である。攻撃時は焼夷剤を発射管内で細かく粉砕し、液状の燃焼促進剤と混合して圧縮噴射し、そのエアゾルに点火する。
従来の火炎放射器と比較すると、非常に扱いやすく高性能であると言えるが、やはり巨大生物と接近戦を挑まなければならない危険性の高さと、バーナーの一件で不安を抱いていた陸戦兵らに敬遠されたため、もっぱら後方部隊や工兵らが障害物を排除するために使用するにとどまった。
※一部マグマ砲の文章を引用しています。
129 ななしのよっしん
2010/07/23(金) 19:55:22 ID: o0PpVnrRyH
火炎放射器α
そもそもEDFの戦略構想には含まれなかった武器であった上、飛行するガンシップや接近戦自体が危険な蜘蛛型巨大生物の出現により、前線で戦わなくてもよい(戦闘の悲惨さを肌で味合わない)立場の上層部や輸送隊などの後方部隊以外には見向きもされなかった火炎放射器であったが、ある事態により認識を改めざるを得なくなる。
地底の巣穴の存在である。
戦略情報部の認識不足により、第一次地底侵攻作戦は失敗。四足要塞の出現などで処理を先延ばしにした為地底で巨大生物が増殖、地上にあふれ出したため、慌てて攻撃部隊を地底に向かわせるも、準備不足もあり第二次地底侵攻作戦も戦果をあげることが出来なかった。
ここにきて事態の深刻さを理解した上層部は地底への大規模攻撃を決定。
巣穴を焼き払うための火炎放射器の強化発展型の製造を行う。並行してバウンドガンの製造や、レンジャーチームから夜戦や閉所での戦闘が得意なものを選抜した地底戦闘部隊『モールチーム』の編成が進められた。
燃料及び放射機構の見直しにより、単位時間当たりの攻撃力、連続放射時間が増大。
さらに、燃料タンク内に超小型の酸素ボンベを内蔵し、地底で使用しても使用者が酸欠で倒れずにすむ程度の量なら燃焼用の酸素を供給することが可能になった(酸素発生装置の開発も行われていたが、諸事情により実用化には至らなかった)。
地底侵攻作戦において、モールチーム及び一部のレンジャーチームに支給された火炎放射器α自体は、要望通りの性能を発揮したが、巣穴の規模や待ち受ける巨大生物の数が予想を大きく上回っており、遠距離攻撃能力に欠けるモールチームは巣穴の各所で孤立、集中攻撃を受け所属隊員の大半が死亡・消息不明となり壊滅した。
なお、その後も継続的に巣穴への攻撃を行った日本列島戦線においては、火炎放射兵に遠距離攻撃が可能な装備を持った遊撃部隊を随伴させるという戦術で戦果をあげることに成功している。
130 ななしのよっしん
2010/07/23(金) 21:37:18 ID: MpcQNSMukf
>>126
去年就任した二代目社長が無茶苦茶で…………
社内SEみたいなことしてるんですが、仕様変更の連発だけはマジ勘弁です。本部の罠ってこんな感じなのかなと。
>>127-129
ご投稿うけたまわりました!
