エアグルーヴ(ウマ娘) とは、Cygamesのメディアミックスプロジェクト『ウマ娘 プリティーダービー』の登場キャラクター。
実在の競走馬「エアグルーヴ」をモチーフとするウマ娘である。CV:青木瑠璃子
概要
誕生日:4月6日 身長:165cm 体重:見事な仕上がり スリーサイズ:B90・W57・H86
“女帝”と呼ばれる生徒会の副会長。母は数々の偉業を成し遂げたウマ娘で、後進をも育成し、理想を示してくれた。その薫陶を受け、自分も理想になりたいと考えている。
じつは花が好きという意外な一面も。
生徒会長シンボリルドルフは同志と思っている。
抜群のレースセンスと驚異的な末脚を得意とする”女帝”と讃えられるウマ娘。
容姿端麗、学業優秀。何でも完璧にこなす才媛。まさしく高嶺の華。そしてその能力にふさわしい高すぎるプライドを持つ。(リニューアル前)
右目が隠れ気味なショートに目元の化粧が目立つウマ娘。トレセン学園の生徒会三役の一人。
勝負服は黒と黄色を基本色としたセーラー服に左肩に白マントを羽織っている。
史実でのエピソードから、自分に向けてフラッシュを焚かれると激怒するのがお決まりのネタ。
母親はかつてオークスを制したウマ娘で、その人物像は娘とは真逆の極めて俗っぽい陽気な女性。しかしその母を強く尊敬していることが言動から見て取れる。
ちなみに、初期のプロフィールには「レース中のとあるトラウマが原因で男嫌い」という設定があった。これは恐らく、絶頂期のエアグルーヴにとんでもない状態で走って完勝した牡馬・ピルサドスキー(詳細は記事参照)に由来するものと思われるが、そもそもウマ娘世界で「レースで男にトラウマができる」設定に無理があるためか、あるいは近しい仲であるメジロドーベルと要素が被るためか、後にこの記述が削除されており、アニメやゲーム等でも特にそういった描写はない。代わりにピルサドスキーの近親者であるファインモーションを介して、彼をモチーフにしたウマ娘そのものと関わる形となった。
アニメでの活躍
トレセン学園の最強チーム「リギル」の一員。また生徒会メンバーとして会長の呼び出しをスペシャルウィークに伝えに来た。
学園感謝祭ではシンボリルドルフ、テイエムオペラオー、フジキセキらと共に執事喫茶にて接客をしていた。
元チームメイトであったサイレンススズカとは宝塚で死闘を繰り広げるライバルとして立ちふさがり、秋の天皇賞以後は彼女の身を案じる一面を見せた。
Blu-ray第4コーナー収録の新規エピソード「BNWの誓い」では駅伝メンバーの一人であったエアシャカール(同冠名つながり)を気にかけていた。
Season2ではレースに絡まないものの、副会長という役柄としての出番はある。1話では背景でフラッシュを焚かれて悶えていた。
ゲームでの扱い
育成キャラ:エンプレスロード
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育成キャラ:クエルクス・キウィーリス
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育成目標
- ジュニア級6月後半:メイクデビューに出走
- ジュニア級12月前半:阪神JF(G1)で5着以内
- クラシック級4月前半:桜花賞(G1)で5着以内
- クラシック級5月後半:オークス(G1)で5着以内
- クラシック級10月後半:秋華賞(G1)で3着以内
- シニア級3月後半:大阪杯(G1)で3着以内
- シニア級6月後半:宝塚記念(G1)で3着以内
- シニア級8月後半:札幌記念(G2)で1着
- シニア級10月後半:天皇賞(秋)(G1)で1着
概要
通常verは☆2[エンプレスロード]として初期実装。☆3への才能開花で固有勝負服になる。
6月に花嫁衣装が実装され、そちらは[クエルクス・キウィーリス]として☆3実装。
中距離戦を統べる女帝であり、中距離育成がもっともしやすい部類に入る一人。
