当項目ではエアロテックのような邦訳されていない、あるいは本邦での大規模展開終了後に登場した派生メック……LAM、超重メック、多脚メック、インダストリアルメック、日本語版リプレイや解説本を含めた外伝群にのみ登場する公式か非公式か怪しいゲテモノドマイナーメック群を種類別に宣伝……もとい紹介する。
当然ながら日本語版イラストは基本存在しないどころか、日本で展開していたころのルールでそのまま取り扱えるかも不明な為、話のネタにでもなれば幸い程度の代物なのは予め了承されたし。
又、正式な日本語での呼称が不明な物も存在する為、確認しきれなかったものは英語名をそのまま載せている。
中心領域の外(地球から半径450~550光年以遠)の広大な領域に広がる多種多様な中小国家(あるいは大規模な宇宙海賊の根拠地である蛮王国)、それがバトルテックにおける辺境国家である。
厳密に言うならクランの本拠地たるペンタゴンワールドやケレンスキー星団もここの宙域に存在するのだが特殊例なので割愛。
派手な大規模戦が繰り広げられる中心領域とは縁遠く、技術発展にも取り残された場所では有る物の、何とか自立して戦力を整えようと試行錯誤した結果、辺境独自のメックを生み出した事例が幾らか存在している。
この項目ではそんな場所で開発されたマイナーなメックを一部紹介する。
建国が星間連盟結成前の2335年にまでさかのぼる由緒正しい?辺境国家「タウラス協定(カルデロン家)」が初めて作り出した軽量メック。装備は粒子ビーム砲に5連長距離ミサイル×2。
加入を拒否された星間連盟による全面侵攻(所謂統一戦争)の最中である2548年に鹵獲した連盟のメックをベースに開発された経緯を持つ。
急場しのぎで製造されたメックであったが、如何せん大量投入される連盟の物量には抗えず最終的に辺境国家は敗北、Toroも辺境国家のナショナリズムを粉砕する事を目的として残存した機体どころか工場の生産ラインまで全て破壊されてしまった。
しかし、その後の連盟崩壊と中心領域での混乱は曲りなりとも辺境国家の自治を取り戻す結果となり、各国家は衰退しつつも何とか勢力を保つ事に注力。中心領域での技術復興の余波と諸勢力の協力と介入もあって3108年には新たなToroと派生型が辺境国家にて再び生産される事となり復活を遂げたのである。
星間連盟を簒奪する事を企むリムワールド共和国とその統治者であるアマリス家が自国強化の為、2490年に完成させたメック。
装備は粒子ビーム砲×1に2連短距離ミサイル×2。
プロトタイプとしては2470年に実機が出来ていたが当時の新技術であるジャンプジェットを搭載する事が後から要求された為、完成まで半世紀近くも遅れる事になったという。
その後はリムワールド共和国に配備されていったが、後のアマリス内戦により共和国とともに製造工場も崩壊、Phoenixも絶滅する……かと思いきや一部の辺境国家でしぶとく生き残っていた他、中心領域がジハードに揺れていた31世紀後半においては製造が容易な「Retrotech」としてライラ同盟(この頃は共和国ではなく同盟と称していた)国内で新規製造までされたという。
まさかの海賊勢力の手による独自メック。ただし、装甲以外は各国からの密輸品で構成されている。
装備は射程延長型レーザー(中)×2にパルスレーザー(中)×2。更にはエンドースチールや二重放熱器といったレベル2装備を贅沢に使用している始末。派生機体に至ってはXLエンジン搭載仕様まで確認されているとか。
ただし、この機体の明確な特徴かつ弱点として「(背中を見せて)撤退するよりはメックごと破壊されるべし(意訳)」と設計に関わった有力海賊から要求された為、背部装甲は最低の0.5t分しか積まれていないという。
辺境宙域よりさらに先に存在する深辺境の中に存在する商業国家ハンザ同盟が3139年に開発したメック。
装備は6連短距離ミサイル×2、ドラコ特産ソード、そして火炎放射器×7である。
突撃仕様の極みともいえる極端な設計だが、之は敵メックの無力化を優先しているが故とも推定されているらしいが……。設計者にソラリス帰りが混じっていません?
辺境宙域の更に先、深辺境と呼ばれる宙域の一角にある孤立した星系に数百年単位で孤立し生活していた辺境国家ヌエバ・カスティーリャが生み出したメック。
装備はクラス10オートキャノンに10連長距離ミサイル、機関銃がそれぞれ一つづつだが最大の特徴は他のメックでは標準ともいえる核融合エンジンではなく古い内燃機関(ICE)で代用していた事が上げられる。(メックを動作させるマイアマーは電流を流して動作する仕組みの為、電気が得られるならば他の動力源でも一応代用可能。)
これはToroと同様にメックを持つ侵略者が襲来した後に対策として急場しのぎに設計されたのが原因であり、幸いにも此方は敵が小規模だったこともあり、何とか投入が間に合い、土壇場で戦線崩壊を抑え込む事に成功している。
その後は更なるリバースエンジニアリングや他勢力からの”支援”もあってスティンガーやワスプ、ライフルマンと言ったお馴染みのメックの生産に成功した事もあり、段々と新規の機体に置き換えられていく事となった模様。
辺境宙域の果て、タウラス協定と外世界同盟の狭間に存在する独立星系ランディスを拠点とする一種の修道騎士団のような組織「ランディス・ブラザーフッド(ランディス兄弟団)」
と現地工場が協力して設計した独自メック。
装備は15連長距離ミサイル×2にMML(マルチ・ミサイルランチャー)[1]×2。
騎士団の新人メック戦士向けの機体であり新兵でも安全に戦場に投入できるよう、火力支援機としての機能に特化している。
Phoenix同様にリムワールド共和国にて2735年に開発された強襲メック。
その後のアマリス内戦中において、獲得した星間連盟の先進装備を搭載するよう改良されたのがこのRMP-5Gである。
装備はLB-Xオートキャノン(10)を筆頭に2連ストリークSRM×2、パルスレーザー(大)、火炎放射器等。特徴の一つはMASC(人工筋肉加速信号回路)[2]の搭載により短時間のみだが軽量メック並みの時速 86 kmでの移動を可能にしている事で、この機能により重装甲且つ快速を誇る高速強襲メックとする事に成功したのである。
その後はPhoenix同様リムワールド共和国の崩壊に伴い絶滅したと言われているが一部の辺境宙域で稼働状態のランペイジを目撃した例があるとも言われている。
