自衛隊とは、日本の国防を担う政府組織である。ただし自衛隊は軍隊ではない。
※この記事はジョークをもとに構成されています。
記事の正確性を求める方は入隊するか、Wikipedia
や防衛省HPなどをご参照下さい。
自衛隊の概要
太平洋戦争の敗戦により旧大日本帝国陸海軍は解散させられたのだが、朝鮮戦争でメリケンから「日本なんか守ってる暇がなくなった。自分のことは自分でやれ」と言われて結成した「警察予備隊」が前身。
その後「保安隊」を経て「自衛隊」という名前になる。
英訳するとJapan Self-Defence Forces(略称JSDF)。再翻訳すると「日本自衛軍」となる。やっぱり軍隊じゃないか! ちなみに海外からはもっぱらJapan-Army(陸軍)やらJapan-Navy(海軍)やら言われ、軍隊としての扱いを受けるので、JSDFでもあまり問題はない様子。そんな英訳に文句つける敗戦主義者憲法9条信奉者(平和主義者)もいるようだが、ま、それは別の話。
陸上自衛隊と海上自衛隊はそれぞれ大日本帝国陸軍と大日本帝国海軍という前身のようなものがあるが(ただし陸自に関しては、陸軍との連続性は表向き否定されているし、海上自衛隊はその設立経緯から帝国海軍の残党などと呼ばれたりもする)、 航空自衛隊は戦後の成立なので何かとKY。当時はアメリカの空軍を参考とした様子。
空自は海自とは英語の「いんとねーしょん」等で違いがあるそうな。KYなのはヤンキーを見てれば判る話。
自衛隊の組織
自衛隊には、陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊が存在し、時と場合により、戦略自衛隊や特生自衛隊、戦国自衛隊などが臨機応変に創設されるあたり、かなり柔軟性は高い。
また、防衛省技術研究本部という組織もあり、怪獣を一撃で氷付けにできる超兵器を開発したり、巨大ロボットを開発したり、かなりアグレッシブな組織である。
最近は、ファンネルの開発にも着手した。
しかしその実態は「使えない装備をいかに使えるようにするか」を研究する組織であり、
その場の空気と思いつきで作った、やっつけ新装備に後付の理由を考える仕事に追われている。
嗚呼、現場隊員に幸あれ。
防衛省と自衛隊の関係
防衛省と自衛隊は表裏一体の関係であり、行政上は防衛省=自衛隊である。
使い分けとしては、行政組織的な面を押し出す際には防衛省と呼び、事があれば実際に行動する組織としての面を押し出す際には自衛隊と呼ぶ。
したがって防衛省で働く事務職員(いわゆる背広組)も自衛隊員であり、制服を着て日々厳しい訓練を行っている自衛隊員(いわゆる制服組)も防衛省職員である。
ただし、自衛隊員と自衛官は対象範囲が異なっている。上でも述べたように、自衛隊員は防衛省で働く全ての職員のことだが、自衛官は制服組のことであり、法律上も自衛隊員より自衛官の方が制限が大きい。
陸上自衛隊
英語ではJapan Ground Self-Defence Forces(略称:JGSDF)と呼ばれる。
怪獣対策、災害支援のエキスパートであり、一部国民にいじめられても、石を投げられても、
毎回ヤラレ役での映画出演にもめげずに頑張る、自衛隊で一番マゾい人たち。
とある隊員曰く「あーいう人を助けるのも私達です」。
お勤めマジでご苦労様です。
日本は何かと怪獣にストーキングされたり、割れたり沈没したり終わったりするので、そういう事への対処は
世界一で、真面目な話、陸上自衛隊に災害救助のイロハを習いに来る人たちも多い。
実はレスキュー隊員の訓練も請け負っているあたり、かなりデキる子。
敗戦主義者平和主義者の中には、自衛隊を全て災害救助用組織に再編すべきというパッパラパーなことを抜かす輩もいるが、救助そのものはあながち間違った用途でもない。基本的に国防組織というものは単独行動が可能なように食料や移動手段を保持しているため、インフラが破壊された被災地域でも十分な行動が可能という側面があるのだ。
東北地方太平洋沖地震被災地への災害派遣では海上・航空自衛隊、米軍や消防・警察・海上保安庁と共にその力を見せてくれた。ありがとう陸上自衛隊。(編集した者は宮城県民です)
特撮映画においては、戦車で怪獣に攻撃する、もっともオーソドックスな活躍をする。
成すすべなく踏み潰されることもあれば、冷凍兵器でデストロイアを圧倒したり、ガメラを援護したり、
空中を飛行し、潜水艦としても運用できる謎の艦艇を所有したりと待遇の幅は広い。
やられ役(つきものの犠牲)は否めないが、誰かが確かに観ていてくれる。
主な任務は「ペンキ塗り、草刈り、大掃除」の通称PKO。主たる装備は黒ビニールテープとリヤカー。
嘘みたいだが本当だ!
