RWBY(ルビー)とは、アメリカの動画制作集団Rooster Teeth Productionsによるアニメーション作品のタイトル。
同作品に登場する少女4人によるハンターチームの名前でもある。
概要
様々なゲーム動画やマシニマ(FPS等のグラフィックエンジンを用いて制作する動画のこと)、自作アニメーションや実写映像等を世に送り出してきたRooster Teeth Productionsが、『Dead Fantasy』等を手がけた人気アニメーターのMonty Oumを迎えて企画・制作したオリジナルアニメーション作品。
2012年11月に最初のトレイラー「Red」、翌年2月に「White」、3月に「Black」、6月に「Yellow」が発表され、7月18日にEpisode1「Ruby Rose」が発表された。公開はRooster Teeth公式サイトとYouTubeの専用チャンネルにて行われている。
トレイラー発表時には3DCGによるスタイリッシュなアクションと登場人物が扱うギミック満載の武器、日本アニメーションの要素を取り入れたキャラクター造形ばかりが話題に登っていたが、ドラマ本編はアメリカらしく、各キャラクターの個性を生かし、スクールカーストや人種差別、家庭問題といった現実的な要素を取り込んだストレートな学園物語である。
日本ではよく間違われやすいが、制作ツールとして用いられているのはMMDではなくPoserであり、Episode1からは正式にスポンサーとして参加している。
Volume4からはMayaなどに変わっておりそれ以前とは映像が大きく変わった
- 2014年7月24日からVolume2の配信が開始。
- 2015年10月24日からVolume3の配信が開始。
- 2016年10月22日からVolume4の配信が開始。
- 2017年10月14日からVolume5の配信が開始。
- 2019年11月2日からVolume6・Volume7の配信が開始。
- 2020年11月7日からVolume8の配信が開始。
- 2023年2月18日からVolume9の配信が開始。
Volume3終了後にスピンオフコメディであるRWBY chibiが配信されている。
配信はまずRoosterTeeth公式サイトで有料サポーター向けに配信され、一週間後にYouTubeで公開されるという流れになっている。
ちなみに、大半のキャラクターの声をRoosterTeethのスタッフが充てている。
また、ワーナー・ブラザース提供で日本語吹替版も製作された(後述)。
2024年にRooster Teeth Productionsが閉鎖。
VIZ Mediaに権利が移行しVolume10以降の製作行うとしている。
Team RWBY
作中で登場人物たちが在籍するビーコン・アカデミーにて結成されたハンターチームのひとつ。物語の中心となるキャラクターの名前(Ruby、Weiss、Blake、Yang)の頭文字をひとつずつ取っており、この命名ルールは他チームにも共通する。
Ruby Rose(ルビー・ローズ)
チームRWBYのリーダー、赤の少女。年齢は15歳(飛び級を許された為。他メンバーは17歳であり、最年少)。肌の露出の無い黒と赤の衣装と毛先が赤みがかった黒髪、銀色の目を持つ。
台詞のなかったトレイラーでのミステリアスな印象とは打って変わって、本編で見せた少女らしいおしゃべりな面や、感情豊かで可愛らしい、時にコミカルな表情がファンを驚かせた。本編では良くも悪くも未熟な「子供」として、その成長過程が描かれる。
家庭に何らかの問題を抱えているらしく、ジョーンとの会話で家族の話になると表情を険しくするシーンも。ヤンとは姉妹のような関係を築いており、「友達が出来なくてもお姉ちゃん(ヤン)がいればいい」と言う程だが、Monty Oumのツイッターによれば「ヤンとルビーは血縁。義姉妹ではない。従姉妹でもない」とのこと。
重度の武器マニアらしく、ビーコン到着時には他の生徒が持っている武器に目を輝かせて大はしゃぎしていた。ハントレスを目指しているだけあって戦闘の心得はあるようだが、実戦ではまだまだおぼつかない部分が目立つ。
Crescent Rose(クレセント・ローズ)