気圏戦闘機形態とメック形態、さらにはその中間のエアメックという歩行は苦手だがメックよりもジャンプ距離が長く独自の移動能力を持つ形態を使い分ける可変メック。
基本的にはガンダムシリーズやマクロスのような一騎当千のエリート機体ではなく地上部隊支援向けの「強敵と相対しないために機動力の優越を使う」為の機体。
早い話が車両や歩兵、精々が偵察に出てきた軽メックの迎撃といった格下、弱い者虐めがメインとなる。
日本語版においては該当メックどころか航空/航宙戦闘を取り扱ったエアロテックやテクニカルリードアウト自体が未邦訳で終わった為、影が薄い……筈なのだが日本語リプレイ等では何故か良く取り扱われる等いろいろ面倒な機体になっている。
本来のLAMは大気圏内外で運用可能な気圏戦闘機と地上戦の覇者たるメックの両方を1機でこなせるというのが売り……だったのだが、まずお値段がベース機体の数倍する高級機である事を筆頭に重量や装備の搭載制限や被弾時に変形が不可になる等の欠陥、そもそも搭乗するメック戦士もといパイロットはメックの操縦技術に加えて気圏戦闘機の技術も習得しなければならず習熟に余計に時間がかかる……といった悲劇を通り越して喜劇手前の機体と相成っている。
そんな駄作機手前のメックではあるが、メックが故の地上部隊への緊密な航空支援や軌道上からの強襲降下直後の地上においてもすぐさま戦闘が可能だったり、宇宙空間に浮かぶ衛星やステーション相手でも降下船を使わないメック単体で強襲が可能…といったメリットから連盟時代でもニッチな機体としての需要は存在していたという。
但し、星間連盟崩壊後の継承権戦争に伴うメック不足と整備能力の低下はそんなLAMの存在を許さず、工場は軒並み吹き飛ばされ予備パーツ不足に陥った挙句残存機体も中途半端な唯のメックとして段々と使い潰されていったのであった。
一応、継続戦争中でも予備パーツに関しては残った工場が細々と生産を継続していたらしいが、此方の工場もクラン侵攻に伴い惑星ごと接収され、バトルメック至上主義の氏族では気圏戦闘機との合いの子な立ち位置なLAMの存在を認める事もなく工場は別機体の生産に転用されここにLAMの命運は尽きた
……と思いきや、何故かワードオブブレイク騒乱(ジハード、聖戦とも呼称される)で狂信者側が完全新規機体のLAMを実戦投入する等時代のあだ花として偶にポップしたり、更に令和もとい2020年になっても完全新規機体が出る等、黒歴史送りなのか復活するのか曖昧なラインを保ち続けている。
LAM機体たちの明日はどっちだ。
というのは作中の事情。
実態はどう見てもマクロス丸パクリだったが故に版権元が黒歴史に送り込んだと言うのが真相と囁かれている。
というのも90年代初期の時点で当時版権を持っていたFASA社が”あの”ハーモニーゴールド社と訴訟を抱えていた為、さらなる難癖をつけられる前に自粛したとか何とか。
確認できる範囲では94年に発行されたBattleTech Tactical Handbook
においてLAMはプレイヤー全員が同意しないと使用できないオプション枠となるレベル3ルールに追いやられ、96年に出た改訂版テクニカルリードアウト3025上でも旧来のデザインは「Unseen」
として丸ごと抹消された模様。
但し2010年初版のTechnical Readout: 3085ではデザイン変更の上で再録された他、使用ルールも2015年初版の「Interstellar Operations」と22年初版の「Interstellar Operations: Alternate Eras」で再録されたとの事。
尚、件のハーモニーゴールドとの訴訟騒ぎだが上述したもの以外でも、2009年に公開したMechwarrior: 3015のトレーラーに登場したウォーハンマーやマローダー、アーチャーのデザインの件で訴訟を起こされ解決が2019年までもつれ込んだ他
2017年あたりでもMechWarrior Onlineに対し再度訴訟をふっかっけられ2021年に解決される等未だに燻り続けている為、あれこれ警戒するのも正解だったと言わざるを得ないと思われる。
ちなみに、メックウォーリア5のMODという形ではある物の、バトルテックのゲーム中でLAMを飛ばしている動画が以下なのだが……。
何というかこんなもんバンバン使われたら、そらゲーム性ぶっ壊れるし、ナーフ食らうのも道理と言わざるを得ないだろう。そういうゲームじゃねえからこれ!
軽メックのスティンガーをベースに星間連盟時代において始めて量産されたLAM。
装備は中口径レーザー×3。
継承戦争中においてもドラコ連合に工場施設が施設が残存していた為LAM機体にしてはまだ見かける機体だった他ドラコ連合内においても小口径レーザーに積み替えた派生機体が生産される等、ぎりぎり命脈を保っていたメックの一つ。
……だったのだが上述の通りクラン侵攻中の3050年にノヴァキャット氏族が工場を制圧。工場の生産ラインを破壊し自前のメック生産向けに転用した為、長年生き残っていたスティンガーLAMの命運もここに途絶える事と相成ったのである。
スティンガーLAMに次いで量産されたLAM。ベースメックはワスプ。
装備は中口径レーザー×1に2連短距離ミサイル×1。更に内部爆弾倉も[3]搭載していた為、対地支援には最適なメックであり歩兵部隊から非常に人気が高かったとか。
又、変形機能に関する装置以外は既存のワスプのパーツそのまま使える特徴も持ち合わせていたとの事。
名メックたるフェニックスホーク(45トン)をベースに量産されたLAM。装備は大口径レーザー×1に中口径レーザー×2、マシンガン×2。元ネタたるスーパーバルキリーに完全に先祖返りしたともいえる
星間連盟時代もっとも用いられたLAMらしいが、大型可変メックの研究は連盟時代末期においても未達成の難題だったらしく欠陥が見つかる事もしばしばだった模様。
星間連盟時代、お子様ランチシャドーホークをベースに初めて試作されたLAM。
装備は元のシャドーホークからクラス5オートキャノンと2連短距離ミサイルを取り外し代替えに射程延長大型レーザーと爆弾倉を搭載。
試作機の為、気圏戦闘機形態とメック形態のみに変形可能だったのに加えプロトタイプたるSHD-X1が1機を残して欠陥で壊れた為、20機のみ生産された後、計画自体がお蔵入りとなった模様。LAMの本格的な採用はスティンガーLAMの登場を待つ事となる。
