ウルトラマンゼアスとは、1996年から1997年にかけて円谷プロが製作した特撮番組のタイトルであり、またそれに登場する巨大変身ヒーローの名前である。
ウルトラシリーズ初の「企業タイアップ」ヒーローであり、環境を第一に考える、出光のヒーローである。
概要
電通のコーディネイトによって、出光興産のイメージキャラクターとして誕生。同社のガソリンブランド「ゼアス」の名前を冠するウルトラマンとして誕生した。
ウルトラマン80以来16年ぶりの国産ウルトラマンであり、同年に製作されたウルトラマンティガと対照的に、テレビシリーズのない劇場映画作品である。
とんねるずや鹿賀丈史などの豪華な配役、環境を大切にする潔癖症の未熟なヒーロー、CGの本格導入など、新たな試みが多数なされた。コメディ的な演出やお祭り的な要素が強く、ギャグに走った異色作と見られることもあるが、『へっぽこ』『半人前』と馬鹿にされるほどの軟弱ヒーローが敵との戦いや特訓を経て一人前へと成長する、王道的で筋の通ったストーリーは評価が高い。
96年に、「蘇れ!ウルトラマン」「ウルトラマンカンパニー」と共に「ウルトラマン ワンダフルワールド」として3作品併映された。この1作目が好評を博したため、97年にはほぼ単独公開で2作目が公開された(「ウルトラニャン」という短編アニメが併映された)。
どうも3作目も企画されていたようだが、「ティガ&ダイナ」製作のため没となった。
ウルトラマンゼアス
1作目。1996年3月9日公開。監督は中島信也。後に「矢島美容室 THE MOVIE 夢をつかまネバダ」を監督するなど、今作で客演したとんねるずとの関わりが深い。
一貫してコメディタッチで描かれているが、ゼアスが潔癖症を克服し、ベンゼン星人を撃退するまでに成長する姿が描かれる。
特殊部隊「Mydo」の隊長・副隊長役に、それぞれとんねるずの石橋・木梨が起用され、宿敵であるベンゼン星人の人間体には鹿賀丈史、さらには初代ウルトラマン役の黒部進もゲスト出演した。また、ムラマツキャップ役の小林昭二の遺作でもある。
「ウルトラマン」の世界観を受け継いでおり、「メビウス」などの作品とはまた別の、初代の後日談となっている。
ウルトラマンゼアス2 超人大戦・光と影
2作目。1997年4月12日公開。監督は小中和哉。後に「メビウス&ウルトラ兄弟」など、複数のウルトラ作品を監督。
コメディ要素がほとんど鳴りを潜め、冒頭で敵に完敗を喫したゼアスが、猛特訓を重ねて敵を打ち倒すという、スポ根タッチの作品になった。
前作で出演したとんねるずや鹿賀丈史などの大物ゲストは、共にちょい役として出演するにとどまってしまったが、新たな豪華ゲストとして角田信朗や故アンディ・フグ、神田うのなどが起用され、さらには新隊長役にウルトラセブンを演じた森次晃嗣が起用された。
ウルトラマンゼアス
Z95星雲「ピカリの国」から地球にやってきた、環境保護を目的とする戦士。ヒカリの国とピカリの国にどういう関係があるのかは不明だが、初代ウルトラマンに憧れている。確認できる限りでは、ピカリの国に実の父がおり、歴戦の英雄であるらしい。ゼアスが敗北しても、安易に助けには来ず、「心を鍛えよ」という教えだけを伝えた。カプセル怪獣はくれたが。
初代ウルトラマンが銀を基調として赤いラインが入っていたのに対し、ゼアスは赤を基調とした体に銀のラインが走っている。また、頭部はセブンのアイスラッガーのようにとがっている。
地球での姿は、「Mydo」の見習い隊員(後に正隊員)である朝日勝人。初代のように勝人という地球人と一心同体になっているのか、それともセブンのように変身しているのかは不明。ちなみに、演じているのは本業の俳優ではなく、当時のとんねるずのマネージャー、関口正晴である。
