本記事では、ニコニコ美術館公式生放送の過去放送回のうち、第61回〜第80回を掲載する。なお、公式生放送については「ニコニコ美術館公式生放送」を参照。
過去放送回一覧
※ニコニコネット超会議2020夏の特別企画として2020年8月15日に放送された特別回については、第76回と第77回の間に掲載する。
※第60回以前、第81回以降については、以下の記事を参照。
- 第1回~第20回 ⇒ 「ニコニコ美術館公式生放送:過去放送回一覧(第1回~第20回)」 へ
- 第21回~第41回 ⇒ 「ニコニコ美術館公式生放送:過去放送回一覧(第21回~第41回)」へ
- 第42回~第60回 ⇒ 「ニコニコ美術館公式生放送:過去放送回一覧(第42回~第60回)」へ
- 第81回~ ⇒ 「ニコニコ美術館公式生放送」記事内の過去放送回一覧へ
第61回~第70回
【第61回】休館中の東洋陶磁美術館 特別展「竹工芸名品展:ニューヨークのアビー・コレクション-メトロポリタン美術館所蔵」から生中継《ニコニコ美術館》(2020.3.15放送)
放送概要
大阪市立東洋陶磁美術館で開催されているものの、臨時休館のため見ることのできない、
特別展「竹工芸名品展:ニューヨークのアビー・コレクション-メトロポリタン美術館所蔵」の会場から、解説付き生中継をお送りいたします。
展覧会概要
- 展覧会名: 特別展「竹工芸名品展:ニューヨークのアビー・コレクション-メトロポリタン美術館所蔵」
- 開催期間: 2019.12.21(土)~2020.2.12(日)
※新型コロナウイルス対策のため、2020.2.29(土)~2020.3.16(日)まで臨時休館中
⇒臨時休館期間延長で再開未定 - 主催: 大阪市立東洋陶磁美術館、NHK大阪放送局、NHKプラネット近畿、毎日新聞社
日本の竹工芸は、線で構成された軽やかな造形が魅力であり、現代的な視点で捉えなおされて国際的に高く評価されています。
なかでも、ダイアン&アーサー・アビー夫妻が収集した竹工芸は世界屈指のコレクションとして知られ、
2017年から翌年にかけメトロポリタン美術館において開催された“Japanese Bamboo Art: The Abbey Collection”(「日本の竹工芸:アビー・コレクション」展)で紹介されました。
その展覧会を再構成した本展では、アビー・コレクションから近現代の竹工芸品75件を、当館の陶芸コレクションとともに展示します。
さらに、大阪の誇る現代作家、四代田辺竹雲斎氏(1973-)によって、 美術館の吹き抜けの空間を活かした巨大な竹のインスタレーションが、大阪会場のため新たに制作されました。
古くから竹工芸の産地として知られる大阪の地において、竹による軽やかな造形表現の魅力、そして工芸という領域の広がりと可能性をお楽しみください。
【第62回】休館中の東京国立近代美術館「ピーター・ドイグ展」から生中継【ニコニコ美術館】(2020.3.18放送)
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中継会場:東京国立近代美術館 1F 企画展ギャラリー(東京都千代田区北の丸公園3-1 ⇒Googleマップで見る
)
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出演者
- 五月女鉄平
イラストレーター。1980年栃木県生まれ。2005年東京造形大学美術学部絵画科卒業。
主な個展に2019年LISTE.アートフェア(青山目黒ブース、バーゼル)、2017年「犠牲の色、積層の絵画」(青山目黒、東京。同ギャラリーにて2014年、2011年、2007年)、2011年「猫と土星」(小山市立車屋美術館、栃木県)、2008年「箱の中の光について」(Mont-Blanc銀座、東京)など。
主なグループ展に2019年「Olaph the Oxman」(C Ø P P E R F I E L D、ロンドン)、2017年「Post-FormalistPainting」(statements、東京)、2017年「裏声で歌へ」[企画:遠藤水城](小山市立車屋美術館、栃木)、2016年「囚われ、脱獄、囚われ、脱獄」(駒込倉庫、東京)、2015年「引込線2015」(旧所沢市立第2学校給食センター、埼玉)、2014年「絵画の在りか」(東京オペラシティアートギャラリー、東京)、2013年「マンハッタンの太陽」(栃木県立美術館、栃木)、2013年「ダイ・チュウ・ショー」(府中市美術館、東京)、2012年「VOCA展2012 」(上野の森美術館、東京)、2012年「リアル・ジャパネスク」国立国際美術館、大阪)など多数。 - 桝田倫広
