ババルウ星人とは、ウルトラマンレオ及びそれ以降のウルトラシリーズに登場する敵の宇宙人である。
別名「暗黒星人」「暗黒宇宙の支配者」「暗黒星雲の支配者」等とも呼ばれている。
概要
暗黒星人:ババルウ星人 | |
身長 | 2メートル(等身大) 56メートル(巨大) |
体重 | 140キログラム(等身大) 2万8千トン(巨大) |
黒いボディに金色の鎧のようなものを纏い、頭には2本の角と金髪を生やしており、胸にはウルトラマンのカラータイマーに似たランプが付いてる。格闘戦を得意としており、左腕には鎖分銅、右腕にはカッターを武器として使う。なにより凄いところは変装術である。偽者のウルトラマンは通常、本物と区別化するために少しデザインが異なっているが、ババルウ星人の変装は姿形を完璧に模倣しているので見破るのは困難である。
「ウルトラマンメビウス」に登場した別の個体では角の位置が少し下がっており、前髪をかき上げる癖がある。口から吐く冷気、左腕から発射する光弾、右腕のカッター、巨大な刺股「ババルウ・スティック」を武器としている他、相手を模倣した際にその技や能力までコピーできたりと前よりチート化されているので厄介である。
『光の国』シリーズにおけるババルウ星人
ウルトラマンレオ
かねてからウルトラの国を狙い続ける巨悪の存在として語られており、劇中では当初、「ババルウ」とも呼ばれていた。
声は清川元夢が担当している。
ウルトラマンレオ第38話「決闘! レオ兄弟対ウルトラ兄弟」では名前と変装した姿が出てくるだけで、第39話「レオ兄弟 ウルトラ兄弟 勝利の時」で初めて姿を現す。
ウルトラの星の第2ウルトラタワーを宇宙空間から伸ばした分銅鎖で引き倒す怪力ぶりを見せ付け、これを目撃したゾフィー、ウルトラマン、ジャック、エース達4人のウルトラ兄弟はババルウ星人の襲来を予見して捜索に乗り出す。その隙にレオの弟のアストラに成り済まして、タワーの地下からウルトラの星のエネルギーと軌道の制御をするウルトラキーを強奪、ウルトラマンの抵抗を退けてアストラの姿のまま地球へ飛び去る。ウルトラキーを失ったことによって軌道を外れたウルトラの星は太陽系に侵入し、キーの後を追うかのように地球へと近づいて行く。ウルトラの星を地球と衝突させ、ウルトラキーを盗んだ罪をレオ兄弟に擦り付けてウルトラ兄弟に抹殺させるのが目論みであった。事態を焦るウルトラ兄弟はアストラの偽者をババルウ星人の変装と見抜けないまま追跡、地球に到達後そのまま戦闘状態になる。そこへレオが乱入し、彼もまたアストラと思い込んで庇いたてし、ウルトラキーを盗み出した事を問い質すが、業を煮やしたウルトラマンがとんでもない発言を放つ。
レオ!俺達はアストラを殺す!!