ルビーが使用する巨大な「高速狙撃鎌」。公式では「High Velocity Sniper-Scythe(HVSS)」と称されている。普段は腰に下げられる程のサイズに折りたたまれているが、銃と大型鎌の二形態を持ち、有事の際には瞬時に変形する。 銃としての使用は勿論、巨大鎌の切れ味も抜群。トレイラーではベオウルフ(黒い人狼)を容赦なく切り刻むほど(流石に人間相手には手加減をするようだが)。彼女は射撃の反動を跳躍や高速移動に利用し、機動力を増している。
なんとも少女らしからぬエモノであるが、Episode2でなんと彼女自身のハンドメイドであることが判明。武器の自作は彼女が在籍していたシグナル・アカデミーの方針である。 しかし、オズピン教授曰く「危険性第一級の武器」であり、この技術を扱える人物はひとりしかいないとの事。
Weiss Schnee(ワイス・シュニー)
白の少女。白のドレスと裏地に赤をあしらったボレロ衣装、サイドテールにまとめた銀髪、薄青の瞳を持つ美少女だが、左目には傷跡が縦に付いている。
大企業「シュニー・ダスト・カンパニー」の跡取り娘という恵まれた出自ではあるが、その生活は安穏としたものではなかったことが彼女の口から語られている。その為か、単なる「我儘なお嬢様」ではなく、強いプライドと目的意識を持ち、いざという時には主張と譲歩を両立させる利発さを持った少女。
Myrtenaster(ミルテンアスター)
ワイスが使用するレイピア。公式では「Multi Action Dust Rapier(MADR)」、或いはリボルバーレイピアとも称されており、鍔(シリンダー)の部分に埋め込まれた各色ダストの力で様々な魔術を発動させる。トレイラーでは一時的に攻撃力を上げたり、地を走る氷刃を繰り出したり、敵を捉えるマジックミサイルを放つ等の多彩なアクションを見ることが出来る。
また、魔法陣を発生させてフィギュアスケーターのように高速で移動したり、空中を蹴るように移動するテクニックも見られる。
Blake Belladonna(ブレイク・ベラドンナ)
黒の少女。長い黒髪に琥珀色の瞳、紫のアイシャドウ、ネコミミのようなリボンが特徴。
どこかクールで謎めいた印象の少女。その一方で、夢を語るルビーに対して柔らかい表情を見せたり、意外にノリがいい一面も見られる。戦闘スタイルや寝間着が和風であること等から、忍者めいたキャラクターとされている。
彼女が抱えた大きな秘密は、Episode15で語られることとなる。
Gambol Shroud(ガムボール・シュラウド)
ブレイクが使用する可変弾道鎖鎌。「Variant Ballistic Chain Scythe(VBCS)」と称される。真っ直ぐな鉈のような無骨な片手剣だが、その剣の内部にはもう1本の刀が収められており、瞬時に二刀流として扱うことが可能。内部の剣は更に鎌のように変形し、柄剣の部分は銃器に変形する。
柄の部分は彼女が右腕に巻いている黒のリボンと繋がっており、これを投擲し振り回すことで鎖鎌のようなムーヴを可能にする。しかし最大の武器は、他の三人と違って武器(銃器)の反動に一切頼らず戦闘をこなすブレイクの身体能力である。
Yang Xiao Long(ヤン・シャオロン)
黄の少女。豊かな金髪と見事なスタイル、薄紫色の瞳、オレンジ色のスカーフが特徴。
ルビーの姉。明るく陽気な性格で、ビーコン・アカデミー入学時には既に大勢の友人を作っていた程。だが、トレイラーでは人探しに出向いたクラブでカクテルを頼もうとしたり、「お嬢ちゃん」呼ばわりしたジュニアをからかった挙句に大乱闘を引き起こすなど、その行動には大いに問題がある。入学式でのオズピン教授の手厳しいスピーチにあからさまにムッとした表情を見せるあたりからは、子供扱いされたくないという意識の現れが伺える。
妹を溺愛しているらしく、ビーコン入学当初は彼女の性格を心配する様子を見せていた。ルビーと名字が(そして名前の文化圏も)違う理由については、後々明らかにされるようである。
Ember Celica(エンバー・セリカ)
ヤンが使用する短・長距離射撃ガントレット。「The Dual Ranged Shot Gauntlets (DRSG)」と称される。通常時には手首部分を覆っているが、戦闘時には展開し肘部分までを守る。