3点リーダーと英数字の全角半角、火炎放射器の後半だけ編集させていただきましたー
MG13の「もう消火器片手に出撃しなくていいのか!」笑いましたw
131 ななしのよっしん
2010/07/24(土) 22:53:08 ID: SMsjB9Y8Mm
エアトータス01
元々は大戦前に対戦車ミサイルとして開発された兵器である。
軽量化、及びどんな装甲を持った戦車であろうと破壊できる高火力を目的に開発された。
結果から言えば上記のコンセプトは完全にクリアできた。
軽量化に関して言えば子供でもなんとか持てるほどに軽くなり、火力もどの戦車のどこに当たっても木端微塵にすることができた。
しかし高い火力を得た結果、ミサイルの調達価格が跳ね上がり、それを緩和すべく粗悪な推進剤を用いた結果、とんでもない欠陥を生み出すことになってしまった。
それは飛翔速度の遅さである。
そのため、たとえ戦車がこのミサイルで撃たれたとしても(飛翔体が派手に発する煙やガスのおかげで容易く視認できることもあり)容易に迎撃、回避が可能になってしまった。(戦車どころか歩兵でも可能)
おまけに軽量化の一環で推進剤の量までケチったため飛翔距離も短く最大で400メートルにも満たない。
上記の結果、このミサイルは失敗作の烙印を押され、その姿を消した。
しかし数年後、フォーリナーの襲来により本機に活躍の場が与えられた。
ヘクトルの装甲は厚く、大戦初期の技術力の未発達な時点において歩兵では有効的な攻撃がなかった。(遠距離からのスナイパーライフルやロケットランチャーの攻撃で戦果をあげた部隊もあったが、それでも小隊規模の人数が必要であった)
しかし、このミサイルは高い火力を活かし一発でヘクトルを破損させることに成功。
数人のエアトータスの一斉射撃が対ヘクトル戦の有効な攻撃手段となった。(なぜヘクトルが飛翔体に対し迎撃を行わないかについてはヘクトル自身の単眼の性能が優秀すぎ、飛翔体を透過してしまうためだと考えられている)
しかし、ミサイルが高価で量産には向かなかったこと。さらにその高火力に対抗する形でフォーリナー側もヘクトルを高火力重装甲化。
初期の01型では次第に費用に見合わなくなっていき、後継機の02型の開発が進められた。
修正、加筆よろしゅうお願いします。
とりあえず副社長がタンスに小指ぶつけるようお呪いしたからお仕事頑張ってくださいw
132 ななしのよっしん
2010/07/25(日) 00:01:30 ID: SMsjB9Y8Mm
133 ななしのよっしん
2010/07/25(日) 07:32:18 ID: CvmaT72wBU
>>「C系爆弾使えばすむんじゃないですか?」
流石のEDF後方も、兵士との接触が多い整備班はまともだったか…
この開発者、「欠陥」を聞いたら時限装置じゃなく推進剤でも仕込みそうだから困る
……でもよく考えてみると、AF-18Xの北米の隊員みたいにきっぱり断ればいいものを、律儀に有効な運用法を模索したり対応装備を持ち出したりする辺り、日本支部の連中のネジの飛び具合も似たり寄ったりなんじゃないかと思えてきたんですがw
134 ななしのよっしん
2010/07/25(日) 22:14:27 ID: Cn0K9cj1Ca
MG13Jで隊員達の(その手があったか~)みたいな顔を想像してしまったwww
135 ななしのよっしん
2010/07/27(火) 15:04:35 ID: MpcQNSMukf
記事編集者です
今週末まで出張のため、>>131のエアトータスは8月1日以降に追加させていただきます
しばらくお待ちくださいー
136 ななしのよっしん
2010/07/31(土) 01:01:56 ID: vxZNnReZMw
セントリーガンの説明でC70爆弾をマザーシップ内に送り込むというお話は、バイクバグで実現していたなw 本当に芸が細かいというか、これもう公式の設定資料集として売り出していいよもう。
この時間ドロボウめ!! 俺の時間を返せコンチクショー
137 ななしのよっしん
2010/07/31(土) 15:33:56 ID: vxZNnReZMw
ペイルウイングの武器についても妄想したいけれど、このページじゃ無理だなぁ……しかし、全部読んだが本当に面白いよ。GJ
138 ななしのよっしん
2010/08/01(日) 00:01:26 ID: MpcQNSMukf
>>136
>>137
ありがとうございます! 励みになりますw
皆さんもお力添えもあって項目も増えてますし、私もがんばりますよー
>ペイルウイングの武器
オカルト全開で書けそうですし、面白そうではあるんですが、個人的に時間が……
139 ななしのよっしん
2010/08/01(日) 01:15:35 ID: MpcQNSMukf
「THE地球防衛軍の兵器」の記事を建てました
今のところ武器名しか乗ってませんが、投稿される方がいらっしゃれば承ります
140 ななしのよっしん
2010/08/01(日) 22:14:49 ID: SMsjB9Y8Mm
なんか凄そうな記事ができてるけど空気読まず、投下!
エアトータス01の記事ありがとうございます。
↓こんな記事、修正してくれ!