それなりに素質はあるようだが、1作目ではまだ半人前であり、しかも戦闘能力はその時の自信の度合いに左右されてしまう。そのため、精神力の弱い状態では、互角であるはずの相手にも敗北を喫することがある。また、1作目では極度の潔癖症でもあり、体が汚れた状態では変身すらままならず、変身後も泥流に沈められて一時戦闘不能に陥るなどしていた。それでもコッテンポッペやベンゼン星人、2作目のウルトラマンシャドーとレディベンゼン星人との激闘を潜り抜け、終盤以降は素質に見合う精神力を身につけていた。
電動歯ブラシ「ピカリフラッシャー」で歯を磨いてかざす事で変身する。今のところ、口が開く唯一のウルトラマン。
円谷プロと出光が関係を保っていた2000年代前半までは、イベントなどでウルトラマンナイスとコンビを組んで漫才を披露する事が多かった。外回りの営業専門ウルトラマンである。
スペシュッシュラ光線
腕を特定の型でかざした後、ウルトラマンのスペシウム光線とは逆の形で腕を組んで発射する必殺光線。最初に細く赤いレーザーが発射されて相手をターゲッティングした後、青い強力な光線を照射する。
1作目では本人も使いこなせておらず、変な方向に飛んだり岸壁に乱反射したりしていたが、最終決戦では何とか使い物になっていた。2作目では、練習を重ねて命中率を上げたのか、赤いレーザーなしで正確に発射できるようになり、威力自体もより強力になった。
ウルトラマンシャドーのシャドリウム光線と同程度の威力だが、威力はゼアスの自信の度合いに比例するため、恐怖心を植えつけられた状態では威力が落ちてしまう。
ちなみに、構えがウルトラマンと左右逆なのは、ウルトラマンに憧れて"鏡を見て"練習してしまったため。
クロススペシュッシュラ光線
スペシュッシュラ光線を発射している途中で、腕を傾けるようにして「×」の字の型に組み替え、腕全体から発射する強力な必殺光線。
2作目の最終決戦の土壇場で、人々の声援を受けたゼアスが気合で生み出した。この際、口を開けて叫ぶ事で気合を入れている。
威力はスペシュッシュラ光線の10倍以上であり、最大出力のシャドリウム光線を圧倒的な力で押し返すほどだったが、気合の産物であるゆえにこの後も自由に撃てるかどうかわからないらしい。
スーパーゼアスキック
片足立ちで猛回転し、コマのように相手にぶつかって蹴り飛ばす技。
見てくれはコメディタッチだが、敵を宇宙空間まで蹴り飛ばすほどの威力を誇る。また、あまりの回転の速さのため、敵が光線を打ち込んでもはじき返されてしまう。
ウルトラかかと落とし
敵に破れたゼアス=勝人が、正道会館で角田師範に命じられた特訓を必死でこなして編み出した必殺技。
空中で相手の攻撃を交わし、その勢いを利用して前に猛回転しつつ相手に向かって急降下し、エネルギーを集中させた右足でかかと落としを決める。
敵の必殺技をかわした上に、相手の頭部にクリーンヒットさせて大ダメージを与え、雪辱を晴らした。
その他
空中から強烈なドロップキックを見舞うゼアス・フライングドロップキックや、すれ違いざまに手刀を叩き込むゼアスクロス、電流の流れる足でひざ蹴りを入れるゼアスニーキック、相手の鳩尾を正確に捕らえるゼアスKOパンチなど、まるでウルトラマンレオのように多種多様な格闘技術を持つ。
また、半径50km以内の環境を正常化するゼアスキャンなど、環境を保護し、汚染を防ぐ能力も数多く持つ。
未だ劇中で使った場面はないが、この3倍の威力を持つスーパーゼアスキャンを既に研究中。
