デコのおまわりさん 単語

53件

デコノオマワリサン

2.9万文字の記事
  • twitter
  • facebook
  • はてな
  • LINE

デコのおまわりさんとは、バニラマリンPによる、「北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ」を題材にしたiM@S架空戦記シリーズアイドルマスター シンデレラガールズを含む)である。

「オホマス」という称でも呼ばれる。(オホーツク×アイマスコラボ動画なので)

ストーリー

東京湾 晴海埠頭に男の死体が上がったとの知らせを受けたあなた(=水瀬伊織)は、部下の歌を連れ、現場に駆け付けたのだった…」

時は昭和62年東京で発生した殺人事件は、やがて北海道の広域にまたがる連鎖殺人へと発展する。隠された過去の事件のもちらつく中、果たして伊織たちは相にたどりつくことができるのか…?

概要

バニラマリンPデビュー作。2013年2月連載開始、2015年2月完結した。

本作は、オホーツクに消ゆストーリーにもとづき、警察官として事件解決を伊織たちの奮闘を描く長編Novelsm@sterシリーズである。

主人公水瀬伊織。その相棒道明寺歌鈴である。登場人物は非常に多く、アイドルマスターアイドルマスター シンデレラガールズオホーツクに消ゆ、その他のアドベンチャーゲームファミコン探偵倶楽部山村美紗サスペンスシリーズなど)などから多数の人物が登場し、総数は100人以上におよぶ。

というのも、本作では、警察関係者が非常に多く登場し、その人間模様が大きな見どころとなっているのだ。一般的なサスペンスアドベンチャーゲームでは、主人公探偵だったり、警察官であっても探偵的な感覚で、ほぼ単独で情報収集から推理、事件解決までを成し遂げるものが多い(オホーツクに消ゆ原作も例外ではない)のに対し、本作では、オホーツク原作ストーリーを尊重しながらも、現実警察により近い描写がされており、東京北海道警察が捜本部を設置し、組織的に事件の捜にあたっており、伊織はその中における一匹的な立場で、組織の論理に翻弄されながらも揺るがぬ情熱を相究明をす位置づけである。

警視庁北海道警、豊洲釧路北見知床清里などの警察署、公安、検察などの各組織が一致団結して連鎖殺人事件の解決にあたる…はずであるが、実際には「解決」の定義人それぞれ。独相究明をす者もいれば、組織的な捜を重視する者もあり、保身に走る者もあり、出世をす者もあり、組織全体の利益を考えて動く者もあり、政財界と癒着している者もあり、中には事情があって露に捜を図る人間までいる。そんな「敵は犯人だけではなく、内部にもいる」状況が生みだす、ギスギスした人間ドラマは、本作最大の見どころの一つである。

アイドルたちは警察官民間人のどちらも、に一物を抱えていることが多く、見る人を選ぶかもしれない。動画各回の冒頭では、「このシリーズアイドルが死んだり、ひどいに遭ったり、とんでもない外道だったりする可性がありますので、そういうのが嫌いな人は気をつけてください。」との注意書きがある。

シナリオは緻密で丁寧。オホーツク原作クオリティの高さもあるが、バニラマリンP創作による独自要素においても、伏線のはり方から回収まできっちり見事に行われている。一方で、アイドルマスターネタをふんだんに盛り込んだコメディギャグ要素も豊富であり、見る者を飽きさせない。

本作では警察組織の内部事情が非常に詳しく描かれており、一般人には少しわかりにくいかもしれない。本作の第二十七話・第三十七話は「解説編」となっており、そこで詳細な説明があるので、理解の助けになるだろう。ただし、それぞれの話数時点までのネタバレが全面的に含まれるため、先行して解説編だけを見ることはお勧めできない。ご注意いただきたい。

主な登場人物

ネタバレ注意 この項は、本編最後までのネタバレが満載です。
ここから下は自己責任で突っ走ってください。












警察官(警視庁・豊洲警察署)

水瀬伊織

「……死んだら何もならないわ。生きてこそよ。
生きてさえいれば、人生はやり直しがきく。」

本編主人公オホーツクに消ゆ原作の「ボス」に相当。
豊洲警察刑事第一課付、警視。34~35歳独身
資格者(キャリア組)の警視であったが、過去不祥事ポートピア事件の犯人隠匿)により、兵庫県刑事部捜第二課理事官から警察庁刑事局付に更迭され、停職処分を受ける。退職を勧告されるが拒んだことから、警視庁管内の所轄を転々とさせられ、豊洲署に流れ着いた。そのせいか、かなりやさぐれた性格をしている。

晴海埠頭で発生した増田文吉の殺人事件の捜を始め、道明寺歌鈴ら少人数の仲間とともに東京北海道をまたにかけて捜を展開する。組織の事情により同事件の捜本部が解散した後も、組織の支援が得られない絶望的な状況ながら、ほぼ独で捜を続け、強い熱意をもって相究明をしていく。
そのせいもあって捜手法はかなり強引であり、恫脅迫まがいの聞き込みも辞さない。過去逮捕歴があり、本編内でもな捜がもとで訓処分されたり逮捕されかけたり逮捕されたりする。それでも懲りずに、警察官に対しても民間人に対してもツッコミまくりである。いおりんツッコミマジ最高!

事件解決後、警察を退職。美希を誘って弁護士に転身する。

道明寺歌鈴

「あ、あの、すみません。
この写真男性に見覚えはありませんか?」

伊織パートナーとなる豊洲刑事第一課の巡査オホーツクに消ゆ原作黒木シュンに近い役割を果たす。21~22歳。作者視聴者、作中の豊洲署長からは「DMJ」とも呼ばれる。
高校卒業後、警視庁入庁。刑事としてはまだ新米増田事件が発生した時、豊洲署で浮いた存在となっていた伊織を誘って共同で捜に乗り出す。

に臨む態度は純でひたむき。「オホマスの癒し」ともっぱらの評判。北海道での捜時、千早の介入を受け伊織は一度捜をあきらめかけるのだが、真実を追いめる道明寺必死の説得により伊織が翻意し、以降二人は支援をほぼ得られぬまま孤独な捜を行うことになる。つまり、伊織暴走のきっかけを作ったのは道明寺ともいえる。

モバマスの歌同様、ドジっ子属性があり、「ひ、ひゃい…」「ふええ…」が口増田事件の初動捜においてに迷い、晴海から高田馬場まで7時間もかかるというやらかしをしている。

「みこみこセンサー」と呼ばれる鋭い直感を持ち、犯人像や重要な拠品の存在などを理屈抜きで見抜くことがある。に傷がついたニポポ人形を「泣いている」と表現した(それは作者浦田五郎意と合致している)。

体術、格闘戦の心得もあり、札幌駅ではヤクザたちを相手に大暴れした。

未来においては、警察庁警視庁などのさまざまな部署を経験し、(警視庁と思われる)捜課長に昇進している。現在の自分であれば当時の自分たちを野放しにしてはおかないとしつつも、それでも自分たちは正しいことをした思うと振り返っている。

片桐早苗

「ちゃんと会議に出ないとダメだぞ♪

い・お・り・ん

豊洲署の刑事第一課主任巡査部長年齢伊織と同じかやや上。増田殺しの初動から、署内で情報収集などを行い、捜に参加する。
同事件の捜本部が解散された後も、井持署長の命を受け、伊織とともに東京で細々と捜を続行。口を閉ざしていた増田白菊ほたるから情報を聞き出すことに成功するなど、伊織たちにとって、数少ない重な戦となった。

仕事観としては、警察正義ヒーローではない、上の意向で捜を曲げられたとしても他に仕事はいくらでもあるので悔しがるどころではない、とし、井持署長の立場とは一線を引きつつも、組織の都合により処罰された伊織に対しては同情的である。
あっけらかんとした性格はモバマス早苗とほぼ同じ。

春香逮捕後、福山課長と連れ立って、新東京国際空港にて亜美黒井逮捕した(逮捕状の緊急執行)。

未来においては、医師結婚警察を退職する。子宝にも恵まれた。

井持邦雄

いおりんが陰で一生懸命頑ってたの
ちゃんと知ってるよ、ワシ

豊洲警察署長。警視正。名前オホーツクに消ゆ原作知床編の被害者のものだが、そちらとは名前以外は関係。グラフィックMSXオホーツクの山辺。つるぴかハゲである。

本作で最も連鎖殺人事件の解決に執念を燃やしている人物の一人。北海道に捜員を派遣するにあたり、独断で伊織を抜警視庁が捜本部を解散すると、豊洲署だけでの捜続行を決断する。自らの辞表を藤原肇参事官に預けてまで強引に伊織に事件解決の望みを託す。伊織困難に遭遇(逮捕されるなど)すると、彼女を救うべくを尽くした。
孤立援の伊織が捜を続行できるための、数少ない後ろ天海春香国家公安委員長らの圧に屈さず、国家社会のために正義を果たそうと情熱を燃やしている。だからこそ敵も多いが…。

警察においては特異な思想を持つに至った背景に、井持が公安出身で、かつて共産党員を犯人に仕立て上げる意図で自作自演爆弾テロを実行、逮捕され有罪になったという過去がある。