4足歩行もとい四脚メックたるブリザードガンナー スコーピオンをLAM機体にするという狂気のメック。
装備は元機体と同じ粒子ビーム砲と6連短距離ミサイル。
LAM業界に新規参入をたくらむ企業の新製品……だったのだが案の定改造に失敗、最終的に計画ごと試作機も放棄されてどこぞのバンカーにしまい込まれる始末。
3065年にとある企業によってバンカーが再発見され試作機も再生産……しようとしたが此方も無事(?)失敗。一応、既存のスコーピオンの安定性改良には役に立ったらしいのが救いだろうか。
チャンピオン(60トン)をベースにしたLAM。
変形機構を搭載にもかかわらず重量そのまま……なんて都合良く行くはずもなく代償に装備を大幅に削る羽目に陥っている。
具体的には武装はLB-Xオートキャノン(10)、小口径レーザー×2、中口径レーザー×2、6連短距離ミサイルから中口径レーザー×3、6連短距離ミサイルに削減。更にオリジナルのチャンピオンが搭載していたXLエンジンやエンドースチール製フレーム、フェロファイバー装甲等も取り外されてしまっている。
ここまで装備を省いたにも関わらず、飛行時の推力不足や着陸時のパーツの摩耗等さらなる問題が続出、スコーピオンLAM同様計画は打ち切られることと相成った。
3060年にバンカー内部で放置されていた試作機が見つかったとも言われるが、発見した傭兵はさっさと売り飛ばしたらしくその後は不明である。
星間連盟崩壊の直接の原因となったアマリス内戦中の2774年にロールアウトしたベース機を持たないLAM。来たるべきケレンスキー将軍の反攻に備える為に設計された……筈だったのが結局量産は内戦中に間に合わず、試作機1機が地球での最終決戦最中に墜落したのが唯一の”活躍”とされている。
フェニックスホークLAMの前身として設計されたと見られるLAM。
後に6番目の継承国家となるラサルハグ自由共和国が成立する前から現地で活動していたレジスタンス組織が発見、運用したとされる。
抵抗運動中、共和国成立後共に再生産はなされなかったものの残存メックはそのまま共和国軍所属として運用されたとか。
コムスター過激派のワード・オブ・ブレイクが運用するLAMシリーズ。
少数精鋭のサイボーグ兵マネイドミニ用にPwwka、Yurei、Wanetaの3機種を新造、氏族装備もといレベル2装備を搭載可能な範囲で潤沢に搭載した新機種……だったのだが、LAMが故の中途半端さは解消されず、ワードが崩壊するとともに生産工場も爆散、当然ながら部品の新規入手も不可能となり残存したメックも無事絶滅したという。
英wikiでの解説ページは此方
・Pwwka(S-PW-1LAM):30トン
・Yurei(S-YR-1LAM):40トン
・Waneta(S-WN-2LAM):55トン
炊飯器アーバンメック(30トン)をLAM機体としたまさかまさかの新規LAM。2020年4月1日にバトルテックキックスターター内で発表された。
要はエイプリルフール企画なのだが、
飛べるのならば元機体の全メック中でも最低クラスの移動速度を補えるのでは?と意外な方向から評価されていたりもするとかしないとか。
ちなみにキックスターターは無事に達成したらしく、非正規品扱いとはいえボートゲーム中で実際に使えるミニチュアセットが発売された模様。
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/Rs3085/status/1792896080625139963
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/DaoFu_PO/status/1804791556656046315
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/gRik23/status/1942113435904565662
上述した通り、バトルメック至上主義たるクランは立ち位置からして曖昧なLAMを毛嫌いしていた……のだが、インナースフィアとの戦闘の中、生き残っていたLAMの活躍を見て[4]エクソダス以来倉庫に放置されていたLAMを引っ張り出し改めて研究に乗り出す氏族が出てきたとの話が存在する。
こんなゲテモノに手を出したのはウルフ氏族のライバルたるジェイドファルコン氏族 。
エンドー装甲等の新技術が使えない以上、機体性能の向上は連盟以来の技術を保っていたクランでも難易度が高すぎたのか、ならばLAM運用において大きな問題であった1人のパイロットに求められるスキルが多すぎる事を2人乗りとする事で補おう、という方向性に進むこととなった……
のまでは良かったのだが、ただでさえ我の強いクランの戦士階級二人を同じ機体に乗せればパイロット同士の対立が始まるのは半ば当然であった。どこかの地獄公務員を見習ってほしいものである。
最終的には複数種のメックで実戦テストを行ったが、上記の混乱も相まって敵メックと相打ちとなって大破。計画もそのままお蔵入りになり、残存するクラン保有のLAMは又どことも知れぬ場所へしまい込まれる事となったという。
軽量級(20t)以下の重量で構築されたバトルメック。ルール上の制限も併せ10tと15tの2つの重量帯のみが存在可能。
ここまで軽量だとメックの武装や装甲に回せる余剰重量もごく限られてしまう為、公式に存在する種類はごく限られている。初期から継続して存在する独自のメックの構築ルール上からして、構築可能だったのだが何故か公式側から存在を否定される例が多かった不遇枠でもある。
※一部のみを抜粋。他の機体を調べたい方は此方を参照されたし
MechWarrior Onlineのエイプリール企画(2018年)
として登場した超軽量メック。
クラン仕様の超軽量型エンジンにエンドスチール、LB-Xオートキャノン等を贅沢に搭載したクラン製メックである。
但し、正規の構築ルールで設計した場合20トン近く重量超過する違法な設計扱いとなる為
、空くまで一発ネタかつ四月馬鹿企画の存在なのはご注意。
例によって希少なメックを”どこからか”持ち込んできたウルフ竜騎兵が保有していたメック「Flea(20t)」の派生機体として製作されていた超軽量メック。
ワスプやスティンガーといった偵察用メックの代替えとして設計され、最大速度は約150 kmまで出るのに加えて、ジャンプジェットも搭載!
