ノーベル物理学賞(スウェーデン語:Nobelpriset i fysik)とは、物理学の分野で最も重要な発見をした人に授与される賞である。
概要
ノーベル賞は、スウェーデンの化学者アルフレッド・ノーベルの遺志によって設立された、国際的な賞である。今日では、世界最高の権威性を備えた賞と見做されている。年に一度、物理学、化学、生理学・医学、文学、平和、そして経済学の6つの部門において、最も人類に貢献した人物・団体に贈られる。
このうち、ノーベル物理学賞は、物理学の分野において最も重要な発見をした人に授与される。1~2分野の研究について、存命の人物1~3名が対象となる。選考は、スウェーデンのストックホルムにあるスウェーデン王立科学アカデミーの選考委員会による。受賞者の発表は10月上旬、授賞式はアルフレッド・ノーベルの命日である12月10日。
ノーベル賞のメダルの表側には、各賞共通でアルフレッド・ノーベルの横顔、名前、生没年が彫刻されている。ノーベル物理学賞のメダルの裏側には、雲の中から現れた自然の女神のベールを、科学の神が持ち上げて素顔を眺める様子がデザインされている(ノーベル化学賞と共通)。メダルは重さ約200g、直径66mm。1980年以前は純金製のメダルだったが、現在は傷つきにくい18金を基材として24金でメッキが施されたメダルが授与されている。
1901年から2024年までの124年間に、のべ227名[1](うち女性5名)が受賞した。受賞回数を国籍別にみると、アメリカ合衆国が最も多く103回、次いでイギリスが28回、ドイツ27回、フランス15回、ロシア11回である(二重国籍者含む)。
日本国籍の受賞者は、湯川秀樹(1949年)、朝永振一郎(1965年)、江崎玲於奈(1973年)、小柴昌俊(2002年)、小林誠(2008年)、益川敏英(2008年)、赤﨑勇(2014年)、天野浩(2014年)、梶田隆章(2015年)の9名。日本出身で受賞時に外国籍の受賞者は、南部陽一郎(2008年)、中村修二(2014年)、真鍋淑郎(2021年)の3名。また、湯川秀樹は日本人初のノーベル賞受賞者である。ノーベル物理学賞は、ほかのノーベル賞と比較して日本人の受賞が多い。海外の受賞者として、アインシュタイン、キュリー夫妻、レントゲン、シュレーディンガー、フェルミ、ファインマンなどが知られている。
一覧
歴代のノーベル物理学賞受賞者の一覧。
日本国籍や日本出身のノーベル物理学賞受賞者は「日本」節に再掲する。
1900年代
年 | 名前 | 国籍 | 受賞理由 |
---|---|---|---|
1901年 | ヴィルヘルム・レントゲン Wilhelm Conrad Röntgen |
ドイツ帝国 | 「レントゲン線(X線)の発見」 |
1902年 | ヘンドリック・ローレンツ Hendrik Antoon Lorentz |
オランダ | 「磁場が放射現象に及ぼす影響の研究」 |
ピーター・ゼーマン Pieter Zeeman |
オランダ | ||
1903年 | アンリ・ベクレル Antoine Henri Becquerel |
フランス共和国 | 「放射能の発見」 |
ピエール・キュリー Pierre Curie |
フランス共和国 | 「放射現象に関する共同研究」 | |
マリ・キュリー♀ Marie Curie |
フランス共和国 | ||
1904年 | ジョン・ウィリアム・ストラット / レイリー卿 Lord Rayleigh / John William Strutt |
イギリス | 「気体の密度の研究およびアルゴンの発見」 |
1905年 | フィリップ・レーナルト Philipp Eduard Anton von Lenard |
ドイツ帝国 | 「陰極線(電子線)の発見」 |
1906年 | ジョゼフ・ジョン・トムソン Joseph John Thomson |
イギリス | 「気体の電気伝導に関する理論的および実験的研究」 |
1907年 | アルバート・マイケルソン Albert Abraham Michelson |
アメリカ合衆国 | 「干渉計の考案とそれによる分光学的・計量学的研究」 |
1908年 | ガブリエル・リップマン Gabriel Lippmann |
フランス共和国 | 「干渉現象を利用した天然色写真法の研究」 |