東京国立近代美術館 主任研究員 - 蔵屋美香
東京国立近代美術館 企画課長
- 五月女鉄平
放送概要・展覧会概要
- 展覧会名: 「ピーター・ドイク」展
- 出展アーティスト: ピーター・ドイク
- 開催期間: 2020.2.26(水)~2020.6.14(日)
※新型コロナウイルス対策のため、2020.2.29(日)~2020.3.15(日)まで臨時休館中
⇒休館期間延長で再開未定
なつかしくて、あたらしい。
イギリスが誇る現代の「画家の中の画家」日本初個展
ピーター・ドイグ(1959-)は、ロマンティックかつミステリアスな風景を描く画家です。
今日、世界で最も重要なアーティストのひとりと言われています。
彼は、ゴーギャン、ゴッホ、マティス、ムンクといった近代画家の作品の構図やモチーフ、映画のワンシーンや広告、彼が過ごしたカナダやトリニダード・トバゴの風景など、多様なイメージを組み合わせて絵画を制作してきました。
私たちが彼の作品に不思議と魅せられるのは、誰もがどこかで見たことのあるイメージを用いながらも、見たことのない世界を見せてくれるからだと言えるでしょう。
本展は、ピーター・ドイグの初期作から最新作までを紹介する待望の日本初個展です。
絵画から広がる想像の旅へ、みなさんをお連れします。
【第63回】休館中の大宮盆栽美術館から1日限りの特別展を生中継 出演:橋本麻里《ニコニコ美術館》(2020.3.20放送)
放送概要
臨時休館中のさいたま市大宮盆栽美術館で、
『春の花もの盆栽展』をニコニコ美術館のために1日限定で特別展示。
盆栽専門の美術館、さいたま市大宮盆栽美術館から解説付きの生中継をお送りします。
大宮盆栽美術館からメッセージ
生きる芸術、盆栽。
大宮盆栽美術館は日本で唯一の公立の盆栽専門の美術館です。最近は、国内外で熱心な盆栽ファンが増えていて、大宮盆栽美術館には海外からの来館者も多くなっています。
今回、ギャラリーでは春爛漫の満開の花が美しい花もの盆栽を展示する『春の花もの盆栽展』を、ニコニコ美術館のために1日限定で特別展示します。盆栽庭園では当館の所蔵盆栽から選りすぐりの盆栽をご紹介します。
展覧会概要
桜や長寿梅、木瓜(ボケ)、山茶花など、高まる春の風情を可憐な花ものの盆栽で紹介します。
一週9席を展示、一週間ごとに展示替えいたします。会期中、のべ18席をご紹介。
関連生放送
2020年4月16日には特別に再放送することが決定。また、外国人向けに英語字幕を付けて放送することが発表された。
【第64回】休館中の京都国立近代美術館『チェコ・デザイン 100年の旅』から生中継【ニコニコ美術館】(2020.3.29放送)
放送概要・展覧会概要
チェコ・キュビズムと呼ばれる独自の様式美で作られた日用品。
椅子やガラス製品、そしてスクーターまで、
チェコ・デザイン 100年の旅。
芸術家アルフォンス・ミュシャ(ムハ)が生まれ、またフランス絵画から影響を受けたチェコ・キュビズムと呼ばれる独自の様式を生み出したチェコ。
さらに、アニメやおもちゃに至るまで、20世紀のチェコは世界を魅了する数々のデザインを生み出した国として知られています。
しかし、その100年を振り返れば、戦争や占領そして政変といった刻々と変わる国家の情勢にデザイナーたちが翻弄された世紀でもありました。
本展はチェコ・デザインの100年を、家具やプロダクト、ポスターなど、チェコ国立プラハ工芸美術館所蔵の作品を中心とした約250点の作品により紹介します。
歴史軸に沿って紹介される作品は、チェコひいてはヨーロッパの情勢が20世紀のデザインに与えた影響の、一断面を示すものとなるでしょう。
【第65回】休館中の東洋文庫ミュージアム『大清帝国展』から生中継 出演:橋本麻里【ニコニコ美術館】(2020.3.30放送)
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中継会場: 東洋文庫ミュージアム (東京都文京区本駒込2-28-1 ⇒Googleマップで見る