ゴリアスD2
巨大生物を効率良く撃破するため。ヘクトルを効率良く破壊するため。
ゴリアスD1から破壊力と爆破範囲をさらに強化を施したのがこのゴリアスD2である。
その威力は大戦末期に出現したHst級やInf級の巨大生物すら一発で吹き飛ばせる程である。(開発された時期を考えるととんでもない威力である)
ヘクトルにも有効な兵器であり、故障率の低さやコストも余りかからないことから大量に生産され、多くの部隊に配備されることとなった。
しかしスティングレイシリーズの強化や後継作であるゴリアスZの登場により、次第にEDF隊員の下から姿を消していった。
だが多くのD2型はレジスタンスに横流しされ、非公式ながらその破壊力から多大な戦果をあげたと言われている。
配備から終戦まで戦い抜いた名砲である。
141 ななしのよっしん
2010/08/02(月) 21:52:32 ID: o0PpVnrRyH
拝啓
北半球の暑さは増し続け、黒蟻型巨大生物の酸の温度も36%増しになりましたが、陸戦隊の皆様は如何お過ごしでしょうか。
さて先日、>>133にて伺ったご意見を参考にし、新兵器を開発したので送ります。
追伸
細かい部分ですが、MG30の項目と食い違いが出来てしまいましたので、適当にすり合わせておいてください。
MG20
「どうしてこんなことになっちまったんだ……」
新型の手榴弾を構えた陸戦隊員が空いた手で涙を拭う。
「……」
彼――隊長には何となく理由がわかったが、あえて言わなかった。
多分、『運が悪かった』程度の事なのだろう。ただそれだけの事だと。
「(俺たちの命も安くなったものだな)」
自重気味に、そう呟く。
142 ななしのよっしん
2010/08/02(月) 21:54:47 ID: o0PpVnrRyH
長いので分割です
ことの始まりは、四足要塞の撃破に成功したことだった。
多大な犠牲を強いられたが、それにより得られたものもまた大きく、世界各地のEDFでは戦闘データを基により効率的な戦闘方法を模索していた。
そんな中、とある日本国外の大型支部から、陸戦兵の派遣要請がきたのである。
「やはり直接戦った人間からナマの話を聞いておきたい」と。
上層部も、渡来のリスクを冒す価値があるかもしれないと容認(リスクを背負う当人たちの容認を得ないのがEDFクオリティである)。
その結果、こうしてレンジャーチームの一部隊が派遣されたのである。
「まったく、輸送船がガンシップに狙われた時は死ヌほど後悔したが、今となっては来ておいて正解だったな。あの攻撃作戦をそのまま実行していたら、攻撃隊は要塞下部の砲台に袋叩きにされるところだったぞ」
基地内にある小さなカフェテリアの一角。
日本のレンジャーチームの隊長がコーヒー片手にぼやく。
「それはまあ、いいんですけれど。俺たちは戦闘に参加しなくていい、とっとと帰れってのは何なんでしょうかねぇ? 確かに俺らはオブザーバーですけれど」
「それは、あれだろ。ここで俺たちが活躍したら、それこそここの奴らは無能もいいところだ。要するにメンツの問題だよ」
「人類の危機にそんなこと……」
「でも隊員の士気にかかわる。……あまり愚痴っていてもしょうがない。いっそ観光に来たんだと割り切って、地酒でも飲んでとっとと帰るぞ」
「隊長、ごちそうさまです」
「誰が奢ると言った…?」
「いつもの事じゃないですか」
「そうそう」
「お前らなぁ……」
そんな談笑の最中、とある人物が話題に上った。
143 ななしのよっしん
2010/08/02(月) 21:55:51 ID: o0PpVnrRyH
「――そんなわけでペリ子がブチ切れたんだよ」
「そうだったのか……」
「クッキーもらうぞ」
「おう、もってけよ。……そういえば、ここってあの欠陥グレネードが開発されたところじゃないですか?」
「……欠陥?」
「ああ、MG13か。あれはヤバかったなぁ。いろいろと。あれを作ったやつがここにいるのか?」
「そうそう。EDF兵器局の伝説の女ですよ。無論悪い意味で」
「まったく最高だな。敵は圧倒的な科学力と軍事力。それに比べてこっちの頼みの綱は試験管の中で生まれて頭のネジを締め忘れちまった科学者サマってわけか? はぁ、ありがたい話だぜ」
「そんなに、ひどいのか?」
「ひどいっていうか。110キロの手榴弾送りつけて使えって、無理に決まっているだろ。馬鹿じゃあるまいし。……ん? 何かさっきから聞きなれない女性の声が交じっているが、誰だ?」
