エスポワールシチー(ウマ娘)とは、Cygamesのメディアミックスプロジェクト『ウマ娘 プリティーダービー』の登場キャラクター。
実在の競走馬「エスポワールシチー」をモチーフとするウマ娘である。CV:亜咲花[1]
概要
誕生日:4月22日 身長:153cm 体重:言わねえしっ! スリーサイズ:B79・W55・H79
常にツンツンしている、反抗期全開ギャル。
特に『指導者』に対して反抗心を持っており、自分の強さを示すため、がむしゃらにレースを駆けている。
強気に振る舞っている時に限って、よくコケてしまうのが悩み。
2024年2月22日放送の「ぱかライブTV Vol.38」にて発表されたウマ娘。タップダンスシチーと並ぶ「シチー」冠の友駿ホースクラブの代表的所有馬であり、スマートファルコンの同期ということもあって以前よりウマ娘化が待たれていた1頭である。
ちなみに正式ウマ娘化の前には、2022年11月実装のワンダーアキュートの育成シナリオのエンディングにて「ウマ娘E」として(一緒にウマ娘化が発表された「ウマ娘F」「ウマ娘T」とともに)乙名史記者の取材を受けていたが、そのときの台詞はギャルっぽくはない普通のもの。
一方、2023年11月実装のタップダンスシチーの育成シナリオのエンディングには、タップに憧れてトレーナーの元を訪れるギャルっぽい口調の謎のウマ娘が登場しており、どうやらこの頃にはキャラ設定が決まっていたようだ。
史実
希望と決意
有望な若手たちよ
海を越えて来た者よ
健闘を祈る。
ダート界の大サイアー・ゴールドアリュールの初年度産駒として、同期同父のスマートファルコンとともにダート戦線の第一線で走り続け、8歳の引退までにGⅠ級9勝(GⅠ2勝・JpnⅠ7勝)という輝かしい成績を叩き出した00年代末~10年代前半のダート界を代表する名馬。
2005年4月22日生まれ。父ゴールドアリュール、母エミネントシチー、母父*ブライアンズタイム。ゴールドシチーやタップダンスシチーなど「シチー」冠名でおなじみの友駿ホースクラブにて、2.4万円×500口(=1200万円)で募集された。ちなみにゴールドシチーは近親にあたる(3代母コンパルシチーの妹がゴールドシチーの母)。
馬名「エスポワール」の意味はフランス語で「希望」。競馬ファンからの愛称は専ら「エスポ」。
主戦騎手は同じく「シチー」冠名で知られる佐藤哲三と関東のお祭り男として愛されていた故後藤浩輝。
特に前半の主戦であった佐藤騎手は2007年に2度の落馬事故があった影響で成績を落として燻っていたところ、彼との出会いで「この馬となら重賞を、GⅠを勝てる」と意気込み、タップダンスシチーら今までの癖馬の経験を踏まえてエスポワールシチーに厳しい調教をつけた結果、この馬からは嫌われてしまったそうである。ウマ娘での「反抗的」という設定はここからだろうか。
上記の気性の悪さや熱心な教育なども影響して、デビューが競走馬としては遅めの3歳春(2008年)になる。加えて、最初は芝を走って勝ちきれず、何とか夏7月に未勝利を脱した頃には既に6戦を費やしてしまうなど、デビューからしばらくは悪戦苦闘を重ねた落ちこぼれのようなポジションであった。
しかし、次走の秋吉台特別(500万下、現在の1勝クラス)で7着に敗れたことを切っ掛けにダートに転向。すると2着に7馬身をつける大勝を見せ、「これは案外ダート向きの馬なのでは?」ということで、以降ダート路線を主に戦っていくことに。実際よほど砂の方が馬に合っていたのか、その後は条件戦からトパーズステークス(OP)まで怒涛の4連勝で勝ち進んで、3歳期を終える。
年が明けた4歳(2009年)となって平安ステークス2着で収得賞金を加算、同期のサクセスブロッケンが勝ったフェブラリーステークスでも4着に好走し、マーチステークスで重賞初制覇を飾ると、かしわ記念で3歳上の古豪カネヒキリを破りGⅠ級初制覇。そしてそこからマイルチャンピオンシップ南部杯→ジャパンカップダートと年内GⅠ級3連勝でJRA賞最優秀ダート馬に選出。
翌5歳(2010年)でもフェブラリーステークス→かしわ記念と連勝して計GⅠ級5連勝という破竹の快進撃で、一気にダート界の王者へと駆け上がり、夏にはアメリカの大看板・BCクラシック遠征を表明する。
