河城にとり単語

3191件

カワシロニトリ

7.9千文字の記事

掲示板へ

記事編集

東方Project＞東方Projectの登場キャラクター＞河城にとり

河城にとりとは、東方Projectに登場するキャラクターである。

概要

種族：河童
 能力：水を操る程度の能力
 二つ名：超妖怪弾頭（風神録）・水棲の技師（DS）・水平思考の河童（茨歌仙）・河の便利屋さん（心綺楼）・太古！三畳紀の河童（深秘録）
テーマ曲：芥川龍之介の河童　～ Candid Friend

出演：
　東方風神録　Stage3ボス
 　東方地霊殿　魔理沙サポートキャラ
　ダブルスポイラー　Lv4被写体
　東方心綺楼　プレイアブルキャラ
　弾幕アマノジャク　6日目ボス
　東方深秘録　プレイアブルキャラ

東方Project第10弾『東方風神録』にて初登場した妖怪の山に住む河童。Stage3のボス。

河童は玄武の沢に多く生息しており、一つの社会を形成している。河童は手先が器用で道具の作成に長けているが、人間には理解不能なレベルの物が多いためにその技術は一部の妖怪にしか解放されていない。
物理的な道具の作成は得意なのだが、呪術的な品やマジックアイテムの製作は若干苦手。

コテコテのエンジニアで人工物を見るとすぐにばらして元通りにしていた。

彼女のリュックや服のポケットにはありとあらゆる種類の工具、材料、燃料、謎の物質が詰まっている。

人見知りだが、人間に対しては友好的。これ以上危険なところへ行かせまいと霊夢や魔理沙の前に立ちふさがる。…あれ、鬼も天狗も河童もストーカー？しかし彼女達が勝ち、力のある者だとわかると「元気な人間よ。河童と人間は古来からの盟友だから教えてやる」と前置きした上で、山の上に八坂神奈子達が居ついたので河童も天狗も腹の収まりが悪いと話し出す。魔理沙から調べて自分達に解決してほしいのか？と突っ込まれると、「話しすぎたね。後はお好きにどうぞ」と煙に巻いて退散した。霊夢の時には、人間は頼りないから天狗様に相談した方がよかったかな、という煽りも入れている。神奈子達と会わせてみようと思ったとの事。

和解した後は、妖怪の山に入るには理由が必要で、主人公らが目的を持たず入ろうとしたので自分がその理由を与えたのだと話している。神奈子達を害をなす存在ではなく、むしろ利益をもたらす存在だと判断したとの事。

河童であるためきゅうりが大好物。また同じく河童である以上頭の上には皿があると思われるが、常に帽子をかぶっているため詳細は不明。ちなみに着ている服は光学迷彩スーツである。

なお、立ち絵で左手に持っているのは蒲の穂。右手に持っているのは河童「のびーるアーム」に関連して野蒜（のびる）だと思われる。胸元の鍵が何であるのかは不明だが、その鍵をクロス状に付けていることから「π/」ならぬ「πX」と呼ばれ、しばしばskmdyな話題になったりする。胸元の鍵は背中のリュックの紐をまとめている物であることが『東方心綺楼』において確認された。すごく…食い込んでいそうです。

続く『東方地霊殿』では霧雨魔理沙のサポートキャラとして再登場を果たした。
ぎったんぎたんにしてやる！
ひゅい！？

幻想郷での河童という妖怪は技術に対する関心が非常に高く、にとりも例外ではない。八坂神奈子が「山の産業革命」を計画した際には喜んで参加した。しかし、やはり河童の世界でも研究のために先立つものはお金なのか、予算集め目的に定期的にバザーや縁日などで出店を開いて（テキ屋が悪質な仕様らしく、主催者の聖白蓮にかなりのクレームが来ている。お面屋も妖精（三月精の三人）をこき使って開いている(このお面屋に秦こころがよく面を買いに来ていたらしい。しかもお面屋の売り上げの殆どが何も知らない彼女に売りつけていたもの)。
『東方茨歌仙』でも魔理沙や他の河童達と組んで金塊堀りをしようとしていた。お金に対する執着は『東方心綺楼』以前からも確認でき、文々。新聞の第九十五季　卯月の三の記事では霞を集めるために山中に霞網を張り巡らしており、野鳥や空を飛ぶ者がよく引っかかるので見つけ次第撤去するのだが河童達はまた張り直すというイタチごっこをしていた。被害を出している河童達の言い分は「我々には霞を取る権利がある。被害が出るなら霞だけを取れるよう改良する」と強気の物だった。その後空を飛ぶものに影響のある網は禁止され、それに対応した網も開発できたが、霞は売れなかったようだ。他にも東方三月精～Oriental Sacred Place 第12話「紅白信仰合戦」の博麗神社の大晦日の祭りであのテキ屋を出店していたのが確認できる（ちなみにその隣は因幡てゐのカラー兎店）。この屋台は仲間内かどこからか借りてきたレンタル機材らしい。