ヲタクが多いのも本当で、ロッカーの中にえっちなおんなのこのぽすたぁが張ってあったり、
突撃の折、「うぐぅ」やら「はわわ~」等の奇声をあげて懲罰を食らった隊員も存在する。というか見た。
ちなみにこの隊員が乗ってる90式戦車、重量50t、最高時速70km/hに対し、
ブレーキ制動距離2mという恐ろしい性能。
当然こんなことしてたら危ないので、よい子のみんなは真似しちゃだめだぞ!
なお、「トリビアの泉」にて紹介された「200人分のほかほかご飯を作るためだけの車両」を持っているのもここである。
海上自衛隊
英語ではJapan Maritime Self-Defence Forces(略称:JMSDF)と呼ばれる。
命よりも伝統が大事な組織(冗談やギャグではない。旭日の赤は血と炎の色)。
多分、操艦能力は世界一(精強なる負けじ魂)で、造船技術も世界一(というかIHIMUや川崎、三菱の技術は世界に冠たるもの。ただし造船能力は海上自衛隊の能力ではないことは内緒だ!)、多分。確かめる術はない。一説には、あのイギリス艦隊に次ぐ(もしくは並ぶ)海軍とも言われる。
玉に瑕なのは、制空権を自分で確保できないこと(航空自衛隊精強!)と、いざの時は基地の警備は陸上さんに頼るしかないこと。(鉄砲類は恐るべき骨董品がごろごろしてるし。恐らくWW2の頃の、アメちゃんゆずりの品がいっぱいあるんじゃないか…)
基本は艦艇勤務。陸自や空自とは勝手が違うので、適性検査が重要である。潜水艦乗員はさらに選ばれた者しかなれない。
艦内は狭いため(しかし映画より狭い潜水艦よりマシ)、敬礼は脇を締め、ひじを落とす。隙のない独特の敬礼である。
また、上官とスレ違うときは敬礼より先に道(通路の真ん中)を譲る。艦艇の通路は狭い。
ちなみにコレ、ネタでもなんでもなくガチCMである。
もっとも、実は帝國海軍時代からユーモアにはすごく寛容だったので、ある意味伝統。でも身内にも不評。
主な任務は特撮・怪獣映画の冒頭で日本に接近する怪獣を発見すること。
大体いつもそうだが、平成に入ってからはゴジラシリーズで護衛艦が怪獣相手に立ち回り、見事轟沈する場面もある。
明らかに作戦・配置ミスだが、何も言わずに負けじ魂に生きて死ぬのが本分、だろうか。
最近は不祥事も多々あるが、現場の人間は常に鉄の棺おけの中で頑張っている。艦たちも航空隊も頑張っている。陸の人々は彼らを見守って欲しい。
海上保安庁は有事の際は海上自衛隊の指揮下に入り、警備任務に就く、らしい。詳しくは市ヶ谷防衛省海上幕僚監部へ問い合わせるか各自で検索されたい。
海保の人気っぷりに嫉妬しつつも羨ましいツンデレ、 というか海の男たちは寡黙なものである。
泳ぐ事と人の話を聞くことが得意な人でしか、海上自衛隊員にはなれない。女性の海士はもれなく横須賀教育隊で教育を受けることになる。風光明媚、富士を望む、横須賀や大都会横浜にも近い、三浦半島に抱かれた土地である。
多分、カレーライスが日本で一番美味しく作れる組織。それも艦艇のが。
隊歌は良い歌だと思う。
この歌、始めは「男と生まれ 海を行く」という歌詞だったが、女性隊員(WAVEと言う)に配慮して変わったのだと言う。
航空自衛隊
英語ではJapan Air Self-Defence Forces(略称:JASDF)と呼ばれる。
アメリカの真似をして空軍として航空自衛隊として誕生。ヤンキーかぶれの問題児で、主食はハンバーガー。
主な任務は日本に接近する怪獣をそっと見守ること。空飛ぶ回転亀やでっかい蛾のオバケ担当。