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- 出演者
放送概要
国宝5点、重要文化財7点を含む約100万冊の蔵書を誇る、世界5大東洋学研究図書館の一つ。
東洋文庫ミュージアムから解説付きの生中継をお送りします。
展覧会概要
辮髪にチャイナ服、中華料理最高峰の「満漢全席」
わたしたちのイメージする「中国」には、
清朝(しんちょう)由来のものが多くあります
1616年、中国の東北地方で生まれた女真人(じょしんじん)による王朝は、後に中国本土とモンゴルを治める王朝「清」となり、その後も大きく版図を広げて様々な民族を内包する史上まれにみる大帝国となりました。
本展は、東洋文庫の蔵書の中で特に厚みを持つ、清朝歴代皇帝ゆかりの貴重な書物がはじめて一堂に会する機会です。
中国の今へと続く直近の王朝でありながら、詳しく学ぶことの少ない、“始皇帝じゃないほう”の「清朝」について、その起源と大帝国の栄華をご覧ください。
【第66回】【展覧会をつくるお仕事】ピーター・ドイグ展の再放送を見ながら「企画する学芸員」と「作品の状態を確かめる保存・修復の専門家」と「記録に残す写真家」に質問しよう(2020.4.30放送)
放送概要
企画する学芸員、
作品の状態を確かめる保存・修復の専門家、
記録に残す写真家、
美術展を裏で支える職人仕事を
「ピーター・ドイグ展」の再放送を見ながら考える
生まれては消えていく美術展は、どのようにして作られるのか?
何年も前から展示について企画する学芸員。
撤去されることが運命づけられた美術展を記録に残す写真家。
ピーター・ドイグ展の裏側を支える専門家たちの「インサイド・ストーリー」をお届けします。
※展覧会内容については第62回を参照。前半の部では、その第62回の模様が再放送される。
【第67回】休館中のすみだ北斎美術館「大江戸歳事記」から生中継(出演:橋本麻里)【ニコニコ美術館】(2020.5.1放送)
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中継会場: すみだ北斎美術館 (東京都墨田区亀沢2-7-2 ⇒Googleマップで見る
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- 出演者
放送概要
江戸の年中行事で、四季を感じよう
休館中のすみだ北斎美術館「大江戸歳事記」から生中継
休館中のすみだ北斎美術館「大江戸歳事記」の会場を美術ライター・エディターの橋本麻里さんを聞き手に、学芸員さんの解説を聞きながら生中継で巡ります。
展覧会概要
現代の私たちは、毎年決まった時期に行われる様々なイベントを通して、1年の生活のリズムを感じとっていますが、北斎が生きた江戸時代の人々も同様に年を重ねていました。
本展では、そのような年中行事に焦点を当て、北斎や門人たちが描いた当時の風俗を紹介します。
それぞれの行事は、1年の平穏無事や子どもの成長など、種々の祈りを込めて行われました。
いろいろな行事に加え、季節ごとに登場する行商などの風俗を描いた作品も展示し、江戸の四季をご紹介します。
150年以上前の江戸の1年を身近に感じ、先人の生活に思いをはせていただければ幸いです。どうぞ、江戸の歳事記をお楽しみください。 (紹介サイトページより)
【第68回】開館延期中の京都市京セラ美術館『開館記念展 京都の美術 250年の夢』から生中継 出演:橋本麻里【ニコニコ美術館】(2020.5.17放送)
放送概要
休館中の京都市京セラ美術館『開館記念展 京都の美術 250年の夢』の会場を 美術ライター・エディターの橋本麻里さんを聞き手に、 学芸員さんの解説を聞きながら生中継で巡ります。
展覧会概要
本展では、近代以降の京都画壇の源流となった円山応挙の写生や与謝蕪村の文人画の時代にまで遡り、京都における江戸美術の精華を紹介します。
江戸後期の京都では、狩野派から派生した異端の画家である伊藤若冲や曾我蕭白をはじめ、日本を代表する文人画家の与謝蕪村や池大雅、新登場した写生画の円山派の始祖・円山応挙、蕪村と応挙に学んだ四条派の始祖・呉春、そして応門十哲の個性派である長沢蘆雪といった画家たちが活躍していました。
