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5.ニコニコ大百科
記事編集は趣味の範囲であるため(仕事とか職人気質とかそういった堅苦しいものは持ち込まない)、基本的にその時自分自身の中で書きたいと思ったもので、熟成が済んだ(自分の中で何をどう書くか落とし込みが済んだ)物事について編集をしている。
よって衝動的に新規記事を立ち上げる傾向は少なく、内容や方針が明確な記事を初版から制作し、立て逃げに近い記事は立てない(立てられない)。
しかしながら職人気質どうのこうの言いつつ、立て逃げ的な記事をいかに有用な記事に仕立てるかが編集者の腕の見せ所だともちょっとだけ思っている。
編集技術としては基本的にHTMLエディタを有効にして編集しているため、タグ的には汚いままと思われる。反省。(最近勉強中)
誤字、脱字、誤った知識や勘違いもよく見ると多かったりする。猛省。
また、どっかにブラックまたはピンクユーモアを仕込まないと気が済まない性格ではあるため、なるべく自重を心がけるようにはしている。・・・が、「やっぱり度を超す事があったりするので、その時は注意喚起していただけるとありがたい」とは当人の弁。
2018年「ニコニコ超会議2018」にニコニコ大百科ブース『あなたの大百科作ります!』編集者として参加。この時に☆付きに。一時的なもののはずだったのに取ってくれない…
1.記事を編集することは各プレミアム会員に与えられた自由な権利(但し利用規約に反しない範囲で)。
だから編集したいと思ったことは利用規約に反しない範囲で自重せず制限をかけずにやって見るべし(それが物事をより面白くするニコニコの気風でもあると私は考える)。
1-a.但し、「自分勝手」は「自由」と違う事を確知すべし。
他者の意見をよく聞き、「ニコニコ大百科はみんなのもの」という事をよくわきまえて、自分本位な行動をとっていないか、気持良くなっているのは自分だけでないか常に自分に問い正せよ。それが「万人に受けいられる記事」に繋がる事を忘れるな。
2.私に与えられた自由な権利は、もちろん他の人にも平等に与えられている。だから自分が書いた記事をいかように編集されても泣かない。文句を言わない。無意味に差し戻さない。(正当な理由がある場合を除く)
3.権利を得るには義務を果たすことが必須である。編集者の義務は次の通りと考える。
a.月々525円を払い続けること
b.利用規約を順守すること
(他の利用者に迷惑をかけない、健全な運営の障害となる行為をしない、各法令違反行為をしない)
c.百科事典の記事として最低限価値のある内容を記述すること
(他の不特定多数の利用者が見ても意味の通じるものをつくる。立て逃げをしない)
d.自分の作成した記事・リビジョンに対する責任
(説明責任、管理責任、etc)
e.他の利用者と協調し、「利用者全員がニコニコできる大百科」をつくる努力を続けること
初版を編集した記事は次の通り。(記述が古い順。自作品の動画記事、曖昧回避記事、表記ぶれ対応の為のリダイレクト記事 除く)
「時報女」「vocaloid-cm」「刈谷市」「ですぞ」「編集合戦」「伊奈かっぺい」「ポリスノーツ」「甘納豆」「マンガと著作権―パロディと引用と同人誌と (コミケット叢書)」「現代萌衛星図鑑」「ヘタリア厨」「謎のバンド『Q』」「ニコニコ大百科:よくある質問」「打ち上げロケット・宇宙機の一覧」「小惑星探査ロボット「ミネルバ」」「狛江市」「実験衛星「ひてん」」「青島文化教材社」「宇宙開発事業団」「 宇宙コミュで放送された生放送一覧('08-'09上半期)」「 宇宙コミュで放送された生放送一覧('09下半期)」「妖精作戦」「種子島宇宙センター」「田山」「 自主制作アニメ「もいもい」」「スターシステム」「内之浦宇宙空間観測所」「virtual religion」「三重県の銘菓である、餅を小波を模したこし餡でくるんだ和菓子」「赤福餅」「御福餅」「赤福」「童貞を殺す服」「ぽん酢(co1196575)」「北センチネル島」「(公)」「ニコニコ大百科:現在発生中のエラー・不具合情報」「インターネット衛星「きずな」」「BANK(ユーザ)」「千葉南プラレール総合車両センター」「鈴の音」「taxa