レオはアストラを説得させる時間を要求するも聞き入れられず、ウルトラ兄弟とレオの同士討ちが始まってしまう。ゾフィーの攻撃指示により、ウルトラマンとジャックとエースの合体光線を受けたレオが倒れると、ウルトラ兄弟を一掃しようとウルトラキーを小惑星をも破壊する光線銃にして構える。ところが光線を撃つ直前で、ウルトラマンキングにキングスパークでキーを真っ二つに折られ、さらに洗礼光線を受けて変装を見破られてしまい、追い打ちをかけるウルトラ兄弟に慌てふためいて逃走した。その後は等身大となって地球に身を隠しつつ、ウルトラの星を地球と衝突させる計画の成功を確信して高笑いするが、北極星で氷漬けにしておいた本物のアストラをレオに救出され、レオ兄弟のウルトラダブルスパークでウルトラキーを修復されたことで計画が狂い始める。再び巨大化して鎖分銅とカッターでレオ兄弟に襲いかかるが、レオと交戦している間にアストラにキーを持ち去られたことで計画は失敗に終わり、さらにレオにカッターを逆手にとられて鎖を切ってしまった事で戦局は一変する。レオの連続パンチで反撃され、最後はレオキックで止めを刺されて敗北、胸のランプから火花を噴きながら倒れて爆破した。
なお、この戦いの次の回で円盤生物が襲来するが、放送当時はババルウ星人がレオ兄弟への復讐目的でブラック指令に地球侵略を依頼したとされる裏設定が存在した。
また、内山まもるが描いた同作の漫画版では、テレビ版に登場した個体の弟がブラック指令と組んで地球侵略を図るという展開がされているが、結局失敗に終わっている。
ウルトラマンメビウス
エンペラ星人が送り込んだ尖兵として登場。
声は『レオ』と同じく清川元夢が担当しているが、こちらは音声に加工がかかっている。
『ウルトラマンメビウス外伝ヒカリサーガ』SAGA3「光の帰還」ではウルトラマンヒカリを偽のウルトラサインで荒廃化した惑星アーブにおびき出し、メビウスに化けて彼を不意打ちする。直後にかつてのヒカリと称してハンターナイトツルギに化けて自身の僕に勧誘するが、断られたために自分から正体を現し、そのまま対決することになる。最初はヒカリを圧倒した上、冷気を吹きつけ氷漬けにし、なおも僕の勧誘を拒む彼を見限って立ち去る。だが、アーブの大地がヒカリの正しい心に共鳴して復活したと同時に、勇者の鎧として生まれ変わったアーブギアを纏ったヒカリの反撃を受け、ナイトシュートで右肩を受けて負傷する。それ以降はメビウス諸共彼を抹殺することを誓い、高笑いと煙幕を発して姿を消した。
続く『ウルトラマンメビウス』第35話「群青の光と影」では地球に襲来、住民に青いウルトラマンへの恐怖心を植え付けようとツルギに化けて夜の街を破壊するが、本物のヒカリがメビウスに託しておいて今は持っていないはずのナイトブレスまで真似たため、メビウスには出会い頭に偽物だと見抜かれる。メビウスを退けた後は別の場所で後を追ってやってきたヒカリと対決、当初の計画通り、地球の住民に青いウルトラマンを侵略者と印象づけさせ、ヒカリはセリザワ・カズヤの姿に変えて間もなくGUYSに監禁されてしまう。その後もツルギの姿でなおも街を破壊し尽くすが、監禁はGUYSの総本部陣がこれを見越してヒカリの潔白を証明させるための計略であったため、皮肉にもこの行動が墓穴を掘ってしまい、直後に解放された彼と再戦することになる(この時、メビウスからナイトブレスを返却され、再戦時は本物の腕にもナイトブレスがついてる)。五分五分の戦いを繰り広げる中、故意に住民を狙った自身のナイトシュートでヒカリを盾にさせて追い詰めるが、リュウの声援によって気迫を取り戻したヒカリのブレードショットを受けて変装を解かれる。ナイトビームブレードをカッターで相殺させながら至近距離で光弾を放つという不意打ちでもうひと押しとダメージを与えるが、自分の意志でアーブギアを纏ったヒカリにババルウ・スティックと光弾を弾かれ、最後はナイトシュートを受けて爆散した。
ウルトラマンXにおけるババルウ星人
『ウルトラマンX』第9話「我ら星雲!」にて犯罪ネットワーク集団・暗黒星団のリーダーとして登場。声は直塚和紀が担当。