……とここまでは良かったのだが重量がそちらに取られてしまった結果、当然ながらしわ寄せは他の部分に及ぶ事となり装甲の搭載量は1t分のみ、武装も中口径レーザー1つと貧弱もいいところな代物になってしまったのである。
案の定、生産も一回分のロットのみで終了し速攻で廃止されてしまった模様。
クラン、ジェイド・ファルコンが過去に製作していた超軽量メック。
武装は射程延長型レーザー(中)2門。軽量なXLエンジンやエンドースチール製フレーム、フェロファイバー装甲などのレベル2装備を潤沢に装備した偵察兼練習用メック。
上記のFLEと同様のコンセプトを更に突き詰めたようなメックであり、最大速度は何と210 km/h に達する。但し、軽量なフェロファイバー装甲をもってしても1.5トン分しか搭載できなかった為、小口径レーザーが一発当たっただけで全ての部位で装甲が消し飛ぶ一発屋なのもそのままである。
コムスターによって試作されていた超軽量4脚”無人”メック。
後方の車両から遠隔操縦されるドローン戦闘車両の設計プロジェクトの一環としてジハード中に偵察用メックもといドローンとして研究されていた経緯を持つ。
後のスフィア共和国時代における再武装を目論んだコムスターが遂に共和国に吸収された際、このメックもスフィア共和国の手に渡る事となり、オムニメックとして新たな道を歩むことになったのである。
特徴としては装甲スピードを爆発的に上げる人工筋肉加速信号回路(Myomer Accelerator Signal Circuitry (MASC))[5]の搭載でこれによってごく限られた時間のみだが最大時速345.6 km(!)まで加速が可能となる。
この機能を生かしてコムスターでは超高速な偵察ユニットとして用いられる予定だった模様。一方既存の搭載装備を下ろしオムニメック仕様にわざわざ改装したスフィア共和国仕様では火炎放射器や電子戦仕様等に自在に装備を積み替えて多用途に用いたという。
強襲級を超える100t以上の重量を誇るトンでもメック達。大体が一騎当千な怪物であり、概ね指揮官向けメックも兼任している。
更に地味に面倒な点として、その図体が故に通常の降下船に設置されているメック向けのハッチから出入りできず、船にある一般貨物用ハッチから出し入れしないといけない為、船から降ろして戦闘準備するのに時間が掛かってしまう欠点もあるとか。
超重量メックの開発史の始まりはやはり星間連盟時代に遡る。
初のバトルメックたるマッキーが初めて試験された2439年以来、幾多のメックが開発、登場する中、28世紀後半に至るとメック開発者達は100トンを超えるバトルメックの建造を試み始めたのだが……案の定と言うかそのサイズと重量が故に失敗続きで放棄された試作機の山を築くだけに終わったという。
この頃の試作機として有名なのはアマリス内戦中の2775年、ケレンスキー将軍の反攻作戦を阻止する「奇跡の兵器」を見つけることを期待して、アマリス帝国側が試作兵器の開発を乱発していた時期に開発されたMatar(110トン)だが重量が故にそもそも移動できない欠陥品でしかなく後にアマリス・フォーリー(Amaris' Folly)と揶揄される事になった。
この流れが変わったのは4度にわたる継承戦争をすっ飛ばして時代が下った3076年、ワードオブブレイク騒乱(聖戦)末期に登場したOmega(150トン)である。
上記でも紹介したSpectral LAMの様なクラン装備山盛りの新メックを独自開発していた彼等が故、とも言えるだろうがこのOmegaでさえ最終決戦となった地球での攻防時ですら30機程度が生産されただけであり、戦争の流れを変える事は叶わなかった。
但し、Omegaの残存パーツは騒乱終結後に成立したスフィア共和国に引き継がれエイプリルフールの産物だった筈のOrca(200トン)の開発を経てPoseidon(125トン)、Ares(135トン)という形で結実する事となったのである……Tripod(3脚メック)という形で。
アマリス内戦中に開発された超兵器ならぬ超メック(予定)。
装備はガウスライフル×2、射程延長型レーザー(大)×1、パルスレーザー(大)×1、パルスレーザー(中)×1、火炎放射器×2、ECMスイート×1
設計段階では時速30km程度は出る予定だったらしいが、脚部が耐えきれず移動も碌にできない欠陥メックと相成った。この事は後年アマリス・フォーリーと呼ばれ、バトルテック宇宙で悪い意味でネタにされ続ける事となる。
但し、宇宙の果てにエクソダスしたクラン内ではこの事をただ揶揄するのでなく克服すべき課題としても捉えていたようで、このメックの設計を参考と反省にしつつ最終的にはスモークジャガー氏族がかのベヒーモス(クラン名:ストーンライノ、100トン)の開発に成功したのだがそれはまた別の話だろう。
ワードオブブレイク騒乱(聖戦)末期に登場したメック。装備はガウスライフル×3、LB-Xオートキャノン(10)×2
やや前屈みな二足歩行スタイルという機体形状からわかる通り、ベヒーモス同様Matarの設計を参考にしたと思われるが詳細は不明。そらコムスター崩れなら当時のデータも持ってるだろけど。
独自開発の大型エンドースチールに新型マイアマー、新型アクチュエーター、ヘビーデューティー・ジャイロ等の新技術を惜しみもなく投入する事で漸く実用範囲に到達した超重量メックである。
装甲搭載量だけでも27トンに達する怪物メック……だったのだがその図体が故に速度で劣り高速メックに容易に迂回されるか回り込まれ、更に敵の砲撃、空爆に対しても脆弱というある意味当然の欠点からは逃れられなかった。更に接近戦でも機動性が故に不利と言う問題まで判明したという。
設計者たるワードオブブレイク側はこれらの問題を緩和するために脚を増やすという計画を立てていたとの話もあるようだが結局敗北までには間に合わず他のブレイクが製造したメック同様時代のあだ花として消え去る……筈だった。
ワード・オブ・ブレイクによるジハードのごたごたが収まった後に成立した新国家「スフィア共和国」にて試作された狂気の200トンメック。決してGeForce RTX 4060 1-Click OC 1Xの事ではない。
幸い、あくまでテスト用の試作メックであって量産する予定はなかったらしく試験が終わった後には機密を保つ為、廃棄される事になったという。
余談だが、何故かミニチュアも出ていて記事投稿時点でも購入が可能だったりもする。
と言うのは作中での事情であり、現実におけるこのメック関連はかなり悪評まみれの産物だったとか。というのもエイプリルフール企画"Project Omega" として無名のクランによってこのOrcaが製造および配備されたと説明されていたのが初出だったのである。
この時点では明確にただのネタ企画扱いだったのだが何があったのか上記の通り公式に存在したメックとして採用されてしまい、当然ながら納得できないファンが相応に出たそうな……。
グレイマンデー後の混乱に対処する為、スフィア共和国による移動式要塞ならぬ拠点防衛メック建造計画「Rhodes Project」の一環として製造が開始された新型メック。
装備は射程延長型粒子ビーム砲×2、射程延長型レーザー(中)×2、射程延長型レーザー(小)×3、各種ミサイル多数、EMP兵器等、更にこの図体でもアトラス(100トン)と同じ程度には移動が可能。