トレイラーで見せた彼女の近接戦闘の腕前はかなりのもの。ボクシングや拳法の要素を取り入れ、さらに武器の反動を用いた縦横無尽な移動や攻撃で黒服集団やマラカイト姉妹を一蹴してみせた。
Team JNPR
作中で結成されたハンターチームのひとつ。こちらは男女混合チームである。
なおMonty Oum はチームJNPRのメンバーのモチーフについて、
「Team JNPR全員、元ネタの人物が別の性別に変装していた事がある」というヒントを残している。
Jaune Arc(ジョーン・アーク)
- シンボルマーク……二重の虹
- モチーフ……ジャンヌ・ダルク(史実の人物。百年戦争中、男装してフランス軍を率いた)
- 武器名……Crocea Mors(クロケア・モルス) 「黄色の死」を意味するラテン語。カエサルの剣の名という説も。
- 声の担当……Miles Luna ※「RWBY」のシナリオライターのひとりであり、アシスタントディレクターを務める。
ぼさぼさの金髪、左膝部分が擦れたジーンズが特徴の、日本でいうなればRPG主人公風の少年。酷い乗り物酔い持ちで、ビーコン・アカデミーへの空の旅でゲロってしまい、ルビーとヤンから不名誉なあだ名を頂戴する羽目に。少々お調子者であり、当初は張り切って自分をアピールしようとしていたものの、空回りばかりの落ちこぼれ少年。
その後、チームJNPRのリーダーに抜擢される。家族に大切に育てられたのか、台詞の端々に家族の名前が出てくる事が多い。しかし、曽祖父、祖父、父親が英雄として活躍してきたことにはコンプレックスを抱いてもいる。それ故にある秘密を抱え、秘密を握ったカーディンにパシリをやらされていたことも。
武器は剣と、鞘が変化する盾。「曽々爺さんが戦争で使っていたのを持たされた」という年代物。他の登場人物の変態武器と比べると極々平凡なシロモノであるが、耐久性・実用性はかなりのもの。
Nora Valkyrie(ノーラ・ヴァルキリー)
- シンボルマーク……ハンマーと雷
- モチーフ……トール(北欧神話の男神。女神フレイヤに化けた事があった)
- 武器名……Magnhild(マンヒルド) 古ノルド語の「magn(力強い)」と「hildr(戦い)」の意か。
- 声の担当……Samantha Ireland
オレンジのショートカットヘアーに、胸元にハートをあしらったコスチュームの少女。
常に陽気なハイテンションは場の空気もお構いなし。その行動は自由奔放にして破天荒、そして過激である。熊型グリム、Ursa(アーサ)を死ぬまで追い回した挙句「Aww, it's broken!(あぁ、壊れちゃった)」と無邪気に言い放ち、弱い者いじめを行うカーディン達を見て「Oh! We'll break his legs!(アイツの両足へし折ってやろうよ!)」と笑顔で提案する怖い娘。
武器はウォーハンマーと、ダネルMGLのようなリボルバー式のグレネードランチャーの2形態に変形する機能を有する。ハンマー形態でも射撃が可能で、ルビーやヤンのように弾薬の爆発力を打撃力の強化や跳躍に利用し、ノーラらしい豪快な戦闘を繰り広げる。ちなみに、グレネードの弾頭にはハートマークが描かれている。
Pyrrha Nikos(ピュラ・ニコス)
- シンボルマーク……槍
- モチーフ……アキレウス(ギリシャ神話に登場する英雄。「ピュラ」という名の赤毛の女に変装していた事がある)
- 武器名……Miló and Akoúo(ミロ・アンド・アクオ) それぞれギリシャ語で「話す」、「聞く」の意。
- 声の担当……Jen Brown ※他にEpisode1で登場したニュースキャスターの声を担当。
赤毛のポニーテールにファンタジックな衣装が特徴の少女。サンクトゥム(シグナルのような養成校)を主席で卒業し、ミストラル地区大会で4年連続優勝記録を打ち立てた才女。しかし本人はその功績を鼻にかけることもない、気さくな優等生である。
ジョーンの秘められた素質を見抜き、彼にオーラの使い方を伝授する。その後も何かと彼を気にかけており、彼を一から厳しく鍛えあげるつもりのようだ。
武器は剣・槍(投擲槍)・ライフルに変形する「Miló」。銃眼付きの盾(Akoúo)は投擲武器としても使える優れ物。これらの武装をスペック通りに扱いこなせるのは、基本動作をしっかりと身につけ、更に「ある能力」を持った優等生のピュラならでは。
Lie Ren(ライ・レン)