project」「sitta*しょこら」「ぐっちー」「乱太郎 (ユーザ)」「風波ヒロシ」「くろーばー(実況者)」「薄緑(ゲームプレイヤー)」「えこさぽちば」「風呂上がりのおっさん」「SabaLeoN」「RYUICHI(実況主)」「キリン(ゲーム実況)」「英論」「れいばん」「クレイジーソイソース」「東京ドーム(単位)」「記録的短時間大雨情報」「BepiColombo」「いいいろの日」「tanama@呉提督」「DJ先輩」 「Zん」「イヌーピー(大百科編集者)」「ネオ☆ユウキ」「みなかみ(co11768)」「ヒツジ(CA製作者) 」「よくねむる」「丈山の里 いずみ庵」「温浴施設のある交通公共施設の一覧」「フェリーはいびすかす」「第1話リメイク祭」「ぱんころ」「徐梦圆」
編集履歴は下記の票の通り(最上部の編集履歴20件より履歴がかなりあふれた時or半年に1回更新予定。種別に付加されたリンクから前の版との比較ページに移動)
2021年上半期 │ 2021年下半期 │ 2022年上半期 │ 2022年下半期
2019年上半期 │ 2019年下半期 │ 2020年上半期 │ 2020年下半期
2017年上半期 │ 2017年下半期 │ 2018年上半期 │ 2018年下半期
2015年上半期 │ 2015年下半期 │ 2016年上半期 │ 2016年下半期
2013年上半期 │ 2013年下半期 │ 2014年上半期 │ 2014年下半期
2011年上半期 │ 2011年下半期 │ 2012年上半期 │ 2012年下半期
~2009年上半期 │ 2009年下半期 │ 2010年上半期 │ 2010年下半期
記事名 | 種別 | 編集日時 | 編集メモ |
徹夜組 | 追記 | 2022/08/16 | 入場チケット制について追加しました |
ほんわかレス推奨です! | 追記 | 2022/08/15 | ソースコード見本を訂正しました |
ニコニコ大百科:お知らせ表示の一覧 | 追記 | 2022/08/15 | 「ほんわかレス推奨です!」のテンプレートにニコニコ大百科:楽しく過ごすためにへの誘導を付加 |
ほんわかレス推奨です! | 追記 | 2022/08/15 | テンプレートに「ニコニコ大百科:楽しく過ごすために」を一読する事を薦める誘導を追加してみました |
徐梦圆 | 追記 | 2022/08/12 | YouTubeのチャンネルについて記述を訂正しました |
徐梦圆 | 新規 | 2022/08/12 | 新規作成(某レビュー動画からの需要が認められる可能性から) |
宇宙よりも遠い場所 | 追記 | 2022/08/12 | 小ネタに3つ追加しました |
鈴木雅久 | 追記 | 2022/08/10 | 訃報。ありがとうございました |
バニラの求人 | 追記 | 2022/08/07 | 商標登録の件を追記しました |
艦国 | 転送 | 2022/08/06 | 投票の結果「削除しました」へリダイレクト化しました。詳細は当記事掲示板(https://onl.bz/AUkht9W)参照 |
謙属 | 転送 | 2022/08/06 | リダイレクト先の「艦国」が転送記事になった為、追随処理しました |
艦の国 | 転送 | 2022/08/06 | リダイレクト先の「艦国」が転送記事になった為、追随処理しました |
失脚p | 差戻 | 2022/08/06 | 戻し |
失脚p | 追記 | 2022/08/06 | リダイレクト切り替えの為のテスト |
テスト記事 | 差戻 | 2022/07/16 | 2022年05月27日8時30分の版(https://dic.nicovideo.jp/p/a/%E3%83%86%E3%82%B9%E3%83%88%E8%A8%98%E4%BA%8B/3035075)に戻しつつ、編集コメントいっぱいまで書いてみるテスト |
投げやり | 追記 | 2022/07/14 | 投げ遣りと投げ槍について補足しようかと思ったけど…まあいいか |
ピクシブ百科事典 | 追記 | 2022/07/09 | 大百科からの転載~の項の大百科運営に関する記述を大百科ニュース社からドワンゴに変更しました |