最大の特徴としては足が3本装備している事(Tripod)だがこれは長くなる為まとめて後述する。もう一つの特徴としては指揮官向けメックとしてまさかの3座コクピットを採用した事が上げられる。具体的にはパイロット、砲手、技術者(エンジニア)の3名だが、この為サイクロプス(90トン)と同等以上の移動司令部としての機能も併せ持つ機体として運用する事を可能にしたのである。
Poseidonの影響を受けて開発されたTripodタイプのメック。
Poseidon同様の三脚、三座なのは共通だが、Aresはバトルメック(クランメック)で触れられているオムニメック技術を適応したのが最大の特徴となる。
このため様々な装備のバリエーションが存在する他、オムニメックの為バトルアーマーをメックに張り付けて運ぶタンクデサントならぬメックデサント用にも使用が可能。
が、これらのトンでもメック開発と運用に頼った先人達同様、スフィア共和国も最終的にはレコンキスタならぬエクソダスからの帰還というクランの本懐を遂げる事を決意した各氏族の総攻勢を受け、遂に首都たる地球をも制圧され敗北し解散させられ、残ったAresやPoseidonといったメック群も新たなIlClanもといFirst Lord of the Star League、つまり3度目の復活を果たした星間連盟トップの座に就いたウルフ氏族や他勢力に吸収される事と相成ったのであった……。
2004年にXBOX向けに発売された「メック アサルト2:ローンウルフ」のラスボスとして登場した無人メック(?)コムスター教創設者たるジェローム・ブレイクの残した遺産を守るために製造されたとされる4脚メック。
装備はプラズマ式粒子ビーム砲
と長距離ミサイル多数。
但し、メックアサルト2で展開されたストーリーは現在公式として扱われているストーリーラインと色々差異があったりなかったりする為、SpiderMechも公式なのかは微妙な所である。
別名クワッドメック。読んで字のごとく4つの脚を持つメックである。早い話がダグラムのクラブガンナーかスターウォーズのAT-AT、あるいはタカトミのゾイド。
ゲームシステム上の扱いとしては通常の2脚型メックの腕を脚パーツに置き換えた形となる。
4脚式メックのメリットは向きを変えずに横方向に移動でき、通常のメックと比べて転倒しにくい事が上げられる。更に二脚型の通常のメックでは肩部分に搭載する為、事実上不可能だった武器1つのみで全周回対応な砲塔を背中もとい上部に搭載が可能。但し砲塔式へ改造する為には該当する武器の重量の10%を更に追加する必要がある。
但し、装備枠が多い腕パーツから少ない脚に置き換えた為に重量や装備欄数の面で不利というデメリットも存在する。
4脚メックの歴史はLAM等と同様、星間連盟末期に提唱された事に由来を持つ。
4脚構造がもたらす安定性や機動力は火器のプラットフォームとして有効、というコンセプトから生まれた「Xanthos」だが、全くの新型機の採用はさしもの星間連盟軍でも及び腰であった。そんな状態に付け込んだのが他勢力であり、彼らが注文を出す事で何とか命脈を保ち、開発が続く事となる。
その後はスコーピオンやゴリアテと言った新規機種が続々登場したまでは良かったのだがここまで来て星間連盟が崩壊し継承戦争が勃発。4脚メックの生産工場も当然のごとく狙われた結果、生産量は減少。当然ながら新規開発も例のメモリーコア発見まで途絶する事となる。
一方、エクソダスの結果技術を保ち続けたクランでは4脚メックの技術ツリーも廃れることなく独自に伸ばしていった……のだがその独特の形状は意外な方向性へ結実する事となった。
ウルフ氏族から分裂し、ライラ共和国の領域に移住した放浪ウルフ氏族によって開発された輸出用メック。
前脚の付け根横に射程延長型レーザー(中)、胴体に2連短距離ミサイル×2、機体上部の砲塔部分にAdvanced Tactical Missileを装備する。
あのローカストと同じ速度で快速を誇り、かつレベル2装備を潤沢に搭載する事で火力も確保となかなかにバランスの取れたメック。
後述するBarghest共々デザインが色々グレーゾーンに突っ込んでないか、という突っ込みは恐らく野暮である。
ヘルズホース氏族のシンボルともいえる「Totem BattleMech」として開発されたオムニメック。基本装備はパルスレーザー(中)×4、射程延長型レーザー(大)×2、火炎放射器等。
後述する「Thunder Stallion」に次いで登場した真の「Totem BattleMech」しかもオムニメックの為様々な装備に換装可能であり、中にはウォータージェット(Underwater Maneuvering Unit)搭載の水中活動仕様まで存在する。
クラン内においても貴重かつ名誉ある機体として扱われているメックであり生産は選ばれた技術者による手作業、少数の機体を任されるのもクランのメック戦士でも一握りの選ばれた精鋭[6]のみである。
バトルメック(テクニカルリードアウト3025)の項目で紹介されている為、そちらを参照されたし。
ゴリアテスコーピオン氏族のシンボルもとい「Totem BattleMech」として開発されたメック。装備はLB-Xオートキャノン(10)にウルトラ・オートキャノン(10)、対人地雷(A-Pod)。
サソリをモチーフとしたメックなのだが6脚は流石に無理だったのか蜘蛛のような胴体から1度上に突き出す4脚を持つスタイル。
豊富な弾薬量と装甲から歩兵やバトルアーマー部隊を随伴させての市街戦が最大の持ち味。一方速度が遅くジャンプジェットも未搭載と機動性は低い。
ライラ共和国(厳密にはライラ同盟(Lyran Alliance)と改名していた時期である)が開発したメック。
装備はLB-Xオートキャノン(20)に射程延長型レーザー(大)×2。
当時同国の摂政を務めていたKatherine Steiner-Davionによるアトラスやバンシーと同様に敵に恐怖を呼び起こす4本足のバトルメックの要求から開発された。
近距離は大口径砲、長距離は大型レーザーとシンプルな構成だが、高機動力を持つ敵メックがいると側面背面に回られて一方的に撃たれ放題になる為専属の護衛機が必須になるわ、オートキャノンが故障したり弾切れしたら近接戦がオワコンになるわと大分トホホなメックと化している。
Fire Scorpionと同様にヘルズホース氏族の「Totem BattleMech」として開発されたメック。装備はLB-Xオートキャノン(20)に15連長距離ミサイル×4。
馬をモチーフとしたメック……だった筈なのだがデザインにこだわりすぎて肝心の性能に影響するのを嫌ったのか後ろ足以外はゴリアテをいくらか近代化したデザインに落ち着いてしまっている。
当然これに満足しなかったであろうヘルズホース氏族の努力は前述した「Balius」登場まで続く事となる。
デビッド・ハリソンによって初めて開発された4脚メック。装備は粒子ビーム砲、クラス20オートキャノン×1、中口径レーザー×3、小口径レーザー×1、6連短距離ミサイル×1。
最初は星間連盟に売り込まれるも導入を拒否され、カペラ大連邦が引き取ったという経緯を持つ。
乗り心地と操作性が劣悪という欠陥こそあれ、何故か現場からは割と好評だったものの、継承戦争中に工場、残存機体ともに壊滅し他のメック同様ロステック枠の仲間入りを果たす事となる。