映画の中では、陸地をのそのそ歩く怪獣に対して戦闘機でミサイルを撃ち込むという明らかなミスオペレーションで敵に立ち向かうことが殆ど。しかし、「目標の運動が当機を凌駕」しているにも関わらず、後方からの超音波メスをすべて回避するという離れ業を披露するなど、おいしい役割を担うことも多い。
まあ実は、撮影に協力する以上かっこ悪いところは見せたくないと航空自衛隊が駄々こねたからだが。
真面目な話、航空機は船や車と違って墜落事故という最悪の事態が常に起こるかもしれないので、怪獣にやられるというフィクションにおいても、墜落を忌むのだという。映画だとポンポン脱出するが、乗り捨てのアレは○億円するので実際はなかなかできないらしい。ちなみに、この映画を撮った監督の怪獣王映画では、空自では無い架空の組織のものだが、攻撃を受けた戦闘機が民家に墜落しもろとも炎上するという場面が描かれている。
周りの国々が一年間に900回近くもピンポンダッシュしていくので、なかなか忙しい。
いろんな所にあるレーダーも空自担当。ぶっちゃけレーダーの人は変わった人が多い。らしい。
離島や僻地にあるレーダーへの勤務は、通称島流し。
空自の中でもとりわけ人気なのがこのブルーインパルスと呼ばれる飛行部隊。
あまり知られていないが、機体の塗装や改装、維持などは全て隊員の自腹である。
創隊時に駐屯地内のあらゆる資材が消失するという事件があったが、関係はないだろう。
なにせ自腹である。
自腹なので機体にいろいろ描いて痛戦闘機にする奴もいるとかいないとか。自腹じゃ仕方ないね。
飛行部隊のくせに地面に接している気がするが気のせい。
通常飛行機が離陸する前は地上にいる。つまり彼らはまだ飛んでいないだけであり、一度彼らが飛び立てば(ry
自衛隊の階級
自衛隊は軍隊ではありません(建前)。軍隊っぽい感じは全部アウトなので階級も微妙に違います。
なんとなくミリタリー色を出したい作品なんかはよく、自衛隊式の階級を採用する。
以下は自衛隊の階級一覧
陸上自衛隊 | 海上自衛隊 | 航空自衛隊 | 旧日本陸軍 | 備考 |
陸将 | 海将 | 空将 | 大将 | 幕僚長たる将 |
陸将 | 海将 | 空将 | 中将 | 方面総監、自衛艦隊司令官、航空総隊司令官 |
陸将補 | 海将補 | 空将補 | 少将 | 旅団長、航空団司令 |
一等陸佐 | 一等海佐 | 一等空佐 | 大佐 | 連隊長、護衛艦艦長 |
二等陸佐 | 二等海佐 | 二等空佐 | 中佐 | 大隊長 |
三等陸佐 | 三等海佐 | 三等空佐 | 少佐 | 中隊長 |
一等陸尉 | 一等海尉 | 一等空尉 | 大尉 | |
二等陸尉 | 二等海尉 | 二等空尉 | 中尉 | |
三等陸尉 | 三等海尉 | 三等空尉 | 少尉 | 小隊長 |
准陸尉 | 准海尉 | 准空尉 | 准尉 | |
陸曹長 | 海曹長 | 空曹長 | 特務曹長 | |
一等陸曹 | 一等海曹 | 一等空曹 | 曹長 | |
二等陸曹 | 二等海曹 | 二等空曹 | 軍曹 | ハートマン軍曹(一等軍曹) |
三等陸曹 | 三等海曹 | 三等空曹 | 伍長 | |
陸士長 | 海士長 | 空士長 | 兵長 | |
一等陸士 | 一等海士 | 一等空士 | 一等兵 | |
二等陸士 | 二等海士 | 二等空士 | 二等兵 |
実際、現場レベルでは「○○一等陸曹」のように呼ぶ事はなく、「○○一曹」の用に略すのが普通。
旧軍時代はどうか分からないが、自衛隊では陸海空での同一階級はだいたい同じ扱いである。
ちなみに階級章は陸上自衛隊と航空自衛隊は色が違うだけで、同じ構成ならば同等の階級になる。ただし海上自衛隊だけは別の様式の階級章を採用している。やはり伝統なんだろうか。
その他の自衛隊
自衛隊には陸海空以外にも、戦略自衛隊、特生自衛隊、戦国自衛隊などが