というのも、多くの中距離巧者が菊花賞、天皇賞(春)、有馬記念といった長距離戦の目標レース対策を強いられる中、エアグルーヴにはそれがないのである。序盤2戦の目標レースこそマイル戦だがB適性なので調整で対応しやすい上、マイルでは必要なスタミナが減るため、むしろスピードを重視すると間に合わなくなりがちなスタミナ育成を後回しにできるメリットにすらなっている。
脚質は先行と差しの二択。固有スキルの条件を満たすためには最終コーナー以前に前に居てはいけないため、先行では安定性が下がる。初期スキル面を考慮すると、立ち回りは先行の方が安定しがちなので悩ましいところではあるが、ゲームシステム的にはかく乱を使う場合は先行、使わない場合は差しの運用が推奨されやすい。
1周年バランス調整以前は「中団以降」の部分が「後ろ」で、実質的には大きな変化はないが少し緩和される上方修正を受けた。
チームレース用としては本来の適性と異なる短距離担当として育てられることが多い。
リリース時点の面々では、短距離適性があるウマ娘のうち☆2以下はサクラバクシンオーとキングヘイローの2人しかおらず、しかも☆3でも初期組のタイキシャトルやマルゼンスキーは同じく適性持ちの層が薄いダートに回す選択肢が浮上してしまうので、チームレースの短距離枠3つは揃えることすらかなり難しい。
そこで通常verが☆2であり、素の短距離適性がCと因子継承で容易にAに上げられる範囲で、長距離戦を強いられないので短距離育成に大きな無理がないエアグルーヴはその穴を埋めるのにうってつけなのである。
単なる代用というだけではなく、短距離ウマ娘を一通り所持するガチ勢基準であっても、現状ではキングヘイロー以外は脚質が逃げ・先行に偏っているため、戦術の分散(スコア獲得上の利点がある)ありきだと差し枠としては事実上キングヘイローだけと枠を争う形になり、通常verの固有スキルが比較的発動しやすい点からエアグルーヴが優先されることが多い。
問題としては短距離では差しがやや使いにくいとされる点があり、有利に戦うことを優先してそもそも差しを入れないケースも見られる。
短距離ほどではないが多少手薄なマイル(適性B)でもほぼ同じ理由から活躍できる。中距離でも特に悪い要素はないが、層の薄い2箇所で活躍できるのに一番融通のきく中距離で使う理由は乏しい、というところ。
長距離はデフォルトでEと低めだが因子で最初からAで始められるため追込デバフを活かすためにゴルシメタに育成してもいいだろう。
花嫁衣装は成長率・スキル・勝負服関連イベント以外同じ。こちらは完全に先行向け。運用レースも「姉御肌」が適用されるマイルがおススメ。
固有スキルは中盤とあるが割と発動範囲が広い代わりに条件が少々シビア。自前のレアスキルとセットで運用することが望ましいが当然スタミナには余裕を持たせるべし。
適当に育成してると中々発動しないためステ配分や加速スキルに気を配ってみよう。
やる気ダウンイベントに「シンボリルドルフがさりげなく仕込んだダジャレに気づけなかった自分の不徳を恥じる」とツッコミどころ満載の要因のものがあり、そこから「ルドルフのダジャレネタ=『エアグルーヴのやる気が下がった』」という定型レスポンスがすっかり定着することとなった。
ただしこれは正しくなく、見ての通り原因は「ダジャレに気づけなかったこと」。ダジャレ自体ではそうそう(全くではないが)動じないので、ダジャレ=やる気が下がるという扱いは不適切である。そもそもダジャレの度にやる気下がってたら常時絶不調になっちゃうだろ。
ゲームにおいてはストレス発散法として掃除があり、シンボリルドルフから依頼される形でトレーナーの部屋を掃除するというイベントがある。その勢いたるやどこぞのお姑さんもかくやというレベルで生徒会室やトレーナーの部屋の部屋の隅々、窓枠全ての汚れをチェックし徹底的に駆逐するかの姿にルドルフも驚くほど。そして、トランス状態らしく清掃後の記憶が曖昧と、ウマ娘だけにランナーズハイならぬクリーニングハイとでも言うべきか。
