声優キャストがイカサマ級とは (セイユウキャストガイカサマキュウとは) [単語記事]

『モーレツ宇宙海賊』は2012年に放映された作品であるが、ここに登場する白凰女学院ヨット部の面々の中の人は、放映時点ですでに一定の人気と知名度があった女性声優さんならびに、放映当時はほぼ無名だったが放映後に一気にブレイクし、知名度を得た女性声優さんがかなり多い。2020年代初頭の現在で見ると、まさに『声優キャストがイカサマ級』にふさわしいといえるだろう。
2014年の劇場版『モーレツ宇宙海賊』の制作の裏話のひとつとして、スタッフ陣が「ヨット部の部員の声優の皆さんのスケジュールの確保や調整に苦労した」と語っており、テレビアニメ版放映後にブレイクしたヨット部員の声優さんがいかに多かったかを物語っている。

＜特筆事項＞

加藤茉莉香:中の人はモーパイ放映前から、『HEROMAN』のジョセフ役や『遊戯王ZEXAL』の観月小鳥役で知られており、顔出しトークの仕事のジャンルにおいては『A&G NEXT GENERATION Lady Go!!』のメインパーソナリティーの１人としても名が知られていた。モーパイ放映後は、『俺ガイル』シリーズ（戸塚彩加役）、『ニセコイ』シリーズ（鶫誠士郎役）、スタートゥインクルプリキュア（香久矢まどか役）、令和放映版『ドラゴンクエストダイの大冒険』（マァム役）といった有名作品にメイン級で多く出演し、昭和63年生まれの女性声優の中にあってはかなりの存在感を示している。
イズミ・ユノモト：中の人は放映当時の段階では、ほぼ無名だったが、その後『中二病でも恋がしたい!』の小鳥遊六花役、『ビビッドレッド・オペレーション』の黒騎れい役などでブレイク。その後も快進撃を続け、2020年代の現在では、平成世代の女性声優の中では人気面知名度共にかなり上位に入るレベルのスター女性声優となった。『咲-Saki- 全国編』にも姉帯豊音役で出演していた
アスタ・アルハンコ：中の人は、放映当時の段階では、『No.6』の沙布役くらいしか知られていなかった。だが、その後『冴えない彼女の育てかた』のメインヒロインの加藤恵役を演じたことで、注目を集める。そしてマクロスシリーズナンバリング作品の『マクロスデルタ』のメインキャラのカナメ・バッカニアを演じ、マクロス声優として作品内のユニット「ワルキューレ」の一員として活躍したことで、ブレイクを果たす。さらには、『アイドルマスターシンデレラガールズ』では木村夏樹を演じ、『スタートゥインクルプリキュア』でも天宮えれなを演じるなど、活躍を広げている。上記のイズミ・ユノモトの中の人ほどのインパクトは無いが、それでもマクロス声優・アイマス声優・プリキュア声優の3つを担ったことがあるというのは結構すごい。
エイプリル・ランバート：中の人は、モーパイ放映前は『kiss×sis』の住之江りこ役、『聖痕のクェイサーII』の皐月あやめ役そして『リトルバスターズ』の西園美魚役を担当したことで知られていた（なお、西園美魚役についてはテレビアニメ版1期のみCVを担当）。モーパイ放映後の有名出演作品としては、『魔法科高校の劣等生』シリーズ（北山雫役）、えとたま（シマたん役）、問題児たちが異世界から来るそうですよ？（レティシア・ドラクレア役）、なりヒロwww（梵プラト役）が知られている。またトークの冠番組においては、モーパイ放映後に『あどりぶ』（シーサイド・コミュニケーションズ）のメインパーソナリティーを担当していたことで有名であり、当該番組におけるハイレベルな天然ボケキャラで一部声優ファンから話題になるなどした。ちなみに『咲-Saki- 阿知賀編 episode of side-A』にも出演経験があり、安福莉子・江崎仁美・新免那岐・志崎綾のCVを担当した。
ウルスラ・アブラモフ：中の人は放映当時の段階では、ほぼ無名だったが、その後『きんいろモザイク』の主人公の大宮忍を演じたことでブレイクを果たす。そして『きんいろモザイク』出演と同時期に、一部声優ファンの間からカルト的な人気を誇ることとなるラジオ番組『洲崎西』のメインパーソナリティーに就任し、10年以上続く当該ラジオ番組の顔としても有名である。
小林丸翔子：中の人は放映当時の段階では、ほぼ無名だったが、その1年後に『アイドルマスターミリオンライブ！』の二階堂千鶴を演じたことで、アイマス声優の一員となり、ブレイクを果たす。その他、有名出演作品としては『ダンボール戦機WARS』が知られている（鹿島ユノのCVを担当）
その後2016年から2021年初頭の4年半の間は、『だれ？らじ』のメインパーソナリティーにも就任。『だれ？らじ』自体もそこそこの人気を博し、なおかつ『だれ？らじ』内におけるフリーダムな言動が一部の声優ファンから人気を博すようになるなど、ラジオの仕事面においても存在感を示した。
原田真希：中の人は放映前の段階では、ほぼ無名だったが、放映中に『キルミーベイベー』の折部やすなを演じたことで注目を集める。その後は『中二病でも恋がしたい!』の丹生谷森夏役、『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる』の春咲千和役、『俺、ツインテールになります。』の神堂慧理那役、『冴えない彼女の育てかた』の波島出海役、『SAOAGGO』のフカ次郎役などを演じた。『咲-Saki- 全国編』にも狩宿巴役で出演した。
ベリンダ・パーシー：中の人はモーパイ放映前は『探偵オペラミルキィホームズ』シリーズにシャーロック・シェリンフォード役で、『ゆるゆり』シリーズに古谷向日葵役で出演し、すでに一定の知名度があった。モーパイ放映後の主な有名出演作としては『ラブライブ!』シリーズ（園田海未役）、『結城友奈は勇者である』シリーズ（東郷美森および鷲尾須美のCVを担当）、ダンガンロンパ3（西園寺日寄子役）、少女歌劇レヴュースタァライト（神楽ひかり役）があげられる。
ナタリア・グレンノース：ナタリアはモーレツ宇宙海賊の作中ではあまり目立ってはいなかった。しかし、中の人は放映前の段階で、『Yes!プリキュア5』の春日野うらら、『ハンター×ハンター（2010年代版）』のキルア=ゾルディックという大作の主要キャラのCVをすでに担当し、名を上げていた。モーパイ放映後の主な有名出演作品としては、『ジョジョの奇妙な冒険ストーンオーシャン』（フー・ファイターズ役）、めだかボックスアブノーマル（雲仙冥加役）がある。
ヤヨイ・ヨシトミ：モーパイ放映前から、中の人は『D.C.II 〜ダ・カーポII〜』（月島小恋役）、『探偵オペラミルキィホームズ』シリーズ（明智小衣役）、聖痕のクェイサーII（天乃翼のCVを担当）などに出演し、すでに一定の知名度があった。加えて、ヤヨイの中の人は『とある科学の超電磁砲』のOP等で有名なfripsideの2代目ボーカルとしても有名であった。モーパイ放映後に出演した主なアニメ作品としては、『じょしらく』（空琉美遊亭丸京役）、『ラブライブ!』シリーズ（絢瀬絵里役）、『戦姫絶唱シンフォギア』シリーズ（月読調役）、シュヴァルツェスマーケン（リィズ・ホーエンシュタイン役）、ベルセルク（ソーニャ役）がある。
グリューエル・セレニティ：モーパイ放映前に中の人が出演した主なアニメ作品としては、『To LOVEる -とらぶる-』シリーズ（ララ・サタリン・デビルーク役）、絶対可憐チルドレン（三宮紫穂役）、GA 芸術科アートデザインクラス（キサラギ）、あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。（安城鳴子役）、花咲くいろは（和倉結名役）が知られており、モーパイ放映前から一定の知名度があった。モーパイ放映後には、『ソードアート・オンライン』シリーズ（アスナ役）、『マギ』シリーズ（モルジアナ役）、『妖怪ウォッチ』シリーズ（主人公のケータおよびその他数名のキャラのCVを担当）、ハピネスチャージプリキュア!（氷川いおな役）といった大作に多く出演しており、2020年代の現在においても平成世代の女性声優の中では高い知名度と人気を誇っている。