しかし31世紀後半におけるワード・オブ・ブレイクの蜂起(ジハード)初期に発見された新たなメモリーコア「Hegemony Memory Core」[7]のデータにより生産技術含めて復活、新規生産のみならず派生機体まで生まれた結果、再び戦場を闊歩する事となる。
ヘルズホース氏族が 32世紀に送り出した4脚メックの変種。最大の特徴は車両形態から4脚メックへの変形機能を持つ事。早い話、地上版LAMである。
星間連盟崩壊後の混乱を嫌ったケレンスキー将軍が軍を率いて辺境に逃亡したという経歴を持つが故に戦士を崇める脳筋集団クランにおいてもメックの扱いは一際扱いが高く、メックを究極の兵器と崇拝する一方、それ以外の一般歩兵や一般的な戦闘車両は同じ戦士の階級であっても格下扱いとするのが大抵のクランでの常識となっていった。
この流れに逆らっていたのがエクソダス当初から諸兵科連合を高く評価していたヘルズホース氏族であり、他のクランでは予備部隊や守備隊でしか運用しない戦車や歩兵といった部隊も主力として運用し続けた果てに暗黒時代に送り出したのがQuadVeeである。
通常、メックは脚部が破損すると当然移動が出来なくなるのに加えて、その巨体を支える為にジャイロスコープの稼働が必須であり、万が一これが破壊されると足パーツ自体が無事であってもまともにバランスを保つ事が出来なくなる。一方、バトルテック世界における戦闘車両は被弾しても転倒しない代わりにメックと比べて機動力が低い上に、履帯やタイヤ、あるいはホバーといった駆動装置回りが被弾に弱く脆弱という欠点を抱えている。
この双方の欠点を、変形して対応出来ればジャイロや脚部が破損しても倒れず、逆に履帯やタイヤが壊れても足で歩いて移動し続けられる機体になるのでは?というコンセプトを達成してしまったのがQuadVeeである。
特徴は上述した通りの被弾した際の耐久性能であり、更に通常の4脚メックや戦闘車両と異なりデフォルトで胴体をそのまま砲台として運用する事が可能。これ以外にも車両モードでは通常のメックの半分の高さ扱いになる為、隠蔽性や運搬時の格納性に優れるという利点も持つ。また、常時メック扱いの為、EN兵器運用時の制限が緩かったり、一般車両では改造するかホバー式でないと突入が不可能な水場でも移動が可能だったりもする。
但し変形式が故の欠点も多い、まずLAM同様変形機構に総重量の10%が必要であり、更に履帯式だと追加でもう10%、装輪式では15%もの重量増加が必要。早い話、メックの総重量の4分の1近くが武装に直接関係ない機能で消し飛ぶ計算となる。
更に頭部もLAMと同じく多機能に対応するためのパイロットのトレーニングを省略する為にわざわざ搭載した複座コクピットにほぼ占有され、脚部も関連装備の枠で埋まる為、事実上火器類が搭載可能なのは胴体部のみであり、ここもまたエンジンやジャイロ、フレームと言った必須パーツを載せなければならないので(以下略
実際少しでも重量を削る為か、改装に追加の重量が必要なオムニメックでない通常メックの仕様で設計される機体が複数存在するのがある意味答えともいえる。結局LAM同様に全般的な火力不足、装甲不足に泣かされ続けるのは変形メックの宿痾か。
一方、製造元たるヘルズホース氏族においてはこれらの問題にもめげず新型の開発に勤しんでいる模様。
但しQuadVeeの一番の問題はバトルテック世界での初登場が日本語訳やリプレイが盛んに出ていた継承戦争どころかその後のクラン襲来やジハードさえも終わったその先の時代で漸く出てきたメックと言う事である。連盟時代に影も形もなかった機種なので当然と言えば当然なのだが。
軽量高速を活かしての偵察、強襲を目的としたQuadVee。装備は射程延長型レーザー(大)と4連短距離ミサイル×2。
尚、同重量帯であるウルフハウンド(35トン)がほぼ同じ速度を出せるにもかかわらず射程延長型レーザー(大)と中口径レーザー×4を装備していることからわかる通り、変形機能を搭載した分、色々と劣る悲しみを背負っている軽量メック。
ただし、氏族においてQuadVeeはメック5機で1小隊(Star)の扱いでなく、車両であるArmor Stars区分(こちらは10両で1小隊を構成)である為、配備数でごり押せるという点もあったりするとか。
恐らくは汎用性を目的に開発された中型QuadVee。装備はLRM-15×1に加えて新装備である Improved heavy medium laser
×2とAP Gauss rifle
×2を搭載。
中量級メックで容量食いな可変機能を付けた結果案の定(ry。
配備された機体も初実戦で早々に破壊された結果、QuadVeeの運用方の研究などの名目で生産が継続された挙句現場でも持て余したのか二線級部隊等に多く配属されてしまったという。一応ガウスやレーザーを用いた対歩兵や対バトルアーマー戦、あるいはミサイルを用いた長距離支援といった歩兵部隊の支援には適しているらしいが……。
3132年に初めて開発されたQuadVee。オムニメックでもあり容易に装備を切り替える事が可能。
標準的な装備は射程延長型粒子ビーム砲、パルスレーザー(中)、誘導式短距離ミサイル(6連)がそれぞれ一つづつ。
QuadVee中でも最大級の重量を誇るメック。装備はガウスライフル×2。
やはり同重量メックと比較すれば火力、装甲ともに不利だがヘルズホース氏族では他の一般車両を装備する部隊にHarpagosを装備する部隊を混ぜて配置する事で唯の車両部隊と勘違いさせた上で奇襲するという奇策を用いて運用しているそうな。
3145年に登場した新型QuadVee。
オムニメックでもあるが最大の特徴はそれまでのQuadVeeが採用していた履帯式ではなく、タイヤもとい装輪式を採用している事。
これにより道路などの舗装路のみという前提こそあるが、この重量帯のメックとしては比較的高速な最大時速95 km(ブーストすれば100㎞越え)もの高速での移動を可能としたのが特徴……らしい。
尚「Ti Ts'ang」
や「Paladin」
等、同重量帯の一部新型メックでも可能な速度でしかなかったりする。
標準的な装備はパルスレーザー(中)×5。
QuadVeeのようなキャタピラでも、クワッドメックのような4脚でもない3本の”脚”を持つ特殊なメック。
当然だが特殊すぎて該当するメックは25年現在でも片手で足りる程度しか確認されていないレアな存在である。3本の足でどのようにマシンを動かしているのか気になる方はナムwikiに
掲載されているこちらのgif動画
が分かりやすいので参照されたし。
三つの脚を持つメックの歴史自体は古く、星間連盟時代に開発されたヘッジホッグまでさかのぼるのだが当然のごとく操縦性やコストが劣悪で、新規開発も途絶えてしまった
……筈だったのだが、3081年に地球を首都として成立した新国家、スフィア共和国ではどこを間違えたのかこの系統のメックの開発に着手。上記のスーパーヘビーの項目で紹介したアレスとポセイドンと言う形で結実する事となる。
特徴としては移動力を1使うだけで全ての方向に正面を向ける事が出来る事、更に4脚メック同様横歩きも可能な事でありこの為、複数機で包囲しない限り大抵のメックの弱点となる装甲の薄い背後や側面を狙う事はほぼ不可能となるとか。
来たるべきイルクラン時代でこの系譜のメックが新たに登場するのかは現在のところ不明である。
索敵能力、情報通信能力、機動力、耐久力全てに優れた指揮官向けメックを求めた連盟軍の要望に答える形で登場した初の3脚メック。装備は中口径レーザー×1(これに加えて車両用スモークディスチャージャーも追加で搭載)