- シンボルマーク……蓮の花(未確定)
- モチーフ……不明(中国語でハンター、狩人を意味する語が「猎人(lieren)」である。年老いた父のために男装して兵役に就いた「ムーラン」説も。)。
- 武器名……Storm Flower
- 声の担当……Monty Oum
黒髪に一筋入ったピンクのメッシュ、東洋風の緑の衣装が特徴の、無口な少年。ブレードの付いた二丁拳銃を武器とするが、むしろ要所要所にオーラを用いた中国拳法のような格闘技を得意としている様子。Episode6では巨大ヘビ型グリム、King Taijitu(キング・タイチートゥ)をソロで撃破し、その後の戦闘でも活躍を見せるが、体力の消耗の激しい戦法であることを伺わせる。
ノーラとは幼馴染であり、視聴者からはあまりに自由な彼女のお目付け役として認識されているフシも。パンケーキも焼ける。
その他の生徒
Cardin Winchester(カーディン・ウィンチェスター)
チームCRDLのリーダー。アメリカの学園における、いわゆる典型的な「school bully(いじめっ子)」。ジョーンの秘密を握り、彼をパシリに使おうとするが……。
尚、他のCRDLのチームメイトはRussel Thrush(緑髪のモヒカン)、Dove Bronzewing(糸目)、Sky Lark(オールバック)で、それぞれの名前は鳥をモチーフにしている。
Velvet Scarlatina(ヴェルヴェット・スカーラティナ)
所属チーム名はCFVY、メンバー構成はサングラスをかけた女性(ココ・アデル)、褐色肌の男性(フォックス・アライスター)、体格が大剣を持った男性(ヤツハシ・ダイチ)。
茶色いウサミミが特徴のファウヌスの少女であり、チームCRDLにイジメを受けていた。
公式で戦闘コスチュームデザインコンテストが開催されていた(現在は決定したため終了している)。
それによると「メイジ(魔法使い)系」「ただし普通のメイジ系ではなく、活発」「チームメイトは彼女に一目置いている」とのコト。
採用されたコスチュームはVolume2のOPにて確認出来る。
参考:http://rwby.wikia.com/wiki/CFVY
ビーコン・アカデミー教師陣
Glynda Goodwitch(グリンダ・グッドウィッチ)
ハンター養成校、ビーコン・アカデミーの教師。彼女自身も強力なハントレスである。モチーフは「オズの魔法使い」の善の魔女グリンダ。アップにした金髪と眼鏡、白のブラウスに黒のタイトスカートという教師らしい出で立ちに紫のマントを身に着けている。
Episode1にてローマンと交戦したルビーを助けるも、その後に市街地で無謀に戦闘を行った彼女を厳しく叱責する。厳格な教師らしく、冷静な表情や態度を崩すことはない。
Professor Ozpin(オズピン教授)
ビーコン・アカデミーの学長。グレーの髪とブラウンの瞳、風変わりなサングラスをかけた男性。足が悪いのか、杖を使用しているシーンがある。彼が手にしているマグカップには、ビーコン・アカデミーの紋章が刻まれている。
年若いながら学長を務め、ルビーの飛び級でのビーコン入学を許可するも、入学式でのスピーチでは新入生に辛辣な言葉を突きつける等、グリンダに負けず劣らずの厳しい面を持った人物であることが伺える。
Peter Port(ピーター・ポート)
ビーコン・アカデミーの教師の一人で、教授。主にグリムについての授業を担当しているようだ。
非常に恰幅がいい体型をした壮年の男性だが、以前はグリム相手に活躍していたらしく、授業そっちのけで長々と自分の武勇伝を語っていた。オズピンとは昔からの付き合いのようで、彼に全幅の信頼を寄せている。
Bartholomew Oobleck(バーソロミュー・ウーブレック)
ビーコン・アカデミーの教師の一人で、博士(ドクター)の男性。
緑髪で丸眼鏡をかけ、高速で左右を動き回りつつ早口で歴史の授業を教えている。
その他の登場人物
Adam Taurus(アダム・トーラス)
赤い髪と顔の上半分を覆う仮面が特徴の剣士。居合の達人。トレイラー「Black」にてブレイクとペアを組み、武装列車を襲撃するが、意見の違いから彼女に決別された。
Ep.16に登場する三人組のシルエットの内一人はアダムではないかと言われているが……?