1909年 | グリエルモ・マルコーニ Guglielmo Marconi |
イタリア王国 | 「無線電信の開発への貢献」 |
フェルディナント・ブラウン Karl Ferdinand Braun |
ドイツ帝国 |
1910年代
年 | 名前 | 国籍 | 受賞理由 |
---|---|---|---|
1910年 | ヨハネス・ファン・デル・ワールス Johannes Diderik van der Waals |
オランダ | 「気体と液体の状態方程式の研究」 |
1911年 | ヴィルヘルム・ヴィーン Wilhelm Wien |
ドイツ帝国 | 「熱放射を支配する法則の発見」 |
1912年 | ニルス・グスタフ・ダレーン Nils Gustaf Dalén |
スウェーデン王国 | 「灯台や灯浮標の照明用ガスアキュムレータの自動調整器の発明」 |
1913年 | ヘイケ・カメルリング・オネス Heike Kamerlingh Onnes |
オランダ | 「低温での物性の研究とりわけ液体ヘリウムの生成」 |
1914年 | マックス・フォン・ラウエ Max von Laue |
ドイツ帝国 | 「結晶によるX線回折の発見」 |
1915年 | ヘンリー・ブラッグ Sir William Henry Bragg |
イギリス | 「X線による結晶構造の解析」 |
ローレンス・ブラッグ William Lawrence Bragg |
イギリス | ||
1916年 | 受賞者なし。第一次世界大戦(1914年~1918年)の影響による。 | ||
1917年 | チャールズ・バークラ Charles Glover Barkla |
イギリス | 「元素の特徴的なX線放射(特性X線)の発見」 |
1918年 | マックス・プランク Max Karl Ernst Ludwig Planck |
ドイツ帝国 | 「エネルギー量子の発見」 |
1919年 | ヨハネス・シュタルク Johannes Stark |
ドイツ国 | 「陽極線のドップラー効果および電場中のスペクトル線の分裂(シュタルク効果)の発見」 |
1920年代
年 | 名前 | 国籍 | 受賞理由 |
---|---|---|---|
1920年 | シャルル・エドゥアール・ギヨーム Charles Edouard Guillaume |
スイス連邦 | 「インバー合金の発見による精密測定への貢献」 |
1921年 | アルベルト・アインシュタイン Albert Einstein |
スイス連邦 | 「理論物理学への貢献とりわけ光電効果の法則の発見」 |
1922年 | ニールス・ボーア Niels Henrik David Bohr |
デンマーク | 「原子の構造と原子からの放射に関する研究」 |
1923年 | ロバート・ミリカン Robert Andrews Millikan |
アメリカ合衆国 | 「素電荷と光電効果に関する研究」 |
1924年 | マンネ・シーグバーン Karl Manne Georg Siegbahn |
スウェーデン王国 | 「X線分光学の分野での研究と諸発見」 |
1925年 | ジェイムス・フランク James Franck |
ドイツ国 | 「原子への電子の衝突を支配する法則の発見」 |
グスタフ・ヘルツ Gustav Ludwig Hertz |
ドイツ国 | ||
1926年 | ジャン・ペラン Jean Baptiste Perrin |
フランス共和国 | 「物質の不連続的構造に関する研究とりわけ沈降平衡の発見」 |
1927年 | アーサー・コンプトン Arthur Holly Compton |
アメリカ合衆国 | 「コンプトン効果の発見」 |
チャールズ・トムソン・リーズ・ウィルソン Charles Thomson Rees Wilson |
イギリス | 「荷電粒子の飛跡を蒸気の凝縮により可視化する霧箱の考案」 | |
1928年 | オーエン・リチャードソン Owen Willans Richardson |
イギリス | 「熱電子現象の研究とりわけリチャードソン効果の発見」 |
1929年 | ルイ・ド・ブロイ Prince Louis-Victor Pierre Raymond de Broglie |