「私だ」
「ああ、こっちの支部のスタッフでしたか。日本語流長ですね。どちらさまで?」
「たった今驚くべき出生の秘密を聞かされた伝説の科学者サマだが」
「ああ、なる……ほ……ど…………」
その瞬間、空気が凍りついた。
「どうした? そんなに震えて。コーヒーがこぼれているぞ」
「……」
眠たそうな目をしながらクッキーを齧る女性研究員。
コーヒーを床に御馳走した隊長の手からカップがこぼれ落ちる。
「ところで、さっきの話にあったMG13。……欠陥か」
「……」
クッキーを咀嚼していた彼女の口が、にいぃ、としゃれこうべのような笑みを浮かべる。突拍子もない想像だが、フォーリナーの奴らが嘲笑いを浮かべたらこんな顔になるんじゃないかと思う。そんなことを思わせる笑みだった。
「安心しろ。今すぐにでも推進剤を組み込んで遠くまで投げられるようにしてやる。欠陥なんて、私は認めない。ちゃんと投げられるようにしてやる。ただ、組み込んだ結果が爆弾にどう作用するかは未知数だからな。君たちに今チェックしてもらうことにする。試験やシミュレートはスルーするが、君たち、喜んで試してくれるよな?」
「……」
「試してくれるよな?」
「……よく聞こえない。もういちd」
「試してくれるよな?」
「…………はい」
144 ななしのよっしん
2010/08/02(月) 21:57:30 ID: o0PpVnrRyH
どうしてこんなことになっちまったんだ」
「……」
「隊長、今のうちに逃げましょう!」
「逃げるったって、どこに?」
きっと、どこへ逃げたとしても、あの研究員は地の果てまで自分たちを追いかけてくるだろう。激戦を生き抜いてきた自分でも、逃げ延びられないという断固とした自信がある。
「あの研究員、頭のネジが抜けているって評判だったんだが。俺が思うに、そうじゃない」
「どういうことです隊長?」
「アレはネジ留めなんて立派な施工はされていない。あれは有り余る好奇心と抑えきれない情熱、あとドス黒い何かをわずかばかりの理性と良心でのりづけしただけだ」
「なるほど」
そんなことを話している間にも、レーダー上の巨大生物との距離は縮まってゆき、目視できる範囲にまで詰め寄ってくる。
「隊長! 敵が来ます!!」
「くそっ! 戦士の誇りなんか忘れちまえ! 俺たちが生き残るには、敵を倒すしかない! わかったかぁッ!!」
「「イエッサァァー!!」」
「突撃だあぁぁぁぁぁぁ!!」
「「うわああああぁあああぁぁぁぁぁああああ!!!」」
145 ななしのよっしん
2010/08/02(月) 21:58:31 ID: o0PpVnrRyH
「なるほど、そんなことが。で、これがその改良型MG13か」
「笑い事じゃありませんよ司令官。生きて帰れたのが不思議なくらいだったんですから」
包帯でぐるぐる巻きにされた赤いヘルメットの隊長が能天気な司令官に抗議する。そんなことを気にする司令官でもないが。
「みんな死んではいないし、いいじゃないか。ああ、そうそう。その手榴弾、MG20として正式配備が決まったぞ」
「え゛っ」
「火力は維持したまま、遠くまで投げられるようになったからな。まあ、火薬を削って推進剤を組み込んだ分爆発範囲は狭くなったみたいだが。……それにしても、私の思いつきがここまで進化するとは。やっぱりこの新型手榴弾開発は私のおかげということになるのか? はっはっは」
「いやあの貴様のせい……いえもぉどーでもいいです」
そんなやり取りを傍目に、MG20とそのマニュアルに目を通していたとある遊撃隊員が呟く。
「なあ、オペレーター」
「はい?」
「これ……初めからランチャーで射出しちゃ駄目なのか? 重いし」
「駄目です(即答)」
「……なぜ」
「そんなこと言ったら……泣きますよ? 彼ら」
「……」
「そうそう。思いつきと言えば、さっき買ってきた市販の殺虫スプレー。これを兵器に転用できないかと――」
「「や・め・て・く・だ・さ・い・!!」」
彼らが地球を救った英雄となるのは、まだ先の話である。
146 ななしのよっしん
2010/08/02(月) 22:01:24 ID: o0PpVnrRyH
AF14-B3