この後、幕末から明治にかけて激動する社会状況のなかで、新しい時代を迎えた京都の美術・工芸の発展を「江戸から明治へ」と連続的に回顧します。現在では忘れられている幕末・明治の画家や工芸家たちの苦闘から文展の開設以降、京都の近代美術を築いていった代表作家たちの飛躍を紹介します。
【第69回】愛知県陶磁美術館で古今東西の陶磁器と「異才 辻晉堂の陶彫」展を巡ろう(出演:黒川博行)【ニコニコ美術館】(2020.6.10放送)
放送概要・展覧会概要
縄文式土器から現代陶芸まで世界中の陶磁器を堪能しよう黒川博行と巡る『異才 辻晉堂の陶彫ー「陶芸であらざる」の造形からー』展
陶彫(陶土を用いた彫刻作品)による抽象作品で国際的に活躍した彫刻家、辻晉堂(1910~1981)の生誕110周年を記念する企画展「異才 辻晉堂の陶彫」を開催します。
本展では、辻が陶彫を制作した京都時代に焦点を当て、1958年の第29回ヴェネツィア・ビエンナーレ出品作品を始めとする陶彫作品と版画・素描作品から、その表現の世界を御紹介します。
日本を代表する彫刻家、辻晉堂の陶彫を大々的に紹介する、愛知県では初の展覧会です。生誕100周年を記念する展覧会が辻晉堂の出身地である鳥取県などで開催されて以来、10年ぶりの記念企画展です。
【第70回】再開した江戸東京博物館 特別展「奇才―江戸絵画の冒険者たち―」から生中継 出演:橋本麻里【ニコニコ美術館】(2020.6.11放送)
放送概要
「江戸時代の奇才絵師」の作品が全国から集う!
再開したばかりの江戸東京博物館
特別展「奇才―江戸絵画の冒険者たち―」から生中継
6月2日より再開した江戸東京博物館 特別展『奇才―江戸絵画の冒険者たち―』の会場を美術ライター・エディターの橋本麻里さんを聞き手に、本展監修者・安村敏信さんの解説を聞きながら生中継で巡ります。
展覧会概要
- 展覧会名: 特別展「奇才―江戸絵画の冒険者たち―」
- 開催期間
東京展:2020.6.2(火)~2020.6.21(日) (江戸東京博物館開催)
山口展:2020.7.7(火)~2020.8.30(日) (山口県立美術館開催)
大阪展:2020.9.12(土)~2020.11.8(日) (あべのハルカス美術館開催)
江戸時代には、従来の常識を打ち破り、斬新で個性的な表現に挑んだ「奇才」と呼ぶべき絵師たちが、全国で活躍していました。昨今注目を集める伊藤若冲、長澤蘆雪、曾我蕭白、歌川国芳ら、過激で強烈な個性を放つ絵師にとどまらず、従来の江戸絵画史において“主流派”として語られてきた、俵屋宗達や尾形光琳、円山応挙らも新しい表現に挑み続けています。
本展では、北は北海道から南は九州まで、全国から35人の奇才絵師を集め、その個性溢れる作品を選りすぐり紹介します。東京が世界の注目を集める2020年に、まさにふさわしい特別展です。
第71回~第80回
【第71回】東大寺の仏教美術と伽藍を巡る生放送~国宝・盧舎那仏像(奈良の大仏)から戒壇堂四天王像まで~ 出演:橋本麻里【ニコニコ美術館特別編】(2020.6.20放送)
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中継会場: 東大寺 (奈良県奈良市雑司町406-1 ⇒Googleマップで見る
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- 出演者
放送概要
1270年の歴史をもつ華厳宗大本山東大寺から、
至高の仏教美術と伽藍を解説付きで生中継。
国宝・盧舎那仏像(奈良の大仏)や大仏殿(金堂)を始めとして、多くの国宝・重文をもち、世界遺産にも登録される東大寺の境内から解説付きで生中継をお届けします。
今回は、7月から約3年間の改修に入る「戒壇堂」内に安置された状態で、天平彫刻の最高峰とされる国宝・四天王像の姿をお届けできる貴重な機会になります。
【第72回】国立西洋美術館「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」を巡ろう(山形浩生×川瀬佑介)【ニコニコ美術館】(2020.6.29放送)
放送概要
61作品、すべて初来日。
西洋美術史のすべてがここに。
国立西洋美術館「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」から生中継。