フランス共和国 | 「電子の波動性(ド・ブロイ波)の発見」 |
1930年代
年 | 名前 | 国籍 | 受賞理由 |
---|---|---|---|
1930年 | チャンドラセカール・ラマン Sir Chandrasekhara Venkata Raman |
インド帝国 | 「光の散乱に関する研究およびラマン効果の発見」 |
1931年 | 受賞者なし。 | ||
1932年 | ヴェルナー・ハイゼンベルク Werner Karl Heisenberg |
ドイツ国 | 「量子力学の創始およびオルト水素・パラ水素の発見」 |
1933年 | エルヴィン・シュレーディンガー Erwin Schrödinger |
オーストリア共和国 | 「新しく有効な形式の原子論の発見」 |
ポール・ディラック Paul Adrien Maurice Dirac |
イギリス | ||
1934年 | 受賞者なし。 | ||
1935年 | ジェームズ・チャドウィック James Chadwick |
イギリス | 「中性子の発見」 |
1936年 | ヴィクトール・フランツ・ヘス Victor Franz Hess |
オーストリア連邦国 | 「宇宙線の発見」 |
カール・デイヴィッド・アンダーソン Carl David Anderson |
アメリカ合衆国 | 「陽電子の発見」 | |
1937年 | クリントン・デイヴィソン Clinton Joseph Davisson |
アメリカ合衆国 | 「結晶による電子回折の発見」 |
ジョージ・パジェット・トムソン George Paget Thomson |
イギリス | ||
1938年 | エンリコ・フェルミ Enrico Fermi |
イタリア王国 | 「中性子放射によって生成される新しい放射性元素の存在証明および熱中性子による核反応の発見」 |
1939年 | アーネスト・ローレンス Ernest Orlando Lawrence |
アメリカ合衆国 | 「サイクロトロンの発明・開発および人工放射性元素の研究」 |
1940年代
年 | 名前 | 国籍 | 受賞理由 |
---|---|---|---|
1940年 | 受賞者なし。第二次世界大戦(1939年~1945年)の影響による。 | ||
1941年 | |||
1942年 | |||
1943年 | オットー・シュテルン Otto Stern |
アメリカ合衆国 | 「分子線による実験方法の開発と陽子の磁気モーメントの発見」 |
1944年 | イジドール・イザーク・ラービ Isidor Isaac Rabi |
アメリカ合衆国 | 「原子核の磁気的性質を測定する共鳴法の考案」 |
1945年 | ヴォルフガング・パウリ Wolfgang Pauli |
アメリカ合衆国 | 「パウリの排他原理の発見」 |
1946年 | パーシー・ブリッジマン Percy Williams Bridgman |
アメリカ合衆国 | 「超高圧装置の発明と高圧物理学の分野での諸発見」 |
1947年 | エドワード・アップルトン Sir Edward Victor Appleton |
イギリス | 「上層大気の物理学的研究とりわけアップルトン層の発見」 |
1948年 | パトリック・ブラケット Patrick Maynard Stuart Blackett |
イギリス | 「ウィルソン霧箱の開発および核物理学・宇宙線の分野での諸発見」 |
1949年 | 湯川秀樹 ゆかわ ひでき Hideki Yukawa |
日本 | 「核力の理論的研究に基づく中間子の存在の予言」 |
1950年代
1960年代
1970年代
1980年代
1990年代
年 | 名前 | 国籍 | 受賞理由 |
---|---|---|---|
1990年 | ジェローム・アイザック・フリードマン Jerome I. Friedman |
アメリカ合衆国 | 「素粒子物理学におけるクォークモデルの発展に不可欠である陽子・中性子による電子の深部非弾性散乱に関する先駆的研究」 |
ヘンリー・ケンドール Henry W. Kendall |
アメリカ合衆国 | ||
リチャード・E・テイラー Richard E. Taylor |
カナダ | ||