マギアレコード魔法少女まどか☆マギカ外伝

テレビアニメ版が令和最初の『声優キャストがイカサマ級』な作品。
上記のモーレツ宇宙海賊と異なり、テレビアニメ版1期の段階からすでにレギュラーキャスト全員が一定以上の知名度を誇る人たちである。
特筆すべきは昭和55年あたりから平成中期ごろまでに生まれた世代の女性声優オタクの人ならだれもが知っている声優ユニットのTrySail・ゆいかおりがそろいぶみという、平成時代にも無かった夢の組み合わせが実現（もっともテレビアニメ版1期放映当時の段階ですでにゆいかおりは活動停止していたが）。
当然、この面々ではスケジュールの確保や調整はかなりの困難を極めたことが想像つく。他の作品のようにレギュラーキャスト全員がそろって出演のイベントや動画番組の制作は、この面子だとスケジュール確保の困難さから実現することは無かった。

環いろはの中の人：中の人は、TrySailのメンバーその１。有名な出演作品としてはアイドルマスターミリオンライブ！（箱崎星梨花役）、『告白実行委員会』シリーズ（瀬戸口雛役）、Charlotte（乙坂歩未役）、プリプリちぃちゃん!!（佐伯夕花役）、荒ぶる季節の乙女どもよ。（須藤百々子役）などがある。中の人は長年『ミリマス』の顔としても知られており、ミリマスファンの面々から多くの人気を誇っている。