うまぴょい伝説 | 追記 | 2022/07/07 | 掲示板の指摘通り、脚注4のエルコンドルパサーの記述を修正しました |
荒らし | 追記 | 2022/07/05 | 本文と関連リンクの大百科削除依頼窓口を現行のものに訂正しました |
パンコロ | 新規 | 2022/07/04 | 初版。リダイレクト用 |
ぱんころ | 新規 | 2022/07/04 | 初版。奇しくもどちらも一撃必殺という共通点 |
ヒザで太ももを蹴る技 | 追記 | 2022/07/03 | やり方②に攻撃箇所の解剖学的名称を記載 |
追記 | 2022/07/01 | お気に入り(いいね)の説明文の⭐︎だった部分を♡に変更しました |
漫画やアニメ、ゲームなどのサブカルチャーにおいて重要なジャンルの一つとなっている。萌え要素の一つ。
"主人公が可愛らしい少女である(=物語の受け手の分身/愛玩対象)""変身・能力向上・発動後に現れる(超常的な)現象(=願望の実現方法)""それらを成立させるための世界観"などのファクターで基本構成され、その「作り手側からみた自由度の高さ」から多種多様な細分ジャンル(定番)に登場し、広い年齢層に支持を得ている。
元々は少女マンガなどに多く見られ、女の子の憧れの存在という印象が強かったが、大きなお友達や少女マンガに手を出す紳士諸兄の増加に伴い、男性にも多く親しまれるようになった。制作側もそういう紳士向け作品を制作するようになり、さらに少女向け作品であっても紳士諸兄をもうひとつのメインターゲットとするようになった。
魔法少女は、「人間界に来た者」と「人間界出身」という風に分けることができ、日常生活している世界と異なる世界が1つないしは複数存在しているケースが多い。
また当該人物が魔法少女になる過程においても、元々魔法を自在に操ることのできる者と、物語の序盤などで魔法少女になるきっかけを手に入れる者の2通りに大きく分けることができる。
基本的には魔法少女は小学校低学年~10代である場合が多くそれを越すと魔女または魔法使いという分類になると考えられる。ただし、年齢不詳の場合もあるので一概には言えない。
創作物に魔法少女(魔法またはそれに類する超常能力を使う少女)が登場して以来、世相や受け手の嗜好の変化、商業的理由など外的要因を受けつつ、植物が枝分かれし株分けし特異化するかのように魔法少女も先項の先駆け的ジャンル分け(定番)にあるように色んな形態を生んできた。
この項ではその発生の流れをその時々の魔法少女のメインストリームとなった映像作品を中心に追ってみたい。
※注意※ |
~1960年代前半 / 1960年代 / 1970年代 / 1980年代前半 / 1980年代前半~後半 /
1990年代前半~中盤 / 1990年代後期 / 2000年代前半 / 2000年代後半 / 2010年~
欧米における魔法を扱う女性といえば魔女が有名である。ディズニー映画の魔女、あるいはグリム童話の魔女など、あちらのファンタジーの世界では魔法を扱う女が頻出する。日本でも明治時代から西洋文学の和訳により、様々な魔女が紹介された。
しかし、魔法少女の概念の端緒となったのは、1960年頃に存在したアメリカの映画やテレビドラマにある。そこでは、"エブリデイ・マジック(魔法の日常)"と呼ばれる分野があり、日常で面白おかしく魔法を使う作品があった。
特に1964年のアメリカのテレビドラマ「奥さまは魔女」は日本でも多大な視聴率を集め、これが横山光輝の目に留まって『魔法使いサリー』を作るアイディアに至ったという。
1966年 魔法使いサリー |
日本初の魔法少女作品は1966年に横山光輝が発表した漫画、またはそれを元に同年に東映が映像化したアニメ作品『魔法使いサリー』である。
このアニメ版『魔法使いサリー』は後の魔法少女界に大きな影響を与えた。
特に不思議な力を使う際に「マハリクマハリタヤンバラヤン」と呪文を唱え、これはのちの魔法少女と呼ばれる分野全てにつながっていく。
その後番組である『ひみつのアッコちゃん(原作:赤塚不二夫)』はサリーに続く大ヒット作となり、サリーと並び魔法少女というジャンルを不動の地位へと押し上げた。