トレセン学園内外で問題行動を起こしまくるゴルシをしょっちゅう追いかけている。追込デバフはゴルシを意識したものなのかどうか不明だがトーセンジョーダンを餌に釣る程日常茶飯事な事らしく、あちらのサポカのレアスキル「曲線のソムリエ」を花嫁衣装で持ってるあたり実は仲がいいんじゃないんだろうか。
エイシンフラッシュの育成シナリオの有馬記念では確定ライバルとして登場。何とまるでイメージに合わない「ゲート難」を所持している。これはエアグルーヴの仔であるルーラーシップの代理であるためと思われ、詳しくは同馬の記事を参照していただければと思う。
シニア級では参戦してきたゴルシの発言を「ゲートで飛ぶ愚か者などいるか!」と諌めるが、完全に我が子とそれを背負った自分を巻き込むブーメラン。つくづくゴルシと腐れ縁である。
サポートカード
サポートはSR[副会長の一刺し]とRで初期実装。やはり中距離用のスキルを揃える他、育成の覚醒Lvスキルにもある脚質・追込に対するデバフ2種を有するのが特徴的。チームレースでは追込ウマ娘が少ない(短距離なら尚更)し育成のライバルに殊更出てくるわけでもないので実用性は乏しいという評価だったが、第1回チャンピオンズミーティング・タウラス杯ではゴールドシップが環境を席巻したため、その対策として(育成・サポートの両面で)一躍注目を集めた(以降も追込が環境に絡むことは多いため同様)。またチャンミでの逃げにとってありがたい「地固め」を持っているが、根性SRしかない状況だったため実用育成との両立は難しかった。Make a new track!!環境では話も変わってくるかもしれない。
楽曲
関連ウマ娘
- サイレンススズカ
- モチーフ馬は複数回対戦経験のある1歳下で、同じ鞍上(武豊)を持つ同士。ウマ娘においてはライバルとして意識しながらも気の置けない友人でもあり、浮世離れしたスズカの保護者のようになることもしばしば。同期はウマ娘的に層が薄く(キャラ付け的に同期感のないシンコウウインディだけ)、古馬時代の活躍で比較的接点も多いためか、スズカを始めとして1つ下の97年クラシック組が同期に近い扱いになっている感もある。
- メジロドーベル
- モチーフ馬は1歳下で何度となく競い合った名牝同士。スズカや他の97年組(タイキシャトルやマチカネフクキタル)が気安く接しているのに対して、ここは堂々たる女帝に対してメンタルに難のあるドーベルが憧れている先輩後輩の関係性になっている。
- シンボリルドルフ
- 生徒会の会長。尊敬の対象だが、一方で会長の無茶振りに対するお目付け役という立場もある。モチーフ馬の関わりは特別ないが、奇しくもよく似た異名を付けられた2頭である。
- ファインモーション
- モチーフ馬は同厩舎の後輩で、アレな因縁があるピルサドスキーの半妹。ついでに主戦も武豊。その縁からウマ娘ではルームメイトであり、天真爛漫なファインにしばしば翻弄される。そしてやたら情熱的なファインの姉にも困らされている。
- ダイワスカーレット
- モチーフ馬は後年(11歳下)の名牝。スカーレットの憧れの先輩としてしばしば名が挙がる。
- 母親
- モチーフ馬は実母・ダイナカールと思われる。オークスを制覇したウマ娘で、エアグルーヴにとっては母としてもアスリートとしても尊敬する相手。一方、軽いノリについていけない様子も見て取れる。
- ドゥラメンテ
- アニメ3期にて登場したアプリ版同様に母親が開設しているスクールの教え子であり幼馴染。史実における直系の孫(エリザベス女王杯を連覇した娘アドマイヤグルーヴの産駒)であり、母親から連なる4代でGⅠレースを勝利した史実に因んだ名門出身として描写されている。
史実