黒木五郎

課長、おざーっす!
増田の件も片付いたし、有給の申請していっスか?」

豊洲刑事第一課の巡査長。30歳前後。オホーツク原作では東京編におけるボス相棒であった。
早苗同様、裏方として増田殺しの捜にあたっており、井持署長にとって数少ない手駒の一つである。

アイドル智絵里ファンになった模様。未来には巡査部長となり、自動車警ら隊になる。

福山舞

「察庁は要するに『さっさと辞めろ』と言ってるんです。
彼女も当然それは理解しているなのですけどね。」

豊洲警察刑事第一課長。警視。いわゆる推薦組(準キャリア)であり、大阪府警から警察庁へ移り、各地の警察本部勤務を経て警視庁へ出向。刑事第一課長として豊洲署に配属された。伊織の直属の上にあたる。

モバマスでは小学生アイドルだが、本作においては38歳である。こういう配役があるからオホマスは凄い。

増田殺しの捜本部が解散された後も豊洲署だけで捜を続けようとする井持署長や伊織たちに反対の立場であり、署長に反対意見を述べる、警察庁新田課長伊織逮捕を提案する、伊織を割って話し合い暴走を止めようとするなど硬軟さまざまな対応を試みる。

一方で、再び北海道派遣された伊織警に逮捕されると、藤原肇参事官の意向を受け、警察庁木に仲介を頼んでまで警の西園寺琴歌課長補佐に渡りをつけ、伊織を弁護し釈放するよう説得を試みた。

一見相反するようであるが、どちらも自らの管轄する組織を守ろうとする行動であり、一貫しているともいえる。

物語終了後、山梨県警捜第2課長に異動となる。未来には富山県本部長となる。

警察官(警視庁・その他)

如月千早

「別に……いいのではありませんか?
彼女無能なりに懸命な努はしています。」

警視庁(本庁)刑事部捜第一課の管理官。警視。伊織大学時代の後輩であり、年齢伊織より2つ下の32~33歳(ただし、千早院卒のため、警察官としては伊織の4期下)。増田殺しの捜をまとめるため、北海道派遣された。

を誤導する釧路中署の思惑に乗り、増田自殺したと結論付けて事件を「解決」した。
組織規範を逸脱した現場義を貫く伊織とはの仲。伊織行動はもはや捜ではなく、よって伊織のいる場所は現場ではないと思っている。

もともと刑事法の研究者をしていたが、挫折。警察庁に入庁し、兵庫県警に配属されたが、そこでポートピア事件に巻き込まれる。伊織が県警上層部と共謀して犯人隠匿を企てていることを知り、諌めるものの、翻意させることはできなかった。その後、県警の隠蔽工作は明るみに出て、伊織は県警本部長刑事部長らとともに逮捕される。事態を重く見た警察庁は、事件当時の県警警備部長三浦あずさを通じて千早を強引に説得し、検察官の取り調べに対し虚偽の供述を行わせる。その結果、伊織は起訴を免れた。

これにより千早の人格・価値観は一変。理想義的な考え方を捨て、淡々と職務を遂行する冷な官僚に変貌していく。そして、十年に一度の逸材、将来の長官補と評価されるに至った。

未来においては警察庁長官を務めて権勢をふるい、後に官房副長官となる。だが、失言とその後の対応のまずさに加え過去の独裁的政治手法が露呈されダーディーなイメージが定着、の著書のがとどめの一撃となり、在任わずか2か更迭に近い形で辞任することとなった。

関連リンクの「ばにらまりんブロマガ」にて、彼女についての詳しい解説がなされている。

新田哲二

「いやそんなもんにだってあるから。(正義感)」

警視庁刑事部捜第一課長。警視正。千早の上名前オホーツク原作ボス名前からとっている。歌手新田美波

官あがりの課長であり、日本最高の刑事かもしれない。飄々とした人柄で、井持豊洲署長のような破りに対しても、櫻井桃華刑事部長のような突飛な上役に対しても、といった情で淡々と応対する。

物語終了後、新宿署長に異動となる。

藤原肇

「捜を続けてみればいかがです?
する気はありませんが、見て見ぬふりをしてあげますよ。」

警視庁の警務部参事官兼刑事部参事官。警視長。42~43歳。

うどん」の文字が書かれた額を背景に、陶器を持って仕事をしている。

福山舞課長新田哲二課長の報告を受け、打ち切ったはずの増田事案の捜を続ける豊洲署の暴走を止めるべく、 いったんは伊織逮捕を命じる。しかしその後態度を翻し、伊織はすんでのところで逮捕を免れた。

田崎が逆転ホームラン的に局長に昇進し、さらに総監にまで進む可性を考慮し、いざとなれば春香を切り、 勝ちに乗ろうというのが肇の思惑である。それはかつての友人であるあずさ春香への裏切りを意味するが、 あまり気にしている様子はい。
増田事件の新事実が発覚した際も、状況がどう転んでも問題ないように両睨みで身を処する方針で動いた。

天海春香のことは、若い頃は朗らかだったが、父親が殺されたのをきっかけに、栄達のために手段を択ばない俗悪な政治家になってしまったと評する。

如月千早に対しては、規則や示を守らずに行動するイレギュラーな存在(例えば伊織)がいたほうが組織に良い結果をもたらす場合もあると諭した。

物語終了後は香川県本部長に異動となり、未来には内閣府、防衛庁などで要職を務める。

櫻井桃華

「少しは恥というものをお知りなさい!
わたくしがいつ、豊洲署への捜をするななどと言いましたか!」

警視庁刑事部長。警視監。49歳。

正義感が強く、連鎖殺人事件の相究明に積極的。
増田事案に関し、当初は捜ソース不足のためやむをえず、自殺認定しての幕引きと捜本部解散を認める。だが後に天海春香国家公安委員長治警視総監の圧がかかると、それに屈さず、一度解散した捜本部を再度設立してまで事件を解決するよう導する。ちなみに、伊織逮捕後の釈放に一役買ってもいる。

政治家の圧殺人事件の相が隠蔽されたという事実を作ってはならないとするが、先鋭的な正義感は現場の事情を省みないものとして一部の部下からは煙たがられてもいる。

永福丸事件をネタ春香脅迫されたことが増田殺しの発端となったかどうかを捜によって明らかにすべきと警視総監に進言する。あらゆる事件の捜公安でも検察でもなく、刑事警察によってなされるべきだとの自説をしたが、受け入れられなかった。
札幌駅での春香逮捕を受け、ようやく総監の許可を得て、警との合同で捜再開が実現する運びとなった。

未来においては、本部長東北管区警察局長を務める(希望する刑事局長には李儒長官の意図もあり就けなかった)。退職後は大学教授となり、刑事政策の論客として活躍。

李儒

「私としては何か、晴れたような思いですな…。
当時の警警務部長として、感慨深いものがあります。」

警視庁副総監兼警務部長
名前は「すもも やすし」と読む。モデル三国志李儒(りじゅ)。これでも本作では日本人である。
天海秀雄死亡事件当時は警警務部長だった。

治警視総監と櫻井桃華刑事部長の会話に入り、政にを与えかねない案件自治体警察ではなく検察の担当領域ではないかと意見を述べた。
札幌駅での春香逮捕を受け、警の協要請に応じるべきとの立場に転じた。

後に警察庁長官となる。

警察官(北海道警)

渋谷凛

「いや、デコは本気でしょ。
周りの状況も見えず、ひとり哀れに踊ってるんだよ。」

北海道刑事部捜第一課の理事官。警視。45歳。本作のもう一人の主人公とされる。オホーツク原作の「ボス」の役割の一部を担う(北海道で発生した殺人事件の捜揮する)。
刑事部のエースとして、10年以上にわたり捜一課で勤務した後、41歳で警視に昇任。監察官、小樽警察署長等を歴任した後、理事官として古巣の捜一課へ復帰した。驚異的なスピードで昇進を重ねる「警のニュージェネレーション」の一人である。
戦争で両を亡くし、経済的事情で高校進学を断念。16歳警察官になった。智絵里というがいる。

飯島幸男、高木順一朗の連続殺人事件が発生したしばらく後に、迷走する捜本部を立て直すために警本部から北見派遣される。
増田自殺とする警視庁の方針に沿うか否かで当初の捜本部長だった本田未央と対立し、未央更迭、以後は自らが捜の現場を取り仕切る。

13年前の天海秀雄代議士死亡坂口秘書おいて捜に当たり、浦田容疑者の取り調べを行い、用意されたストーリーに沿った自を引き出す。さらに当時の捜資料は公安情報を奪われないために焼却処分した。
上役である三浦あずさ天海春香大臣の癒着を知ると、あずさの捜への介入を防ぐための工作も行っている。

野村次による飯島高木の容疑が固まったとあずさに報告し、あずさ政治的判断で次の逮捕を見送る意向を示すと、淡々とそれに従った。(なお次は末期ガンで動けないと判断し、マークを外すことにした。)西園寺未央への待遇面の配慮をあずさに進言し、自らは、捜課長への昇進を内示された。

