トウカイテイオー(ウマ娘) とは、Cygamesのメディアミックスプロジェクト『ウマ娘 プリティーダービー』の登場キャラクター。
実在の競走馬、トウカイテイオーをモチーフとするウマ娘である。 CV:Machico
概要
誕生日:4月20日 身長:150cm 体重:増減なし スリーサイズ:B77・W54・H76
抜群のセンスと才能を持つ、明朗快活なウマ娘。
生徒会長である皇帝シンボリルドルフに憧れ、レースを志した。自分が1番になることを疑わない無邪気な自信家で、その奔放さは誰からも愛される。
独特の柔らかい歩様は『テイオーステップ』と呼ばれる。
明朗快活。輝くような笑顔がまぶしいウマ娘。
身軽でフットワークが軽く、跳ねるような独特の走り方をする。
"皇帝"シンボリルドルフに強い憧れを持ち、自分は"帝王"になるため、無敗の三冠制覇を目指している。
強気でナマイキな面があり、短気でちょっとカッとなりがち。しかし、レースに賭ける情熱の強さは誰にも負けない。あと、ボクっ娘である。
勝負服は白のベースカラーに青のアシンメトリーデザインな王子様風。小柄な彼女の姿を華やかに飾っている。
アニメでの活躍
トレセン学園に編入してきたスペシャルウィークに対する学園内の案内役として生徒会長のシンボリルドルフから紹介される。
その後、ウイニングライブの練習を忘れたまま優勝してしまい本番で無惨な棒立ちを晒したスペ、および棒立ちとまではいかないものの散々な出来だった「スピカ」メンバーの面々に対し、ルドルフの命で歌と踊りのコーチ役を任されることになる。コーチングの会場はカラオケスタジオ。そこで見事な歌とステップを披露するのだった。
当初から「スピカ」のトレーナーからはスカウトされていたが、なかなか所属を決めかねていた彼女だった。しかし、「スピカ」の楽しい雰囲気にふれて、あえて憧れのルドルフとは違う道を歩く決意をする。そして「スピカ」の面々の前でしれっと加入を宣言、その一員となるのであった。
とはいえ1期では物語の軸となるスペたちの世代とはズレているため、彼女自身のそこから先の物語については掘り下げられることはなかった。
しかし2期では主人公となり、改めてテイオーの物語が描かれ直すこととなった。
ダービーを制して「無敗の二冠ウマ娘」になるところから物語は始まり、メジロマックイーンとの関係を要に、史実通りの挫折と栄光に彩られた道のりが描かれることとなる。1期のOPや13話によるネタバレはひとまず忘れておいて。
ゲームでの扱い
育成ウマ娘:トップ・オブ・ジョイフル
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育成ウマ娘:ビヨンド・ザ・ホライズン
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育成目標
- ジュニア級6月:メイクデビューに出走
- クラシック級1月後半:若駒S(OP)で3着以内
- クラシック級4月前半:皐月賞(G1)で5着以内
- クラシック級5月後半:日本ダービー(G1)で5着以内
- クラシック級10月後半:菊花賞(G1)で3着以内
- シニア級4月後半:天皇賞(春)(G1)で3着以内
- シニア級11月後半:ジャパンC(G1)で2着以内
- シニア級12月後半:有馬記念(G1)で1着
概要
ゲームではリリース当初から☆3[トップ・オブ・ジョイフル]が実装。
適性としては芝中~長距離の先行型と言った位置づけ。しかし、史実において長距離戦を3回中2回大敗しているためか長距離適性は抑えられている。
育成シナリオではその春の天皇賞や、史実では故障によって出走できなかった菊花賞、史実では一度は惨敗するも2度目に奇跡の勝利を挙げた有馬記念など、長距離区分のレースで結果を出すことを求められることが多く、クリアは容易ではない。とりあえず、継承で長距離適性をAに補強するだけでも安定度は段違いである。
固有スキルは数少ない「すごく」効果だが発動条件が厳しく、基本的に最終直線で2番手以下で追走かつ先頭より速いスピードでスパートしている時しか条件を満たせない。素のステータスや他のスキルによる加速でラストスパートを強化する必要があるが、スピードが高い先行だと最終直線時にはもう前に誰もいない事もままある。
まあ、そういう状況は基本的には勝ちパターンなので「勝てない時のためのスキル」と割り切ってもよいのだが、スキルを十二分に生かすなら差しにした方がいい。ただし差し適性Cなので継承で重点的に補強が必要。
それ以外のスキルは先行、中距離向けで固められており、ポジション取りのスキルがこれでもかと詰め込まれている。固有含め8個の取得可能スキルのうち実に5個にステップと名がついているのも大きな特徴。