Qrow Branwen(クロウ・ブランウェン)
ルビー曰く「クロウおじさん(Uncle Qrow)」。彼女がシグナル・アカデミーに在籍していた時に、高速狙撃鎌の取り扱いを手ほどきした人物。オズピン教授の言う「危険性第一級の武器・技術を扱える」たったひとりの人物である。
Sun Wukong(サン・ウーコン)
物語の舞台であるヴェイルには船に密航してやってきた。軽薄とも取れる性格で、窃盗を繰り返すなど素行は良くない模様。猿の獣人だからか身軽なようで、Ep.16のアクションシーンでは視聴者を驚かせた。
モチーフは皆さんご存じ「西遊記」の「孫悟空」。名前もそのまま孫悟空のピンイン表記で、武器も如意棒モチーフ。
Penny Polendina(ペニー・ポレンディーナ)
挙動や感情表現がズレた、所謂「不思議ちゃん」。背中からワイヤー付きの剣を出して攻撃するという人間離れの技を使う。なお、嘘をつくとしゃっくりが出る模様。
モチーフは不明だが、どこかロボット的な言動から「ピノキオ」ではないかと囁かれている。
その正体はVolueme2Chapter3にて明らかとなる。
Neptune Vasilias(ネプチューン・ヴァシリアス)
Volume2より登場するサンの昔からの友人。
ヘイヴンという別の国の出身で、青い髪に黄色のゴーグルが特徴的。
比較的常識人のようであるが、女性陣をナンパしている辺り、年頃の青年らしい一面も。
エネミー
Roman Torchwick(ローマン・トーチウィック)
黒服の部下を従えた、マフィア風の白いスーツの男。童話「ピノキオ」に登場するロメオ・キャンドルウィックが名前の元ネタ。
Episode1冒頭でのダスト強奪の他にも、トレイラー「Yellow」冒頭でその姿を見せている。葉巻にステッキ(仕込み銃)を持つ、気取った言い回しの男だが、部下を叩きのめしたルビーに向かって容赦なく発砲する残忍さと、グリンダの大魔術にも冷静に対応するしたたかさを持つ。戦闘力もなかなかのものであり、ブレイクとサンのふたりを相手取って互角の戦いを見せる。
強奪事件以前から凶悪犯としてその名を知られており、現在もヴァイタルのどこかに潜伏し暗躍しているが……。
黒服
公式ではhenchmen(部下)と称される、黒スーツに帽子、赤のサングラスにネクタイがお揃いの男達。トレイラー「Yellow」にも登場し、ヤンに容赦なくブチのめされていた。クローン・トルーパーのような立ち位置だが、Episode1でローマンが連れていた黒服達には個体差が確認出来る。
Junior(ジュニア)
トレイラー「Yellow」で登場する、クラブのオーナーらしきいかつい男。ジュニアの名は通り名らしい。長身に髭を蓄えたコワモテの風貌に反して、ローマンの到来に頭を抱えたり、終始ヤンにからかわれっぱなしの情けない場面が目立つ。店内には黒服が常駐しており、彼自身もローマンの部下であることが伺える。
カクテルをオーダーしようとしたヤンに対して彼女の年齢を咎めるが、その彼女の色仕掛けにいいようにあしらわれている時点で「お前が言うな」である。可変式バズーカで戦うも、最後はヤンの怒りを買い、強烈なパンチで窓から店外へブッ飛ばされた。
Miltiades&Melanie Malachite(ミルティアデス&メラニー・マラカイト)
ジュニアのボディガードを務める双子の姉妹。赤いドレスにショートカット、両手の鈎爪がミルティアデス(ミリシャ)。白のドレスにロングヘア、両足の鈎爪がメラニー。姉妹の連携でヤンを圧倒するも、連携を崩され敗北した。
本編ではジュニアと同じくVolume2Chapter4にて登場している。
Cinder Fall(シンダー・フォール)
Episode1にて、ローマンが逃走するVTOL機を操縦していた妖艶な女性。強力な炎の使い手であり、グリンダと熾烈な魔術合戦を繰り広げる。ローマンたちを使って何かを企んでいるようだが、その目的は不明。
Volume2Chapter2での登場はある意味視聴者たちの度肝を抜いた。
声の担当は有名コスプレイヤー、Jessica Nigri(ジェシカ・ニグリ)。ピカチュウや『ヴァンパイア』のモリガン、『天元突破グレンラガン』のヨーコ等、見事な完成度で知られ、『ロリポップチェーンソー』では公式コスプレイヤーを務める。
シンボルマークが「ハイヒール」に見えたり、cinderの意味が「燃えかす」「灰」であるため、モチーフは「灰かぶり姫(シンデレラ)」ではないかという考察がある。
Emerald Sustrai(エメラルド・サストライ)
初登場はEp.16だが、本格的な登場はVolume2から。
緑色の髪に褐色の肌が特徴的な少女。シンダーに心酔している。
手癖が悪く、通行人やローマンからスリをしているほか、マーキュリーとは冗談を言い合う程度には仲がいい。