現在確認されている道具は写真機、電話機（原理は不明。たまに霊魂の声を拾う）、計算機、掃除機、尻子器（尻小玉を綺麗に取り出せる道具）、他にアドバルーンなどがある。彼女達の器具は防水仕様が標準である。

公式漫画である『東方茨歌仙』でも、信仰を増やそうと考える神奈子・諏訪子らの依頼で河童仲間と共に山にダムを造っていた。もっとも、河童という妖怪は「技術は高いが集団行動に向かない」種族であるらしく、前述のダム造成では神奈子の意図に反して勝手な行動を多く取り、諏訪子からは「あんなに協調性がない連中とは思わなかった」と愚痴られていた。また、この件について早苗からは「好きな事なら天才的な能力を発揮できる、一種の“ギーク”かもしれない」と評されている。
ダムを作ると言って山を崩すなど無謀で豪快な自分流アレンジを行う・しばらくすると設計図とは違うものばかり作り出す・喧嘩したり遊びだすなど長期かつ大規模な工事は不向きで、河童を厳格な管理や設計図や規格、安全基準が必要な計画の際に技術のビジネスパートナーとするのは非常に危険である。なお労働組合もあるらしい。

ちなみにこの『茨歌仙』ではにとりがモブとしてよく登場しており、また第12話「地獄のお迎え」では台詞つきで登場している。他にも彼女の河童仲間（通称：モブ河童）が複数登場しており、彼女たちの格好もにとりのそれによく似ている事から、にとりの服装は一種の制服のようなものではないかと思われる。

河童特有の特徴かはわからないが、にとりはかなり変わった性格をしており、口調･態度がよく変わる。『地霊殿』において「渡さん！渡さんぞー！」「馬鹿だなぁ。魔法使いなのに勉強不足だよ」「心を無にして戦えばいいんじゃん？」「おい魔理沙。何をしている？さっさと追い返しな」「お前たちは利用されたに過ぎん」等の発言など、普段飄々としている魔理沙ですらちょっと引くような一面を見せたりもする。光学迷彩スーツなどのオーバーテクノロジーを生む技術者ほど変わり者が多いのかもしれない。

『東方求聞口授』においては稗田阿求より「人間友好度：中　危険度：高」を頂戴している。
阿求の辛口毒舌記述は毎度の事ではあるが、「心の底では人間や他の妖怪を下に見ている」「凶暴で残忍な部分がある」「アジトに近づくと溺れさせられる」「近づくと川に引きずり込まれて尻子玉を抜かれる（尻子玉を抜かれた人間は死ぬので、つまりは殺される）」等々、人間が盟友ってどこ行ったと言わんばかりの記述塗れ。
しかし、やっぱりきゅうりを渡せば開放して貰える事もあると書かれており、そこはやはり河童と思われる。また、「臆病な性質で一人で逃げられない時は高慢な態度になるが、無理をしているのが見え見えである」とも。
実はこの盟友という言葉自体、河童の勝手で一方的な思い込みによるもの。神奈子達が来るまではあまり人前に姿を見せなかったようだ。どうも遠くから人間を観察していた為に、人間と仲が良いつもりでいたらしい。
但し、これはあくまでも阿求の独断と偏見の可能性もあるということは留意してもらいたい。

『ダブルスポイラー』では射命丸文がスペルカード「河童『乾燥尻子玉』」において「あの鼻が曲がりそうな尻小玉も乾燥させればそんなに臭くないですね。それでもこれだけの尻小玉、どれだけの人が抜かれ犠牲になったのでしょう。興味が尽きない」とコメントしている。尻子玉は「尻子器」という綺麗に取り出す道具の存在や、バザーでも光る程に研磨された尻子玉が出品されていることなどと言った形で確認されている。加えて『心綺楼』では、抜け殻になった群衆を見て「尻子玉取り放題ね」などと（半ば冗談かもしれないが）コメントしていたりする。

ただ水竜や鬼には怯えていたものの、本当に自分でも勝てる相手には強気に出るのか秦こころに凄んだり、お面屋をやらせていた光の三妖精達にはノルマを達成できないとお前たちの取り分はないぞとどやしつけた。霊夢にも勝つと「弱いじゃん。なんで偉そうにしてんのさ」と言う。