その他、攫われた人々を元の場所へ帰したウルトラワープビーム、時間を少しだけ元に戻すウルトラリワインド、一時的に亜空間を作り出すウルトラブレンダーなど、劇中に登場しないだけで本来はもっと多彩な特殊能力を持つウルトラマンである(別にこのことはゼアスに限った話ではないが)。
ベンゼン星人と怪獣達
ベンゼン星人
地球侵略と汚染を企み、ゼアスとMydoに度々戦いを挑む宇宙人。名前はもちろん「ベンゼン」から。ちなみに出光の「ゼアス」は国内で初めてベンゼン含有量を1%以下に低減したガソリンである。
『悪神亜久魔(おがみあくま)』という男の姿を借りて暗躍しており、度々Mydo本部にも嫌がらせをする。「慢性ガス過多症」という、体内でガスが大量に精製されて高熱を出すという病気を持っており、特効薬である純金をコッテンポッペに集めさせていた。
コッテンポッペ(ゴルドルボムルス)
身長71m、体重9万7千t。
ベンゼン星人のペット怪獣。ビードロっぽい鳴き声のため、Mydoにはコッテンポッペと呼ばれるが、ベンゼン星人は後者で呼んでいる。
ベンゼン星人のために地球中の金を溶かして飲み込んで集めており、来訪30周年を記念して作られた純金のウルトラマン像や、鹿苑寺金閣の外装も食べてしまった。
体そのものが強力な爆弾であり、うかつに光線攻撃などを加えると、周囲に甚大な被害を及ぼしてしまう。
レディベンゼン星人
身長1.8m~59m、体重90kg~4万9千t。
ベンゼン星人の妻であり、母星に帰った夫に代わって地球を侵略する。それなりに仲はいいらしいが、夫にすら「恐ろしい女」と言わしめるほどの残忍さを持っている。
打算的で狡猾であり、地球人の希望であるゼアスを倒して地球人を絶望させた後、洗脳するという手段をとった。戦闘能力は不明であり、シャドーに代わってゼアスと戦うことはなかった。
地球では「影美(かげみ)」という女性に変身しており、シャドーアイランドという島を洋上に形成し、シャドーを操ったり連れ去って人々を洗脳したりしていた。
2作目にのみ登場。
ウルトラマンシャドー
レディベンゼン星人に忠実に従って行動する、黒いウルトラマン。フォルムこそゼアスと似ているが、目の形や頭の突起がとげとげしく、体に描かれたラインもゆがんでいる。黒を基調に、体に黄色のラインが走っており、目は赤い。
普通のウルトラ戦士たちが平手にする部分(光線の際の手など)が、平手ではなく拳になっており、見るものに攻撃的な印象を与える。
2作目に登場し、冒頭でゼアスを圧倒的な力で倒し、さらに街中に現れて人々を洗脳して回った。シャドーアイランドで、特訓を経たゼアスと再び戦う。
シャドリウム光線
拳を握り締めた状態でウルトラマンのように腕を組んで放つ必殺光線。スペシュッシュラ光線と同様、発射前に腕を独特の型でかざす。
スペシュッシュラ光線と対照的に赤い光を放つ。通常の威力は互角だが、影美が操作することで威力を上げることもできる。冒頭の対決では、威力を上げずとも、自信を失ったゼアスの光線を押し切って撃破した。
最終決戦でも使用し、自信を取り戻したゼアスの光線と今度は互角の勝負となった。これを受けて影美が威力を最大に上げたことで、再び光線を押し切ろうとするが……。
シャドーメリケンパンチ
両手に装着しているシャドーメリケンを作動させ、敵の顔面に強力なパンチを見舞う。拳の形をした光線が飛んでいくような技だが、手が伸びているのかメリケンが発射されているのかわからない。
最初の対決でゼアスの片目にクリーンヒットさせて恐怖を植え付け、ミラクロンとの戦いではラッシュを繰り出して圧倒した。最終決戦でも繰り出したが……。
マインドコントロールビーム
目から照射する赤い光線。この光線を浴びたものは洗脳され、シャドーアイランドにさらわれてしまう。