この『ひみつのアッコちゃん』は普通の少女であるが、不思議な道具を使うことによっていろんな姿に変身することができるという作品である。ひみつのアッコちゃんは「魔法少女は毎回変身する」という常識を作った。
「魔法使いサリー」と「ひみつのアッコちゃん」は共に元祖魔法少女でありながらある種相反する特徴を持ち、これが現在までの魔法少女作品の中核になった。
1969年 ひみつのアッコちゃん |
この2つの作品が作った常識は以下のように発展した。
1973年 キューティーハニー |
1970年代は公害問題やベトナム戦争、オイルショックに揺れた時期であり、それを反映した重いテーマを扱う映像作品も多かった(『魔法使いチャッピー』(1972年)など)。
『さるとびエッちゃん』には人語を話す犬のブクが登場し、魔法少女につきもののマスコット的小動物の元祖ともいわれている。
その後『魔法のマコちゃん』、『さるとびエッちゃん』、『魔法使いチャッピー』、『ミラクル少女リミットちゃん』、『魔女っ子メグちゃん』、『魔女っ子チックル』、『花の子ルンルン』、『魔法少女ララベル』などが作られ、これらの10作品を東映魔法少女シリーズと総称することがある。
1973年には"デビルマン""マジンガーZ"あるいは"ハレンチ学園"で知られる漫画界の巨匠、永井豪のアニメ「キューティーハニー」が登場する。厳密に言えば本作の主人公はアンドロイドであり魔法少女とは異なる。しかし、本作は"毎回変身して(主に格闘により)敵と戦う"という魔法少女の新たな概念を作った。また本作の変身シーンではお色気要素を多く含み、女の子のみならず男の子も夢中にさせた。
そしてこの作品は「変身シーンは呪文を唱えた後、一旦裸になる」という常識を作ることになった。
1982年 ミンキーモモ |
1982年、『魔法のプリンセスミンキーモモ』が誕生。「地に足のついた少女が変身する」というアイディアは当時まだ女性の就職が厳しい時代での少女たちの「変身願望」を充足させることになり、大きな支持を得た。
また同作は少女向けとされた魔法少女モノにおいて様々なアイディア(巨大ロボもあるよ!)を次から次へと詰め込んだため少女以外にもファンを開拓し、一躍大ブームとなった。
その一方で当時は世界情勢が激化し、全面核戦争か第三次大戦かと囁かれる世情であった。夢と希望に縛られたモモは遂に水爆による核攻撃を阻止するに至ってしまう。さらに最終話前後では(事故とはいえ)今までの魔法少女としての命を絶ち、魔法でも得られなかった「家族」を得てハッピーエンドに至るという衝撃的な結末が話題を呼ぶ。これが現在まで続く「闘いの宿命と"今"に縛られる少女達」の底流を成した。
1980年代は「ロリコン」「おたく」という日本語が誕生し、ロリコンブームとも称されていた。
ミンキーモモは当時のアニメ雑誌でそういったブームの先駆けにあると言われていた。
1983年 クリィミーマミ |
83年、魔法少女界はスタジオぴえろが手がけた『魔法の天使クリィミーマミ』で新たな局面を迎える。ローティーンの少女が魔法の力でアイドルに変身し人気を博すというストーリーは、魔法少女というジャンルをメインストリームに押し上げた。またそれまでの作品でも使われた"変身前後で別人になる"というギミックを徹底的に利用し、少女に眠る変身願望を刺激することで同作はこの時代においても大ヒットとなった。
一方で「身分の違う2つの存在」は、当時の恋愛観も手伝って主人公を苦悩させることになる。
この後もぴえろは『魔法の妖精ペルシャ』、『魔法のスターマジカルエミ』、『魔法のアイドルパステルユーミ』、12年後のテレビ東京日曜9時30分枠の『魔法のステージファンシーララ』などのシリーズを輩出する。
1988年には『ひみつのアッコちゃん』のリメイク版、1989年には『魔法使いサリー』のリメイク版が放送された。これはすでに第一世代の魔法少女を見ていた子供達は大人になっているという表れであり、親子二代に渡って人気を博した。
そして、この頃にはたくさんの作品が作られたこともあり30分アニメとしての魔法少女の基本は完全に出来上がっていた。
なおPC-98シリーズを中心とした家庭用PCの普及とゲームの発達に合わせてゲームの世界に魔法少女が取り込まれたのもこの頃である。