臨機応変に創設されたり廃止されたりする。
いっつも対応が遅れるのにこんな時だけ柔軟である。
ゴジラシリーズなどの映画に登場する自衛隊は東宝自衛隊という愛称がある。
戦略自衛隊
他の自衛隊にはないアグレッシブな戦闘を展開したり、超兵器を隠し持っていたりするが、
言ってる事とやってる事が登場毎に毎回違う気がするが、確かに存在する(映画とかアニメとかで)。
基本的に悪者テイストが漂うが、彼らも自衛隊員。公務員として日夜国民のために頑張っているのだ。
その割りに日本はおろか、世界を破滅に導く事が多い。2008年からは函館市にてイカ-ル星人を迎撃中。
特生自衛隊
何故か怪獣たちが日本ばかり執拗に狙うので陸自からの派生で作られた。でも勝てない。
最終的には原因不明の現象によって怪獣がいなくなるのでいっつも救われない。
すごいメーサーを出したり、よく分からない動力で飛んだりする兵器を所有。でも毎回壊れる。
しかし、特生自衛隊の予算は日本ではなく、日本の民間企業が持っているので安心だ!
戦国自衛隊
消したい過去をやり直して新しい日本を作ろうと、陸自で極秘裏に編成された部隊。
初創設は1971年。しかし弾切れと燃料切れで全滅。意味ねぇ!
その後何度か過去に派遣しているが、「やっぱり良くないよね」と思った幹部により
送りなおされた部隊に殲滅される。なんか可哀想。
現在、海上自衛隊もイージス艦一隻を1942年に派遣しており任務は続いているが、
今のところ歴史の教科書に影響はない。というか、侵略は免れたが自衛隊ではなくて国防軍となり、繋がらない時空間かパラレルワールドへ派遣した模様。
東宝自衛隊
ゴジラシリーズなどの東宝特撮怪獣映画で、怪獣と戦って大体、やられる役どころ。真面目に戦う一番自衛隊らしい姿とは言えまいか。しかし、サンダを追い詰めたり、ゴジラを生物兵器で昏睡状態に追いやったり、デストロイアに引導を渡したりと、たまに輝く活躍もする。(昔、「いつもやられてばっかりの映画に喜んで協力すると思ったら間違いです」と言って脚本を変更させた広報幹部がいたらしい)
大映の平成ガメラシリーズでは、この事もあってか自衛隊が活躍する場面も多い。
自衛隊の入隊を真面目に考える方へ
動画を見て自衛隊は華やかな職場だと少なからず思うでしょう。まぁ、現実は大変です。長ったらしいことを書いてますが、入隊した後で「思っていた自衛隊とは違った…」となる前に、以下は最低限理解しておきましょう。それでも入りたければ試験勉強頑張って入隊しましょう。志を持ったあなたを隊員のみんなは大いに歓迎してくれるでしょう。
自衛隊員は特別職国家公務員という扱いになります。
「国家公務員だから」とか「他にまともな正社員の仕事がないから」、「リアルサバゲが出来る」なんて安易に思って入隊すると間違いなく痛い目を見ます。入隊と同時に上官から嵐のような罵倒と分刻みの時間に追われます。朝6時起床でたたき起こされ、整列点呼。寝坊も許されません。軽い感覚で入隊して早々に「キツイ」とか「教官・班長ウゼェ」とか「銃なんて人殺し云々」等のくだらない理由で辞めるのは国防の志をもって志願した人たちやこの教育に費やした費用(税金)を払ってくれた国民の皆様に対して極めて迷惑なのでやめましょう。年に数名、最初の3か月の教育訓練で耐えられずにリタイヤしてます(入隊初日に「家族(彼氏・彼女)と別れたくない」とか「こんな汚い部屋に詰め込んで息子が生活するのか!」等で入隊辞退する残念な人たちも…)。
また、入隊時に身辺調査があります。入隊する本人もそうですが、身内に左巻きな思想を持つ団体に入っている人、怪しい宗教に加入している人、外国人、ヤクザが絡んでいる人の場合は、入隊できないもしくは、運よく入隊できても秘密を扱う部隊には行けません。当然調査結果は秘密なので教えてくれません。身辺の整理をしっかりしてから志願しましょう。