倫理や感情よりも、組織全体の利益を考えて動くタイプだが、それで強い警察を作り、検挙率アップなどの実績をあげてきたことも事実である。もあり、部下からの人望も厚い。

未来においては、刑事部長北見方面・函館方面本部長などを務め、ノンキャリアとしての最高位である警視長にまでのぼりつめる。

綾瀬穂乃香

「……本格的な取調べの前から甘い顔をすると、付け上がりますよ?」

北海道刑事刑事総務課の巡査部長渋谷凛の副官的な役割で、の意向に沿って動き回る。生な性格。

増田殺しの捜のために伊織北海道で動き回ったり、知床の事件に釧路中署が介入したりするのに対し、の密命を受け、彼らの動きを監視、牽制するために派遣された。

新人時代は現釧路中署の山辺の部下だった。後に小野とく子が五の事件で逮捕されると、彼女の自供に対し批判的な意見を述べた。

その後はの懐として、飯島高木事件の捜昭和20年代の事件の調など重要秘密事項)にあたった。

その後、捜一課への転属が決まる。西園寺に続くエース補と期待されている。

三浦あずさ

大学受験を控えたさんがいるんでしょう?
人を亡くされてから、女手一つで育てて来たそうじゃありませんか。」

北海道警の警務部長、兼札幌市警察部長。すなわち警のナンバー2。警視長。44歳。ポートピア事件の当時は兵庫県警警備部長

官僚としての業務手腕に長け、政界との関係も深く、他省庁にも顔が利く実
部下に対しては温情のあるふるまいを見せるところもあるが、意に沿わない部下に対しては冷酷と評されている。

天海春香国家公安委員長警視庁藤原肇参事官とは昔から交友がある。
連鎖殺人事件の関係者である(とされる)春香との私的な会合を写真に撮られ、 田崎の怒りを買って事件への介入を禁じられた。

その後、麻薬密輸事件の責任を取り田崎が辞意を示した後は、本部長の職務を代行することになった。
警務部長に着任して半年未満であったため、麻薬密輸事件に関する責任は問われていない。

警察組織を守るための職務を忠実にこなしており、ポートピア事件の際に千早警察を守るような供述をするよう 説得したり、麻薬密輸事件の際に未央麻薬を使用していた部下(処分対)を特定するよう示したりしている。

野村次による飯島高木の容疑が固まったとから報告を受け、その背後にある天海春香大臣のスキャンダルあずさ次の妄想)は避けるべきとの政治的配慮から次の逮捕見送りを決断した。この判断をしやすい環境を作ったを厚遇した。一方、麻薬密輸事件等を検察にリークしたには激怒し、彼女逮捕を検討した。

札幌駅での事件により春香次、北会らが現行犯逮捕されると、彼らの釈放を示するが、その直後に現れた田崎本部長により退出を余儀なくされた。
ヤクザ神奈川から裏取引を暴露されるなどし、麻薬密輸事件のもあり処分を受ける。

未来においては、有能との評価を集めて警視総監にのぼりつめるが、直後に国家公安委員長となった国会過去の「悪事」を追及され、在任わずか2かで総監辞任に追い込まれた。

関連リンクの「ばにらまりんブロマガ」にて、彼女についての詳しい解説がなされている。

田崎敏夫

警察官として、生まれ故郷に着任できたことを誇りに思っております。
ここが最後の任地になるとすれば、むしろ本望です。」

北海道警の本部長、すなわちトップ。警視監。着任2年。56歳。

生まれが貧しく、大変な苦学をして東大卒業し、キャリア警察官になった。
約20年前、新左翼テロで妻・美優と・仁奈を殺されている。自宅に送られた小包爆弾爆発したというもの。 この事件の犯人は結局捕まらなかった。

その過去もあり、性格は堅物で正義感が強く、仕事には妥協を許さない。 おっとりした性格のエリートであるあずさとは、性格的にそりが合わない。 融通が利かないため、一部の部下(など)からは老害的な人物と見られている。

連鎖殺人事件の捜に対する天海春香国家公安委員長の横を、毅然とした態度でつっぱねた。
その後発覚した警の組織ぐるみの麻薬密輸事件(いわく春香の仕込み)の責任を問われ、念の思いを抱えながら辞任の意思を伝えた。

故郷の実家を訪れた水木聖來安部長に不正な行政執行を糺すよう協を要請され、札幌駅での事件直後に本部長の職務に復帰(本部長辞任の正式な辞はおりていなかった)。あずさの関与を排除し、警幹部に一連の事件(麻薬密輸含む)の底究明と天海大臣逮捕表を示した。

密輸事件が明るみに出たことで警は大量の逮捕者・自殺者・処分者を出し、大荒れとなる。田崎自身も最終的に警察庁長官告処分を受け、退職した。

ばにらまりんブロマガ」で解説がなされている(アイドル以外では初)。

大谷徹三

警の刑事部長。警視正。

飯島高木殺人事件の捜本部の最高責任者であるが、札幌にいて捜に関する報告を受けているだけである。
渋谷凛は彼の代理として北見派遣され、捜揮を執っていた。

水木聖來

あんたたちは警官の皮をかぶったマフィアよ!!
全員まとめて地獄へ落ちればいいわ!!」

警の保安部長。警視正。

課の麻薬密輸事件が発覚すると、当時の課長補佐であった本田未央を呼び出し、厳しい態度で詰問、糾弾を行った。

厚生省からの出向であり、半ば「外部の人間」である。そのため組織ぐるみの麻薬密輸事件を隠蔽しようとする警察組織に反発し、事件を明るみに出すことをして行動していた。
そのために学生時代の後輩である釧路地検の水本ゆかり次席検事に会い、麻薬事件が天海春香大臣と萩原組の仕込みであること、代々木一が北会に借があったことなどをして、釧路地検が捜・立件を行うようたきつけた。
さらに休中の田崎本部長に会い、上記の事実を伝え、不正な行政執行を糺すためとして協を要請した。
このことを知った三浦あずさ警務部長激怒し、逮捕できないかと息巻く。細田総務部長と勝参事官もを説得したが、をくくったは頑として聞き入れなかった。

田崎本部長務復帰とともに、麻薬密輸事件の底究明を開始。未央たちの逮捕に至った。

未来においては、衆議院議員となり、平成5年に事件に関する著書を出版する。この内容が一般に知れ渡るが、道明寺など一部の事件当事者からは正確さに欠ける内容だとみられている。平成13年には国家公安委員長となり、三浦あずさ警視総監の過去を追及して辞任に追い込む。後に出版された事件に関するの著書を支持する意見を述べた。平成27年現在経済産業大臣。

彼女については「ばにらまりんブロマガ」にて詳しく解説されている。

勝安芳

(さっそく察庁に手ぇ回しやがったなコイツ……)

警の警務部参事官、監察官室長席監察官。警視正。

麻薬密輸事件を受け提出された本田未央の辞表を受理せず、未央に「元部下に売られている」現状を告げる。
三浦あずさのことは「意に沿わない部下に対しては冷酷」と評する。

札幌駅の事件を受けて田崎本部長が復帰すると、その示に従いあずさを(内心嬉々として)退出させた。

細田功

(わざと挑発したとかじゃなく、素で言ってたのか……)

警の総務部長。つまりナンバー3。警視長。

勝参事官とともにあずさの怒りをに伝え翻意するよう説得したが、受け入れられなかった。

警察官(北海道警・北見方本)

猿渡俊介

「……何やら予感がするんです。
ボク人生の転機になるような大きな出来事があるような……」

北見方面本部所属の刑事巡査称はシュンオホーツク原作では北海道編でのボス相棒役。
北海道まで捜に来た伊織に懐いて、本来は別組織の人間であるにもかかわらず、伊織ボスと呼び全面的に協する。

伊織北海道逮捕され、後に釈放されると、直属の上である西園寺琴歌の計らいで、監視という名伊織に同行することになり、正式に伊織一味の仲間入りを果たした。

事件関係者である野村真紀子に好意を抱いており、恋愛感情を隠そうともしない。FC版、MSX版など、さまざまなシュングラフィックがオホマスでも用いられており、真紀子が現れると急にイケメンに変貌したりもする。
真紀子が失踪したと知ると、状況から誘拐と断定し、夕張中央炭鉱まで救出に向かうよう伊織を強く説得して同行した。真紀子を救出した後も、彼女を守り犯人を挙げるため、あえて西園寺に報告しなかった。後にその件で西園寺に叱責されると、本に不審を抱いていたことを告白しつつ素直に謝罪した。その後は真紀子の意識が回復するまで彼女の警護にあたった。

札幌駅ではヤクザたちを相手に大立ち回りを演じ、見事に撃退した。
その後、真紀子と結婚。本来であれば犯人との結婚は認められないところであるが、相を知るシュンを内部にとどめておきたいたちの意向もあり容認された。