初期は「ファンタジー文学・ヒロイックファンタジーの魔法使いが(たまたま)少女」である形であったが、市場の拡大とゲームの多様化、描写能力の向上などにより『幻夢戦士ヴァリス』『奇々怪々』(ともに1986年)『カオスエンジェル』(1988年)『きゃんきゃんバニー(初代)』(1989年)など独特な世界観や設定の魔法少女が生まれていくこととなる。
アダルトゲームでは上掲アニメ作品の「純潔さ」を逆手に取って、一方的に陵辱したり触手にまみれさせたりといった、ある意味欲望に忠実な作品も多い(『魔法少女アイ』等)。 魔法少女が主人公に敵対した場合、大抵はご都合的な能力によって変身が解かれて無力化し、そのまま陵辱される(場合によってはそのまま殺されてしまうものもある)。また、いわゆる「肉だるま」にされてしまう場合もある。 一方で、主人公がこういった魔法少女が使うような"魔法"を使ってご都合的に良い仲になったり不具を直したりする場合もある。
1992年 セーラームーン |
80年代の大同小異な作品の乱発により、90年代の魔法少女モノはマンネリが進み下火になっていた。
そこで代わりに登場したのが90年代の少女漫画の代表作『美少女戦士セーラームーン』である。同作は今まで同能力の協力者がいなかった魔法少女モノに戦隊系の要素を取り入れるという実験的な試みをして大ヒットする。またそれまで魔法少女が苦悩していた“世間との差異”については描写が控えめになり、少女としての生活シーンと変身少女としてのバトルシーンはくっきりと分割され悩むことが少なくなった。
(ただし、少女漫画に起因する少女観の違いから、セーラームーンなどを「バトルヒロイン物」といった別のジャンルであるとする者もいる。Wikipedia(の編集者)はこの系統を「戦闘美少女系魔法少女物」としている。)
94年の『赤ずきんチャチャ』も重要なポジションにある。「魔法少女としての変身」はアニメ版オリジナルの要素なものの、魔法の国を舞台に繰り広げられるドタバタギャグは実験的な作品として高く評価され、演出を手がけた大地丙太郎は、後に自身で監督した作品「ナースエンジェルりりかSOS」と共にその名を知らしめることとなる。
1998年 カードキャプターさくら |
更に『カードキャプターさくら』が96~98年に登場。舞台を現実世界に置きながら作品傾向はファンタジーへとシフトしており、魔法少女が現実世界に存在する違和感や悩みは薄められた。魔法の存在を知る周囲の協力者をも得てさくらは生き生きと愛らしく活躍し、それと共に魔法が現実に存在することが次々と判明していく。魔法少女は社会に取り残されることなく、社会の中心に躍り出たのだ。
おとぎ話という殻から脱し、女性が強くなっていった時代。方法論は違えども、どの作品も紳士諸兄に大いに支持された。
1999年 おジャ魔女どれみ |
モモ以降からオタクの御用達ジャンルとして認知されていた魔法少女だが、バトルヒロインに席巻されたこの時期は上述戦隊系の要素が加わる作品が多かった。メディアミックススタイルで発表されていた『天地無用!』シリーズのスピンオフ作品である『魔法少女プリティサミー』が96年。同作はセーラームーンやCCさくらの人気から明確に対象層を「マニア向け」にシフトした作品であり、この傾向は後の邪道魔法少女に受け継がれていく。
また部活動アニメのはしりでもあり、SF要素を盛り込んだ『魔法使いtai!』(OVAは96年、アニメは99年)など、後述のどれみ以前は珠玉ではあるがやや小粒の作品を輩出するに留まっている。
一方でこの時期はアニメ業界が好況に沸いたこともあり、制作体制などに限界が来ていた。「ヤシガニ」に代表される過剰な納品至上主義とクオリティ軽視の乱作が一挙に起こり、一時期混迷をきたした時期もあった。
そして99年、東映が15年ぶりに動いた。『おジャ魔女どれみ』シリーズである。
あくまで小学校低学年~高学年の少女向けという前提を崩さず、しかし現代向けに作られた舞台設定。変身ではなくお着替えによってカラフルな見習い服を身につけた未熟な魔法少女達。どれみにおいて魔法はあくまでも背中を押すだけの存在に過ぎず、中には魔法が出てこない回も多々放映されている。だがストーリー、音楽、どれも高水準の出来栄えであり、この時代においても本家の実力を垣間見せるようになった。