自分でコミュ障(人付き合いが苦手)だと思う人は入らない方がいいです。入隊してすぐにバディ(相方)と2人組となって、行動を共にすることになります。どこの部隊へ行っても、誰かしらとペアを組みます。休日以外は常に隊舎で、営内班と寝食を共にして過ごすことになります。プライベートなどごくわずかです。部隊内の人間と仲が悪くなっても、嫌でも顔を合わせなくてはなりません。
また、下っ端でも必ず、自分の部隊をまとめる係を定期的にやらされます。うまく部隊を統率できず、伝達ミスをしたり、部隊の行動が遅れた場合は、上官より「反省」をさせられます(個人レベルから部隊レベルまで色々)。階級が上がれば上がるほど、人を動かす機会が増えるので、コミュニケーション能力は必須です。「人に命令するのが嫌だ」・「目立ちたくない」・「他人にそこまで構っていられない」という人は、全くオススメできません。
近年、認知されつつある、アスペルガー症候群(アスペ)や注意力欠陥・多動性障害(ADHD)などの発達障害は、知能は正常であるものの対人関係や仕事関係に支障をきたすことが多く、その障害の特性上、自衛隊の職務には適合しません。特にADHDを持っている人は、上官の命令に時間通り正確に行動する、官品を失くさずにきっちり管理する、自分のロッカー内の整理・整頓、毎日の作業着などの洗濯およびアイロンがけに靴磨き、銃の分解結合や営内の清掃作業、部隊を統率する係になる時は事前に入念に計画を立てて部隊全体を見渡して動かしたりと、自衛隊の職務内容が非常に多岐に渡り、かつ正確さが求められるため、非常に負担がかかります。自分が発達障害であることを知らずに入隊する者もいますが、仕事を上手くこなせずに人間関係が破綻し、同僚から白い目で見られて退職に追い込まれる例が多いです。自分の言動に心当たりがある人は、発達障害の専門サイトなどで簡易診断があるので受けてみましょう。
また、どうしても自衛官になりたいからと、自分が発達障害であることを隠して(クローズと言う)入隊することはやめましょう。これは障害者差別だとか意地悪で言っているのではありません。残念ながら現在の自衛隊には、発達障害に対しての理解は皆無に等しく、部隊内での発達障害の隊員へのケアなどは望めないのが現状です。結局、入隊して苦しむのはあなた自身です。それでも自衛官になることを抑えられないと言うのであれば、入隊後に職務に就いている自分の姿を具体的に想像したり、入隊することについて他人に意見を求めるなどして、広い視野を持って冷静に考えてみて下さい。あなたが歩ける道は他にあるはずです。
自衛隊員は基本的に労働基本権は与えられません。特に自衛官(いわゆる制服組)は原則的に基地・駐屯地内で生活し、基本的に外出は土日祝日(シフト勤務者は除く)のみで、当直や緊急待機要員の隊員は外出できません。仕事でヘマをしたり、班長を怒らせると外出禁止となり、休日を楽しむことが出来ません。自衛官の外出は権利であり、義務を果たさない人には与えられないのです。さてその義務。自衛官には6大義務があるのです。
1 指定場所に居住する義務
基本的に駐屯地や基地の中なら隊舎、外なら官舎に住むことになります。
2 職務遂行の義務
与えられた職務を全うする義務。敵前逃亡は7年以下の懲役または禁錮。
3 上官の職務上の命令に服従する義務
読んで字のごとく。不服従は懲戒処分の対象です。
4 品位を保つ義務