国立西洋美術館で開催中の「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」を、評論家・翻訳家の山形浩生さんと、国立西洋美術館主任研究員で本展監修者の川瀬佑介さんと巡る生中継番組です。
展覧会概要
- 展覧会名: ロンドン・ナショナル・ギャラリー展
- 開催期間
東京展:2020.6.18(木)~2020.10.18(日) (国立西洋美術館開催)
大阪展:2020.11.3(火・祝)~2021.1.31(日) (国立国際美術館開催)
英国が誇る世界屈指の美の殿堂、ロンドン・ナショナル・ギャラリー。
ヨーロッパ絵画を網羅する質の高いコレクションで知られる同館が、その200年の歴史で初めて、館外で大規模な所蔵作品展を開きます。
61作品、すべて初来日。歴史的な展覧会が、2020〜2021年、東京と大阪で開催されます。
世界屈指の美の殿堂ロンドン・ナショナル・ギャラリー、
世界初の大規模所蔵品展。
ロンドン・ナショナル・ギャラリーがこれまで世界のどの場所でも開催したことがない、大規模な所蔵作品展です。
ルネサンスから19世紀ポスト印象派までの名品を一挙に公開。
フェルメール《ヴァージナルの前に座る若い女性》、レンブラント《34歳の自画像》、ゴッホ《ひまわり》など、同館所蔵の世界的傑作が、待望の初来日を果たします。
「イギリスとヨーロッパの交流」を キーワードに、西洋絵画史を読み解く。
ロンドン・ナショナル・ギャラリーの最大の特徴は、幅広く質の高い「西洋絵画の教科書」とも言われるコレクションです。
このヨーロッパ美術を網羅するコレクションによって、「イギリスとヨーロッパ大陸の交流」という視点から、 西洋絵画の歴史をたどります。
ロンドン中心部、トラファルガー広場に面して建つ世界屈指の美の殿堂、ロンドン・ナショナル・ギャラリー。多くのヨーロッパの美術館とは違い王室の収集を母体とせず、1824年に国家制定法によって、市民の力で市民のために設立されました。同館は英国を含む幅広い地域と時代のヨーロッパ絵画を網羅し、13世紀後半から20世紀初頭までの約2,300点の作品を所蔵し、年間の来場者数は世界の美術館・博物館でもトップ10に入る約600万人超を誇ります。
しかし同館はまとまった数の作品を貸し出すことに慎重で、これまでイギリス国外で所蔵作品展が開催されたことは一度もありませんでした。今回、選りすぐりの傑作約60点を一挙に公開する本展は、史上初めての機会で、歴史的な展覧会といえます。
【第73回】東京国立博物館 特別展「きもの KIMONO」から生中継(出演:橋本麻里)【ニコニコ美術館】(2020.7.20放送)
放送概要
鎌倉時代から現代までの着物を一度に鑑賞できる、初めての大規模きもの展!
東京国立博物館 特別展「きもの KIMONO」から生中継。
東京国立博物館で開催中の「きもの KIMONO」を、美術ライター・エディターの橋本麻里さんを聞き手に、小山弓弦葉さん(東京国立博物館工芸室長)の解説を聞きながら生中継で巡ります。
展覧会概要
日本の美意識を色と模様に表した「きもの」。
その原型である小袖は、室町時代後期より、染や刺繡、金銀の摺箔などで模様を表し、表着として花開きました。美しく彩られたきものが着用され始めた江戸時代、町を行き交う人々がファッショニスタでした。
明治・大正時代には、型友禅や銘仙など近代的な技術を駆使したきものが流行。戦後、きものはモードの一線を離れ、現代アートを志向するデザインが登場しました。
きものは、現代に至るまで多様に展開しながら成長し続ける日本独自の美の世界を体現しています。
本展では、信長・秀吉・家康・篤姫など歴史上の著名人が着用したきものや、尾形光琳直筆の小袖に加え、「観楓図屛風」「婦女遊楽図屛風(松浦屛風)」など、きものが描かれた国宝の絵画作品、さらに現代デザイナーによるきものなど約300件の作品を一堂に展示します。
800年以上を生き抜き、今なお新たなファッション・シーンを繰り広げる「きもの」を、現代を生きる日本文化の象徴として展覧し、その過去・現在・未来を見つめる機会とします。
質・量ともに世界最大のきものコレクションを有する東京国立博物館で開催する、かつてない規模のきもの展です。
鎌倉時代から現代までを通覧する、初めての大規模きもの展!