固有スキルを除けば使いやすいスキル構成であり、その固有も発動できれば非常に強力。育成には苦労するが、ゲームでは故障に悩まされることはないため、上手くすれば皇帝を正真正銘越える事も不可能ではない。
アニメ2期の最速放映終了直後の2021/3/30にはマックイーン共々、アニメ2期で登場した勝負服のバージョン[ビヨンド・ザ・ホライズン]が実装。
名称は、史実においてTM対決を前にして岡部幸雄がテイオーを「地の果てまで走りそう」と評したのが由来と思われ、マックイーンのものと対になっている。
適性そのものは変更されていないが、成長率がスピードから根性に10%移動していたり、取得可能なレアスキルが全て回復系になっている(片方は中距離用だが)、「春ウマ娘○」がある、と、天皇賞(春)のTM対決、および劇中での出番(大阪杯をこの衣装で勝利している)を意識したような性能になっている。
固有スキルの名称「絶対は、ボクだ」は、発動するとBGMが「ユメヲカケル!」になるという要素も合わさり、アニメ2期を視聴したトレーナーはグッときてしまうことだろう。まあ、この台詞を言った時はこの勝負服じゃなかったんだけど……
条件は同じく最終直線で前を追う形が求められるが、位置条件が緩いため安定性はやや勝る一方、効果が「すごく」ではなくなり、中途半端と言えば中途半端であった。1周年バランス調整で「すごく」に強化され、さらに最終コーナーでも条件を満たすようになって「早すぎて不発」しにくくなり、二重に強化された。
当初は性能の評価は芳しくなかったが、中距離で回復レアスキルを2つ自前で積めるのは類稀な性質で、サービス開始からまだ日が浅い状況でダービー相当の条件での戦い(中距離最長の2400、しかも春)となったタウラス杯では一定の注目を集めた。
このバージョンの実装に伴って、両バージョン共通のイベントとして春シニア三冠(大阪杯・春天・宝塚記念)を達成するとキタサンブラックにお祝いされてスピード・パワーが大きく上がるイベントが追加された。狙う価値のあるイベントだが、目標には春天しか入っておらず、その春天のマックイーンがかなり手強いので難度はそこそこ高い。
彼女専用称号はもちろん「帝王」。史実と同じく七冠以上のウマ娘から継承して、無敗でダービーまで駆け抜け、GIで4回以上1番人気を取り、目標レースラストのシニア級有馬記念を勝てば達成となる。継承の段階から条件が始まっているため、ここを忘れさえしなければ取得はわりと簡単。意識しなくても取れる類の称号となっている。
ウマ娘全体のイメージリーダー故か、立体化が群を抜いて多く、プライズフィギュアのみならず「S.H.Figuarts ウマ娘」シリーズのトップを務め、プラモのフィギュアライズスタンダートに加えて30 MINUTES SISTERS(30MS)で初のコラボ対象に抜擢されるなど広域に展開している。
サポートカード
サポートカードとしても初期からSSR[夢は掲げるものなのだっ!]が登場しており、脚質・距離どちらにも縛られないレアスキル「一陣の風」をイベントさえ発生すれば確定で伝授してくれる。
それ以上に重要なのが、「垂れウマ回避」「巧みなステップ」「イナズマステップ」「ポジションセンス」「臨機応変」と位置取りに関するスキルをこれでもかと所持していること。説明文だけだと効果が分かりづらいのだが、これらのスキルがあるとバ群に埋もれる事故が格段に減少するため、そもそも埋もれないようにする逃げ以外の戦術全般における安定性に大きく寄与する。
使い勝手のいいスピードタイプ、体力回復イベントが3種類もあるなど全体的に隙なく纏まっている。
楽曲
- 恋はダービー☆
- 作詞:Cygames (corochi) 作曲:Cygames (本田晃弘) 編曲:中西亮輔
- CD「STARTING GATE 01」収録。アニメ1期3話・10話、2期10話ではカラオケで歌っており、ソロ曲の中ではアニメでの使用頻度がダントツで高い。
無邪気なラブソングだが、ライバルを「派手な女(オンナ)」と表すあたりに情念が出ている。
- はちみーのうた
- 作詞・作曲・編曲:Machico
サントラCD『ANIMATION DERBY Season 2 vol.3 Original Sound Track』収録。
アニメ2期でテイオーがキッチンカーではちみつドリンクを買った後によく口ずさむアレ。
ちなみに歌はCVを担当するMachicoのアドリブである。
- winning the soul
- サントラCD『ANIMATION DERBY Season2 vol.1 Original Sound Track』収録。