制服等を着用して、身なりをきちんとする義務です。ヨレヨレの制服や迷彩服・作業服はダメ。自衛隊の信用問題に関わる義務です。それ以外にも民間人に迷惑を掛けたり破廉恥な行為も品位を落とす行為です。バカッターや身内の恥ずかしい動画のアップなんてもってのほか。慎みましょう。
5 秘密を守る義務
職務上知りえた秘密を漏らしてはいけないという義務です。この義務は退職後、死ぬまで負います。
6 職務に専念する義務
他の仕事を兼職したり(アルバイトなど)、自衛隊以外の組織から給料を受け取ることはご法度です。
また、当然ですが体力を要求されます。「背が高い=体力がある」という考え方が強いので、高身長の人は上官から期待の目が向けられます。前期教育から含めて、体力検定と言うものが定期的に必ずあります。体力検定には検定級であり、最低限の級を合格しないと白い目で見られ、直接的には言われませんが、居づらくなって退職せざるを得なくなる傾向にあります。3曹以上になるには、より一層体力が要ります。特に懸垂とソフトボールを投げることができないと致命的です。なぜなら懸垂は壁をよじ登る時に自分の体を持ち上げられなければ落ちてしまうし、ボールを遠くに投げられないって事は、手りゅう弾を遠くに投げられず自爆って事もあるからです。入隊してから鍛えて貰おうという、受け身の考え方はダメです。常に時間を作っては、自主的に体力練成を行わなければなりません。入隊前に暇があればケータイ弄るよりも、ジムに通って体力作りにいそしんだ方が良いです。
任期制・非任期制に関わらず、一定の年数内で曹か幹部(3曹以上)になれなければ除隊しなくてはなりません。士は契約社員のようなものです。ちなみに陸自は各連隊・大隊の小規模で昇任試験を受けますが、海自・空自は全国規模で選抜です。概ね10人に1人合格できる感じです。昇任試験は筆記試験・実技試験・体力検定そして面接試験があり、筆記では自衛隊法等の法規、各自衛隊で最低限必要な知識などなど。実技は自分が隊長となってフィールド内にいる10人ぐらいの隊員を整列させ、制限時間内で銃の取扱いを指導したり、決められたコースを行進させるよう命令する分隊教練。体力検定は読んで字のごとく、名物の体力検定。面接は幹部・先任曹長から3曹になる意気込み等を聞かれる。運よく合格すると再び訓練を受けるわけですが、当然入隊教育時よりもはるかに厳しいです。それは、入隊時の教育を素人に教えるスキルを身に付けなければならず、基本動作はもちろん、リーダーシップ等も学ぶからです。この教育を受けると入隊時の教育がいかに甘いか思い知らされます。
体力ありきの仕事のため身体の衰えが早く、どんなに長く勤めても50代半ばには定年を迎えます。自衛隊独自の年金制度や退職金制度など、定年後の福利厚生は充実していますが、その恩恵を受けられる人はごくわずか。大概の人は、定年を迎える前に身体を壊したり、身体が訓練についていけなくなって辞めていきます。また、身体に負荷をかけ過ぎて免疫力が弱っているので、病気に罹るリスクも大きく、大病を理由に退職する人もいます。定年退職者の福利厚生に宛がわれるお金の大部分は、定年を迎える前に何かしらの理由で退職していった隊員達の積立金から捻出されています。
退職後は基本的に自衛隊が斡旋する最底辺である肉体系・体育会系の再就職先しかありませんし、給料は大きく下がります。世の中は自衛隊の人事制度なんて知る由もなく、自衛隊退職の理由なんて「自衛隊程度も耐えられなかったの?」・「自己都合退職したんだろう?」ぐらいにしか思われません。若干人事制度を知っていても、今度は「3曹程度も昇任できない奴」と思われるだけなので、優良企業に再就職するのは困難です。また、ある程度自衛隊に染まって除隊したら「閉鎖社会である自衛隊のぬるい習慣」・「上官に命令されなければ動かない」・「生産性が悪くてコスト管理ができない」など体質が抜けきれず、世間知らずで娑婆に出る状態となるので厳しい社会に適応できず職を点々とすることも多いです。特に2~3任期継続した人はその様な傾向の事が多いので、自衛官入隊を望む皆さんはいつ除隊されても良いように人生設計をして、新聞などを読んで情報収集し、世間でバカにされないよう多くの知識を積んでおきましょう。