伊織一行のボケ役であり、癒し…かもしれない。

西園寺琴歌

「いや、だから……、
ふ、普通に呼んで欲しいな……」

北見方面捜課長補佐。警部。42歳。飯島高木殺しの捜本部(未央更迭後)の現場のナンバー2(に次ぐ地位)。
が直接動く場合を除いては、西園寺が実働部隊トップである。

伊織萩原組土建などの関係者に対し、こちらが持っている情報をつきつけたりカマをかけたりして揺さぶりをかけ、反応を見て情報を引き出す捜手法を多用していた。そのとばっちりを最も受けたのが西園寺であり、後から萩原組を調べようとしてもこちらの手のうちが全てバレてしまって空振りに終わるという状態に陥った。

そのため伊織を強く嫌っており、その心風景は「錆び包丁」をもって表現されるほど。警視庁千早の承諾を得て、捜権限がいと見なした伊織(捜中)を住居侵入罪逮捕するという強硬手段に出る。その後、伊織との会話、福山舞課長の説得を経て態度を軟化させ、伊織を釈放させた。

終盤、被疑事実の固まった野村次の逮捕に提言するが、受け入れられなかった。捜終了後、功績が評価され警視に昇任。異例ともいえる副署長待遇での留萌警察署への異動を内示された(推薦による)。

物語終了後において、最終的に生活安全部長となり、組織犯罪対策をに担当。「頂上作戦」と呼ばれる暴力団(北会)壊滅作戦揮し、重傷を負いながらも作戦を断行、暴力団離脱者の社会復帰支援にも尽し、警察による暴力団対策のモデルケースとして注を集めた。

京本周峰

「皆の者大儀。」

北海道警・北見方面本部長。警視長。渋谷凛の上役であり、捜会議の出席者の中ではトップである。
装規定をガン無視した和装。

実直な性格のようで、たち部下の捜スムーズにいくよう環境を整えようとしている。天海春香大臣と三浦あずさ警務部長の癒着を知ると、あずさを捜から排除するために手を回した。
あずさ本部長の代理になると間もなく、本部長更迭が内示されるが、その後留任が決定した。

本田未央

「えへへっ!」

網走警察署長。警視。警のニュージェネレーションの一人。
寡婦であり、拓海というがいるが、その自由奔放さに手を焼いている。

飯島高木の連続殺人事件を受けて捜本部長となるが、も人員も不足し、拠保全、初動体制の確立に失敗。派遣されてきた渋谷凛と捜方針をめぐって対立すると、捜本部長更迭された。
伊織たちに対しては協的であり、捜情報を積極的に提供している。

正義感が強く、清廉・潔を旨とするが、警察の実情にべ潔すぎ、結果として組織の運営に支障をきたすこともある。それほどまでにクリーンさにこだわるのは、かつて底的に汚れた場所にいたからだった。
前所属は保安部銃器対策課の課長補佐。戸塚課長示のもと、組織ぐるみで麻薬密輸による裏作りを行っていた。未央自身はそれに反対していたが、止めることはできなかった。後にそれが明るみに出て、監督責任を問われる。様々な要因が重なり精的に追い詰められた未央は遺書を残し、飛び降り自殺を図った。

やがて意識が回復し、病室で拓海との再会を果たす。その直後、の意向を受けて逮捕され(麻薬密輸事件における虚偽公文書作成の疑い)、懲免職となった。その後の裁判では有罪となるものの、幸いにも実刑は免れている。

未来においては、保安連合議会に2年ほど在籍。その後札幌で警備会社を設立、成功を収める。

島村卯月

「結局のところ、水瀬さんたちを頼りにはできないんですよ。」

知床清里警察署長。警視。

警のニュージェネレーションの一人。作中当時としてはしい大卒警察官。警務・総務での勤務が長く、未央と異なり捜実務の経験は浅い。強い政治を持つ警察署長で、組織管理や調整のに長けており、上層部からの評価は高い。

知床殺人事件が発生すると、堀裕子を初動捜派遣する。その後、釧路中署や伊織たちなどの協(介入)を受けるが、最終的に事件は期に解決した。

伊織を捜から遠ざけたい釧路中署の意向を受け入れて、意味と知りつつ伊織函館派遣するが、一方で伊織函館へ最速で到着できるような配慮も見せた。

地元の有者とのコネクション(≒癒着)もあり、その関係者による事件のもみ消しなども行っている。

伊織やおよねからは「」と評される、の底の見えない人物。

未来においては、警総務部長(警視長)にまでのぼりつめる。元捜課長という肩書でテレビにも多く出演。

堀裕子

大丈夫です!私がいます!
知床清里署の秘密兵器
サイキック刑事エスパーユッコに任せて下さい!」

知床清里署刑事係の巡査自称サイキック刑事・ユッコ。

知床殺人事件の初動捜を担当するが、初経験のユッコはオロオロするばかり。その場に居合わせた伊織ツッコミを受けまくった。その後も伊織たちと同行することで、どうにか捜を進める。
最終的に野付半島犯人小野とく子を発見、サイキックボスケテいおりんの精を召喚して示を仰ぎ、事件を解決に導いた。その功績が認められ、後に本部長賞を受け、本捜一への異動が決まっている。

経験は足りないが行動や判断に間違いがく、何気なく相っぽいことを言い放つこともあり、卯月からは大物になると評されている。

ガサ眼や職質眼に優れ、未来においては上渋谷凛福山舞に厳しく鍛えられ、推薦組の上級職に転じ、警察庁の理事官などを経て、愛知県交通部長となった。

およね

「……なにやらきな臭いですわ。」

知床清里署副署長。警視。元キャラ京都の寺殺人事件に登場する女中さん。

実務に疎い署長、経験の足りないユッコらに囲まれた知清署は、およねさんでもっていると評する視聴者もいる。

新人時代の渋谷凛導した先輩刑事。その後、13年前の天海秀雄死亡事件において、秀雄の解剖するが、遺族(春香)の反対にあい果たせなかった。また、同事件と坂口達雄殺事件に関する捜資料を焼却処分する(情報公安に渡さないため)渋谷凛と口論になったことがある。
知床殺人事件の解決に役立った(犯人写真提供伊織の恩に報い、(また、島村署長の癒着ぶりにあきれ、)二度にわたり13年前の事件の情報伊織提供する。

沢田耕次

「いや……、
今日来てもらったのは、その件とちゃうねん。」

北見方面監室長。内部の不正を取り締まる役。警視。

伊織への捜情報提供を積極的に行っていた本田未央網走署長に対し、網走署内から捜とのがあったとして 日頃の行状に注意を与えた。

課の井村自殺して麻薬使用が判明すると、最初は釧路地検の高森藍子に対し、ことを穏便に済ませるよう 頭を下げていた。しかし課の組織ぐるみの麻薬密輸が明らかになると、自らのでは握りつぶせないとして、 元課の未央出頭を命じた。

伊織たちの捜に協した件について弁護し、問題にならないようにした。

井村恭介

北見警察署・防犯課係長。警部補。

警本部の課に所属していたことがあり、そこで麻薬の横流しや自己使用に手を染めていた。その件が発覚して検察の取り調べを受け、自らの犯行と警上層部の組織的関与を示唆する遺書を残し、北見市内の河川へ飛び込んで自殺するに至った。

警察官(北海道警・釧路方本)

高垣楓

「私たちは、通りすがりのはぐれ刑事です。」

釧路中署刑事課の巡査部長。25歳。昇任試験を一発クリアした有望で、近い将来の栄転も決まっている。

釧路中署長の密命を受け、北海道まで来た伊織たちに同行し、その捜に協する。だがそれは見せかけであり、間違った方向へ誘導しようとする「スパイ」であった。もっとも本人にはあまり演技やる気が見られず、伊織から「大根役者」と呼ばれる始末。
署長との電話が盗聴され、伊織たちに捜がバレると、素直に謝罪し、その後は心を入れ替えて(?)本心か伊織たちの捜に協するようになる。釧路中署長から「任務」の終了を宣言されないのをいいことに、長期間にわたって伊織と同行を続け、のうのうとメインキャラクターの座を射止めてしまった。

事件を通して思うところがあり、より自由に生きたいとして、事件解決後に警察を辞職する意思を示した。休を取り、事件の末を見届けると言って伊織たちに同行する。
未来においては、アイドル麗な転身を遂げ、女優としてさらなる成功を収める。事件の28年後に現場視点から見た事件の「真実」を詳細に説き起こす本を出版、大ヒットとなる。法廷レベルでは明らかにならなかった本事件のミステリーは、の手によって終止符が打たれたといえる。

どんなときも飄々とし、その場のノリ生きる人物。メタネタを多用する、伊織一味のボケときどきツッコミ担当。

釧路中署長

「あと、デコかりん法隆寺どうするよ。」

氏名は不明。警視正。姿は井持豊洲署長にソックリだが、頭頂部の毛が1本あるところだけ異なる(波平ヘアー)。増田事件に対するスタンスは井持署長と正反対。

萩原組とその系列のヤクザと深い癒着関係にある。ヤクザをたかっていたが、やりすぎて民事訴訟を起こされてしまった過去がある。
萩原組の意向を受け、増田事件の捜をするために北海道にやってきた伊織たちに、高垣楓を監視・誤誘導役のスパイとして付け、拠の捏造を行い、捜を執拗に行っていた。