鎌倉時代から現代までを通史的に総覧する、かつてない規模のきものの展覧会です。加えて、東京国立博物館では1973年に特別展「日本の染織」を開催して以来、47年ぶりとなる大規模な染織の展覧会となります。
本展では、国宝、重要文化財を含む染織作品、屛風や浮世絵などの絵画作品によって、きものの壮大な歴史絵巻を繰り広げます。
尾形光琳は、江戸での寄宿先である深川の材木商・冬木家に滞在中、冬木家の奥方のために白小袖に秋草図を描きました。光琳は呉服商雁金屋に生まれましたが、彼が直接小袖に描いた作品のうち完全なきものの形で遺されてきた真筆は、「冬木小袖」の名称で知られるこの1領のみです。
戦国時代、天下統一を目指した3武将、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康が着用したと伝えられる衣装をはじめ、秀吉の正室であったおね(高台院)、側室であった淀殿ゆかりの衣装や肖像画、天璋院篤姫の衣装などを展示。そこには、数寄な運命を辿った歴史上の人物の性格も垣間見えます。
【第74回】京都国立博物館「特別展 聖地をたずねて-西国三十三所の信仰と至宝-」を巡ろう(出演:橋本麻里)【ニコニコ美術館】(2020.7.24放送)
放送概要
京都国立博物館にて開催中の「特別展 聖地をたずねて-西国三十三所の信仰と至宝-」。
こちらの展示の模様を、美術ライター・エディターの橋本麻里さんと巡る生放送をお届けします。
展覧会概要
西国三十三所草創から1300年。これを機としてゆかりの深い京都の地で、特別展を開催いたします。
今もなお、老若男女、国籍を問わず、人々をひきつける巡礼の魅力を、美しい観音菩薩の姿や各札所の寺宝を通じてご紹介します。
観音信仰とともに守り伝えられてきた至宝の数々をご堪能ください。
【第75回】隈研吾展と角川武蔵野ミュージアムの建築を巡る生中継《ニコニコ美術館》(2020.7.30放送)
放送概要
武蔵野、所沢の地に誕生した異形の巨大建築物。
その設計者であり、世界で最も高い評価を受ける建築家の一人、
隈研吾の展覧会と建築を本人と巡る生放送。
角川武蔵野ミュージアムの建築で隈研吾が目指したものは?
8月1日からプレオープンするミュージアム内を、この建物を撮影してきた写真家の新津保建秀さん、そして隈研吾さんご本人とともに生中継で巡ります。
聞き手は評論家・翻訳家で建築にも造詣の深い山形浩生さんです。
展覧会概要
武蔵野、所沢の地に異形の巨大な建築物が誕生しました。
図書、美術、博物の複合施設として現代における新たなミュージアム像を提案する "角川武蔵野ミュージアム" です。その設計者であり、世界で最も高い評価を受ける建築家の一人である隈研吾の展覧会を、当ミュージアムの竣工記念として開催いたします。世界中にある隈建築の中で、いま最も注目されているのは国立競技場と角川武蔵野ミュージアムだと言えるでしょう。国を代表するスポーツの聖地を、隈はその象徴的素材として木を多用することで、周囲と調和したものにしました。一方の角川武蔵野ミュージアムは、花崗岩の板材2万枚を外壁にまとった、大地が隆起したような建築です。
芸術/アートの語源である古代ギリシャの言葉 "テクネー" は、自然にはないものを生み出す 〈術〉を意味しました。今回隈研吾が手がけた角川武蔵野ミュージアムは、石とその面構成による唯一無二の造形性、武蔵野台地とこのミュージアムは地底でつながっているという思想、そしてそれらを具現化する高度な技術などが統合された隈研吾の "アート=術" だと言うことができます。本展では、人間にとって最も身近かつ最も対照的な自然素材〈石〉と〈木〉を用いた、これら二つの挑戦的建築を軸に、隈建築の魅力を紹介いたします。
【第76回】国立新美術館 特別展「古典×現代2020―時空を超える日本のアート」を巡ろう(出演:橋本麻里)【ニコニコ美術館】(2020.8.7放送)
放送概要
8組の古典美術と現代美術が共演!