1991年 | ピエール=ジル・ド・ジェンヌ Pierre-Gilles de Gennes |
フランス共和国 | 「単純な系の秩序現象の研究法が複雑な物質とくに液晶やポリマーにも一般化できることの発見」 |
1992年 | ジョルジュ・シャルパク Georges Charpak |
フランス共和国 | 「粒子検知器とくに多線式比例計数箱の発明と開発」 |
1993年 | ラッセル・ハルス Russell A. Hulse |
アメリカ合衆国 | 「重力の研究の新たな可能性を拓いた新型パルサー(ハルス・テイラーの連星パルサー)の発見」 |
ジョゼフ・テイラー Joseph H. Taylor Jr. |
アメリカ合衆国 | ||
1994年 | バートラム・ブロックハウス Bertram N. Brockhouse |
カナダ | 「凝縮物質の研究のための中性子散乱技術の開発への先駆的貢献:中性子分光法の開発」 |
クリフォード・シャル Clifford G. Shull |
アメリカ合衆国 | 「凝縮物質の研究のための中性子散乱技術の開発への先駆的貢献:中性子回折法の開発」 | |
1995年 | マーチン・パール Martin L. Perl |
アメリカ合衆国 | 「レプトン物理学への実験による先駆的貢献:タウ粒子の発見」 |
フレデリック・ライネス Frederick Reines |
アメリカ合衆国 | 「レプトン物理学への実験による先駆的貢献:ニュートリノの検出」 | |
1996年 | デビッド・リー David M. Lee |
アメリカ合衆国 | 「ヘリウム3の超流動の発見」 |
ダグラス・D・オシェロフ Douglas D. Osheroff |
アメリカ合衆国 | ||
ロバート・リチャードソン Robert C. Richardson |
アメリカ合衆国 | ||
1997年 | スティーブン・チュー Steven Chu |
アメリカ合衆国 | 「レーザー光による原子の冷却および捕捉の手法の開発」 |
クロード・コーエン=タヌージ Claude Cohen-Tannoudji |
フランス共和国 | ||
ウィリアム・ダニエル・フィリップス William D. Phillips |
アメリカ合衆国 | ||
1998年 | ロバート・B・ラフリン Robert B. Laughlin |
アメリカ合衆国 | 「分数電荷の励起状態をもつ新しい形態の量子液体の発見」 |
ホルスト・ルートヴィヒ・シュテルマー Horst L. Störmer |
ドイツ | ||
ダニエル・ツイ Daniel C. Tsui |
アメリカ合衆国 | ||
1999年 | ヘーラルト・トホーフト Gerardus 't Hooft |
オランダ | 「物理学における電弱相互作用の量子構造の解明」 |
マルティヌス・フェルトマン Martinus J.G. Veltman |
オランダ |
2000年代
年 | 名前 | 国籍 | 受賞理由 |
---|---|---|---|
2000年 | ジョレス・アルフョーロフ Zhores I. Alferov |
ロシア | 「情報通信技術に関する基礎研究:高速エレクトロニクス・光エレクトロニクスに利用される半導体のヘテロ構造の開発」 |
ハーバート・クレーマー Herbert Kroemer |
ドイツ | ||
ジャック・キルビー Jack S. Kilby |
アメリカ合衆国 | 「情報通信技術に関する基礎研究:集積回路の発明への貢献」 | |
2001年 | エリック・コーネル Eric A. Cornell |
アメリカ合衆国 | 「アルカリ原子の希薄気体中でのボース=アインシュタイン凝縮の達成および縮合体の性質に関する初期の基礎研究」 |
ヴォルフガング・ケターレ Wolfgang Ketterle |
ドイツ | ||
カール・ワイマン Carl E. Wieman |
アメリカ合衆国 | ||
2002年 | レイモンド・デイビス Raymond Davis Jr. |
アメリカ合衆国 | 「天体物理学への先駆的貢献とりわけ宇宙ニュートリノの検出」 |
小柴昌俊 こしば まさとし Masatoshi Koshiba |
日本 | ||
リカルド・ジャコーニ Riccardo Giacconi |