部下に対してはで寛大なところがある。との電話では自分を「王様」と呼べ、と言うなどおちゃめな一面もある。
萩原組バックアップを受け、次の釧路市長選に出する予定。いったんは釧路から異動されるが、三浦あずさ警務部長の判断により、釧路中署長に返り咲いた。

律子死亡後、萩原組土建を仕切っていたのは律子であり、自分は萩原雪歩黒井ら北会のヤクザとは面識がいと述べている。

山辺

々の捜は信頼できないというわけですか。
まあ、それもよろしいでしょう。」

釧路中署の警務課長。警部。オホーツク原作にもチョイ役で登場している。

彼もまた萩原組と癒着しており、女性関係で多額の借を抱えて昇進のを絶たれている。釧路中署長とともに、伊織たちの捜の誤導を行った。知床殺人事件が発生すると、自ら出向いて伊織たちに会い、五の事件が一連の連鎖殺人に関係あるかのようなミスリーディングを行っている。

的には有能との評価もあり、五の事件が解決して犯人小野とく子が自供した際には優しく諭してもいる。政治的思惑により警視に昇進し、釧路から引き離された。

戸塚正

「形式的に犯罪を構成するような捜なら、
別に騒ぐまでもない、いつもしていることじゃないか。」

後任の釧路中署長。警視正。

もと本の課長であり、おとり捜を装った警察による麻薬の密輸、裏作りを導していた。自らも裏を着し、におぼれていたという、本作に登場する警察官の中でも屈の悪党。
事が露見して釧路地検に逮捕されそうになると、釧路中署内でピストル自殺を遂げてしまった。

警察官(その他)

浦部忠志

「あんな露な圧無視できず、
顔色をうしかできないとは情けないことだ。」

警察庁長官。すなわち警察組織のトップ
当初は天海春香国家公安委員長の圧を苦々しく思い、春香に対して田崎本部長ふるまいに関してとりなす姿勢を見せていたが、一連の麻薬密輸不祥事発覚を受け、田崎の辞任を認めた。本件に関しては自らの管理責任も認め、事が表沙汰にならないよう穏便な収束を図るため、春香の意向に逆らえなくなってしまった。

綾城完治

「下手すりゃ政府自体を敵に回しかねねえんだよ!
そんな可性はないってお前、言い切れんのかよ!
前例がないことの恐ろしさってのはそういうもんだろうがボケェ!!」

警視総監。すなわち警視庁トップであり、警察の最高幹部である。
天海春香国家公安委員長にべったりという評判であり、実際に、本部長田崎春香の意向に逆らった際には、進んで田崎更迭浦部警察庁長官に提言した。

13年前の天海秀雄死亡事案に伴う公安警の縄張り争いが発生した当時、警視庁公安部長だったのがである。
また、ポートピア事件の不祥事において、伊織刑事訴追されないよう手を回した(千早虚偽の供述を行わせるなど)のは当時局長だったの意志である。

櫻井桃華刑事部長から、永福丸事件を発端とした事件の筋が真実かどうか捜すべきと言われると、現役の大臣に殺人に関与した嫌疑がかかるのは前例がく、失敗は許されないため、捜は検察に任せるべきとしてこれを退けた。
だが、札幌駅での春香逮捕警の協要請を受けてついに折れ、桃華に事件の捜許可した。

空木俊介

「……いや、ともかく。
ちょっとこちらの話も聞いて下さい。」

警察庁刑事局捜第一課の理事官。警視正。
豊洲署の福山舞課長北見西園寺琴歌課長補佐に電話連絡して伊織の釈放を依頼する際に、両者の仲介を行った。

事件の被害者・関係者

増田文吉

被害者その1。東京湾晴海埠頭死体となって浮かんでいるところを発見された。死因拳銃で胸部を撃たれたこと。

もともと網走刑務所に収監されていた囚人で、出所後、奥村紀助の紹介により萩原組土建に入社し働いていた。
その後、飯島幸男から50万円を受け取っていた。また、白菊ほたると、野村ゆかりを、765プロダクションに所属させるよう口をきいた(と、野村ゆかりから聞いた。by白菊ほたる)。
後に、飯島高木奥村をゆすった脅迫ネタ永福丸事件であったことが明らかになる。

ほたるには苦労をかけたと言って90万円を渡してもいる。自らを野村次のだと、野村ゆかりに言っていたもよう。殺の数日前に若い女と同行しているところを撃されている。

警視庁増田事案について自殺と結論付けて捜をいったん終了したが、井持豊洲署長、櫻井桃華刑事部長らの画策により捜が再開された。事件当日、北会のに乗って丸の内春香の定宿)に行っていたことが明らかになった。

浦田の供述によれば、天海秀雄の永福丸事件を知った増田春香を脅すため東京に行き、逆に殺されたという。
伊織の見解では、春香を効果的に脅すためにゆかりを連れて春香を脅したのではないかとのこと。
だが、事件解決後も、増田が具体的にどのような脅迫を行ったかは明らかにならなかった。

萩原組雪歩永福丸事件を知る者を消すためにヤクザ神奈川に命じて増田を殺したというのが相である。

飯島幸男

被害者その2。北海道・北辺で殺された。死因は頭を鈍器で殴られたこと。年齢死亡時で72歳。

網走市中部農協の役員であり、資産で北の有者であった。また、若いころは釧路毎日新聞記者であった。

死亡する数か前に、高木順一朗奥村紀助と東京で会談を持っていたもよう。

浦田の供述によれば、釧毎の紋別支局長をしていた飯島が、過去永福丸事件を事故に見せかけてもみ消した。
そのため、野村ゆかりをきっかけに野村次によって殺されたのである。

高木順一朗

被害者その3。網走港にて死体となって発見された。
死因は首を絞められたこと…とみられていたが、その後の捜により、首を絞められ水中に沈められたことによる死であることが判明した。マリゴケが含まれていたことから、屈斜路湖が殺現場である。

アイマス高木社長同様、全身な姿をした765プロダクション社長である。

戦後間もないころ北海道のウトロで行商をしていたが、ある日大をつかんで上京し、芸能プロダクションを設立した。その一方で、白木雄九郎という本名を、戸籍竄してまで消し、今の名前名したという事実が判明しており、闇に葬りたい過去があったのではないかとみられている。事件前にはヤクザに追われていたらしいとの情報もある。

浦田の供述によれば、天海秀雄一味であり、横流しした救援物資を売りさばくことを担当していた。
そのために、飯島同様に次によって殺された。

棟方愛海

被害者その4。知床死体が発見された。27歳。死因は、頸部圧迫により意識を失った後の死。高木のそれと類似しているが、それは結果的には偶然であった。

小野とく子とは、女同士でありながら周囲から「カップル」と見られるような関係であり、阿寒湖知床を周遊する旅行をしていた。そこで喧嘩になり、とく子をさんざんもて遊んで捨てようとした、殺そうとしたととく子に思われて、殺されてしまったというのが相である。

当初は高木という偽名を使っていたこと、他の事件でも登場したニポポ人形が遺留品として発見されたことから、一連の事件との関係が疑われていたが、結局は関係(ニポポは捜誤導を意図する釧路中署の仕込み)であり、「痴情のもつれ」と断じた卯月・ユッコの判断が正しかったことになる。

野村ゆかり

時系列順でいうならば、「第0の被害者」。増田事件の数日前に、その現場とほど近い場所で轢き逃げにあい死亡している。

野村次の野村真紀子のであり、765プロダクション所属のモデル増田文吉から、ゆかり白菊ほたる765プロに入社できたのは自分の尽があったからだと聞かされていたらしい。

増田文吉が、春香一味を脅迫したとき、ゆかりが同伴していた(増田野村次のを名乗るのに利用されたもよう)。そのため永福丸事件を知る者を消すよう萩原雪歩神奈川示し、会のヤクザによって殺されたというのが相である(これらの事実雪歩黒井回想による)。しかし、ゆかりに関して、裁判では雪歩無罪とされた。

増田たえ

「見舞いに1,000万も貰ったがやぞ?」

増田文吉の妻。

夫が殺された後であるが、あまりうろたえておらず、警察の聞き込みに対してもふてぶてしく応対し、口を閉ざすこともある。裏では萩原組から口止め料としてを受け取っており、まだまだ搾り取るつもりでいる。ついには塗りの高級を買う始末。

一方で、野村真紀子からもを受け取っていた。

白菊ほたる

ブロマイドサインを入れておきますね……。
伊織ちゃん……と。」

増田文吉の765プロダクション所属のアイドル
モバマスでは不幸体質アイドルであるが、本作では葬儀で活躍するフューネラル・アイドルという新地を切り開こうとしている。

