『ガイアセイバー ヒーロー最大の作戦』とは、バンプレストから発売されたスーパーファミコン用RPGである。
本記事は多くのネタバレを含みます。閲覧の際はご注意ください。
ニコニコ動画では「ガイアセイバー」でのタグ登録が多いため、検索等はこちらから。
→「ガイアセイバー」でキーワード検索
→「ガイアセイバー」でタグ検索
その闘いは、突如として始まった。
ジオン軍の仕掛けた電光石火の攻撃は、地球連邦軍をはじめとする地球全ての防衛力を無力化した。時同じくして、ショッカーのテロ作戦、宇宙人の侵略、ジオンの出現、さらには津波・地震・竜巻、あらゆる災いが地球を襲った。ついには、ジオン軍によるコロニー落としが強行された。今の地球にこれを「阻止」する力は残されていなかった・・・・・
ヒーロー、彼らは決して闘っていなかったワケではない。あまりにも強大な敵の前に、ヒーローひとり一人の「力」は、あまりに無力だったのだ・・・・
遠く離れたM-78星雲。地球のピンチは、ウルトラの星でもキャッチされた。宇宙パトロール隊隊長、ウルトラの父は、ゾフィー・ウルトラマン・レオの3人の戦士を直ちに地球に送った。ヒーローを束ねる組織、『同盟』を作るために!
オープニングより
| ガイアセイバー ヒーロー最大の作戦 | |
| 基本情報 | |
|---|---|
| ジャンル | ロールプレイングゲーム |
| 対応機種 | スーパーファミコン |
| 開発元 | アークシステムワークス |
| 発売元 | バンプレスト |
| 発売日 | 1994年1月28日 |
| 価格 | 9800円(税抜) |
| ゲームソフトテンプレート | |
本作は、当時バンプレストが展開していたSD表現のロボットアニメ・特撮作品のキャラクター達が戦うクロスオーバー作品「コンパチヒーローシリーズ」の1作であり、ウルトラシリーズ、仮面ライダーシリーズ、ガンダムシリーズのキャラクター達が一堂に会した作品である。本作以前に発売された同シリーズ『ヒーロー戦記 プロジェクト オリュンポス』のシリアスドラマ路線をさらに推し進めた作品となっており、全8話のオムニバス形式でストーリーが進行する。
アマゾン、スーパー1、レオといった、原作シリーズ内でもあまりスポットの当たらないキャラをあえて主軸にしており、ヒーローたちが『同盟』を組み、悪の組織と戦っていく。
※ちなみに前作とは開発元が異なっているため、前作やその他のコンパチシリーズとの繋がりはない。
ここでは主にパーティとして扱えるキャラクターを紹介し、その他は割愛する。初めから全てのキャラクターを操れるわけではなく、ストーリーの途中での加入や離脱をすることがある。
モビルスーツの擬人化はされておらず、パイロットがモビルスーツに搭乗する。狭い屋内ダンジョンにはモビルスーツが入らないためプチモビに搭乗して戦うことになり、その場合は通常より能力値が減少する仕様になっている。このゲームの装備はSサイズ・Lサイズと種類があり、モビルスーツとプチモビでは装備品が異なるため注意が必要。
原作同様、戦闘において制限時間があるため5ターン目を超えるとカラータイマーが点灯し、さらに10ターン目で戦闘不能になってしまう(カラータイマーをリセットするアイテムが後に入手出来る)。ガンダムシリーズと異なり、室内ダンジョンでも体をミクロ化させた変身体で戦闘が可能。3シリーズの中で唯一、回復系の技を使用することができる。
Sサイズ装備しか付けられないというデメリットはあるものの、屋内での弱体化や戦闘の時間制限もなく、あらゆる環境下の戦闘にも対応できるため、3シリーズの中で最も扱いやすいキャラと思われる。
上記の概要や登場キャラクターだけを読めば、こうしたジャンルに造詣が深い人にとっては夢のようなゲームと言える。ただしこのゲームの実態は、まるで素人がRPGツクールで適当に製作したような中身であり、ゲームを購入した子ども達の期待を粉々に打ち砕くほどの恐ろしいクソゲーとして現在でも悪名高い。
先述のように本作はクロスオーバー作品であるので、原作とは異なる独自設定も多い。それは当然のことであり仕方のないことではあるのだが、それにしてもキャラクターの扱い方に違和感がある作品となっている。
本作のキャラの不遇さや原作レイプとして最も話題に上がるのが、仮面ライダー2号こと一文字隼人の扱いである。コミックボンボン増刊号に載っていた漫画で描かれ本編でも断片的に語られる本作の前日譚で彼はショッカー秘密基地をマーク・ハンターと共に壊滅させるのだが、ジャブナの基地において情報をヒーローに伝えるためマーク・ハンターを庇って捕われてしまい、洗脳と改造を施され「ライダーキラー」として同盟の前に敵として立ちはだかる。
初代『仮面ライダー』においてダブル主人公の一角をなし、『仮面ライダー2号』の主人公としても人気の高いキャラであるが、本作ではパーティーに戻らない挙句、その後は誰にも触れられないまま行方不明になってしまう。よく死んだと勘違いされているが、それは某レビュー・攻略サイトが勝手に解釈したものが広まっていったもの。実際はイベント戦の後敵が逃げる時や死ぬときにも使われる(ワープするかのような音のためどちらかというと逃げる時に使われることが多い)効果音とともに無言でいなくなってしまい、誰からも生死について触れられないまま出番が終わってしまったのである。いなくなる時の効果音が、敵が逃げる時にも死ぬときにも使われるのも死亡説の原因であろう。