Mercury Black(マーキュリー・ブラック)
初登場はEp.16だが、本格的な登場はVolume2から。
灰色の髪が特徴的な青年。ローマンのことを「与えられた任務も果たせない」と小バカにする一方で、エメラルドとは冗談を言い合う程度には仲がいい。
Neo(ニオ(ネオ))
Volume2Chapter4より登場。
右半分がピンク、左半分が茶色に分かれた髪に、瞳の色も右目が茶色、左目がピンクのオッドアイという特徴的な外見の少女。
鏡が割れるような幻影を用いてローマンの撤退を援護した。
外見モチーフは「Neapolitan ice cream(ナポリタンアイスクリーム)」という『さまざまなフレーバー(味や色)を一緒にしたアイス』から(彼女の場合、フレーバーはバニラ・ストロベリー・チョコレート)。
世界観・キーワード
『RWBY』の舞台となるのは、いわゆる魔導科学が存在する世界「レムナント」。トレイラーでは雪原、城、山林地帯、都市が登場し、Episode1で世界の始まりの物語と共にワールドマップが示されている。
Aura(オーラ)
劇中における「気(氣)」や「オーラ力」のようなもの。魂の力の顕現で、戦闘ではこれを用いて攻撃・防御などを行っているらしい。訓練すれば誰でも使えるようになるようだが、個人によって特性や得手不得手がある模様。また、機械で計測が可能で、タブレット端末に表示されたゲージで残量を確認する描写がある。
Beacon Academy(ビーコン・アカデミー)
Episodeの舞台となる場所で、ハンツマン/ハントレスを育成する全寮制の養成校。なかなかに優秀かつ難関の模様。制服を採用しており、女性陣の制服姿は必見。
DUST(ダスト)
かつて人類が闇を、怪物達を退ける為に情熱・創意・工夫で編み出したとされている物質。
作中では主にエネルギー資源として利用されており、ごく普通に店で売られてもいる。Episode1に登場したショップ「From Dust Till Dawn」では、チューブの繋がったポッドに保管されており、注入時の音と、後にワイスが持っていた瓶入りダストから予想するに、おそらく粒子状かパウダー状と思われる。同様に、結晶化させたダスト・クリスタルも売られているが、そちらの方が安定性や持ち運びに優れている分、使い道が制限されるようだ。
それぞれの色によって力は異なり、「White」でのワイスの戦いぶりや、Episode1でローマンが赤のダスト・クリスタルを誘爆させてルビーを攻撃するシーンから、その力を予測することが出来る。
Grimm(グリム)
形状は動物に似ているが、体が黒く頭部は赤い模様が入った白い仮面のように見える(一部例外アリ)。「心を持たない」「魂がない」らしく、オーラを使うことが出来ない。
赤トレーラーに登場した二足歩行する狼のような「Beowolf」、熊のような「Ursa」などハンターなら個人で対処可能なものから、超巨大なサソリ「Deathstalker」などチームでの対処が求められる大型かつ凶暴なモノなど種類も豊富。
尚、倒された後は黒い煙を発している描写があり、死骸が残っている様子もないため、生物かどうかは不明。
Schnee Dust Company(シュニー・ダスト・カンパニー)
ダスト鉱山を所有する、燃料エネルギー生産業の最大手。ワイスはここの跡取り娘である。
但し、ブレイクによれば「議論の絶えない労働力の保持」、「怪しげな取引相手を持つ」ことでも知られる。実際に「Black」でブレイクとアダムが襲撃した武装列車内に積まれたコンテナには、ワイスの(SDCの)シンボルマークである氷の結晶が刻まれていた。また、Episode1でルビーが立ち読みしていた雑誌の裏表紙にもマークがある。Episode4でノーラが持っていた歯磨き粉チューブにも「Schnee」の文字が確認出来る。
Faunus(ファウヌス)
劇中における獣人種族。
普通の人間とほとんど変わらない容姿と獣の耳や尻尾などを持っている。ケモノミミを持っている者は人間の耳も持っている。普通の人間よりも身体能力が高く、夜目が効くらしい。差別対象のようで、ヴェルヴェットのようにからかわれたり迫害されており、後述のホワイト・ファングのような過激派のみならず、一話のニュースではデモも行われている様子が伺える。
モチーフはローマ神話の同名の半獣半人の神。ギリシャ神話のパーン(パン)といったほうが分かり易いだろうか。
White Fong(ホワイト・ファング)
元は和平のために作られたらしいが、トップが替わったことで現在はテロ行為も辞さない過激な集団となっている。
人間とは手を組むような組織ではないはずなのだが、現在ローマンやシンダー達と手を組んでいる様子。
ハンツマン/ハントレス
人々の平和を脅かす魔物と戦い、世界を守るハンターのこと。男性型がハンツマン、女性形がハントレスである。