犯罪歴のある増田にとってもかわいいだったようで、増田の口利きで765プロに入社し、増田からも受け取っている。

また、警察には情報提供しないよう、萩原組部長律子から口止めされていたもよう。
そのため当初は口を閉ざしていたが、伊織早苗の説得を受けて情報提供した。

飯島新二

ボス、いったい親父を……。」

飯島幸男の息子。温和な好青年。幸男殺事件発生時に聴取を受け、情報提供している。

新二は幸男の生前、幸男の依頼札幌の炉端焼き屋・コロポックリに出向き、幸男が昔世話になったというゲンさん(野村次)と対面する。

父親過去については詳しく知らない様子。

音無小鳥

「わ、私を逮捕するんですか!?
私は何もしてませんよ!!」

765プロダクション秘書オホーツク原作坂口達男のポジション

何かにつけ伊織に厳しい取り調べを受ける不憫な人。高木社長の際には、現場に駆けつけるタイミングすぎたせいで疑われたが、急げば到着可であることが判明して一応疑惑は晴れた。

高木社長飯島奥村死亡数か前に面会を持っていたことを供述する。

その後の調べで、①高木の死後に765プロを10%取得したこと、②取得額が7億円以上であったこと、③その資亜美の口利きで、春香と関係の深い信用金庫から融資されたことを状した。765プロに関しては、萩原組が実質的に買収したと言える。

その後は765プロ社長を務めていたが、検察の手によりまたしても「任意」の事情聴取を受けるはめになる。
未来においては765プロ社長として業績を伸ばした。

野村源次

霧島でいいですかい?」

札幌の炉端焼き店「コロポックリ」の店員。通称・ゲンさん。増田文吉と顔がよく似ている。真紀子、ゆかりの二人のがいる。普段は札幌駒内に住んでいるが、紋別出身である。
飯島高木を殺した犯人である。

浦田によれば、死んだ友の息子次を代わりになって育てたというが、およねの言によれば次は孤児で13年前の天海事件の時点で浦田と同居はしておらず、奥村紀助の援助で生きていたとのこと。
増田天海春香を脅して返り討ちにあったのと前後して、野村ゆかりが轢き逃げにあい死んだことなどから、天海一味の飯島高木を殺した容疑者とみられ、捜の結果、血DNA鑑定など物的拠も固まった。その場では三浦あずさ警務部長政治的判断で逮捕が見送られた。
手稲渓仁会病院というところに入院しており、容疑者として警察官に厳しく監視されていたが、あずさ次の逮捕見送りを決断したこと、次自身が末期ガンで動けないと判断されたことから監視が外されることになった。

だが、真紀子が誘拐されたことをコロポックリ店員から知り、春香札幌に来ることを春香事務所への電話により知ると、最後のを振り絞り病院を脱出、コロポックリ包丁を手に取り札幌駅へ行って春香を襲撃した。その場にいた雪歩示により北会のヤクザ集団に殺されかけるが、駆けつけたシュンたちにより鎮圧される。

次は逮捕され、事件は地検に送致されたが、その後すぐ死亡判は提起されず、犯人として名前報道されなかった。

野村真紀子

「また、何か事件ですか?」

野村次の札幌・手稲在住で、スキーインストクターなどの仕事をしている。

奥村紀助が、「あんたたち子に一言詫びを言いたいと思っていた」と書かれた真紀子宛ての手紙(未送付)を残して自殺している。また事件後、増田たえに会いに行ってを渡している。

伊織真紀子宅で聞き込みを行ったが、のらりくらりとした応対で重要な情報は渡さなかった。伊織からは女狐と評されている。

道東釧路、紋別)から札幌に戻った翌日、萩原雪歩示により、北会系のヤクザ拉致された。秋月律子示により、直接的な殺や乱暴はされず、夕張中央炭鉱にて縛られて放置されていた。
夕張中央炭鉱にて伊織シュンに保護され、病院に入院した。

やがて意識が回復し、病室で伊織たちの聴取を受ける。父親飯島高木を殺したこと、春香を殺そうと思っていることを認めた。真紀子と次は、増田次のだと信じ、永福丸事件の口封じを的に、春香ボスとする一味が野村一族を全員殺そうとしたと思っていた、と供述した。萩原雪歩のことは知らない様子。

未来においてはシュン結婚父親の名が犯人としてにならなかったこともあり、つつましく穏やかに暮らしている模様。

中山めぐみ

「あの会社で何か起きてるわけ?」

野村真紀子の友人で、釧路毎日新聞記者

オホーツク原作では、裏ワザを使うと温泉でヌードを披露してくれる女性として有名。もちろんオホマスでも…(お楽しみに!)

伊織の捜に対し、真紀子のアリバイや釧毎、萩原組などに関する断片的な情報提供してくれた。

小野とく子

「殺さなければ、あたしが殺されていたに違いないのです。」

棟方愛海事件の犯人愛海の項にある通り、痴情のもつれにより殺に至った。それまで高木郁美という偽名を使っていた。

愛海の後、野付半島トドワラで睡眠薬を飲んで自殺をはかったが、堀裕子に救助され一命を取り留める。
自供の内容には冷静さを欠く部分もあり、聞き取りを担当した綾瀬穂乃香と山辺から諭されていた。

浦田甚五郎

「……あんたら、渋谷刑事の部下ではないのかね?」

網走刑務所役囚。13年前に天海秀雄代議士秘書坂口達男を殺した罪で期懲役刑を言い渡され、 網走刑務所役中。

北海道で殺された飯島奥村がそれぞれ持っていたニポポ人形に「甚五郎」の銘が刻まれ、のような 掘り跡が残されていたことから、何か情報を知っているのではないかと見られており、 伊織からそれぞれ聞き取りを受けた。

坂口達男の項にある通り、坂口事件では恣意的な取り調べを受けており、警察に対してはかなりの不信感を持っている。

伊織たちに野村姉妹と写っている写真を見せられ、ついに事件の相を状する。大元は戦後まもなくの「永福丸事件」だった。
米軍救援物資を横流しするなどして大けしていた連中が、事がばれそうになると拠隠滅のためにを乗務員もろとも沈めてしまったというもの。一味のメンバーは、ボス天海秀雄、を用意した奥村紀助、物を売りさばいた白木雄九郎(高木順一朗)、事件をもみ消した新聞記者飯島幸男。
事件で犠牲になった頭・野村安吉の息子野村次を浦田は引き取り、代わりになって育てたという。
増田と同じ房に入っていたとき、気を許してこの話をしてしまったため、増田天海春香を脅すために東京に行き、反対に殺された。そして野村ゆかりが死に、昔の関係者が次々と死んでいった…。その供養のために、人が死ぬたび浦田はニポポを彫り付けた。
以上が浦田の供述である。

これに対する伊織の見解は、浦田自身もを沈めた天海一味の仲間である(相を知っているから)、増田春香一味を脅迫したのは浦田の立案である(手際が良いから。動機は昔の仲間へのやっかみ?)、で解決できる増田の脅しに対し春香増田を殺したのは動機が弱く疑問である、というもの。

雪歩逮捕後は、背後関係を知ろうとする警察・検察の追及を受けるが、口を割らないまま卒中で倒れ、そのまま死亡した。雪歩の裁判では永福丸事件は表に出なかった。

野上豊

「だから、私は轢き逃げなんかしてない!
を盗んだがやったんですよ!」

アパレルメーカー専務で、有名なデザイナー野村ゆかり轢き逃げ事件の被疑者であり、車両の所有者。横浜に沈んだが発見され、捜線上に浮上した。
は盗まれたとし容疑を否認するものの、盗難届は出していない、アリバイいという不利な状況。

後にヤクザ神奈川野村ゆかりを認めその手口を記した遺書を残して自殺したことから、野上逮捕や起訴はされなかったと考えられる(ブロマガ解説あり)。

萩原組土建

秋月律子

「それは大変失礼をいたしました。
私は当社の総務部長秋月と申します。」

萩原組土建の取締役総務部長。表に出てこない社はとこ萩原雪歩)に代わり、萩原組の実務を取り仕切っていた。

伊織の訪問を受け、最初は高圧的な態度をとったが、伊織警視庁所属と知ると態度が変した。
普段は理知的に応対するが、奥村紀助が過去社長であったことを隠していたことがバレたり、伊織の前で釧路地検に連絡をとったり、萩原雪歩に面会を申し入れたりすると、うろたえた表情も見せた。
しかし最終的には、何だかんだで決定的な情報は渡しておらず、警察と互に渡り合っていた。

双海亜美阿久津ヤクザ黒井神奈川ら「い」関係者と近しい関係にあり、やりとりに神経をすり減らしていた。

釧路地検の水本ゆかり検事の示により逮捕される。別件逮捕だが、水本増田野村姉妹殺人・同未遂容疑で律子を厳しく追及する。
さらに伊織の聴取を受け、雪歩が北会に対し総長任命などの強い権限を持っていること、自らは実質上においても雪歩に使われる立場にすぎないことを状した。
以前から糖尿病の持病を持っていた律子は、釧路中署の留置場で与えられたを飲んだとたん苦しんで倒れ、死亡した。

萩原雪歩

「あ、あの……。
警察の方が私に何の……。」

萩原組土建の取締役。すなわちオーナー、筆頭株式保有率は70%近く。
法的・経済的に考えれば、萩原組の実権を握るオーナーであるのだが、本人は経営への意欲を示さず、律子の言いなりになっているように見えた。