事あるごとに飲み会があります。営内班レベルから中隊レベルまで色々です。お酒を飲めないと「空気を読めない奴」と思われてハブられるので、なんとか飲めるようにしましょう。
暇もほとんどありませんし、仕事もキッツイです。基本的に24時間業務扱いです。17時に定時とはいえ、即応性が求められる自衛隊ではいつ何時呼集がかけられるか分かりません。
ラスボス戦の最中でもセーブを待ってくれません。
ゲーム中に非常呼集がかかって、帰ってきたら電池が切れて俺涙目なんてザラです。
ちなみに、国家公務員試験に合格して防衛省に採用される事務職員(いわゆる背広組)も自衛隊員です。
「体力に自信がないから肉体労働はできないけど、自衛隊で働きたい!」という方はこちらを目指すのも良いかと思います。ただし、こちらも立派な自衛隊員ですので、労働三権はありません。さすがに自衛官のように居住地の制限まではありませんが、いろいろと制約は存在します。入省時の宣誓もあります。
どうでしょう?いろいろな人が書いてますから内容もバラバラに書かれていますが、自衛隊の厳しさもご理解いただけたかと思います。厳しい面ばかり紹介されていますが、もちろん楽しいことも、学ぶ機会も、国民に感謝され、やりがいを感じる事も自衛隊生活で得られます。大変だからこそ一仕事終えた後の充足感というのもまた格別なものです。
自衛隊を知りたい。という方は、駐屯地によっては体験入隊を行っているところもあります。地方協力本部(地本)の広報のおっちゃんはいい事しか言わないので、詳しくはこの人に聞いてください。
これを見て本当に入隊される皆様に素晴らしい自衛隊ライフをエンジョイできることをこの記事を書いた現職自衛官・予備自衛官・元自衛官ほか自衛隊員一同祈念します(たぶん)!全国の基地・駐屯地でお会いしましょう。
関連動画
↑37:48~ の自衛隊のお話は必聴
関連静画
関連商品
こーいうのって自腹なんすよ、基本。
ピカールは金属磨きの他にも、嫌いな上官のカレーに(ry
他の食べ物は味と風味が薄いからダメよ。
右端は著者が元陸士長、陸自四方山話な本。ざっくばらんな陸自の素顔が見られる。
こちらは至って真面目な自衛隊ルポルタージュ。 陸上自衛隊の『兵士』たちの姿、航空機に携わる人々、潜水艦乗員、平和の国の最前線部隊など、知られるべき事しかない本たち。
関連コミュニティ
関連項目
- 軍事 / 軍事関連項目一覧
- 陸上自衛隊 / 海上自衛隊 / 航空自衛隊
- TRDI / 防衛大学校 / 高等工科学校
- 自衛隊に足りない物まとめ
- 自衛隊にも足りていた
- 自衛隊P
- 自衛隊MAD
- 公務員 / 行政 / 日本の中央官庁の一覧
- 日本国憲法第9条 / 集団的自衛権
- 自由民主党憲法改正草案
- 国家公務員
関連サイト
- 防衛省:http://www.mod.go.jp/
- 陸上自衛隊:http://www.mod.go.jp/gsdf/
- 海上自衛隊:http://www.mod.go.jp/msdf/
- 航空自衛隊:http://www.mod.go.jp/asdf/
- ミリタリーパワーズ:http://www.military-powers.com/
- 45
- 0pt