他のアサルトライフルの項目でも触れられているが、EDFの標準装備であるAF14はあくまでも対人戦闘を前提として設計されており、巨大生物を相手に戦うには火力が不足していたため、EDFの兵器開発局では火力を補うべく新型のライフルの開発に勤しみ、そして完成した。
EDF日本支部。
今の歴史の教科書からは想像もできないことだが、当時の日本支部は「もって半年だろう」と酷評され、総司令部からも戦略上ではたいして価値のない地区であるとみなされていた。
そんな支部にも新型ライフルが北米から送られてきた(当時はまだ比較的安全な海路や空路がいくらか残っていたのである)。
基地内で送られてきた木箱をこじ開け新型のライフルを取りだす司令官と数名の部隊長たちは、まるでサンタクロースからのプレゼントを待ち望んでいた子供たちのような満面の笑みを浮かべていた、とその場に同席していたオペレーターはのちに語っている。
147 ななしのよっしん
2010/08/02(月) 22:03:00 ID: o0PpVnrRyH
「これが新兵器か!」
「こいつがあればあのクソ蟻どもにアツいツイストを踊らせることができるな!」
「あの、司令官」
新しいオモチャに夢中になる隊長らに水を差さないようにか、オペレーターが小声で呼びかける。
「どうしたオペ子君?」
「オペっ…! ……あの、司令官。その自動小銃ですが、1つ問題が」
「問題? 弾倉が110キログラムあるとか?」
「いえ、そういうことではなく。北米の製造工場がフォーリナーの攻撃を受けたらしく、予定していた数がそろわなかったそうです。日本支部に送られてきたのは、申請していた数の半分にも届いていません」
「何だと!? それでは全員に行き渡らないではないか!!」
「って声が大きすぎです!」
「……あ」
彼が気付いた時には、その場にいた全員の視線が彼らに突き刺さっていた。
当然、どの部隊に新装備を配布するかで、戦略情報部の将校や制服組も交えて事態は紛糾した。
「戦果をあげている精鋭部隊に支給して戦力を高めるべきだ」
「熟練度の足りない新兵に支給して全体的な戦力の底上げを図るべきだ」
それぞれの立場や考え方を持った者たちがこの2派に分かれた。
「新人を生き残らせればそれだけ優秀な兵士が増える」と誰かが言えば、
「目の前の戦いに勝てなければ次もクソもないんだ」と誰かが返す。
特に、実際に部隊を率いて戦う部隊長らは譲らなかった。強力な武器の有無は自分のみならず部下の命にもかかわる。妥協などありえなかった。
148 ななしのよっしん
2010/08/02(月) 22:04:21 ID: o0PpVnrRyH
会議の席が大荒れに荒れていたその時、司令官と彼につき従うオペレーターは兵器開発局日本支部出張所にいた。
「――という訳で何とかしてくれ」
「いや無理だろ」
「大丈夫! EDFの先進技術開発研究所に不可能はない! がんばれ、ファイトだ。私がついている」
「……製造ラインの問題を技術屋にどうしろと?」
「そこを何とか」
「だから! どんな超兵器の設計図を書きあげてもそれを組み立てる現場が動かないんじゃあどうしようもないだろうが!」
「大丈夫だ! EDFは立ち止まらない! 常に歩み続ける!」
「ぅだあああああぁぁっ!! だーかーらぁーっ!!」
「……あの、司令官」
「どうしたオペ子君?」
「………。……話が前に進まないのですが」
「そんなことはないぞ。今もこうして説得を重ねているところじゃないか。……どうした? こめかみなんぞを押さえて」
「少々頭が痛くなってきたので。あの、私が『説得』しますから、司令官は部屋で休んでいてください」
「いやしかし……」
「私にお任せ下さい」
額に青筋が浮かび上がりそうになるのを気合で抑え込んで司令官を部屋の外に追い出す。
「ふぅ…。それで博士、本題ですが」
「うむ」
「とにかく、余剰のAF14と倉庫の肥やしになっているM16A4の部品を流用して新型の代用品を作れませんか? 新型の物とは別の方向性の強化で構いませんので。物が出来さえすれば、後はこちらで何とかします」
「……理に適ってはいるが、君も無茶を言うね」
「その無茶を通せる人材だからこそ、今あなたはここにいるわけですが」
「むぅ……」
「あなたも、総司令部の連中にひと泡吹かせてみたいと思いませんか? 我々は『いらない子』ではないと」
「……わかった、試してみよう」
149 ななしのよっしん
2010/08/02(月) 22:07:00 ID: o0PpVnrRyH