また、以前の魔法少女モノは17時-19時のいわゆる「夕番枠」で放送されることが多かったが、どれみは朝の7-8時、「朝番枠」にて放映された。これは前番組「夢のクレヨン王国」ひいてはテレビ朝日の放送体制に起因するのだが、この後番に「プリキュア」が加わったこともあり、朝番はより低年齢向けの感が強い魔法少女を輩出することになる。
2004年 ふたりはプリキュア |
"東映の本気"どれみの影響は甚大であり、後番組であった『明日のナージャ』は設定に中世欧州の歴史を取り入れた意欲作ではあったものの、それまでの番組と比しても甚大に過ぎる視聴率低迷を受け、またそれを受けてナージャ関連商品も販売不振が続き、ナージャの後番組である「ふたりはプリキュア」さえも視聴率が低迷になるのではないかと、業界内から不安視される事態を招いた。
しかしそのプリキュアシリーズはヒーロー顔負けの肉弾戦を繰り広げるバトルヒロイン達が活躍するというものであり、多くの女児と少なからぬ男子に受け入れられ、ナージャによる前評判を覆す大ヒットになった。
ふたりはプリキュアは2004年から現在まで継続的に続く大人気作品にのし上がった。
一方、プリキュアの前後に生まれた作品がエクセル・サーガのスピンオフ『ぷにぷに☆ぽえみぃ』(01年)、『大魔法峠』(01年)、『ナースウィッチ小麦ちゃんマジカルて』(02年)、『撲殺天使ドクロちゃん』(03年)等、魔法少女としてのギャップをネタにした作品である。
既存のジャンルを茶化すようなヒロイン、頭を抱えたくなるギャグやパロディ、とりあえずそれっぽい衣装を身に纏っておけば魔法が欠片もなくても魔法少女と言い張る無理矢理さにファンは笑い、時に萌えた。この辺りの詳細は「邪道魔法少女」に詳しい。
『魔法少女リリカルなのは』は、こういった「朝」と「夕」がせめぎあう最中の04年に放映された「夜(24-26時枠)」である。ヒロインでありながら男を圧倒する戦闘能力、という「強い女の子」という1つのテーマはここに結集したといってよい。反面、過激な戦闘シーンが多くなったことにより少年漫画を通り越して超人モノにまで変貌してしまったこの潮流を嘆く者も少なからずいたという。
少女の成長を描くメタファーとしての魔法少女は、女性が社会的に成長した背景を考えればむしろ男性向けにシフトした感がある。しかも、愛らしい衣装や少女の日常を描く魔法少女というジャンルは、本来のターゲットである少女よりもむしろ男性ファンに望まれ、記号化されて「萌え」というジャンルに押しこまれた感がある。そういった男性視点の魔法少女が、少女自身を置き去りにしてしまった結果が『なのは』であり、邪道魔法少女はそういった視点から動けないファンや作り手達を皮肉にしているともいえよう。
その一方で1980年代にスタジオぴえろが打ち立てた「魔王のアイテムで変身して自分より一歩進んだ自分になる」魔法少女の復活の芽が、映像作品でなく街のゲームコーナーでこの頃小さく芽吹く。
2004年、『オシャレ魔女 ラブandベリー』が『甲虫王者ムシキング』の女の子用媒体として稼働開始。カードになった魔法のおしゃれアイテムを組み合わせてコーディネイトしダンスゲームで競うこのゲームは着せ替え人形で 遊ぶような少女のオシャレ心を掴み大ヒット。同時にゲームコーナーにおいてそれまで男の子~成人が占めていた需要に少女の需要を掘り起こす。
その後も、同じような「魔法のアイテムを組み合わせて自身のキャラを変身させゲームで楽しむ」というコンセプトのゲームは『リルぷりっ(2009年)』『プリティーリズム((2010年)』『プリパラ(2014年)』などが発表され続けゲームを元にしたアニメ作品や漫画が作られる。またサンリオも1975年に発表していたファンシーブランド『マイメロディ』を2005年に『おねがいマイメロディ』として人間の少女と絡ませる形にアニメ化するなど"スタジオぴえろ型魔法少女の復興"は形態を変えつつも少女ユーザーをターゲットに2010年以降も続いている。