いつも川を汚す土蜘蛛の黒谷ヤマメの事が大嫌いで、魔理沙とのミッション中にも拘らず「やい土蜘蛛！これからお前をぎったんぎったんにしてやる！」と自分は安全圏の通信越しから挑発した。勿論彼女の相手をするのは通信先の魔理沙である。逆にかつての上司の星熊勇儀が現れると萎縮し、魔理沙に相手をさせ「どうかそのままもう地上に帰ってこないでくださいって言ってよ」などと言う始末である。
そもそもにとりが地底に着いていこうと考えたのは核融合炉の話を聞いたからなのだが、単独で向かわなかったのは鬼が怖かったのが理由。話を持ちかけた魔理沙には、問い詰められるまで核融合炉が目的であることを話さなかった。

特徴や名前、設定などに芥川龍之介の小説『河童』が由来とされるものが散見される。名前、光学迷彩、技術職など。皿や甲羅があると言われていたが、1400年前の河童や天狗を知る豊聡耳神子の話によると、当時と幻想郷の河童や天狗は生態や姿が随分と違うものらしい。

山童（やまわろ）という河から離れて山で暮らす河童もおり、こちらは迷彩服に迷彩帽・アーミーブーツに衣装を変えている。動物とは仲が良いらしい。

実は河城みとりという生き別れの異母姉がいる。

だが、奴は心綺楼で弾けた…

上述の通り、『東方心綺楼』でプレイアブルキャラに選ばれた。題材が宗教戦争ということで早苗など守矢神社の面々が出場すると思われたが、結局のところ『風神録』からは唯一の参戦キャラとなった。ストーリー解説によれば「河童の一部には宗教を嫌うものたちがいる」という記述があり、魔理沙と同様の無宗教枠として選ばれたと思われる。以前、元々妖怪の山は鬼たちのものだったが鬼がいなくなった事で信仰が失われ世の中がつまらなくなった、と話していたのだが、神奈子達が来てからは毎日宴会を開いてまた楽しくなったと話している。何でも彼女にとって信仰と宴会での親交は同じものらしい。

…しかし、問題はストーリーモードにおけるその言動である。可愛らしい外見に相反する、『地霊殿』に輪をかけたような口と態度の悪さにプレイヤー達は次々と衝撃を受けることになるのだった。
曰く、

悪徳テキ屋に騙された苦情が続出したという聖の訴えに対し「縁日の屋台なんて騙される方が悪いんじゃん」「ちゃんとショバ代払ってるんだから文句いうなよ」雲居一輪にも寺で暴力事件を起こした事をまたあくどい事でもしてたなと言われ、どうやらこのテキ屋以外にもトラブルを起こしていた模様。
単なるその辺の流木を乾燥させたものをお香と銘打って売り出そうとした。
道教の信者には何が売れるの？と聞く。
人里を訪れて一言「お祭りには魚がよく売れる。人間から漁業権を奪って占有すればぼろ儲けね！」
博麗神社で「ねー、霊夢さーん！神社にうちの屋台を置いて一儲けしませんかー！」とゴマをする
感情を失った人里の民を見て「尻子玉取り放題だな」
ラスボスに対しても金銭を要求し「当たり前だろ？　こちとら遊びじゃねえんだよ」とすごむ
予想の斜め上を行く守銭奴＆ゲスっぷりっていうかただの下っ端893と口の悪さを見せ付ける一方で、宗教戦争に対して「どいつもこいつも頓珍漢な事ばかり言いやがって。熱狂も決闘も宗教なんぞに利用するなよ」と捻くれた見方をしている辺り、一種のリアリストでもある事の裏返しとも見て取れる。実際、対戦における豊聡耳神子の勝利セリフで「世間の流行に興味ないフリして……。私には判るぞ。素直に楽しめない不器用な心が」と捻くれた部分をきっちり指摘されていたりする。

その他、ZUN節溢れるネーミングの各種技、バールのようなもの、勝利時のドヤ顔ダブルピース、一部の技やキャラカラーが明らかにみとり風だったりと（色々な意味で）ネタを提供したのだった…。

スペルカード

にとりのスペルカードは主に自身の「水を操る程度の能力」と、テーマ曲の元ネタでもある芥川龍之介の「河童」をモチーフにしたモノである。

東方風神録

光学「オプティカルカモフラージュ」（Easy,Normal）
光学「ハイドロカモフラージュ」（Hard,Lunatic）
洪水「ウーズフラッディング」（Easy,Normal）
洪水「デリューヴィアルメア」（Hard）
漂溺「光り輝く水底のトラウマ」（Lunatic）
水符「河童のポロロッカ」（Easy,Normal）
水符「河童のフラッシュフラッド」（Hard）
水符「河童の幻想大瀑布」（Lunatic）
河童「お化けキューカンバー」（Easy,Normal）
河童「のびーるアーム」（Hard）
河童「スピン・ザ・セファリックプレート」（Lunatic）