一度洗脳されたものに触れると電流が流れるようになっており、救出は不可能。しかし、希望を失っていない人間には効かないため、ほとんどのMydo隊員や一部の民間人には効かなかった。
タイマーシールド
敵がカラータイマーを攻撃してくることに備えて装備してある、カラータイマー用のシールド。非常時のみ、タイマーを覆うように展開する。
Mydoのゼットン光線砲をはじき返すほどの防御力を持っていた。
カプセル怪獣
2作目では、ウルトラセブン以来数十年ぶりにカプセル怪獣が2体登場した。
ミラクロン
身長58m、体重7万t。
「心を鍛えよ」というメッセージと共に、特訓を重ねる間の敵への対策として、ゼアスの父がよこしたカプセル怪獣。とにかく非常に間の抜けた顔で、セブンのカプセル怪獣ミクラスに名前も顔もそっくりである。
必殺技は、手から発射する念力光線・ミラクロンエレキネシス。シャドーが街中に出現した際、戦意を喪失していた勝人が出し、それに対応してシャドーが出したダークラーと対決。苦戦するも、必殺技でダークラーを投げ飛ばしてのしてしまった。が、やはりシャドーには敵わず、シャドーメリケンパンチのラッシュを食らって負けてしまった。
ウルトラシリーズ史上、初めて単独で勝利を収めたカプセル怪獣である。ちなみに、ウルトラセブン役の森次が演じる薩摩Mydo隊長は、ミラクロンを見て「なつかしいな」と言うなど、どうもセブン本人である節を見せていた。
ダークラー
身長66m、7万4千t。
ベンゼン星の衛星『グロゲ』に棲む怪獣を、レディベンゼン星人が改造して生まれた怪獣。体中についている純金のとげや、弱点である腹をカバーしている鎧は、すべて改造によるもの。
間の抜けた顔のミラクロンと対照的に、名前(『堕悪』と『ダーク』をかけた言葉)通り凶悪な面構えをしている。必殺技は、角から放つクラクラビーム。
勝人の繰り出したミラクロンに対抗してシャドーが繰り出した。当初は優勢だったが、一瞬の隙を突かれてミラクロンエレキネシスで投げ飛ばされ、のびてしまった。
超宇宙防衛機構Mydo
"Mysterious Yonder Defence Organization"、通称『マイド』。もちろん、出光のMydoカードが由来。
アジア本部を中心に、ヨーロッパ・アフリカ・北アメリカ・南米・南太平洋など地球上の各地はもちろん、月面や土星、さらには天王星にすら支部を置く、宇宙規模の防衛機構。本作に登場するのは日本支部。
ゼアス劇中では各国間の紛争などがすべて解決し、人類同士の戦争が根絶されているため、あからさまな軍事組織を置くのはまずいということで、日本支部は都内にある出光のガソリンスタンドに偽装している。そのため、隊員たちは普段はスタンドの店員として働いているほか、戦闘機などの出撃もスタンドの看板からだったりする。
技術力だけなら歴代防衛隊の中でもトップクラスなのだが、何故か勝率は最低クラス。
- 朝日勝人 - 演:関口正晴
Mydo日本支部の見習い隊員。正体は、地球にやってきた半人前戦士ウルトラマンゼアス。極度の潔癖症と、若干気の弱い性格は変身前も一緒であり、ほかの隊員たちにしごかれている。一人前を目指していた努力は実り、2作目では見習いから正隊員へと昇進していたものの、シャドーへ敗北したことと、慕っていた大河内・小中井の異動にショックを受け、辞職してしまった。 - 大河内神平 - 演:石橋貴明