シグナルやサンクトゥム、ビーコンのような養成校があったり、好成績を打ち立てたピュラがシリアルのパッケージに抜擢される等、職業として認められているようだ。ある程度の権限も有するらしく、Episode1でうかつに市街地戦を行ったルビーが取り調べを受けている。
尚、警察組織は別にある模様。
砕けゆく月
作中で空に浮かぶ月は我々の知る満ち欠けではなく、物理的に砕けているようだ。
Episode1のナレーション「光が消えれば、闇が蘇る」に欠けた月のシーンを被せていること、ラストのOPで満月が砕けていくシーンがあることから、この月が欠けてなくなった時、世界の危機が訪れるのではないかと予想するファンも居るようだ。ちなみに、各トレイラーでの月の砕け方は以下の通り。
なお、Episode1で見える月は「White」と「Black」の中間ほどの欠け具合だが、逃げるローマンを追ってルビーがビルの屋上へ登るシーンではそれ以上に欠けているようにも見える。これは、砕けている月がこの世界から見て回転しているので、欠けているように見えたり見えなかったりするからとのこと。
日本語吹替版
2014年7月5日に、公式スタッフの一人であるGray Haddock氏のTwitterにて、ワーナー・ブラザーズ提供でRWBYが公式に日本に上陸することが発表された。
コミックマーケット86で公開されたPVにおいて、2015年に日本語吹替版のBD・DVD及び、公式グッズの展開が発表された。コミックマーケット88では吹替版キャスト及びBD・DVDとサントラの発売日が発表。同年12月9日にVolume1吹替版が発売された。
Volume2とVolume3の吹替版は翌2016年に発売された。
Volume1からVolume3を1クール13話に編集した「RWBY 1-3 The Beginning」が2017年7月から9月まで放送された。それに合わせて、9月末にはVolume1からVolume3をまとめたブルーレイボックスが発売された(もちろんノーカット版の収録、特典ディスクにはピュラ役:豊口めぐみ吹替版Volume3も収録)。
Volume4吹替版は2017年11月29日発売された。
またVolume1吹替版が2015年11月14日より2週間限定で劇場公開された。Volume2吹替版が2016年10月1日、Volume3吹替版が同年12月3日より、同じく2週間限定で劇場公開された。Volume4吹替版は2017年10月7日より2週間限定で劇場公開された。
その後長らく日本語吹き替え版は鳴りを潜めていたが、2021年6月18日にVolume5〜Volume7の日本語吹替版Blu-rayのリリース決定が報じられた。
2021年8月より3ヶ月連続で発売され、最後のVolume8吹替版も2021年12月に発売された。
日本語吹替え版キャスト
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RWBY 氷雪帝国
上記とは別に、完全新作アニメとして『RWBY 氷雪帝国』のタイトルで2022年にテレビ放送されることが発表された。監督に鈴木利正、アニメーション原案に虚淵玄、脚本に冲方丁、制作にシャフトが起用されている。
2022年7月から放送が開始された。全12話。
原作のVolume1とVolume2の間の話として製作された。
スタッフ
- 監督:鈴木利正
- アニメーション原案:虚淵 玄(ニトロプラス)
- シリーズ構成・脚本:冲方 丁
- アニメーションキャラクター原案:huke
- キャラクターデザイン・総作画監督:杉山延寛
- ビジュアルディレクター:武内宣之
- チーフディレクター:岡田堅二朗
- 総作画監督:伊藤良明、山村洋貴、岩本里奈
- メインアニメーター:長田寛人、川田和樹
- プロダクションデザイン・異空間設計:友野るい
- 美術ボード:飯島寿治
- 美術監督:内藤 健
- 色彩設計:日比野仁
- 撮影監督:会津孝幸
- 編集:松原理恵
- 音楽:戸田信子 x 陣内一真
- 音響監督:明田川 仁
- アニメーション制作:シャフト
- 製作:Team RWBY Project
放送局・配信サイト
放送局 | 放送開始日 | 放送時間 | 備考 |
---|---|---|---|
TOKYO MX | 2022年7月3日 | 日曜 22:30~22:59 | |
BS11 | 日曜 23:30~23:59 | ||
MBS | 2022年7月5日 | 火曜 27:00~27:29 | |
AT-X | 2022年8月7日 | 日曜 22:30~22:59 | |
2022年8月11日 2022年8月14日 |
木曜 28:30~28:59 日曜 07:30~07:59 |
リピート | |