ダダ、ケムール人、ゼットン星人等と組んで幼獣サメクジラ(ジョリー)を奪うために地球に飛来し、そこで風間イサムと混成したバルキー星人ハルキ、イカルス星人イカリ、ナックル星人ナクリの「チーム星雲」とラグビー勝負を展開する。敗北した後は実力行使に移るが、エックスのゴモラ振動波によって吹っ飛ばされた。
ウルトラマンオーブにおけるババルウ星人
『ウルトラマンオーブ』第9話「ニセモノのブルース」にて惑星侵略連合のメンバーとして「ババリュー」という個体名で登場。声と人間体は中村龍介が担当。
この作品でも変身能力はあるものの、戦闘能力はさほど高くはなく、腕の仕込み武器や光弾は使わない。また、予期せぬ事態に激しく動揺したり、身体をぶつけたりダメージを受けた際に痛みを抱えて訴えたりとおっちょこちょいな一面を見せている。
オーブと人間たちとの信頼関係を崩すことを目論むメフィラス星人ノストラの命令を受け、オーブに化けて町を破壊しようとするが、その矢先に野生のテレスドンが地上から出てきて成り行きで戦う羽目になる。テレスドンは追い払ったものの等身大サイズで逃亡しようとしたところをSSPのジェッタに見られ、咄嗟に人間の姿に変えて「馬場竜二」と名乗る。さらにジェッタからは自分がオーブの正体であると勘違いされ、渋りながら彼と子供たちと触れ合う内に「このままオーブとして生きていく人生もあるんじゃないか」と心が変化していく。その後、痺れを切らしたメフィラス星人ノストラに手始めとして子供たちを踏み潰すよう命令されるが、「悪の星の元に生まれた自分でもヒーローになれる」という思いを打ち明けてそれを拒否、惑星侵略連合に反旗を翻すことになる。オーブの姿のまま、ジャグラーの放ったケルビムに立ち向かうが敵わず、途中で変身が解けて正体が露見してしまう。子供たちに騙していたことを詫びるも、それでも信じていた子供たちの声援を受けて再び闘志を燃やすが、奮戦空しく止めを刺されそうになるところを、本物のオーブによって救われる。ケルビムがオーブに倒された後は去り際にジェッタと子供たちに感謝を述べられ、そのまま姿を消していったが、ラストでは公園の清掃員として働いており、偶然目があったガイ(=オーブ)とアイコンタクトを交わしている。
第22話ではカフェ「ブラック・スター」の常連客であることが明かされ、店内に写真が貼ってある。
その他におけるババルウ星人
『ウルトラマン Fighting Evolution 0』では、バルタン星人、ヒッポリト星人、ナックル星人、テンペラー星人と共にウルトラ兄弟の抹殺を図る。一度倒すと、ヤプールによってパワーアップさせられ、「超ババルウ星人」となる
『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル NEVER ENDING ODYSSEY』第4話「困惑の再会」では、ババルウ星のレイオニクスとして登場し、アントラーを操る。声は菅谷勇が担当。
『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、ベリアル軍団の一員及び百体怪獣ベリュドラの胴体を構成するとして登場している。また、『メビウス』と同様に前髪をかき上げる仕草を見せている。
『大怪獣バトル ULTRA MONSTERS』ではスターテス上、アタックとスピードを重視しているが、ディフェンスは極端に低く、高熱属性に弱い。必殺技は全てメビウスに登場した時のものを再現している。
『ウルトラマンゼロ&ウルトラヒーロー 超決戦DVD』(テレビマガジン2010年10月号付録のDVD)では、ウルトラマンゼロに対抗して、歴代怪獣の技と能力を紹介するが、紹介し終えた直後にダークロプスゼロに倒された。なお、怪獣を紹介する前にお得意の変装でウルトラマンゼロに化けて現れ、この時はゼロの声役の宮野真守が演じ分けている。
『ウルトラゾーン』のコントコーナー『ヘアサロン・マグマ&ババルウ』では、中目黒の目黒川沿いから一本入った所にある美容室のカリスマ美容師として登場。同じく美容師(と言う設定)であるマグマ星人の後輩にあたる。声は津田寛治が担当。
関連動画
関連項目
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兄弟記事
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