様々なネタを取り込み、飽和した魔法少女界隈。そんな時代の流れに反発するかのような作品群が生まれ始めたのはこの時期である。05年、山口県萩市を舞台にした『奥さまは魔法少女』がそのひとつ。06年には『ぱにぽに』からのスピンオフ、『新感覚癒し系魔法少女ベホイミちゃん』が誕生。昨今の魔法少女の様々なお約束を脱線迷走ギャグに落とし込み、いわゆる邪道魔法少女系作品でありながらも作者の魔法少女への愛情が窺い知れる作品となった。ライトノベルからは“現実は少女に優しくないし、魔法は人を幸せにはしない”というテーマを掲げた『アンチ・マジカル ~魔法少女禁止法~』が現れ、物議をかもしだした。
一方、『ふしぎ星の☆ふたご姫』は設定こそ高度なSF知識を利用したものの内容は中古代の魔法少女を踏襲した作品になっているが、この当時でも人気を誇っていたプリキュアに押され、明日のナージャと同じ寡占による不振をこうむることになった。
かつては少女の成長のために、魔法をも含む全てが肯定された"魔法少女"というジャンルは、1999年に"恐怖の大王"と共に褪めてしまった世相から、2000年以降の現実的すぎる世相を反映してどんどん迷走を続け、さらにこの頃から頻発した「プロット使い捨て」というアニメ業界の悪癖により魔法少女モノもまた他のジャンルとないまぜになり"邪道魔法少女"が邪道でないまま曖昧に進んでいた。
2011年 まどか☆マギカ |
2010年、『おねがいマイメロディ』の流れを受け継いで『ジュエルペットてぃんくる☆』がスタート。メインスタッフにはアニメ版『ななついろ★ドロップス』の主要メンバーを起用、前作からの大幅なイメージチェンジは視聴率、物販の売り上げ共に大成功を収めた。少女の心の成長を丁寧に描くベテランの島田満が手がける脚本も好評で、7月にはDVDBOXが発売される。
そして、(邪道)魔法少女の真打にしてモモの忘れ形見、『魔法少女まどか☆マギカ』が11年に登場。製作発表当初はあまり注目されなかったが、脚本担当が「沙耶の唄」で筆名を馳せた虚淵玄であるとの情報が流出するや否や放映前から話題をさらう。その内容は旧来の魔法少女というイメージを完全に利用し尽くし、虚淵玄独特の黒さやキュゥべえに起因するSF設定、「魔法少女となったからには己の青春を捨てて死ぬまで戦わないといけない」というかつての魔法少女たちが苦悩したタブーを利用しあまつさえ実際に描画してしまう、など氏の実力が遺憾なく発揮された深く黒い作品となった。また、悪役も従来のものとは一味違う描写をされている。
東北地方太平洋沖地震による放映中断を受けながらも迎えた『まどか』の最終回は、当初から囁かれていた魔法少女ジャンルの破壊ではなく、むしろ肯定であった。『まどか』は、モモから続く魔法少女の矛盾と迷走に対する虚淵の渾身のストレートであり、軽く見られがちだった“大人向けの”深夜アニメ帯において消費されつくした感のある魔法少女を“大人向けに”描ききった作品だと言えよう。
その内容の深さ・恐ろしさは、90年代以前に見られる「女児向け」としながら社会正義を盛り込む"正道"と、あえて魔法少女と掲げながらも魔法少女ジャンルへの矛盾によって成立していた"邪道"を混ぜ合わせた実験作としては異例の成功を収めたといってもよい。続く劇場版「叛逆の物語」でも衝撃的な展開を見せたこの作品が「異端かつ王道」として語り継がれるのか、それとも新たなジャンルの萌芽と呼べる存在に昇華されるのか…それは作り手を含めてまだ誰にもわからない。
一方で、『まどか』の前後を境にして魔法少女をとりまく社会も大きく変遷している。ネット社会となった現代ではテレビの視聴率そのものが下がってしまったため、魔法少女の立ち位置はその業界を含めていまだ予断を許さない状況に置かれている。
90年代以降魔法少女は爆発的に増殖する。そしてサービスシーンは過激化の一途をたどる。
※一応、原作の初出年で分けてみました。なので、MAHO堂は1990年代後半、いんく、ルイズは2000年代前半になってます。
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最終更新:2024/05/06(月) 12:00
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