道中1枚、ボス戦3枚の計4枚。なお、2008年になって芥川龍之介の遺書、4通が新たに発見された。
言うまでもなく偶然ではあるが、ZUNなら未来のことであっても予想しかねない。さすが妖怪神主といったところ。

ダブルスポイラー

Lv4の被写体として登場。新たに3枚のスペルカードを駆使してくる。

東方心綺楼

多くの必殺技と同様に、燃料が切れると使えなくなる。

泡符「撃て！バブルドラゴン」
戦機「飛べ！三平ファイト」
「スーパースコープ 3D」（ラストワード）

弾幕アマノジャク

6日目のボスとして天狗勢と共に登場。滝にちなんだスペルカード2枚を使用した。

瀑符「シライトフォール」
瀑符「ケゴンガン」

東方深秘録

心綺楼で使用したスペルカードの他に、ネッシーにちなんだスペルカードも使用してくる。

泡符「撃て！バブルドラゴン」
戦機「飛べ！三平ファイト」
豪雨「河底大戦争」
＊ネス湖は今ここにある！＊（怪ラストワード）
＊ネッシーの完全養殖技術＊（ストーリー）

二次創作について

『風神録』体験版が出てすぐ「下にスク水を着てる」疑惑が持ち上がり、瞬く間に広がった。単品で着るならまだしも、プールの日だからあらかじめ着ていこうみたいな感じで下着の如く着ているというのは彼女くらいである。水陸両用を目指した結果だろうか…。

また、東方Projectでは貴重な技術者属性のためか八雲紫や八意永琳に次ぐ便利キャラとしても扱われる。主に電気を使う機械的なものが多いが、便利な道具を作ることもあれば、アブナイものやら、そこまでよ！なものやら、彼女の制作物による被害者は多い。え、家具&インテリアは作ってないの？いいえ、ニトリ違いです。お値段異常。

Q：にとりって、かぐやだよね？　

A：いいえ違います。

胸元の紐と鍵がちょうど膨らみを強調するような位置にあるためか、膨らみは大きめになっていることが比較的多い。しかし、『心綺楼』で参戦した時の立ち絵が想像以上のペドロリさだったため、今後の描かれ方にどんな影響があるかわからない。

カップリングの相手は魔理沙と雛、椛が中心。魔理沙とは地霊殿でのサポートキャラであったため（通称にとまり）。どちらも発明家―魔理沙は魔法の、にとりは機械の―であるからか、相性はよさげ。にとりが人間好きというのもあるが、百合というよりは悪友的な関係かもしれない。→今日の実験はにとまり

雛は『風神録』の余り者2ボス3ボスで川関係、人間好き同士という繋がり（通称にと雛）。配色が青系と赤系で色鮮やかなせいか絵師人気が高い（ex. pixivのタグ検索結果：「にと雛」479件、「にとまり」176件、「にともみ」77件。10/12/17現在）。雛が設定的にヒロイン属性が強いためかこっちの方が百合百合してる場合が多い。→にと雛が俺のウオオー！

椛とは「暇潰しに近所の河童と将棋をしている」設定での繋がりから（通称にともみ）。椛は文とカップリングされることが多いが、友人関係としてはよく見かける。ダブルスポイラーではLv4の被写体として一緒に登場した。

その他にも、地霊殿で敵意を剥き出しにしたヤマメ（→にとヤマは恋の細菌兵器）、妖怪の山繋がりで文、かつての知り合いである勇儀、原作での接点は無いがチルノ（→にとちるはずっとともだち）など、割とカップリングの幅は広い。百合というよりは友人同士という関係が多いせいかもしれない。

『東方求聞口授』での記述は衝撃的ではあったものの、上記の通り「にとり個人というより河童全般の特徴を指している節があり」「阿求（ひっしゃ）の文章の特徴的にどこまで信憑性があるかわからなかった」せいなのか二次創作にはあまり大きな影響がなかった…のだが、それを裏付けるような上記の『心綺楼』の各言動に大きな動揺が広がっている。
「阿求の記述がまさか正しいなんて」「盟友と書いてカモと読むのか…」「カパネットにとりは予言だった」と二次創作とのギャップの大きさに、（勝手にショックを受けているのはこちらなのに）猫被ってた時とのギャップが酷い某ゲスキャラのガイドラインが即座に改変される一方で、「地霊殿の頃からぶれてない」「人馴れして調子乗ってるだけ」「にとりゲスかわいい」との冷静な意見も多く、これからの二次創作に如何なる影響を及ぼすのかが注目されている。