Hedgehog(ハリネズミ)の名称は機体の彼方此方から突き出たアンテナがハリネズミを連想させたことに由来するという。
重量からもわかる通り、基本は偵察向けの機体と言えるが特異な機体形状から繰り出されるキックへの対処が難しいという事と相まって格闘攻撃も意外といけるとか。
連盟時代の各国でも評判がよいメックであったが如何せん機体形状の特異性に由来する各種コストの増大により大量配備はなされず、技術衰退をともなう継承戦争を経た3025年までには稼働状態のヘッジホッグはほぼ消滅したとされている。
3146年にスフィア共和国が投入した新型メック。先行して開発されたアレスやポセイドンの軽量化版として開発された。装備は射程延長型レーザー(中)×4と15連長距離ミサイル×2
第三次継承戦争中の2920年後半、自由世界同盟にて開発されたとされる産業用メック(インダストリアルメック)。主な用途は3本の足でドリルを固定しての穴掘りである。
同機の開発には新型機開発を目論む同盟の影響があったとかなかったとかも言われているが詳細は不明。
又、上記のヘッジホッグと同形状な故か此方のメックもヘッジホッグと呼ばれたそうな。
インダストリアルメックとは作業用メック/農業用メック/ワークメック等とも呼ばれる作業用メックの事である。
バトルテックの歴史上においては初のバトルメックであるマッキーの開発より前、人工筋肉たるマイアマーの開発と共に登場し重作業や軍の後方支援用に用いられていた事に由来を持つ。
単純な作業用のみならず農業用の「アグロメック」や輸送用の「カーゴメック」、戦場での資材回収を行う「サルベージメック」、そして警備任務向けに開発された「セキュリティメック」や「ミリシアメック」等の多種多様な用途に用いられている。
技術的にはパイロットと機体をつなぐニューロヘルメットを使用せず、バランス調整は基本操縦桿頼り、更に通常のエンジンも高級品な核融合炉の搭載ではなく、より一般的な内燃機関(ICE)や燃料電池、核分裂炉を積む場合が大半、これらに加えてシャーシや装甲も軍用仕様でない嵩張るが簡易な仕様な為、ある程度の産業レベル(概ね21世紀レベル相当)をかろうじて維持している辺境の惑星でも容易に建造や整備が可能なのが最大の強みとなる。
上記の通りどう見ても戦闘向きではない非戦闘用なメックなのだが、そこは慢性的に生産力が足りてないバトルテック世界の事、こんな代物でも無いよりはマシ(少なくとも生身の歩兵が突撃するよりかは)だったり元から最低限の武装を積んでいたりもしたため、継承戦争期の衰退期においては残されたインダストリアルメックも容赦なく前線に放り込まれるか、バトルメックの予備パーツとして分解されていく事となる。
挙句の果てにはインダストリアルメックの生産ライン自体がバトルメック向けラインの維持に転用されてしまった為、加速度的に数を減らしていったそうな。
この状況が動いたのはやはりグレイデスメモリーコア発見後の技術復興期で、生産技術の復興に加えて農業の効率化やまともな教育を受けた人材プールが拡充した事により、大企業のみならず各惑星に存在した中小企業が生産が比較的な容易なインダストリアルメックの新規開発に参入し、段々と復興していく事となったのである。
ゲーム内の仕様としては基本的に戦闘には向いておらず、一般的な戦闘車両にも負けかねない悲惨な性能のメックが大半を占める。
具体的にはまず装甲が薄く(軍用グレードの装備で攻撃されるとあっさり抜かれる可能性大)、高度な火器管制システムも基本非搭載(一応、両者共にバトルメック同等にする事はコストをかければ可能)、更に内燃機関搭載メックの場合、放熱に必要なヒートシンクは別途に搭載する必要があったりジャンプジェットも使用不可、更にレーザーなどのエネルギー兵器搭載には追加重量(ゲーム内説明としては電力増幅器分)が必要で……といった塩梅。
所謂テクニカルのような”間に合わせ”としての要素が強いといえば分かりやすいだろうか。
一方、上述した通り一部のインダストリアルメックは工場や都市部の警備、或いは貧乏な惑星守備隊や民兵向けの安価な”バトルメックもどき”として最初から開発された物も存在する。
施設警備や警察任務向けの「セキュリティメック」や民兵向けの「ミリシアメック」等が之に該当する一方、既存の作業用メックに雑に武装をポン付けただけのインダストリアルメックは「MOD」と呼ばれる。
セキュリティメックとミリシアメックの区別は曖昧だが、一般的にセキュリティメックは最大重量が35トン(施設防衛向け等の特定用途では50トン)以下で、更に単体での重量が2トン(こちらも特定用途では9トン)を超える遠距離武器を搭載していない事が基準とされる。
重要な点としてはこの基準内にとどまる限りセキュリティメックは戦闘用のバトルメックとしては扱われず、法的規制などをあまり気にすることなく比較的自由に配備する事が可能になるとの事。
実戦力としては頼りないが、主な用途としては工場の守備隊や群衆相手の治安維持、特に同じインダストリアルメックを用いた犯罪に対処する事が求められた為、その範囲内のみで用いるならばまだ有用といえる。
一方、ミリシアメックは最初から戦闘用に開発されたインダストリアルメックであり、当然ながらバトルメックと同等の武装と装甲を持つ事も多くセキュリティメックのような規制も存在しない。
この為、単純な火力だけなら並の中量メックをも上回る性能を持つミリシアメックも一部には存在している。
但し、装備を盛りに盛った高級機種においては当然ながらスティンガーのような安いバトルメックよりも高いお値段になる為、安い代替え品という意味では本末転倒な事に陥っていたりも……。
バトルテック世界でよく用いられる強化外骨格もといエクソスケルトンの延長としてジハード後に開発されたインダストリアルメック。
超小型な重量だけあって装甲は最低限で固定装備はメックの吊り上げ荷重を倍にする産業用トリプル・ストレングス・マイアマーのみ。
尚、こんな代物であっても、必要とあれば手持ち武器(ハンドヘルドウェポン)を持たされ容赦なく戦場に放り込まれたともいう。
余談だが此方のメックを開発した企業は「Waytani, Inc.」
という名前だったりするとか。
……2025年現在時点においてバトルテックにエイリアンもといゼノモーフがいるというネタは四月馬鹿企画含めて確認されていないので安心されたし。(ちなみにファンタジーもといシャドウランのキャラがいる企画は実在する
)
カペラにて開発された4脚セキュリティメック。武装はマシンガン2丁。
動力は内燃機関だが元が小型の為、走行時の速度は86kmとスティンガーやや劣る程度と中々に早かったり。ちなみに、マシンガンの弾は非殺傷用にゴム弾を搭載する事が多い模様。
巨大な家畜や敵対的な野生動物に対処するために設計されたインダストリアルメック。
基本型はサーチライトと格納式ブレード(Retractable Blade)と手持ち武器のみ装備するが、セキュリティメック仕様”ではない”派生型には小口径レーザーとマシンガン3丁を標準で装備したタイプも存在する。
只の牛追いにメックが必要なのか?と侮るなかれ、バトルテック世界には遺伝子操作の結果最大5tまで成長する巨大牛が
存在する他、Megasaurと呼ばれる恐竜のような巨大爬虫類
が確認されており、生身の人間では到底対処できない為これらの専門メックが必要となるのである。