アムロやゾフィーもストーリー中に洗脳されるものの無事に助かるため、ライダー2号を何故このような扱いにしたのかスタッフの思いが分からない。しかも死亡説では彼が身を挺して助けたマーク・ハンターに殺されたことになる。このライダーキラー戦はマークとの一騎打ちであり、自身を庇い改造されてしまった2号ライダーを、マークが自分の手で倒すことによって借りを返す……とも取れる悲哀に満ちた場面である。(実際は何もしなくても数ターンで戦闘が終わってしまうのだが)ライダー2号及びヒーロー達に向けてのマークのいい台詞などもあり、一応名シーンではある。しかし仮面ライダーシリーズのファンからすれば憤りを覚える場面でもある。また、マーク自体もここまで「節操のない守銭奴」というかなり下衆なキャラクターとして描かれているため、それも相まってユーザーからは最も非難の声が多い部分となった。
本作のシナリオは有り体に言えば破綻している。それどころか内情が何も語られないまま話が進んだりするため、破綻してるのかすら分からない時がある。また、世界観に合わない頓珍漢な発言をするキャラクターも多い。
先述したように、本作は「人類」と「地球」というカウンターの数値が設定されており、ストーリーが1話進む毎にカウンターの数値は必ず減少する。その中でさらにプレイヤーの行動や選択肢によって減少が抑えられ、最終的な数値でエンディングが変化する。マルチエンディングと言えば聞こえはいいものの、実際はゲームの一番最後に出てくるテロップが変わるのみで、ラスボス撃破後からテロップ表示までの演出はどのEDも一切変化がない。
カウンターの初期値は人類が9475百万、地球が95%となっている。人類は6502百万以上、地球は77%以上で最高評価を得られベストエンディング(のテロップ)を拝めるのだが、スタッフが強制イベントによる減少か戦闘が起きるたびにカウンターが減る時期の計算を入れ忘れたのか、通常のプレイではどうやってもベストエンディングには到達できないようになっている。有志の解析により計算上ギリギリ最高評価を得ることはできるらしいのだが、途中でエンカウントする度にカウンターが減少する時期があったりするため、エンカウント地獄のこのゲームにおいてはチートかTASでも使わない限り不可能に近い。
本作の評判は当時から散々なものであり、発売当時にKOTYが存在していれば大賞になってもおかしくはない作品であったと言える。ただしこのような作品でも黒歴史として闇に葬られているわけではなく、スタッフ側には一定の思い入れがあるらしい。スーパーロボット大戦シリーズのプロデューサーである寺田貴信氏は、『スーパーヒーロー作戦』を練り上げる上で原型となった作品が本作であることを攻略本のインタビュー等で述べている。そのため、『スーパーヒーロー作戦』の自軍部隊の名前は「ガイアセイバーズ」となっている。
また、2010年2月25日に発売された『無限のフロンティアEXCEED スーパーロボット大戦OGサーガ』では、今作のオリジナルキャラであるマーク・ハンターが事前告知なしの参戦を果たすというサプライズもあった。その他、『スーパーロボット大戦α』の年表ではかつてガイアセイバーズが存在していたという記述があったり、『第2次スーパーロボット大戦OG』では(敵組織ではあるが)ガイアセイバーズ自体が登場している。
『コンパチヒーローシリーズポータル
』(コンパチヒーローシリーズの歴史が年表で描かれている)
『コミックボンボン』にて1993年12月号から1994年2月号まで掲載されていた。作者はときた洸一。単行本化はされていないため、現在では読むことが非常に困難な作品である。内容はカミーユとシロッコとの戦いとその結果カミーユが精神崩壊する様子や、マークハンターと仮面ライダー2号がアジトに潜入する場面など、断片的に語られていたゲーム本編以前の話が描かれている。その他、ゲームに直接登場しないウルトラマンタロウや仮面ライダーV3、ジュドー・アーシタなどが登場し、戦う描写も見られる。
掲示板
139 ななしのよっしん
2025/08/07(木) 00:32:24 ID: It8cqrxwR0
生まれてくるべきではなかったゲーム
140 ななしのよっしん
2025/10/12(日) 22:29:59 ID: TceL1BCMkB
色々酷評点はあるけど、ほぼ全ての敵が雑魚だろうがボスだろうが関係なく、単体直接攻撃しかしない。ついでにその攻撃も文字エフェクトだけでアニメなし。
ここがRPGとしてこのゲーム最大の欠点だった。単調でRPGとして全く面白みが感じられなかった。
シナリオや使いまわしダンジョンの酷さを許せた幼少時の自分でもこれだけは疑問だった…。
RPGなんてほぼ半分くらいのプレイ時間は戦闘してるんだから、味方はカプセル怪獣による単体攻撃、敵キャラは問答無用で単体攻撃…をずっと見させられる地獄。
全敵が単体攻撃しかしないRPGなんて初めてだった。
これより昔のファミコンRPGでもそんなこと中々あるもんじゃないし、RPG初めてプレイした子供以外なら疑問に思うし、ヒーロー戦記のアクション見てきた人なら萎えただろうね…。
141 ななしのよっしん
2025/10/12(日) 22:51:29 ID: TceL1BCMkB
逆にいうとヒーロー戦記は戦闘シーンの敵のアニメーションを見てるだけでもまあまあ面白い。
ほぼ全ての敵キャラがあれだけきちんとアニメで動くのは新鮮な方だろうし、何通りかの行動パターン見せてくれる。
もしもヒーロー戦記のシナリオがまんまガイアセイバー並みだったとしても、戦闘シーンの面白さって特徴があるんだから、これよりは評価を高くつける。
FC~SFC期の戦闘だけは面白いRPGって何個か思いつくけど立派だと思う。
急上昇ワード改
最終更新:2025/12/06(土) 02:00
最終更新:2025/12/06(土) 02:00
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。