国立新美術館「古典×現代2020―時空を超える日本のアート」から生中継。
国立新美術館で開催中の「古典×現代2020―時空を超える日本のアート」を、美術ライター・エディターの橋本麻里さんと、長屋光枝さん(国立新美術館学芸課長)の解説を聞きながら生中継で巡ります。
展覧会概要
現代美術といにしえの美術を組み合わせ、 日本のアートの魅力を新たな視点で見つめ直します。
江戸時代以前の名品と、8人の現代作家たちの作品をペアにしてご紹介する本展では、 主題や造形の類似はもちろん先達から得た着想や、誰もが知る名品とそのパロディ、 古典作品を取り込んだインスタレーションなど 時空を超えたアートの対話が繰り広げられます。
出品総点数は古典と現代あわせて約200点。 古今の美術をつなぐ豊かな水脈をご覧下さい。
【特別回】世界遺産・春日大社 1,000基の燈籠に火が灯される中元万燈籠 生中継【リモート拝観】出演:橋本麻里 @ニコニコネット超会議2020夏(2020.8.15放送)
放送概要
コロナ禍で一般参拝中止となった神事「中元万燈籠」
世界遺産・春日大社より史上初の生中継
世界遺産である奈良・春日大社では、例年8月14日・15日の2日間にわたって、これまで奉納されてきた約3,000基もの燈籠に灯をともす神事「中元万燈籠」を行ってきました。
今年は新型コロナウイルス感染拡大防止および参拝者の健康と安全を考慮して一般参拝は停止。
8月15日(土)にかぎり、境内3,000基のうち御本社の1,000基の釣灯篭のみ点火して神事を行います。
ニコニコでは約800年前から続くこの貴重な神事をリモートで拝観できる企画として、現地の模様を生中継でお届けします。
【第77回】【9月28日までタイムシフト公開中】アンコール開催中のBunkamura ザ・ミュージアム「永遠のソール・ライター」展を巡ろう (出演:石川直樹)【ニコニコ美術館】(2020.8.25放送)
放送概要
私が写真を撮るのは自宅の周辺だ。
神秘的なことは馴染み深い場所で起きると思っている。
なにも、世界の裏側まで行く必要はないんだ。 ーーーソール・ライター
独自のアングルでニューヨークの姿を撮り続けた写真家の回顧展を 辺境から都市まであらゆる場所で写真を撮り続けてきた石川直樹さんと巡ります。
Bunkamura ザ・ミュージアムにてアンコール開催中の「永遠のソール・ライター」展の様子を、 写真家の石川直樹さん、ソール・ライター財団と長年交流のある企画者の佐藤正子さん(株式会社コンタクト)、 そしてBunkamura ザ・ミュージアムの上席学芸員・宮澤政男さんと巡る番組です。
ゲスト出演していただいた写真家の石川直樹さんによるコメントが美術館HPで公開されました。ぜひ見逃し配信とあわせてご覧ください。
石川直樹さんのメッセージはこちらから(リンクで当該ページへ)
展覧会概要
“カラー写真のパイオニア”として、 独自のアングルでニューヨークの日常を撮りつづけ、 近年その魅力が再評価された写真家ソール・ライター。 2017年、Bunkamura ザ・ミュージアムで日本初の回顧展を開催し大きな話題を呼びました。
2020年1月に開催された「永遠のソール・ライター」展は、 新型コロナウイルスの影響で閉幕前に突然の中止を余儀なくされてしまいました。ところがソール・ライター財団があるニューヨークは、日本を大きく上回る感染者数の拡大に見舞われ、作品返却の目途が立たない事態に。 ソール・ライターの作品は日本で大切に保管されることになり、このたび、急遽アンコール開催が決定いたしました。
本展では、ソール・ライターが愛し慈しみ、よき理解者であった妹のデボラや恋人のソームズ、愛し共に暮らした猫たちを被写体とした作品や、 世界初公開となるソール・ライターの膨大に残された未プリントフィルムのカラースライド(ソール・ライター財団によりデータ化)を展示。 また、これまでほとんど紹介される機会をみなかった2000年以降に撮影されたデジタルカメラでの作品、 自ら“芸術の到達点”と語ったスケッチなど、2017年の初回顧展時から新たに整理された作品・資料をメインに、 ぶれることのない生き方、独自の姿勢をつらぬいたソール・ライターの創作の背景、そして、その実像に迫ります。