ちなみに、Megasaurでも巨大な個体ともなるとローカストのような小型のバトルメックならば返り討ちにして破壊してくる例もあるとか。
この為、一部の惑星ではバトルメックVS巨大恐竜という血なまぐさい興行を定期的に行っている模様。
自由世界同盟にてクラン侵攻後の3062年に開発されたセキュリティメック。
武装は射程延長型レーザー(中)、4連装短距離ミサイル、マシンガン2丁。
更に装甲や火器管制システムもバトルメック搭載の物と同等品を搭載している為、軽量のバトルメックと比べても遜色が無い性能を誇る。
当然ながらセキュリティメックの規制ギリギリなのだが、それが故に人気のメックとなり後の時代でも広く使われる事となったという。
自由世界同盟から”外側”方向の辺境宙域に存在する独立惑星New St. Andrewsに存在する1採掘企業が独自開発したセキュリティメックである。多分
というのも惑星が持つ産業レベルが低すぎた結果、装甲も市販レベルな一般的な物を使わなければならなかった他、搭載装備も過去の遺物というべき「heavy rifle」[8]のみと限定されてしまったのである。
この状況下でこのメックを出来る限り有効に活用するにはどうしたらいいのか……という問題に対して開発元が選択したのはメックや武器自体をゴテゴテと盛る事で出来る限り強く”見せかける”という手段であった。
そんなコケ脅しが通用するのか?と言われると案外通じるもので、補給を闇市場などの非正規手段に頼るしかない海賊からしてみれば多少の被弾でさえ命取りになりうる為、ぱっと見で”強そうな”メックがいる場所をわざわざ襲うよりは、メックが居ない別の場所を襲った方が賢明な為、最低限の案山子位には役に立ってしまったそうな。
辺境に位置する外世界同盟にて開発されたインダストリアルメック。
鉱脈や地面に埋まった過去の遺物もといロステックの採掘を行う為に lift hoistやmining drillやサーチライトを装備した機体だが、海賊が蔓延る辺境宙域にて自衛する為に軍用グレードの装甲や火器管制システム、そして4連短距離ミサイル2門を標準で搭載している。
派生機体には水陸両用仕様の「RH7A Rock Otter」、宇宙仕様の「RH7S Space Hound」等が存在する。
星間連盟時代から地球に存在する「Bluth Corporation」で開発されたインダストリアルメック。
鉱山や宇宙港において荷物を迅速に積み下ろすことを目的に開発され、一時期はIS全域で売り上げトップを記録する程人気を博したが、ライバル機種としてバスターより小型・軽量・安価なPowerman(35t)が登場し、更に此方の開発企業との訴訟合戦に巻き込まれた結果、生産元の会社はそれまでの大規模星間企業から地球上の1会社の規模にまで追い込まれてしまったとの事。
一方メック自体はそれまでに広く普及していた為、継承戦争中でも生産が続いていた他、改装して武装したものも多数登場する等、非常に息の長いメックとして32世紀まで運用され続けたそうな。
恒星連邦のとある惑星で開発されたミリシアメック。装備はクラス5オートキャノン、大口径レーザー、ビークル用火炎放射器。
特徴としてはインダストリアルメックとしては高級品となる核融合炉を装備する事で出来た重量の余裕を生かして軍用グレードと同等品の装甲を9.5トンも搭載した事で、何とあのオストロックやライフルマンに匹敵するレベルとなる。その分速度は強襲級のキングクラブと同じレベルと鈍足となっているのがネックと言えばネックかもしれない。
ジハード後の復興期に建設用、あるいは建物解体用として開発されたインダストリアルメック。
動力は核融合炉、更に軍用グレードの装甲と同等な重工業用アーマーを19トンも搭載。
極め付きが建物解体用という名目で7連マルチ・ミサイルランチャー[9]を2門装備している事である。
これ以外にもパイルドライバーやリベットガンなどの建設工具も搭載しているがこの重量帯かつ一応はインダストリアルメック扱いなので強襲メックの代替え品として発売早々から建設業者のみならず傭兵等が入手を狙い始めたとの事。
尚、当然といえば当然なのだが建設工具を取り外して中口径レーザーやマシンガン、ガウスライフルを装備した武装仕様も後に登場した模様。
日本で展開していた関連書籍でのみ登場したメック群を備忘録も兼ねて掲載。
当然ながら正史の存在とはいいがたい物ばかりなので一種のネタ枠として見ていただければ幸いである。
グループSNEがバトルテック入門、あるいは初心者向けに出版した「バトルテックがよくわかる本」に登場する強襲級メック。
要はオリジナルメック作成のためのサンプル機体なのだが設計内容は大分ガチもとい和マンチな代物。
装甲と機動性はアトラス(100トン)と同等なのだが問題は搭載装備。
具体的には粒子ビーム砲2門、大口径レーザー1門、中口径レーザー5門、小口径レーザー6門とエネルギー兵器のみをガン積みし、これにより弾薬が誘爆する危険性を排除しつつ継戦能力を確保、更に敵機と近接し粒子ビーム砲の使用に制限が掛かってもその分のダメージは100tクラスの重量から生み出される格闘攻撃でカバーするという……というコンセプトだとか。
但し、「バトルテックがよくわかる本」自体が海外では公式か怪しい扱い
となっている為、このメックが公式となる日は恐らくない……と思われる。
『メックウォリアーRPGリプレイ』にて登場したオリジナルLAM。
上記の小説版である『バトルテック・ノベル 独立愚連隊シリーズ』では何故かシャドウセイバーという別名称で登場。メイン装備はレベル2装備たるER粒子ビーム砲(射程延長型粒子ビーム砲)。
更にECMLv1を装備している為、遠距離での撃ち合いにはアドバンテージを持つとか何とか。
ちなみに確認可能な他のスペックはバトルメック形態では装甲値1250、運動値85、移動力4
エアメック形態では装甲値1050、運動値100、移動力5(※空陸扱い)
気圏戦闘機もとい戦闘機形態では装甲値1150、運動値80、移動力6
との事。
作中展開のネタバレとなるが小説版ではシャドウセイバーは敵機に突撃して爆散した為、当然ながらロストしたがリプレイ版でも遺失メックというレア機体だった為、サイクロプス(90トン)と交換という形で展開から没収された模様。
LAM機体回りの事情も併せ、上記のマックス共々該当メックが公式となる日は恐らくない……と思われる。
65トンを誇る重量級メック。ストームプリンセス同様『メックウォーリアーRPGリプレイ』にて登場。
作中ではグランドドラゴン(60トン)[10]の派生機種として登場。
機体としては背面にも武装と装甲を割り振る事で乱戦への投入を想定、火力・装甲・機動力のいずれも高く、秀逸な機体……との事。
派生として量産型陸戦ヤマタノオロチ(YOT-2X(G))とシン・ヤマタノオロチ(YOT-8U(b))が存在。
特にシン・ヤマタノオロチは可変能力を持つ特別仕様であり、搭乗者となった敵役モリ大佐の高技能と相まって単機で主人公一行たる独立愚連隊と互角に戦うという大暴れっぷりを披露した。
掲示板
掲示板に書き込みがありません。
急上昇ワード改
最終更新:2025/12/08(月) 13:00
最終更新:2025/12/08(月) 13:00
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。