配信サイト | 配信開始日 | 配信時間 | 備考 |
ニコニコチャンネル | 2022年7月3日 | 日曜 23:00 配信 | 第1話、最新話無料* |
ニコニコ生放送 | 2022年7月8日 | 土曜 22:00~22:30 | タイムシフト有り |
上記以外では以下のサイトにて配信中。
ABEMAプレミアム、Amazon Prime Video、DMM、FOD、GYAO!ストア、HAPPY動画、Hulu、J:COMオンデマンド、Netflix、Rakuten TV、TELASA、U-NEXT、auスマートパスプレミアム、dアニメストア、milplus、music.jp、ひかりTV、アニメ放題、バンダイチャンネル、ビデオマーケット、ムービーフル。
楽曲
- オープニング曲『Beyond Selves』
- 作詞:Konnie Aoki
- 作曲/編曲:高橋 諒(ランティス)
- 歌:Void_Chords feat. L
- エンディング曲『Awake』
- 作詞:早見沙織
- 作曲/編曲:TK(ワーナー ブラザース ジャパン)
- 歌:早見沙織
各話リスト
話数 | サブタイトル | 動画 |
---|---|---|
Chapter 1 | Red, White, Black, Yellow 出立 |
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Chapter 2 | This is Beacon 試験 |
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Chapter 3 | A Nightmare comes 悪夢 |
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Chapter 4 | Ice Queendom 氷雪帝国 |
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Chapter 5 | Awaken in a dream 眠りの都 |
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Chapter 6 | Do you have a plan? 作戦は? |
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Chapter 7 | Dreams come rued 自由のために |
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Chapter 8 | Where You Belong 氷嵐 |
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Chapter 9 | My dream , Your dream あなたのために |
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Chapter 10 | Mirror of darkness 白雪黒炎 |
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Chapter 11 | Light in shadows 向き合う者 |
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Chapter 12 | Best day ever 最高の一日 |
関連動画
各登場人物のトレイラー。
2013年7月から発表されているEpisode。有志の手による日本語訳がつけられている。
また日本のファンによる非公式の日本語吹き替え(言うなればfandub)も作成されている。
2014年4月はじめに予告が公開され、同月25日にEpisode1が公開された。しかし、公式に日本語吹き替え版が販売されることになったため、Episode4をもって作成を終了した。
2014年7月よりVolume2の配信開始。Volume1と同じく、有志による翻訳がなされている。
関連チャンネル
- オリジナルのRWBYチャンネルが存在していたがワーナー・ブラザーズ作品は2017年10月に閉鎖された。
関連生放送
関連書籍
三輪士郎がウルトラジャンプにて連載したコミカライズ(全一巻)と、コミックアンソロジーが出版されている。コミックアンソロジーはルビー編、ワイス編、ブレイク編、ヤン編の全四巻である。
また、小学館ガガガ文庫よりノベライズが発売となっている。
関連項目
外部リンク
RWBY 氷雪帝国
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