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1993年生まれの牝馬。父は凱旋門賞を制した「府中の鬼」トニービン、母はオークス馬ダイナカール。
生まれた直後に伊藤雄二調教師から「性別が違えばダービー獲れる」と惚れ込み馬主を説得の末に購入させた程の逸材。
デビュー前から注目されたものの父トニービンに似て気性が荒かった(後に改善)。
鞍上に武豊を迎えて1995年の札幌競馬場でデビューするもクビ差2着。次走は勝つも阪神JFで鞍上が替わった上にスローペースの影響で2着。
クラシック年になるとチューリップ賞こそは勝つものの桜花賞では発熱により回避。
休養明けで臨んだオークスではノースサンデーが突然外に斜行し外に回されるという不利があったにも拘らず桜花賞馬ファイトガリバーを抑え勝利し、母娘二代オークス制覇を果たした。
秋華賞では出走前のパドックのフラッシュ撮影のせいで入れ込んだ影響で10着と惨敗。しかもレース後には右前脚の骨折が判明し長期離脱となった。(これによりパドックでのフラッシュ撮影禁止となった)
年が明けて復帰戦(マーメイドステークス)を勝利した後に札幌記念で勝利を得てエリザベス女王杯ではなく秋の天皇賞へ出走。前年3歳ながら同レースを制したバブルガムフェローに次ぐ二番人気。覚醒前のサイレンススズカの大逃げから始まったレースでは直線でバブルガムフェローを破りクビ差の勝利をもぎ取る。
これにより17年振りにして2000m時代で初の牝馬の天皇賞(秋)馬となった。
次走ジャパンカップは鞍上(武豊)をして「完璧なレース」をするもピルサドスキーとの壮絶な叩き合いに負けクビ差の2着。その次の有馬記念は3着と惜敗が続いた。しかし、天皇賞での勝利が評価され牝馬としてはトウメイ以来の年度代表馬に選出された。
98年も現役を続行し初戦の大阪杯はメジロドーベルらを下して勝利するも、宝塚では覚醒したサイレンススズカと金色旅程ステイゴールドの後塵を拝す(3着)。札幌記念では牝馬には過酷ともいえる58kgを背負いながらも3馬身差で連覇。
その後連覇の掛かった天皇賞(秋)ではなくエリザベス女王杯へ出走。
鞍上だった武豊が沈黙の日曜日の影響か前週のレースで騎乗停止処分で乗り替わりとなった中で1番人気に支持されるも見通しが甘かったのかメジロドーベルらに敗れる3着。
JCではタイトなローテながらも日本勢上位三頭独占(エルコンドルパサー、スペシャルウィーク)という快挙の中で2年連続2着。
引退レースの有馬記念では武豊に戻るもレース中の落鉄の影響もあってグラスワンダーの5着に終わった。
ピークを過ぎたであろう5歳(旧6歳)シーズンまで走りながら、トラブルに見舞われた2レースを除く17戦全てで3着以内。それも、まだ牝馬の格が低く見られていた時代にありながら古馬以降はほぼ全て牡馬牝馬混合戦を走っての結果である。獲得G1は2つと多くないが、その偉大さは後年の名牝たちにも決して引けを取らない。
引退後は繁殖入りし、サンデーサイレンスとの間に生まれた初仔のアドマイヤグルーヴがエリザベス女王杯を連覇という快挙を達成。それを皮切りに海外GⅠを制したルーラーシップやその他多数の重賞馬を輩出。母としても大きな成果を残し、ルーラーシップやアドマイヤグルーヴの仔ドゥラメンテの種牡馬入りによって現在も数多くの子孫がレースを走っている。
2013年に父キングカメハメハの牡馬を生んだ直後に内出血で亡くなった。死の間際、エアグルーヴは仔馬に病気への抵抗を付けるために、最期の力を振り絞って初乳を与え終えた直後に息を引き取ったという。享年20歳。忘れ形見となった仔はショパンと名付けられ、競走馬引退後はホースセラピーとなって、身体や精神に傷を負った人々を助けるために今も働いている。
詳細は当該記事へ→エアグルーヴ
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関連項目
- 14
- 0pt