1作目での隊長。横柄で大雑把な人間だが、隊員たちには慕われている。帰国子女のようなケント・デリカットの物まねのような話し方をする。作戦指揮の際には勘に頼ることもあるなど、でたらめな面も見られるが、実は宇宙物理学の博士号を取得している秀才。2作目では、国際防衛軍参謀へ昇格して本部へ異動になり、隊を離れた。ミドリにアクセスする権限を持つ人物。 - 小中井仏吉 - 演:木梨憲武
1作目での副隊長。隊長の大河内と対照的に、几帳面で細かい性格。常にどもった様な話し方をする。大雑把な大河内のいい歯止め役になっているが、神経質すぎるあまり若干臆病でもある。2作目では国際防衛軍の副参謀へ昇進。大河内と共に本部へ異動となり、隊を離れた。 - 星見透 - 演:高岡由香
隊員養成学校を首席で卒業した才女。頭脳明晰で運動神経抜群であり、操縦の腕も一流であるほか、趣味のフルートもプロ級の腕前を持つ。勝人をはじめとする隊員たちに慕われているほか、近所の子供たちにも人気がある、アイドル的な存在。勝人のことを気にかけており、いじられつつも頑張っている彼のことを誰よりも応援している。1作目ではベンゼン星人に誘拐され、2作目では洗脳されて連れ去られたりとろくな目にあわない。 - モロボシ・ダン薩摩萬 - 演:森次晃嗣
2作目で、大河内の異動を受けて新たに赴任してきた隊長。名前の由来は、ウルトラセブンが姿を借りていた「薩摩次郎」。歴戦の勇士であり、大河内と違って厳格かつ聡明な、隊長らしい隊長。が、劇中では数の暴走などに足を引っ張られたような形で、良くも悪くも活躍の機会がなかった。どうもウルトラセブン=モロボシダン本人であるような描かれ方がされており、ミラクロンを見て懐かしんでいた。大河内と違い、ミドリにアクセスすることはなかった(一応権限は持っていた)。 - 数学 - 演:宮川一郎太
2作目で、小中井の異動を受けて赴任してきた副隊長。名前は「すう がく」ではなく「かず まなぶ」と読む。全体的に見れば生真面目で礼儀正しい人物だが、コンピューターに偏執的なこだわりを持つ、若干ゆがんだ性格をしている。常に肩から下げた紐でノートパソコンを持ち歩いており、変態的な台詞を吐きつつミドリにハッキングするなど、かなり変わった性格でもある。
コンピューターの計算を盲目的に信じてしまう所もあり、シャドーアイランドでは致命的なミスを犯した。 - 武村岩太 - 演:大久保博元(デーブ大久保)
明るく豪胆な好漢。科学特捜隊のイデ隊員とアラシ隊員を合わせたようなキャラクターであり、元相撲部所属の怪力の持ち主である上に射撃の名手でありながら、兵器開発やコンピューター分析にも造詣の深い秀才でもある。 - ミドリ - 声:福島まりこ
Mydo日本支部が持つ、高速演算によるシミュレートを担当するナビゲーションAI。隊長のみにアクセス権限があり、支部地下で釣鐘のような操作機構の中に入って操作する。自立思考が可能のようで、お茶目な性格の女性の人格を持つ。操作中は、一面緑色のモニター上に非常に不気味なポリゴンの女性(SFC版のアンドルフのような顔)の姿で現れて操作者と会話する。2作目では美麗なポリゴンになっていたが、学にハッキングされたことで自律思考を失っていたようにも見えた。シミュレートではじき出した作戦が失敗すると、茶目っ気たっぷりに謝る。
登場機体
スカイフィッシュ
全長14.6m、全幅11.6m、重量7.4t。大気圏中での最高速度マッハ2.6、宇宙空間での最高速度マッハ46を誇る、Mydoの主力戦闘機。
ガソリンスタンドの看板から飛び出すように発進するが、メカニズムは一切不明。カタパルトに格納されている様子も確認できるものの、それがどこにあるのかも不明で、乗り込む際は店内のロッカーに入ることでテレポーテーションのようにコックピットに転送される。