しかし、遠征のための始動戦として単勝1.0倍元返しに支持された南部杯で、同父同期の伏兵オーロマイスターに敗れると、本番のBCクラシックもあえなく10着。以降スランプに陥ってしまう。6歳(2011年)ではGⅢを2勝したものの、GⅠ級では1歳上のフリオーソや覚醒した同期スマートファルコン、1歳下のトランセンドらの前に苦杯をなめるレースが続いた。
ダート界でもそろそろ年長者である7歳(2012年)となり、かしわ記念を勝って復活のGⅠ級6勝目。帝王賞はゴルトブリッツにちぎられたが、マイルチャンピオンシップ南部杯を圧勝し完全復活――と思いきや、直後に主戦の佐藤哲三が落馬で重傷を負い、そのまま引退に追い込まれてしまう。相棒を失ったエスポワールシチーはジャパンカップダートと東京大賞典を惨敗、年齢的にも流石にもう厳しいか……という感じであった。
だが元々重賞初勝利を飾ったマーチステークスなどで「ずっと僕が乗っていたらダメだと思うので、僕が乗れないタイミングがあったら、信頼できるジョッキーを乗せてください」と、佐藤騎手がこれまで定期的に手綱を他の騎手に任せていた経験が活きたのか、現役続行した8歳(2013年)で再び復活。フェブラリーSとかしわ記念を2着と好走する。そして、後藤浩輝と組んで迎えたマイルチャンピオンシップ南部杯では往年のような魂の逃げで新星ホッコータルマエらを完封してGⅠ級8勝目。
奇しくも後藤騎手は引退を余儀なくされた佐藤哲三氏同様、2012年の接触落馬事故による負傷と低迷に喘いでいた中でのコンビ結成であり、レース後には「『こいつとならやっていける、理解し合えるかも』と、自分と性格的な波長が合わせられると感じた」と語るなど何か通じ合うものがあったようだ。これに対して佐藤氏も「俺が乗ってるみたいだった」と感慨深いコメントを残している。[2]
そのコンビのままで迎えた金沢1400m開催JBCスプリントでも並み居るダートスプリンターを蹴散らし、ヴァーミリアンに並ぶ当時日本記録タイのGⅠ級9勝目を達成している。[3]
最終的にジャパンカップダート7着を最後に引退。通算40戦17勝、募集価格1200万円の馬が獲得賞金10億円を超え、募集価格の回収率8527%は当時の歴代1位となった(後にクロノジェネシスが更新)。一口馬主史上最高クラスのドリームホースであったと言える。
引退後は優駿スタリオンステーションにて種牡馬入り。ダート種牡馬として覇権を握っていたサウスヴィグラスや父ゴールドアリュール亡き後の群雄割拠時代ということもあってか中々の期待をされていた。受胎率にやや難があることがネックなのか、中央競馬でこそ目立った産駒をあまり見掛けないが、地方競馬では活躍馬を続々と輩出。
産駒デビューの2017年に地方競馬ファーストシーズンリーディングサイアー、2019年にはヴァケーションが全日本2歳優駿で産駒初のGⅠ級勝利、そしてついには2022年に地方競馬総合リーディングサイアーを獲得。現時点ではスマートファルコンやコパノリッキーなど苦戦をしているゴールドアリュール後継種牡馬の中では随一の奮戦を見せている。
2023年でも、園田所属のイグナイターがJBCスプリントで西日本の地方馬で史上初となるGⅠ級勝利を挙げたことは記憶に新しいだろうか。
詳細は当該記事へ→エスポワールシチー
関連項目
- ウマ娘 プリティーダービー
- ウマ娘の関連項目一覧
- 2008年クラシック世代
- その他対戦歴のあるウマ娘たち
- 佐藤哲三/後藤浩輝- モチーフ馬の主戦騎手
脚注
- *本業はアニソン歌手で、『ゆるキャン△』のオープニングテーマを歌っていた人、と言えば通じる人も多いだろう。ウマ娘がきっかけで競馬にドハマリし、メインレースに間に合うようにライブの開始時間を早め、X(旧Twitter)はほとんどが競馬の話題、地方競馬関係での番組ではすっかりおなじみの顔となっている。これが声優デビュー作になり、ウマ娘になりたくて声優の勉強を始め、声優としての初仕事で見事にウマ娘役を勝ち取ったというツワモノである。なお本人はエフフォーリアと横山武史に脳を焼かれ切っている模様。
- *これ以後も同一騎手との接触による再度の落馬負傷と後遺症に苦しみ、最期は自ら命を絶った後藤騎手にとって、エスポワールシチーこそがGⅠ勝利を共に勝ち取った最晩年の相棒となった。
- *この記録は2016年川崎記念でホッコータルマエのGⅠ級10勝に破られており、現在ではコパノリッキーの11勝が日本記録GⅠ級最多勝利となっている。
親記事
子記事
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