釧路近郊の大楽毛(おたのしけ)という場所に邸宅を構え、普段はそこで静かに暮らしている。ただし、頻繁に海外に行くなどの活動をしていた。

増田野村ゆかり律子の殺示した真犯人であり黒幕
実際には、萩原組はもとより、もともと萩原組と同根であったヤクザ・北会に対しても、絶対的な権を持っていた。永福丸事件を知られて自らの名誉を傷つけられることを恐れた雪歩が、北会の枝の会に増田野村ゆかりを殺すよう示した。真紀子の殺人未遂の示も、765プロを買収するよう律子示したのも、逮捕された律子を始末させたのも雪歩である。(これらの事実は、回想場面、および春香雪歩の言葉によるものである)

ヤクザ黒井に向かって、私が何をしても見逃してくれるから警察は怖くない、怖いのは永福丸事件が知られて私の名誉が傷つけられることだ、と言い放った。善悪の判断が常人と異なる人物。

札幌駅春香野村次に襲撃されると、北会に次を襲うよう示。駆けつけた伊織警察官もまとめて始末するよう示した。それにより逮捕される。
逮捕後も一連の容疑を全面的に否認するが、最終的に最高裁律子事件と増田事件の一部が認められ、懲役16年の実刑が確定した。
しかしながら、裁判で永福丸事件についての内容が一切触れられず、増田への脅迫内容が一切明らかにされないまま有罪となったため、冤罪ではないかとの意見も根強く、雪歩本人も再審請を繰り返し行っている。
また、萩原組が2度の破綻と再生を繰り返す中で7割近くあった持ち率が1割を切るまでに低下し、会社へのと持っていた資産の大半を失うこととなった。

阿久津

警のOBとして、君らの都合もわからんとは言わん。
しかし、少しはワシの立場も考えてくれ。」

萩原組土建の代表取締役社長

元は警察官で、捜課長釧路中署長、警ら部長北見方面本部長などを歴任した大物渋谷凛の元上であり、からは有能な上だったと評価されている。

事件について萩原組の関与を疑われないよう、隠蔽工作を担当していた。最終的に詐欺拠隠滅の疑いで逮捕され、辞任する。

オホーツク原作阿久津国会議員であったが、本作ではそれとは関係。

奥村紀助

「じゃ、行ってくるよ。」

萩原組土建の元社長。入社当時はしい(旧制)専門学校卒のエリートで、社長となり萩原組中堅ネコンに成長させたが、北会と手を切ろうとしたために萩原の怒りを買い、会社を追い出される。

紋別の出身であり、地元にも多額の寄付をしていた名士であったが、暮らしぶりは質素だった。

一連の事件発生から間もなく、妻に「罪滅ぼしをしてくるかな」という言葉を残して、に身投げをして自殺を遂げた(撃者あり)。自殺する直前、雪歩邸を訪れていた。

浦田の供述によれば、天海秀雄の一味であり、所有する萩原組に賃貸して米軍救援物資の横流しに手を染め、永福丸事件にも関わっていた。

雪歩との会話では、野村ゆかり次の怒りに火をつけ復讐を呼んだと言ったが、永福丸事件の当事者はお前だ、死んで当然と雪歩摘され、自殺を決意する。

山崎茜

「それは社に対する批判ですか!?

萩原雪歩邸の使用人と思われる、「雪歩女」とされる人物。萩原組による犯罪も知っている。

雪歩に対し絶対の忠心を持っている様子であり、雪歩に逆らう者には律子であろうと黒井であろうと容赦しない。

萩原邸を訪問した伊織警察状による捜索ではなく任意の聴取)と知るといったん追い返そうとするが、雪歩の意向を聞いた結果雪歩との面会を許した。

その他

天海春香

「こんなにく大臣の椅子が転がり込んでくるなんて!
すべては私のカリスマの賜物!」

衆議院議員。自治大臣兼国家公安委員会委員長北海道5区(釧路網走北見など)選出。当選4回。

前職は大蔵官僚。の秀雄も国会議員だった。伊織千早にとっては大学先輩

国家公安委員長という地位を利用し、一連の連鎖殺人事件について、その捜を打ち切らせる方向へと、警察組織に強な圧をかけている。それをはねつけた田崎本部長を、麻薬密輸事件の責任を取らせて更迭して、実質的に警を乗っ取ってしまった。

政治家としては非常に強権的なタイプで、地元への利益誘導にも熱心。法律にも経済にも明るい。そのわりに地盤が弱く、選挙では大票田の釧路などで苦戦している。

浦田の供述によれば、永福丸事件をネタ増田脅迫されたためヤクザを使って増田を殺したとみられるが、春香亜美に言ったところでは、増田野村ゆかり律子を殺すよう示したのは萩原組雪歩とのことである。

亜美による議員辞職の勧めを受け入れず、亜美にクビを宣告。三浦あずさ警警務部長を通して札幌高検と交渉するべく札幌に向かう。雪歩札幌に呼び出し、SPは随伴させなかった。
雪歩と北会と連れ立って降りた札幌駅ホーム野村次に襲撃される。そこで北会のヤクザ警察官相手に大暴れしたことで、春香自身も逮捕される羽になった。

議員も辞職し、政治家生命は絶たれることとなった。その後の裁判では収賄などの罪を全面的に認め、懲役3年の実刑となる。

双海亜美

亜美たちは飯島高木も殺しちゃいない。
なんだから、もっと胸をっていいんだよ。」

天海春香大臣の秘書官(設第一秘書出身)。秘書歴は20年近く。庫番であり知恵袋でもある、春香にとって不可欠の側近。
春香の地盤は網走北見であり、地場の業者を保護するため、釧路萩原組とは対立を続けていたが、春香としても釧路の票が欲しいため、秘密裏に手を組むことになった。その絵を描き、実現に奔走したのが亜美である。

ヤクザとのつながりもあり、律子黒井とも裏で会話を重ねている。
警視庁新田課長からは、「とんでもないワルで、人の一人や二人殺しても気な顔をしていそう」と評されている。

真紀子の誘拐、律子逮捕・殺と続き、札幌高検が本格的に動いて春香の周辺が追いつめられると、765プロ買収に関する収賄の罪は亜美がかぶるので、春香は議員辞職するよう進言したが、受け入れられなかった。

春香逮捕を受け、新東京国際空港から外逃亡を図るが、寸前で警察逮捕された。

未来においては収賄で役し、出所後は765プロ取締役となり、芸能界、政財界に裏からを及ぼす。

黒井崇男

「心配はいらんよ。
事は巧く運んでいる。」

会総長。つまりヤクザボス

会はもともと萩原組を一にしており、北海道における独立系の組では大きいほうである。 昔は武闘の組だったが、現代的なシノギが必要になり、先代の総長が急死したのち、資集めに長けた黒井が跡を継いだ。

会は萩原の当、すなわち雪歩に逆らえないヤクザであり、黒井が総長になれたのも雪歩名によるものである。粗雑なやり口で増田らを殺させた雪歩に諫言したが、雪歩には理解されなかった。

春香逮捕後、亜美とともに外逃亡を図るが、果たせず一緒に逮捕された。
未来においては銃刀法違反で5年の役の後出所、再びヤクザとして暴れまわるが、警の「頂上作戦」により壊滅、黒井引退、北会は解散することとなる。

神奈川哲夫

「人の心を失わねえのは大事だ。
バカなことみてえに思えてもな。」

会総本部長会長。つまりヤクザボス

会は、北会の二次団体である。インテリヤクザ黒井会総長に対して神奈川は武闘とされる。北会先代総長の時代には、黒井兄貴分であった(つまり、分に本家の跡を奪われた)。そのため黒井に対しては、ついていけないと感じているもよう。

萩原雪歩の言葉、および回想によれば、雪歩示により増田野村ゆかりを殺し、野村真紀子を略取した実行犯が会のヤクザである。だがその手口は粗雑であり、足がつく余地を残した。

雪歩逮捕後、警本部で人質をとり立てこもる。要をのみ駆けつけた三浦あずさ警務部長に対し、報道の前で「事件をもみ消してくれると約束したのに裏切るとは筋が通らない」と罵を浴びせた末に割自殺した。遺書では一連の犯行を自分が計画・導して行ったと告白雪歩の関与には触れなかった。これにより事件の相解明は一層困難なものになった。

天海秀雄

天海春香国家公安委員会委員長父親。自らも北海道知事、国会議員を歴任した政治家であり、与党にあっては重なソ連とのパイプを持っていた。

13年前(昭和49年)、秘書坂口が殺されたのに続き、自らも札幌市内のホテルで首をくくって死亡する。
殺人事件ではないかと疑うもあったが、最終的には自殺と結論付けられた。

この事件の捜に関しては、公安警察ら)と警(阿久津本・およね・西園寺ら)がしい縄張り争いを繰り広げ、遺恨を残している。

およねから伊織への話によれば、本件には以下のような見解がある。
天海代議士生命に関わる醜聞をネタ秘書坂口脅迫されてノイローゼになっており、浦田秘密裏の坂口依頼した。だが浦田坂口拠を残してしまったため逮捕されそうになり、天海に助けをめたが拒絶されたため衝動的に天海を殺したというものである。

