大亜門とは (ダイアモンとは) [単語記事]

大亜門（だい　あもん）とは、日本の漫画家・同人作家である。男性。

概要

1977年 5月29日生まれ。埼玉県出身。
既婚者で、現在2児の父。妻も漫画家である事をtwitterで発言した事がある（名前は非公表）。
趣味はゲーム、アニソンカラオケ。好きな食べ物は生肉、牡蠣、チーズ、寿司、スイーツ（洋酒入り）。

2002年に週刊少年ジャンプで漫画家デビュー、『無敵鉄姫スピンちゃん』『太臓もて王サーガ』を連載。大亜門というペンネームは、大亜門の好きなキャラである『BASTARD!! -暗黒の破壊神-』の登場人物ダイ・アモンが元ネタ？と言われているが、本人はどういった由来で名付けたかを覚えていないらしい。

ギャグ漫画を手がけており、エロを前面に押し出した作風が特徴。エロギャグといっても所謂ラブコメ的な女の子の微エロはほとんどなく、筋骨隆々な男の乳輪がヤケにリアルだったり、脇や股間の陰毛の描き込みが丁寧だったりと、ゲイ系の下ネタが多い。少年漫画にゲイネタを忍ばせる氏の作風は、柴田亜美の影響が窺える。
ちなみに、「ベーコンレタス」をBLの隠語としてネタにしたのは彼が初と言われている。

また、他作品からのパロディネタにも定評がある。『太臓もて王サーガ』では各話のサブタイトルが何がしかの作品をオマージュしたタイトルになっている事が殆ど。
なお替え歌界のアル・ヤンコビックの如く、パロディに使う作品に対しては担当を通してパロディ元の作者から許可を頂いた上で描いている、という謙虚・丁寧な姿勢を貫いている。ジャンプ作品のパロディの場合はネームを作家本人に直接見てもらう事もあった。
ちなみにジョジョ以外でパロディしやすい作品には『魔人探偵脳噛ネウロ』と『テニスの王子様』を挙げている。

【質問　その１２】

管理人『ジョジョ以外でパロディにしやすかった作品は何でしょうか？』

先生『テニスとネウロかな？』

管理人『やっぱりテニスですか！（笑）』

先生『でもテニスは逆にネタにしづらいんだよ、元の方が面白いときがあるから』

管理人『分かります分かります。四天宝寺戦は先生の苦戦っぷりがよく理解できますよ（笑）』
（後略）

出典：週刊少年『大亜門』（リアル漫画家のうちへ遊びに行こう）

少年漫画らしからぬ作風や濃度の高いパロディネタの元ネタが読者の多くに解らなかった為か、連載作品は打ち切りで終わってしまっているが、現在でもコアなファンは多く、根強い人気を持つ。

同人活動も行っていて、漫画家デビューする以前から「MAD COMPANY」という名の同人サークルでパロディ同人漫画を製作しており、コミックマーケットをはじめとする即売会などで販売している。同人活動では大亜悶名義を使用している。商業以上のBL ギャグが見られるのは大亜悶だけ！

単行本の巻末でも描かれているように真面目な人柄で、成田良悟からは「死んだアバッキオの前に現れた同僚警官のような人間」と評された事がある。
また作品のファンも大事にしていて、上述の出典元たる『太臓』元ネタ解説サイトの管理人と2007年に対談したほか、2017年 10月に『太臓』ファン同士で『太臓』6巻の人気投票モチーフのコスプレイベントが開催された際には一参加者としてイベントへ参加、第3位「大亜門」役で大亜門自らが出演するというわけのわからない事態が起こった。しかし当日コスプレ衣装がトラブルにつき届かなかった為、ファンの私物を借りて第7位・百手太臓のコスプレをしている。

荒木飛呂彦、及び「ジョジョの奇妙な冒険」と大亜門

『ジョジョの奇妙な冒険』の作者、荒木飛呂彦。
「高校時代の部活はジョジョを読んでなければ学校を去れ、と言われる場所だった」と『太臓』作中で公言しているくらいの熱烈なファンで、大亜門にとっては特に大きな影響のある人物と思われる。
そんなためか『太臓』の作中では一つのエピソードにつき1つ2つのペースでジョジョネタが飛び出し、凄い時には1～2ページに1つの割合でネタが繰り出される。作中で空条徐倫をモチーフにした容姿の、ジョジョパロディそのものなキャラ・麻仁温子というキャラクターも登場しているほか、扉絵にもジョジョ立ちや「ジョジョ」作中で登場した集合イラストのパロディが度々出てくる。
そのため、大亜門といえばジョジョネタ、というイメージは広く定着していると思われる。

漫画家デビュー後は忘年会などで荒木宅へ招かれるようになったり、同じカップの飲物を二人で飲み合う親密な関係になった。
そして荒木も、いつもと逆に百手太臓を描いてあげたり（『太臓』5巻巻末に登場している）、2013年の東北大学での講演会で「荒木先生の後継者がいるとしたら誰ですか？」と質問された時は「大亜門くんかな」と回答した事がある。後者については単なるリップサービスだった可能性もあるが、何にせよ大亜門の個人名が挙がった事は大きな名誉（功績）だろう。