イタリア アメリカ合衆国 |
「宇宙のX線源の発見をもたらした天体物理学への先駆的貢献」 | |
2003年 | アレクセイ・アブリコソフ Alexei A. Abrikosov |
ロシア アメリカ合衆国 |
「超伝導および超流動の理論への先駆的貢献」 |
ヴィタリー・ギンツブルク Vitaly L. Ginzburg |
ロシア | ||
アンソニー・レゲット Anthony J. Leggett |
イギリス アメリカ合衆国 |
||
2004年 | デイビッド・グロス David J. Gross |
アメリカ合衆国 | 「強い相互作用の理論における漸近的自由性の発見」 |
ヒュー・デビッド・ポリツァー H. David Politzer |
アメリカ合衆国 | ||
フランク・ウィルチェック Frank Wilczek |
アメリカ合衆国 | ||
2005年 | ロイ・グラウバー Roy J. Glauber |
アメリカ合衆国 | 「光学コヒーレンスの量子理論への貢献」 |
ジョン・ホール John L. Hall |
アメリカ合衆国 | 「光周波数コム技術を含むレーザーを用いた精密分光法の開発への貢献」 | |
テオドール・ヘンシュ Theodor W. Hänsch |
ドイツ | ||
2006年 | ジョン・C・マザー John C. Mather |
アメリカ合衆国 | 「宇宙マイクロ波背景放射(CMB)の黒体性と異方性の発見」 |
ジョージ・スムート George F. Smoot |
アメリカ合衆国 | ||
2007年 | アルベール・フェール Albert Fert |
フランス共和国 | 「巨大磁気抵抗効果の発見」 |
ペーター・グリューンベルク Peter Grünberg |
ドイツ | ||
2008年 | 南部陽一郎 なんぶ よういちろう Yoichiro Nambu |
アメリカ合衆国 | 「素粒子物理学・原子核物理学における自発的対称性の破れの機構の発見」 |
小林誠 こばやし まこと Makoto Kobayashi |
日本 | 「自然界における少なくとも3世代のクォークの存在を予言する対称性の破れの起源の発見」 | |
益川敏英 ますかわ としひで Toshihide Maskawa |
日本 | ||
2009年 | チャールズ・カオ Charles Kuen Kao |
香港 アメリカ合衆国 イギリス |
「光通信用ファイバーの光伝達に関する画期的業績」 |
ウィラード・ボイル Willard S. Boyle |
カナダ アメリカ合衆国 |
「撮像半導体回路CCDセンサーの発明」 | |
ジョージ・E・スミス George E. Smith |
アメリカ合衆国 |
2010年代
2020年代
年 | 名前 | 国籍 | 受賞理由 |
---|---|---|---|
2020年 | ロジャー・ペンローズ Roger Penrose |
イギリス | 「ブラックホールの形成が一般相対性理論の確固たる予言であることの発見」 |
ラインハルト・ゲンツェル Reinhard Genzel |
ドイツ | 「銀河系中心にある巨大質量のコンパクト天体の発見」 | |
アンドレア・ゲズ ♀ Andrea Ghez |
アメリカ合衆国 | ||
2021年 | 真鍋淑郎 まなべ しゅくろう Syukuro Manabe |
アメリカ合衆国 | 「地球の気候の物理学的モデリングと気候変動の定量化および地球温暖化の確実な予測」 |
クラウス・ハッセルマン Klaus Hasselmann |
ドイツ | ||
ジョルジョ・パリージ Giorgio Parisi |
イタリア | 「原子スケールから天体スケールまでの物理学的な系における無秩序とゆらぎの相互作用の発見」 | |
2022年 | アラン・アスペ Alain Aspect |
フランス | 「量子もつれの実験によるベルの不等式の破れの実証および量子情報科学の開拓」 |
ジョン・クラウザー John F. Clauser |
アメリカ合衆国 | ||
アントン・ツァイリンガー Anton Zeilinger |
オーストリア | ||
2023年 | ピエール・アゴスティーニ Pierre Agostini |