【第78回】和田彩花と巡る美大/芸大の卒業制作アート展「ART AWARD TOKYO MARUNOUCHI 2020」から生中継(2020.9.10放送)
- 中継会場
- 出演者
放送概要
和田彩花と巡る美大/芸大の卒業制作アート展
「ART AWARD TOKYO MARUNOUCHI 2020」から生中継
絵画に関する著書を持つ和田彩花さんと、美大/芸大の卒業制作アート展である「ART AWARD TOKYO MARUNOUCHI 2020」の会場を巡ります。
展覧会概要
「アートアワードトーキョー 丸の内 」(以下、AATM)は、 行幸地下ギャラリーを中心とした、丸の内、有楽町、大手町エリアを会場に、 若手アーティストの発掘・育成を目的とした現代美術の展覧会として開催いたします。
全国の主要な美術大学・芸術大学・大学院の卒業修了制作展を訪問し、 その中から発掘したノミネート作品より、さらに厳選した作品を展示。 審査員による最終審査を実施し、グランプリや審査員賞などを決定します。
丸の内は今後も、文化・芸術の発信地としてアートとの出会いの場を創り出し、 若いアーティスト達の可能性を広げていきます。
次世代を担うアーティスト達の清々しく斬新な感性が一堂に会する丸の内で、ぜひお楽しみください。
【第79回】ウポポイ(民族共生象徴空間)国立アイヌ民族博物館を巡ろう (出演:中川裕: アイヌ語研究者/千葉大学教授)【ニコニコ美術館】(2020.9.17放送)
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中継会場: ウポポイ(民族共生象徴空間) 国立アイヌ民族博物館(北海道白老郡白老町若草町2-3-1 ⇒Googleマップで見る
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- 出演者
放送概要
ウポポイ(民族共生象徴空間)国立アイヌ民族博物館を巡ろう
ウポポイ(民族共生象徴空間) 国立アイヌ民族博物館の開館記念特別展示と常設展の様子を、 アイヌ語研究者の中川裕さんと博物館展示企画室長の田村将人さんと巡る番組です。
展覧会概要
アイヌ民族は、日本列島北部周辺、とりわけ北海道の先住民族で、 日本の多数者である和人とは異なる言語や文化、歴史を持っています。
民族名称である「アイヌ」という言葉は、「人間」などを意味するアイヌ語です。 国立アイヌ民族博物館は、アイヌ民族の誇りが尊重される社会をめざし、 多くの人にアイヌの歴史や文化を伝え、アイヌ文化を未来につなげていくために設立されました。
展示は、アイヌ民族の視点で「私たち」という切り口で語る構成になっています。
【第80回】大乗寺・円山応挙一門の障壁画165面と立体曼荼羅を巡ろう 出演:橋本麻里【ニコニコ美術館特別編】(2020.9.22放送)
放送概要
円山応挙一門の障壁画165面。
「応挙寺」の名でも知られる大乗寺の空間を味わう生中継。
兵庫県・香住に位置し、客殿建設に際して円山応挙一門が描いた165面の障壁画(重要文化財)で名高い真言宗 亀居山大乗寺(だいじょうじ)から、副住職による解説付きの生放送をお届けします。
現在は文化財保護の観点から一部収蔵庫に移された長沢芦雪、呉春など応挙一門の作品165面すべてをご覧いただける貴重な機会になります。
放送元チャンネル
【2016年~】
【不定期】
関連項目
関連リンク
脚注
- *辻晉堂(つじしんどう) - 鳥取県日野郡溝口町二部村(現・西伯郡伯耆町二部)に生まれた辻晉堂は、昭和8(1933)年に写実に基づく力強い肖像彫刻を日本美術院展に発表して一躍脚光を浴び、彫刻家としてのキャリアをスタートさせました。
戦後に京都市立美術専門学校(現 京都市立芸術大学)の教授に就任してからは、イメージに基づく抽象的な造形を目指す一方、やきものづくりが身近な京都という土地柄もあって、「陶彫」と呼ばれる陶土を用いた彫刻作品を手がけはじめました。
既存の概念に捉われないその造形は、ヴェネツィア・ビエンナーレなど海外でも高い評価を獲得、また同時代の陶芸家たちにも大きな影響を与え、やきものと彫刻の領域を横断する新たな表現の地平を切り拓いたといえます。(紹介サイトページ解説文より)
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