七海やちよの中の人：中の人は、TrySailのメンバーその２。有名な出演作品としてはアイドルマスターミリオンライブ！（北沢志保役）、『七つの大罪』シリーズ（メインヒロインのエリザベスのCVを担当）、アルドノア・ゼロ（アセイラム・ヴァース・アリューシア役）、『東京喰種トーキョーグール』シリーズ（霧嶋董香役）などがある。中の人は1990年代生まれの女性声優の中でも、トップクラスの知名度を誇っており、2020年代の各種ネットサイトにおける女性声優人気ランキングでも、だいたい上位にいるレベルである。

由比鶴乃の中の人：中の人は、TrySailのメンバーその３。有名な出演作品としてはアイドルマスターミリオンライブ！（望月杏奈役）、天体のメソッド（古宮乃々香役）、ハイスクール・フリート（岬明乃役）などがある。中の人は、声優としての役者活動だけでなく、様々な媒体においてマルチな活動をしており、その存在感は1996年生まれの声優さんの中でも抜群である。

深月フェリシアの中の人：有名な出演作品としては、じょしらく（蕪羅亭魔梨威役）、『PSYCHO-PASS サイコパス』シリーズ（霜月美佳役）、ビビッドレッド・オペレーション（一色あかね役）、『のんのんびより』シリーズ（越谷夏海役）、『ごちうさ』シリーズ（保登心愛役）、『五等分の花嫁』シリーズ（中野四葉役）、僕のヒーローアカデミア（麗日お茶子役）などがある。中の人は、女性声優ファンの間ではラジオトークのスキルやバラエティ番組的スキルが高いことでも知られており、顔出しの仕事もかなり行っているため、女性声優ファンの間での知名度も高い。

二葉さなの中の人：中の人は、ゆいかおりのメンバーその１。上記の『咲-Saki-阿知賀編』にも園城寺怜役で出演。有名な出演作品としては『ロウきゅーぶ!』シリーズ（袴田ひなた役）、神様のメモ帳（アリス役）、『ヤマノススメ』シリーズ（青羽ここな役）、変態王子と笑わない猫。（筒隠月子役）、最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。（寿日和役）、城下町のダンデライオン（櫻田光役）、ViVid Strike!（リンネ・ベルリネッタ役）、スクールガールストライカーズ（菜森まな役）、HUGっと!プリキュア（輝木ほまれ役）などがある。中の人は2010年代におけるアイドル女性声優の筆頭格として有名で、Z世代の女性声優の中には本人に憧れて声優業界に入った者までいるほど。

秋野かえでの中の人：有名な出演作品としては『アイカツ!』シリーズ（紫吹蘭役）、エウレカセブンAO（フレア・ブラン役）、『てさぐれ!部活もの』シリーズ（田中心春役）、アイドルマスターシンデレラガールズ（島村卯月役）などがある。中の人は、『デレマス』の初期の頃からの『デレマス』の顔としても有名であり、その他歌手活動やラジオや顔出しの仕事も精力的に行っており、1994年生まれの女性声優の中でも抜群の知名度を誇っている。

水波レナの中の人：中の人は、ゆいかおりのメンバーその２。上記の『咲-Saki-阿知賀編』にも清水谷竜華役で出演している。有名な出演作品としては、あの夏で待ってる（谷川柑菜役）、この中に1人、妹がいる!（鶴眞心乃枝役）、マギ（アラジン役）、輪廻のラグランジェ（京乃まどか役）、変態王子と笑わない猫。（小豆梓役）、金装のヴェルメイユ（シャロル・イリデッセンス役）、社畜さんは幼女幽霊に癒されたい。（リリィ役）などがある。中の人は、二葉さなの中の人と同じく2010年代におけるアイドル女性声優の筆頭格として有名で、Z世代の女性声優の中には本人に憧れて声優業界に入った者までいるほど。

アリナ・グレイの中の人：有名な出演作品としては、『けいおん！』シリーズ（中野梓役）、『俺妹』シリーズ（高坂桐乃役）、『神のみぞ知るセカイ』シリーズ（高原歩美役）、『DOG DAYS』シリーズ（エクレール・マルティノッジ役）、『たまゆら』シリーズ（沢渡楓役）、SAOシリーズ（リーファ役）などがある。中の人は1989年生まれの女性声優の中でもトップクラスの知名度を誇る。

黒江の中の人：中の人は平成生まれの女性声優においてはトップの知名度と人気を誇る。アニメとか声優をまったく知らない一般人でも名前を知られているレベル。売り出し中の若手の頃CVを担当した有名なキャラとしては千石撫子・天使・黒猫などがあげられる。有名な出演作品は、あげればキリがないので、各自ネット検索してください。