アメリカ合衆国 | 「物質中の電子動力学研究のためのアト秒(10-18秒)パルスを生成する実験手法の開発」 |
フェレンツ・クラウス Ferenc Krausz |
ドイツ | ||
アンヌ・ルイエ ♀ Anne L'Huillier |
スウェーデン王国 | ||
2024年 | ジョン・ホップフィールド John Hopfield |
アメリカ合衆国 | 「人工ニューラルネットワークによる機械学習を可能にする基礎的な発見と発明」 |
ジェフリー・ヒントン Geoffrey Hinton |
イギリス |
日本
年 | 名前 | 出身 | 受賞理由 |
---|---|---|---|
1949年 | 湯川秀樹 ゆかわ ひでき |
東京府 | 「核力の理論的研究に基づく中間子の存在の予言」 |
1965年 | 朝永振一郎 ともなが しんいちろう |
東京府 | 「量子電磁力学の基礎研究」 |
1973年 | 江崎玲於奈 えさき れおな |
大阪府 | 「半導体におけるトンネル効果の実験的発見」 |
2002年 | 小柴昌俊 こしば まさとし |
愛知県 | 「宇宙物理学への先駆的貢献とりわけ宇宙ニュートリノの検出」 |
2008年 | 南部陽一郎 🇺🇸 なんぶ よういちろう |
東京府 | 「素粒子物理学・原子核物理学における自発的対称性の破れの機構の発見」 |
小林誠 こばやし まこと |
愛知県 | 「自然界における少なくとも3世代のクォークの存在を予言する対称性の破れの起源の発見」 | |
益川敏英 ますかわ としひで |
愛知県 | ||
2014年 | 赤﨑勇 あかさき いさむ |
鹿児島県 | 「明るく省エネルギーな白色光源を実現可能とした効率のよい青色発光ダイオードの発明」 |
天野浩 あまの ひろし |
静岡県 | ||
中村修二 🇺🇸 なかむら しゅうじ |
愛媛県 | ||
2015年 | 梶田隆章 かじた たかあき |
埼玉県 | 「ニュートリノが質量をもつことを示すニュートリノ振動の発見」 |
2021年 | 真鍋淑郎 🇺🇸 まなべ しゅくろう |
愛媛県 | 「地球の気候の物理学的モデリングと気候変動の定量化および地球温暖化の確実な予測」 |
記録
複数回受賞
- ジョン・バーディーンは、1956年および1972年の2度、ノーベル物理学賞を受賞した。
- ノーベル物理学賞を2度受賞した唯一の人物。
- マリ・キュリーは、1903年にノーベル物理学賞を受賞し、1911年にノーベル化学賞を受賞した。
夫婦・血縁関係
- 1903年に共同受賞したピエール・キュリーとマリ・キュリーは、夫婦である。また、娘のイレーヌ・ジョリオ=キュリーは、1935年にノーベル化学賞を受賞した。
- 1915年に共同受賞したヘンリー・ブラッグとローレンス・ブラッグは、親子である。
- 1906年に受賞したジョゼフ・ジョン・トムソンと、1937年に受賞したジョージ・パジェット・トムソンは、親子である。
- 1922年に受賞したニールス・ボーアと、1975年に受賞したオーゲ・ニールス・ボーアは、親子である。
- 1924年に受賞したマンネ・シーグバーンと、1981年に受賞したカイ・シーグバーンは、親子である。
- 1930年に受賞したチャンドラセカール・ラマンと、1983年に受賞したスブラマニアン・チャンドラセカールは、叔父と甥の関係である。
最年少・最年長
特記事項
関連動画
関連生放送
2014年
2015年
2021年
関連リンク
- The Nobel Prize in Physics - ノーベル物理学賞公式サイト。
- All Nobel Prizes in Physics - ノーベル物理学賞受賞者一覧。
関連項目
- 物理学
- ノーベル賞
- ノーベル物理学賞
- ノーベル化学賞
- ノーベル生理学・医学賞
- ノーベル文学賞
- ノーベル平和賞
- ノーベル経済学賞
- スウェーデン
- アルフレッド・ノーベル
- マリ・キュリー
- アルバート・アインシュタイン
- エルヴィン・シュレーディンガー
- 湯川秀樹
- レフ・ランダウ
- リチャード・ファインマン
- シュレーディンガーの猫
- グラフェン
- 素粒子 / 標準模型
- 一覧の一覧
脚注
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