結論から言うと、開発部はオペレーターの無茶振りに応えてくれた。
部品の耐久性や発射機構の信頼性を確保するための『遊び』の部分を切り詰め、発射時の初速の向上に成功。
弾丸のバラつきによる精度の低下もある程度改善された。
弾薬にも手を加え、小口径の現行狙撃銃用の弾薬をモデルに、新素材の弾頭に高性能火薬を詰め込んだ薬きょうを兼ねそろえたアサルトライフル用の弾薬を作成。
単発ではAF14の4倍という攻撃力と1.5倍前後の射程の増加に成功した。
しかし、急場しのぎの無理な改造であった為、連続発射による負荷に発射機構や銃身が耐えられず、フルオートではなく3点バーストで使用されることとなった。
また、加熱により引き金を引かなくても弾が勝手に発射されてしまう暴発の危険が懸念され(事実、AF14の弾倉では数回に1回は暴発事故が発生していた)、
暴発の可能性を下げる為にM16A4の30発入り弾倉を使用することになった(そもそもあり合わせの材料で製作された銃であるということもあったためである)。
完成した試作品を基に、EDF日本支部の整備班が総力を挙げて徹夜で量産(言うまでもなく司令官の無茶振りによるものである)。
オペレーターの根回しと司令官の勢いでごまかし、日本支部では『追加支給された別種の新兵器』として、他支部には『日本で魔改造した強化版ライフル』として報告。
元々が拡張性の確保のために安定した性能を誇るAF14であった為か、クセはあるもののバランスの取れた性能を備えており、
バーストモデルであったことから新兵用の武器として日本支部の新入り達に支給された(司令官がそれっぽいことをまくし立てて、彼の性格を察していた周囲の人間が勝手にそう類推した)。
一方海外では、当時精度、火力、手数を兼ねそろえた武器が未完成あるいは少数が試験的に配備されているだけだったため、意外にも熟練兵や傭兵・軍人上がりの古参兵からの評価が高く、
旧式装備化したAF14を無駄なく再利用できることもあってEDFの正式装備として採用。独特の使い勝手のため経験不足の新兵と使いこなせる技量をもった兵士以外からは敬遠される傾向にはあったものの、
より性能の高い兵器が開発されるまで各地でそこそこの活躍を見せた。
150 ななしのよっしん
2010/08/03(火) 04:11:37 ID: SMsjB9Y8Mm
エアトータス01の横に私のIDが表記されてるけれど、私だけでなくトウフウドンさんの力があって完成した記事だという旨を明記してほしい。
どうも違和感があって…
↓修正お願いしまる。
ME1エロメイド
EDFの開発であるが元々はFGM-148ジャベリンの後継作として開発された新たな多目的ミサイルである。
発射筒は軽量化を施されたエアトータスのを用い、弾頭も低コストの新型弾頭を採用している。
低コストながら従来のミサイルより高性能で、弾頭も軽く小型化しているため今までより多量の弾頭を携行可能である。
さらに弾頭はステルス化されており、敵のAPSを突破することも可能である。
対空用としての性能も上々であり、これらの結果から、2010年にアメリカにおいて正式採用された。
しかしフォーリナーの襲来により従来のミサイルシステムは陳腐化。
数で押してくるフォーリナーに対抗するため更に低コストのミサイルの開発が急務となった。
そのため数ある携帯ミサイルの中で最も低コストである、このミサイルをベースに更に低コスト化が図られた。
上記のステルス性を排除し、トップアタックモードも使用不可となり、その他様々な簡略化を施した結果、従来からはとても考えられないほど格安のミサイルが完成した。(ロケットランチャーよりちょっとお高い程度)
しかし低コスト化を突き詰めた結果、誘導システムも簡略化され、「最も近い敵を攻撃する」という単純なものとなってしまった。
そのため隠れていた巨大生物に反応し自爆してしまったり、迫ってくる巨大生物を無視し高速で飛行するガンシップを目標としてしまったり、いくらか使いにくい兵器となってしまった。
しかし撃てばあたるため、戦闘に不慣れな新兵はよくこのミサイルの携行を命じられたという。
ガンシップの機動に対応すべく高い誘導性能と飛翔速度の向上を目標に、その後もME2の開発が進められた。
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