浦田の供述によれば、永福丸事件に関わった一味のボスである。

坂口達男

天海秀雄の秘書。秀雄の死の直前に殺された。
名前オホーツク原作白木雄九郎(高木順一朗ポジション)の部下からとられているが、名前以外につながりはない。

その犯人浦田五郎。借の返済をめぐって坂口と口論になり、高して刺殺した、と浦田は自供し、裁判でもそのように認定された。
だが、犯人浦田である拠はあるが、その動機・背景に関しては、警の思い描いたストーリーに沿って半ば強引に自供させられたもようであり、相は闇の中である。天海秀雄の項にあるような見解も存在する。

星井美希

「ダメなのは警察の方なの。
ミキね、ちゃんとわかってるんだよ?」

釧路地方検察庁の検察官。三席検事。

性格は一言でいうなら「ゆとり」。やる気く、上昇志向は皆無

伊織千早とは昔からの友人であり、一連の事件に関する情報交換も行っている。

一連の連鎖殺人事件に対しては、天海春香大臣を立件できそうならば協する、というスタンス伊織道明寺たちに接している。

水本ゆかり次席検事の示を受け、伊織から永福丸事件をはじめとする情報提供を受ける。
律子が殺されると、水本の命を受け、伊織とともに野村次を聴取するため札幌に向かった。
札幌駅次、春香らの事件現場に遭遇し、自分は被害者だとごねる春香逮捕に追いやった。

未来においては、伊織とともに弁護士となる。千早との友情も続いている模様。

高森藍子

尿でもしましょうか?」

釧路地検の検察事務官。副検事をして勉強中。

3年前の事件の捜を担当した。萩原組の内部告発で、裏を作って天海春香代議士に供与しているというものであったが、実際には当時の春香萩原組は敵対関係にあり、内部告発虚偽情報であった。

麻薬密輸事件の捜に当たっては、沢田耕次、西園寺琴歌と丁々発止のやりあいを演じる。その後、同事件の犯とされた戸塚正の逮捕に向かったが、を離した隙にピストル自殺されてしまった。

水本ゆかり

警視庁の……あの、ピンクの人。
彼女は何といいましたっけ?」

釧路地検の検察官。次席検事。地検のナンバー2。年齢は40歳。
東京地検特捜部からの異動で釧路に着任した。いわゆる現場エリートで、かなり上昇志向が強い。

連鎖殺人事件に天海春香が関与しているのではないかとの情報に、(大物を捕まえたいという意味で)強い興味を示す。 からは、その性格をうまく利用すれば味方にできそうと評された。

また、警による麻薬密輸事件においては、戸塚課長逮捕を逃した(自殺)件で美希を叱責し、 連鎖殺人事件、春香とのからみも念頭に置いて、地検の自での立件に強い意欲を示した。
その後、水木聖來警保安部長からも煽られ、釧路地検として本格的に動くことを決意した。

書原本不実記載の疑いで秋月律子逮捕し、増田野村ゆかり殺人容疑で律子を厳しく追及する。
本来はそれを駆け引きの材料にして収賄容疑で春香を立件するだったが、釧路中署に拘留された律子が殺されると、殺人での捜が必要として美希野村次のもとに向かわせた。

未来においては、雪歩春香逮捕後の裁判で地検の検察側を担当、春香に関しては完全勝利をおさめる。それを足掛かりに出世し、最終的に東京高検検事長(法務検察界のナンバー2)までのぼりつめた。

検事正

「あ~例のアレね。いいよいいよ適当で」

釧路地検の検事正。釧路地検のトップ。氏名は不明。
ぬぼーっとした表情をしており、常時「ウィー」「ヒック」状態であるが、しらふであり、部下の報告をもとに判断、示できるはそなえているもよう。

拓海

墓参りしなきゃな。
親父もきっと、あの世で心配してただろうから。」

本田未央高校生仕事一筋で庭を省みないステレオタイプ団塊の世代に育てられ、達観してしまった。
アイドルしており、オーディションに合格して高校卒業後に東京に行くことが決まった。
未央自殺を試みると、入院中の未央と会おうとせず、札幌に行き渋谷凛の世話になることになった。

未央に対しては心の整理がついていないと言っていたが、意識が回復したことを受けて未央に面会に行った。

未来においては、「向井拓海」という芸名のアイドルミュージシャン)となり、息長く活躍する。

智絵里

わたしでも、せるかな……アイドル
なりたいなあ……。」

渋谷凛。引き取られた拓海の話し相手になる。
拓海が内心では未央を心配しているのを見抜いているようで、病院に行くよう促した。
からは、警察官にだけはならないでほしいと言われている。
拓海アイドルになることを知り、自分もオーディションを受けることを志望する。

未来においては、正統派アイドルとして一時代を築いた後、一般人結婚して引退

美優

田崎敏夫本部長の妻。
20年前に小包爆弾事件により殺されている。

仁奈

「…パパは立おまわりさんなのです。
さすがはニナパパなのですよ。」

田崎敏夫本部長
やはり小包爆弾事件の犠牲になっている。

仕事を終えた田崎に霊体としてをかけ、優しくねぎらった。

代々木一

札幌麻薬の担当をしてる刑事から買ったんです!
だから中署の取調べじゃ言いにくかったんですよ!」

麻薬を譲受けて使用したとして警察に自ら出頭。その後、釧路地検の取り調べに対し、 警察官井村から麻薬を買ったと暴露した。
一連の麻薬密輸事件の発端となった人物である。警の水木聖來の言によれば、借の負いがあり、北会に言われてこのような役割を負ったとのこと。天海春香大臣の差しであるとみられる。

奥村おばば

「これから先、爺さんの犯したという罪が暴かれて、
世間にされることになっても、それはそれで私ら夫婦運命じゃ。
恨みに思ったりせん。」

奥村紀助の妻。正式な名は不明。奥村自殺する直前に渡されたニポポ人形伊織たちに託す。
渋谷凛に暴かれた奥村過去の罪(永福丸事件)については、から口止めされたこともあり、伊織たちには伝えなかった。

間野康彦

アンタたちは……腐りきってる。
これが警察官のすることなのか?」

ポートピア事件の犯人犯人はヤス

復讐のため、現職の警察官でありながら二人の人間を殺した。

本作では、兵庫県警がそれをもみ消そうとして失敗し、警察全体の信用を失墜させる大スキャンダルに発展している。工作に関与した伊織が懲罰的人事で左遷されるきっかけにもなっている。

佐々木千枝

「あ、終わりなんだ。」

本編には未登場。第27話・37話解説編に登場し、解説役・島村卯月相方として聞き手を務める。
編者の印としては、一般的な視聴者と同じ一般市民的な感覚、線でものをってくれているように感じられる。

関連動画

関連項目

関連リンク

この記事を編集する

掲示板

  • 58 ななしのよっしん

    2018/06/12(火) 04:03:33 ID: 8W0HOYM42K

     何周か見るくらいには好きなんだけどもなんだろなあ。作者がとてもギスギスシーン好きで、できるだけ引っりたいのかなという感じなんだけどいくらなんでもギスギス長すぎ?50話に対してどんでん返しが2~3話っていくらなんでも引っりすぎでしょ。
    あと警察知識の豊富さがかえって足引っってる感じもする。ノンフィクションじゃあるまいしそこまでしつこく汚さを描写しなくてもいいんじゃないってか?って部分はちらほら感じたな。設定ではこうなんですよって言ってても実際の描写で伝わらなければ0と同じってことも言いたい。
     ただキャラキャスティングの妙とかBGMの使い方、処女作とは思えないくらい細かい構成は素敵だと思った。何度も見たくなる変な魅があると思う。

  • 👍
    0
    👎
    0
  • 59 ななしのよっしん

    2018/06/28(木) 14:00:47 ID: 8W0HOYM42K

    追記のどこかで本編中で一切不正をしていないという発言あったけど13年前の事件の捜資料の隠滅って拠隠滅罪に該当するのではないかと思ったんだがどうなんだろ。上からの承諾もあるってもそれ組織ぐるみで罪に加担してるってだけなような。

  • 👍
    0
    👎
    0
  • 60 ななしのよっしん

    2020/09/09(水) 05:58:39 ID: DbB1Czgrns

    組織ぐるみならOKならネコババ事件は闇に葬られていたわけか

  • 👍
    0
    👎
    0

おすすめトレンド

ニコニ広告で宣伝された記事

記事と一緒に動画もおすすめ!
ニコニコ大百科[単語]

提供: 赤玉亭枯渇

もっと見る

急上昇ワード改

最終更新:2024/04/26(金) 11:00

ほめられた記事

最終更新:2024/04/26(金) 11:00

ウォッチリストに追加しました!

すでにウォッチリストに
入っています。

OK

追加に失敗しました。

OK

追加にはログインが必要です。

           

ほめた!

すでにほめています。

すでにほめています。

ほめるを取消しました。

OK

ほめるに失敗しました。

OK

ほめるの取消しに失敗しました。

OK

ほめるにはログインが必要です。

タグ編集にはログインが必要です。

タグ編集には利用規約の同意が必要です。

TOP