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Seize the crowns. Seize glory.
誇りある冠を、戴くのです
セントライト(ウマ娘)とは、Cygamesのメディアミックスプロジェクト『ウマ娘 プリティーダービー』の登場キャラクター。
実在の競走馬「セントライト」をモチーフとするウマ娘である。CV：能登麻美子
概要
史上初のクラシック三冠ウマ娘。
イギリスのさる高名な貴族のもとに生まれ、日本で育った彼女は、早々に己の使命を自覚。 “レース界に、誇りある栄冠の道を作る” 見事達成した後、現役生活を1年で引退した。
現在は故郷に隠居し、レース事業を支援中。
2025年1月29日配信の「ぱかライブTV Vol.49」にて新育成シナリオ「The Twinkle Legends」のキービジュアルにて姿のみお披露目され、2月22日配信の「ぱかライブTV Vol.50 4周年記念 ウィンターパーティー！」で正式発表されたウマ娘。
スピードシンボリ、ハイセイコーとともに4周年で実装された育成シナリオ「The Twinkle Legends」に登場。実名での登場だが、「グランドマスターズ」シナリオにおける三女神と同様、シナリオ限定のサポートキャラとしての扱いで、育成ウマ娘にはならない模様。
ちなみに一緒にお披露目された2人が早々にモチーフ馬がほぼ特定されたのに比べると、セントライトの特定は若干難航した。そもそもセントライトの実物を見たことがある人がほぼいない上に、モチーフ馬の勝負服は青、黄袖、赤二本輪なのだが（カラー写真がないのでこれ自体もパッとわからない）、ウマ娘での勝負服は（セントライトという馬名のイメージを優先したか）ほぼ白ベースであることも特定を難しくしていた。元ネタの勝負服の色はペンダントの宝石の色で表現されている。
ウマ娘世界でも史上初のクラシック三冠を達成した伝説のウマ娘。しかし1年でターフを去り、岩手に隠居して表舞台から姿を消したため、シナリオ中ではモブ生徒から「実在したんだ……」とか言われている。それもそのはず、モチーフ馬はウマ娘化された競走馬では、三女神を除くとぶっちぎりで古い時代の馬。何しろ1941年クラシック世代である。ウマ娘世界の時間経過ってどうなってんだろう。マルゼンとデアタクが同じ学園にいる時点で考えるだけ野暮か。
モチーフ馬は内国産馬なのだが、イギリス生まれ日本育ちという設定はモチーフ馬の両親がイギリスから輸入された馬だからだろう。またアプリ内での描写からすると相当な資産家のようだが、これもモチーフ馬の生産牧場・小岩井農場のバックに三菱財閥がついていたことの反映だろう。
駿川たづなとは知り合いらしく、「たづなちゃん」と親しげに呼んでいる。トキノミノルはセントライトと同じ田中和一郎厩舎の所属（トキノミノルが10年後輩）。
史実
1941年、日本競馬史上初のクラシック三冠を為し遂げた、戦前の日本競馬を代表する名馬。
1938年、岩手県の小岩井農場で誕生。当時の小岩井農場はバックについていた三菱財閥のマネーで高額な種牡馬や繁殖牝馬を海外から導入して日本の競走馬生産の中核を担い、現代に繋がる日本競馬の礎を作った牧場だった。父*ダイオライト、母*フリッパンシーとも、そんな小岩井農場がイギリスから導入した種牡馬・繁殖牝馬である。
セリで加藤雄策オーナー（出版社「非凡閣」社長）に落札され、東京競馬場の田中和一郎厩舎に入厩。引退まで1戦を除いて小西喜蔵騎手が騎乗した。同厩の同期に、現在の桜花賞を制したブランドソールがいる。当初の評価はセリでの牝馬歴代最高額を記録したブランドソールの方が高く、セントライトはそれほど注目されていなかった。
当時の日本競馬には現在で言う2歳戦は存在せず、デビューは現3歳の3月。そのデビュー戦も12頭立ての7番人気という低評価だったが、5馬身差で圧勝。2戦目で横濱農林省賞典四歳呼馬（現：皐月賞）に向かうと1番人気に支持され、良血馬ミナミモアを3馬身差で蹴散らしまず一冠。
その後5戦目のハンデ戦で初黒星（2着）を喫したが、その翌週に61kgを背負いながら古馬を蹴散らして、東京優駿競走へ。ミナミモアに次ぐ2番人気になったが、持ったままで先頭に踊り出てあとは独走、現在もダービー史上最大着差記録として残る8馬身差で圧勝する。
秋は叩きのレースで66kgとか68kgとかのえげつない斤量を背負わされて、4戦して2敗を喫したが、本番の京都農林省賞典四歳呼馬（現：菊花賞）では再びミナミモアを蹴散らして2馬身半差で完勝。1939年にクラシック三冠が整備されてから史上初となる三冠馬となった。
その後も現役を続行する予定だったが、出走予定のレースで斤量が72kgに達したため、無理をさせるぐらいならばとすっぱり菊花賞限りで現役引退。現役期間は1年間のみ、菊花賞で引退した三冠馬はセントライトのみである。
引退後は種牡馬となり、1947年の平和賞（現：天皇賞(春)）勝ち馬オーライト、1950年の天皇賞(春)勝ち馬オーエンス、1952年の菊花賞馬セントオーなどを輩出したが、戦後の財閥解体によって小岩井農場がサラブレッド生産を禁止されたあおりを受けて種牡馬として充分なバックアップは受けられず、後継として種牡馬入りした息子たちも内国産種牡馬に対する低評価もあり、父系は孫世代で断絶した。母系では現在もセントライトの血は残っており、ウマ娘化されている中ではスイープトウショウがセントライトの血を引いている。
戦後、本格的に日本競馬が再開された1947年には重賞「セントライト記念」が創設。
1965年2月、前年にシンザンが史上2頭目の三冠馬となったのを見届けるようにして死亡。1984年に顕彰馬制度が出来るとともに顕彰馬に選定された。
当時はまだ「三冠」の概念自体が浸透していなかったので、セントライトの三冠達成は当時のメディアでの扱いなどは小さなものだったというが、セントライトが史上初の「三冠馬」となったことで、3歳馬が目指すべき大目標としての「三冠」の価値が定まったと言えるだろう。
なおセントライトは兄弟も非常に優秀で、半兄に帝室御賞典勝ち馬タイホウ、1歳下の半弟に横濱農林省賞典四歳呼馬（皐月賞）勝ち馬クリヒカリ(旧名アルバイト)、そして8歳下の半弟に皐月賞・菊花賞の二冠馬で種牡馬としても大活躍した顕彰馬トサミドリがいる。皐月賞の同一GⅠ級競走3兄弟制覇は現在も唯一無二の記録である。
詳細は当該記事へ→セントライト
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