クラシック三冠のウイニングライブ曲。アニメ2期1話のEDとして、本編からシームレスに移行する形でソロバージョンが使われた。ゲームでももちろん歌唱対応済み。
関連ウマ娘
- シンボリルドルフ
- 強い憧れを抱いているトレセン学園の生徒会長。アニメ2期でもその強い憧れが描かれ、前半のED映像に登場している。
史実ではテイオーの父であり、テイオーを評価するうえでは比較を避けられない偉大な先達。 - メジロマックイーン
- 同級生。同じチームスピカのメンバーで当初から一方的にライバル視している設定。アニメ2期ではマックイーンがもう一人の主人公ポジションとしてテイオーのライバルとして競い合う。またアニメ2期に際して対となる新衣装が与えられている。逆にアプリ版ではそれぞれ概ね史実の軌跡をなぞる形になっている関係でほぼ出番が無い。
史実では1年先輩で実際にライバルと目されていたが、お互いに怪我などが理由でレーススケジュールがかみ合わず、対戦したのはアニメにも登場した1992年天皇賞(春)の「TM対決」一度きりとなってしまった。引退後、種牡馬として社台スタリオンステーションで2003年まで馬房も隣同士で、よく走ったりじゃれていた事から、ウマ娘としての2人の交流はこちらがモチーフと思われる。 - スペシャルウィーク
- サイレンススズカ
- 共に各種メディアにおいてセンターを担当するウマ娘としての顔的存在。アニメでは同じチームスピカメンバー。その縁でハーフアニバーサリー記念サイレンススズカSSRのサポートストーリーは実質3人が主演である。また、2022年2月には『グランブルーファンタジー』のコラボイベント「蒼空に響くファンファーレ」にて3人セットのキャラとして参戦している。
モチーフ馬としては一番年上なのだが、ウマ娘では最年少扱い(スペが一学年、スズカが二学年上)。
共通項としてスペシャルウィークとはダービー馬でありジャパンカップを「日本総大将」の立場で勝利した点があるが、クラシックのうちは未完の大器であり一度の故障が命取りとなったサイレンススズカとはあまり重なるところがない。 - ビワハヤヒデ
- アニメ2期でラスボス格として最終話で立ちふさがるウマ娘(史実における関係も概ね同じ)。ハーフアニバーサリー記念のサイレンススズカSSRサポートで交流が見られる。
- マヤノトップガン
- 栗東寮のルームメイトで友人。同じく天真爛漫な性格だが、テイオーがマヤノの抑え役になっている。アニメ2期ではいつも眠っている描写しかないためルームメイトではあるが絡みはほぼない。ゲームでも史実の活躍時期が数年離れているため、交流はごく一部のサポートカードストーリーのみで限られている。
モチーフ馬はトウカイテイオーと同じく田原成貴の騎乗で有馬記念を制した後輩。 - ナイスネイチャ
- 友人。アニメではテイオーを内心ライバル視して行動を起こし、ゲームではネイチャのシナリオでテイオーが最大のライバルとして立ちはだかるが、テイオーのシナリオでは絡みは皆無。ネイチャの言うところの「テイオーが主人公で自分はモブ」その通りに見えるが、アニメでは自然に昼食を共にする友人らしい面が見られたり、ゲームでも(態度は大きいが)決して侮っているわけではなく、ネイチャが思っているよりは対等に近い関係だろう。
史実では同期で、ライバルと言うには役者不足かもしれないがテイオーにとっては全12戦中4回戦っている仲。 - ツインターボ
- アニメにおいては互いに奮起する切っ掛けを与えたテイオー復活の立役者。当初は「ダブルターボ」だの「ダブルジェット」だの名前を間違えてターボが怒るシーンが様式美。リハビリの際「最後まで諦めない」「レースに絶対に勝つ」という互いの信念を有言実行したターボを以後は『師匠』呼びしている。2023年2ndアニバーサリーでターボが育成実装され、概ねアニメでの再現になっている。
- 史実では同期だが(ちなみに誕生日も1週間違い)、対戦したことは1回たりともない。皐月賞以降はほとんどG1を走ったテイオーと、実力的にG1級とは言い難いターボでは無理もないのだが、有馬記念をお互い2回走っているのにすれ違っている(91年はテイオーが不在、92年・93年はターボが不在、94年はテイオーが引退済み)。
- キタサンブラック
- テイオーに憧れるウマ娘。アニメでは小さなファンとして、ゲームでは大きな後輩として接することとなる。テイオーの尊大な態度を言葉通りに扱ってくれる相手は貴重である。
モチーフ馬としては他各所で言われているように、テイオーとの関連性・共通項はかなり少ない。 - ヤマニンゼファー