主砲はMydoレーザーだが、ミサイルなどの火器兵器に加え、2作目では怪獣拘束用のレーザーロープも搭載していた。
形状が特異であることに加え、青と黄色の非常にエキセントリックな塗装がされており、かなり目立つ。出撃の様子をリポートしていたレポーターからはそのデザインを酷評されていた。2作目では2号機が登場。こちらの塗装は赤と銀だが、てれびくんの誌上募集の中から決定された。
スカイシャーク
全長110m、全幅42m、重量534t。大気圏中での最高速度マッハ3.9、宇宙空間での最高速度マッハ48。
2作目で登場。Mydoが誇る戦艦であり、地球上の軍隊すべてと単体で渡り合えるほどの火力と耐久力を持つ。大気圏中はもちろん、深海や地中、宇宙空間でも戦闘可能な、Mydoが持つ中で事実上最強の兵器。Mydo日本支部の地下がまるまるカタパルトになっており、出動時はガソリンスタンドのある土地が高層ビルのようにせり上がり、その一面が傾くように開いて、中から発進する。ちなみに、1作目からのわずか1年で基地改修と配備を終えたらしい。
日本支部の3人だけで操縦・巡航が可能だが、本来はより多くの隊員を収容可能らしく、また宇宙空間などへの長期滞在も考慮してあるため、内部には睡眠施設や食事施設のほか、会議室や娯楽室なども備わっている。また、機体上部にあるコックピットはそのまま脱出艇となる。
6000万アンペアの電流と2500万ガウスの電磁を交錯させることで、初代ウルトラマンを打ち破ったゼットンの光線を再現した『ゼットン光線砲』を、学のアイディアで搭載し、シャドーに使用した。本来持っているはずの大量の火器兵器は劇中では使わず、この光線砲を使用したのみにとどまった。
Z95星雲『ピカリの国』
M78星雲『光の国』に似た、ウルトラ戦士達が住んでいる、ゼアスの母星。ゼアスの父も住んでいる。後の出光のCMシリーズで新たに登場した、『ウルトラマンHotto』『ウルトラマンMotto』『ウルトラマンKitto』達も、ここの出身。
ゼアスと同じウルトラ戦士達がたくさん住んでおり、M78星雲の戦士達が宇宙の平和を守るために日々戦っているのに対し、この星雲の戦士達は宇宙のあらゆる星の環境を守るために戦っている。そのため、皆、ゼアスと同じく環境を守る力=汚染を防ぐための能力を持っている。
ウルトラの星との関係は不明だが、ウルトラセブンのそれと似たようなカプセル怪獣を用意したり、ゼアスが初代ウルトラマンに憧れていることから、ゼアスの世界観においてもウルトラの国は同じく存在し、なんらかの関係を持っていると思われる。 独自のウルトラサインを持っており、自身を失ったゼアスが空を仰いで父に語りかけたときには、「心を鍛えよ」というウルトラサインの返答が為された。ちなみにこの星雲のウルトラサインは、五母音+十一子音の組み合わせで表記されるため、日本語の五十音にぴったり対応している。
「ウルトラマンゼアス2 超人大戦・光と影 超全集」では、顔に皺が寄った老齢の住人が杖をついて歩いている姿や、子どもがボールで遊んでいるところが見られた。
なお、後の作品「大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE」以降は、レイブラッド星人による「ギャラクシークライシス」によって全てのウルトラ世界が一つになっているという設定だが、ゼアスを含めたピカリの国の戦士は劇中には登場していない。これは、キャラクターの権利自体が出光のものだったりして、いろいろややこしいからである。まぁこの頃になってくるとゼロだけで何とかなっちゃうし…
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