- 同じ歳で、父が共に「皇帝」と称され対戦し、ファンの期待と裏腹に自身は対戦が叶わなかった仲。テイオーシナリオでは出番は無いが、ゼファーのシナリオでは進む道は違えど、互いに高め合える友人として接しておりテイオーが珍しく弱音を吐き、そして奮起する存在。上記ゼファーの育成シナリオで隠しイベントとしてシニア有馬記念で対決が用意されている(テイオー同様、92年と93年が圧縮されたシナリオの為丁度トウカイテイオーのラストランになった有馬記念に割り込む形になる)
史実
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父シンボリルドルフ、母トウカイナチュラル。「皇帝」からの連想で「帝王」の名を与えられ、幼名は「ハマノテイオー」。小柄かつ華奢だった馬体のために当初はさほど注目されていなかったが、後に「テイオーステップ」と綽名される柔軟な運動性により、大きく評価を上げていった。
1990年に安田隆行と組みデビューし、新馬戦から余裕の4戦4勝。重賞は未経験ながら無敗の状態で1991年のクラシック戦線に臨む。そして皐月賞・東京優駿をいずれも快勝、無敗のダービー馬となった彼には、いよいよ父に並ぶ「無敗からの三冠」という記録が期待された。
しかし、そのレース後に足に異常をきたし、レントゲンの結果骨折と判明。菊花賞は回避せざるを得ず、その記録はならなかった。
翌年は父の主戦だった岡部幸雄に乗り替わり、大阪杯で復活優勝した彼は天皇賞(春)に挑戦。メジロマックイーンとの対決が大いに注目を集めたが、結果は振るわず5着。しかも、また足の骨折が判明し、後の春シーズンは休養で過ごすことになった。秋の天皇賞でも惨敗したことで実力に疑念すら持たれ始めた中、挽回のチャンスはきた。ジャパンカップである。
未だ日本と海外に厳然たる力の差があったこの時代、同レースは父が勝利した85年を最後に6連続で海外馬が勝利していたが、この年から国際GIとして承認されたことで当時の欧州年度代表馬やイギリスダービー馬2頭など、これまでと比べ物にならないほどの豪華陣容となった。そんな中でテイオーは不振も相まって生涯最低となる5番人気(他の有力馬が回避したため日本馬の中では筆頭)に甘んじるも、それを覆して優勝。国際GIレースを初めて制した日本馬となった。
(彼を語るうえで欠かせないレースの一つだが、ウマ娘アニメ2期ではこのあたりの出来事は完全に流されている。前後の2つの山場がストーリーの要となっていることや、重要な要素である当時の周辺事情がウマ娘世界に落とし込みにくいことが要因として挙げられるか)
しかし、有馬記念ではレースの直前に体調を崩し、生涯最低の11着に敗れる。
1993年は筋肉を痛めたりまたも骨の剥離骨折が起こったりでほぼ1年を棒に振ってしまい、復帰戦がなんと年末の有馬記念となった。
だが、前年の有馬記念にも騎乗した田原成貴が再び騎乗し、自身も含めて8頭のGI馬が集うという史上稀に見る豪華メンバーとなったこのレースを見事優勝。フジテレビでこのレースの実況を担当した堺正幸も「奇跡の復活」と称えた。丸1年(364日)を休んでのGI復帰勝利という記録は現在も破られていない。
翌年も現役を続行したものの、ケガによって出走は叶わず、ついにこの年で引退となった。
生涯戦績12戦9勝。故障からの復活を繰り返したのに加えて、戦績上も1着かさもなくば完敗(9-0-0-3)ととにかく波が大きく、同じ3敗でも安定感の塊であった父とは正反対のドラマチックな競走馬人生を送った。
引退後は種牡馬入りし、サンデーサイレンス旋風が直撃しながらもG1馬を3頭輩出するそれなりの結果を残した。しかし後継種牡馬が出なかったので直系は事実上断絶してしまい、2022年現在、平凡な地方馬であったクワイトファインが血統保存の名目で種牡馬入りしているのみである。
2013年に25歳で亡くなった。
詳細は当該記事へ→トウカイテイオー
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単枠指定制度について
実はトウカイテイオーは日本ダービーにおいて単枠指定の適用を受けた最後の馬である。
連勝式馬券は枠番連勝(枠連)しかなく、馬番連勝(馬連)が存在しなかった頃、通常は2頭ないし3頭を1枠にするところを、圧倒的人気があると予想される馬を1頭の枠に固定する制度として作られた。
91年10月に馬連が発売された為、9月22日のセントライト記念をもって廃止された(最後に適用されたのはトウカイテイオーの同期で後に菊花賞を制するレオダーバン)。
詳しい制度や歴史・エピソード・類似制度など、簡単なゆっくり解説動画があるので、参考にして欲しい。
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